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 「考」と書いてますが、要するに批判です。

 これから予備校批判をしようという私ですが、実は、私自身予備校に行ったことがありません。
 ですから、これから述べることは、予備校に通っていた学生から聞いた話、司法試験委員経験者から聞いた最近の論文答案の傾向、法曹諸先輩から聞いた最近の合格者の印象、予備校に通っていた学生の答案を採点した私の印象等の、いずれも伝聞または間接的は証拠に基づくものですので、的外れな批判を述べる可能性が決して少なくありませんので、その場合は遠慮なくご指摘いただきたいと思います。

 予備校といっても、その全てが批判の対象になるかというと必ずしもそうではなく、講師の先生には優れた研究者の方がなっておられる場合がありますので、講義としては相当な水準の講義がなされているのではないかと推察しております。

 問題なのは、答案練習会における指導ではないでしょうか。
 予備校の答案練習会では、思考力が鍛えられていないように思われるのです。

 そのように考える根拠は、

 その1 講師は優秀な方を揃えることができても、講師の方が答練の採点まで手が回るとは思えず、予備校OBの司法修習生、若手弁護士などが採点や添削をしているのではないかと想像しており、添削者のレベルはそれほど高くないのではないかと思われること。

 その2 学生から答練の指導内容を聞くと、「知らないことは書くな」、「わからないことは書くな」などと指導されるということであり、完全な守りの答案、記憶に頼る答案を書くように指導されているようなもので、考える訓練や自分の考えを述べる訓練がなされているとは思えないこと。

 その3 私自身が学生の答案を採点した印象として、典型的な論点の問題を出すと、概ね3種類くらいの金太郎飴答案ばかりであり、つまり答案構成がほとんど同じ、論点の指摘もその理由付けも最初の10文字くらいを読むと、それ以下の2〜3行がほとんど予想できてしまうものであり、実際読んでみても予備校の参考書をコピーアンドペーストしたかのごとく同じであって、ほんとに理解して書いているのか、単に記憶に頼って書いているのかわからないような答案であること。
 この点は、司法試験委員経験者の何人かの方も同様の印象を述べられてました。

 その4 ゼミなどにおいて、自説の理由付けを聞いていくと、一応の理由は答えるが、さらにそう考える理由・根拠を聞くと、とたんに思考停止状態に陥る学生が少なくないこと。

 その5 先輩法曹に聞くと、バッジの種類を問わず、一様に、最近の若い法曹は応用力のない人間が多い、と嘆いておられること。

などなどであります。

 結論めいたことを急ぎますと、

 予備校では、いわゆる論点についての論証パターンを覚えることを要求され、答案作成においては、問題文から論点を見つけ出し、見つかった論点に対してパターン化した理由付けを付してあらかじめ用意された結論を書くのがよい答案とされている

のではないかと邪推しているわけです。
 そのように考えますと、全ての辻褄があうからです。

 現行司法試験の論文は、本来の出題意図からすれば、上記のような答案がよい答案とはされていないはずです。

 ところが、現在では、ほとんど全ての受験生が予備校に通っており、ほとんど全ての受験生が予備校の指導どおりの答案がよい答案であると考えて解答しているものと思われます。

 そうするとどうなるかと言いますと、ほとんどの答案が予備校の採点基準で書かれる結果、試験委員としてもその基準の中で優劣を付けざるを得なくなります。
 つまり、予備校の採点基準が事実上の試験委員の採点基準になってしまうことになります。
 そうなると、予備校でいい評価を受けた受験生が合格しやすいということになり、予備校の指導に従っていれば合格できる、ということになります。
 かくして、思考力の鍛えられていない合格者が量産される、というわけです。

 以上は、かなり強引なまた偏った見解かも知れませんが、当たらずとも遠からじ、と思っています。

 もとより、全ての予備校を十把一絡げにした意見であり、異論、反論が多々あることは予想しておりますので、皆さまの忌憚のないご意見をいただければ幸いです。

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コメント(26)

「予備校では、いわゆる論点についての論証パターンを覚えることを要求され、答案作成においては、問題文から論点を見つけ出し、見つかった論点に対してパターン化した理由付けを付してあらかじめ用意された結論を書くのがよい答案」
この見解自体は間違ったものではないと思います。
では、どうして受験生は論証パターンを覚えるのでしょうか?
僕の考えでは、「本番ですべてを考えている時間はない」ことが大きな理由の1つではないでしょうか。
論証を理解し、記憶することは試験時間に制約がある以上、やむを得ないし、必要なことだと思います。

*ただ、問題なのは、準備した「道具」の使い方ですよね。先生が問題視されているのもこちらではないかと思います。この点に関しては、賛成です。(続く)

 僕は以前から大学の先生に対して、1つの疑問を持っています。それは、
 「いつも学生の答案を批評するが、先生は同じ時間でどの程度の答案が書けるのか。先生の書いた答案なんて一度も見たことないよ。」
 ということです。評論家は批判だけしていればいいので、楽ですよね。実際は何もしないわけですから。
 学生と同じ時間を計って、先生が実際に書いた答案を見せてほしいです。きっとめちゃくちゃな答案になると思いますよ。
 特にローの教授は、何も見ずに、限られた時間内に(しかも複数の科目を)実際に解くべきだと思います。その上で、学生に指導をするべきではないでしょうか。

私も合格後ある予備校の答案練習の採点をしていましたが、論証パターンを覚えているだけの受験生と法律を理解してる受験生とでは、「違うなぁ」と思いました。

例えば、問題によっては、同じ論点でも、厚く論じなければならない場合と簡単に触れ自説を述べる程度でよい程度の場合があるのですが、対応できていない。

また、予備校の論証ブロックの弊害が出ている答案は、暗記した論証で書かれている部分とそうでない部分の落差が激しい。「途中で書いてる奴が変わったのか!」と思うくらい。
良い答案は全体が「同じ水準」で最後まで流れているので、読んでいて苦痛ではありません。論証ブロックが繋がっているという印象を受けない。

予備校の答案練習だと採点基準が設けられているので論点主義的に採点せざるをえませんが、実際の試験では裁量点の範囲がかなり広いと聞いたことがあります。
ただ、合格者数を増やさないといけないので、上記のいわゆる悪い答案でも合格するのでしょう。
受験生からすれば、合格できるのなら順位なんかどうでもいいわけで、受験生の気持ちはよくわかります。

司法試験委員の経験のある検察官が、知り合いの弁護士に、「水準にない者でも合格させなければならないので辛い。」と語ったことがあったそうです。
受験生全体の底上げという意味では、法科大学院の果たす役割は大きいのではないでしょうか。

それから、braveさんの答案を書かせろとの指摘は、「ごもっとも」と思います。

新司法試験では,基本七法を押さえなければならないので,勉強時間の配分にも苦労されておられると思います
braveさんが,教官も,同じ問題を制限時間内で解いて,答案を公表せいと迫るのももっともなことと思われます

論証パターンの弊害どころか,我々の期では,自宅起案(要するに宿題)について,同じ答案をプリントアウトして,名前だけ自分の名前を書いて出した,複数の大馬鹿者がおりました(もう,時効でしょう。)
考えなくなったのは昨今の法曹志望者だけではなく,20年前にも,かような大馬鹿者がいました
20年前の大馬鹿者に対しては,少しは知恵を働かせと申し上げます
昨今の,論証パターン派には,予備校論証パターンを,自分のパターンとして取り込むこと,例えば,問題の所在・結論・理由(本件では〜から,〜が問題となる。この点私は〜と考える。その理由は〜である。)というパターンに組み替えて,自分の頭に組み込んだ論証パターンとして消化することをお勧め申し上げます

braveさん
>この見解自体は間違ったものではないと思います。

これを読んでほっとしました。ここに重大な事実誤認があれば私の批判はほとんど的外れになってしまいますから。

>*ただ、問題なのは、準備した「道具」の使い方ですよね。

ご推察のとおりです。
道具の使い方こそがまさしく法律の勉強にほかならないと考えます。

>「本番ですべてを考えている時間はない」ことが大きな理由の1つ

これもそのとおりで、項を改めて書くことにします。

PINEさん
適切な補足コメントをありがとうございます。

>、「ごもっとも」と思います。

やはり受験経験の有無が温度差を生み出しているという印象があります。

あえて匿名さん
最近は、知恵を働かせない人が増えたような印象がありますので、その原因を考えてみました。
つまるところ、合格者の数を増やした必然的な結果であろうと思います。
合格者枠を増やしたからと言って、受験生全体のレベルが上がるわけはないのですから。
braveさんのようなしっかり考える姿勢を持っている受験生の絶対数はほとんど変わらないと思います。
その絶対数を上げるのがロースクールの役割だと思っているのですが、「恋愛と結婚」状態であります。

法科大学院の学生の答案が悪いのは予備校だけの責任ではなく,論理的な考え方を指導できなかった法科大学院の責任が大きいと思うが。
貴殿の理論に基づくなら予備校に毒されていない未修者は,抜群の起案能力を示すことになるが如何。

あえて匿名と名乗ったところで,独特の語尾「。」抜き言葉から,犯人は特定できますね
「モーニング娘。」に反発した語尾「。」抜き体ですが,あからさまですね
昔,ある法科大学院の教授を務めており,法科大学院ネタには,匿名を使用したいのですが,ネタバレです
IPアドレスがつきとめられぬよう,別のPCを使用しましたが,自供せずにおれません
あえて匿名とは薩摩浪人です
うーん。自供を迫られる真犯人の心境が読めたぞ

私の個人的見解としては(ごめんなさい。大きな口はほざきませんから,どうか見逃して。),新司法試験が大望を実現する手段であるとお考えの方は,予備校論証パターンを,ほかに真似されぬようアレンジして使うのが早いと思われます

プロセス重視教育にも,出席を義務づけることにもたてつきませんから,この程度の発言は見逃してやって

妻も可愛い子もいる身やから,この程度の発言は許してやって

通りすがりのBさん
>法科大学院の責任が大きいと思うが。

私の予備校批判の根拠は、私自身のロースクールでの経験を除き、全てロースクール開学以前から存在している事情です。

>貴殿の理論に基づくなら予備校に毒されていない未修者は,抜群の起案能力を示すことになるが如何。

私は「理論」を述べたつもりはありませんが、あなたの指摘は当たっていないでしょう。
予備校の弊害を免れているからといって「抜群の起案能力を示す」保証はありません。

ちなみに、私は「起案能力」について批判したのではありません。
私が批判したのは、強いて言えば「問題解決能力」についてです。
「起案能力」について言えば、予備校教育はかなり有効な部分があると思います。
典型論点に関する理由付けがとても整理されている、という意味においてですが。

ボクはロースクール講座(適正試験・小論文)しか受けたことはないので、いわゆる法律科目の予備校教育はわかりません。
ですが、いわゆる予備校本(ボクが使っているのはシケタイです)について話したいと思います。
まず、前書きを見ると塾長の言葉があるのですが、そのうち印象的なところを言うと、
「司法試験は考えることが大切だ」
「論証パターンはあくまでもタタキ台であって、丸暗記すればいいと言うものではない」
「しかし、現行受験生たちに考える力がないと言われているのは、反省しなければなりません」
と言うことです。
結論から言えば、使い方次第だと思います。
例えば、シケタイを教科書として講義を行う講師からすれば、自分の職を維持するためには結果を出さなければいけなくて、手っ取り早く合格者を出すため、また評判を上げるためには判例・通説に則った丸暗記を勧めるのがいいのかもしれません。
また、小論文講座の採点は採点基準を渡されたアルバイトがやっているので、T研究所では優秀答案を見ると全員が同じ採点者だったというぐらいひどいものでした(逆にI塾では、必ずいいところを見つけて褒めるコメントをつけろ、とか講師が必ず全員一回は採点をするとか、模範解答を自ら書くと言った徹底振りには感心させられました)。
だから、答練も同じようなものなのかもしれません。
また、ナマ講義は原則一回きりでその後はビデオ講義などになり、直接質問をしたり、自分の考えをぶつける機会はありません。
つまり、一方的なやり取りにしかならないと言うことです。

また、なぜボクが予備校本を使うのかと言うと、唯一つ「書いてある文が理解できるから」です。
中学から大学卒業まで、とある事情でボクは読書を言うものを全くと言っていいほどしてきませんでした。
おそらくはそれが原因だと思うのですが、基本書の書かれている意味が解らないのです。
もちろん、ビジュアル的にまとめられていて解りやすいというのもあり、平易な文章と言うだけではありません。
また、極力「なぜ?」という疑問を持ちながら、自分的に咀嚼して勉強はしています。
また、論証パターンはほとんど見ません。
教授の方々は、「基本書に書かれている意味が解らない」と言う質問には、判を押したように「一回読んで解るはずがない。三回は最低読みなさい」と返って来ます。
しかし、数ヵ月後には定期試験があり、それまでに三回読むことは不可能です。
以上のような理由から、特に厳しかった刑法総論(補講試験では最低点で13点を記録しました。おそるべし…)を予備校本で学んだ結果、上位三名の成績に入れたので少なくとも活用の仕方は間違っていなかったと思っています(教授に確認したところ、減点対象になったのは全く勉強しなかった論点だけだったので…)。

ただ、現在予備校本を使っていますが、これをずっと続けるわけではありません。
基本書の前段階である、入門書と言う位置づけで使っているだけです(本当の意味で期末試験に対するシケタイとしてですね)。
ですから、春休みや長期の休みが出来て、一通りこなすことが出来たら基本書にステップアップしようと考えています。
このようなスタンスはいかがでしょうか?

小生の発言の意図は,予備校教育の弊害を矯正しきれないことにつき法科大学院の責任は大なのではないかということである。
誤解されるような発言をしたことにつきお詫びする。

>プリンス氏
司法試験はSシリーズ・アルマ程度で十分である。
シケタイは無駄に分厚いので不要。

通りすがりのBさん
謙虚に受け止めなければいけないお言葉と思います。
しかし法科大学院教育はまだ始まったばかりであり、まだその結果が目に見える形では出ていない段階です。
新司法試験が適切に運用されることにより、つまり適切な採点基準により選別機能を適正に機能させることにより、法科大学院が淘汰されることによって、法科大学院教育がより望ましいものになっていくであろうと期待するとともに覚悟しているところです。

法科大学院制度の要は、新司法試験の問題と採点基準であると考えます。

そして、法科大学院の評価というのは、単に学生の合格率だけでなく、卒業生の法曹としての力量によって評価されるべきであると思います。

 司法試験が実務家試験でありながら、高度な学術を要求している点
 に問題があると思います。
  
  大学での講義を受けた教授の見解に賛同して、自分なりに咀嚼して
 書いても、それは実務では通用しない、役に立たない、視野が狭いと
 評価されない。すると、理解できない、賛同できない見解にも配慮して
 論じなければならないが、そんな時間も用紙も試験中にはない。
  結局、試験政策上、書きやすい、評価されやすい論証を覚えざるを
 得ないこととなる。賛同できないものを覚えなくてはいけない時点で
 思考停止になってしまうのは、必然の結果である。
  また、試験では事案分析を重視している傾向があるが、受験生は
 事件に触れる機会がない。だから、過去問や予備校の問題集を使っ
 て練習せざるをえない。すると、法律上の問題点の理解よりも、論点
 抽出の練習に時間と労力をかけることとなる。6科目全ての問題点
 を充分に吟味しようなどとしたら、毎年、法律も判例も変わるし、不可
 能ではないか。

  以上より、今の論文試験制度そのものが予備校脳を要求している
 のである。 私見としては、大学で法律上の思考力を鍛えられたと
 判断された者を、実務能力につきO.J.T.で鍛えればいいのである。
 法律家の入り口の時点で、入った後の実務能力を問うている試験
 のせいで思考停止状態の法律家しか産まれないのである。
  教育よりも、試験をどうにかした方がいいのではないか。

 異論はありますが、
>試験をどうにかした方がいいのではないか。
という視点については賛成です。
 どんな問題を出して、それに対する答案をどのような採点基準によって採点して合否判定をするかが決定的に重要だと思います。
 それによって、教育内容や方法が大きく左右されます。

実務家の方にはもっと自分の頭で考えて解決策を練って欲しかったです。

>その1 講師は優秀な方を揃えることができても、講師の方が答練の採点まで手が回るとは思えず、予備校OBの司法修習生、若手弁護士などが採点や添削をしているのではないかと想像しており、添削者のレベルはそれほど高くないのではないかと思われること。

名誉も金もついてこない添削者だからしょうがない。
ロースクールにあれだけの金を国が投与するなら、予備校に投与して
その代わり法律で「研究者や熟練の実務家以外は採点・添削してはいけない」
と決めて取り締まれば良いわけです。

> その2 学生から答練の指導内容を聞くと、「知らないことは書くな」、「わからないことは書くな」などと指導されるということであり、完全な守りの答案、記憶に頼る答案を書くように指導されているようなもので、考える訓練や自分の考えを述べる訓練がなされているとは思えないこと。

これもその1と同じですね。小教室やゼミを強制すればおkです。
そして、司法試験における口述試験の比重を高める(論文の配点に組み込んだり
口述落ちを増やす・口述試験の時間を長く取り)ことによって
所謂思考力を鍛えない受験生を排除する。結果、思考力を鍛えようとしない予備校
や講師のゼミ・勉強方法は淘汰されていく訳です。

> その3 私自身が学生の答案を採点した印象として、典型的な論点の問題を出すと、概ね3種類くらいの金太郎飴答案ばかりであり、つまり答案構成がほとんど同じ、論点の指摘もその理由付けも最初の10文字くらいを読むと、それ以下の2〜3行がほとんど予想できてしまうものであり、実際読んでみても予備校の参考書をコピーアンドペーストしたかのごとく同じであって、ほんとに理解して書いているのか、単に記憶に頼って書いているのかわからないような答案であること。
 この点は、司法試験委員経験者の何人かの方も同様の印象を述べられてました。

これはその2で述べたことと重なりますが、口述試験(論文試験と同日)において
この答案はどういう意味なのと直接聞く仕組みを整えれば解決します。

> その4 ゼミなどにおいて、自説の理由付けを聞いていくと、一応の理由は答えるが、さらにそう考える理由・根拠を聞くと、とたんに思考停止状態に陥る学生が少なくないこと。

その1その2と重なります。

> その5 先輩法曹に聞くと、バッジの種類を問わず、一様に、最近の若い法曹は応用力のない人間が多い、と嘆いておられること

恐らく歴史を重ね改正も重ね科目数が増え、試験時間・分量が増えるとマニュアル化
単純暗記が増えざるを得ないのが道理なのでロー制度を推し進めると悪化する
危険がありますね。

法曹や学者の方のコメントを読むと少し真剣味が足りない気がします。
もっと脳みそにしわを増やして欲しいですね。

旧帝大の1つのある大学で学んでいる法学部生です。私自身は予備校に通わずに勉強しているのですが、今の大学の状況はひどいと思います。教授は授業中には予備校批判を繰り返すばかりで、授業内容自体は自分の基本書の内容を棒読みするだけです。とても準備をしてきているようには思えません。そして、学部試験では予備校を嫌っているはずの教授がなぜか予備校の答練と同じ問題を出してしまっているようなのです(予備校へ通っている友人が同じ問題をやったことがあると話してました)。実際、大学の授業には出席せずに予備校にだけ行っている人の方が、大学の授業だけで勉強している人よりも全体的に見て成績がいいように思います。予備校へ行かずに一生懸命、わからないなりに基本書を読んで試験に臨む学生よりも、基本書も判例百選もろくに読んだことが無く予備校の答練の解答例を丸暗記するだけの学生の方がいい成績がもらえる。旧帝大といえども大学の試験はその程度のものになっているのが現状です。
また、ロースクール入試のシステムも問題です。ロースクール入試において、うちの大学の場合は学部成績、しかも1回生から4回生の法律科目の平均点が鍵になります。つまり、1回生の時に悪い成績を残してしまうとロースクールへの進学は厳しくなってしまうシステムです。実際、3、4回生になればみんなが勉強するので学部試験で点差が開くのは1,2回生のうちです。そして、1,2回生のうちに部活動やサークルを頑張ったり、アルバイトに励んだり、ボランティアをしたりしていた学生は3、4回生になってから頑張っても取り返しのつかない事態になってしまっています。部活やアルバイトやボランティアを通じていろんな経験をした学生は、あとでどんなに頑張っても他大のロースクールに追い出され、大学入学と同時に司法試験予備校に通い、大学にもろくに出てこない学生がロースクールへ進学します。こんな状況のままでは、司法試験予備校の詰め込み教育がますます広がっていくことになるのではないでしょうか。

>No.15 学部生さん

 貴重なコメントありがとうございます。

 できたばかりの制度ですので、いろんな問題を抱えています。
 よろしければテーマを絞ってテーマ毎に順番に議論してもいいですよ。

私も旧帝の一つである京大の学部生ですが、京大でも予備校に通っている人はたいへん多く、二回生の段階では予備校に通わずに基本書を読んでいる人よりも成績がいい人が多いです。私個人の意見では、予備校に通っている人は一回生から六法の勉強をしており、予備校に行っていない人は大学で二回生から六法を勉強する、それなのに試験問題が難しいので長く六法を勉強している予備校生の方が有利、というのが原因ではないかと思います。これはある程度はしかたないと思うのですが、問題はロースクールに上がるときに二回生の六法の成績が大きな考慮材料とされてしまう(選考対象はすべての法律科目なのですが上回生になってしまうとみんなが勉強してくるので差がつかず、二回生の成績で差がついてしまう)ことではないでしょうか。これでは、学校の勉強に合わせて基本書を読み、上回生になるにつれて力をつけていく人は京大のロースクールへの進学は困難になってしまい、結果的に一回生から予備校漬けで勉強している人に有利な入試になってしまうように思います。下回生の時の成績が足を引っ張る入試なんかより、完全に一発勝負の入試にしたほうがまだ弊害が少ないように思うのは私だけでしょうか。

>これでは、学校の勉強に合わせて基本書を読み、上回生になるにつれて力をつけていく人は京大のロースクールへの進学は困難になってしまい、結果的に一回生から予備校漬けで勉強している人に有利な入試になってしまうように思います。

それが現実だヽ(´∀`)9 ビシィ!!

予備校は点数取るためのノウハウを教えるのに長けてるから、そこで勉強している人は学部のテストでは有利でしょう。
ロー入試でも優位を保っていると思います。
新司法試験では…どうだろう?でも、試験ものである限りは予備校教育の有利さはあるんじゃないでしょうか?
新司法試験の合格率がこれからしばらく低下するから、予備校の利用はますます増加してくると思われます。

予備校絶滅のためには、ロー修了生の大部分が新司法試験に合格するようなシステムを構築すればよかったのですが、それも適わず、中途半端な制度にしたため予備校は復権しました。
下位ローは死すとも予備校は死なず。
ゴキブリ並みの生命力です。
ロースクール制度の導入で予備校撲滅を目論んだ佐藤幸治氏の思惑はもろくも崩れさったようです。

おじさんからのアドバイスさせてもらうとすると、親御さんに高い金を出してもらって一回生からダブルスクールなんてせずに、ロー入試の半年前、多少長く見ても一年前くらいから予備校を利用すれば十分ではないでしょうか?
学部で地道な勉強をしていれば、一回生から予備校漬けの人にも余裕で追いつけると思います。
それに、学部成績を必要以上に重視するローなんてくだらないからやめときゃいいですよ。

以上、横レス失礼いたしました。

 ロースクールの入試のあり方というのは正直悩ましいです。
 現時点では試行錯誤の最中というところが多いのではないでしょうか。

 予備校でもきちんとした教え方をしてくれていれば、法科大学院制度なんかできなかったと思いますし、私としてはそのほうがよかったと思っています。

 しかしそうではない、予備校の教え方に問題がある、というのが先輩法曹のほぼ一致した意見なのです。

 この原因は本文に述べましたが、つまるところ予備校の人材不足です。
 では現在のローの教員サイドは人材が充実しているのか、と問われますと、私自身を含めて?です。
 少なくとも、司法試験に受かったばかりの合格者や弁護士よりは実務経験が豊富なだけ強力だと自負していますが。

 なお関連するエントリーに、新司法試験考査委員の採点感想のページへのリンクがありますので参考にしてください。

モトケン先生の予備校教育批判の内容は至極もっともなものだと思われます。

しかし、現在のロースクール、そして新司法試験制度では、予備校が温存されるだけではないでしょうか?

 試験がある以上、予備校が存続するのは当然だと思います。
 卒業浪人生も大量に発生するのですから。
 私も予備校は無条件に悪だと言っているわけではありません。
 教え方が上手なところが生き残ると思われます。
 そして教え方の判定権者は、考査委員です。
 つまり、採点基準が制度の先行きを決めると考えます。

 そういえば、大学の図書館にあった昭和40年代の司法試験対策本には、最近の若手弁護士は自分で考える力がないと書いてありました。

 司法試験についてはどうだかわかりませんが、うちの大学の学部試験のあり方は明らかにおかしいです。総則の試験なのにまだ大学で履修していない相続から出題されます。予備校で先取り学習をしている学生が明らかに有利。そしてロー入試の鍵となるのはこんな試験で出される学部の平均点。おかしくないですか。試験のあり方そのものを変えない限り、教授の「予備校はいらない」との言葉を信じて素直に授業の進度に合わせて基本書を読む学生が馬鹿を見ます。
 「学部成績を重視するローに進まなければいい」とおっしゃる方もいるでしょうが、有力なロースクールの多くが学部成績重視じゃないんですか?そもそも違う大学間の学部成績をどのようにして比較しているのですか?はっきり言って「ロースクール入試制度そのものが信用できない」というのが現在の学部生の多くの感情です。

>はっきり言って「ロースクール入試制度そのものが信用できない」というのが現在の学部生の多くの感情です。

 この問題は永遠の課題みたいです。
 立場上、詳しく書けませんが

 予備校の先取り学習であったとしても、きちんと法律が理解できているのであればロースクール側としても文句はないのです。
 しかし、

 知識はあるので勉強はしているみたいだが、基本的な考え方が身についてない

という受験生がけっこういます。

 刑法の観点でちょっとだけ言えば、

 実行行為を確定しないで因果関係を述べる答案はペケです。

 予備校参考書丸暗記型勉強に基づく論点ピックアップ答案みたいな答案を書く人がかなりいます。

 どのような受験生を合格させるかを含めて、淘汰されていくと思います。

 私の周りは予備校を利用している人ばかりですが、利用のしかたも様々です。大学の授業を中心に据えて基本書もしっかり読み、答案を書くのに慣れるために予備校を利用する、という人もけっこういて、私はうまい利用のしかただと思っています。しかし、大学にろくに来ず、基本書を読んだこともなく、勉強といえばいわゆる「論点ブロックカード」を丸暗記するだけ、という人もいます。また、予備校の先生もさまざまのようで、本当にきっちりと理解させることを目標にして基本書を使った授業をされる方もいるようです。しかしその一方で、ただ知識を並び立てて「わかったつもり」にさせる人も多いのではないでしょうか。友人の通っている予備校の先生は「基本書は時間の無駄だから読むな」と言っているそうです。しかもうちの大学の少数説を唱えている先生について、試験に出ない説を言っているから信じるな、というように言われたそうです。一口に予備校と言っても様々、利用のしかたも様々、です。しかし学部試験で早く成果が現れるのは丸暗記型の授業を受け、丸暗記型の勉強をした人です。本当に理解する勉強は時間がかかりますから。長い目で見るとどうなのかは私にはまだわかりませんが。

予備校に通う時間がないので、予備校のDVDで勉強しています。

基本書を読めば良いのだろうけど、なかなか時間がないのと、漢字が読めません(笑)

欠缺なんていう字など、法曹以外使い道があるのでしょうか?

テレビ見る代わりにDVDを見て、DVDから抜き取った音声ファイルをMP3プレーヤーで散歩しながら、あるいは車でラジオ代わりにFMトランスミッターで飛ばして聞いて、十分に楽しんでいます。

文字を読まないと知識が定着しないことは、重々分かっているのですが、まだ勉強し始めて3ヶ月経ってません(笑)
DVDは逃げないので、一通り聞いてから、倍速で追いかけたいと思ってます

それにしても、司法試験って、本来資格が手に入る実力のある沢山の人からケチを付けて突き落とす最低最悪の選抜試験のように思えます。
入り口を極端に狭くするより、On the Job Trainingで実地で鍛えるやり方が良いように思います。
受験生が可哀想というより、せっかくの法曹人資源が勿体ないじゃないですか
裁判官や、検察官がもっともっと沢山養成して、法の安定性に尽くしていただきたいものです。
(まあ、これにも行政・・・つまり政府、自民党(+米党)の説得が必要な訳ですけど、ほんとうに司法に金を掛けない国だなぁと、勉強するほど呆れてしまいます。裁判官なんて、産婦人科以上に絶滅危惧人種のようにすら思えます)

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