エントリ

 パロマ工業製の瞬間湯沸かし器で一酸化炭素(CO)中毒による死亡事故が相次いだ問題で、販売会社のパロマが1980年代、修理を手掛ける「パロマサービスショップ」に、安全装置に連動する「コントロールボックス」(制御装置)を通さずに配線する不正改造を促す文書を配布していたことが20日、警視庁捜査1課の調べでわかった。

 この不正改造というのは、安全装置が作動しないのに湯沸かし器の使用を可能にするという改造ですよね。
 そうであれば、この文書配布の担当者を未必の殺意による殺人罪で起訴したら、裁判員裁判なら有罪になりそうな気がします。

 パロマはさらにこんなこともしているようです。

パロマ、不正改造で事故多発中に部品生産打ち切る(2006年7月21日14時56分 読売新聞)

 パロマ工業製の瞬間湯沸かし器による一連の事故で、同社には、安全装置の部品不足が不正改造につながるとの認識があったにもかかわらず、部品の製造を1996年で打ち切っていたことが分かった。

 同社は製造打ち切りを修理業者に知らせておらず、こうした対応が事故拡大を招いた可能性も出てきた。

 ますます殺意が明瞭、と検察官が主張しそうな同社の対応です。

 事故が起きた4機種は80〜89年に生産された。家庭用ガス器具などに関して、旧通産省が、生産中止から7年間は部品を安定的に供給できる態勢を保つよう通達していたため、同社は96年で製造を停止した。

というのが、パロマの言い訳なんでしょうが、記事にあるように、

一連の事故で、同社には、安全装置の部品不足が不正改造につながるとの認識があったにもかかわらず、部品の製造を1996年で打ち切っていた(腹立たしいので再度引用)

ということであれば、通達を守っていたんだから責任はないよ、とは言えないでしょう。

 殺人罪での起訴は無理としても(退官前のいけいけ検事正ならゴーサインを出すかもしれませんが)、作りっぱなし、売りっぱなしの顧客の人命軽視の姿勢が明白なパロマと言うほかありません。

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コメント(9)

> パロマ工業製の瞬間湯沸かし器で一酸化炭素(CO)中毒による死亡事故が相次いだ問題で、販売会社のパロマが1980年代、修理を手掛ける「パロマサービスショップ」に、安全装置に連動する「コントロールボックス」(制御装置)を通さずに配線する不正改造を促す文書を配布していたことが20日、警視庁捜査1課の調べでわかった。

これが事実とすると、パロマは「アウト」ですね。
業務上過失致死についてはほとんどが公訴時効にかかっているようですが、民事上の責任は免れないでしょうね。

 どこのメーカでも自社製品を不正改造されてうれしい訳が無い。メーカが最も望むのは壊れたら修理しないで新品に買い替えてくれることだ。それは当然だ。だって、その方がメーカは儲かるからな。修理なんかされて長々と使われた日にはメーカの商売はあがったりだ。製品の一部の部品が壊れて交換しようとしても、メーカときたら二言目には「あ、それはばら売りできない部品なんです。全部一式新品と交換してください。」ときやがる。アホらしくて俺は大抵自分で修理するがな。勿論、メーカからみたら不正改造となるわけだが。しかし、俺は自己責任でやっている。自分で修理した後でその製品が火を噴いたりしても当然メーカ側に責任は無い。
 とにかく今の、対教師にしろ、対メーカにしろ、対管理会社にしろちょっとでもミスがあったら首の根を取ったように批判しまくる世間の風潮には非常に恐怖を感じる。まるで魔女狩りだ。
  今後、日本では、バカらしくて誰も技術者にならなくなるね。優秀な人間は皆、無責任に批判するだけのマスコミに就職するだろうよ。だって、苦労して研究技術開発して製品を開発しても、いつ不慮の事故が起こって刑事責任を追求されるかわかったもんじゃないからな。この世に絶対安全なものなど存在しないのに。今の日本の風潮は100パーセントの安全を保障しろと言いやがる。技術者ならなんでも出来ると思ってやがる。自分達で造ってみろよ。どれだけ、ものを造るが大変かわかってもいないくせに。

>恐ろしい今日の風潮に対する批判さん

 いろいろな問題の地下水脈を見る思いがするコメントありがとうございます。

 できましたらもっと短いハンドルで常連コメンテイターになっていただきたいと思います。

恐ろしい今日の風潮に対する批判さんの後半の意見には賛成ですね。

言葉は何なんですが、二つの点を指摘している。

(1) あらゆる技術にはリスクを伴うこと

あらゆる技術にはリスクを伴い、100%の安全などはあろうべくもない。
リスクの分配、リスクを減少させるコストの分配、実際に事故が起きた場合の損害の分配について一般的なルールを決めていく必要があるでしょう。

(2) マスコミによる無責任かつ「わかっていない」報道

医者なんかやっていると同感ですね。
特に個人名でやっているジャーナリストはまだましですが(意見が違うことはよくありますが)、新聞・テレビなどは付和雷同的かつ無責任な報道が多い。

>とにかく今の、対教師にしろ、対メーカにしろ、対管理会社にしろちょっとでもミスがあったら
医療にしろ、が入ったら100点!

福島の裁判なんて、有罪になったら日本の医療は崩壊する.マスコミが気が付いてないはず無いのに、なんか及び腰の報道.
自分たちがミスをしたくないからだろう.

フールプルーフという言葉が浮かびますね。

通常理解できるもので、適正に対処すれば何の問題も無い、しかし使う方の無知やミスで事故が起きることは許されない。
この理屈でアメリカは訴訟だらけ、そして天文学的高額の賠償金と、製品にやたら目に付くエクスキューズの印刷文。

「供給者のミスは全く許されない」とは・・・
使うのはサルで供給するのは神ですかね?

 過去の、シュレッダーの事故に対しての報道でも「投入口に手を入れれば危ない」のは自明ですが、マスコミの視点がややおかしかったような。

 本スレッドに関して
「販売会社のパロマが1980年代、修理を手掛ける「パロマサービスショップ」に、安全装置に連動する「コントロールボックス」(制御装置)を通さずに配線する不正改造を促す文書を配布していた」という点については、パロマの責任は大きいでしょう。

「事故が起きた4機種は80〜89年に生産された。家庭用ガス器具などに関して、旧通産省が、生産中止から7年間は部品を安定的に供給できる態勢を保つよう通達していたため、同社は96年で製造を停止した。」

というのは、それ自体は叩かれるべきことではないでしょう。

「一連の事故で、同社には、安全装置の部品不足が不正改造につながるとの認識があったにもかかわらず、部品の製造を1996年で打ち切っていた」

 製造打ち切りの連絡、打ち切りに際しての対応などの問題について責められるべきところはありますが、不正改造をさせてはいけないので、そこで責めるのは違うでしょうと。

 ウィンドウズじゃないですが、メーカーサポートは切れます。メーカーは永遠に過去の製品の部品を作ったり在庫を保有するわけではないのです。
対応する部品の製造を打ち切る・サポートは難しくなる・・・「買い替え・交換」頂く、と口では言えますが。

 この問題、「使用者の安全に関するコスト」を誰が負担すべきなのか、と考えるとよく分からなくなるのですが・・・。

>この不正改造というのは、安全装置が作動しないのに湯沸かし器の使用を可能にするという改造ですよね。
 そうであれば、この文書配布の担当者を未必の殺意による殺人罪で起訴したら、裁判員裁判なら有罪になりそうな気がします。

以前に、このコメント欄でこのような事実があれば業務上過失致死の決定的証拠になると買いたような気がしますが、その後この件に関して続報がありません。
おそらく誤報か、読売記者の事実に対する評価の勘違いのようですね。

私もマスコミ批判をする方なんで何ですが・・・。

このエントリーの皆様のコメントを読みながら、私はふと、新聞記者の立場から考えるとどうなのだろうと考えてしまいました。

日々様々な分野で事件が起こり、役所や、警察や、企業から様々な情報が発信されますが、今はプレスリリースなど多くはインターネットで見ることができますので、新聞の売りはいかに一般の人が分かるレベルに噛み砕き、興味深い情報を付加させるかということになります。

しかも、多くは速報性が重要になりますので時間はほとんどない。今日聞いた内容を今日のうちには書かなければ誰も読んでくれない。医療ではないですが、時間が切迫した中で、限られた情報で、人が読める記事を書かなければならない。彼らももっと時間をくれたら、もっと中身があるいい記事が書けるのにと思ってるかもしれません。

しかも彼らは記者であり、医師でも法律家でも技術者でもありません。しかし、書かなければならない内容の多くはそうした自分の専門外の専門的な内容になる。想像するに、専門外の内容をなけなしの能力を振り絞って必死で理解しようとし、脚を棒にし駆けずり回りながら嫌がる人々に喰らいついて取材し、呻吟しながら記事を書く。しかも読んで批判する側は、レトロスペクティブな視点から分析し、特にはその分野の専門家が専門的な知識をもって記事の内容について批判したりする。そして「アホ、無責任、マスゴミ」とボロクソにいわれる。

奈良の大淀のときなどのように、実際に酷い記事もあるし、何も分かってないと思わざるを得ないような記事もある。でも、結構読ませる記事もあるし、勉強の跡がわかるような記事もある。

ネットなどでの批判の大合唱を聞きながら、技術者が「だったら自分たちで作ってみろよ」と思われるように、新聞記者も「だったら自分たちで毎朝、毎晩、新聞を作ってみろよ」と思っているかもしれない、ふとそんなことを考えました。

スレ違いでゴメンナサイ。

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