長男の公判でうそのアリバイ証言、女性に無罪判決(2007年6月1日12時3分 読売新聞)
飯田喜信裁判長は「(検察官に偽証を認めたとする)供述の信用性に疑問が残る」として、無罪(求刑・懲役1年6月)を言い渡した。
証拠関係の詳細がほとんどわからないのですが、なんで無罪になったのだろう、とちょっと不思議な印象を受けました。
偽証罪というのは、講学上は、宣誓した証人が自己の記憶に反する内容を敢えて証言することによって成立し、証言内容の真偽は問わないのですが、実務上は、
証言内容が客観的事実に反しており
証人がその客観的事実を知っていて証言時に自己の証言内容がその客観的事実に反することを知りながら証言した
という事実を立証する必要があると思います。
つまり、起訴した検察官としては、上記の二つの事実を立証できる証拠を固めていたはずです。
判示の理由によりますと、この被告人は捜査段階においては虚偽証言を認めていたが、公判でそれ翻したものと思われます。
起訴検事としては、被告人が公判で自白を翻すことを当然の予測として起訴すべきです。
つまり、自白の裏付け捜査を徹底して行い、公判で否認しても大丈夫と思われる証拠がなければ起訴すべきではありません。
というような私の感覚からしますと、なんで無罪になったのかな、と思うわけです。
判決文を読んでみたいものです。
取調べが下手くそだった可能性を感じます。
一人だけ起訴したのも釈然としません。
どうやら、捜査段階での供述については、侮辱的な発言や怒鳴り声を上げるなどで、任意性に疑いあり、とされたようです。
その上で、検察側の家族の間での口裏合わせの主張を食い違いを理由に退け、また証言内容は具体的で不合理ではなく、終始一貫していて故意に虚偽供述をしたとはいえない、と判断したようです。
以上、地元の県版の新聞記事から細切れに得た情報です。
ちなみに検察に口裏合わせをしたと主張された家族2名は起訴猶予だそうです。