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 拙稿の「悪魔の証明(メール疑惑について)」は、一つのエントリの一日のアクセス数としては過去最高を記録しました。
 お読みいただいたみなさま、ありがとうございます。

 ところで、私は、

ですから事実の存否の証明が問題になるときには、存在を主張する側が証明責任を負うというのが原則とされています。
送金の事実の存在を主張している民主党のほうから資料を出すべしというのは、このような理由からです。

と書いています。

 ここは説明不足ですので補足しますが、果たすべき証明責任の程度が場面場面に応じて異なるということが問題になります。

 刑事裁判で検察官が被告人を有罪にするために果たすべき証明責任の程度としては、「合理的な疑いを入れないまでに立証」する必要があります。
 簡単にいうと、九分九厘真実であると裁判官に信用してもらう必要があるということです。
 民事裁判では刑事事件よりは程度が低いように思います。

 では、国会で野党が与党の疑惑を追及する場合はどうか、という問題ですが、こういう場面では、刑事裁判で被告人を有罪にするに足る程度の証明までは必要ないことは間違いないと思います。

 民主党が主張している国政調査権の発動というのは、刑事事件に置き換えますと、捜索・差押えなどの強制捜査権の発動レベル(またはそれより若干低レベル)だと思われますので、証明の程度言い換えれば証拠の信用性の程度はある程度低くてもよいと思います。

 しかし、それにしても民主党の提示した証拠・根拠は薄弱すぎないか、というのが今回の問題であるわけです。

 刑事事件の強制捜査手続においても、捜索・差押→逮捕→勾留→起訴という順序で必要とされる証明のレベルは上がっていきますが、いずれの段階でも、「被疑事実がある」と主張する側(警察・検察)が、そのレベルに応じた証明責任を果たす必要があるのです。

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