2008年1月アーカイブ

中国製ギョーザで10人中毒症状 農薬検出 千葉・兵庫(asahi.com 2008年01月30日19時07分)

 中国食品の安全性に対する信頼を回復するのは相当困難になったように思われます。
 汚染原因が中国ではないことが確認されれば別ですが、現時点の情報を見る限り、逆の結果が確認されそうです。

 回復したとはいえ、一時は意識不明の重体になる被害者が出たという被害の重大性が決定的ですが、それに加えて、関係企業がJTおよび生協という、品質管理については比較的信頼性が高いと思われている大企業であったこと信頼失墜の深刻さを増したように思います。

 しばらく前に、私の自宅にあった生協の小冊子をめくったところ、中国産食品について安全管理を徹底しているという記事が掲載されていましたが、結果的にはその記事が余計に中国産食品に対する不信感を根深いものにしてしまいました。

 ともかく命の危機が生じてしまったということは中国産食品にとって致命的です。
 いくら安くったって、命には代えられませんから。

 消費者も安さばかりを求めるべきではないでしょう。
 日本でも中国でも、安全性を確保するためにはコストがかかるのですから。

 中国政府の対応に関心があるのですが、いまのところニュースにはなっていないようです。

関連記事
「製造過程で混入か」 ギョーザ中毒事件で研究者
JT、中国製23品を回収=同じ工場で生産−加ト吉も

都の検査では薬物検出せず…中国製ギョーザ
汚染経路の特定が待たれます。

中国製ギョーザ:基準百倍以上の高濃度メタミドホス 千葉

コープネットによると、ギョーザをつぶして検査したため、どの材料から検出されたかは分からないという。

 元捜査官としては、汚染経路の特定という問題意識を持ってほしかったところです。

参考ブログ
農家こうめのワイン

続報(2/3)
押収ギョーザ6袋からメタミドホス 1袋には穴 兵庫

6袋の商品の外側から有機リン系農薬「メタミドホス」を検出した

 だんだん訳がわからなくなってきますね。

続報(2/4)
1袋のパッケージ内側からメタミドホス 兵庫県警鑑定

 内側からも検出されたようですが、穴あき袋の内部からは検出されなかったとのこと。
 なんだか、ものすごく一貫性がない証拠関係という印象です。
 はっきりした筋が見えてくるのはいつのことでしょうか。

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中3ら6人、酔客狙い窃盗容疑で逮捕「寝ているの悪い」(asahi.com 2008年01月30日12時06分)

リーダー格の女子生徒(15)は「酔って寝ている方が悪い」と話しているという。

 「という」と書いてますね、そしてその内容を記事の見出しに使ってます。

 ニュースソースは警察関係者からのリーク以外に考えられませんね。

 女子生徒がそのような言葉を口にしたのは事実だろうと思います。

 しかし、仮にそれが事実だとしても、女子生徒がどういう場面においてどういうつもりでそれを口に、今はどう思っているのか全くわかりりません。

 しかし、記事に、そして見出しになれば、その言葉が女子生徒の人格を象徴する言葉になってしまいます。
 読者に強力な先入観念を与えるおそれがあります。
 朝日は(朝日に限ったことではないと思いますが)、これまで指摘されている裁判員制度と報道との関係についての問題意識を持っているのでしょうか?

 実は、私自身、このニュースを読んだときに第一印象的に浮かんだブログの書き出しは「こんな子供を育てた親の顔が見たい」だったのですが、よく考えると、こんな記事一つでこの女子生徒がどんな子供かよくわからないし、問題はありますがどうしてそうなったのかもわからないわけです。

 どうもニュースサイトにおける記事は、新聞紙面の記事より速報性が強い分、軽薄に書いているのではないかと心配になります。
 そして同じ記者が新聞紙面のニュースも書くのであれば、新聞紙面の記事も軽くなっていくのではないかとさらに心配になります。

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京都・神奈川連続殺人事件、被告に死刑求刑 京都地検(asahi.com 2008年01月30日11時19分)

 弁護側はこれまでの公判で、被告は自らの「破滅」を望む気持ちから殺人に踏み切ったと指摘。「刑罰を重くするため、殺害後にあえて現金を奪った」などとして、殺人罪は成立しても、強盗殺人罪にはあたらないとした。さらに、松村被告がこのような犯行に至った精神状態を明らかにするため、精神鑑定と心理鑑定を求めていたが、地裁側は却下していた。

 事件としては死刑求刑事案だと思いますが、ここで取り上げた趣旨は、弁護人が被告人の精神鑑定を求めても、裁判所がそれを採用するとは限らないということを示すためです。

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三田さんの次男に実刑 東京地裁「自身の力で乗り越えて」(asahi.com 2008年01月28日17時23分)

 女優の三田佳子さんの次男で、昨年11月に都内で覚せい剤を使用したとして覚せい剤取締法違反の罪に問われた高橋祐也被告(28)に、東京地裁(秋葉康弘裁判官)は28日、「覚せい剤への依存傾向はかなり根深く、再犯も懸念される」などとして、懲役1年6カ月(求刑懲役2年)の実刑判決を言い渡した。

 覚せい剤事犯の判決としては何の変哲もない事案ですが、被告人が有名女優の息子ということでニュースバリューがあるようですが、覚せい剤使用に対する警鐘という意味で報道の価値はあると思います。

 ところで、

 弁護人は即日控訴の手続きを取った。

 ということなんですが、弁護人の一存で控訴するような事件ではありませんので、被告人本人かその家族が弁護士に控訴手続を依頼したものと思われます。

 理由としては量刑不当、つまり懲役1年6か月の判決は重すぎるという理由しか思い浮かびませんが、控訴審でまけてもらえるとは思えない量刑です。まして執行猶予付き判決など期待するほうが○○という感じの事件なんですが、いったい誰がなんのために控訴を考えたのだろうか、?です。

追記
高橋祐也被告、実刑判決も治療を理由に600万円で即日保釈(SANSPO.COM)

 傍聴席で判決を見守った被告の父で元NHKディレクターの高橋康夫氏(66)は、この日夜、マスコミ各社にファクスを送り、「担当医からすぐに服役することは治療上好ましくなく、しばらく治療の継続が必要だと強く指導された。入院させるためのやむを得ない申し立てだった」などと説明。祐也被告は保釈後、都内近郊の病院に直行した。

 こういうことのようですが、入院治療の具体的な内容はどういうものなんでしょう?
 一般論でけっこうですから、ご存知の医師の方のコメント希望です m(_ _)m

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訪問看護、駐禁に泣く 容体急変でも規制除外されず(asahi.com 2008年01月28日03時00分 ウェブ魚拓

 末期がん患者の状態が悪化していると連絡を受け、すぐ自宅に駆けつけた。1時間ほど様子をみて車に戻ると、違反の紙が張られていた。警察署で事情を説明しても取り合ってもらえなかった。

 この硬直した対応はなんとかならんもんかな。

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 橋下弁護士が大阪府知事選で当選されました。

 特に祝福する理由もありませんのでお祝いの言葉は書きませんが、私の生まれ故郷(京都)の隣の近畿で最も影響力のある大阪府の知事になられたわけですから、しっかりやってもらいたいと思います。
 発言の一つ一つが責任問題に直結する立場ですから、これまで以上に慎重な発言をされることを望みます。

 ところで、しょうもない余談ですが

 朝日毎日は「タレントで弁護士」
 読売は「タレントの弁護士」
 産経は「弁護士でタレント」

 と表記しています(^^)

 どれだけニュアンスの違いがあるのかよくわかりませんが、よく考えると、私は「タレント」という言葉の意味をよく理解していないことに気づきました(^^; 
 

 

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脅迫事件:「被害者調書ずさん」地裁川崎支部が無罪判決(毎日新聞 2008年1月26日 2時30分 ウェブ魚拓
ヤフーニュース(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080126-00000017-mai-soci)経由

 起訴状によると男性は06年11月3日未明、中原区の居酒屋で、入店を断られた腹いせに火のついた段ボールをシャッター前に置き、女性店主に危害を加えようとしたとされた。

 あんまり正確な要約じゃなさそうですが、要するに店のシャッターの前で段ボールに火をつけたか火をつけた段ボールをシャッターの前に置いたというのが起訴事実のようです。

 男性は通行人の通報で駆けつけた警察官に、現住建造物等放火未遂容疑で現行犯逮捕された。男性の弁護士によると、かなり酒に酔って常連の店に行っており、段ボールに火は付けたがすぐに消え、脅迫の意図はなかったと主張していた。公判での証言で、女性店主は脅迫されたと思わず「早く釈放してほしい」と話したという。

 なるほど、逮捕容疑事実は、現住建造物放火未遂罪だったんですね。
 で、被告人は店の常連さんと。
 で、判決は

 判決で加登屋裁判長は、脅迫罪を認定できる証拠はないと指摘。判決後の「苦言」として「検察官は明確な被害者調書を作成せず、公判で被害者を尋問することで立証できると考えたようだが、そんな証拠構造で男性を起訴し、公判維持をしたこと自体問題があったと言わざるを得ない」と指摘した。

 ということのようですが、私はここまで検察が批判されることはないと思うんですけどね。

 記者も誤解しているふしがありますので、前提問題を確認しておきますが、

脅迫罪においては被害者が現実に怖がる必要はありません。
人を怖がらせる可能性のある言動をすれば脅迫罪は成立します。(参考

 はっきり言って、脅迫罪の成否つまり有罪無罪には被害者の気持ちなど関係ありません。

 それに本件の脅迫の被害者である女性店主は起訴事実である被告人の行為を見ていないと思われます。
 そうであれば、犯罪事実(起訴事実)を認定するための証拠として女性店主の供述は不要ということになります。
 被告人の行為が女性店主の供述以外の証拠によって女性店主を怖がらせる可能性があるものであったと認定されれば被告人を脅迫罪で有罪とすることができるのです。

 女性店主の供述が意味を持つのは、犯行に至るまでの事情つまり被告人の動機に関連する部分と犯行後の事情特に処罰感情にかかる部分です。

 しかし、動機は本来被告人の内心の問題ですから女性店主の供述はさほど重要ではありません。

 被害感情については、脅迫罪は基本的には個人に対する犯罪ですから被害者の処罰感情は原則的には重要だと言えます。
 したがって、一般論的には被害者が犯人の処罰を求めなければ検察は起訴しないのが通例です。

 がしかし、本件は普通の脅迫行為ではありません。
 火付けです。
 本件ではいろんな事情(省略しますがほぼ想定できます)で放火罪の適用は困難な事案だったようですが、一般常識的に言えば放火行為に類する行為であり、行為当時の条件次第では放火罪になりうる行為です。
 となりますと、検察としても、女性店主が仮に起訴前に「脅迫されたと思ってません。早く釈放してほしい。」と言ったとしても(実際そう言ったから調書を作成しなかったのかも知れません)、「はいそうですか、では不起訴にしましょう。」というわけにはいかないのではないかと思います。
 そんなことをすれば、この店の近所の人たちから「こんな危ない男を野放しにするのか。」という非難を受ける恐れもあります。
 もし不起訴にすれば、マスコミはどう書いたでしょう?

 というようなことを考えますと、裁判所の苦言には首をかしげる思いです。
 結局、裁判所が本件を無罪にした理由がよくわからない記事です。

続報追記
 川崎無罪判決:地検が控訴断念 裁判長が捜査手法に苦言(毎日新聞 2008年2月8日 19時32分 ウェブ魚拓

 起訴段階で十分検討してなかったのでしょうか?
 検討していたのなら、当然控訴の事案だと思うのですが、高検が弱腰だったのかも。

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「病気でしょ…60年以上生きて」裁判官が痴漢被告に説諭ボツネタ経由 ヤフーニュース ウェブ魚拓

 なかなか面白い裁判官です(^^)

病気でしょ?

 心神耗弱を認定するわけではないと思いますが・・・

悪いことしたら神様が見てるんですよ。そんな当たり前のこと裁判所に言わせたらダメだよ

 神様が見ていることが当たり前かどうかについては異論があるかも知れませんが(「死んだお父さんが見ている」よりはずっとましだと思いますが^^)、個人的にはこういう裁判官は好きです。

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全取調室に透視鏡 警察庁、冤罪防止へ「適正化指針」(asahi.com 2008年01月24日11時17分 ウェブ魚拓

 今朝のテレビでも取り上げられていました。

 このニュースを読んだ人のほとんどは、「だったら取調べを全部録画録音すればいいじゃん。」と思ったはずです。
 私もそう思います。
 取調べを可視化すればいいのです。

 しかし、私自身が検事として取調べを行ってきた経験に照らして懸念材料が三つあります。
 一つは、被疑者(参考人を含む)の供述内容の秘密の保護です。
 ここで「供述内容」というのは、供述調書に記載された内容だけでなく、被疑者が口にした言葉全てを含みます。
 組織犯罪の捜査などでは被疑者が組織の重大な秘密を漏らしたことが明らかになればその被疑者の命が狙われるということが現実に起こります。
 しゃべっちまったら終わりじゃないかという意見があるかも知れませんが、組織防衛の観点から将来的な秘密保持のために、しゃべった裏切り者を殺すことによって見せしめにするということが考えられます。
 これはドラマの中だけの話じゃありません。
 組織の黒幕を起訴するときには被疑者に腹をくくってもらって供述を得て、その組織を壊滅させることによって被疑者自身の命も守るという場面がありますが、少なくとも情報収集段階にとどまる供述が外部に漏れるということは防がないといけないと考えます。
 組織犯罪でなくても、関係者に知られないほうが被疑者の更生や紛争解決のためにはいい話(したがって供述調書には記載を控える話)はいくらでもあります。

 二つ目の懸念は、録画された取調べ状況が適切に評価されないおそれがあるということです。
 取調べの可視化の最大の目的は供述の任意性の評価とそれによる確保だと思いますが、どのような取調べが任意性にどのような影響を及ぼすのかという具体的な問題場面においては、検察官と弁護人との間でも相当の感覚的乖離がある場合がありますし、まして素人の裁判員の評価に基づいた場合、軒並み任意性を否定されそうな気がします。
 取調べというのは、言いたくないことを言わせる作業であることは間違いないのです。
 場合によっては、しゃべれば死刑になるかも知れない(または間違いなく死刑になる)事実の説明を求めることもあるのです。
 誤解を恐れずに言えば、そこには、何らかの圧力、かけひき等があるのは当たり前です。
 そのような特殊な状況における供述の任意性を判断するというのは、それなりに専門的な知識と経験が必要だと思われ、録画したから任意性の有無が一目瞭然というわけにはいかないだろうと考えています。

 最後のそして最大の心配は、一番目とも関連しますが、録画された情報が本来の目的とは別の目的に使用されることです。
 録画データがマスコミに流れた場合のことを想定すればご理解いただけるかと思います。
 録画されたデータを編集すれば、取調べを受けた被疑者はもちろん、取り調べた捜査官に対する人格攻撃も可能です。
 マスコミがちょっとバイアスをかければ、被疑者の将来の人生を破壊したり、取り調べに問題がない検事の検事生命を奪うことも簡単なことになります。

 以上のような問題がありますので警察庁も検察庁もそうそう簡単には取り調べの全面録画に応じないのだと考えています。

 となると、弁護士会側において、録画データの取り扱いに関するガイドラインを提案するのが取調べの可視化を推進するための現実的方策だと思うのですがいかがでしょう。

追記
 このエントリについて、私が取調べの可視化に反対する意見を述べている、と読む人がいるようですがそうではありません。
 私も取調べの可視化は必要であると考えています。

 ただし、私がいつも指摘しているようにあらゆる制度や手続には効用・利益と同時に弊害またはその危険性が存在します。
 私は、このエントリで可視化の弊害を指摘したのです。
 つまり、可視化を実施するに当たっては、弊害を最小限度に抑える方策が必要だということです。
 私が指摘した弊害はいずれも人の命や人生にかかわりかねない重大なものです。
 トラックバックをいただいた「さぬきうどん1号のページ」には

しかし,現状の密室における取調べは若干のマイナス面に目をつむってでも全面的に可視化しなければならないほど腐敗しているといわざるを得ません。 

とお書きですが、このエントリで指摘した弊害は「若干のマイナス面」というには深刻すぎる問題だと考えています。

 「ガイドライン」について補足しますが、端的かつ具体的に言いますと、録画データを見ることができる者を弁護士、検察官、裁判官に限定することが考えられます。
 そして、厳しい守秘義務を課します。
 「厳しい守秘義務」という意味は、この守秘義務に違反すれば一発で懲戒免職(裁判官及び検察官)または除名及び再登録不可(弁護士)となる程度のペナルティを科すということです。

 弁護士会からこのような提案をすれば、警察・検察としても抵抗しにくいのではないかと思うわけです。

 裁判員についてどうするかが悩ましいところです。
 重い罰則を科すことが考えられますが、立証の困難性を考えますと、実効性に疑問が残るからです。

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蔓延ウイルスも作成 逮捕の院生、個人情報流出の機能(asahi.com 2008年01月25日03時03分)

 第一報を読んだときは、ツールで亜種を作ってたのかなと思ったのですが(原田ウイルス)、どうやら原作者みたいですね。

 詳細な解説については、「作成者ら3人逮捕 京都府警(奥村徹弁護士の見解)

 立法がなされていない経緯については、「ウイルス作成の大学院生ら3人逮捕 著作権法違反容疑(落合ブログ)

 コンピュータウイルスの中には、少しだけ存在を主張する程度の可愛いものもありますが、データを破壊し、情報を流出させるなどの極めて悪質なものが多いです。
 コンピュータウイルスは、ときとして深刻かつ甚大な被害を広範囲に生じさせますから、ウイルス作成者、ウイルスを意図的かつ積極的に拡散させた者に対しては厳罰に処すべきであると考えています。
 感覚的には、無期懲役でも重過ぎないと思います。
 それぐらいでなければ抑止力として十分でないと思われます。

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法廷で刑務官殴った被告、懲役4年6カ月の実刑判決(asahi.com 2008年01月24日19時04分)

 まあ、どうしようもない被告人ですけど、このニュースで目を引いたのは裁判官の言葉です。

 判決後、横田裁判官は「腹が立っても、家族の顔を思い出すなどして踏みとどまるように。暴力ざたはこれを最後にしてほしい」と諭した。

 踏みとどまることができる被告人ならいいんですが、この被告人は全く踏みとどまれない御仁とお見受けします。

 法廷という場所は、どんな犯罪者にとっても最も自制が働く場所のはずです。

 かなり昔に聞いた話ですので不正確ですが、

 巷を歩いている暴力団は虎だが、警察に捕まると山猫か野良猫程度になる。それが検事の前では猫になり、法廷では借りてきた猫になる。

 というたとえ話があります。
 なぜそうなるかは、それぞれの立場の違い、つまり権力の大きさを考えていただければお分かりかと思います。

 ところが、この被告人は裁判官の前でも遠慮することを知りません、というかできません。
 はっきり言って、高いところから何を言っても無駄という感じです。

 報道からは法廷の空気までは読めませんので、裁判官に失礼なエントリになったかも知れませんが、私も遠慮なしに言えば、もうちょっと気の利いたことが言えんのかな、というのが第一印象でした。

 しかし、空気次第では、このようなありきたりの説諭(重ね重ね失礼)が被告人の心の琴線に触れる場合もありますので、私の第一印象は当てになりません。

 犯罪者に接する法曹というのは、犯罪者の更生に絶望してはいけないと考えていますので(たとえ死刑囚であっても)、機会をとらえて更生を願い、信じる言葉をかけることは大事なことだと思います。

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成分表示せず販売 3歳男児、アレルギーでショック症状(asahi.com 2008年01月23日21時19分)

 市によると、同社は19日、製造した練乳入りのいちごミルク大福の成分表示シールが不足したため、3個をいちごのシールだけを張って販売した。男児の母親が、乳成分の有無を従業員に確認。「入っていない」という回答を聞いて買い求めた。男児に食べさせたところ、翌日、呼吸困難や激しいせきなどのショック症状を起こして入院したという。

 このいちごミルク大福は一日に何個製造販売されているのかわかりませんが、 報道どおりだとしますとたった3個のシール貼りを手抜きしたために大問題になりました。

 誰が手抜き指示をしたのかははっきりしませんが、間が悪かったと思っているかも知れません。
 
 しかし、何のための成分表示シールなのかということを少しでも考えていればこんな愚かなことをしなかったと思います。

 それに加えて、乳成分の有無を確認された従業員というのは最近入ったばかりのど素人さんだったのでしょうか?
 自分が売っている商品について知識がなさすぎるように思います。

 結局、この和菓子店の人たちは、自分たちが売っている商品になんの愛情もないのではないかと思えてしまいます。

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献血でHIV判明100人超 日赤「検査目的やめて」(asahi.com 2008年01月23日19時34分)

 最初は、HIV感染が判明するんだからいいんじゃないの、と思ったのですが

検査目的で献血をする人が後を絶たないためとみられる。日赤は「感染直後は検査をすり抜けて輸血で感染してしまう恐れがある。検査目的の献血はやめてほしい」と呼びかけている。

 要するに、何らかの身に覚えのある人、不安な事情を持った人が検査目的で献血している可能性があるということなんでしょうね。
 そのような事情がある人たちは、相当なハイリスクグループと思われますし、感染者の検査すり抜けの可能性があることを考えますと、かなりゆゆしき事態と思われます。

 無料検査も実施されていますが、HIV検査に行ったということがばれただけであらぬ噂を立てられるかも知れないと心配する人がいることは容易に想像されます。
 献血なら、善意の献血者としか見えませんからそのような心配はないということで、検査目的の献血が行われるのだと思われます。

 しかし、そのような行為は場合によっては自らが感染源たる加害者になるという危険性をはらんでいるのですから、身に覚えのある人が検査目的で献血をするということは傷害または殺人罪に匹敵する犯罪行為であると考えるべきです。

 検査を実施する側には検査を受ける人のあらゆる不安を除くように努力をお願いしたいと思います。

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幼児3人死亡の飲酒運転、今林大被告が控訴(ヤフーニュース 1月22日21時14分配信 読売新聞 ウェブ魚拓

 今林被告の主任弁護人、春山九州男(くすお)弁護士らは「(追突された車は)約40メートル走って(海上に)落下しており、その間、ブレーキもハンドルも操作されていない。適正な責任の配分を求めたい」と説明。大上哲央(あきお)さん(34)の居眠り運転を認めなかった判決には事実誤認があり、量刑も不当としている。

 一言でいって、この事件の被告人・弁護人の主張は、光市母子殺害事件の弁護団の主張と同様だと思います。
 本件の弁護人の主張が荒唐無稽というのではなく、被告人に有利な判決を追及するための考え方としては同じであって、弁護方針としてはあり得るという意味です。

 危険運転致死傷罪で起訴されたが(死刑求刑をされたが) 、福岡地裁(広島高裁控訴審)は業務上過失致死傷罪等(無期懲役)の判決を言い渡した。
 検察官に控訴されて(最高裁で差し戻されて)、危険運転致死傷罪適用(死刑判決)の可能性がある。
 危険運転致死傷罪が認められれば(無期懲役判決が破棄されれば)、当然福岡地裁(控訴審)より重い判決が予想される。
 危険運転致死傷罪さえ認められなければ(破棄さえされなければ)、今より重い判決はあり得ない。
 何か言って万が一でも裁判所が認めてくれれば、少しでも判決が軽くなる可能性がある。
 よし、言うだけ言ってみよう。

 こんな感じです。
 言うまでもないと思いますが、上記()書きの部分が光市母子殺害事件にあてはまる部分です。

 ところで、被告人・弁護人は、何を根拠に被害車両運転者の居眠り運転を主張したのでしょう?
 衝突前の状況に基づいて具体的な根拠は指摘し得ないはずです。
 被告人は(たぶん被告人の供述に基づいているはずの裁判所の認定によれば)、衝突の直前まで被害車両に気づいていないからです。
 
 そうすると衝突後の状況しかその根拠はありませんが、どうやら

(追突された車は)約40メートル走って(海上に)落下しており、その間、ブレーキもハンドルも操作されていない。

 というところのようです。

 報道された判決要旨(西日本新聞)では、被害車両の衝突時の速度がはっきりしませんので、衝突時の相対速度もよくわかりませんが、加害車両の前部の損傷状況(湘南のJOHN LENNON)から考えて、相当の衝撃で追突したものと思われます。

 そのような激しい追突衝撃を受けて、ブレーキやハンドルを操作することが可能であったか、はたまたブレーキやハンドル操作によって転落事故を回避可能であったかを考えますと、少なくとも被害者側に落ち度があると考える裁判官は希であろうと思われます。

 光市事件の被告人と同様、本件の被告人も墓穴を掘っている可能性が感じられます。

 福岡高裁は、危険運転致死傷罪の適用の可能性を最大限に追求するかも知れません。
 それでもダメかもわかりませんが。

 関連エントリ
 福岡3児死亡事故地裁判決
 コメント欄におけるfuka_fukaさん、psq法曹さんなどの意見は、本文の私の拙い意見を十二分に補足していただいてます。
 ありがとうございます。
  


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酸素吸入中、喫煙で火災 10年で患者9人死亡(asahi.com 2008年01月23日06時10分)

 在宅医療用の酸素吸入器は、慢性閉塞(へいそく)性肺疾患や肺結核後遺症などで息の苦しい患者に医師が処方し、専門業者が設置する。患者は高濃度の酸素を鼻からチューブで吸入する。85年に健康保険の対象となり、利用患者は13万人を超えるという。

 日本呼吸器学会の04〜05年の調査では、利用患者のうちなお喫煙していた人は4%。約5000人が、酸素ガスの近くで火を手にしている恐れがある。家族が喫煙する人も23%いた。

 酸素吸入が必要なほど重度の肺疾患を抱えながらなお喫煙を続ける人がいるという事実に喫煙経験のない人は驚くと思いますが、喫煙経験者(最近やめたばっかり^^;)の私も少々驚きます。
 「認知症などで危険への認識の薄い高齢者」については割り引いて考える必要があると思いますが、「家族が喫煙する人も23%」いるという点については、もし人工呼吸器の近くで喫煙しているのであれば、無知というか無理解というか無神経というか、一番驚くべきことかも知れません。

 肺疾患者が喫煙して命を縮めるのは自業自得ですが、それによって火災が発生するとなると、近隣住民にも重大な被害が発生するおそれがあり、ちょっと容認できない感じです。

同協会は「喫煙患者には業者が設置を断れるような制度が必要」としている。

 たしかに、二者択一を迫る必要があると思われます。

 タバコをとるか、酸素吸入器をとるか

 つまり

 タバコをとるか、命をとるか

 です。

85年に健康保険の対象となり、利用患者は13万人を超えるという。

 他人の世話になっている以上わがままは許されない、と考えるべきでしょう。

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 関西の保護観察官からこんなセリフが聞こえてきそうな記事です。

更生保護、観察官の「直接処遇」を強化へ 法務省(asahi.com 2008年01月22日16時57分)

 刑務所を仮釈放されたり、少年院を仮退院したりした人の更生保護のあり方の見直しを進めている法務省は、凶悪事件を中心に、公務員である保護観察官が保護観察の対象者とじかに接する「直接処遇」の強化に乗り出す。処遇がボランティアの保護司に頼り切りになっている現状を改め、これまで以上にしっかりと再犯を防ぐのがねらい。保護司の負担を減らすための拠点づくりも進める。

 取材した結果を羅列しただけのような記事で、問題意識があるんだかないんだかよくわからない記事です。

 更生保護のあり方を検討した有識者会議が現状を批判する、つまり問題点を指摘するのはけっこうなことですが

 保護観察の対象者は06年の数字で年間約7万人。現場で実務を担当している保護観察官は650人ほどで、1人で100人以上を担当する計算だ。
そのため、全国で計72人の保護観察官を直接処遇の担当にあてる。

 年間約7万人の保護観察対象者に対して、650人とか72人とか言っていったい何がどうなる、何をどうするつもりなのか、この記事からは全く見えてきません。

 まったく話にならない程度に人手が決定的に不足している現実があるにもかかわらず、有識者会議は保護観察官に対する批判しか提言してないのでしょうか?

 もうちょっとまともな対策があるのかないのかどうなんでしょう?

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強姦致傷容疑の男性被告に無罪判決 名古屋地裁岡崎支部(asahi.com 2008年01月22日17時50分)

 愛知県知立市のマンションで06年、知人女性を強姦(ごうかん)してけがをさせたとして、強姦致傷罪に問われたトラック運転手の男性被告(44)に対する判決が21日、名古屋地裁岡崎支部であり、岩井隆義裁判長は「女性の証言は信用できない」などとして男性に無罪(求刑懲役5年)を言い渡した。

 詳細は不明ですが、直感的には難しい事件ですね。

 誰のマンションだったのでしょう?
 二人がマンションの部屋に一緒にいた経緯は?
 「知人」というのは具体的にはどういう関係でしょう?

 被害者のプライバシーにも関わりますので報道にも限界があると思いますが、無罪判決の評価検討には大事なところです。

 被害者が怪我をしたという点が検察が起訴に踏み切ったポイントかも知れませんが、どこにどの程度の怪我をしたのかも不明ですね。

 刑事事件としては、裁判官も慎重にならざるを得ない状況がうかがわれます。

 こちらは無罪判決が確定してます。

 痴漢巡る裁判、無罪判決確定 地検が控訴せず(asahi.com 2008年01月22日12時18分)

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「高齢者虐待防止法」違反で初逮捕、調査に抵抗の43歳女(2008年1月21日13時16分 読売新聞)

 85歳の父親の世話を放棄しているという情報に基づき、東京都西東京市職員らが実施した立ち入り調査に抵抗したとして、警視庁田無署は21日、同市柳沢3、無職岸田澄江容疑者(43)を高齢者虐待防止法違反の現行犯で逮捕したと発表した。

 警視庁によると、2006年4月に施行された同法違反の逮捕は全国初という。

 こういう事件は被疑者を逮捕したり処罰したからといって解決する問題ではないと思いますが、罰則を科するということは、場合によっては警察が強制手段をとることができるということを意味します。
 今までは、プライバシーを理由に抵抗されると手も足も出なかった家の中に強制的に入ることができる場合が増えたということです。

 それをきっかけにして実情を明らかにし、他に親族があるなら親族全体での協力体制を模索し、行政の支援が必要ならより適切な援助や保護を与えられるようにすることが大事だと思いますので、警察・検察もその方向での法運用を考えてほしいと思います。

 

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東京福祉大総長、強制わいせつ容疑で逮捕 警視庁(asahi.com 2008年01月21日12時01分)

 こういう事件は、誤認逮捕をした場合のリアクションが大きいですから、警察としても裏付けをしっかりとって自信を持って逮捕していると思いますが、被疑者は否認しているようです。

 ほかにも元職員の女性3、4人から同様の被害の相談が寄せられており、同庁は余罪も調べる。
 同大によると、中島容疑者は接見した弁護士に、総長などの役職を退く意向を示したという。

 落ち着くところに落ち着きそうですが、報道が事実とすれば(一応留保をつけておきます)、この人も何をやっても許されると考えちゃったんでしょうかね。

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フジ「ハッピー筋斗雲」江原啓之さん企画で放送倫理違反(2008年1月21日18時22分 スポーツ報知)

 話が見えないのでググッてみましたら

 江原啓之のデタラメ(名言・格言・ことわざ ★ トゥインクル)

 どうやらこういうことらしいですね。

 江原啓之氏個人に対する批判は横に置くとしても、番組作りのあり方や配慮の問題としてやはり問題があったように思います。

 少なくとも、経営上何の問題もない美容院について問題があるかのような印象を与えたことが事実であるならば、その一事をもって批判は免れないでしょう。

 余談ですが、細木数子氏はテレビ出演を控える方向のようですね。

追記
 BPO(放送倫理・番組向上機構)の委員会決定の内容が公表されていました。

 FNS27時間テレビ「ハッピー筋斗雲」に関する意見

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酒気帯び・速度超過で2人死亡、「危険運転罪」適用せず(2008年1月17日21時42分 読売新聞)

 この事故は、被害者2名が被告人と一緒に酒を飲んでいた同乗者のようで、自業自得的面があることから求刑自体が懲役6年と比較的軽く、それに対する判決が懲役4年ですから、求刑と判決の差は大きくない事案です。
 
 しかし、判決の理由からは、裁判所が危険運転致死傷罪の適用について慎重な姿勢を持っていることがうかがわれます。

 村越一浩裁判長は「悪質な運転で厳しい非難に値するが、進行の制御が困難なほどの高速ではなかった」として同罪の成立を認めず、業務上過失致死罪を適用、道路交通法違反(酒気帯び運転)と合わせて懲役4年(求刑・懲役6年)を言い渡した。地検は控訴を検討している。

 判決によると、鎌井被告は知人の女性(22)、男性(27)と飲酒後、2人を車に乗せて制限速度50キロの県道を約80キロで走行、カーブを曲がり切れずに電柱に衝突し、2人を死亡させた。

 地検は、事故当時の速度が約100キロで「制御困難な高速」だったとして危険運転致死罪で起訴したが、判決は、車のメーカーの算定などをもとに約80キロと認定し、「現場のカーブを曲がることができる限界速度を下回っていた」とした。

 例によってマスコミ報道によって判決を論評するのは難しいのですが、判決が「車のメーカーの算定などをもとに約80キロと認定し、「現場のカーブを曲がることができる限界速度を下回っていた」とした。」点についてはその根拠と論理がどのようなものか興味があります。

 地検としても、懲役6年の求刑ならば、あえて危険運転致死罪として起訴する必要性があったのか疑問があります。

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