9月1日は「防災の日」ということで、朝のテレビのワイドショーで防災の専門家がこんなことを言っていた。
災害や事故で大きな被害が発生したとき、担当者がよく想定外という言葉を使うが、それは想定できなかったのではなくできるのに想定していなかっただけだ。 つまり、ちゃんと想定していれば想定外の事態など起こらない。
というのである。
心から同感を覚えた。
これとよく似た話を原子力発電所のトラブルが発生したときの関係者のコメントで聞くことが多い。
曰く、
考えられない事故でした。
また曰く
ありえない事故です。
このような言葉を聞くたびに「バカじゃなかろうか。」と思っていたものです。
「考えられない」だって?
考えてなかっただけじゃん。
「ありえない事故」だって??
現実に事故が起こっているにもかかわらず、「ありえない」などとよく平気で言えるものだ。
この人は日本語を知らないのか。
と憤っていたものです(^^;
そんなふざけたことを言う人たちとしては、事故が不可抗力であり、自分たちには責任はないんだ、と言いたいのだろうが、それでは状況は何ら改善しない。
この国では、どうも人間とはミスをするものである、という当たり前のことを危機管理の中で考えていないのではないだろうか。
そして事故が起これば、現場に近い個人ほど責任を問われやすい。
危機管理、また過失犯というものについて、考えるきっかけになった防災の日でした。
「不可抗力」の文字に反応して、初カキコはこちらへ(^^;
私も、ニュースで見聞きするたびにムカムカしていた言葉でした。
「あってはならない事故が・・・」
とか企業トップが発言してるニュースを見るにつけ、「あってもイイ事故を教えてくれぞなもし」とか一人毒づき、妻に「またなんかキレてるぞ」と冷たい横目で見られていたり・・・(笑)
大学院時代は、刑法の教授に師事し、修論は過失犯がらみでした。
昔から、「過失犯に対する処罰によって、抑止効果がどれだけ生ずるのか」「少なくとも懲役・禁錮は罪刑均衡を失していないか」について、素朴な疑問を持っています。
込み入った話は、また別の機会にでも。。。
まずはご挨拶まで。
こんにちは。
僕も「ありえない事故」だとか、「考えられない事故」だとか、そういうことを関係者がいけしゃあしゃあと口にすることに対してある種の滑稽さと憤りを感じます。
いや、確かに「ありえない事故」でしょう。ただし、それは第三者にとってはです。一般常識に照らし合わせて「考えられない事故」というものがおきたということは、ようするにいかに危機管理が「非常識」に杜撰であったかということだと思います。
どうしても想定外の事というものは起こるし、どうしようもない場合はある。それは事実です。しかし、どうも問題が発生するようなところの危機管理はそれ以前の問題であることが多いようですね。
大変共感できる記事でした。
寝太郎さん、はじめまして
ひょっとしてブログジャンキー経由でおいでいただいたのでしょうか?
もしそうなら、私としてもブログジャンキーに参加した甲斐があったというものです。
寝太郎さんのブログにリンクを貼らせていただきました。
fuka_fukaさん、いらっしゃいませ(^^)
過失犯の非刑罰化の議論については、別の機会に書いてみたいと思います。
これからもよろしくお願いします。
さらにお願いですが、お二方ともよろしければ、ハービィにお名前を教えてやっていただけませんでしょうか。
ご覧になっていただいていることが分かるだけで励みになりますので。