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都営住宅、家賃「天引き」に…滞納の生活保護世帯(2007年3月19日15時13分 読売新聞)

 東京都は今月から、都営住宅に住む生活保護世帯の家賃について、受給者の委任状なしに福祉事務所から直接徴収する「代理納付制度」を一部地域で始めた。
 徴収業務を請け負っている都住宅供給公社によると、滞納世帯は〈1〉家族のけがや病気〈2〉子供の入学〈3〉借金返済〈4〉身内の不幸――などを理由にあげているという。同局は「本当に苦しい人もいるかもしれないが、滞納が続けば、都営住宅からの退去を命じざるを得なくなり、かえって受給者の生活の自立を阻害してしまう。代理納付は、受給者の自立につながると思う」と話している。

 生活保護制度において、「生活保護」と「受給者の自立」との関係が矛盾を孕んでおり、その調整が最も重要な問題だと思っています。

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コメント(4)

委任状なしに代理納付ができるのであれば、一定の滞納者に対して実施することは問題ないように思えるのですが。住宅扶助は、借家でない場合は支給されず、住宅扶助が家賃として使われず家賃が滞納となることは問題だと思うからです。但し、他の生活資金の融資、援助を含む生活指導は然るべく実施されることが大前提であり、これがないために家賃が滞納であれば、本末転倒と思います。

>委任状なしに代理納付ができるのであれば、一定の滞納者に対して実施することは問題ないように思えるのですが。

ただ、生活保護のゴールは、受給者が自己管理しながら、将来的に職と収入を得て(無理な人もいますが)自立につなげることです。保護費は、受給者自身が管理し適正に使用するのが基本であり、特別な事情がある場合を除き、代理納付にすることは、この自己管理という基本から外れることになるので、やりたがらないのです。

もらった家賃を右から左に渡すことさえできずに、別目的に使用し滞納を続けるような、自己管理の出来ない人は、結局どこまで行っても自立は困難です。代理納付をすれば住居だけは確保できますが、本当の意味での自己管理は出来ないままです。都は結局、背に腹は代えられないから、そこを割り切ったのでしょうが、それが正しいかどうかは一概には言えないと思います。

徴収業務を請け負っている都住宅供給公社によると、滞納世帯は〈1〉家族のけがや病気〈2〉子供の入学〈3〉借金返済〈4〉身内の不幸――などを理由にあげているという。

〈1〉家族のけがや病気:医療扶助で賄われます
〈2〉子供の入学:中学までは教育扶助、高校は生業扶助の高校就学費用で賄われます
〈4〉身内の不幸:葬祭扶助で賄われます

で、理由らしい理由は「〈3〉借金返済」しか残りません。
真っ当な被保護者にとって代理納付は、かえって手間が減るだけのハナシです。

回収に熱心な(督促が厳しい)債権者を優先的に払うのが人間の心理ですからねえ。
光熱水費については「払わなかったら、止められる」という感覚が割と世間にありますが、
公営住宅の家賃は滞納しても明渡請求されないだろうという考えの人が多いのです。何の根拠もない話で、甘いとしか、言いようがありません。
某市では、以前から市営住宅の滞納者指導の一環として、「追い出されたくなければ、この委任状にサインしろ」と代理徴収委任状を取り付けていましたが、法改正で、委任状が要らなくなったのですね。

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住宅扶助を流用する理由としては、お察しの通り、他の借金が大半です。
多重債務を負っていては、生活保護費だだ漏れで、ちっとも身に付きませんから、
福祉事務所には、そういう人を見つけ次第、弁護士会のサラ金相談へ寄越すようにと言っています。法律扶助で破産申立させる。
役所の人は、借りたものは返すべきとのモラルを持っていることがありますが、
この際は生活の立て直しが先決であり、破産は法が認めたやり方なのだから、遠慮することはありません。
借金は放置しておくと伝染します。自分で返せなくなって、親兄弟から借りたり、名義借りをさせてもらったりで、一族郎党・友人知人にどんどん借金体質が広がっていくのです。
そうなる前に、早い手当が大切です。

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