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証券取引監視委は「数年前からライブドア資料収集」 (ZAKZAK 2006/01/27)

与謝野馨金融担当相は27日午前の衆院予算委員会で、ライブドア事件に関連して「証券取引等監視委員会は、同社の株取引に着目して必要な基礎的資料を数年前から収集していた」と述べ、同委員会が今回の捜査に重要な役割を果たしたとの認識を示した。

 これまでこのブログでも、かなりこき降し気味に書いていました証券取引等監視委員会ですが、私の認識不足だったようです。

 必ずしも十分な権限がないなか、表に出ない地道な調査をしてこられたのでしょう。
 落合弁護士もブログ

特捜部に注目が集中していますが、この事件の基礎捜査については、証券取引等監視委員会の地道な努力に大きく依存していることは確実だと思います。

と述べられていますが同感です。

 しかし、現状の証券取引等監視委員会の権限では、その努力が日の目を見るためにはやはり検察の力を借りなければならない、というか検察の縁の下の力持ち的役割に留まらざるを得ないのかもしれません。

同時に「3000人を超す米証券取引委員会(SEC)に比べ、10分の1程度だ。証券市場を監視するために必要十分な人員かどうかは国会でも議論していただきたい」として、証券取引監視委の人員増など機能強化が必要との考えを表明した。

 与謝野馨金融担当相のこの答弁にありますように、証券取引業界のあり方の議論を通じて、証券取引等監視委員会にはきちんとした位置づけとそれに見合う権限・能力を付与すべきなのではないかと思われます。

 とはいえ、証券取引等監視委員会の皆さんのこれまでの努力と厳格な守秘体制には敬意を表します。

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コメント(4)

 お初に投稿します。
 前の記事のグレーゾーンもそうですが、何かライブドア事件の日本のネットでの議論は、被疑者ホリエモンの弁解(ホリエモンの弁護士発表)を鵜呑みにして、「グレーゾーンだ。」「不真正不作為犯だ。」という「虚偽の公表」がまかり通っているみたいですね。
 AfriNIC経由で入手した欧州の報道では、「Horiemon は、積極的に次の3点の虚偽の事実の公表を行った嫌疑で逮捕された。(1)交換比率算出は第三者機関が公正に算出した、(2)買収・被買収会社は相互にライブドアと資本関係も人的兼任もない、(3)買収会社は赤字決算を黒字決算と発表した。この虚偽事実の公表はマスコミと東証に文書で行った上に、ウエブ上でもHoriemonの名前で行ったから、日本の検察庁はウエブエビデンスをコピーした。」と東京特派員電で報道しています。
 外国しかもアフリカの小国にいる私の方が日本在住のIT弁護士小倉先生よりも正確な情報が手に入るとはこれ如何に?
 それと、先ほど日本の本社から転送された日本のニュースによれば、ライブドア事件の証取法違反については、証券取引等監視委員会が2年前から内偵捜査を実施しており、委員会に刑事捜査権がないので東京地検に捜査情報を提供して合同捜査に移行した模様です。
 管理人さん指摘のとおり、いきなり検察が入ったのではなくて、証券取引等監視委員会の「調査」が先行してたんですね。
 もう5年くらい前ですか。「証券取引等監視委員会の調査部門には、検察庁からK特捜検事が幹部指導官として派遣されて、調査能力向上の指導をしている。」と仄聞したことがあります。(今はどうか知りませんが)

>現状の証券取引等監視委員会の権限では、その努力が日の目を見るためにはやはり検察の力を借りなければならない、というか検察の縁の下の力持ち的役割に留まらざるを得ないのかもしれません。

これこそが「証券等取引監視委員会」を批判する最大の理由だと思いますよ。

取り締まりはするが、指導はしない。
ということになってしまう。

市場にとって今必要なのは「指導と公表」であって、取り締まりはその後にあるべきです。

市場的には公表するべき機関が知っていたのに、恣意的に情報公開の時期を調整した。
では、市場操作そのものでしょう。

別の意味で大問題だし、東京市場は信用されない、となりますね。

 本人達が否認している以上、確実な証拠がなければ「指導も公表も」できませんね。もし証拠が不十分だと「指導と公表は違法な公権力行使だ」として国家賠償請求訴訟で証券取引等監視委員会は敗訴しますから。
 そのため、今回は「指導と公表」の前に強制捜査に移行したのは止むを得なかったでしょう。
 なお米国SECは強制捜査(サピーナを含む)に移行してから「指導と公表」をする慣行があります。ロッキード事件のときからそうでした。
 「指導と公表」の後で取り締まりをするとなれば、推定被疑者の罪障隠滅を促すだけです。実際、証券取引等監視委員会の調査と特捜部の動きを察知した段階で、ライブドアは1万通近くの電子メールを削除するという証拠隠滅を断行したのですから。
 市場が健全になれば被疑者が罪を免れたり罪障隠滅をするのはしかたがないという市場絶対主義の考えには残念ながら賛成できません。

佩里(ハイリ) さん
 コメントありがとうございます。
 私が読んだ範囲における私の理解力によれば、ご指摘の報道の限りにおいてもなおグレーゾーンであるという見解があるようです。
 私としても、その見解に疑問を持ちつつも、そういう見方もあるのだろうということを前提に書いてまいりました。
 私にとって、ライブドア事件がグレーゾーンである最大の理由は、私の勉強不足と情報不足にあります。
 しかし、時間の経過に従い、様々な面で、グレーゾーンがだんだん明確になってきているようです。

酔うぞさん
 佩里(ハイリ)さんからもコメントがありましたが、私なりに補足しますと、証券取引等監視委員会は何時の時点でどの程度の事実を知り得ていたかが問題になります。
 証券取引等監視委員会が、特捜部の捜査着手前の時点において、公表に耐えられるような事実を証明可能な証拠に基づいて把握していたかについては、はなはだ疑問です。
 正確な事実把握なくして有効適切な指導はできないと思います。

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