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「合意あり」タクシー客へ強姦問われた運転手無罪 大阪(asahi.com 2008年04月11日14時32分)

 乗客の女性が酒に酔っていることに乗じて強姦(ごうかん)したとして、準強姦の罪に問われた大阪府東大阪市のタクシー運転手の男性(36)に対する判決が11日、大阪地裁であり、宮崎英一裁判長(横田信之裁判長代読)は「暴行や脅迫の事実はなく、女性との間で合意があったと認められる」と述べ、無罪(求刑懲役5年)を言い渡した。

 準強姦罪というのはもともと暴行や脅迫を用いない犯罪ですから、無罪にするだけなら「暴行や脅迫の事実はなく」という必要はないはずですが、この判決は、準強姦罪の成立が疑わしい、つまり灰色認定ではなく、「女性との間で合意があったと認められる」と判示してより積極的に白に近い無罪判決を導いているようです。

 判決は、女性が行為の後に自分の携帯電話の番号を男性に教えたことや、女性の飲酒量がそれほど多くなかったことなどを挙げ、「強姦されたとの女性側の主張は信用できない」と判断した。

 最近、強姦罪等で被害女性の供述の信用性に疑問を呈する無罪判決がよく目につきます。
 刑事弁護士としては、裁判所が検察官の主張と立証を鵜呑みにしない傾向が見て取れて刑事司法は健全化の方向にあると思うのですが、元検としては手放しで喜べません。
 裁判官から被害者の信用性について疑問を投げかけられるということは、捜査段階(起訴前)において、検事による被害者供述の信用性の吟味が十分でないのではないかという懸念が生じるからです。
 被害者の供述は頭から信用してかかり、被害者供述と矛盾する被疑者の供述ははなから信用しない、という検事が増えていないかという心配があることはこれまでも何度か述べています。

 何のために検事が自ら取り調べるのかということを再確認する必要があると思います。

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コメント(1)

たしか過去には、強姦された女性が別れ際に男に携帯番号を教え、後日デートに誘って男をおびき出し、捜査員に取り押さえてもらった…ということがあったように記憶しています。
この事件も実際のところ、どうだったんだろう…と思ってしまいます。

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