エントリ

 psq法曹 さんが少々辟易されていますが、私も同様です。
 もっともこれらの区別については私のほうでもっと早く説明しておくべきだったように思います。

 弁護士というのは、弁護士法に基づいて弁護士としての仕事をすることが認められた人のことで、平ったく言えば、職業の一つです。

 弁護人というのは、特定の刑事事件において特定の被告人を弁護する立場の者で、原則として弁護士でなければ弁護人になれません。

 一人の被告人について弁護人が複数つく場合があり、そのような場合に弁護人全体を弁護団と言うことがあります。

 なお、民事訴訟においては当事者を弁護する弁護士を代理人弁護士というのが普通で、民事訴訟で複数の代理人弁護士がいる場合も弁護団と言います。

 弁護士会というのは、弁護士で組織する団体のことです。
 弁護士会がいろいろな問題で弁護士会として意見等を表明する場合がありますが、その弁護士会に所属する弁護士が同じ意見を持っているとは限りません。
 個人個人の弁護士を見れば、左右両極端からその間の無限のバリエーションの考え方の持ち主がいます。

 以上の区別を意識して意見を述べていただきますと、無用の混乱を避けることができると思います。

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コメント(22)

>原則として弁護士でなければ弁護人になれません。

ということは弁護士でなくともなれる場合があるわけだ。

そもそも今回議論の対象になっている「今枝氏の説明」の位置付は次のどれなんだろうか?

(1)光市事件弁護団の一員である弁護士今枝仁が、
  一介の弁護士として発言している。

(2)光市事件弁護団の一員である弁護士今枝仁が、
  弁護団の22人の弁護人を代表して発言している。

前者であれば、今枝弁護士の発言は光市事件弁護団の公式発言ではなく、個人的な意見表明であるし、後者であれば弁護団の総意としての発言となる。
ここが曖昧だから議論が紛糾するのではないか?

簡易裁判所,家庭裁判所,地方裁判所の刑事事件においては,裁判所の許可を得れば弁護士でなくても弁護人となることが可能です。

もっとも,地方裁判所の刑事事件では,弁護士である弁護人がある場合でなければ,弁護士以外の者が弁護人となることはできません。
(刑事訴訟法31条)

>仔鹿 さん

 簡易裁判所や家庭裁判所の裁判では、裁判所の許可があれば弁護士以外の人が弁護人になれます。
 地方裁判所では、弁護士の弁護人があるときに限り、裁判所の許可を得て弁護士でない人が弁護人に加わることができます。

 実際上は弁護士以外の人が弁護人になることはほとんどないと思います。
 統計は調べていません。

社会保険労務士が弁護人になれるようになったというニュースを、いつか目にした記憶があります。
なんでも、労使の紛争の実態については、弁護士以上に詳しいからとか。。。
記憶違い、勘違いかもしれませんけど。

>No.3 Sou さん

 かぶりましたが、ありがとうございます。

「弁護士会の意見」≠「弁護士個々の意見」というのは理屈としては分かりますが、「弁護士会の意見」=「会員である弁護士のうち多数派の意見」という理解で合ってますよね。

そして、弁護士会が強制加入団体であることからすると、「弁護士会の意見」=「会員である弁護士のうち多数派の意見」=「弁護士全体のうち多数派の意見」だと考えられます。

したがって、弁護士会が「実質的死刑廃止論」(その意味は下記の書き込みを御参照)を推進している以上、日本における弁護士の多数派は、少なくとも「実質的死刑廃止論」には賛成していると理解しているのですが、間違っていますでしょうか?

http://www.yabelab.net/blog/2007/09/28-100204.php#c83128

法務業の末席さん

前者として理解していただきたいと思います。

現に、「弁護団としての見解として誤解されると困る」と不協和音が生じています。

>No.7 (ただいま謹慎中) さん

>したがって、弁護士会が「実質的死刑廃止論」(その意味は下記の書き込みを御参照)を推進している以上、日本における弁護士の多数派は、少なくとも「実質的死刑廃止論」には賛成していると理解しているのですが、間違っていますでしょうか?

 これは必ずしもそうとは言い切れないと思います。
 弁護士会の役員の中での多数意見かと思いますが、役員選任手続において候補者が死刑廃止論者か否かは問題にされていないはずです。
 一般市民よりは、弁護士は死刑廃止論者が多いのではないかと想像しますが、特に具体的な根拠はありません。

 ちなみに私は死刑存置論者です。
 でも、死刑求刑事件の弁護人になったら、全力で死刑回避弁護を行います。
 

>No.5 けんさま
社会保険労務士は、法廷外でのADR代理権が付与されましたが、裁判所での労働審判、及び訴訟代理権はまだ与えれておりません。また、このADR代理権も紛争解決代理業務試験に合格し、かつ特定社会保険労務士の付記(登録)を行った者のみで、全ての社会保険労務士がADR代理権を持っているわけではありません。

以前より労務士会では法廷代理権を獲得するべく運動をしていますが、弁護士法との兼合いや労務士の資質にバラツキの巾が大きいなどの問題もあり、昨年ようやく前記の特定社会保険労務士の資格が新たに作られました。

なお司法書士さんは長年の運動が実り、一部の法廷代理権を獲得されましたし、税理士会も税務に関する法廷代理権獲得を目指して運動されています。5年・10年先の将来、それぞれの専門分野に限定した法廷代理権を持てるよう、日々研鑽しているのが現状です。

>No.10 法務業の末席 さん

ご教示、ありがとうございます。
やはり、私の勘違いでしたね。
私が見たのはおそらく、

>法廷外でのADR代理権が付与されましたが

 というニュース(たぶん新聞記事)だったのだろうと思います。
 ADR代理権については、どういうものかよくわかりませんが、また勉強しておこうと思います。

>No.8 今枝仁さま

私の想像通り、前者の「個人の立場での発言」であって、「弁護団の総意としての発言」ではない。

ということは、今枝氏の発言を指して、やれ「弁護団は…と言った」とか「弁護団の説明責任が…いや説明の努力が…」という議論は筋違いですね。

ところで、
>「弁護団としての見解として誤解されると困る」と不協和音が…
うーん、これもある程度は想像していました。

別エントリで匿名さんなどが「もっとブログでの発言内容や文言を慎重に配慮されたい」とおっしゃっていますが、私からも同じように「もっと慎重に」と助言させて下さい。

どうも今枝さまの行動を見ていると、言われたら言い返さずにいられない、という性分のようにお見受けします。常に瞬間的に反応する能力というのも素晴らしいもので、法廷での尋問や仲間内での議論・ディベートなどでは欠くことの出来ない能力だと思います。

ところが今回はその「瞬間対応能力」がことごとく災いをもたらしているように感じます。この辺りを今一度お考え頂ければと思います。

弁理士も、試験合格後一定の条件付で代理人になれます。
もちろん知的財産訴訟においてだけです。

No.9 モトケン さん

解説ありがとうございます。

てっきり、死刑執行停止のように賛否が分かれるであろう問題については、何らかの方法で会員全体の意向を聴取した上で行動するものだと思っていたのですが・・・・。任意団体ならまだしも、弁護士全員が加入しなければならない団体で、役員の意見だけで会の活動方針や声明を決定するというのは問題のようにも思えますが、会の方針に反対の弁護士は、声を上げたりしないのでしょうか。

以前、司法書士会の活動や私企業の政治献金で同様の問題があったように記憶しています。

> ちなみに私は死刑存置論者です。
> でも、死刑求刑事件の弁護人になったら、全力で死刑回避弁護を行います。


この「バランス感覚」を自称「世間」が理解してくれる日はいつの日か・・・。

No.5 けん さん
No.10 法務業の末席 さんの
No.13 学生その1 さん

司法書士の方や弁理士の方は民事訴訟において訴訟代理人となることができると定められているだけですので、

>原則として弁護士でなければ弁護人になれません。

の例外として司法書士や弁理士の話をされているのだとしたら、例としては不適切です。

モトケン先生が書いて下さっている通り、弁護人というのは刑事事件において特定の被告人を弁護する立場の者を指す言葉です。

将来的に社会保険労務士の方に訴訟代理権が認められるようになったとしても、社会保険労務士の方が「弁護人」になれるわけではありません。(No.3 Sou さん、No.4 モトケン さんが書いて下さっている例外除く。)

>No.16 青空さま

確かにおっしゃるとおり、弁護士以外の周辺法務業は刑事訴訟の弁護人にはなれません。

ただこのエントリでは、冒頭文でのモトケンさまの次の文章が示すとおり、刑事訴訟に限定せず、弁護士・弁護人・弁護団・弁護士会等々の言葉の使い分けについて提議されたと理解しました。
 
>なお、民事訴訟においては当事者を弁護する弁護士を代理人弁護士というのが普通で、民事訴訟で複数の代理人弁護士がいる場合も弁護団と言います

また社会保険労務士に関して疑問が提示されたので、特定社会保険労務士資格を持つ者として、法廷代理権は社会保険労務士には認められていない現状を皆様にお知らせしましたが、私の言う法定代理権はあくまでも民事訴訟(行政訴訟も含む)での代理権です。

私が、社会保険労務士に「弁護人」の資格が…と書かず、法廷「代理権」が…と書いたのは、刑事と民事の区別を付けて書いているということをご理解下さい。ただこの区別を明確に表現しなかったのは私の不手際です。この点お詫び致します。

No.17 法務業の末席 さん

法務業の末席さんご自身が誤解しておられると思っていたわけではないのですが、法務業の末席 さんの No.10 のご発言が

>社会保険労務士が弁護人になれるようになったというニュースを、
>いつか目にした記憶があります。(No.5 けん さんのコメント)

に対するご返答であることから、区別を明記する必要があると思い、指摘させていただきました。

ここのエントリー自体は弁護士業務全般に触れておられるので No.10 のご発言の内容そのものは、このエントリーの趣旨から外れたものではない、ということは、存じておりますし、法務業の末席さんや学生その1さんは、民事と刑事を区別して書いて下さっていることも理解しております。

>例外として司法書士や弁理士の話をされているのだとしたら(青空の No.16 )
と、仮定的に述べているのは、そのためです。

No.5 だけを引用して書いても伝わらないだろうという判断で No.16 のような発言になったのですが、わたしの発言が言葉足らずのために、法務業の末席さんや学生その1さんの発言が不当であるような印象を与えかねませんので、そのような発言になってしまったことをお詫びいたします。

なお、No.16 冒頭の、「No.10 法務業の末席 さんの」という記述は、「No.10 法務業の末席 さん」という表記の誤りですので、お詫びして訂正させていただきます。

>No.18 青空 さま

了解しました。

せっかくモトケンさんが弁護士や弁護人の定義の違いについて世間に知らしめるエントリを立てたのに、我々投稿者が言葉をケチって皆様の誤解を招くようなコメントはいけませんね。
反省しました。

No.19 法務業の末席 さん

>我々投稿者が言葉をケチって皆様の誤解を招くようなコメントはいけませんね。

そうですね。
わたしも、もっと他の書き方もできたのに、と猛反省です。

お手を煩わせてしまい、ほんとうに申し訳ありませんでした。

>No.20 青空さん

私はNo.13で知的財産訴訟(民事訴訟)においての「代理人」と書きました。
しかし、刑事弁護について理解を深めることがエントリーの中心と思いますので余計なコメントとも思います。

私は余計なことを書きがちなので今後もお願いします。

No.21 学生その1 さん

いえいえ、こちらこそ申し訳ありません。
No.18 に書いたように、学生その1さんのご発言の内容にはなんの問題もないのに、わたしが不適切な引用をしてしまったのだと思います。

わたしのほうこそ、誤解を招くような発言をしがちですので、これからもよろしくお願いいたします。

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