エントリ

 交際中の男性との間にできた男児を、離婚した前夫の子供としたうその出生届を提出したとして、中国人女性(28)が大阪地検から公正証書原本不実記載・同行使の罪で起訴された。しかし、男児が民法772条の規定で前夫の子と推定される「離婚から300日以内」に生まれていたため、違法な届け出ではなかったことが公判開始後に判明。大阪地検は16日、女性の行為は罪にならないと判断し、大阪地裁に公訴取り消しを申し立て、同地裁は即日、公訴棄却を決定した。

 府警も地検もみっともない話ではあります。

 記者会見した清水治・次席検事は「検察官は虚偽の届け出として罪に問えると判断したが、民法772条に対する認識が不十分だった。申し訳なく思っている」と釈明。

 検事でも一度は勉強した条文のはずなんですけどね。

 地検としては、本来は「罪とならず」という裁定主文で不起訴にすべき事案でした。
 もともとは府警が告発を受理すべきではなかったんですが。

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コメント(10)

そもそも、妊娠検査薬が出来る以前の法律を改正もせず、
改正に議論が必要な時点で立法府・法曹関係の科学的思考の欠如を思わせますが、如何?

本件で告発したのは、法律上子供の父親とされた元夫だそうですが、
事前に話を通しておかなかったのか、話をしたけど喧嘩別れした間柄だったので強行にやられたのか・・・

地検が起訴してしまったというのは、恥ずかしい話です。

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> 妊娠検査薬が出来る以前の法律を改正もせず、(No.1 BB さま)

妊娠検査薬等により早期に妊娠を確認することは可能になりましたが、妊娠が解った上で、ではその子の父親を法律上誰とみるべきかは、また別の問題です。

婚姻解消後300日以内推定の規定自体を全廃することはできないと思います。
現に世の中には、離婚直後や夫が急死した後に出生する元夫の子も相当数存在すると思われますので、法改正によりその子供たちを「父親不明」とか「非嫡出子」の地位に落とす(今までより不利な扱いをする)わけにはいきません。

問題は、推定を排除したい場合に、もっと簡単な方法でできないかということで、
現行法ではおよそ全ての場合に「嫡出否認の訴え」や「親子関係確認の訴え」といった重い手続きを要求されることが、不合理を生じています。
そこは工夫の余地があり、
民法上に但し書き規定を入れて推定が及ばないケースを定めるとか、戸籍上の届出だけで推定を排除できるようにする等が考えられます。

この規定は前々から改正すべきであると言われていたのですが、
政治上の問題として、親族法改正というと夫婦別姓問題で強硬な反対論者が改正を許さないので、この規定も含めて法案全体がポシャってしまうということが、何回もありました。
社会的に大きな問題になってきたので、この件だけでも、何とかするのではないかと思います。
(民法をそこだけいじるのは難しいので、とりあえず戸籍制度のほうを改正して、一定の要件を満たせば訴訟なしに戸籍届出を許すようにする方向ではないかと予想。)

>検事でも一度は勉強した条文のはずなんですけどね。

マヌケすぎです。

毎日新聞(最終更新時間 2月16日 23時01分)によると、

女性は当初から「前夫との子供ではないが、そう届け出るよう(役所で)指導された」と供述。同12月の初公判で弁護人も「民法上正当な行為」と無罪を主張したことを受けて、検事が不適切だったことに気付いたという。

これが事実なら、裁判になって役所の担当者も戸惑ったでしょうね。
今回の控訴取り下げになって、「捜査を担当した検察官だけでなく、決裁した上司(毎日新聞(最終更新時間 2月17日 14時31分)」は、どうなるのでしょうか。

>検事でも一度は勉強した条文のはずなんですけどね。

最近の司法修習生の中には、不動産の二重売買の優劣について、契約の先後によると答えた大バカもんがいたようですので、もう驚きません。
国がそういう人にも法曹資格を与えようというんですから、仕方ありません。

それにしても、決裁官が情けないです。

検察の皆さん、余り無理を言うつもりはないのですが、せめて法律だけでも勉強していただくと国民として助かりますです。

> 初公判で弁護人も「民法上正当な行為」と無罪を主張したことを受けて、検事が不適切だったことに気付いたという

弁護人もちょっと意地悪かも。
私なら、記録読んで気づいたら、公判前に検察官に電話して「早く取り下げろ」と言うけどな。

しかし、ひょっとすると、公判取り消しされた場合は弁護活動をしていないことになって、国選費用が出ないのかもしれない。
法テラスになってから、いっそう渋くなっているから。

No.6のじじいさん、腹がよじれるほど、笑えました。

No.7 YUNYUN さんのコメント
>私なら、記録読んで気づいたら、公判前に検察官に電話して「早く取り下げろ」と言うけどな。
私も同じことを考えていました。
ただ、記事には、『別の窃盗などの罪で服役中の女性』とありますので、早期釈放の必要はなかったでしょう。

>しかし、ひょっとすると、公判取り消しされた場合は弁護活動をしていないことになって、国選費用が出ないのかもしれない。
そうかもしれません。公判期日が開かれないわけですから。

以前、扶助協会から依頼を受けて、離婚訴訟の扶助事件を受けたことがあります。
訴状の送達の受けた被告から連絡が入り、被告と短期間で密度の濃い交渉を行い、慰謝料等を含めほぼ原告が請求したとおりの結果で協議離婚が成立しました。
そのため、訴訟は取り下げたのですが、扶助協会からは、「訴訟を遂行していない」とのことで、報酬はゼロでした。
なんだかなぁと思いました。


> 密度の濃い交渉を行い、  協議離婚が成立
> 訴訟は取り下げたのですが、扶助協会からは、「訴訟を遂行していない」とのことで、報酬はゼロでした。(No.8 PINE さま)

えげつなー 扶助協会はやっぱりケチだ。 
PINEさまは法テラスとは契約しておられないのでしたね?
(経済的な理由が主ではないとは承知しております。)

私の経験では、少年付添事件で、
調査官とガンガンやり合って試験観察に持ち込み、身柄が解放されてヤター!! と思ったのも束の間、
扶助協会から、「扶助は身柄拘束中の活動分だけ。あとはボランティアでお願いねー」と梯子を外し宣告。
幸いにもと申しては非常に語弊がありますが、少年が第1回面接日をすっぽかして試験観察がポシャったため、児童自立支援施設への入所のお見送りだけして、私のボランティアは終わりました。

エントリの本旨からずれた話でした。済みません。

そもそも、検察官はこの中国人女性の弁解を聞いて役所に問い合わせてみようとか思わなかったんですかね?
聞く耳なんかもともと持っちゃいないのか。

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