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堀江被告「うほほ、そんなに」…宮内被告が供述(2006年5月25日16時0分 読売新聞)

「うほほ。そんなにもうかっちゃうの。その金額、予算に乗せといて」

 宮内被告の供述によると、2003年10月に開かれた会議で、グループ子会社の元社長から、粉飾の発端となった仕組みについて説明を受けた堀江被告は、そう言ってはしゃぐような様子を見せた。

 なるほど

堀江被告の弁護側は、宮内供述について、「客観的事実に反する部分があり、全体として信用性がない」と指摘。宮内被告の調書に目を通した堀江被告も「こんなことは言っていない」「事実と違う」などと反発しているという。

 弁護人としては当然と言えますね。

 しかし、「うほほ。そんなに・・・」というところに、リアリティを感じてしまいました。


コメントに補足説明をしました。

参考ブログ
 私と同じくヤメ検の落合弁護士の感覚

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コメント(12)

そんなところにリアリティーを感じるというのは、素人には分からない感覚ですね。
プロには分かる何かがあるのでしょうか。早く裁判員制度を導入すべきでしょう。

>そんなところにリアリティーを感じるというのは、素人には分からない感覚ですね。
残念ながら当方も其の感覚になったです。法律の専門家さんとの意識の違いがあるのかも・・・とすると陪審員制度になると其の点がふらつかないかなあとおもうものです。米国のマイケル何某の一件のように、なんかちがうなあという判決は、(どっちに針が振れるかわからないのですが)気になりました。
そういえばロッキード事件のときにも田中首相の「よしや、よしや」(「よっしゃ、よっしゃ」のことを速記のためだかこう書いたのでしたよね・・・)というのがあり、それが結構心情的な民心をつかんだ記憶があったのですが、それと意味としては同じという気がします。

 やや批判的なコメントのようですが(^^;
 ちょっと補足説明しておきます。

 リアリティを感じる理由の一つとしては
 「うほほ。」というところがいかにもホリエモンという感じがするという単なる印象です。

 もう一つはもっとまじめないわば専門的な感覚なのですが
 「うほほ。そんなにもうかっちゃうの。その金額、予算に乗せといて」という言葉に、現在の堀江被告の否認の原点を見る思いがしたからです。
 堀江被告の否認の具体的主張というのは、どうも客観的事実としての経理操作の事実は争わずに、堀江被告自身の違法行為の認識がなかったという主張だと思われるのですが、たぶん堀江被告は、少なくとも経理操作を始めた当初は、違法行為の認識がなかった可能性がたしかにあります。
 というか違法かどうかという問題意識がなかったのだろうと思います。
 引用した言葉には、そのような問題意識のなさが滲み出ているように思われましたので、リアリティを感じたわけです。

 「違法行為の認識がなかった」としても、責任故意は阻却されず、無罪にはならない、と思うのですが(違法性の意識の要否 制限故意説)。「違法性の意識の可能性」の有無が問題なのではないでしょうか。厳格故意説なら仰る通りなのですが、実務でも制限故意説であると理解しているのですが。実行行為自体の認識がないということなら、構成要件的故意が阻却されますよね。

ぴこ さん
 ご指摘のとおりだと思います。
 私は否認の原点を見ると書きましたが、それが無罪に直結するとは思っていません。
 絶望新聞さんのトラックバックをたどってスポニチの記事を読んでみましたが、宮内被告は違法性の意識不要説(判例)に沿った認否をしています。
 宮内被告の認否は、自社株売却益の売り上げ計上は客観的には違法計上であるということを前提にしているようです。

 それ以外の被告の認否は必ずしもはっきりしません。
 自社株売却益の売り上げ計上を認識していたことは認めているようですが、自社株売却益の売り上げ計上は違法ではないと考えていたのかどうなのかどうもはっきりしません。

 スポニチの記事では、

自社株売却益約37億6000万円の売り上げ計上について、熊谷被告や公認会計士久野太辰被告(41)らは違法との認識を否定した。

となっていますが、公認会計士が違法認識を否定するということは、違法ではないという主張なのか、不勉強で違法であることを知らなかったのかどっちなのでしょう。

 このあたりは、新聞報道の限界かもしれません。

 記事を読む限り、「違法との認識を否定」しているので、違法性の意識を否定しているように読めるのですが、それが犯罪の成否に関わらないので、確かに何(共謀など?)を否認したのか不明です。


 余談ですが、スポニチの

 「冒頭陳述によると、ライブドアの2004年9月期連結決算に向け、堀江被告は宮内被告らに経常利益20億円と公表することができるよう指示。宮内被告らは自社株売却益を計上する仕組みを考案した。

 また堀江被告は宮内被告から仕組みを聞き『そんなにもうかっちゃうの。それで20億いくねえ。その金額乗せといて』と了承した。」

の改行は、不適切だと思いました。

>不明です。
 たぶん、記者が理解してないのだろうと思っているのですが、報道だけから裁判の状況を把握するのはできの悪い推理小説を読む趣があります(^^)

今日の日刊ゲンダイに、堀江被告の弁護人の高井康行弁護士のコメントが載っていました。

当時はファンドの会計処理ルールが確立していなかったから、「粉飾の故意」はなかったという主張なのでしょう。堀江の主張とほぼ同じ。我々の言っていることが実態に即していることがハッキリした。

というものです。

 これは、被告人らの行った会計処理はグレーゾーンであったという主張だと解されます。
 グレーゾーンということであれば、違法性の意識以前に(構成要件的)故意があるということが困難になるだろうと思います。

 やはり記者が書く記事より、弁護士のコメントのほうがわかりやすいです。

 私には良くわからないのですが、「規範的構成要件要素」の話ですか?

 グレーゾーン=犯罪の成否が不明、という意図だと思いますが、それだと法律の錯誤のような意味に思えるのですが。

 それとも、「当時はファンドの会計処理ルールが確立していなかった」ので、当時は犯罪ではなかったので、罪刑法定主義の観点から・・・という複雑な話ではないですよね。

 規範的構成要件要素というのは、裁判官による評価・価値判断によって補充を必要とする構成要件要素と言われているようですが、すべての構成要件文言は裁判官による解釈が必要ですので、すべての構成要件は多かれ少なかれ規範的だといえます(前田雅英刑法総論第4版229頁)。
 本件では、被告人らの行った経理処理が不正なものかどうかが問題になり、会計原則等に照らしての判断が必要になるのだろうと思います。
 この点において、必ずしも不正とは言えないということになれば、疑わしきは被告人の利益にの原則に従い、違法行為自体の存在が否定され、当然故意も存在しないということになるはずです。

 経理処理の内容を認識していれば、それが違法な処理ならば故意があるということになるでしょうし、違法な経理処理が行われたとしても、それを知らなかった被告人にとっては故意がないということになります。

 違法な経理処理が行われ、その処理内容を認識していたにもかかわらず、それは違法でないと思っていたとすれば、それは法律(違法性)の錯誤として、判例によれば故意を否定するものではないことになると思います。

 モトケン先生

 丁寧なご返事、ありがとうございます。

 つまり、堀江被告の主張を推測すると、
  1 そもそも当該経理処理は違法ではない(実行行為の否認)
  2 違法であるとしても、それは堀江被告が指示したのではなく、宮内被告等が勝   手にやったものだ(構成要件的故意の否認)
ということになりそうだ、ということですね。

 共犯の犯罪体系について、勉強不足なので(調べても良くわからない)、これ以上の考察は自分にはできそうにありません(間違っているかもしれません)。

 どうも、マスメディアの報道よりも、被告人の立場から、説得力のありそうな主張をあれこれ考えたほうが、わかりやすい気がします。その推測が正しいとは限りませんが。

ブログを紹介しておきます。
ケイツネ50(えふぴーのひとりごと)

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