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仮釈放運用を厳格化、「再発防止」提言へ…有識者会議(2006年6月24日14時32分 読売新聞)

一方、覚せい剤犯罪のうち常習性のないケースなどは、尿検査を義務付けたうえで早期に仮釈放すべきだとし、「メリハリのある運用」を求めている。

 「メリハリのある運用」というのはキーワードの一つだと考えています。

 後日、さらにコメントするつもりです。

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コメント(17)

引用先の記事を読みました。「メリハリのある運用」というのが収容者の増加で
パンク寸前の刑務所の現状に併せて微罪と思われるものについては適用基準が
緩めにならないかが不安材料です。

で本来の記事から外れるのですが、例えば死刑を廃止し終身刑を導入した場合の
経済的な試算(新規の刑務所の用地取得費や建設費、受刑者の平気余命から
割り出される食費等の様々な出費等々)というのを寡聞にして聞いたことが
ありません。

モトケンさんはそういった経済的な試算等がなされた資料をご覧になったことが
ございますか?

>経済的な試算等がなされた資料

 見たことがありません。
 たぶん試算をしていないのかもしれません。
 人の命を金と比較するのか、という批判がありますから、死刑廃止の議論が現実化するまでは少なくとも公式にはしないんじゃないでしょうか。
 非公式に試算しても、その情報は漏れますからね。

 やるとすれば法務省だと思いますが、きっと法務省は死刑廃止など現実論としては全く考えていないと思います。

起訴猶予制度ができたのも昔刑務所が満杯になったことが一因(すべてとは言いません)。
略式裁判制度ができたのも同じ。
現実的に対応するにはそういうことになるのでしょう。

受刑者一人にかかる費用という意味では,矯正局の出している資料にあったと思いますが,何というのか忘れました。もっとも,建設費とか人件費は入っていない単純なものだったと思いますが・・・。

>受刑者一人にかかる費用という意味では,矯正局の出している資料

 現状の制度を前提にしての費用については、予算措置という観点から当然計算していると思いますが、死刑制度を廃止して絶対的終身刑を採用した場合の経費増加額という試算は、誰かがしていても全く不思議ではありませんが、公の資料としてはたぶんないんじゃないかと・・・
 確認したわけではなく、単なる想像です。

>死刑を廃止し終身刑を導入した場合の経済的な試算(新規の刑務所の用地取得費や建設費、受刑者の平気余命から割り出される食費等の様々な出費等々)

年間の死刑確定者数といっても、そんなに多くはないでしょうから(どこかのHPに戦後の総数で776名とありましたが)、受刑者数全体の変動からみれば、その中で吸収できる程度のコストかなとも思ったりします。

ただ、終身刑受刑者を他の受刑者と一緒に扱うことの是非については、精神衛生上の問題等もあり、難しい問題かと思います。

いずれにしても、死刑制度の是非の議論に、コスト論を持ち出すことは困難でしょうから、仮に、国会議員からでも資料要求されれば、一定つくらざるを得ないでしょうが、資料の性質上、どう取り扱われるのか問題が多いでしょうね。

私は、コストの議論は必要であると思うのです。
但し、コスト低減が必要との論議ではなく、実体がどうであるのか、予算増額は必要ないのかと言う議論も含めて。
刑の執行にはコストがかかる。しかし、刑の執行は、そもそも社会が必要とするインフラであり、税を投入して維持して行かねばならない。
仮に、刑が執行できないために、犯罪が増加することになれば、社会的損失はもっと大きいと思うのである。

じじい さん

>ただ、終身刑受刑者を他の受刑者と一緒に扱うことの是非については、精神衛生上の問題等もあり、難しい問題かと思います。

 絶対的終身刑の最も大きな問題はここにあるようです。
 日本の刑務所は、仮出獄という飴でもって秩序を維持しているという話を聞いたことがあります。
 納得させられる話です。

 しかし、絶対的終身刑の服役者にはそのような飴が効きません。
 刑務所内の秩序維持に深刻な問題が生じかねないとのことです。

 そうなると、これまでとは全く別の服役形態(新施設の建設を含めて)を考えないといけないかも知れません。

モトケンさん

ご返答ありがとうございました。

>人の命を金と比較するのか、という批判がありますから、死刑廃止の議論が
>現実化するまでは少なくとも公式にはしないんじゃないでしょうか。
計算したら不経済に決まっているので、計算されると困るような廃止論者の方々は
人の命とお金を量りに掛けることは問題だというようなご主張をなされるでしょうねぇ。

>非公式に試算しても、その情報は漏れますからね。
漏れるということは「すわっ、終身刑の導入間近か」という印象を
社会に与えかねませんから、いらぬトラブルを避けるためにも
わざと回避しているのかもしれませんね。

じじいさん

>受刑者数全体の変動からみれば、その中で吸収できる程度のコストかな
>とも思ったりします。
ただ単に死刑囚が終身刑に切り替わるだけなら問題ありませんが、
例えば一部の懲役刑の上限が終身刑に切り替わる可能性もあると考えています。
死刑と無期懲役の間が開きすぎている現状では、上限の改定は難しいでしょうが
刑務所内の態度によっては仮出所も可能な終身刑も導入されれば、
1000人どころではない収容人数の増加を現状の刑務所では収めきれないのでは。

>サンドラールさま
 無期刑仮出獄許可人員の推移を見る限り、昭和50年代までは毎年おおむね50人以上が許可を受けていたのに対し、最近5年間では年平均9.2人となっているなど(平成16年版 犯罪白書)、無期刑受刑者に対する仮出獄の運用は。近年非常に慎重になされています。無期刑受刑者の中には検察庁が特に仮出獄を許す意見を付さない者も存在し(いわゆる「マル特無期刑」)、在監50年を超える受刑者もあることから、無期刑の一部は既に終身刑化しているということができるでしょう。「刑務所内の態度によっては仮出所も可能な終身刑」も終身刑と呼ぶならば、現行の無期刑との境目はますますなくなってきます。
 終身刑の導入によって、「1000人どころではない収容人数の増加」がどうして生じるのか、ちょっとよくわかりませんでした。

an_accusedさん

>終身刑の導入によって、「1000人どころではない収容人数の増加」が
>どうして生じるのか、ちょっとよくわかりませんでした。
言葉足らずで申し訳ありませんでした。
どれぐらいの期間でという部分が抜けておりましたし、
既存の施設が収容に適しているかどうかという部分の記述も抜けておりました。

犯罪白書を過去5年ほど遡ったところ、死刑判決が年10〜20件、
無期懲役判決が年70〜120件で無期懲役に関して言えば増加傾向にある
といった統計が出ております(第一審ではありますが)。

で、受刑者の平均年齢を仮に40歳に設定し、平均余命を30年とすると、
判決数×30年分の人数が収容される施設が必要になります。
で、他の方も書き込まれたように、「刑務所内の秩序維持」という発想から
考えれば、一般の囚人から隔離された施設が望ましいと思われます。

で、現状より治安が悪化せず、検挙数も変わらないとすれば、
30年後には2100〜3600名くらいの終身刑が最大で生じるのではないか、
と考えた次第です。

モトケン様
サンドラール様

 刑務所の秩序維持は大きい問題ですね。最近は独房を自ら希望する人もいるようですし、仮釈放の飴がなくなれば、懲戒方法がなくなりますね。労役にも参加するかは疑問です。そうなると事実上禁固刑になっちゃいますが・・・
 いずれにしても、受刑者の矯正という面がなくなるのですから、通常の受刑者と同じ扱いはできないでしょうね。何でもありの人が集団の中にいると、他の受刑者にも悪影響必至でしょう。となると、終身刑の人だけ集めて収容する施設が必要になりますので、確かにコストは高そうです。
 また、拘禁反応をはじめとした心の病の問題も心配されます。そうすると、また、アムネスティのお歴々や弁護士会(モトケン様すみません。)の出番になるかと。

 となると、現実的には、絶対的終身刑ではなく、有期刑の上限の引上げなどで対応せざるをえないのかなと思います。そうなると現行の死刑と無期懲役の間が埋まってしまうので、服役期間が全体的に伸びそうですね。そうすると、ランニングコストや新規刑務所の建設などコストも大幅に伸びるし・・・。サンドラール様のご指摘のとおり、コスト問題も簡単じゃなさそうです。
 

 

無期懲役の運用の実態を踏まえない意見だったかもしれません。

an_accused様
失礼を省みないお願いで恐縮ですが、できますればご教授をお願いします。

案件によっては仮釈放がつかず40年、50年と服役している受刑者もいるようですが、
これは事案の性質に基づく検察庁の意向(マル特かどうか)によってのみ決まるものなのか、それとも受刑者の服役態度等の要素も考慮されるのでしょうか。

もし検察庁の意向のみによって事実上の終身刑となるなら、検察庁にも事実上量刑判断をする権限があることになってしまうように思うのですが・・・

>サンドラールさま
 ご解説いただき、ありがとうございます。
 死刑を廃止し、終身刑を導入した場合、少なくとも、現行で死刑を言い渡されていた者が終身刑に移行するので、その分は収容人員の増加につながるでしょう。現行の無期刑は、既に長期化しており、事実上の終身刑として運用されている場合もあるようですから、「刑務所内の態度によっては仮出所も可能な終身刑」も終身刑の運用として認めるならば、「増加分」を試算する際にはあまり考慮する必要はない(収容人員の「増加」にはさほどつながらない)ように思われます。
 とはいえ、「終身刑が導入されている国の刑務所においては、逃走や刑務所内での暴行事件を防止するための十分な構造と警備力を有する重警備の施設に収容した上で、終身刑受刑者に対し、外出及び外泊を認めない等の厳格な措置を執りつつ、社会復帰を目的としてではなく、無為な時間を過ごすことを少なくするなどのために作業、教育等の機会を与え」る必要があるとされているようですから、それなりの予算と人員が必要になるのは間違いないでしょうね。

>“じじい”さま
>「案件によっては仮釈放がつかず40年、50年と服役している受刑者もいるようですが、これは事案の性質に基づく検察庁の意向(マル特かどうか)によってのみ決まるものなのか、それとも受刑者の服役態度等の要素も考慮されるのでしょうか。」

 とのご質問ですが、残念ながら私にはわかりません。申し訳ありません。
 ただ、仮出獄の申請ができるのは受刑者本人ではなく行刑施設の長ですので、受刑者の服役態度が良好であることが大前提になります。その上で、更生保護委員会による面接の結果や、検察官の意見、仮釈放後の生活基盤を支える社会資源(身元を引き受ける親族など)などが考慮されることになるのでしょう。
 ただ、仮釈放された者が再び罪を犯せば、その尻拭いをするのは捜査機関であり、検察庁なのですから、検察庁が首を縦に振らなければ外へ出しづらいということはあるのではないかなあと思っています(あくまでも勝手な推測です)。

an_accused様

 早速ありがとうございました。大変参考になりました。
 
 人生のほとんどを刑務所で過ごした人は、老齢期に入って今さら刑務所外では暮らせないかもしれませんが、そこに至るまでには、本人の服役態度、再犯可能性等、仮釈放がつかなかった原因がいろいろあったんでしょうね。

 仮釈放までの平均期間は二十数年とのことです。服役態度や罪状等々本人の責に帰するものについては同情の余地はありませんが、受入体制の問題については必ずしも本人の責とまではいえない部分もあるので、そこの部分は再犯防止の観点からも国のフォローがあってもよさそうな気もします。

 しかしながら、無期刑で40〜50年の人がいるとすれば、終身刑の仮釈放って、何年になるんでしょうね。
 

無期刑についていくつかの資料がまとまっているページです。

http://www.jca.apc.org/cpr/2002/kaido-muki.html

このいくつかの資料の中で終身刑との絡みで注目したいのは、【表3】執行済み刑期で、この資料によると、事実上の終身刑の目安として30年を考えた場合、長期無期刑受刑者執行済み刑期が30年以上、最長50年の受刑者の数は40人ということになります。どうでしょう、確かに無期刑の実質的終身刑化が言われることがよくありますが、無期刑受刑者約1000人前後から考えて、30年以上の長期受刑者はやはり今の所はまだ、例外的と見るべきではないでしょうか。別の数字を考えてみると50年前から30年前までの20年間に毎年平均30人の無期確定者が出たと推測すると(80年代90年代の数字からの推測です。4,50年前は今より凶悪犯罪の実数も多く、実際はこの数字よりかなり多かったのではないかとも推測しますが)、この期間に600人の無期受刑者が生まれたことになり、その中で現在も受刑してる受刑者が40人であると言うこともできると思います。この場合でもやはり全体の一割にも満たないと言えると思います。
もう一点、理屈を言えば、たとえ終身刑が導入されたとしても、無期刑の運用が必ずしも変わるわけではないのではとも思います。30年以上の受刑者にはそれなりの理由があるはずで(その理由についての賛否はともかくとして)、終身刑が導入されたとしてもその個別の理由が変化するわけではないでしょう。つまり仮に終身刑が導入されても、意外に30年以上受刑してる無期刑者の数は変化せず、それとは別に新たな終身刑受刑者が毎年増えていくという事になるのではないでしょうか。そうすると現在、一部の無期受刑者が事実上の終身刑化してることをもって、終身刑が新たに導入された場合に新たな施設などの施策が必要ないとまでは言えないのではとも思えます。
ただし、近年、無期受刑者の仮釈放者数が激減してることから、この実質的終身刑受刑者が増えることが予想され、今までは例外的であったけれど、これからはそうとまでは言ってられなくなるということはあると思います。この場合、今まで例外的であったためにあまり考えてこなかった実質的終身刑受刑者の処遇を20年前後で出る通常の無期受刑者と変え特別な処遇をすることもあるいは考える必要があるのではないでしょうか。

懲役刑のコストの話ですか。

法務省の役人に経営センスがあれば、懲役刑の労働によって莫大な利益が発生し、懲役囚の経費、報奨金、看守の給料を払った上で、相当な額の剰余金を国庫に納付できると思いますが。

コンピュータのデータ入力作業とか、労働集約的な単純作業をする企業からは、潜在的ニーズは相当有ると思いますがね。また、100円ショップの店頭を見ても、労働費が極限に低い世界で何が作られているか、参考になると思いますが。

「終身刑より死刑が良い」とコストで語る人は、国庫納付金が発生するという状況になったら、手のひらを返したように、死刑廃止を言うのでしょうか。

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