エントリ

三重県警、住居侵入事件で無関係の男性を誤認逮捕(2006年11月21日21時22分 読売新聞)

 男性は4月24日、自宅近くの民家で住居侵入事件が起きた直後、たまたま近くを車で通りかかった。その際、亀山署員から職務質問を受け、任意同行を求められ、そのまま逮捕された。

 男性は逮捕直後から一貫して容疑を否認し、物証もなかったため、津地検は5月、男性をいったん「嫌疑不十分」で不起訴処分にした。

 10月になって、兵庫県警に住居侵入容疑で逮捕された別の無職の男(67)が、盗み目的で亀山市の民家にも忍び込んだと自供し、誤認逮捕だったとわかった。津地検は近く、男性を「嫌疑なし」で改めて不起訴処分とする。
 三重県警は、男性を容疑者と判断した理由について、「被害者らが犯人に間違いないと証言したことに加え、現場に遺留された犯人のリュックサックに入っていたものと同じパチンコ店のおしぼりが、男性の乗用車内から複数見つかったため」と説明している。

 どうして警察というのは(警察に限らないんですが)被害者の話を盲信するんですかね。

 憶測になりますが、被害者が犯人に間違いないと証言したというのも怪しい話です。
 遺留されていたおしぼりに供述が誘導された可能性を疑います。
 検察は最終的にはおしぼりを「物証」とは見なかったようですが、それでもこの男性は20日間勾留されたのだろうと思います。

 目撃供述の信用性をどのように吟味したのか公表してほしいところです。
 まず公表されませんけどね。

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コメント(14)

逮捕された人は本当にかわいそうですね。
このような誤認逮捕が横行する原因は以下のように私は推測しております。

ケース1
被害者が犯人に間違いないと証言したが、警察は嫌疑不十分で逮捕しなかった。しかし後日捜査の結果犯人と判明した。
  → マスコミが警察の初動捜査のミスを徹底的に非難する。場合によっては警察署長が陳謝の記者会見をして、頭を下げる(ほとんど土下座の世界)。

ケース2
被害者が犯人に間違いないと証言したので、警察は嫌疑不十分ではあったが逮捕した。後日捜査の結果犯人と判明した。
  → このケースが一番多いと思うが、結果的に何の問題もないので、事件内容がおもしろくなければ、新聞記事にはならないのでは。

ケース3
被害者が犯人に間違いないと証言したが、警察は嫌疑不十分で逮捕しなかった。しかし後日捜査の結果無罪と判明した。
  → えん罪にならなくて、よかった。よかった。でも新聞記事になるわけない。

ケース4
被害者が犯人に間違いないと証言したので、警察は嫌疑不十分ではあったが逮捕した。後日捜査の結果無罪と判明した。
  →  今回のケースですね。新聞記事になることはあると思いますが、それほど強く警察を非難する論調ではありませんよね。実際には新聞記事にならないケースも多いと思います。

 さてさて考察ですが、ケース2と3は全く問題ありません。警察にとって一番怖いのはケース1の場合です。ケース4も確かにまずいけど、市民一人が犠牲になればすむことだし、マスコミもそれほど追求しないようだから、警察にとっての一番安全な選択はケース1となるわけです。

 近年ストーカー、セクハラ、痴漢(医療事故も実は含まれる)などで被害者の証言だけを根拠に警察が逮捕に踏み切ることが多くなっていると思います。

 またストーカー殺人事件(埼玉でしたっけ?)でも警察の初動捜査の怠慢を過失とした判例がありましたよね。このような判例が出てしまうと、現場の警察官は嫌疑が疑わしいケースでも、とりあえず被害者の証言を最優先して行動すると思うのです。

 原因は上記のような理由で、マスコミの報道姿勢と裁判所の判例にあると私は考えていますが、ご批判いただければと思います。

間違えました。

> 警察にとっての一番安全な選択はケース1となるわけです

「警察にとっての一番安全な選択はケース4となるわけです。」
に修正します。


がん疑いの患者さんを前にしたときの臨床医の判断とよく似ていますね。
警察も医者も「疑わしきは介入」。
検察もこの路線だけど、警察よりもだいぶ慎重。

判決に相当するのが、医療では病理診断ですかね。
それまでは予測を元に動くしかないのに、予測が外れると(最近では)四方八方から叩かれるのも似ています。

「疑わしきはとりあえず罰する(逮捕しとく)」ことによって警察が万一の場合の保身を図っている、そんな気がしますね。
とりあえず損をするのは逮捕された人間一人ですから、リスクヘッジとしては”妥当”どころか”極めてコストパフォーマンスの高い”やり方なのかもしれません。
もちろん逮捕された当人にとってみれが人生の破滅に等しいわけですが(もし真犯人が判明してもダメージは大きいです)。
そうした理不尽さを助長していることにマスコミ等々気付いているのでしょうか。きわめて疑問です。

なんだか見切り発車的な事件ですね。
よくよく調べもせずに。「誤認逮捕」。
警官も再教育した方がいいんじゃないですか?
任意同行で拘留20日間、長かったでしょうね。
間違えられた方。お気の毒です。

例えば、おいらが誤認逮捕されたとします。
多分ひどい目に遭わされるんでしょうが、そのあと真相がわかった段階でちゃんと謝って、あとできれば金一封くらい貰えれば文句は言わないですよ。
誰だって間違いはあるわけだし、そのリスクを背負っても警察の存在は我々にとって必要不可欠なものだから。

一方、その逮捕がマスコミに報道されたとします。
誤認が判明した時点で、少なくとも同じだけの注目度の場所(同じ紙面の同じ広さの場所や、同じ時間帯のニュースの同じ時間)を取って誤認だったということを世に知らしめてくれない限りおいらは許しませんね。

> そのあと真相がわかった段階でちゃんと謝って、あとできれば金一封くらい貰えれば文句は言わないですよ(No.6 立木 志摩夫さま)

仏のように寛容な御方だ。
刑事補償は身柄拘束1日につき1万円くらいです。

本件は不起訴釈放されたため、まだしも被害は少なかったのですが、
世の中には無実の罪で起訴されて裁判になり、1年以上も勾留された人もいます。裁判の途中で真犯人が捕まらなかったら、有罪判決を受けていたかもしれません(愛媛県宇和島警察署誤認逮捕事件)。
宇和島警察事件では捜査段階できちんと自白調書が作られていました。もちろん嘘の自白です。なぜ、やってもいない罪を認めてしまったのか?警察で自白強要されたとして、国家賠償訴訟を提起しましたが、第一審松山地裁は「捜査に違法なし」と判断ました。

>本件は不起訴釈放されたため、まだしも被害は少なかったのですが、
世の中には無実の罪で起訴されて裁判になり、1年以上も勾留された人もいます。

ということなら、仕事はクビになるでしょうし、家庭も崩壊の危機にさらされるので、金一封と謝罪程度では済まされないでしょう。仕事は、単に犯罪者ということでなくてもその期間出勤できないということでクビになる可能性は十分あります。残念ながら、普通のサラリーマンってつぶしが効かないんですよ、特に40歳過ぎると。マスコミ被害も一般人には回復が難しいですし。

1年かぁ。1年は長いけどね。でもさ、それが社会の安全を守るために各人が公平に負わなければいけないリスクならまーしゃーないと思うよ。

実際捕まるとフギャフギャ暴れるだろうけど、でもそれもまたよし。

ところで、本件被害者の証言なんですが、警察の言によると、被害者の証言が誤認逮捕の決め手だったようです。単に警察の責任転嫁のようにも思えますが、本件犯人と誤認逮捕の被害者がそっくりならまだしも、もし仮に似ても似つかなかった場合、捜査をミスリードする証言をした被害者の法的責任はどうなるんでしょうか。

> 捜査をミスリードする証言をした被害者の法的責任(No.10 じじい様)

刑法第172条(虚偽告訴等)
 人に刑事又は懲戒の処分を受けさせる目的で、虚偽の告訴、告発その他の申告をした者は、3月以上10年以下の懲役に処する。

他人を陥れるつもりで自覚的に虚偽の告訴・告発等をした場合です(故意犯)。過失処罰の規定はありません。

民法上の不法行為として損害賠償請求できるかは問題です。
私見ですが、間違えて証言したことに、故意か重過失がある場合以外は請求させるべきでないと思います。
被害者に限らず、人の記憶は往々にして当てにならず、悪気が無くても思い込みだったりあやふやなことがあります。証言者のほうにあまり重い責めを負わせと、被害申告や告訴行為の抑制を促し、被害者が保護されなくなるおそれがあります。利益衡量として、この場合は捜査機関のほうが、証言のみに頼らずに客観的な物証を探して裏付けし、適正な訴追を行うべき責任を負っていると考えます。

YUNYUN先生、ありがとうございました。

「犯人に間違いない」と「犯人に似てる」という言葉は似て非なるものではないかと思います。簡単に言うと「犯人に似てる」「犯人にそっくり」は人の主観が入りますので、時には似ていないこともあるでしょうし、思い違いもあるかもしれない。当然違っていても、証言者を責めるべきではないと思います。

しかし、「犯人に間違いない」という言葉は、主観はほとんど排除され、事実の断定に近い形になりますので、相応の根拠が求められると思います。ロジックの問題ですが、「犯人に似ている」ならその人の感覚で似ていれば事足りるので、虚偽性はありません(故意の場合はあります)が、「間違いない」という証言は人違いの場合、相応の根拠(瓜二つとか)がないと虚偽性が生じてしまいます。

警察の詰め方によっては、あやふやでも「間違いない」といわされてしまう場合や、事後に記憶が「作られていく」場合もあるかもしれませんので、その場合は明らかに警察の責任です。

しかし、「間違いない」と断定することが、当該容疑者の立場を著しく悪くすることは、普通の大人なら分かっているはずですし、証言する際はそれらを勘案して証言するでしょうから、言葉の重みは「似ている」とは比較にならないくらい重いものがあります。最終的には嫌疑の判断をするのは検察なので、冤罪の場合の一義的責任は検察(要は国)にありますが、似てない人を根拠なく「間違いない」と断定する行為は、間接的に冤罪を作り上げる行為に加担することとなります。

被害申告や証言の際には、「似ている」レベルで十分ですし、「間違いない」とまで断定することを求められていないと思います。(求めているとすれば警察の手法に問題ありです。)

本件については、似ていたのかどうかや警察の詰め方、証言内容も含めて全く分かりませんので、置いておくとして、一般論として、「犯人に間違いない」と断定する行為全般に法的責任が生ずるとは思いませんが、警察に詰められた訳でもなく、似ても似つかない場合など一定のケースについては、証言の虚偽性(要はいい加減な証言をし結局別人だったなど)について法的責任(民事上)を問うべき場合もあるのかなと思います。

刑事裁判における目撃証人の攻防戦パターンは、
検察側が「私はハッキリクッキリこの目で見ました、こいつに間違いありません」と断言させたがり、
弁護側は、「似てるように思っただけでしょ?夜目遠目傘の内でよく見えなかったのでは?」等と揺るがせにかかる。

信念のある(思い込みの激しい)人は、何を聞かれても揺るがないので、「強い証人」です。
客観的にどうあれ、その人の脳内世界においては正しい内容を証言しており、嘘を付く意図はないため、偽証罪は成立しません。
こういう証人は、客観的証拠との齟齬を指摘して、ほーらちゃんと見てなかったでしょと弾劾するしかないのですが・・・実際はなかなか難しいです。

> 警察の詰め方によっては、あやふやでも「間違いない」といわされてしまう場合や、事後に記憶が「作られていく」場合もあるかもしれませんので、その場合は明らかに警察の責任です。(No.12 じじい様)

警察・検察が作成する供述調書はほとんどいつも断言調で書かれているので、弁護人はもとより裁判官も、そういうものだと思って読んでいるでしょう。

逆に、断言してよいことを断言できない証人というのも困りものです。近頃の風潮なのか、その人の言葉遣いの癖だと思いますが、何を聞いても「〜と思います」としか言えない人。
それは確実ですか? はい、確実と思います。(もう、どっちやねん。)

>客観的にどうあれ、その人の脳内世界においては正しい内容を証言しており、嘘を付く意図はないため、偽証罪は成立しません。

信念が、記憶の足りない部分を補っちゃうんでしょうね。

せめて、「あいつが間違いなく犯人だ・・・と思います。」ぐらいにとめとけば・・・と思います(^^)

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