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 弁護士が刑事事件の被告に接見した際、証拠品のビデオテープを事前検査なしに見せることを拘置所職員が拒否し、こうした行為が違憲かどうかが争われた訴訟で、最高裁第二小法廷(中川了滋裁判長)は13日、国の上告を受理しない決定をした。拘置所が内容を事前検査しようとしたのは、被告が弁護人と秘密に接見できる権利(秘密交通権)を侵害し、憲法に違反すると認めて慰謝料など110万円の支払いを命じた一、二審判決が確定した。

 裁判は、大阪弁護士会所属の後藤貞人弁護士が01年、大阪拘置所(大阪市都島区)で接見中の被告に、刑事裁判の証拠品のビデオテープを見せようとしたところ、拘置所職員に拒否されたことをめぐって起こされた。弁護士は弁護活動を妨害されたとして国に1100万円の損害賠償を求めていた。

 一審・大阪地裁、二審・大阪高裁とも、被告が立会人なしで弁護人と接見できることを定めた刑事訴訟法39条は憲法に由来し、接見内容の秘密を保障していると指摘。テープの事前検査は憲法違反で許されない、と判断した。

 当然とも言える判決で、国側がなぜ控訴・上告したのかについて関心があります。
 国としても勝てると考えていたとは到底思えないのですが、やはり地裁の判決で確定というわけにはいかなかったようです。
 往生際が悪いといえば悪いですが、最高裁の判断を仰いでけじめをつけようという思いがあったのかも知れません。

 以上は、かなり国の意向を善意に解釈した見方ではありますが。
 問題は、本件の提訴後も同様の取り扱いをした拘置所があったかどうかです。
 もし、あったとすれば、法務省の対応は厳しく批判されるべきだと思います。

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