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解剖医、3年で15%減…育成・確保で政府が検討会議(2007年12月23日11時11分 読売新聞)

 この結果、3年間で9教室が11人の削減を行い、11教室が今後欠員が出ても補充しないなど11人の削減を予定している。4教室では医師が不在となっている。学会は「法医学教室は臨床部門とは違って利益を望めず、国公立大学の法人化などで大学も採算性を求められるようになり、リストラの対象とされている」とみる。

 愛媛県では06年秋から解剖医が不在となり、専門でない病理学者や開業医に司法解剖を頼っている。解剖医が1人という県も増え、今年から1人になった県の医師は「家族で遠出もできず、四六時中気の休まることがない」と話す。医学部には法医学を志す学生もいるが、教授らは「ポストが減っており、とても勧められない」と嘆く。

 一方、全国の警察が06年中に扱った死因不明遺体は約15万体で、10年で1・5倍に急増している。解剖率は、9%で先進国の中で最低だった。

 学会庶務委員長の久保真一徳島大教授は「現場の負担は限界に近い。人材の確保と育成は喫緊の課題であり、国が本気で取り組まなければ、解剖制度は立ち行かなくなる」と話す。

 これは刑事司法の危機です。
 
 取り調べの可視化が叫ばれ、自白に頼らない捜査や裁判が求められていますが、そのためには客観証拠がきちんと収集されることが不可欠です。
 客観証拠というのは、物言わない物に語らせるということです。

 よく「死人に口なし」と言われますが、殺人や傷害致死などの事件の多くの場合において、死体は相当雄弁に被害時の状況を語ります。
 しかも、正直に。
 但し、死体の声を的確に聞くことができる人、つまり経験豊富で優秀な法医学者がいてこその話です。

 政府が設置する検討会議は、警察、法務、厚生労働、文部科学の4省庁で構成。解剖医の育成や確保などについて話し合う。

 ごちゃごちゃ言ってないで、金を出せばいいんです。
 お宮入りに殺人事件がいくら増えてもかまわない、と思わないのであれば。

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コメント(5)

モトケンさま、久々に刑事法制度の根幹に関わる話題ですね。
ブログのリフォーム工事が一段落ということなので、これからは橋下氏関連以外の、新しい「お題」の投下が増えるものと期待しています。

ところで、皆様の中にはご存じの方も多いと思いますが、先日ひょんなことから司法解剖医の方のブログにたどり着き、興味を持って毎日のようにROMしておりました。そのブログでは、司法解剖について行政の無理解や予算不足など、このエントリと同じ話題についても日々更新されています。コメント投稿はほとんどありませんが、論調も文章もしっかりした書き方で、素人にも参考になる話題が一杯です。

「法医学者の悩み事」というブログですが、皆様も一度覗いて見て下さい。
http://blogs.yahoo.co.jp/momohan_1

 年収300万円、貯蓄無しの皆さんでも、消費税を年間15万円負担しています。そのうち200円を死因究明の充実にまわすことはできないものでしょうか?

基礎医学は必要な学問ですが、最近の医学生にとって魅力がないということなんでしょうね。

はじめまして。ちょくちょくROMらさせて頂いていました。
私は医学以外の分野の理系研究者ですが、度を越した採算偏重、人件費削減の悪影響がここまで来ているのかとあ然とする思いです。
歳出削減って言っても結局世間へのアピールのために政治力の弱い官庁や分野がいけにえにされてるだけですから。
ご存知かと思いますが、国立大学や独法は2006年度から5年間で「5%以上人件費削減しろ」と命令されています。当然、退官等で空いたポストを補充しないと言う形で人件費を削減するつもりなんだろうな、と思っていましたが、ひょっとしてもうすでにこんなに影響が出てるということなんでしょうか?
これ、たぶん馬鹿げた人件費シーリングをどうにかしないと抜本的解決にならないような気がします。5%という数字だけ先にありきで何が大事で何がムダかなんて判断は全然伴ってないですから。
マスコミも税金から給料もらってる立場の人達を後先考えずに何でもかんでも叩ければそれでいいんだろうな・・

生きている人に対する医療費を減らそうとしている政府が選挙権のない死者にお金を出すとは思えません。

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