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刑事被告無罪なら国選弁護人の報酬2倍に(2007年11月1日19時49分 読売新聞)

 報酬引き上げは、「国選弁護人の事務に関する契約約款」の変更によるもので、無罪の場合は通常報酬の2倍(上限50万円)、一部無罪の場合は1・5倍(同30万円)、殺人罪で起訴された事件を判決で傷害致死罪と認定させるなど、罪を軽減させた場合は1・3倍(同20万円)が支払われる。

 改善されたことは歓迎すべきなんでしょうが、全部無罪はもちろん一部無罪事件を含めてもその割合はとても低いのですから、基本報酬をもっともっと改善しなければ、意味のある改善とは言えないと思います。

 しかも上記は「上限」ですからね。

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コメント(13)

上限が50万円って、時給に換算したらいくらくらいになるんでしょう?
交通費や裁判所に通う時間まで含めたら、高校生のアルバイトよりも悪い時給になるのでは・・・・・・?

>改善されたことは歓迎すべきなんでしょうが、全部無罪はもちろん一部無罪事件を含めてもその割合はとても低いのです

死刑求刑だったが判決で無罪になる事件って何件あるんでしょう?
極端に少ないと思うんですけど。
今回の変更では、弁護士の方達は特別やる気おきないでしょうね。
特に今まで嫌々国選弁護をしてた人は。

…法務省で強制保険制度でも立ち上げましょうか?

>No.2 99 さん
 Wikipediaによると戦後求刑死刑、判決無罪で確定した事件は「土田・日石・ピース缶爆弾事件」、「豊橋事件」、「北方事件」の3つのようです(再審無罪を除く)。

 国選弁護の報酬もそうですが、法テラス自体弁護士の間で評判がよくないようです。抜本的な改善には予算を増やすしかないのでしょうが、そうすると敵は法務省ではなく財務省になりそうですね。

No.4 ひらの さん

情報ありがとうございます。
3件ですか・・・2桁はあるのかと思ったんですが、予想以上
に少ないですね。
まぁでも件数多いということは、検察側の間違い(の可能性)
が多くて冤罪の確率が高くなるから、むしろ少ないほうがいい
んでしょうけど。

素人のおいらから見ると優秀な弁護士さんが喜んで引き受けたくなるくらいの報酬は必要だと思うんだけどなぁ。
今の10倍くらい??

しかも無罪だったら増額とかなんか嫌な感じ。

 刑事弁護人の仕事というのは、無罪とか一部無罪を取るだけじゃないんです。

 多くの事件における最も重要な仕事は、一日でも早く身柄拘束を解くということなんです。

 特に執行猶予がつく見込みが大きい事件というのは、早く身柄拘束を解くことがその後の更生に重大な意味を持つ場合が多いのです。

 身柄拘束が長引いたために、勤め先を解雇されたり、経営していた会社がつぶれたりして、家族の人生にも甚大かつ深刻な影響が生じる場合があります。

国選弁護事件は公益活動(赤字)と割り切らないとやれないという弁護士先生が多いかと思います。中には馬鹿らしくて国選弁護はやってないと明言する著名弁護士先生すらいます。(それなのに刑事事件に頻繁に口出しする先生もいますが)
いずれにしろ、刑事弁護に財務省が予算を配分しないといけないのは、No.4 ひらのさんのご指摘のとおりかと思います。No.3 rijinさんのご提案のように、法務省が刑事弁護強制保険を創設するにしても、公務員が先立つものは地方と国を問わず「予算」ですから。

嘘か本当かわからない与太話。
ソースは風の便りなので、そういう前提で聞いてください。

1 国選弁護報酬も含め法務省関連の予算が増えない理由。
  農水族や厚生族はいても,法務族はいない。だからロビー活動で予算を増やすということがされないので、予算は増えない。

2 法務省の刑事弁護というか刑事司法についての認識
  「えん罪はシステム上発生するものである。仕方がない。」 

No.9
 法務族はいないでしょうけど、理解ある(べき)者としては弁護士出身の議員が案外いるのですけど、その力量と熱心さはどうなっているんですかね。

 大体、司法予算とか、矯正・保護予算とか、普通は皆あまり関心がないような気がします。
 そんなことより「一般市民」の生活向上が先だ・・・という発想なのでしょう。

司法予算というのは国の一般会計の中にあるというのが、私にはそもそも疑問なんですが。憲法でうたわれた三権分立を確実にするには、何はともあれ司法(裁判所)の「会計」の独立が必要なのではないかと思うのです。

裁判の費用(国選弁護費用も当然含む)や裁判所の経費について「司法独立会計」という考え方があっても良いと思いますし、揮発油税などの道路特定財源に倣って、印紙税や登録免許税などを「司法特定財源」にすることなども検討しても良いのではないでしょうか。

立法(国会)と行政(財務省)に日常のお金を握られていては、司法の独立は達成されていると言えるのか疑問です。

No.11
誤解のないように言っておきますが、司法予算と言った場合に裁判所関係予算を厳密には意味し、それは最高裁判所所管です。(ただ、法務省予算を含めて言うときもある)

簡単に経緯を述べると・・・
戦後、裁判所独立に当たって「予算」の所管が問題になった。
真の独立には予算も裁判所自らが司法行政の一つとして国会に予算案を提出するというのが、裁判所の論理。

一方、旧司法省と政府は猛反対。
予算は純然たる行政であるし、内閣が国会に予算案を提出すると主張(当時の大蔵省も同様)。

GHQの意見は裁判所側だったが、すったもんだして次の決着となった(財政法17条以下)。
予算案は最高裁判所が作る。
予算案は内閣を通じて国会に提出する(つまり大蔵省との統合調整を通す)。
ただし、最高裁の予算原案を減額するときは、内閣(大蔵省)が理由を示さなければならない。

だから、実際には最高裁判所がその気になれば大蔵層と対峙してでも独自に案を作れる。
実際には、60年間、最高裁と大蔵(財務)省の間で調整しており、減額理由を付したことはなく、事前に話しをつけた上で予算を作っている。
大蔵省の言い分に従って最高裁が自ら作成し直している。

最高裁も法務省も予算の取り方・使い方が下手だと言われている。
やはり純然たる行政官庁ではないし、加えて清廉潔白でなければならないので、分かるような気がする。

psq法曹 さま

現状の裁判所予算が財務省との事前検討で決めているのは知っております。その上で私の考え方は新憲法制定時のGHQの方針に近い立場です。毎年の折衝ではなく、予め財源となる税収ぐるみ裁判所に預けてしまい、裁判所が予算案を独自(財務省の干渉無しで)に決めて、国会が別予算としてチェックする考え方です。

特定財源の税の徴収は行政(財務省・国税庁)
  ↓
集まった財源は全て裁判所に預け、裁判所が独自に予算編成
  ↓
裁判所の独自予算を、一般の国家予算とは別に国会で審議

個人的には、財源となる税種の税率すら裁判所に国会提案権を与えても良いとする、「司法予算の完全独立制」の考え方です。

現行の憲法や法制度ではこうした「司法予算の完全独立制」は無理であることも承知してます。しかしながら、現在の日本の法制体系は戦後の新憲法制定以来60年余り根本は見直されていません。現行の法制体系まずありきではなく、これからの国家50年を考えてこのような大変革の案も検討(あくまでも検討です)しても良い時期ではないか、という立場です。

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