出血の男性、救急隊が搬送せず 意識不明に 奈良(asahi.com 2006年11月18日12時36分)
高橋善康・橿原消防署長は「当時の救急隊の判断は適正だったと考えている」と話している。
救急隊員、家族の搬送要請を拒否…けがの男性重体に(2006年11月18日3時2分 読売新聞)
高橋善康・橿原消防署長は「脳内出血かどうかを見極めるのは難しいが、結果的に判断ミスをした。再発防止に努めたい」と話している。
同じ消消防署長のコメントなのにニュアンス的に180度違う報道です。
以下は、読売新聞の報道内容です。
橿原署や消防本部などによると、男性は15日午前2時10分ごろ、同署駐車場で頭から血を流しているのが見つかった。同市内の飲食店で飲酒後、店近くの駐車場で転倒、頭などを強打したとみられ、約300メートル離れた署の駐車場に迷い込んだらしい。当初は意識があり、署員が氏名と連絡先を聞き出したが、約50分後に意識を失ったため家族を呼び、橿原消防署に搬送を要請した。
救急隊員は、男性を見て転倒による軽傷と判断。家族が「大淀病院の妊婦が死亡した問題のこともあるので、病院に運んでほしい」などと懇願したが、消防隊員は搬送先を探さず、「朝まで大丈夫なので、様子を見て病院に運んでほしい」と説得して引き揚げた。この際、家族は「私の都合により、救急搬送をお断りします」という内容の「救急搬送承諾書」に署名を求められ、書いたという。
男性は自宅に戻ったが、朝になっても、意識が戻らず、家族が同市の県立医大病院に搬送。午前11時ごろから手術を受けたが、意識は戻っていない。男性の父親(72)は「近くに医大病院があると何度も頼んだのに搬送してもらえなかった。すぐに病院で治療を受けていればこんな結果にならなかったはず」と憤っている。
当時の近隣の救急病院の受け入れ状況は不明だが、県内の他の消防本部によると、家族から救急搬送の要望があった場合、断ることはなく、たとえ近隣の病院が満床であっても、見つかるまで受け入れ先を探すという。高橋善康・橿原消防署長は「脳内出血かどうかを見極めるのは難しいが、結果的に判断ミスをした。再発防止に努めたい」と話している。
救急医療崩壊もツイにここまできましたか。救急隊員にご同情申し上げます。以下想像で申しますが、救急病院はどこも殺気立っており、ましてや酔っ払いの擦り傷なぞ運び込んだらスタッフの白い目にさらされること必至。それより受け入れ先を探すことだけでも一苦労。できれば運びたくない。救急隊員のお気持ちよくわかります。医療崩壊から救急隊の崩壊につながっていきそうです。でも「私の都合により、救急搬送をお断りします」という内容の「救急搬送承諾書」なるものの存在初めて知りました。
私も「救急搬送承諾書」を初めてしりました。東京都にはないんですかね。奈良県でのみ使用しているんでしょうか?よく交通事故でいかにも何の症状もない方が無理矢理救急車に乗せられ、現場からは遠方(歩いて帰れないくらい)の病院に運ばれてきます。多くの方はタクシ−で帰られますが、タクシ−代は自賠で払ってくれるんでしょうか?
この手の報道は結構ありますよね(警察官が放置したとか。。。。)結果的にお偉いさんが陳謝していますね。やっぱり家族に運んでくれといわれたら(言訳に文書をとっても)運ばなければ責任を問われる時代ですね。ちなみにこの承諾書は医師の「手術承諾書」より効力があるんでしょうか?もし、この承諾書で免責されるなら医師のとる承諾書でも免責にして欲しい。なにしろ、検査を断った患者を説得する義務があると判決が出る時代ですから。
「軽傷かどうか判断」するのは診療行為であるように私には思えるのです。しかし、救急隊が初期段階の「トリアージ」を行う制度があり、この救急隊員が「トリアージ」できる資格なり教育なりを受けているのなら、問題ないでしょうね。
救急隊員がトリアージを行う制度がないとしたら、普通に責任は問われるか、少なくとも原因追及は必要だと考えます。つまり、何を根拠にして軽傷だと判断したのか、検証は必要でしょうね。
これも後だしじゃんけんでないですか?
詳細はわかりませんが、諸事情により、救急搬送をしないケースもあるのでしょう。
もっとも、救急現場に携わる医療者の一人として、言いたいことは、これを記事にして断罪するのなら、 明らかに自分本位で、タクシー代わりの救急車利用と思える一般の人も同様に断罪しないと、公平ではありません。
そこに、マスコミの情報操作(意識であれ、無意識であれ)があることを我々は忘れてはなりません。
>この際、家族は「私の都合により、救急搬送をお断りします」という内容の「救急搬送承諾書」に署名を求められ、書いたという。
でもよくよく考えてみると不可解な話ですね。なぜ家族は承諾書に署名したんでしょうか。あまり想像でものを言ってはいけないんでしょうけど、家族は医大病院へ運べとゴネたのかもしれませんね。
搬送を断るのに、「救急搬送承諾書」って変な名前ですね。
救急車を無料のタクシーとして利用する軽症者があまりにも多いために、各地で救急車の適正利用を呼びかけているわけですが、このケースではそれが裏目に出たような感じでしょうか・・。
日本全国の救急隊(の意識)に影響を与えそうですね。
> 「結果的に判断ミス」
とは、レトロスペクティブな視点(後出しじゃんけん)によれば、という趣旨だから、
プロスペクティブに見れば「当時の救急隊の判断は適正だったと考えている」ということになり、
消防署長さんが両方の言葉を言ったとしても、別段矛盾はないと思います。
どの部分を切り取って報道するか、というところで新聞社の姿勢が解るわけで。
> 救急隊が初期段階の「トリアージ」を行う制度があり、この救急隊員が「トリアージ」できる資格なり教育なりを受けているのなら、問題ないでしょうね(No.3 しま様)
前段階として、119番通報を受けた消防署員が出動を決めるかどうか、という判断もあります。そちらは依頼があれば全件に出動指令を出すのだとしたら、事実上、救急隊員が分別の判断せざるを得ません。
しかし、消防署員はそういうことの専門訓練を受けているのだろうか?(長年の勘と経験はあるにしても)
「トリアージ」というものは、緊急時の判断であるから、通常そう判断する(プロスペクティブな視点)ということができていさえすれば、結果的に(レトロスペクティブな視点)誤っていたとしても、判断者の個人責任を問うてはいけないと言われます。
でなければ、判断をする者が居なくなってしまい、稀少な救急医療資源を無駄に費やして助かるべき人が死ぬことになったら、社会全体がもっと困るから。
> 「 様子を見て病院に運んでほしい」と説得して引き揚げた
本件で、通常の判断としてはどうでしょうか。
頭を打って気絶している人を、病院に連れていかなくてよいのかという疑問があります。
家族が側に付いている態勢ですから、危ないと思ったら家族が自家用車なりタクシーなりで自力で病院へ担ぎ込んでくれ、ということになるのでしょうか。
それにしても、深酒は危ない。この人が何の拍子か、警察署の駐車場に迷い込まなければ、誰にも発見してもらえず、凍死していたかもしれない。忘年会シーズンにはときどきそういう行路死事件があります。
#1や4や5の反応は絶対ありえない。判断を留保するということを知らないのですか。良識足りないと思います。まだ何もわかってないじゃない。
それにトリアージ云々は今回の場合関係ないでしょ。患者は一人なんですから。
「救急搬送承諾書」を家族が書いた状況も詳細に明らかになっていない。
色々な事件があってお医者さんやそれに係わる方が保身的になるのは仕方がないでしょうが、かばうべきじゃないことまで、屁理屈つけてかばいはじめると、本来、かばうべき事件まで同じような目で見られますよ。
最近まで私自身、医療関係者に関して同情的でしたが、万波氏の事件、そして今回のことについてのここの(お医者さんであるっぽいHNを付けている方の)コメントを読んで、奈良や福島の事件の自分の考えを再考したくなりました。
>それにトリアージ云々は今回の場合関係ないでしょ。患者は一人なんですから
トリアージという言葉に認識の相違があるようなので、救急の専門の立場としてコメントします。 患者一人でも、トリアージの概念は普通に使っています。
災害発生時のトリアージとは、その選別の目的とレベルが若干異なっているという理解してもらったらよろしいかと思います。
丁寧にいうと、傷病者の第一印象から、その重症度を判断して、次の行動を決める、ということです。 救急隊でいうと、重症度を判定して、搬送病院を選定するということが日ごろの業務で求められています。救急初療医の立場でいうと、搬送された患者は、いますぐ診察始めるべきなのか、後回しでもいいのか、など自分の置かれた現場の状況に合わせて、力の出しどころのプライオリティを決定する場合の判断のことを普段からトリアージといっています。
ちなみに、救急隊のトリアージで、病院選定を行うことは、限界があるということは、すでにはっきりとしています。(慶應大、救急部でデータを出していたと記憶しています)
自分の日常の体験でも、限界はあることは明らかだと、感じています。
さて、これが報道された結果、どういうことが予想されるでしょうか?
何かよいことがおこりますか? 救急隊はなにやってるんやという意識を世論に植えつけるだけではないですか?
いままで、救急隊が適切に、無駄な救急搬送を処理していてくれたもの(どれくらいあるかはしりません)が、すべて医療機関にくることになります。 たださえ、救急の現場は、大変な思いをしているのに、まったくやってられません。
マスコミが報道しないだけで、どうしようもない救急車利用があるのも事実です。
そこを報道せずして、こんなたまにしか起らないことを、鬼の首でとったように、大々的に報道されたら、現場のものの気持ちとしたら、ほんとたまらんわけです。
。
>同市内の飲食店で飲酒後、店近くの駐車場で転倒、頭などを強打したとみられ、
>約300メートル離れた署の駐車場に迷い込んだらしい
かなり泥酔していたようですね。
そう言う人に対して優しい気持ちを常に持てというのは酷な事だと思いますが、泥酔している人が頭に怪我をして意識を失っている状態は、救急車で運ぶ必要があるのではないでしょうか。(見るからに元気そうな人ならば、断っても良い気がしますが。)
というわけで、この報道で見る限りでは救急隊員に責任がある気がします。
それとは別の問題ですが、どうしてこの患者さんの家族は自分達で病院に連れて行かなかったのだろうかと疑問に思います。救急車で運ばれなければ診て貰えないという事もないと思うのですが、そう言う制度もあるのでしょうか?詳しい方、教えて頂けると助かります。
>>No.11 kouki さん
>泥酔している人が頭に怪我をして意識を失っている状態
は、深夜であれば、それが病的なものか、ただの睡眠なのかどうか医師でも判断に苦しむことがしばしばあります。
ましてや、朝日の記事にある
>橿原消防署などによると、15日午前2時10分ごろ、橿原署の駐車場で同県大淀町の製材業の男性(42)が歩いているのを署の幹部が発見。署内のソファに座らせ、同3時ごろに橿原消防署に連絡した。数分後に救急隊員が到着。男性は当時、泥酔状態で、鼻血と左顔面に擦り傷があったが、痛みを訴えていなかったことや会話もできたことから、救急搬送の必要性は低いと判断したという。
が本当だとすれば、個人的に、救急隊員らの判断は許容範囲内と考えます。
>ER医のはしくれさん
>いままで、救急隊が適切に、無駄な救急搬送を処理していてくれたもの
>(どれくらいあるかはしりません)が、すべて医療機関にくることになります。
以下の視点で議論する必要があるでしょうね。
1.救急隊が無駄な救急搬送を判断するべきか否か
2.判断する場合、制度化する必要があるか否か
3.救急隊の判断が適切な物かどうか評価するべきか否か。
ところで、慶応大学の調査と言うのが見つかりましたが、これでしょうか
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集中治療室(ICU)や心臓集中治療施設(CCU)に入院した995人(急病828人、外傷167人)を 重症と位置づけ、搬送時の救急隊の判断と比較した。
その結果、995人のうち救急隊が重症と判断したのは231人で、全体の23%しかいなかった。外傷で搬送された167人では75人(45%)が重症と判断されたが、急病の828人では156人(19%)しか重症と見抜けていなかった。急病患者では重症度の判断を誤る危険性が高くなっていた。
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救急隊が重症と判断できる割合が比較的高かったのは多発外傷、やけどだった。呼吸器系疾患や頭部外傷、中毒などは重症と判断できない割合が高かった。
鈴木助手は「救急隊による重症度の判断に限界がある以上、重症だった場合でも対応できる病院に患者を集中搬送する体制に変えていく必要がある」と指摘する。【鯨岡秀記、山本建】
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>しまさん
あ、それです。 引用ありがとうございます。
で、この場合は、(報道内容が真実を反映しているという前提で)レトロに見れば、救急隊の「アンダートリアージ」の一例に過ぎないわけです。それ以上でもそれ以下でもありません。 わざわざ記事にすることではないと個人的には思います。ただ、職場の関係者が、今後の自己努力の向上目的に、振り返ることは当然必要かもしれません。
しかしながら、マスコミによって、多くの目にさらされることによって、非建設的な批判、中傷および救急医療に対する不適切な不信感が多くなるのではないかということを危惧するしだいです。
記事の内容
>家族が「大淀病院の妊婦が死亡した問題のこともあるので、病院に運んでほしい」などと懇願したが、
>この際、家族は「私の都合により、救急搬送をお断りします」という内容の「救急搬送承諾書」に署名を求められ、書いたという。
という状況説明が矛盾していますよね。
家族は「懇願した」にも関わらず、
「…署名を求められ、書いたという」
のは家族の状態が違う。
懇願していたのなら自動的に、
無理やり書かされたという判断の文章になるはずですが、
求められて書いたというのは少なくとも無理やりではない。
ここらあたり記者もどちらが「悪い」のか判断つきかねている。
あるいは判断を避けている。
金曜の夜によっぱらいが警察で倒れて、救急車を呼んだ、
救急隊員は「こりゃあただの酔っ払いだ」と判断した、
家族は家族で
「もしかしたら…ってこともあるけど、酔っ払いは酔っ払いだし…」
ってのはよくある話に感じます。
確かにタクシー代わりに救急車を使う不届き者が居るということ、
それにより本当に救急車が必要な人に回らないということもある。
そういう問題はあるでしょう。
不謹慎ですが
「意識不明の重態」でニュースになっている点が気になります。
「死亡」ならわかるがまだ生きてる。
「奈良」「橿原」ですから同和にからむ問題があった可能性も
私は推察します。
つまり患者が同和地区出身者ではなく、
救急隊員が同和地区出身者ということで、
隊員には不適切な資質を有しているにも関わらず
隊員になっていた可能性。
(普通なら不採用)
仕事をしていないあるいはサボタージュしている官吏の
一部だった可能性。
少なくとも新歓コンパがある都会では
「急性アルコール中毒」という事態も想定されるので、
救急隊員がほかっておくということは考え難い。
倒れた酔っ払いはただの酔っ払いではなく
「薬物中毒の救急患者」、基本アルコールは毒物ですからねぇ…
ましてや記事の内容からは、
しばらくは元気だった人間が意識不明になったので、
「やばい」と思ったから「警察が」救急車を呼んだようです。
酔っ払いの扱いには警察も慣れているはずで、
その警察が「やばい」と判断した、ということです。
素人の私でも、意識があった人間が意識不明になったら、
脳内出血の可能性があると判断しますぜ。
ましてやアルコールによって血管が不自然に広がったり収縮しているわけで。
だから救急隊員の行動は門外漢の私には理解できないです。
家族に言質を取るという行為も。
「ただの酔っ払いを運ぶほどこっちは閑じゃねぇんだよ。
ひとの命がかかってるんだからよぉ…
この間に交通事故でも起きて重症の人が出たらどうすんだよ。
ほれ、運ばないとまた面倒だからこの書類にサインして」
言ってることは正しいんだけどさ…
まああくまでも推察ですが。
もちろん救急医療の問題はあると認識しています。
>No 8 pibeさん
#1や4や5の反応は絶対ありえない。判断を留保するということを知らないのですか。良識足りないと思います。まだ何もわかってないじゃない。
#1や#5は絶対ありえないというけれど、小生はしばしば経験してきました。経験に基づいてちょっと裏を考えてみたつもりなんですけど、確かに不謹慎でした。しばらく沈黙します。
>No 9 ゆきんこさん
中には私のような変な医者もいます。一部の変なものを見て全体を評価する愚はどうかおかさないでください。
>鏡に映りし者さん
>素人の私でも、意識があった人間が意識不明になったら、
>脳内出血の可能性があると判断しますぜ。
読売の報道と、その他の報道では違いがありまして
・読売:救急隊員到着時には意識がなかった
・その他:救急隊員到着時には意識があった
この違いは、記者会見前と、記者会見後という意味だと思います。読売の記事は今朝の早朝、記者会見は今日の午前中にあったようなので、その違いが生じていると。
>隊員には不適切な資質を有しているにも関わらず
>隊員になっていた可能性。
この消防本部は過去に不正採用があったようですが、その事とこの件を関連付けるのは難しいかと思います。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nara/kikaku/019/75.htm
全く別の視点から・・・。
救急車搬送使用料(搬送先を捜す事も含め)を
一律1万円程度の自己負担にすべきだと思います。
受益者負担が原則という世の中だし、
逼迫した地方財政に少しは貢献できる・・・・・。
それに、通常の医療費ですら自己負担分はあるわけですから。
まして、生きるか死ぬかで搬送して欲しいということですもの、
命の値段と考えれば安いもんです。
待てよ?、1万円では安過ぎるかな。
(忘年会で一泊すれば、それ以上の値段ですものね)
救急隊が患者の搬送を断るというのははじめて聞いたのですが、
朝日の記事から判断すると、救急外来を受診した場合に一般的にとられる対応はおそらく
「点滴をして経過を見る」です。
もちろんこの方法で脳内出血を発見するのは不可能です。
>No.11 kouki さん
大学病院はともかくとして、一般に市中病院を受診する場合
当該科の医師が必ずしも当直しているとは限らないので一般に電話ででも
問い合わせをしてから受診するほうが無難です。
確か直来の患者は受けない、という病院もあるはずです。
>No 9 ゆきんこさん
万波氏については新聞の報道を見ていただければわかると思うのですが、
彼らについてはどちらかというと批判的な医師の方が多いように感じます。
彼らと同年代の人たちと一緒に仕事をしてきた経験から個人的に言わせてもらうと、
彼らは功名心などから病気の腎臓を移植したのではなく、
単純にそれが患者のために正しいことだと信じていただけであると思います。
(だから支持する患者も少なくないのだと思います)
基本的な考え方が現在の情勢とそぐわない、ということです。
No.10 ER医のはしくれさん
>急隊でいうと、重症度を判定して、搬送病院を選定するということが日ごろの業務で求められています。
今回は病院を選定することではなく、選定しなかったことを論じています。私は、救急隊員にはそんなこと求められていないと思います。
No.13 しま さんからいただくと、
「1.救急隊が無駄な救急搬送を判断するべきか否か」は、そんなことするなって思います。法的なことはわかりませんが。
救急隊が搬送を断った件とか内容とかの調査があればいいのですが……。
「救急搬送承諾書」がどのような経緯や詳細で書かれたのかの判断は留保しなきゃなりませんが、いずれにしてもトリアージは関係ないでしょう。
>救急初療医の立場でいうと、搬送された患者は、いますぐ診察始めるべきなのか、後回しでもいいのか、など自分の置かれた現場の状況に合わせて、力の出しどころのプライオリティを決定する場合の判断のことを普段からトリアージといっています。
今は、お医者さんのトリアージは論じていないではないです。ただ、まさしく、後回しでいい、処置は必要ない、お昼また来てくださいとか、医師の仕事でしょう。今回みたいな場合は、ですけど。
>何かよいことがおこりますか? 救急隊はなにやってるんやという意識を世論に植えつけるだけではないですか?
>マスコミが報道しないだけで、どうしようもない救急車利用があるのも事実です。
>そこを報道せずして、こんなたまにしか起らないことを、鬼の首でとったように、大々的に報道されたら、現場のものの気持ちとしたら、ほんとたまらんわけです。
まず、めちゃくちゃな救急依頼は報道でもかなり大々的にあります。近頃もありましたよ。テレビでも新聞でも。ご存じないだけだと思いますよ。
で、今回の事は報道しちゃいけないんですか? このサイトや他の医師サイトを見ていると気持ちはわかるような気はしますが……ね。
No.16 場末の開業医 さん
あまりにも行き過ぎると、せっかくこのサイトにたどり着いた有権者が引いてしまうと思うんです。少し前からこのサイトを見ていた私でも引きました。
とりあえずあっしは判断保留です。
結構判断保留の医者は多いと思いますよ。発言しないだけで。
交番から救急搬送されてきた酔っ払いが、外傷性のSAHだったことがあります。しかも旅行者でした。何ということもなく引き受けた後、妙に便意を訴えたので念のためCTを撮ってみてわかりました。
すぐにはopeにならず、数日後に開頭となったようです。
この事件の報道には2点おかしいところがあります。
まず、警察が家族と救急隊のやりとりの現場に立ち会っていたようにも読み取れますが、もしも、救急隊が家族の意向に反して引き上げたというのであれば、警察官はその時、何も言わなかったのでしょうか。
また、救急隊は家族に自宅に連れ帰るのではなく、警察署で様子を見ているように言われているようですが、それもよくわからない指示で、しかもその指示に家族は従っていません。
奇妙です。検証が必要でしょう。
No.12 元田舎医さん
>>泥酔している人が頭に怪我をして意識を失っている状態
>は、深夜であれば、それが病的なものか、
>ただの睡眠なのかどうか医師でも判断に苦しむことがしばしばあります。
救急の本にも誤診しやすい例としてこのような「泥酔+頭部外傷」の例が載っていました(医学生なので臨床の知識ではなく申し訳ないです)。そのような判断に迷う症例にであった場合には救急隊員は病院に搬送するべきだと思います。
現状では「救急隊員には搬送を拒否する権利が無い」とされている以上、トリアージなどの専門的な訓練は受けていないと思います。
誤解を招く言い方ですが、今回の場合にもし医師が診察して「問題ない」と言っていたのならば、そう言う状況判断(トリアージ)であったのだと言えると思います。
けれど、訓練を受けていない救急隊員がグレーゾーンの判断をしたことは問題であると考えています。
>No.19 ぱんたさん
質問に答えて頂きありがとうございます。
記事では「懇願した」とか「何度も頼んだ」などの表現があるのに、自宅につれて帰ったと言うのが引っかかっていました。それほど心配ならば自分達でも何かしらの行動を起こすのが普通だと考えられますので一貫性が無いように思えます。
>No.9 ゆきんこさん
前半の意見には同意します。こういう時期だからこそ、言動には気をつけるべきだと思います。ただ、後半の「同情的」という表現には少し違和感を覚えました。「医療崩壊」が進行した場合に不利益を被るのは結局は医療者ではなく医療を受ける側だと思います。このままでは救急車に乗っても病院が何時までたっても見付からないという事態が日常的に起こってくると考えられます。ネットを見ていると、「医療崩壊」は医療者にとっての悲劇と捉えている人が多く、当事者意識を持つ人が少ないように感じるので蛇足ですがコメントさせて頂きました。
はじめまして、ROM専門でしたが、気になったもので。
「同署駐車場で頭から血を流しているのが見つかった。(略)当初は意識があり、署員が氏名と連絡先を聞き出したが、約50分後に意識を失ったため家族を呼び、橿原消防署に搬送を要請した。」
頭から血を流している人を50分間放置?していた警察の対応は適切でしょうか?
>koukiさん
当事者意識は薄いです。私自身は。
仕事でほとんど海外にいますし、今、帰国していますが、日本にいるのもあと2年くらいでしょうから。
あんまり病院に行くっていう習慣もついてません。(最近まで悪名高きイギリスにいました……)
だからこそ、日本のお医者さんは可哀想だナーと思ってました。
ここしばらくの医者の保身の異常さを目の当たりにするまで。
万波氏に関しては「たくさんの医者が彼に係わっていたのに、保身のため暴露されるまで何も言わなかった」ことが私の中の不信の種です。
> 「1.救急隊が無駄な救急搬送を判断するべきか否か」は、そんなことするなって思います。(No.20 pibe さま)
救急医療にトリアージは絶対に必要です。なぜなら、夜間休日の時間帯は平日に比べて医療資源の供給量が少なく、緊急性の高い患者しか受け容れられないからです。
急患を受ける病院、その医師や看護婦等スタッフ、病院へ運ぶ救急車や救急隊員、全て有限の数しかありません。依頼が来るそばからドンドン使っていたら、そのうち満杯になります。
消防署にある救急車が全部出払ってしまったら、別の急患の搬送依頼が来ても、待たせておくより他はありません。待っている間に具合が悪くなって死んでしまったら、先の依頼のほうには本当は緊急性がなかったとしても、「早い者勝ち」だから諦めろというのでしょうか。
やはり、緊急性のない患者さんには救急車や救急病院を使うのはご遠慮いただいて、いつか来るかもしれない、「本当の緊急患者」のために待機しておくのが合理的(人道的)であると思います。
本件では<結果的に>病院が詰まっていなかったから、運んでやればいいじゃないかという問題ではないのです。
> お医者さんのトリアージは論じていないではないです。ただ、まさしく、後回しでいい、処置は必要ない、お昼また来てくださいとか、医師の仕事でしょう。
トリアージの判断を誰が行うべきかという問題は確かにあります。
全ての救急車に医師が同車し、医師が行うことが理想でしょうが、医師は病院における治療で手一杯であり、救急車にまで乗る余裕はありません。
せめて看護師が乗車できればよいとは思いますが、きっとそこまででも難しいでしょう。
現状で取り得る方法としては、救急隊員にいくらか研修させて、「危ない患者の見分け方」を教えるくらいしか、ないと思います。
> 今回の事は報道しちゃいけないんですか?
報道してもよいと思いますが、その視点は、「救急隊員に全件運ばせろ」ではなく、
「救急隊員によるトリアージ判断基準」「救急隊員に対する効果的な研修方法」等であるべきだと考えます。
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> 救急隊が重症と判断できる割合が比較的高かったのは多発外傷、やけどだった。呼吸器系疾患や頭部外傷、中毒などは重症と判断できない割合が高かった。(No.13 慶應大学調査より)
見た目がひどいケースは分かるが、内部の異状は分からない。素人判断止まりだということですね。
医師や看護師でない素人にも使いやすく、効果的な判断基準はないのでしょうか?
> 鈴木助手は「救急隊による重症度の判断に限界がある以上、重症だった場合でも対応できる病院に患者を集中搬送する体制に変えていく必要がある」と指摘する。
救急車や重症対応病院やそこに勤務する医師を、無限に用意できるなら、それでもいいですけどね・・・
莫大な税金を投入して、万全の救急体制を整えようという市町村はないでしょう。選挙民が求めるものは救急医療だけではないですから。
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> 救急隊は家族に自宅に連れ帰るのではなく、警察署で様子を見ているように言われているようですが(No.22 rijindさま)
「自宅へ連れ帰って」様子をみていろ、という指示をしたのだと思います。
総じて、読売の報道は誤解を招くような書き方です。
朝日の報道では、ちょっと違っていて、
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http://www.asahi.com/national/update/1118/OSK200611180029.html
出血の男性、救急隊が搬送せず 意識不明に 奈良 2006年11月18日12時36分
奈良県橿原市の県警橿原署の敷地内で、意識がもうろうとした状態で見つかった男性を、通報で駆けつけた橿原消防署の救急隊員が軽傷と判断し、病院に搬送しなかったことがわかった。男性は帰宅後に意識を失い、運ばれた病院で脳内出血などが判明して手術を受けたが、意識不明の重体。同消防署は18日午前、記者会見し、「判断に誤りはなかった」と説明した。
橿原消防署などによると、15日午前2時10分ごろ、橿原署の駐車場で同県大淀町の製材業の男性(42)が歩いているのを署の幹部が発見。署内のソファに座らせ、同3時ごろに橿原消防署に連絡した。数分後に救急隊員が到着。男性は当時、泥酔状態で、鼻血と左顔面に擦り傷があったが、痛みを訴えていなかったことや会話もできたことから、救急搬送の必要性は低いと判断したという。
間もなく駆けつけた男性の家族が病院に搬送するよう求めたが、救急隊員が「軽傷の場合は搬送先を探すのに時間がかかる」「自宅で様子を見たらどうか。何かあれば救急車を呼んで」などと伝えると、家族は納得して連れ帰ったという。
だが、朝になっても男性が目覚めないため、家族が昼ごろ、地元の消防組合に通報。男性は搬送先の病院で脳挫傷などと診断され、手術を受けたが、意識不明の状態が続いている。男性の父親は「頭を打っているかも知れないから、搬送先を探してくれと何度も懇願した」と憤慨している。
高橋善康・橿原消防署長は「当時の救急隊の判断は適正だったと考えている」と話している。
***********
これに対して読売の報道では、男性を発見してから50分後に気絶したために、あわてて家族を呼び出したように読めますが、警察の通常の対応の仕方からみて、おかしいと思います。
普通は、家族の連絡先を聞き出せたのなら、直ちに連絡して「迎えに来い」と言うはずです。警察署の保護室は、身元が分からない場合に仕方なく泊まらせるのであって、家族が分かっている人にまで警察が面倒を見てやる義理はありません。
家族が橿原警察署まで来るのに1時間くらいかかったので、50分後に呼ばれた救急隊と相前後して警察署に到着したのではないでしょうか。
朝日の報道によれば、男性が橿原警察署に連れて来られた当初は意識が一応あり、外傷は「鼻血、左顔面に擦り傷」であって、頭から血がだらだらというような状態ではなかったので、素人が見た目には重症そうに見えなかったのだと思います。
救急隊員としても、それで脳内出血を見抜けというのは、キビシイのでは。
私の見解は早急に過ぎたようです。
でもなんか釈然としません。
何故この報道がなされたのか。
皆さんのカキコを拝読していると、
状況に対する疑問が次から次へとわいてきます。
大きくはくだんの父上が騒いだから記事になったのか、
それとも他の理由か…
もう少し状況、環境がはっきりするまでは
判断を避けた方が:懸命なようです。
判断を保留する皆さんが多いということは、報道そのものあり方がやはり問題なのではないのでしょうか?
スクープに飛びつけ、他社をだしぬけ、読者の興味をそそれ
このような報道姿勢を、背後に感じてしまいます。
社会学の視点からも、報道の問題を指摘しているものがあります。
「リスク心理学入門」 岡本浩一著 サイエンス社
ブラックジャックによろしく の精神科編 も報道姿勢をそれなりにうまく表現していると思いました。(漫画ですので多少の誇張はあると思います。)
確かに、医療に対する危機感。 医師の保身と感じておられる方もおられるようで、これはひとえにマスコミ報道のもたらす結果だと思います。ネットを使って、どれだけ多くの医師が声をあげているか・・・・・・。確かに、医師は、社会に対して、声を上げ方を知らないのかもしれない。しかし、明らかに、この最近の事情は異常です。
多少の、タイムラグをもって、医療を受ける側が、危機感を持ち始めるのかもしれません。
しかし、自分も、自分の家族も、いつ医療を受ける側に回るかも知れません。すごく不安です。

(管理人注記)
リスク心理学入門
専門医の立場から3点ほど。
1.既に指摘がありますが、「酩酊状態の頭部外傷患者が実は重症で、搬送・治療開始までに手間取った」というのは、非常にありふれたストーリです。
酔っ払っているのか、頭部に問題があるのかが判断つかないということは、「あってはならないこと」とお思いでしょうが、実際には「よくあること」です。
ただの酔っ払いと思って、処置室で点滴だけしていたら実は・・・というストーリは、医療に関わる者であれば一度くらいは経験することと思います。
2.新聞の報道が正しく、「外傷性脳内血腫」であったとすれば、早期に病院に運んでいても、結果は同じです。
急性硬膜下血腫や急性硬膜外血腫で、脳内に出血がなければ手術までに要した時間が結果を変える可能性がありますが、脳挫傷(外傷性脳内出血)であった場合、手術までの時間はあまり重要ではありません。
早期に搬送され、頭部CTで出血を認めた場合、
i) 血腫があまり大きくない場合
手術による侵襲の方が大きいので、血腫が大きくなるまで経過観察。その後血腫が増大し、生命に関わるようであれば、手術に踏み切ります。
ii) 既に大きな血腫であった場合
即手術です。
いずれにせよ、開頭脳内血腫除去術を決意した時点で、既に脳は相当なダメージを受けているため、何らかの後遺症は避けられません。
(その後は施設によっては低体温療法などを行うこともあるかもしれませんが、効果は不定です。)
この事例では、早期の搬送によって得られるメリットは、「救急隊の責任が問われずに済んだ」ということでしか無かったように思います。
3.読売新聞には、父親の談話として、
>「近くに医大病院があると何度も頼んだのに搬送してもらえなかった。すぐに病院で治療を受けていればこんな結果にならなかったはず」
とあります。
家族の心情にのみ焦点が当たり、医学的な検証がおろそかになっている報道姿勢は、改まる気配がありません。
個人的には、この報道を行うこと自体に異論はありません。
同様の事例を減少させる効果があると思います。
それは医師としての願いであり、医師以外の方も同様と思います。
警察も絡んでおり、「承諾書」などというややこしそうな問題もあります。
外傷に関しても、何らかの事件性もあるかもしれない。
少なくとも報道した方が良い事例とは思います。
ただ、(特にYG新聞ですが)いつもの如くの内容なので、いつもの如く失望しています。
これは、この事件とは関係ないことですが、一般論として・・・少々ホンネを。
我々も人間ですので、みなさんが想像されるように、夜中の酔っ払いには出来るだけ対応したくありません。
お腹を殴られた妊娠中の看護婦さん、
蹴飛ばされて腰椎を骨折した看護婦さん、
後ろから羽交い絞めにされた女医さん、
同僚は救急室で傍らにあったメスを振り回されました(これは、クスリもやってました)。
私は、顔面に吐物を発射されたくらいですんでいますが・・・。
頭蓋内に異常が無いかどうかを判断するためにCTを撮影するのも一苦労です。
患者さんはじっとしていないので、体を抑制するためにCT室に一緒に入らなければなりません。
つまり被爆します。
もちろん、鉛のベストは着用しますが、全身を覆っているわけではありません。
露出している部分は、将来、甲状腺がんや、白内障に発展する可能性があります。
医者の当直は、「夜勤」ではありませんので、翌日も朝から働きます。
すなわち、前日朝から翌日の夕方まで、32時間連続勤務です。
私の勤務していた(というか、今も籍はありますが)大学病院では、当直料は2万円でした。
現在、勤務医が少なくなっており、どこの病院も当直回数が多くなっています。
女医さんの比率が、徐々に増えています。
研修医制度が始まり、現実を見てしまった若い医師が、出来るだけ負担の少ない科を希望する傾向が強まりました。
今の救急体制を維持することは、現実として困難になっています。
みなさん。
くれぐれも、酔っ払って、救急室にお世話になることの無いように、お願いいたします。
どうしても来られる時は、せめて、楽しい酔っ払いであってください。
「先生も大変ですね」というやさしい言葉をかけていただくと、とても報われます。
どうぞよろしくお願いいたします。
「救急搬送承諾書」のことから
救急隊は、救急要請があった場合には、搬送する義務がありますが、要請された方が軽症だから運ばなくて良いと辞退される場合があります。そうした場合に、救急隊が搬送拒否したのではないという事を証明するために、「救急搬送承諾書」を書いていただくことになります。例えば、てんかんの患者さんで、発作がある事を知らない周囲の人が救急車を要請し、救急隊が到着したときには発作は止まり、意識清明になっていた時など。
さて、この患者さんの病態は、どうだったのかという問題ですが、これまでの書き込みで様々議論されていますが、受傷直後一時意識混濁があり、回復してその後再び意識障害というストーリー、頭部打撲ということから、急性硬膜外血腫の可能性も考えられるように思います。もし、そうだとしたら、緊急手術を行い、障害無く救命できる可能性が高いと思われますので、ご家族の無念もひとしおでしょう。
脳外科医としては、酔っぱらいの頭部外傷というのは、非常にいやです。酔っぱらって意識が悪いのか、頭蓋内で何かが起こって悪いのか判断が難しく、私は必ず酔っぱらいの頭部打撲の泥酔者は入院させます。(専門家でも判断が難しいのに、家族が判断できる訳が無い)
今回の問題は、救急隊員が医師と同レベルの診断能力・臨床経験を持っている訳ではないので、標準的な技術レベル以下とは言えないのではないかと思います。メディカルコントロールの立場から言えば、酔っぱらって頭部打撲したときには、深刻な頭蓋内損傷が隠れている場合があるので、搬送を辞退されても病院に搬送するようにプロトコールを作成すべきなんだという事なんだと思います。
酔っぱらいの頭部打撲の患者を診る場合、看護婦にもきちんとバイタルサインをチェックするように言いますが、こうした心配を看護師が共有しているかよくわかりませんが、痛い目に遭っている脳外科医は多いと思います。
>> 「1.救急隊が無駄な救急搬送を判断するべきか否か」は、そんなことするなって思います。(No.20 pibe さま)
夜間に速やかに救急の患者を搬送するためには救急隊もしなければならない判断だと思います。
都内のように、タクシー代わりに救急車を呼び出されて救急車が出払ってしまって、本当に必要な救急患者を運べなくなる事態が発生すると憂慮されて久しいです。
「万一のことがあるかもしれないから」
という事であれば、救急車で行く必要は必ずしもない訳です。
どう見ても様子がおかしいから急いで運んでくれというのとは状況が違います。
この時点で本当に心配であれば、家族がタクシーなり自家用車なりで病院へ行けば良かったのです。
まず大丈夫とは思うが、救急車で連れて行ってくれるなら行くが、そう出なければめんどくさくてイヤだというのはいかがでしょうか。
>近くに医大病院がある
本当に近くにあるのなら余計に救急車でなくても、自分たちで連れて行っても良かったと思うのです。
No.32 オダさん>
現場の位置関係は下の通りです。まさに歩いていけるところに病院がいくつかあります。
しかも奈良県を代表する大病院が隣にあります。
http://map.yahoo.co.jp/pl?lat=34%2F29%2F58.854&lon=135%2F47%2F37.778&layer=1&sc=2&mode=map&size=m&pointer=on&p=&CE.x=450&CE.y=278
救急車で運ばれなければ、診てもらえないとか、事情があるのでしょうか。
この事件の「医学/医療システム」問題は、救急隊員がこの時点で「軽症である」と判断し、家族もその判断を信じた。様子がおかしかったら直ぐに連絡するように伝えられたが、どこまで様子を見ても良いのか判断に苦慮し、家族がおかしいと判断したときには、既に手遅れだったという事だと考えられます。病院内であれば、30分ごとに声をかけて意識を確認する、瞳孔不同が出てきたらすぐ連絡するようにとか具体的な指示を出しますが、そうした確認は非医療者にはできません。医療者であっても、酔っぱらいだからと予断を持ってしまうと、バイタルサインの変化に気付かず、手遅れになってから呼び出される事もあったりします。
防ぎ得る死を防ぐという点で、今後こういった場合には専門医を受診させるよう救急隊の活動マニュアル(プロトコール)に記載する必要があるでしょう。
現在、救急隊には心停止時の活動マニュアル(プロトコール)が定められたいますが、それ以外の事態について、規定しているところはほとんどないでしょう。除細動を包括指示で救急隊が施行できるようになった時、救急隊の質の確保のためメディカルコントロール(医師による検証)をきちんと行いなさいと通達がありました。しかしながら、救急専門医が元々数が少ない(脳外科専門医6000人、救急専門医2000人)ため、各医療圏で救急専門医による検証がされていないところも多く、その検証も心肺停止症例だけしか行っていないところが大部分だと思います。やはり、今回のような症例を、救急隊にフィードバックし、防ぎ得る死を(機能障害)を防止しする必要があると思います。
もう一つ、救急担当医が過労である事は十分承知していますが、救急隊員のオーバートリアージを許容する心を医師側が持っていただきたいと思います。救急搬送され、大した事が無ければ良かったではないですか。もし何か見つかれば、早く見つかって良かったと。
日刊スポーツの記事から引用します。
この経過ならば救急隊の行動は問題なしな気がします。
男性は15日午前2時すぎ、橿原署の駐車場を歩いているところを署員が保護。泥酔状態で鼻から出血しており、同署は家族に連絡するとともに、橿原消防署に病院搬送を要請した。
午前3時ごろ、救急隊が到着し、触診でけがの具合を確認。顔に擦り傷と軽い打撲があったが会話ができ、痛みも訴えなかったため、搬送の必要はないと判断した。
居合わせた男性の家族は「病院に運んでくれないか」と求めたが、救急隊員が病院の受け入れに時間がかかると説明すると、家族は自宅に連れ帰り様子をみることを決めたという。その際、嘔吐(おうと)するなど容体が急変した場合は救急車を呼ぶよう伝えていたという。
男性は16日朝になって嘔吐し、運ばれた県立医大病院で脳内出血と診断され(た)。
No.13 しまさん
救急隊がトリアージを行う試みは始まっているようです。
http://mytown.asahi.com/miyagi/news.php?k_id=04000000611110006
救急車の適正利用を図るため、現状では啓蒙・広報活動が中心となっていますが、将来は有料化するか・無料を保つためトリアージを行うか という話になってくるのではないかと想像します。
>No.33 一般人 さん
情報ありがとうございます。
「どんな患者も必ず救急車で運ばなければいけない」訳ではないと思います。
救急車による救急搬送も有限の人的資源・物的資源をつかって行なわれる以上、適正利用の考えは必要です。
家族が自分たちで連れて行ける状況であれば、救急車が当てに出来なければ自分たちで連れて行く事も出来たはずです。
>救急車で運ばれなければ、診てもらえない
応召義務があるので、自分たちで直接行ってしまえば病院側はみなければいけなくなるはずなんですが。
奈良の医療事情に詳しい人がいたらお願いしたいです。
アンダートリアージはオーバートリアージ気味でないと防げないんですよね。
いくら医師が大変、救急車両がないとか言っても、理由になりませんよ。
適正なナショナルミニマムを求めるためにここに集う医師らが、現状の大変さを理由に、確かな情報も未だないままに患者を平然と切るのはおかしいと思います。だったら文句言わず黙ってりゃいいじゃないか、と思います。この国の医療という看板を掲げるだけ掲げて、自分たちの言い分ばかりではないか、と思いました。
救急隊がトリアージ実験してデータ集めて、アンダトリーアージが増えないような通報時トリアージが運用できるならやってほしいと思います。緊急でもないのに119かけるな!とかもよく聞きますが、普通の国民にそこまで求めるのも医師の横暴のように感じています、緊急だと思うから119かけるんじゃないですか。だから今回の取り組みは評価できますよね。
でも当然ですが、No.36記事の通報段階でのトリアージと、今回の搬送段階でのトリアージ(しかも搬送しないという選別)は違うと思います。
搬送しないという判断の後日経過などのデータがあれば見てみたいとは思います。
また、明らかにタクシー代わりとかイタズラみたいな常軌を逸したものと、今回の件を混同したような意見もありますが、そんなものを持ち出して云々言うのも馬鹿げてる。
本当に心配なら病院行けとも言うが、暴論じゃないですか。それこそ結果論でしょう。
救急隊員に素人が説得されたら普通そのまま帰っちゃうでしょ。
でも、実際はエライことになっちゃった。家族は「自分たちはあの時確かに病院行こうと言ったのに、救急隊員がとめた。だからこんなことになった」ってことでしょう? 当然の思いですよ。専門家の救急隊員の意見を無視して、自分たちで病院つれてけば良かったと後悔されているでしょう。
自分たち医療従事者への風当たりが理不尽に強すぎると言う一方、医療従事者を信じるな! って言ってる。意味わかんないです。
自分たちは理解されてないって被害妄想や現実の被害が強すぎて、医師も患者側を理解するのを怠っていませんか?
No.38 pibe さん>
>医師も患者側を理解するのを怠っていませんか?
確かにそれは重要なことですね。ですが、患者側(国民)も今の日本の医療システムの実態や医師の実情を理解しているのでしょうか? 一方通行や自論の押し付けになっていませんか?
http://www.asahi.com/health/news/TKY200611150304.html
http://ns.fukuyama.hiroshima.med.or.jp/iryou/
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/07/dl/s0728-9c.pdf
No.38 pibe さん
ちょっと誤解があるようですが、救急車の出動要請が多すぎて困っているのは、直接的には医者ではなくて消防庁と各自治体です。
「救急車の適正利用」について広報したり、トリアージなどの実験を考えているのも消防庁と各自治体の消防隊です。
そして現場の救急隊の方々は、日々「救急車の適正利用」について思い・悩んでいるわけです。
今回のケースについては、まだ情報も少なく、救急隊の判断については擁護も非難もしにくいのでありますが、この事件の背後には「救急車の適正利用」という大問題も存在するのだ という認識は持っておいていただいたほうが良いように思います。
救急隊員の方が開設されているサイトも発見しましたが、直リンしてよいものか・・。
>緊急だと思うから119かけるんじゃないですか。
残念ながら救急だと思ってなくても、119かける人が増えているのが問題なのです。
救急車で行けば、救急外来の待ち時間が短くて済むからというのが毎日のようにくるのです。
全体にしめる割合はまだ低いとはいえ、こういう人が増えてきて救急体制を危機にしています。
>「自分たちはあの時確かに病院行こうと言ったのに、救急隊員がとめた。だからこんなことになった」
救急隊員が患者が病院へ行く事を止めたのではなく、救急車で行く必要はないと判断したのです。
病院へ行こうというのをするのを止めた訳ではありません。
それでも病院で診てもらいたいという希望が患者もしくはその家族にあれば、救急隊は断らずに病院へ搬送します。
ただ、救急車で搬送するには受け入れ先を見つけるのに、時間がかかります。
そのことを救急隊員は説明した上で家族に判断を求めています。
家族には時間がかかっても救急車で運ぶか否かの判断を求めたのであって、病院へいくことを説得して止めてはいません。
>明らかにタクシー代わり
救急車で搬送先をみつけるのに時間がかかるなら、やっぱり救急要請を取り止めるというのはタクシー代わりに考えていたのではと疑いたくなります。
当直をしていて「一応心配だからきました」って人は、「万一のことで心配だから」くらいでは救急隊に頼むのは気が引けるからと、家族が連れてきてもらう事が多いです。
「救急車で運んでもらおうと思ったけど、搬送先見つけるのに時間がかかるって言われたからやめにしました」
と言う人はその時にかかろうとせずに、次の日になってから受診してきます。
こんな事が多いから、疑いの目で見てしまうのかもしれませんが。
>pibe さま
誠に失礼ながら、怒りの矛先を間違えていらっしゃると存じます。
全て医者の責任に帰することはお門違いかと思います。
医師は常に救急隊が運んできた患者さまを受け取る側であって、トリアージその他はその前段階の話であり、医師の力が及ぶところではありませんので、根本的な勘違いがあると思います。
>いくら医師が大変、救急車両がないとか言っても、理由になりませんよ。
医師が大変なことと今回の件とは特に関係ないと思います。
>適正なナショナルミニマムを求めるためにここに集う医師らが、現状の大変さを理由に、確かな情報も未だないままに患者を平然と切るのはおかしいと思います。だったら文句言わず黙ってりゃいいじゃないか、と思います。この国の医療という看板を掲げるだけ掲げて、自分たちの言い分ばかりではないか、と思いました。
この件と関連づける理由があまりないのではないかと思います。
>救急隊員に素人が説得されたら普通そのまま帰っちゃうでしょ。
でも、実際はエライことになっちゃった。家族は「自分たちはあの時確かに病院行こうと言ったのに、救急隊員がとめた。だからこんなことになった」ってことでしょう? 当然の思いですよ。専門家の救急隊員の意見を無視して、自分たちで病院つれてけば良かったと後悔されているでしょう。
救急隊員の方への問題提起ということですよね。医師と関係が乏しいと思われるのですが。
>自分たち医療従事者への風当たりが理不尽に強すぎると言う一方、医療従事者を信じるな! って言ってる。意味わかんないです。自分たちは理解されてないって被害妄想や現実の被害が強すぎて、医師も患者側を理解するのを怠っていませんか?
もう少し冷静になられることを希望します。
そもそもの情報が乏しい段階です。
また、救急隊員の方々の業界が実情ではどのようなものか、このような出来事は実際は多いのか少ないのか、今回の例をこの救急隊員の資質のみに帰するべきなのか構造的な問題なのか、また「医療崩壊」と同じく「救急崩壊」があるのかそうでもないのかなど、医師も部外者ですので救急隊員の方の意見を聞かないかぎり何もわからないでしょう。
救急隊の方々のことについては医師もまったくの部外者で少なくとも私はその内情については無知です。医師は救急隊が搬送してきた方を受け入れてからのことしか分かりません。むしろどんな軽症の方や明らかに病気でない方(さびしかったとかおっしゃる患者さまもたくさん居ます)でも連れてくるので、今回のように搬送を控えるような手続きがあること自体私は知らなかったくらいです。
No.38 pibe さん
感情は何も正当化してくれませんよ。自分が感情を軸に考えるからといって我々が同じような軸で行動しているわけでもありません。(立場を理解して欲しいではなくて、現実を理解して欲しいです。知識があれば自ずと正しい答えは出るはずですから)
我々はあくまで、一般では分かりづらい事情を提示したり、時には非専門分野のことに関して教えてもらったり、アイデアを出してもらったりしながら、事実が何か、最善の方策は何か模索しているだけです。
救急を崩壊させたのは、司法に負けず劣らず、自分勝手で権利は主張しても責任は取ろうとしない一部の(少なくはない)国民です。
医療も単なるビジネスです。いくら患者が治ることが嬉しいといっても、現実的でなくなった時には誰も続けてはいないでしょう。
署名が何万と集まろうが、今まで何の効果もなかったことからも分かると思います。
まず、情報も少なく、医療関係者でも救急隊員でもない私には、今回の救急隊員の対応がどうだったのかについては分かりません。
ただ、pibe様の
>緊急でもないのに119かけるな!とかもよく聞きますが、普通の国民にそこまで求めるのも医師の横暴のように感じています、緊急だと思うから119かけるんじゃないですか。
というご意見につきましては、
まず、他の方もおっしゃられているように、医師の皆さんではなく、消防サイドの要請です。
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/kyuu-adv/tksei01.html
また、緊急だと思うからかけるかどうかについては、
以下、上のアドレスからの引用ですが、
「消防に関する世論調査(平成17年)によると、救急車を呼んだ理由として、「自力で歩ける状態でなかった」(48.2%)、「生命の危険があると思った」(28.7%)などがあげられますが、中には、「夜間・休日で診察時間外だった」(19.3%)、「どこの病院に行けばよいかわからなかった」(7.3%)、「救急車で病院に行ったほうが優先的に診てくれると思った」(5.2%)、「交通手段がなかった」(2.8%)という回答もありました。」
のように、実際多くの人は緊急だと思うから呼んでいるのですが、そうでない人も少なからずいるようです。
No.42 元内科医さんのコメント
>医師は常に救急隊が運んできた患者さまを受け取る側であって、トリアージその他はその前段階の話であり、医師の力が及ぶところではありませんので、根本的な勘違いがあると思います。
わかった。自分が誤字をしていました。No.20で、「今は、お医者さんのトリアージは論じていないではないです。ただ、まさしく、後回しでいい、処置は必要ない、お昼また来てくださいとか、医師の仕事でしょう。今回みたいな場合は、ですけど。」って書いたのを、「お医者さんのトリアージは『論じていない』です。」に訂正して読んでみてください。すみません。
No.42 元内科医さんの
>医師は常に救急隊が運んできた患者さまを受け取る側であって、トリアージその他はその前段階の話であり、医師の力が及ぶところではありませんので、根本的な勘違いがあると思います。
ですので、誤解してないです。医師のトリアージは今回は関係ない、ということを言いたかったのです。まさに今回論じているのは救急隊員のそれも搬送段階での搬送拒否です。
>>いくら医師が大変、救急車両がないとか言っても、理由になりませんよ。
>医師が大変なことと今回の件とは特に関係ないと思います。
そうなんです。私もそう思います。
でも今回の事件に関係ないイタズラ通報とか、酔っ払いを扱うのなんて嫌だとか言い出す医師であろう人がこのコメント欄にいたではないですか。あなたへ向けてのものではありませんでした。わかりにくくてすみません。
アンカーつけて、誰に向けての発言かちゃんと書かなきゃなりませんね。
No.40 血液内科さん
>ちょっと誤解があるようですが、救急車の出動要請が多すぎて困っているのは、直接的には医者ではなくて消防庁と各自治体です。
すみません。誤解じゃないのです。これも私が悪かった。
「緊急でもないのに119かけるな!とかもよく聞きますが、普通の国民にそこまで求めるのも医師の横暴のように感じています、緊急だと思うから119かけるんじゃないですか。」
っていうのは「医療従事者の横暴」とか「医療の専門家の横暴」とかに変えてみてください。というか、「そういう発言をする人」は横暴だと感じています。だからこそ、119番でトリアージ実験は、いいことだと思います。
No.41オダさん
第二段落述べておられることついてなので情報を共有させてください。
ソースはどれでしょうか。また、字面だけ追いかければこういう解釈が可能ということでしょうか。
私はこの事件について何も判断していません。救急隊員も責めてません。
承諾書が書かれた詳しい経緯もわからなければ、患者さんがどんな状況だったのかもわからないからです。患者さんの症状が詳しくわかっても、私には医学的に適切な対応がわかりません。
しかしながら災害時やイタズラなどよほどの事でもない限り、救急隊員が搬送段階で拒否するなんてことはおかしいと思います。それを仕方がないとしている人へ、「適正なナショナルミニマムを求めるためにここに集う医師らが、現状の大変さを理由に、確かな情報も未だないままに患者を平然と切るのはおかしいと思います。(N.38)」と言っています。これは救急隊員を責めていることではないはずです。
以上を読んでもらって、もう一度No.38やそれ以前の他の方のコメントを読んでくださるなら、ちょっとは言いたいことも伝わるかな。釈明に追われるだけで、長々すみません。
No.44 じじいさん
情報ありがとうございます。緊急でないと思うのに119する人の割合が3割もいるんですね。「救急車を呼んだ」って書いてますが、単に消防署に相談したものも含まれてますよね。消防