エントリ

 医師の不足や偏在の問題に対応するため、厚生労働、文部科学、総務の3省で検討していた「新医師確保総合対策」の原案が18日、明らかになった。

 医師不足が特に深刻となっている都道府県に限り、大学医学部の定員増を暫定措置として認めるほか、離島やへき地で勤務する医師を養成している自治医科大学の定員も増員する。

 また、都道府県の要請に基づき緊急避難的に医師を派遣・紹介するシステムを構築する。3省は近く最終的な対策をまとめ、可能な施策から実施に移す。

 医学部の定員は、1986年以降、削減傾向が続き、97年に「引き続き医学部定員の削減に取り組む」ことも閣議決定された。定員増が認められれば約20年ぶりの方針転換となる。

 原案では、定員を暫定的に増やす条件として〈1〉県が奨学金拡充など卒業後の地域定着策を実施する〈2〉定着する医師が増えた場合に限り、暫定的な増員が終わった後も以前の定員数を維持できる――こととした。

 また、医学部が地元出身者の入学枠を拡充することや、山間へき地で活動する地域医療の志望者を対象に特別入学枠を設けることを推進するとした。卒業後の一定期間は地元の医療機関に勤務することを条件に、都道府県が奨学金を設けることも盛り込んだ。

 政府も、医師が特に少ない都道府県を対象に、医師確保のための補助金を重点配分する。

 一方、結婚や出産を機に退職する女性医師が増えていることから、女性医師が働きやすい環境づくりにも取り組む。具体的には、病院内の保育所の利用促進や、病院経営者への啓発事業を展開する。

 特に医師不足が深刻な小児科、産婦人科では、都道府県ごとに人材や機能の集約化・重点化を進めるほか、現在31都道府県で展開している小児救急電話相談事業(#8000)を全都道府県に拡充する。産婦人科では助産師との連携も進める。

 離島などのへき地医療対策では、ヘリコプターを活用した離島での巡回診療、住民が遠方の産婦人科等を受診する場合の宿泊支援などを盛り込んだ。

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東京消防庁を目指す!!消防官への道 - 東京消防庁救急ダイヤル#7119 (2007年2月 7日 14:12)

東京消防庁は救急出場件数の増加対策として、2007年5月より「救急ダイヤル#7119」を開設するそうです。応急処置の相談や救急病院の問い合わせは「救急ダイ... 続きを読む

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そう言えば、地域医療ならぬ「地域司法」も難しい問題があるようですね。

http://www.asahi.com/national/update/0815/TKY200608140271.html

からの引用ですが、

 > トラブルを抱えた市民の法的な解決を後押しする「駆け込み寺」として
> 「司法支援センター」が10月、全国各地で一斉に開業するが、中核となる
> はずの常勤弁護士が初年度計画の3割弱しか確保できていないことが
> わかった。06〜09年度に75人ずつ、計300人の弁護士を全国に配置
> する方針だが、志願者が少なく初年度の内定は約20人にとどまっている。
> センター事務局(東京)は、常勤弁護士の確保に必死だ。

(中略)

>  弁護士の間では、地方勤務が避けられない▽給与こそ同期の裁判官並み
> とはいえ、最長9年と任期が限られ、長く勤めるほど給与が上がるメリットは
> ない▽経験がその後どう役立つか予想しにくい、などと敬遠する声が出ている。
> 裁判官だと経験10年以上なら年収1000万円を超えるが、大都市の弁護士
> なら年収数千万円も望め、一定の収入がある弁護士には、待遇面で不安があるらしい。
(以下略)

↑ 医療界とおなじですね。これについては、どのような解決法が考えられるでしょうか。「司法試験合格者を増やす」かな。しかし、これでは都会に弁護士が増えるだけで、地域司法の充足にはいたらなそうですね。

某救急医さん、我々弁護士も立ち去り型サボタージュを考え始めているんです。

 医者以外の人には、医学部における女子学生の数とヘンサチの関係はあまり知られていないかもしれませんが、女子学生数とヘンサチは結構逆相関しています。
 今から20年くらい前、多くの国公立医学部の定員は120人くらいでした。120名のうち女子学生の比率は難関大で10人弱くらい、非難関大(ごめん)で30人くらいであったと思います。つまり、こき使える男子学生は各大学100人程度はいたわけです。
現在、医学部定員は100人くらいで、女子学生は難関大で20人くらい、非難関大で50人くらいだったりしますね。非難関大において元気な男子学生の数は半分近くにまで減ってしまったわけです。
 非難関大の多くは戦前に医大・医専が無かったような県に1県1医大政策で作られた大学です。そのため、関連病院(医局人事として医師を派遣している病院)に大きな病院が少なく、もともと卒業後の研修において難関大より不利だったりしていました。
でも、地元にあるということで、あまり裕福でない家庭の成績優秀な男子学生を結構集めていたと思います。自宅から通えれば、あるいは生活費の安い地方であればお金がかからないから。田んぼやお墓がある地元の大学への進学。
 格差社会が進行して、地元の県立高校の進学成績は、半世紀前と比べ格段に落ちています。なので、非難関大には、難関大に入るにはヘンサチが足りない非地元民学生が大勢やってきます。卒業して免許を手にしたら、ジャスコしかないような田舎とおさらばは当然です。地元民だって、田んぼやお墓の縛りがなければ、より良い卒後研修を求めて出て行くのに不思議はありません。
 非難関大が設置されているのは結構な地方ですから、日常生活のインフラが悪く、結婚した女性医師が仕事と育児を両立させるためには実家の母親を呼び寄せるくらいしか良い解決法がありません。なので、戦力のうちに入らないのは当たり前。
 なんだか、書いていて回りくどくて自分でもよくわからなくなってしまいました。
 非難関大が十分数の地元民男子学生を確保するのは非常に困難というのを、非医療従事者にわかってもらいたくて。大きな声では言えないけれど、非難関大の地元では高校生の学力が低いので、地元枠をつくると大変なのではないでしょうか。
 気分を悪くした人がいたらごめんなさい。

医師の不足もそうですが、看護師の確保も難しくなっております。
やはり問題は医療費が少ない事。
特に技術料の低さは問題です。
(少し古いデータですが、武蔵野医師会のHPに日米の技術料の差が載っています
http://www.musashino-med.or.jp/city/medical/no19.html)

これがベッド100床当りで雇っている人員の差につながります。
医師数  アメリカは71.6人  日本は12.5人
看護師数  アメリカ221人   日本43.5人
これだけの開きが出るのも、収入が少なく人員確保にコストをかけれていないからです。

虫垂炎の手術で1週間入院しても病院の収入は50万円程度。
虫垂炎の手術は赤字にしかならないです。
アメリカなら虫垂炎の手術は1泊入院で300万弱。

自分の専門の小児科もコストの壁に悩んでいます。
医療費でコストをまかなえない場合、人件費をどう税金で補助するのか考えないといけないと思います。

 僻地病院勤務のDr.Poohと申します。少し前から大変興味深く拝見していました。今回興味のあるエントリだったので初めてコメントさせて頂きます。

 居住と職業選択の自由のもとで僻地に医師が来ないのは当然のことです。これまでは医局による強制力で何とか人員を保ってきましたが現在崩壊の一途を辿っています。地方にも医師を配置しなければならないというコンセンサスがもしあれば当然相応の金銭的コスト(報酬)の投入が必要という議論があるべきですが,なぜか見当違いの無駄金をつぎ込むばかりです。

 専門職で,しかも需要に対して供給が不足している人員を確保するための対策が「本人の熱意を期待する」だけというのが現状です。実際医師の熱意が足りないとは思えないのですが,まるで熱意がないかのように言われると著しくモチベーションが低下します。

 一般に医師は職人肌のところがあり報酬の話をしたがらない上に,報道による「医師イコール金持ち」という世間一般の先入観が高い報酬への反発を招いている面もあるように思います。分野は違いますが専門職として弁護士を始め法曹関係者がどうお考えなのか興味があるところです。PINEさんのコメントを拝見すると共通するところがあるようにも思えますが如何でしょうか。

弁護士過疎問題については、日弁連はそれなりに取り組んできました。

以下、日弁連のHPより。

「公設事務所」って何?
公設事務所とは、日弁連、各地の弁護士会連合会や弁護士会(以下、弁護士会といいます)が関与して設立され運営される法律事務所です。弁護士法上、弁護士会あるいは自治体等が直接に法律事務所を経営することは認められていません。そこで、弁護士個人の法律事務所ではありますが、開設の費用や運営の費用を援助する他、運営支援委員会を作ってその運営を弁護士会が支援する等して、弁護士会が全面的に支援するのです。

公設事務所には、設置される地域や目的に応じて次のような種類があります。
過疎地型公設事務所:弁護士過疎の解消のために弁護士過疎地に設置される公設事務所
都市型公設事務所:一定の公益的な活動を行うこと、弁護士過疎地で活動する弁護士を育成することなどの目的のために、都市部に設置される公設事務所

引用終わり。

公設事務所には開設費と運営費について日弁連の経済的支援があります。
開設費援助は、500万円までの範囲で、公設事務所を開設するために実際に支出された費用が援助されます。
運営費援助は、公設事務所の運営経費に720万円(公設事務所弁護士の年間保障所得額)を加えた額に実際の収入が満たない場合に、その不足分の範囲内で援助されます。運営費援助の上限は原則1000万円ですが、事情により1200万円まで認められます。

これらの費用は、全て、我々日弁連会員の会費から賄われています。
会費は所属弁護士会により異なりますが、ウチの弁護士会は1か月約7万円です。

こうした日弁連の取り組みにより、司法過疎地の公設事務所は、徐々に増えています。


日本医師会は弁護士会と異なり強制加入団体ではないし開業医の割合が高いので日弁連とは発想が違うのは当然でしょうが、日本医師会の自主事業として過疎対策について何かしようという動きはないのでしょうか。


なお、法務省所管の司法支援センター(法テラス)が、全国どこでも法的トラブルを解決するための情報やサービスを受けられる社会を目指し、平成18年10月からの業務を開始します。
法テラスは、その業務として、司法過疎対策もうたっておりますが、法テラスのHPによれば以下のとおりで、やっぱり国のやることだなぁと思います。

Q5. 支援センターの事務所は、どこに置かれるの?
 支援センターは、本部を東京に置くほか、少なくとも全国の地方裁判所本庁所在地50か所に事務所を設置します。
  これに加えて、支援センターの業務内容に照らし、いわゆる司法過疎地域などにも事務所を設置することが考えられますが、その設置地域や設置数については、当該地域における法律サービスへの需要の動向等を見極めつつ、決められることになります。

 ムズカシイ制度論や政策論なんかよりも、単純に医療費を増額する方が直接的かつ効果が高いんです。いくら医学部定員を増やしても雇用するお金が病院にないんじゃ意味がないでしょうが。

日本医師会のシンクタンクの報告書に日本医師会の対策が載ってました
無料人材紹介はしていますが補助金はやってなさそうです
地域の医師会では医師会立診療所や出張診療で対応しているところも
あるそうです

http://www.jmari.med.or.jp/research/dl.php?no=282

「夜間休日診療所」はほとんどが医師会立ですね。

Americaは,双子の赤字.日本は財政赤字で国が倒産寸前.
アメリカは民間保険,日本は,一応公けの保険.
もう公けの保険では,これまでのような贅沢はでけん.
医者や看護師は,民間保険導入で,収入が増えるんじゃないでしょか.
患者か企業かは,負担が増えるかも知らんけど.
国民がええちゅねんから,ええんちゃうの?
D.dummy@y-yabe.net

PINEさん。
>弁護士過疎問題については、日弁連はそれなりに取り組んできました。
 確認ですが医師会としての活動の質問ですよね。医師業界(という表現は変かな)としての取り組みの質問じゃなくて。皆さんそのつもりで解答されておりますが。
 弁護士として活動するにはどこかの弁護士会に所属登録しなければならない義務規定があったかと思いますから、弁護士会の活動=弁護士業界の活動と理解していいかと思いますが、医師業界に同じ論理を当てはめての質問じゃなくてですよね。

立ち去り型サボタージュですか・・・・
私の立場ですと工業品における事故(このところ暖房器具が目立ってますが)において、かなりの経年後露呈することが多いです。こういうときに、やはり叩かれるのは会社ですが、それを気がつくはずの社員も、気がつかない風潮に(目くらましに)あってる場合もおおいのです。
もちろん、何の業務につくにしても責任が必要です。けど、そのことの大きい小さいは別にして(というか量的評価になじまないと思うからですが)責任の重さに対し、いかなる職業人も、背負うものが多すぎて無力ですね。
知人の機械技術者は、自分の開発したものに対して、謂れ泣き反発の声が大きくのしかかり、心因反応というはめに陥りました。要領のいいやつは、さっと逃げたのですが・・・。

中日ファンさん、レスが遅くなりましたが、ご指摘のとおりです。

P R

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