エントリ

東京地裁で模擬裁判 同一事件で判断分かれる(ヤフーニュース 6月11日21時2分配信 毎日新聞)

 法科大学院や司法研修所でも模擬裁判をやりますが、模擬裁判の証拠資料(シナリオ)は、実際の事件より被告人に有利にできていますから(そうしないと弁護側でできることが少なくなってしまって面白くありません)、判決が軽い罪名になったり無罪になることが普通に生じます。

 裁判員制度の模擬裁判でも同様に被告人に有利な事件を題材にしているのかも知れませんが(そうでないと裁判員役の皆さんが悩む部分が少なくなるのでシミュレーションにならないと考えられているかも)、このように同じ事件のはずなのに結論が異なる模擬裁判が報道されると(似たような報道が以前にもあった記憶あり)、国民全体の模擬裁判裁判員制度(誤記訂正)に対する信頼感が低下する心配はないのでしょうか。

 もともとないと言われれば反論しませんが。

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さらに僕はぼやき続ける - この記事の意図は? (2008年6月12日 17:22)

この程度の差異は、現行の裁判制度でも発生していると思うのだが、「裁判員制度」の問題なのだろうか? 今回は「同一の事件に対する、別々の審理」での問題ではある... 続きを読む

コメント(17)

記事中の前段部分は理解できるとして、

>評議の結果、2グループは「激しい暴行で店員が指を骨折した」と認定して懲役3年の実刑を選択。ほかの1グループは「けがは男の暴行でできたと限らない」として、

此処が理解不能となってしまいました、そもそも被告人の暴力によって出た結果を2グループは重視したということで、残る1グループは、骨折に到る経緯は、すべて被告人の所為では無かったということでしょうか?(過失部分があった?)
記事が簡潔でしたのでよく状況が解りませんが、暴力が無ければ骨折が無いと思いますので、私も実刑判断の方を支持したい気持ちはあります。
裁判官のアドバイス等もあり、色々な判断に分かれて行く中で、しょうがないところはあるとは思いますが、実際、裁かれるている被告人にしてみれば、実刑と執行猶予付きでは雲泥の差があると思いますので困りますよね。

>模擬裁判に対する信頼感が低下する心配はないのでしょうか。

揚げ足を取るような言い方になってしまうかもしれませんが、模擬裁判に対してではなく、来年から始まる実際の裁判員裁判への信頼低下が懸念されてしまいそうな気が・・・。(素人が大変失礼致しました。)

> 法科大学院や司法研修所でも模擬裁判をやりますが、

プロの方の場合にはどの程度に判断がばらつくものなんでしょうか。

羽交い絞めになったところを振りほどこうとして、相手が路上で転んで手の指を骨折したのかな?

>No.1 Oさん

>実際の裁判員裁判への信頼低下が懸念されてしまいそうな気が・・・。

 そのとおりです。
 エントリ本文について誤記訂正しました(汗汗)

>No.2 うらぶれ内科さん

 従来の模擬裁判では、司法修習生などが裁判官役、検察官役、弁護人役(被告人役)をしますが、仮に、プロが検察官役をやれば有罪に、弁護人役をやれば無罪にすることができる、というような話を先輩から聞いた覚えがあります。実証された話ではなさそうですが(^^;

 修習生たちのやる模擬裁判をプロが傍聴して判決を考えた場合を想定しますと、それほど大きいぶれはないと思いますが、もともと微妙な事件ですので全員一致にはならないだろうと想像します。

素人は、法廷や他の裁判員の中にものすごく弁が立つ者がいれば、いっきにそちらの意見へ流されてしまいそうですね。

不明の点がいくつか、

【疑問点その1】
裁判員はA、B、Cの3グループに別々の6人が就いたようですが、各グループの裁判官3人は同じ人が行なったのでしょうか?
また検察官及び弁護人は同一の人物だったのでしょうか?

3グループの法曹三者が同じ顔触れで裁判員だけが違う6人だった場合と、3グループの法曹三者も含めた全ての人員が違った場合とでは、模擬裁判の結果を比較評価する意味合いが違う。裁判員の6人だけが違うが法曹三者は同一人物が務めたのなら、評決がバラついたことは裁判員の違いによるものと言えるが、参加者が全員入れ替わっての3グループなら、検察官役または弁護人役の力量の差異による判決のバラつきとも言える余地がある。


【疑問点その2】
同じような模擬裁判を、現行のプロ裁判官だけで審理する模擬法廷も、同じように3つの裁判官グループに分けて実施し、判決内容のバラツキを比較する為の資料を得ておくべきだ。うらぶれ内科様も指摘されているが、現行制度での判決内容のバラツキと、裁判員制度での判決内容のバラツキを、同条件で比較できるように模擬裁判を実施するべきでは?

この点で実施した裁判所などはどのような資料を得る目的で、3グループの模擬裁判を実施したのであろうか? そうした点も含めて検証すべきと思う。


【疑問点その3】
この模擬裁判についての報道発表に際し、どのような詳細な資料が公表されたのであろうか? それとも報道記者が全ての模擬裁判を傍聴してあの記事を書いたのであろうか?
 
このように結果のみ要約された報道記事ではなく、裁判所がまとめた資料の原文を見て検討すべき。そうでないと結果を都合良く解釈して、印象操作の材料に使われる懸念がある。

印象操作の懸念、私もそれを言いたい。

No.5 モトケン先生
面白そうな裏話(?)をありがとうございました。NO6 のど素人さんの言うとおりやっぱり裁判員制度は少々不安です。

>このように同じ事件のはずなのに結論が異なる模擬裁判が報道されると(似たような報道が以前にもあった記憶あり)、国民全体の裁判員制度(誤記訂正)に対する信頼感が低下する心配はないのでしょうか。

 本職でも、同一事件について、学説の違いや、判決が分かれたりすることもあるんじゃないのかな、と感じてしまいますが。

 結局のところ、このバラツキは専門家からはどう解釈できるのか?というところで、No.7 法務業の末席さん のお書きになられているような観点からの検討・解釈がいるのかと思います。

専門家でも学説の違いや意見が分かれて判決に差が出るのに、これで素人が混じったら余計にブレが大きくなりませんかね?

被告に適正で公平な処罰、もしくは無罪という判断を下すのに素人を混ぜるのは危険ではないかと思います。

>No.11 エッジさん

 結論が違ってくる最大の原因は、事実認定の違いです。
 裁判員制度は、もともと事実認定に素人を参加させようという制度ですから、今よりブレが大きくなるのは当然だとも言えます。
 つまり、一般国民としても、裁判とはそういうもんだ、という意識を持たないとだめということになりそうです。裁判員制度を採用する以上は。

>裁判とはそういうもんだ、

 身にしみるお言葉ですね。経験者としては。

>No.12 モトケン先生

お答えありがとうございます。

そうすると、裁判員制度は法による公平な裁判という主旨からは外れているように思います。

刑事弁護の意義とかがしっかり浸透していないのに裁判員制度をはじめるのって・・・
裁判員制度を始め前にやることっていっぱいある気がします。

 久しぶりの裁判員制度関係のエントリですね。
 ここで、予告させていただきますが、私は告訴状で正式に、自分の告訴事件について検察庁に、裁判員裁判の適用を求めるつもりでいます。
 現時点では、邪魔な乱入者と思われているのかもしれませんが、これまでの経緯を知る常連さんの方々には、一定の理解は得ているものと考えています。
 より広く、より身近な問題として、検証、検討していただければと、希望します。
 なお、現時点での、リアクションは期待していません。十分な資料、説明も提示していないわけですし。
 公訴時効にも関わる問題で、昨日の落合弁護士のブログでも、その問題が取り上げられていました。
 私は15年の公訴時効を迎える半月ほど前、検察官との面談を強く求めましたが、かないませんでした。
 もとより、かような算段であるのかと考えることもあります。自分なりの空気の読み方でもあります。
 次回の告訴状は、最終決戦という位置付けですが、かような流れを意識し、手を抜いてきたところもあろうかと思います。もったいをつけたり、いたずらに関心を引く愉快犯的な意図は毛頭ありません。
 戸惑いをお与えしてきたかもしれない方々に、お詫びをかね、ご挨拶させて頂きました。

 今日は、自分のブログをお休みにすると思います。


アメリカのボストンリーガルという法廷ドラマで主人公の弁護士が部下たちの「事実認定が重要だ」「証拠が重要だ」という意見を「違う! 最も重要なのは大衆が納得するストーリーだ! マスコミを味方につけろ!」と諭すシーン(ややうろ覚え)がありましたが、裁判員制度を実施する以上かならずそういう側面が出てくるというのは国民も理解していないといけないと思います。
通りすがりですが。

以前、モトケンさんが刑事裁判に関するスレで「白黒つけるのではなく、黒か黒でないか決める」というような内容のコメントがあったのを覚えています。
それを読んで、刑事裁判というのはやはり難しいんだなと思ったことを覚えているのですが、こういう記事を読むと素人が判断する難しさをますます感じます。私などは、白でなければ(色がついていれば)、やはり黒としてしまいそうです。

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