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オンラインゲーム内通貨、勝手に蓄財容疑 元会社員逮捕(asahi.com 2006年07月20日23時25分)

 これ、とても面白い事件です。

 勤務先のオンラインゲーム管理会社のシステムに不正アクセスし、ゲーム内で使う仮想通貨を勝手に増やしていたとして、警視庁は、東京都狛江市岩戸北3丁目、元会社員戸枝雅亮容疑者(26)を不正アクセス禁止法違反の疑いで逮捕した、と20日発表した。

 ここまではいいのですが、

 戸枝容疑者は、仮想通貨を外部業者に売って現金化し、半年間で約3000万円を稼いだといい、警視庁は詐欺の疑いもあるとみて調べている。

 ということで、警視庁は詐欺での立件も検討しているようです。
 で、被疑者は何をしていたかと言いますと、

 ハイテク犯罪対策総合センターの調べでは、戸枝容疑者は昨年10月から今年3月、勤務先の会社「ガンホー・オンライン・エンターテイメント」(東京都千代田区)がインターネット上で運営する人気ゲーム「ラグナロク・オンライン」のシステムに、上司のパスワードなどを使って約60回不正に侵入し、自分が保有する仮想通貨を勝手に増やした疑い。

 仮想通貨は、ゲーム内で武器を購入する際などに使い、多いほどゲームを有利に進められる。仮想通貨を現金で買い取りゲーム参加者に転売する業者があり、戸枝容疑者は、仮想通貨を四つの業者に計約3000万円で売っていたとみられる。

 ゲーム内での仮装通貨を売買する市場があるから成立するような事件なのですが、これを詐欺と考えた場合、いったい誰が被害者なのでしょう?

 詐欺に限らず、本件を刑法の財産犯として考えた場合、財産犯(の既遂)の成立には原則として損害の発生が必要ですが、本件では、誰も損をしていないように思えるのです。

 ゲームシステムをちょっといじって、仮装通貨の数字を増やしただけで、仮装通貨市場を通じてそれが現実の通貨に化けてしまうのです。
 まるで錬金術のようです。

 刑法犯としては、何か犯罪になるのでしょうか。
 ロースクール生の皆さん、ちょっと考えてみませんか。

 形式的に見れば、ホニャララ罪になるような気がしますが、さてどうでしょうか。

 仮装通貨の売買システムに詳しい方のコメントもお待ちしています。


追記(10/19)

 見慣れないところ(CHAOS-BOT情報局)からのアクセスが増えていましたので見に行きましたところ、そちら経由で「怒れる男」に辿り着きまして、この事件が

不正アクセス行為の禁止に関する法律違反

で起訴されていたことがわかりました。

 既に論告も済んでおり、もうすぐ判決のようです。

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ペンギンはブログを見ない - ゲームと現実、その接点 (2006年7月22日 01:08)

えー、最近のコドモはテレビやゲームの悪しき影響のおかげで、現実と絵空事の区別がつかなくなってて嘆かわしいわい。 と、いう話ではない。 こちら。朝日。 ... 続きを読む

コメント(26)

わかりつらい事件ですね。なにしろPCですから。

先ず、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社とは、ソフトバンクBB株式会社が45%の株式を、孫 泰蔵が社長のアジアングルーヴ株式会社が24%の株式を保有し、従業員118名で、2005年連結売上高56.7億円の会社です。但し、その売上の81.7%がラグナロクオンライン関連売上高であり、同社は、有価証券報告書で以下の説明を行っています。

"「ラグナロクオンライン」は、平成13年1月から韓国でオンラインゲームサービスの提供が開始されました。当社は、その著作権者であるGravity Corp.より、日本国内での配信・運営権等にかかるライセンス許諾を受けております。"

Gravity Corpは、ラグナロクオンラインというゲームソフトを開発した韓国の会社であり、米国のNASDAQでもADRを上場しています。

私もラグナロクオンラインで遊んだことがないので、わからないのですが、参加する際に参加費を払い、楽しむのにゲームで使用する通貨を購入し、更にその通貨をゲーム内で遊ぶに際し参加している他のプレーヤとやりとりして楽しむというものではないかと思うのです。

ご存じの方あれば教えて下さい。

驚いたのは、次の西日本新聞の記事なんです。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20060717/20060717_045.shtml
"愛好家の中には時間節約のため、ネット競売などで仮想通貨を現金で買い取る人が増え、取引規模が年間約150億円に達しているとの推定もある。"

なお、本事件についてのガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社によるプレスリリースは次のサイトです。
http://www.gungho.co.jp/important/001.html
このプレスリリースの中にも"元職員(26歳 男性)は、ゲーム内仮想通貨を作出し、RMT(リアルマネートレード)業者に販売することで売却益を得ておりました。"とあり、RMT(リアルマネートレード)業者と呼ばれる業者が存在し、そんなマーケットが現実にあることが判ります。

不正アクセスと不正アクセスにより窃盗し、それを販売した罪であると私は思うのですが、それだけで終わらすことができないネット関連の犯罪あるいは更にネットに関連しての社会のルールがどうあるべきかを考える必要性を感じます。

但し、ネットを下手に規制すると、とんでもないことになるのであり、ネットこそ完全にグローバルで国境無き世界である。ネットをうまく使えてこそ今後の発展と進歩というか、日本が下手をすると泥沼に入らないようにするというか、そんなことも感じるのです。

>疑問者 さん

 くわしい説明ありがとうございます。

>不正アクセスと不正アクセスにより窃盗し

 窃盗の客体つまり目的物は、有体物つまり手で触れたり持ったりできる物でなければならないというのが原則です。

 仮装通貨を売買する、というのは、たぶん盗んできた時計を売ったりするのとは違うと思います。
 それと同じなら警察は窃盗で立件することを考えるはずだからです。

 今度息子に仮装通貨の売買について聞いてみることにします。
 ラグナロクで遊んでますので、知っているかもしれません(^^)

>ゲーム内での仮装通貨を売買する市場があるから成立するような事件なのですが、これを詐欺と考えた場合、いったい誰が被害者なのでしょう?

被害者とは寝る間も惜しんでプレイに勤しみ、バーチャル世界で勤勉に働いてそれをリアルマネーに換金している"プロ"ゲーマーではないでしょうか?
正当な方法でバーチャル通貨を蓄財することは違法ではなく、仮想通貨売買市場も違法で無いなら正当な対価を受け取ってきたのが”プロ”ゲーマーだと思います。
バーチャル世界でもそれなり労力を使って得た仮想通貨を扱う市場に不正な手段で安易に得た大量の"商品"が流れ込めば値崩れするでしょう。

バーチャル通貨を無価値だと決めてしまうから、被害者がわからなくなるだけだと思います。
バーチャル通貨も商品だと思えば、商品の正当な供給者が被害者であることは間違いないと思うのですが。


私もオンラインプレイで遊んでいる一人ですが、別世界の人たちのようです。
戦闘機での空中戦で遊ぶので、相手をどうしても撃墜したい人たちはいます。
そしてチーターと呼ばれるプログラムの不正改造をしてまで勝ちたい人がいることも知っていますが、もはや価値観を共有できないので一緒に遊ぶことはありません。
バーチャル通貨ももともとありませんし、考えてみたら空戦ゲームなんて暴力的な面はあっても非常に他愛ないものですね。

> 窃盗の客体つまり目的物は、有体物つまり手で触れたり持ったりできる物でなければならないというのが原則です。

盗電事件からは電気も有体物(というんですか?)と認められたようですし、客体の定義も変わるのではないでしょうか?

本来、ゲーム内の仮想通貨はゲームの中だけの存在で現実のお金に換える窓口はないはずです。
ゲーム内の敵を倒したりなんなりして働いてお金を得て、ゲームの中のお店に行って、ゲームの中だけで使える装備を買う、という感じだったと思います。
現実にはヤフオクなんかで仮想通貨が売られていますし、それがトラブルの温床なのも2,3年ほど前の2ちゃんの法律相談板でちょいちょい目にしていました。

財産罪の成立を検討する場合、不正に通貨を得て、それをゲーム内で費消する場合との均衡を考えなくてはいけないかと思います。
こっちの場合は電子計算機使用詐欺でいいんじゃないかと思うのですが。


クルンテープさん
電気については特別規定があって財物と見なされます。(245条)

コンピューター・ソフトウェアは知的財産である。しかし、目に見えたり手で触れたりすることはできない。これを不正にコピーして販売したらどうなるのだろうか?
私の感覚では、窃盗がなりたつと思っているのですが。

もっとも刑法246条の2電子計算機使用詐欺なんてわざわざ詐欺に関して規定しているのですが。私は世の中の変化につれて解釈も変わっていくものと思っているのですが。

疑問者さん、

著作権法違反ではないのでしょうか?

「ラグナロクオンライン」とは、大規模参加型ロールプレイングゲーム(以下MMORPGという)、いわゆるネットゲームというゲームの一つです。
ゲームの参加者は、毎月一定額を支払い、ゲームを楽しみます。
このMMORPGは、たくさんの人が同一のゲームサーバーにアクセスして楽しむというものですから、ゲーム自体の土台として一定の「社会」をつくることになります。
擬似社会といえども「社会」ですから、ゲーム内での通貨を稼いだり、物の生産や売買といったシステムが用意されています。

今回の事件は、データを不正操作して、不正な仮想通貨をつくりだしたというものですこれは、現実社会でいえば、通貨偽造に相当する行為です。しかし、つくりだしたのは仮想通貨であるため、利益を得るにはリアルマネートレード(RMT)といった仮想通貨と現実通貨の売買、といった手順をふんで現金化することになります。
このRMTとはゲーム内での仮想通貨(電子データにすぎない)と現実通貨を一定のレートで売買する行為であり、大抵は仮想通貨を買いたい人が、売りたい人に対し、銀行振込み等で一定額を送金した後、ゲーム内で仮想通貨を受け取るという手順をとります。

問題はこの不正な仮想通貨を作出する行為についての構成要件該当性なのですが、電子計算機使用詐欺罪については、本件ではつくりだしたのが仮想通貨であるため、財産権の得喪、変更に係る不実の電磁的記録を作るということに該当するのか、ということがあげられます。なにせ、所詮仮想通貨ですので、データを消去したら何ものこらないわけで、このようなものが保護法益としての財産権といえるのか、ということです。
背任罪にしても、本件で会社に何らかの財産上の損害が発生しているとはいえません。(信用はうしなったでしょうが)


一方、この行為によりゲーム内部では不正な仮想通貨が急に大量に流通することになりますので、ゲーム内での仮想通貨の価値が下がり、インフレが発生します。
ここで正常なゲーム環境が害されるという「被害」も発生します。
プレイヤーとしては、ゲーム提供会社に対しては、正常なゲーム環境の提供を怠ったのですから、「債務不履行だ」と怒りたいでしょうね。

「ラグナロクオンライン」については以前より運営側がRMT(リアルマネートレード)行為
などを取り締まるどころか関与しているのではないかと面白半分ではありますが噂になっており、管理体制の悪さに対する不満の声が多数ありました。
(詳細はRO、RMT、BOTなどで検索してみてください。)
それがこのような形で現実のものとなってしまい、今後の対応が注目されます。

>ゆーき さん

 詳細な説明ありがとうございました。
 息子は、ラグナロクのことをとても理解されている方だと言っておりました(^^)

>正常なゲーム環境の提供を怠ったのですから、

 息子から、被疑者は、ラグナロク内で流通している全仮装通貨量の1〜2割に達する仮装通貨を偽造(?)したと聞かされました。

 これによって正常なゲーム環境の提供が阻害されたとしますと、業務妨害罪の成立が考えられるかな、と思っています。←単なる思いつきです。

>ばんた さん

>管理体制の悪さに対する不満の声が多数ありました。

 その噂も聞いております。

法学の授業でクルンテープさんご指摘の盗電に関する判例を習った記憶があります。
管理可能であれば有体物でなくても財物として認められるという判例だったと聞いておりますが・・・

ちょっとググってみますと「有体性説」と「管理可能性説」で対立してるんですね。

>普段はROMさん

>ちょっとググってみますと「有体性説」と「管理可能性説」で対立してるんですね。

 たしかに争いはありますが、現在、窃盗罪の客体としては「有体性説」が支配的通説といっていいと思います。

>たしかに争いはありますが、現在、窃盗罪の客体としては「有体性説」が支配的通説といっていいと思います。
コメントありがとうございます。

「警視庁は詐欺の疑いもあるとみて調べている。」

窃盗罪と詐欺罪では問題となる客体?は同じ定義なのでしょうか?
窃盗だと確かに有体であることがほとんどでしょうが、詐欺だともっと広範囲のように思うのですが?

最近は写メ万引きなどが問題になっていますが、現状では違法なのでしょうか?
また、会社などに忍び込んで、重要書類をデジカメで撮影してデータを盗むという行為そのものは処罰の対象になるのでしょうか?

モトケン先生、タネ明かし早すぎます(笑)
私も、考えられるのは、サービス提供会社に対する業務妨害罪なのかな、と思いました。
仮想通貨流通量の異常増加によって、正常で公平なゲームバランスが崩れるとしたら(やっていないので具体的なイメージは湧きませんが)、ゲームの魅力が損なわれて、ユーザー離れを起こす、という実害も発生しうるのかな、と。
(そもそもああいうゲームを提供すること自体、社会全体に対する壮大な業務妨害ではないか、という観点もあるかもしれませんが)


クルンテープさん
>窃盗罪と詐欺罪では問題となる客体?は同じ定義なのでしょうか?
>窃盗だと確かに有体であることがほとんどでしょうが、詐欺だともっと広範囲のように思うのですが?

ご指摘のとおり、窃盗とは違って、詐欺の場合「財産上の利益」も客体になります。
条文の第2項に規定されているため、「二項詐欺」などと呼ばれます。(他に強盗、恐喝など)
騙して債務を免れたりすることや、サービスの提供を受けることも、罪になります。


>最近は写メ万引きなどが問題になっていますが、現状では違法なのでしょうか?

刑法犯だと対応が困難といわれている類型です。
少なくとも窃盗の構成要件にあてはめるのは無理という理解が一般的だと思います。
撮ってきた画像を、私的利用を超えて使用したりすると、著作権法上の問題が生じる場合はあります。


>また、会社などに忍び込んで、重要書類をデジカメで撮影してデータを盗むという行為そのものは処罰の対象になるのでしょうか?

これも、司法試験の問題になるレベルです。(実際出ました)
「デジカメ撮影行為」自体を刑法犯として捕捉することは、やはり困難とされています。
会社の従業員(担当役職者レベル以上)であれば背任がありえますが、あとは不正競争防止法(2条1項4号)の問題だと思います。
住居侵入が成立する場合であれば、量刑で「企業秘密取得目的」を加味して評価するということも可能でしょうけれど、直接的な保護ではないです。

不正競争防止法の「営業秘密の不正取得」(2条1項4号)は、まさにこの刑法犯のスキマを一部(※)埋めるための犯罪類型です。
刑法の解釈にとらわれず、「不正の手段」と評価されればよく、盗撮など「情報窃盗」の手段による場合も構成要件に該当すると解されています。

※なぜ「一部」かというと、「営業秘密」と認められるためには、けっこう厳しい要件が課されているから。そういう「営業秘密」の要件を欠く情報の盗撮は、やはりスキマのままです。

>fuka_fuka さん

 お久です。

>タネ明かし早すぎます(笑)

 早すぎましたか(^^;

 理論的な興味が財産犯の成否にあったものですから、業務妨害罪は傍論扱いでしたので、つい書いてしまいました(笑)

 その他関連事項の解説ありがとうございました。

>写メ万引き
前に新聞で写メ万引きに悩まされる本屋さんの記事を見たことがあります。
そこでは、程度がひどければ、業務妨害罪として検討するという警察のコメントがありました。

他のエントリーでも論点はずしと言われていますが(笑)

>そこでは、程度がひどければ、業務妨害罪として検討するという警察のコメントがありました。

窃盗罪では取り締まれないことから業務妨害罪に無理矢理することになるのでしょうが、あまり客も来ないところでパシャパシャと撮っていることが業務妨害と認定できるのでしょうか?

現状はそういう威嚇で防止せざる得ないのでしょうが、有体物のみを窃盗の客体とすることが時代に合わなくなっているのが問題で、窃盗罪も時代に合わせた「情報」も客体と明記する必要があるのではないでしょうか?

クルンテープさん
いや、たぶんパシャパシャと撮っていることがほかの客の迷惑になるという意味ではなく、
本の内容を写メでとって本自体は買わないことが本屋の営業を害するという意味だと思います。
ただまあ、業務妨害罪が取り締まり対象として本来予定している行為類型ではないので、やってる程度が問題になると思います。

クルンテープさんのおっしゃるとおり、情報社会の現代においては、「情報」も保護の客体とする必要があるでしょう。
しかしそれは有体物を対象とする犯罪類型として社会的に認知されている「窃盗」とはまた別の犯罪類型として処理するのがいいのではないかと考えます。
犯罪の条文というものは、国民一般に行動の規範を与える機能ももっているので、「時代が変わったから」という理由で事前の告知無しで、犯罪の範囲を勝手に広げることは、国民の行動の自由との関係で問題を生ずるからです(構成要件の自由保障機能といいます)。

 刑法がいつできたかと言いますと、明治40年なんですね。

 いろいろ改正を重ねてきてますけど、情報化社会への対応は極めて不十分です。

 もうちっとなんとかすべきだと思うのですが、後手後手にまわるというのは刑罰法規の宿命です。

白片吟K氏さん、無理矢理私の仮想敵としてしまってすみませんが、

>本の内容を写メでとって本自体は買わないことが本屋の営業を害するという意味だと思います。

そうなると、写メも立ち読みも読むだけで買わないことに違いはないので、営業妨害とするのは無理があるような気がします。
いずれもマナー違反の迷惑な行為には違いはないのですが。

>しかしそれは有体物を対象とする犯罪類型として社会的に認知されている「窃盗」とはまた別の犯罪類型として処理するのがいいのではないかと考えます。

そうですね。
窃盗罪としての条文の修正、追加でなくても、例えば刑法の中に新しい罪の定義として、「情報窃盗罪」とか「情報食い逃げ罪」でも適切な罪名を作っても私としては同じ意味です。

クルンテープさん
>無理矢理私の仮想敵としてしまってすみませんが、

いえいえ、疑問に思われるのは当然のことと思います。

>そうなると、写メも立ち読みも読むだけで買わないことに違いはないので、営業妨害とするのは無理があるような気がします。

まあ、だから程度問題になるわけですね。
ただ、立ち読みは記憶に限界がありますが、写メは携帯の容量一杯取り込めるわけで、行為としてはより悪質な態様が考え得るといえると思います。
あと、パシャパシャやるのは他の客に迷惑な悪質な行為態様といえる、というのも付け加えておきます。仮想敵らしいかっこつけるためにも。

何にしても1枚2枚では無理で、結構撮りまくる必要があると思います。

>窃盗の客体つまり目的物は、有体物つまり手で触れたり持ったりできる物でなければならないというのが原則です。

について思ったのであるが、間もなく上場会社の株式が書面ではなくなろうとしている。株式とは株主の権利を表彰する書類であると考えれば、書類である必然性はない。

今までも、単に株券を盗んだだけで名義書換は無理と思うが、不正な手段により名義を変更してしまうことは、窃盗ではないかなと私は思うのであるが?

舌足らずの点があったので、補足します。

株券電子化については、2004年6月公布の「証券決済制度等の改革による証券市場の整備のための関係法律の整備等に関する法律」と同時に「株券等の保管及び振替に関する法律の一部改正」が行われ、その結果、「株券等の保管及び振替に関する法律」の第六章 罰則(第42条から第50条)により電子的に不正な手段を行った者は、懲役、罰金、過料になると考える。

このように個別の法律で懲役、罰金、過料になるとして、刑法ではやはり罪にはならないと考えるべきであろうか?電子的(敢えて電磁的とは言わずにおきます。)なものは、当面このような対応なのでしょうか?

>疑問者 さん

 世の中の制度が変わったからと言って刑法の条文の解釈をそれに応じて変えていたのでは、刑法の大原則の罪刑法定主義のたがが弛んでしまいます。

 刑法の解釈では犯罪とするのが難しいので、特別法の中に新たな罰則規定を設けることになるわけです。

 いずれは基本となる刑法を大改正する必要が生じる可能性があります。

 ちなみに「特別法は一般法に優先する」という原則がありますので、刑法で処罰可能でも特別法の罰則の適用がある場合は刑法は適用されない、という場合もあります。

 追記しました。

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