エントリ

京都・神奈川連続殺人事件、被告に死刑求刑 京都地検(asahi.com 2008年01月30日11時19分)

 弁護側はこれまでの公判で、被告は自らの「破滅」を望む気持ちから殺人に踏み切ったと指摘。「刑罰を重くするため、殺害後にあえて現金を奪った」などとして、殺人罪は成立しても、強盗殺人罪にはあたらないとした。さらに、松村被告がこのような犯行に至った精神状態を明らかにするため、精神鑑定と心理鑑定を求めていたが、地裁側は却下していた。

 事件としては死刑求刑事案だと思いますが、ここで取り上げた趣旨は、弁護人が被告人の精神鑑定を求めても、裁判所がそれを採用するとは限らないということを示すためです。

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コメント(34)

裁判所が今回の件で、精神鑑定を却下した理由は何でしょうか?
また、大体精神鑑定を却下するボーダーはどの辺りにあるのでしょうか?

推測で良いので、ご教授いただけたらと思います。

>裁判所が今回の件で、精神鑑定を却下した理由は何でしょうか?

 というか、裁判所は精神鑑定を行う必要性を認めなかったんです。

 つまり精神鑑定を採用するのに理由が必要であり、採用する理由がなければ採用しないという意味で却下するわけです。

 原則却下(不採用)、例外的に採用

と考えていいと思います。

 必要性を認める根拠・理由はさまざまですが、
 典型的には精神疾患またはその疑いがある場合です。

大変失礼な質問ですが、できれば弁護士の方にお答え願いたいのですが。

地裁が精神鑑定を却下という事は、被告に通院歴や事件以前には一般的に生活していたという事と思いますが。

なぜこんな被告の精神鑑定を弁護側は求めるのでしょうか?

―秧茲鉾鏐陲寮鎖整枉錣魑燭辰討い襪里。

△修譴箸盍嫩蠅認められれば結果が精神異常になる可能性がゼロではない。ならば被告の為になると思いダメもとでも一応要求するのか。

それとも死刑回避にはこれ以外に方法はないから。

◆↓は国家権力である検察に対抗するには、これしか方法がない等の条件付でも構いません。あるのならば条件も教えて頂ければ幸いです。


匿名でもいいから、現役弁護士に教えて欲しいのです。

訂正です。

>被告に通院歴や事件以前には一般的に生活していたという事と思いますが。

被告に通院歴などが無く、事件以前には一般的に生活していたという事と思いますが。


No.3 ゲンさま

質問の前提にバイアスがかかりすぎていているように思います。

地裁が精神鑑定を却下という事は、被告に通院歴(がなかった、との趣旨でしょうか?)や事件以前には一般的に生活していたという事と思いますが。

こんな被告

これを後知恵バイアスといいます。
地裁が却下したという結果から見ての憶測にすぎないものであり、議論の前提にはできません。

弁護人は、被告人のために最善を尽くす義務を負います。
その手段としてなされた申立が結果的に裁判所に却下された場合に、ゲンさまはどのような不都合が生ずるとお考えでしょうか。

逆に、捜査機関が請求する逮捕令状や捜索差押令状のうち、少ないながらも一定割合は却下されたり取下げを求められたりしています。

そのような 「結果的に裁判所に認められなかった捜査機関による請求行為」 それ自体についても、ゲンさまは同様の論調で疑問を呈されるのでしょうか。

もしそうではないなら、ご自身のバイアスに無自覚すぎると思います。

読売の記事には『松村被告は最終意見陳述で、親族への恨みを口にし、「全く反省していません。ようやく人を悔しがらせることができ、満足している」などと述べた。』なんてことも書かれてますね。

個人的な興味としては、精神鑑定はともかく心理鑑定くらいは行って欲しかったところです。被告人の人物像が、もう少しなりとも明らかになったかも知れないので。

ただ、これ、強殺でなくて弁護側主張を容れて殺人罪としても死刑求刑は相当だという感じがしますし、また裁判所が極刑の判断を下してもおかしくないんじゃないかと思います。

私も心理鑑定は欲しかったところですねぇ。
ただ,心理鑑定の採否の基準はいまだ確立していないっぽいので仕方がないかな。

ところで,こういう場合「情状鑑定」を申し立てるのが普通のような気がするのだけど,違うのかな。

スレ違いのコメントになり申し訳ございませんが、

この事件を再び思い起こし、被告の年齢(20代)を考えると、この歳で「破滅」を考えてしまうとは、今の日本という国に希望を見出せないことからなのか、単に被告個人の育った環境が悪すぎたのか・・・・・。
20年以上前の、私が被告の歳のころは、少なくとも私はいろいろな挫折感を味わいながらでも、夢や希望を持ち続けてやってこれた記憶があります。(最近、ちょっと疲れ気味ですが)
その若さがあれば、無一文になろうが、やる気さえあれば何でもできるぞーーーーー!!
さあ私も仕事、仕事っとー。(ちょっとストレス溜まってます、すいません)

>>No.5 fuka_fukaさん
>これを後知恵バイアスといいます。

非常に得心のいく論証であられると存じ上げました。

トピずれな質問で申し訳ございませんが、この論証法が刑事裁判で裁判官が用いるものと同じであると考えてもよろしいのでしょうか?

ここで質問する意図は、福島大野病院裁判で検察がどのように加藤医師の「過失」を論証するのかを考えるうえで、法律家の論証法を参考にしたいがためです。

No.5 fuka_fukaさん

地裁の決定を見ての憶測である事は否定しません。しかし、公平であろう裁判官が精神鑑定を認めないという事は精神異常には見えないって事だと思いました。

具体例としては分かりやすいと思ったもので。

では質問を変えて、私自身が今日複数の殺人を犯した場合でも構いません。


弁護士が最善を尽くす事は知っています。ですが精神鑑定を要求する際の基準みたいなものが知りたいのです。死刑求刑事案ならば一律に要求するのか、それとも他の理由があっての事なのかが知りたいのです。

どのような不都合が生じるかですが、本当に精神異常ならば残念な決定だと思います。しかし精神異常の線引きは非常に曖昧だと感じてますので、それを理由に減刑は解せないのです。

捜査機関についても公平であろう裁判官が決定したのなら、同じく疑問を持ちます。やり過ぎだと判断されればそうなるのではないでしょうか。ただ、どのような請求行為があったのか具体例を知りませんので知りたいとは思います。

私自身のバイアスの無自覚はあるかもしれません。そういう事がある場合はまたご指摘して下さいね。

No.10 ゲンさん

「精神異常」という言葉自体がそもそも問題ですが、それはおいておいて。
あと質問が広汎ですが、あえて「責任能力の有無についての精神鑑定」に絞って回答します。

本人の供述,犯行状況,過去の生活状況,病歴,第三者の供述等から責任能力の存在に疑義が生じた場合は全部というのが原則です。

やって損することはありません(裁判は長引きますが)が,やらないで本来処罰すべきではない者を処罰することは許されません。

>No.10 ゲンさん

 No.11 ぷり(駆け出し弁護士)さんの「本人の供述,犯行状況,過去の生活状況,病歴,第三者の供述等から責任能力の存在に疑義が生じた場合は全部というのが原則です。」というのは、結論としては正しいと思います。

 ただ、ぶりさんの「やって損することはありません(裁判は長引きますが)が,」は駄目もとと解釈されるかと思い、老婆心ながら、付言させていただきます。

 責任能力の判断は、最終的には、裁判官が行う法律的判断ですので、鑑定の結果で全てが決まるわけではありません(責任能力の有無の両方の判断について鑑定の結果を覆した裁判例は複数あります)。

 ただ、ベースとしては、医学的判断が尊重されていることも否めないのですが、医学的な点については、裁判官・検事・弁護士とも素人です。

 私の担当した事件でも、鑑定を行った結果は心神耗弱で、判決も心神耗弱を認めたものがありますが、その被告人は、コミュニケーション自体は通常人とかわらないと言ってよかったです(統合失調の通院歴はありましたが)。その時の鑑定医さんの説明でも、コミュニケーションが外形的に取れていても、それだけで、責任能力が完全にあるとはかぎられないという趣旨だったと思います。この点は、むしろ、精神科の医師の方にお教えいただいた方がいいのですが−といっても、刑事事件になるのは、かなり特殊な事例であることが多いのですが。

 したがって、弁護士自身には判断できない以上、疑いがあるケースは請求せざるを得なくなります。


No.12 L.A.LAWさん

付言ありがとうございます。
そのとおりです。

あ、ダメモトでやってるわけじゃないんですか。
私は、そういうケースも少なくないだろうと思ってました。

一つ思うんですが、仄聞した限りではいまの精神病理の区分――DSM4ですか、あれだと、病的な精神に由来して社会的に不適合な状況を生んでいるようなものを、何でもかんでも精神疾患として扱っているそうですから、法律上の責任能力と「病的」な精神状態とを余り単純に結び付けないほうがいいんじゃないのかと。

「行為障害」なんて診断の中にも「家庭限局性――」なんてのがあって、これ平たく言うと「家庭内暴力(=DV)」なんですよね。
被告人には家庭限局性行為障害があったので責任能力がない、なんてことになっちゃうと、DVの果てに起こした事件なんか、なんにも刑事責任が問えなくなっちゃう。そりゃ違うだろと私は思うのです。

>No.2 モトケンさん

回答ありがとうございます。
私は「原則採用、例外的に却下」と誤認していました。
ここでのキモは、全て弁護人の思い通りに進むわけではなく、それを抑止する仕組みがあるということと理解してます。(採用、却下の是非はともかく・・)

>典型的には精神疾患またはその疑いがある場合です。

一概には言えないと思いますが、「精神疾患」は「通院歴がある」で、「その疑い」は「供述・意見陳述時の様子・内容」「事件を起こしたときの状況(冷静な判断有無)」「普段の社会生活態度」か「年齢(老人、若年者)」が一つの目安で複合的に判断すると解釈しました。
→間違っていたら指摘をお願いします。

まさかとは思いますが、裁判官は「精神鑑定やっても量刑に変わりはない」と自分の中の結果ありきで判断する場合はないですよね?
→あったとしても自白しないと思いますが・・・

>No.16 カツビンさん

直接のお答えではないですが、たぶん多くの法曹以外の方が実務における構造を認識されていないのではないかと思い記載させていただきます。

 1つは、裁判において、裁判官は、被告人と直接話す機会はほとんどありません。せいぜい、審理の最後の被告人尋問の際、補充尋問として(通常、ないか、1〜2程度)聞く程度です。

 多くの場合、検事も同様です。というのは、一定の規模の検察庁は、取調で起訴をする検事と、裁判を担当する検事を分けているからです。被告人尋問での反対尋問以外は、直接話す機会はありません(たまたま部署の交代で、自分が取調起訴をした事件を公判で担当すれば別ですが)。

 したがって、審理の最初で、精神鑑定が出された場合、どの段階かは別として、裁判官としては、弁護士の意見書、同意された書証、場合によっては、その判断のための被告人尋問くらいしか判断の材料はないことになります。

 逆に言えば、弁護士が精神鑑定を求めなければ、そもそも、検討しないことになります。したがって、この意味でも、疑いがあれば、弁護士としては、鑑定の請求をすることになります。

 もう一つは、検察は、疑わしいケースについては、起訴前に簡易の鑑定をしており、そこで、よほど社会的影響があるものは別かもしれませんが(ここらへんは、私は検事の経験がないのでよくわかりませんが)、その段階で、責任能力がないとされた者は起訴していません。それでも、責任能力がないとの判決はあるということで、責任能力の判断はそれだけ難しいとも言えます。


No.17 L.A.LAWさん に補足

責任能力がないとされた者は起訴していません。

場合によっては精神的な問題の治療を法的に受けさせます。
http://www.moj.go.jp/HOGO/hogo11-01.html


No.14 惰眠さん

あ、ダメモトでやってるわけじゃないんですか。
私は、そういうケースも少なくないだろうと思ってました。

明確な間違いです。
精神鑑定請求というのはそんなに簡単な請求じゃありません。

法律上の責任能力と「病的」な精神状態とを余り単純に結び付けないほうがいいんじゃないのかと。
実務上は単純に結び付けていません。

No.15 カツビンさん

ここでのキモは、全て弁護人の思い通りに進むわけではなく、それを抑止する仕組みがあるということと理解してます。(採用、却下の是非はともかく・・)

参考までに
被告人の主張→鑑定請求(法律専門家のフィルター)→鑑定の採用
(法律専門家のフィルター)→鑑定(医学専門家のフィルター)→責任能力の判断(法律専門家のフィルター)

被告人の主張→鑑定請求(法律専門家のフィルター)→鑑定の却下
(法律専門家のフィルター)→異議(法律専門家のフィルター)→異議に対する意見(法律専門家のフィルター)→異議に対する判断(法律専門家のフィルター)→責任能力に対する判断(法律専門家のフィルター)

責任能力の判断には以上のように多くの過程を踏みます。
そして,その過程で多くのフィルターを通過します。
責任能力の判断はそんなに簡単なものではないし,弁護人もそれを承知の上請求するか否かを決めます。

>No.19 ぷり(駆け出し弁護士)さん
これは大変失礼しました。
新聞やテレビなどの報道からは、そういう実務上の事情(と言うか事実関係?)は分かりませんもので・・・。
その辺、ワイドショーやなんかで、スタジオ出演しているタレント弁護士やタレント有識者が補足解説してくれるといいんですけどねぇ・・・。

No.21 惰眠さん

おまけ
ちなみに精神鑑定請求は書面を1枚ぴっとだしたらOKなんてイメージがあるように思えますが、実情はそうではありません。

事実を分析して,過去の裁判例を分析して,精神医学の文献を読んで・・・・それを整理して・・・・・・・・・・・
とけっこうめんどくさい作業です。
場合によっては専門家に相談することもあります。
その上、本気でやってもなかなか採用されにくいという現実もあり,(統計を取ったわけではありませんが),請求にはかなりの労力が要ります。。
「とりあえず出す。」という簡単なものではないことをご理解いただければ。

>No.17 L.A.LAWさん

>弁護士が精神鑑定を求めなければ、そもそも、検討しないことになります。

この部分は理解してます。ただ、弁護人から要求されたら「原則採用、例外的に却下」と誤認していました。

>被告人と直接話す機会はほとんどありません

なるほど。実情では「裁判官が被告人の直接話す機会」がほとんどない。裁判初期いたっては全くないということですね。説明ありがとうございます。
ということは、弁護士の意見書内容が採用・却下に判断の際、重要になるわけですね。

>No.20 ぷり(駆け出し弁護士)さん

沢山フィルター(関門)があるものですね。精神鑑定の判定が難しいのも理解できます。
某掲示板での某氏の主張である「弁護人が精神鑑定を悪用している」という意見を念頭に「全て弁護人の思い通りに進むわけではなく・・」の記述になりました。
私は「鑑定請求(法律専門家のフィルター)」の理由より、「鑑定の採用(法律専門家のフィルター)」の判断基準がどこにあるのかが素朴な疑問でしたが・・・
※死刑求刑された重大事件の被告人に対する精神鑑定請求をわざわざ却下する理由は何なのか?

No.11 ぷり(駆け出し弁護士)さん

>本人の供述,犯行状況,過去の生活状況,病歴,第三者の供述等から責任能力の存在に疑義が生じた場合は全部というのが原則です。

割合的にはどのくらいになるんでしょかね。かなり割合が多くなるのではと感じます。

ここに疑問が生じるのです。この原則があり、割合が多ければ精神鑑定っていうのは至極当然の要求のように思います。

それを私は「法の抜け道」的に感じていました。これは勉強不足もあろうかと思いますが、誤解を解く為にももっと訴えるべきではないのでしょうか?

余計な反発も起こりえるのかな?


No.12 L.A.LAWさん

ぷり(駆け出し弁護士)さんのコメントと L.A.LAWさん のコメント見て思ったのですが、弁護士がわざとそういう方向にもっていってると思ってたのがキッパリ無くなってしまいました。

>したがって、弁護士自身には判断できない以上、疑いがあるケースは請求せざるを得なくなります。

この言葉で全てを表していますね。これ誤解してる人が多いと思いますね。

非常に疑った失礼な質問と、疑った弁護士さん達には非常に申し訳なかったと思います。ごめんなさい。

No.24 ゲンさん

わかっていただければ十分です。

ただ,精神鑑定の問題についてはそもそも責任能力とは何ぞや,刑法39条のの意義とは何ぞや,という問題の理解が必要になります。
そして,これは刑法の理論の根底になる問題なので,非常に難しい。
正直私もうまく説明できる自信がありません。

その上で,ドラマ等であやまった知識が流布して現在の状況になっていると思います。

裁判員裁判を通じてそれが少しでも修正できればと思います。

>No.23 カツビンさん

>私は「鑑定請求(法律専門家のフィルター)」の理由より、「鑑定の採用(法律専門家のフィルター)」の判断基準がどこにあるのかが素朴な疑問でしたが・・・
※死刑求刑された重大事件の被告人に対する精神鑑定請求をわざわざ却下する理由は何なのか?

弁護士の立場であれば、疑いがあれば請求し、それが通るよう努力することになりますが、裁判官の場合、決定しなければならない以上、精神鑑定の必要があると判断するときのみ認めることになります。私が裁判官であっても、請求があった鑑定を全部認めるかと言えば、そうはならないと思います。

 その観点からみた場合、「死刑求刑された重大事件の被告人」というのは背景事情として、慎重に判断するという意味で、鑑定が認められやすくなる側面はあるかと思いますが、直接的な要素ではないということになります。

 裁判官の鑑定を認める基準等についての文献は、ざっと見た限り見あたりませんが、全くの私の感覚ですが、やはり、犯罪行為の客観面、主観面がかなり大きな要素になっているのではないかと思います。

 まず、そもそも、横領・強盗・窃盗等の犯罪類型の場合、認められるのは困難なのはわかりやすいと思います。

 その意味では、殺人・傷害・放火等の場合ですが、前記のように行為の客観的側面・主観的側面が問題となるかと思います。通院歴等も要素の一つではあると思いますが、たとえば、近時の秋田の事件、また、昔の多摩の連続幼児殺人事件の場合等は、通院歴等はありませんでしたが、精神鑑定は認められています。

 要は、理解できない犯行、動機がよくわからないケースは比較的認められやすいのではないでしょうか。

 その意味では、異常な犯行の方が認められやすいと言われる面はあるかと思います。

 弁護士が請求する場合は、直接的な犯罪行為でない行為の特殊性・異常性がある場合等も行うことになるかと思いますので、その意味で、ずれは生じます。
 


>>No.25 ぷり(駆け出し弁護士)さん

に、一点だけ薄〜く(笑)異論です。

>裁判員裁判を通じてそれが少しでも修正できればと思います。

現在発表されている制度設計では、現実にどう運用しても「それ」は修正できない希ガスです(笑)。

>No.26 L.A.LAWさん

今回の件は、客観的、主観的にも精神鑑定を行うだけの「積極的」理由がないということですね。

以前、今枝弁護士のブログにて、
『犯行に至った犯人の心象形成の過程や、生育過程の犯行への影響等、より真相解明に役立ち、適正な量刑の資料』
になりうるとの記述があって、私も「死刑求刑された被告人」にはひとまず精神鑑定をしてみた方が良いのではとの思いがありました。

この被告人に全く私は同情しませんが、今後、犯罪抑止や是正するべき点に役立てるため、心象形成の過程のデータを収集するのは意義あるように見えました。
→どちらかというと心理鑑定?

裁判官からみたら、「データ収集の必要性」は理由にならないということなんでしょうね。

裁判員制度を視野に入れた場合も、人の生死に関わる重大な事を比較的初期段階で判断・責任を持てるかという意味でも、採用・却下についてある程度基準が必要かなと思います。

>>No.28 カツビンさん
>データを収集するのは意義ある
>・・・
>採用・却下についてある程度基準が必要か

を拝見していてふと連想したのですが、

アメリカで捜査に導入されて久しい(と勝手に思うだけのあやふやな記憶ですが)ポリグラフ(嘘発見機)についてぐぐってみたら、Wikiにこんな記載がありました。本当に導入が近いのでしょうか?トピずれぽいですが、その辺の事情を知りたくて思わず書いてしまいました。

最新鋭の嘘発見器の開発(特定脳波検出機器)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95

>No.28 カツビンさん
>この被告人に全く私は同情しませんが、今後、犯罪抑止や是正するべき点に役立てるため、心象形成の過程のデータを収集するのは意義あるように見えました。
→どちらかというと心理鑑定?

 私が前のコメントで記載したのは、責任能力の有無に関する精神鑑定についてです。この外に、希に、情状鑑定が行われることもあります。
今枝弁護士が記載しているのは、むしろ、こちらのことを念頭に置かれているのではないかと思います。

「情状鑑定で顕著なのは、精神障害者(知的障害者、精神病質者)の例が多いということです。それは、責任能力に欠けるところはないものの」「公判で、知能、行動能力などが改めて問題になる場合が少なくないとされています。そして、裁判所は、そのようなケースについては、責任能力の有無を判定するときのような精神医学者による精神鑑定までは行わないとしても、知能検査、性格検査を主体とする情状鑑定を行う例が多いのではないかと思われます」(日弁連研修における元裁判官 佐藤學公証人による講演より)

No.30 L.A.LAWさん に補足

精神的に問題があることは確かだが、精神鑑定が認められるか微妙な事案なときは
「精神鑑定をしない場合は情状鑑定を求める」旨鑑定請求書に一文を添えることもよくあります。

>L.A.LAWさん
>ぷり(駆け出し弁護士)さん

説明ありがとうございます。(時間がないのでお礼のみ)

 大会議室の某氏にこのエントリのコメント欄を読んでほしいものです(ボソッ)

裁判所にとっては,通院歴とかよりも,犯行時や前後の状況(客観的に認定できる事情)が最も重要な判断基準であろうと思います。

まずは,犯行時の状況。
えげつない例ですが,局部に対してのみ執拗な攻撃を加えているとか,ご遺体の体内に何か特異なものを入れるとか,全く知らない人を次々と殺すとか,そういう場合には,弁護人も鑑定請求をしたくなるはずですし,裁判所も採用したくなるはずです。
逆に,的確に心臓を一突きにしているとか,物色が効率的に行われているとかであれば,不採用に向かうでしょう。

さらに,犯行前後の状況。
例えば,犯行前に奇声を発していたとかなら,鑑定請求採用に向かうし,犯行後に冷静に血をふき取る等の証拠隠滅工作を行っていたり,入手した金をちゃんと使っていれば,不採用に向かうでしょうね。

まずは証拠上認められる犯行時及びその前後の状況が最も重要。

これと関わりますが,次は,これら客観的事実及び供述から認められる動機でしょうか。

No.26 L.A.LAWさん
のおっしゃるとおり,その動機が,なかなか合理的に納得できない場合とかですね。
池田小学校の事件とか秋田の子殺しとかはその典型でしょう。
前者の事案は,被告人に通院歴がなかったとしても,まず間違いなく鑑定請求は出るでしょうし,採用もされるでしょう。
死刑事案であるかどうかとは,直接関係ないですね。

その意味では,本件は,強盗殺人ですし,「金目的」というありふれた動機が認められるようですから,なかなか鑑定請求を採用っていう感じにはならないんでしょうね。

ただ,弁護人からのダメモトの請求って結構あるように思います。法律家的観点から見て,その請求が極めて通りにくいと分かりつつ請求する,という意味ですけど。

そもそも人を何人か殺すという時点で,大丈夫かこの男,っていう気持ちになるのは当然だと思いますし,その弁護人を安易に非難することはできないと思います。

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