エントリ

 全盲の視力障害1級を装って生活保護費の加算金など計約540万円相当を不正受給したとして、詐欺罪に問われた無職、丸山伸一被告(51)に対し、札幌地裁は6日、求刑通り懲役4年の判決を言い渡した。

 求刑どおりの判決です。
 一般的には、初犯ならという条件つきですが、被害金額約540万円の詐欺で懲役4年の求刑自体が少し重いかなと感じましたが

 判決理由で嶋原文雄裁判長は「視力障害1級の認定後に運転免許を更新するなど日常生活に支障のない視力があった。福祉を食い物にした」と批判。法廷でよろけるなどあくまで全盲として振る舞う丸山被告に対し、最後に「下手な芝居はやめなさい」と一喝した。

 求刑どおりというのも分かる気がします。

 捜査段階では容疑を認めていたそうですから、全盲でないことについては、免許更新以外にもそれなりの裏付け証拠があると思います。
 にもかかわらず法廷で猿芝居をしたということになれば、反省の念まったくなし、再犯の恐れ極めて大ということになって、情状的には最悪ですね。

 求刑どおりの判決というのはあんまりないんですよ。

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コメント(18)

裁判所は7,8掛けで、求刑もそれを前提に設定するという話を聞きますが、そういう運用は、やっぱり被告人に少しでも納得してもらうという趣旨があるんでしょうか?

この被告人、拘置中に聖書も読んでいたようです。
免許の更新といい、裁判長が敢えて被告人を嗜めるのも分かる気がします。
しかし、こんな挙動をする被告人の弁護に務めた弁護人の方は大変だったんではないでしょうか。

>求刑どおりの判決というのはあんまりないんですよ。

暴言かもしれませんが、プラスαで1年くらい足しても良いような・・。(法廷侮辱罪付けて)←日本には確か無いとは思いますが

社会保険労務士としてチョット疑問。

この被告は障碍者手帳はもちろん、生活保護に加え、障害基礎年金1級も受給していたという。ところが障害基礎年金を受けるには、障害年金の裁定請求書に診断書(眼の障害用:様式120号の1)を添付しなければならない。

この診断書作成は医師であれば誰でもOKではなく、原則は診療科として眼科を標榜する医師でなければならない。しかも障害の原因となった傷病名(この事例では視力低下の原因傷病)や、初診日(その傷病で初めて医師の診察を受けた日)と、その後の治療や病状の経過を必ず記入しなければならない。

運転免許が取れるぐらいだから詐病であることは明白と思うが、眼科医の診断書をどうやって入手したのだろうか?
眼科の専門医も騙したなら「下手な芝居」とは言えないと思う。

騙したのではなく、脅したり暴れたりしたのではないでしょうか。

法務業の末席様

眼科の専門医(正確には財団法人日本眼科学会認定眼科専門医)は昭和59年以前に眼科を開業していた会員には無試験で与えられていたので一定の水準に達していない「専門医」が詐盲を見抜けなかった可能性があります。
なお札幌市の耳鼻科医が虚偽の診断書を作成して不正に障害者手帳を取得させていたのは記憶に新しいところです。
http://newsblog.city-portal.net/?p=183

被告人に少しでも納得してもらうという趣旨

感覚論ですが、検察官や裁判官がそういう「趣旨」を意図しているとは考えがたいです。

弁護人側からすると、「こちらの言い分も裁判官は多少は認めてくれたよ」 と説明する材料にはなりえますが、それが「相場」だと知っている被告人にはあまり効果はないでしょう。

意図と効果は一致しなくても問題はないので、それで納得する被告人が多少なりともいるのであれば、それはそういう「趣旨」が客観的にはあるのだ、といって差し支えはないように思います。

No.2 ゼロ+O さま(マルチレスで失礼します)

プラスαで1年くらい足しても良いような・・。

絶対数としては多くないですが、求刑を 「てぬるい!」 として、求刑に上積みして宣告するケースもありますよ。

求刑 上回る 言い渡し」でググるとこんな感じです。ペッパーランチ事件について書いている人が多いですね。

あとこちらも
http://www.yabelab.net/blog/2006/09/13-214015.php

色々とご教示ありがとうございます。

>ペッパーランチ事件

あの事件の判決は全く知らなかったんですが、
判決からもう1年以上経ってしまったんですか、
関係ないことですが、最近やたら時間経つのが早すぎ・・!

 眼科医だって全盲、例えば光覚のみとか装われたらわからないですよ。でも運転免許って視力0.6無いと取れないのでですよね。語るに落ちるとはこの事です。
 行政機関がデータを一本化してれば一発でばれていますよね。

>>No.8 元外科医 さま
>行政機関がデータを一本化

障害基礎年金の裁定請求書に記載する「初診日」は、保険診療のレセプト記録と突合されて、実際に医療機関での受診の有無を調べます。

何せ障害基礎年金の裁定手続も、保険診療での請求レセプトデータの最終保管も、同じ社会保険庁なので「初診日」のゴマカシはまず不可能と言って良いと思います。

社会保険の制度上では、一応(あくまで一応です)「データの一本化」が為されています。


>>No.5 メガネっ子 さま
>眼科の専門医(正確には財団法人日本眼科学会認定眼科専門医)

障害年金などの社会保険制度での「専門医」とは、学会認定とは全く関係ありません。あくまでも社会保険庁(厚労省)の基準での「専門医」です。

具体的には保険医療機関として届出を把握している診療所や病院の名称や設置の診療科名と、その診療科で保険医療に従事していると届けられている保険医の氏名でしかチェックの仕様が無いと思われます。また診断書を作成した医療機関や医師に、社会保険庁の方から電話等での問い合わせを行なってチェックしています。その為に、昔は職業別電話帳に載っているかどうかで、実在の病院かどうかチェックしていたという伝説もあります。

この診断書についての問い合わせは、書いてある病院の電話番号に電話を掛けて、病院が実在することが判明すればそれでOKの場合から、診断書作成の医師に直接電話に出て貰い、対象者の障害の程度や受診状況などを根掘り葉掘り聴く場合や、事情によっては医師に文書回答を要求する問い合わせもあるようです。社会保険庁の年金業務センターの査定医が、提出された診断書の記載内容が不自然で不審に思われた場合には、社会保険庁の方から受診する医療機関を指定しての、診断書の再提出が指示されることもあります。

老齢年金の支給申請業務と違って、社会保険庁の障害年金の請求審査と障害等級の認定は、メチャクチャ厳しいことで実務関係者には悪名が轟いています。

昨日のニュースでは、裁判長の一喝のほうが大きく取り上げられていましたね。
傍聴物の本にはよく裁判長の一言が書かれていますが、一喝!というのは珍しいのでしょうか?

「裁判所は芝居をするところではござらぬ!」
こうですか?わかりません!

その昔、手湿疹の茶髪のねーちゃんに生活保護のための診断書を請われ、「手を使わない仕事が望ましい」との診断書を作成した事があります。
…さすがにお役所から怒られましたがw。

地元なので捜査前からゆうゆうと自転車に乗って姿やテレビ局スタッフのインタビューなどが報じられていました。それが切欠で捜査が始まったのだと思います。
詐病についてはど、どの程度可能なものなのか分かりませんが、法務業の末席様が仰るとおり障害年金の受給に係る診断書は審査が厳しく、医療機関側として何度も照会で返って来る厄介なものという認識です。それを掻い潜って受給するとはなかなかの役者だと思います。(地域の住民にはバレバレだったようなので、間が抜けていることに間違いはありませんが)

日常生活を観察しても、視力障害があるかないかわからん
場合はあると思いますよ。現在の認定基準なら、鵯級の人が
ボーリングでパーフェクトを出すことも可能。
中心視力不良で視野正常な病気(黄斑変性症)など。
この場合は、日常生活も普通にできているように見えるかも
しれません。
2級なら運転免許がもらえることも、可能性としてはあります。
網膜色素変性症、緑内障などで高度に視野が障害されているが、
中心視力が残っている場合。

目医者さんこんにちは

中心視力不良で視野正常な病気(黄斑変性症)など
大変失礼ながら「周辺視野正常」の間違いでは?
2級なら運転免許がもらえることも、可能性としてはあります。
ここで問題になっているケースは
全盲の視力障害1級を装って
詐欺罪に問われているのですから2級に言及されても意味がないように思われます。

No.13 目医者 さま

中心視力不良で視野正常な病気(黄斑変性症)など。
この場合は、日常生活も普通にできているように見えるかも
しれません。
2級なら運転免許がもらえることも、可能性としてはあります。
ご指摘の2級とは、身体障害者福祉法での障害基準の2級であって、身体障害者手帳2級を交付する際の基準です。国民年金・厚生年金保険の障害認定基準での障害等級2級、すなわち障害年金2級の基準ではありません。

眼の障害において、両眼の視野が10度以内の視野狭窄※は、障害手帳の基準では仰る通り2級の該当基準ですが、障害年金の基準では3級より下の、障害手当金(厚生年金だけの制度、国民年金には無い)の該当基準です。

注※:障害者手帳2級の要件は、両眼の視野が10度以内の視野狭窄に加え、両眼による視能率の損失が95%以上であることも同時に満たさないといけません。この視力の状態を道路交通法の基準に照らせば、運転免許の最低基準を下回ってしまいます。視野狭窄での障害者手帳2級該当の人が、運転免許の交付を受けることが出来たとしたら、障害者手帳交付の際の診断か、運転免許交付の際の診断のいずれかが、当該障害者が障害の程度を誤魔化した可能性が考えられます。

今回の被告人が受給していたのは障害年金1級との報道ですので、両眼の視力(矯正後)の和が0.04以下の場合だけが該当です。なお年金の2級基準は両眼の視力の和が0.05以上0.08以下、年金の3級基準は両眼の視力が両方とも0.1以下の場合です。以上の年金1級〜3級には視野狭窄が有ろうと無かろうと一切考慮されず、視力の程度だけが基準となります。

このように身体障害者手帳での等級(1級〜7級まであります)と、障害年金での障害等級(1級〜3級他)の基準は、よく間違われますが全く基準の程度が違います。簡単に言えば年金の級基準が、手帳の級基準より倍以上厳しいと思って下さい。年金での3級が概ね手帳の1級に相当します。ですので障碍者手帳2級の保持者は、障害年金の請求を行なっても厚生障害年金3級にも該当せず(国年の障害基礎年金は1級と2級のみで3級は無い)、年金は不支給となるのが一般的です。

(以上の障害認定基準は、障害の部位や原因により多少の違いがあります)

 この記事の見出し,違和感ないですか?
「「下手な芝居やめろ」と裁判長が一喝」

 えっ,法廷で裁判官が怒ったのかな,と思ったのですが,記事には,

「最後に「下手な芝居はやめなさい」と一喝した。」

 裁判官は「やめなさい」といったらしいのに,見出しは「やめなさい」に化けています。

「一喝」も本当でしょうか?
 記者の主観が入っています。
 単に「指摘した」ではないのですか?
「一喝」は記者の感想ではないでしょうか? それは法廷での「事実」を歪曲して伝えていませんか?


 わたしは,職業上,殺人被疑事件や傷害致死事件等の捜査の一部に関わっていますので,医療の記事に限らず,事件や裁判の記事が気になるのですが,こういう記者たちに無意識の印象操作に読者は無防備過ぎます。
 そういう積み重ねが,「架空の事実の創作(捏造)」になって,誤った記憶の作成に荷担して,事実の理解に対する混乱を招いているんだけどなぁ。

医療集中部watcher さん

>「一喝」は記者の感想ではないでしょうか?
感想でしょうね。

>それは法廷での「事実」を歪曲して伝えていませんか?
見出しであって、本文には正しく書いているのであれば事実を歪めているとまでは言えないと思います。

>こういう記者たちに無意識の印象操作に読者は無防備過ぎます。
無意識の印象操作ではありません。通常の学校教育での見出しに関するレトリックを教えます。普通の読者であれば皆理解できる範囲だと思いますよ。

裁判官が叱ったのか諭したのか分かりませんが、被告の態度からして「叱られた」と伝えるべきと記者が判断したのでしょうね。だからこの程度では「架空の事実の創作(捏造)」ではありません。

もっと週刊誌等の見出しと内容の乖離は良く知られていますよね。新聞でも現場出した記事と紙面の差は良く知られています。無論、当事者から酷い創作と言われる記事も一杯あるでしょう。

こういう見出しの問題も読者の嗜好に還元されることが多いですが、それでは解決にならないでしょうね。

このプログではNGワードだけに鋭く反応される方もコメントを書かれているようです。レトリックを駆使した論戦はないようなので、もう少し論旨や意図を読みとる努力が必要です。

正直、見出しに込めた意図を考えずに「無意識の印象操作」と言われると私などは困ります。

大変失礼ながら、社会学の論文、裁判の訴状や判決文を読んだ場合は大丈夫なのでしょうか??

見出しからは「遠山の金さんが裁判所に出現」なシーンが目に浮かぶけれど、それは「読者の勝手な誤読か想像」であって記事に人目を引く意図や創作の責任は無いのか?

と言う論点なのでは?

チラシで「牛肉100円」と全面に大書して、隅っこに小さく「10g当り」と書いてある。とか
保険契約の免責事項を極小フォントで・・・・
等と似た意図を感じる私。

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