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「即決裁判」が大幅増 仙台地裁、連日開廷へ態勢移行(ヤフーニュース 7月28日6時13分配信 河北新報 ウェブ魚拓

 地検の考え

 仙台地検の千葉雄一郎刑事部長は「連日の公判には相当な労力と人手が必要。(即決裁判に付されるような)有罪が明白で軽微な事件にも同様に労力を向けたのでは、対応しきれない」と指摘。「エネルギーとマンパワーの余裕を作る必要があるため、即決裁判を積極的に活用している」と説明する。

 弁護士会の意見

 即決裁判は起訴から短期間で初公判が開かれる上、懲役・禁固刑には必ず執行猶予が付く。被告が早期に身柄拘束から解放される利点があるが、仙台弁護士会刑事弁護委員長の門間久美子弁護士は「情状酌量の立証などは必要で、労力が減るとの感覚はない」と、検察とは異なる見方を示す。

 検察官が即決裁判を申し立てることが決まったら執行猶予判決も決まったも同じですから、情状立証のウェイトは思いっきり軽くなるはずなんですが、主刑の短縮でも狙ってるんでしょうか。
 検察官が即決裁判を申し立てるかどうか迷っている段階では、弁護人の情状立証はとても重要になると思います。

 公判前整理手続きで主張と争点を整理して追加主張を原則的に認めない裁判員裁判や、有罪を前提とし起訴事実を争えない即決裁判については、「公判が儀式化、形骸(けいがい)化する」などとして、刑事裁判の変容や変質を懸念する声もある。

 公判前整理手続は横におきまして、即決裁判については、起訴事実を争う気になれば判決言い渡し前ならいつでも通常の審理に戻せるのですから、起訴事実を争えないというのは必ずしも当たっていませんし、公判は形骸化するかも知れませんが、刑事弁護としては実質的に活性化すると思っています。

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コメント(6)

即決裁判手続でも、通常裁判と同じく、万引きなら被害弁償の交渉、薬物事犯なら資料を差し入れて反省文を書かせたり、というようなことをやります。
門間久美子弁護士の「情状酌量の立証などは必要で、労力が減るとの感覚はない」という意見は、そういうことを言っているのではないかと思います。即決だからといって、やらないというわけにもいかない。
即決裁判の場合、特に入管違反などは、記録丁数が少ないので、閲覧時間が大幅に短くなり、この点はたしかに労力を省ける。他方、報酬も安いんですけどね。

(先のコメントに追加)
もっとも、来年5月には、被疑者国選制度が拡大になりますから、起訴前弁護の場面が拡大し、モトケン先生のおっしゃるような、刑事弁護が活性化する可能性もあると思います。
すなわち、起訴前弁護において、情状立証をつくし、検察官に即決裁判申立を決意させ、早期の釈放を目指す、という弁護方法の一パターンができると思います。

即決裁判ですが,公判の感銘力は通常の公判に比べて格段に落ちますよね。情状証人に証言させるのは,主刑の短縮以外に,再犯防止を被告人や被告人の周りの人間にきっちり認識してもらうため,と思っています。
そういう効果が減殺されるとするなら,いかがなものか,と正直思います。

 え〜、起訴後限定で書いちゃったので、話がずれたかもです。
 即決裁判狙いの場合は、示談交渉や被害弁償などはできる限り起訴前にしますよね。
 トータルとしてはたしかに「労力が減るとの感覚はない」ということになると思います。

 結局、検察官も弁護人も、最低限のやるべきことはやらなければいけないということですね。

すなわち、起訴前弁護において、情状立証をつくし、検察官に即決裁判申立を決意させ、早期の釈放を目指す、という弁護方法の一パターンができると思います。

 これはけっこう有力な弁護活動だと思います。

 公判の感銘力というのは、つまるところ再犯防止力の一つですが、即決裁判は執行猶予判決が判決前にわかっているわけですから、公判の感銘力が低下するのは当然の成り行きだと思います。

 通常審理で主として裁判官が担っていた感銘力は、即決裁判において、それを申し立てる検察官によって発揮されることが期待されることになると思います。
 もちろん、弁護人の働きかけも重要です。

 法曹三者が各自の役割をきちんと果たせば、手続全体としての感銘力は低下しないと思います。

異例のスピード裁判 母親殺害で即日判決

 栃木県矢板市で昨年12月、母親を殺害したとして、殺人罪に問われた小林聖一被告(46)の初公判が15日、宇都宮地裁で開かれ、検察側は懲役15年を求刑、井上泰人裁判長は懲役12年の判決を言い渡した。

 殺人事件の公判で、1日で初公判から判決まで行うのは異例。

 小林被告は起訴事実を認め「借金が増え自殺を考えたが、母に迷惑が掛かるので母を殺してから自殺をしようと思った」と述べたが、判決理由で井上裁判長は「(首を絞めるための)ビニールのひもを用意するなど計画的で、自己中心的かつ短絡的」と指摘した。

 判決によると、小林被告は昨年12月26日午後4時半ごろ、矢板市鹿島町の実家で、母親のハヤシさん=当時(73)=の首をビニールのひもで絞めて殺害した。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080716/crm0807160020000-n1.htm

早すぎてちょっと不安になった。

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