2008年7月アーカイブ

死因究明で議論錯綜―日本医学会(上)(更新:2008/07/30 15:35 キャリアブレイン ウェブ魚拓
死因究明で議論錯綜―日本医学会(中)(更新:2008/07/31 17:08 キャリアブレイン ウェブ魚拓
死因究明で議論錯綜―日本医学会(下)(更新:2008/08/01 10:12 キャリアブレイン ウェブ魚拓

 死因究明制度の「法案大綱案」に反対する学会を巻き込んで開かれた日本医学会による「診療関連死の死因究明制度創設に係る公開討論会」。「総意として賛成」の見解が既定との見方もあったが、いざふたを開けてみると、医療界の在り方そのものに対する意見から、業務上過失致死に対する法改正を求める意見、日本医師会の在り方を問う意見など、あらゆる意見が噴出。マイクを待って並ぶ人が出るほどで、議論は迷走を極めた。「氷の上を歩くような感覚で毎日診療している。一歩でも進めてほしい」と、現場の医師の声が上がる。

 その場の雰囲気が伝わってきます。

 現時点における医療側のいくつかの意見ということで、このブログにおける議論の材料としても適当ではないかと考え、魚拓をとって紹介します。

 なお、この記事は、小倉秀夫弁護士のla_causette経由で知ったものです。
 小倉弁護士は、誤読・曲解で有名な方ですので、いちいち揚げ足取りをしても仕方がないことから普段はスルーが多いのですが、以下の点は弁護士の発言としてちょっと看過できないので指摘しておきます。
 看過できないというのは、多くの弁護士が同様の理解をしていると思われては困るという意味です。
 小倉弁護士のエントリをご覧になっていない方は以下はスルーでけっこうです。

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 まず、医師が刑事責任を問われるプロセスを簡単に説明します。

 ある手術において、ある行為が原因になって不幸な結果(例えば患者の死亡)が生じたとします。
 業務上過失致死罪を念頭において考える順番を示してみますが、

 まず、その行為が過失行為と言えるかどうかが問題になります。
 過失と言えなければそれで終わりです。その医師には何の刑事責任も生じません(故意はないというのが前提です。)

 その行為が過失行為と言える場合には、次にその過失行為と死亡との因果関係が問題になり、因果関係がなければ業務上過失致死罪は成立しませんから、この場合も医師に刑事責任は生じません。

 因果関係があれば、犯罪の成否の問題としては業務上過失致死罪が成立するということになります。

 ところで、このような過失の有無とか因果関係の有無といのは、常に誰が見ても一見して明らかというものではなく、誰かが「過失がある。」とか「因果関係が認められる。」と言うように、事実認定(過失犯の場合は認定というより評価というべき場合が多いのですが)というプロセスを経てその存否が判断されます。

 ここで誰が判断するのかという問題が生じるわけですが、通常はまず警察官が捜査をして判断します。
 そして捜査が尽くされたと判断した場合(多くの場合まだまだ不十分ですが)に事件を検察官に送致します。
 逮捕した上送致することを身柄送検、逮捕しないで送致することを書類送検と言ったりします。
 但し、次に述べるように、送致後には検察官の判断が控えていますので、警察の送検と起訴というのは必然性がないということです。
 送検されても起訴されない事件はゴマンとあります。

 事件を受理した検察官は、あらためて過失の有無や因果関係の有無などを判断して、怪しい場合は嫌疑不十分として不起訴にします。
 検察官が、過失はある、因果関係もある、というふうに犯罪が成立すると判断したとしても、その過失が極めて軽微であるような場合には、検察官において、起訴猶予という不起訴処分をする場合があります。
 この場合は、検察官は、医師について犯罪は成立するが刑事責任は問わないという判断をしたことになります(但し、検察審査会の問題が残ります。)。

 検察官が、医師の刑事責任を問うべきであるという判断をした場合は、その医師を業務上過失致死罪で起訴することになります。
 起訴されますと、裁判官が犯罪の成否の判断を行うことになります。
 裁判官が、過失も因果関係もあると判断すれば有罪です。
 どちらか、または両方ないと判断すれば無罪です。
 ただし、いずれにしもて判決が出るまで(確定するまで)は被告人です。

 これまで(つまり大野病院事件以前は)、多くの医師が医療行為に関係する事件で起訴されて有罪になっていたと思いますが、事件当事者やそれを支持する人たちから不満の声はあったとしても社会問題化することはありませんでした。
 検察官や裁判官の判断が、概ね納得されていた(有罪でも仕方がないなと思われていた)のだろうと思います。
 ところが、大野病院事件では不満どころではなく、医療側から検察官に対する大非難が起こりました。
 そのあたりを私なりに分析してみます。

 医療側は、手術をした医師に過失はないと考えています。

 しかし、検察官は過失があると判断して起訴しました。

 医療側から見れば、過失がないなら起訴されないはずなのに、あると判断されて起訴されてしまいました。
 その結果、それまでそれなりに信頼されていた(と思われる)検察官の過失の有無に対する判断能力に対して重大な疑念が生じたわけです。
 言い方を変えますと、医療側から見ると、医療の不確実性に対する検察官の無知・無理解が露呈したということになろうかと思います。
 私は、医療側から「刑事免責」という主張が出てきた最大の理由はここにあると理解しています。
 
 つまり、医療の不確実性が顕著に表れる領域では、検察官の過失判断能力は信頼できない。
 過失がない事案についても、過失があると判断されてしまう可能性が高い。
 そうであるならば、検察官が過失があると判断した場合にも、医師が刑事責任を問われない制度的ないし手続的な保障がほしい。
 今現在は、裁判官の判断は出ていないけれど、逮捕・勾留されて長期間身柄を拘束され、保釈されたとしてもさらに長期間被告人の立場に置かれてしまう。
 そして、起訴事件の有罪率が99%以上であることを考えると、まだ判決が出ていないと言っても気休めにならない。
 今後も、こんな事態が生じるならば医者なんかやってられない。

 という現状認識と切実な思いがあることは容易に理解できます。
 医師の思いに共感するかどうかにかかわらず、医師がそういう思いになるということは普通の人なら理解できるはずです。

 そして、その思いの結果としての「刑事免責」の主張であると理解することもまた、通常の理解力の持ち主なら可能だろうと思います。

 そしてこのような文脈において主張される「刑事免責」なるものは、別のコメントで指摘したように、法律家が最初に頭に思い浮かべる「刑事免責」とは意味が違うということは、法律家ならわかると思います。

 私の理解では、医療側は、大野病院事件の医師には過失がない、と言いたいのですが、検察がそれを認めなかったので、検察よりもさらに上位の機関、つまり国会に対して、検察が過失があると認める場合でも医師が刑事処分を受けない仕組みを作ってくれ、と言っているように思います。
 つまり、医師としては、本来処罰されるべきでない行為は処罰しないでくれ、と言っていると理解されるのです。
 事実認定論の領域における検察不信に根ざす意見と言えます。

 これに対して、医療側の要求を「業務上過失致死傷罪の廃止」と理解してしまうと、それは医療の不確実性の文脈からかなりずれてしまうように思います。
 つまり、「業務上過失致死傷罪の廃止」と言うと、現在、業務上過失致死傷罪として処罰される場合も処罰しないでくれ、と言っていることになります。
 これは、事実認定論の問題ではなく、過失犯処罰の当否というもろに刑事政策的選択判断の問題になります。
 統計的に見て発生が不可避で、過失の態様としては比較的単純なヒューマンエラーが問題にされており、大野病院事件の事案とは質的に異なる場面の問題といえます。

 「業務上過失致死傷罪の廃止」の議論もそれはそれで議論として成立するのですが、議論の文脈が違うことは理解されるべきだと思います。

 このエントリを書いている最中に、 rijin さんの紹介で、「救急医療事故:医師らの免責検討…自民が刑法改正」というニュースを知りました。

 大野病院事件の事案と救急医療の現場状況とは共通する部分が多いと思います。
 というか、大野病院の事案は救急医療そのものと言えるのだろうと思います(違ってたらご指摘ください。)
 このエントリが、今後の議論の参考になれば幸いです。

 私の理解に異議のある方は、遠慮なく反論を述べていただいてけっこうですが、私のこのエントリは議論の文脈を重視していますので、文言解釈や形式論理による反論についてはそもそも土俵が違うとして返答しかねる場合があることを予め申し上げておきます。

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救急医療事故:医師らの免責検討…自民が刑法改正(毎日新聞 2008年7月29日 19時57分 ウェブ魚拓


 関連エントリ
 医療側からの刑事免責の主張をどう理解すべきか
 医療側は刑事免責の主張にこだわるべきか
 刑事免責主張に関する私なりのまとめ

追記
 タイトルが日本語として変だったので変えました。
 まだ、変かもしれませんが。

追記(7/30)

 「救急救命医療で人を死傷させた時は、情状により刑を免除する」
 (この規定を必要的免除規定(必ず免除する)と読むか任意的免除規定(情状により免除する場合もある)と読むかについては、ひさんが指摘されたように疑義があります。私は、No.22 のコメントで説明したように任意的免除規定と読んでいます。これが必要的免除規定だとすると、以下の記述は大幅に修正する必要があります。)

 これによく似た規定はすでに存在します。

 刑法第211条2項(自動車運転過失致死傷罪但し書き)
 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

 自動車運転過失致死傷罪は、平成19年に業務上過失致死傷罪の特別類型として、自動車事故について厳罰化すると同時に、被害が軽微な事故については実質的に非刑罰化する趣旨で但し書きが新設されたものです。
 悪質な事故についてはより厳罰化し、日常的に不可避的に発生する軽微な事故については非刑罰化したと理解することができます。
 
 そしてこの但し書きは、条文上は新設ということになりますが、実は、検察実務上はかなり以前から軽微な事故は起訴猶予という取扱が基準化されており、それを刑法の条文の上で追認したものですが、それにとどまらず、検察官が起訴猶予ではなく起訴相当と考えた場合においても、裁判官が過失も因果関係もあるが処罰するに値しないと考えれば、刑を科さないという判決を宣告することを可能にするもので、不処罰の範囲を拡大したものと言えます。
 但し、裁判所が刑の免除を宣告する場合は、犯罪の成立は認めていますから有罪判決ではあります。
 その意味では、「刑の免除」という効果は、医療側にとってはなはだ不満足なものであろうと想像します。

 とはいうものの、この私案の効果は決して捨てたものではないと思います。
 自動車運転過失致死傷罪但し書きと報道された私案とを比較すると重要な差異が認められます。
 自動車運転過失致死傷罪但し書きは「その傷害が軽いときは、」という条件を付していますが(つまり死亡事故や重傷事故には適用できない)、私案では「人を死傷させた時は」となっており、結果の軽重を問うていません。
 その適用の可否はもっぱら「情状」によることになります。

 ところで検察は、犯罪が成立するとしても刑の免除相当と認めた場合は原則として起訴しません。
 ですから、この私案が仮に成立したとしますと、検察には救急救命医療事故を不起訴にする広範な裁量権が与えられることになります。
 少なくとも現在の裁量の幅よりはるかに拡大します。
 国会が法律改正によって救急救命医療事故についての不起訴方向への裁量権を拡大するということは、検察に対して起訴は慎重にしろという強いメッセージというかほとんど命令になります。
 その反面効果として、検察の起訴方向への裁量の幅は狭まります。
 微妙な事件は不起訴の方向へ強く傾くということです。 

 その結果として、大野病院事件のような医療界から大非難を受けるような起訴がなされる可能性はかなり低下すると思われます。
 制度的な刑事免責ほどの安心感はないと思いますが、実現可能性は桁違いです。
 よく似た体裁の規定がすでに存在するからです。
 そして、その効果は、上で述べたように、少なくともないよりはまし、な程度には意義があると思います。

 法改正実現のためには、国民の多数の支持が得られることが必要だと思いますが、その場合に忘れてはならないのが、医療崩壊の現状に対する理解を得ることと同程度に、患者(被害者)側への配慮を示すことでしょう。


 仮に、法改正が実現しなくても、このような議論が公に行われるということは、検察に対するプレッシャーになることは間違いありません。

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船場吉兆:前社長ら略式起訴の方針 大阪地検(毎日新聞 2008年7月29日 12時44分)
「比内鶏」元社長、起訴事実認める 偽装事件初公判(asahi.com 2008年7月29日17時56分)

 毎日はまだ予測記事ですが、似たような偽装にもかかわらず
 一方は、不正競争防止法違反(原産地虚偽表示)だけで罰金(予定)
 他方は、同罪と詐欺罪とで公判請求
 と処分に大きな違いが生じました。

 鹿児島県産と兵庫県産との価格差があまりなく、利得が少なかった点(船場吉兆)
 起訴状によると、藤原容疑者は06年4月〜07年9月、ただ同然の廃鶏を使っているのに比内地鶏と偽って、県内外の11社に5商品を販売し、約6300万円をだまし取ったとされる。 (比内鶏)

 このあたりが処分の分かれ目の根拠でしょうか。

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脳卒中:発症3割減 乳製品からカルシウム摂取で(毎日新聞 2008年7月29日 13時01分(最終更新 7月29日 13時09分))

 それなりに有意な調査結果のようですが、国際比較ではどうなのか興味があります。

 牛乳なら1日130ミリリットル前後、スライスチーズなら1〜1.5枚で効果が期待できるという。

 ということなので、摂取量がある程度以上ならあまり影響がないのかも知れませんが。

 うちの奥さんがこのニュースを見ていなかったら、
 「スライスチーズなら5〜6枚で効果が期待できる」と変造して、
 ビールのつまみにチーズをおねだりする口実にしましょう(^^)

 ところで、ビールと脳卒中に相関はありましたっけ?

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「人脈作りに」と高額スーツ商法 起業家の卵に被害(asahi.com 2008年7月29日15時3分)

 起業を目指す大学生が人脈作りに役立つと誘われ、20万円もの高額スーツを買わされる被害が、首都圏で相次いで起きている。友人に売れば報酬を出すと勧められた例もあり、被害の拡大を懸念した東京都や神奈川県が、若者に注意を呼びかけている。

 起業を目指す大学生って、そんなに多いんでしょうか?
 それはともかく

 別の都内の大学生もSNSで知り合った人から「1日に10万円稼ぐ方法がある」と誘われ、同様に事務所を訪れ、19万円のスーツの購入契約を結んだ。ところが、その場で「ビジネストレーニングになるので、とにかくアポをとれ。友人のアドレスを書き出せ」と指示されたという。

 最初に一番大事な人脈をぶち壊そうとしていることに気づいてほしいものです。

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元会計主任の長男を手配 徳島・土地改良区の横領事件(産経ニュース)

 あの愚かな母親の極道息子が指名手配されたようです。
 テレビのニュースでは、顔写真が大写しで放映されてました。

 徳島県阿南市の阿南東部土地改良区を舞台にした多額横領事件で、県警は28日までに、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等収受)の疑いで阿南市横見町願能地西、大川悦史容疑者(31)を指名手配した。

 容疑者としては、警察よりももっと恐ろしいところから追われている可能性も現実問題としてあると思います。
 全然同情しませんけど。

 県警は、ひとみ容疑者が「(500万円は)借金返済のため長男に手渡した」と供述したため、関与を捜査。25日に大川容疑者から任意で事情を聴いたところ、ひとみ容疑者に金をもらったことを認めた。その後、行方が分からなくなり、指名手配した。

 県警を批判するのは酷かなとちょびっと思いつつ、やっぱりこれは間抜けではなかろうかと思います。

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 ボツネタ経由で
 最初は、文庫本サイズのノートパソコンかと思ったのですが

 http://journal.mycom.co.jp/news/2008/07/24/041/index.html

 あくまでもノートのようです(^^)

 手帳とどう違うのかな?

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 実は、7月25日で、このブログが満3歳になっていました(^^)

 ここまで続けてこられたのも、たくさんのコメンテイターと読者の皆さんのおかげです。

 ところどころ金属疲労気味のところもありますが、続けられるだけ続けてみようと思ってますので、これからもよろしくお願いします m(_ _)m

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「即決裁判」が大幅増 仙台地裁、連日開廷へ態勢移行(ヤフーニュース 7月28日6時13分配信 河北新報 ウェブ魚拓

 地検の考え

 仙台地検の千葉雄一郎刑事部長は「連日の公判には相当な労力と人手が必要。(即決裁判に付されるような)有罪が明白で軽微な事件にも同様に労力を向けたのでは、対応しきれない」と指摘。「エネルギーとマンパワーの余裕を作る必要があるため、即決裁判を積極的に活用している」と説明する。

 弁護士会の意見

 即決裁判は起訴から短期間で初公判が開かれる上、懲役・禁固刑には必ず執行猶予が付く。被告が早期に身柄拘束から解放される利点があるが、仙台弁護士会刑事弁護委員長の門間久美子弁護士は「情状酌量の立証などは必要で、労力が減るとの感覚はない」と、検察とは異なる見方を示す。

 検察官が即決裁判を申し立てることが決まったら執行猶予判決も決まったも同じですから、情状立証のウェイトは思いっきり軽くなるはずなんですが、主刑の短縮でも狙ってるんでしょうか。
 検察官が即決裁判を申し立てるかどうか迷っている段階では、弁護人の情状立証はとても重要になると思います。

 公判前整理手続きで主張と争点を整理して追加主張を原則的に認めない裁判員裁判や、有罪を前提とし起訴事実を争えない即決裁判については、「公判が儀式化、形骸(けいがい)化する」などとして、刑事裁判の変容や変質を懸念する声もある。

 公判前整理手続は横におきまして、即決裁判については、起訴事実を争う気になれば判決言い渡し前ならいつでも通常の審理に戻せるのですから、起訴事実を争えないというのは必ずしも当たっていませんし、公判は形骸化するかも知れませんが、刑事弁護としては実質的に活性化すると思っています。

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モンスターペアレントらに対処 大阪・豊中市が学校問題支援チーム発足(産経ニュース)

 同支援チームは弁護士や臨床心理士、大学教授、警察官OBら専門家に教育委員会のメンバーを加えた18人で構成。保護者と学校との信頼関係の構築、学校の機能低下や保護者の不信の防止などを目指す。具体的な活動としては、学校や保護者から事情を聴き、専門的な見地から指導と支援にあたるという。
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 さきほど紹介した大屋先生のブログエントリに対して、小倉先生が反論というか批判をされています。
 「善解」しない読み手に食ってかかる立法請願って?

 大屋先生から「議論」と評価していただいたこともありますので、少しコメントします。

大屋先生は矢部先生について"非専門家による意図と表現のギャップを解消する必要に、(文字通り)元検察官であるモトケンさんがかなり自覚的"と仰っていますが、

 と前置きされているのですが、この前置きがそれに続く部分とどういう関係があるのかよくわかりません。
 大屋先生の「自覚的」という認識が間違っていると言いたいのでしょうか?

著作権法の改正等に関してはロビー活動までボランティアでやってしまっている私の目から見ると、

 「ロビー活動」に意味があるのか「ボランティアでやってしまっている」ことに意味があるのか、よく分かりません。
 いずれにしても、私のブログはロビー活動をしているわけではないので、私のブログ批判との関係でどういう意味がある記述かよくわかりません。

特定の弁護士のブログでコメント欄を活用して医療過誤訴訟問題について延々と議論していながら、立法府に対する要求項目を、少なくとも法令の制定ないし運用の「プロ」から不用意に誤解されるおそれが小さい言い回しで練り上げることができていないということ自体が信じがたいです。

 私のブログでは、立法府に対する要求項目を文書として練り上げる作業をしていません。
 従いまして、私のブログで立法府に対する要求項目を練り上げることができていないということ自体は何の不思議もありません。
 そもそもやっていないのですから。
 小倉先生には、何か根本的な誤解があるのではないでしょうか。

私に見落としがあるのかもしれないのですが、「そういう表現だとこんな風に受け取られるから、こういう表現にした方がよいのではないですか」みたいな提案って、あのブログではあまり行われていないように思うし、実際、それで表現が修正されたということはないわけです。

 「実際、それで表現が修正されたということはないわけです。」とおっしゃっていますが、いったい何の「表現」について指摘されているのでしょうか?
 ブログのコメント欄における表現のことでしょうか?それとも、何かの文書の表現のことなのでしょうか?
 私のブログでは、ブログ外の文書について批判の対象にしたことはありますが、添削や校正を行った記憶はありません。
 ブログのコメント欄の表現につきましては、これまで、「過誤」、「過失」、「ミス」などの文言についてはかなり突っ込んだ議論がされていますし、最近でも「刑事免責」という言葉についていろいろ議論がされています。
 そういう意味であれば、小倉先生の「見落とし」でしょう。
 ちなみに小倉先生は、2006年6月 4日にはこのブログへの初めてのコメントをされてますし、 2007年1月18日には医療崩壊関係エントリである「「藤山雅行裁判長のお話」について(その2)」にもコメントされてますので、全部のコメントを読むのは無理だとしても、いままでのこのブログでの議論の流れは少なくても概略程度はご存知なのではないのかな〜、と思ってるんですが、それでも「見落とし」はあるかも知れませんね。

でも、それって、全国医師連盟の顧問弁護士のお仕事ではないの、とか、矢部先生やあのブログの常連である法律家達がやってあげればいいのでは?等々思わなくはないし、

 私が全国医師連盟の顧問弁護士でないことはすでに述べていたと思いますし、全国医師連盟から依頼も相談も受けていないのに、私が弁護士として全国医師連盟の意見表明の内容や表現についてとやかく口出しすべきでないということは、小倉先生も弁護士として当然のこととしてお分かりではないのかなと思うんですけど、ここにも私の立場について誤解があるのでしょうか。

もっとも、刑事免責要求派の方々のその他の要求・提案事項を見る限りにおいては、その求める刑事免責の対象から「医療の不確実性」とは関係のない明らかなミスを除外することについてコンセンサスが得られているようには読み取ることができません。

 小倉先生は「コンセンサスが得られているようには読み取ることができません。」とおっしゃっていますが、「コンセンサスが得られている」という意見に接したことはありません。
 私のブログのコメント欄に照らせば、コンセンサスは得られていないと思います。

むしろ、彼らの多くは、その要求事項の文言通り、「医療の不確実性」とは関係のない明らかなミスにより患者を死亡させた場合を含めて、医療従事者を刑事免責せよと要求している可能性が高いのではないかと思います。

 「彼ら」とは誰なのかという点を明確にしないと、「多くは」という言葉も「可能性が高いのではないかと思います。」という言葉もほとんど意味を持たないのではないでしょうか。

 ちなみに、小倉先生が当該エントリで唯一具体名をあげている全国医師連盟については、その代表からのご挨拶において

救命活動時の部分刑事免責と患者家族救済制度の設立をセットで実現すべきでしょう。これによって、患者さんが救われ医師も救われるのです。

と主張しています。

 つまり、「救命活動時の部分刑事免責」を求めているのであり、

「医療の不確実性」とは関係のない明らかなミスにより患者を死亡させた場合を含めて、医療従事者を刑事免責せよと要求している

 とは必ずしも読めません。

「善解」の名の下に自分の価値判断を押しつけるというのは、再主尋問以外ではほめられた話ではないように思います。

 これについては、タイトルの「『善解』しない読み手に食ってかかる立法請願って?」とともに容易に論駁が可能ですが、やめておきましょう。
 キーワードは「善解」ですけどね。

 ともかく小倉先生、ご自身が文言解釈を重視するなら、もう少し意味が明確になる文章を書いてください。

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 大屋雄裕先生が、ご自身のブログ「おおやにき」で、このブログについて言及されています。

さて気付いたら医療過誤の法的取り扱いをめぐるモトケン先生と小倉先生の議論にbewaadさんまで参入していたのだが、ええと、ちょっと「ITプロジェクトの実態とは!」あたりの話を思い出しましたね。

 私と小倉先生とのやりとりが「議論」かどうかはともかく(紹介するならそう言わざるを得ないと思いますが)(^^;

何が言いたいかというと、現時点までに医療関係者から出てきた主張の文言解釈としては小倉さんの方が正しいと私も思う。でもそれに何の意味があるのかはよくわからないということ。

 私としても、つまるところそう言うことなのです。

 この大屋先生のコメント欄において、mohno さんが

小倉弁護士の“表現”に肩入れするつもりはないのですが、小倉弁護士のエントリは、まさに文言解釈としてそうなる、という例を(皮肉を交えて?)書いているのではないでしょうか。

とコメントされてますが、私は、そもそも文言解釈だけしてても意味がない、ということを前提にしているわけで、そしてそのことは小倉先生も分かっているはずです。
 ですから、私のエントリ「小倉秀夫弁護士はいったい何を言いたいのだろうか?」は、文言解釈だけしてどうなる、という例を(皮肉を交えて?)書いているのです。

 大屋先生のエントリに話を戻しますが、

とりあえずその意図するところを確認しつつ言いたいことを言ってもらうというのが専門家によるカウンセリングとか相談とかの常道ではないだろうか。

 私は、カウンセリングとか相談とかをしているつもりはありませんが、このブログにおける医療崩壊関係カテゴリにおいては、医療側に対して、「とりあえずその意図するところを確認しつつ言いたいことを言ってもらう」というスタンスでおりました。
 そうでないと、私自身が医療崩壊問題を理解できなかったからです。

従って、この問題の成否は今後モトケンさんなどが医療従事者の主張を良い意味でcanalizeできるかどうかにかかっていると思っており、

 英語が苦手なもので(^^; 「canalize」をヤフー辞書で調べてみました。

 議論の交通整理をする、あるいは(良い意味で)誘導する、ということでしょうか?
 今までしてきた以上のことをできる自信は全くありませんが、「相互理解を目指す」というキーワードは今後も強調していきたいと思います。

しかし非専門家による意図と表現のギャップを解消する必要に、(文字通り)元検察官であるモトケンさんがかなり自覚的なのに最初からそういう仕事であるはずの弁護士だった小倉さんが無関心というのはちょっと面白い。

 これには私も興味深く感じています。
 無関心なのか意図的なのか疑問はありますが、文言解釈を前面にだしていることは間違いないと思います。
 小倉弁護士は著作権法などがご専門と承っていますが、専門外の私の言葉ですから的外れかも知れませんが、著作権法関係の諸問題は第三者から見てどう見えるかが大きな問題なのではないかと想像しています。そこから、文言解釈重視になるのではないかとさらに想像するわけです。
 対して私は、ぐちゃぐちゃどろどろの犯罪の世界の叩き上げですから、言葉の裏にある意味・心情などを常に探っておりました。
 つまり、被疑者や参考人の供述を文言解釈していたら、仕事にならない世界です(^^)

ついでの三。実はこの問題に、三月の警察政策フォーラムにおける質疑応答で触れている。最近の政府・官僚批判がある意味で無制限な結果責任論に帰着するのではないかという論点に対して、ある程度専門家を免責するシステムを作らないと責任の代償として対象に対する完全なコントロールを要求する・必要とするようになっていく、それは結局「個人」とその自己決定の可能性を抹殺することになるという趣旨で回答した一環。そのうち『警察政策研究』とかに掲載されるそうですので、出たらまたお知らせします。

 これにつきましては、権力側の官僚たちは「責任の代償として対象に対する完全なコントロールを要求」してそれを実現する力を持っているかもしれませんが、権力のない医師たちは、責任を問われることを回避して逃散するのだろうと思います。いわずもがなですね。

 なお、冒頭に引用した部分で紹介されてました「ITプロジェクトの実態とは!」は、私もかなり以前に見たことがあります。
 今回の議論にどの程度当てはまるかどうかはともかく、私も素人仕事で弁護士会のちっちゃなパソコン用システムを作ったことがありますので、コミュニケーションのギャップのツボを描いたものとして笑わせていただきました(^^)

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 「あらためて医療崩壊について語るエントリ」の続編です。

 コメント数が200を超えましたし、仕切りなおししたほうがいいかなという空気も感じますので、気分を変えて続きはこちらでお願いします。

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終末期の延命治療、病院3割が中止・不開始…読売調査(2008年7月26日03時06分 読売新聞)

 人工呼吸器や人工透析、栄養補給などの延命治療を中止したのは86病院、それらを行わない「不開始」は90病院が経験した。

 これは、要するに、日本全国そこらじゅうに射水市民病院があるということなんですね。

 射水市民病院の医師らが書類送検されたというのであれば、この調査からだけでも100人以上の医師が書類送検されないと、不公平であるということになります。

 もちろん、不公平だからみんな書類送検すべきであるということではなく、終末医療に対する司法介入のあり方を警察・検察も含めて議論しなければならないだろうという意味です。

 調査結果で気になったのは、

これらのうち、単独の医師による判断が多かったのは19病院(16%)、複数の医師は28病院(24%)だった。

のところで、やはり単独医師の判断は避けるべきです。

 きちんとした公正さまたは適正さを担保するための手続的保障が必須だと思います。

 原則論的には、刑事司法の介入が控えられるべき領域だとしても、それを不正に利用しようとする輩の存在を否定することはできないからです。

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 落合弁護士が予想記事を書いておられましたが、そのとおりになったようです。

 産経ニュース
 YOMIURI ONLINE
 毎日jp
 asahi.com

 控訴審でも弁護側は無罪を主張。情状面でも「過去の大型粉飾決算事件と比べ、粉飾額は小さく、実刑は重すぎる」などと訴えた。(読売)

 やっぱり、無罪を主張しながらの情状主張は説得力に欠けるように感じます。
 同時に、情状酌量を主張しながらの無罪主張も迫力に欠けます。
 矛盾した主張ですからね。
 二兎を追うもの一兎も得ず、ということになりがちです。

 即日上告したとのことですので、上告審ではどういう姿勢を示すのでしょうか?

追記
 判決要旨(産経ニュース)

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射水市民病院の呼吸器はずし、元外科部長ら書類送検(asahi.com 2008年7月23日 ウェブ魚拓)

 送検の理由について県警は「心停止前に呼吸器を外せば、患者が死亡することは分かっていた。現行の法体系では殺人罪に問わざるを得ない」と話した。

 ただ、遺族の処罰感情が薄く、延命治療中止に明確なルールがないことから、県警は書類送検するにあたり、会見で「厳重な処罰は求めるものではない」とも述べた。こうした状況を踏まえ、刑事責任の有無を地検が判断する。

関連記事
 患者7人の呼吸器外す…富山・射水市民病院(2006年3月25日 読売新聞)

 本件は故意犯に分類されますが、比較すればこちらのほうが非刑罰化が容易な領域だと思います。

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 検察審査会との関係については最近、どなたかがコメント欄でも指摘されていたところであり、ここで私の思うところをまとめてみたいと思います。
 但し、最初にお断りしておきますが、このエントリは憶測に近い推測まじりのエントリです。

 福島地検が大野病院事件をなぜ起訴したのかについて考えてみたのですが、いくつかの要因があるにせよ、被害者側の処罰感情の厳しさから見て、不起訴処分にした場合は検察審査会への申立がほぼ確実なものとして予想され、検察審査会が本件を見た場合、不起訴処分に異議があると判断する可能性があると福島地検が考えたことが、本件起訴の大きな要因になっていると想像されます。

 検察審査会というのは、検察官が不起訴処分にした事件について、その処分の当否について
審査する組織です。
 簡単な説明として「検察審査会 - Wikipedia」を紹介しておきます。
 その構成メンバーは、「選挙権を有する国民の中から無作為に選ばれた11人の検察審査員」です。つまり、一般市民です。
 検察審査会が、不起訴処分で問題ないと認めれば「不起訴相当」という議決をしますが、捜査が十分じゃないんじゃないか、もっと捜査を尽くさないと不起訴と言えないんじゃないか、というような場合は「不起訴不相当」という議決をします。
 そして、(検察審査員から見れば)証拠が十分あるじゃないか、なんで起訴しないんだ、というような場合は、「起訴相当」つまり起訴しろという議決をします。

 現在、検察審査会の「起訴相当」の議決に法的拘束力はありません。
 つまり、検察官は、検察審査会が「起訴相当」の議決をしたとしても、起訴しなければならない義務は生じませんので、再度、不起訴処分にすることができます。
 しかし、検察庁では、事件が検察審査会に対して不服申立手続をされることを嫌います。
 最大の理由は、単純に面倒くさいからですが(検察審査会が「不起訴不相当」や「起訴相当」の議決をした場合は、それなりの再捜査をしてかなり詳細な報告書を作成しなければなりませんし、上級庁の決裁もいるはずです。)、それとともに、「不起訴不相当」や「起訴相当」の議決が出ればメンツにかかわりますし、マスコミからの批判も受けることが予想されます。

 検察庁としては、事件を受理した以上、起訴するか不起訴にするかしかないのですが、
 誰が見ても起訴できない、またはすべきでない事案であれば、毅然として不起訴にすればいいのですが、業務上過失致死傷罪は、素人感覚的にはプロがやっているのに死傷の結果が出たということはどこかにミスがあったのではないか、という感覚的判断が生じやすい、と検察庁でも考えますので、検察審査会に不服申立された場合の検察審査員の素人感覚を考えますと、検察としてはなかなか不起訴にしにくいのです。

 大野病院事件は、病院側と被害者側とで示談が成立していれば、絶対と言っていいほど起訴はなかった事案だと思います。
 示談が成立したということは、被害者側からの検察審査会への不服申立の可能性がなくなったということを意味しますので、安心して不起訴にできるからです。

 しかし、示談の見込みがない以上、検察としては、不起訴にして検察審査会で「不起訴不当」や「起訴相当」の議決が出るリスクを負うか、積極証拠を集めて起訴してしまうか、という二者択一を迫られることになります。
 起訴したとしても、公判で否認されれば検察としてはそれなりに手間がかかるのですが、当時の福島地検が、「検察審査会から文句をつけられるより、起訴してしまったほうが面倒くさくなくていい、と思ったのではなかろうか、というのが私の憶測の中に一つの可能性としてあります。
 あくまでも憶測ですが。

 その憶測が正しいと仮定すれば、当時の福島地検は、被害者の顔色を窺い、検察審査会のプレッシャーに怯えて自分たちの保身を考えていただけで、起訴の社会的影響などというものは微塵も考えていなかったのだろうと想像できます。

 ところで、大野病院事件の捜査の過程で、一点だけほぼ断定的に批判できるところがあります。
 それは、被告人の医師を逮捕・勾留したことです。
 明らかに、逮捕はもちろん、勾留請求の必要性もなかった事案だと思います。
 逮捕したのは警察ですが、このような事件では事前に警察と検察との間で協議があるのが普通ですから、検察は警察の逮捕を了承するかあるいは指示した可能性が高いです。
 勾留請求は、福島地検の判断です。勾留自体は裁判官の判断ですが、ほとんど検察官の請求通りに認めます。
 では、なぜ、福島地検は医師を勾留したのか。
 さらに憶測をたくましくしますと、福島地検は、公判における面倒くささを少しでも減らすために医師を勾留した疑いが払拭できません。
 つまり、検察官の医師に対する、「どうせ執行猶予なんだから早く自分の過失を認めろ、認めれば保釈に同意してやる、」という恫喝を感じるのです。
 典型的な人質司法です。
 このように考えると、検察が医師を逮捕したことと、さきほどの私の憶測はよく整合することになります。

 もっとも、被告医師がその恫喝に屈しなかったので今の公判状況があります。

 話が、若干横道にそれた感もありますが、このエントリの趣旨は、検察審査会の影響です。
 本件当時は、検察審査会の議決に法的拘束力がなかったのに、事実上の大きな影響を検察庁が受けた可能性があります。
 しかし、改正検察審査会法が2009年5月に施行された後は、検察審査会が2回起訴相当議決をした場合は、被疑者が起訴されるという法的拘束力が生じます。
 つまり、検察審査会が検察庁に与えるプレッシャーはいまよりはるかに高くなるということです。


 医療側としては、刑事免責を主張するのは悪いとは言いませんが、他にも考えなければいけないことがいろいろあると思われます。


追記
 補足説明として以下のコメントをお読みください。
 No.29 モトケンのコメント

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 「医療側からの刑事免責の主張をどう理解すべきか」のコメント数が200を超えようとしていますので、続編を立てます。

 先のエントリにおいて、an_accused さんがそのコメント(No.195)

 このブログ内の話はさておき、我が国では「過失を処罰によって抑制しよう」という考えが根強く、また、刑事司法(というより警察・検察)への盲目的ともいえる信頼があるようです。

  (中略)

 このような法文化を有する我が国において、どの分野であれ「刑事免責」が認められるようになるのは至難の業だと思います。だからこそ、そこは長期的課題として、日医医賠責審査会や各医師会の拡充により「医事紛争を、起訴前・民事提訴前に、第三者機関がさっさと全件鑑定してしまうこと」つまり「法律家やトンデモ鑑定医がでしゃばる前にさっさと医療者側が鑑定結果を示し、紛争処理、とりわけ事実認定において主導権を握ってしまうこと」をお勧めしているわけです。

と述べられています。

 私の基本認識も同様です。

 制度としての(つまり運用面の問題ではない)医療事故に対する刑事免責が、近い将来に実現する現実的可能性はほとんどない、と思われます。

 となりますと、理念的な問題または現状認識のためのたたき台として問題提起する意味で刑事免責を主張し議論することはそれなりの意味があるとしても、それだけにこだわっていては現状は何も変わらないし、場合によっては反対意見による印象操作によってマイナス効果のほうが大きくなってしまう恐れも感じられます。

 引き続き、建設的な議論を期待します。

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駅ビル書店で2人刺され1人死亡 33歳男逮捕 八王子(asahi.com 2008年7月23日1時30分)

 犯行現場の書店は、私がときどき行く書店の一つです。
 その意味で身近な場所です。
 そのせいか、この事件についてはより強い憤りを感じている気がします。

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 一市民 さんが、コメント欄で紹介してくださったものです。

 「医療崩壊」緊急勤務医アンケート

 どれくらいの回答があるのかわかりませんが、どんな結果が出るのか興味深いです。

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