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帝王切開、なぜ増える 20年で1.6倍に(asahi.com 2006年09月18日10時51分)

 比較的長文の記事です。
 医療崩壊に関連が強うそうと思われる部分を引用します。

 厚労省のデータによると、02年は国内のお産の約15%が帝王切開だ。元愛育病院長で主婦会館クリニック(東京都千代田区)所長の堀口貞夫さんは「6〜7人に1人のお母さんはおなかに傷がある。ちょっと異常な事態」と心配する。

 高齢出産などリスクの高いお産が増えているのも事実だが、お産をめぐる医療訴訟の増加や、産科医やお産を扱う医療機関の減少で不確定要素が多い経膣分娩を避ける傾向が強くなっていることも原因だという。米国立保険統計センターの統計(03年)によると、訴訟社会米国での帝王切開率は27.5%に達している。

 麻酔など医療技術の進歩で帝王切開の安全性は確実に増した。帝王切開は「管理できるお産」という考えは、医師だけでなく、親の側でも増えている。「裁判で『帝王切開をしていれば事故は防げた』という判例が増えれば、経膣分娩を怖がる医師がいても一概に責められない」と堀口さん。

 日赤医療センター(東京都渋谷区)の杉本充弘産科部長は「逆子の経膣分娩などは医師に経験と技量が必要だ。お産が減り、熟達した医師が減って、お産の現場での医師教育も出来なくなっている」と指摘する。


 この部分も気になりました。

 冒頭の細田さんは、長女のお産後に「普通の女性ができること(経膣分娩)ができなかった」と涙がこぼれたという。知人に「産道を通っていない子は我慢強くないらしい」と言われたことをホームページ「くもといっしょに」に書き込むと、大きな反響があった。

 ホームページは、今ではお産の情報が飛び交う交流の場になっている。「帝王切開が増えて欲しいとは思わないけれど、帝王切開だからといって、お母さんが頑張り足りなかったなんて思わないでほしい」と細田さんはいう。

 根拠のないしょーもないことを言う人はどこにでもいるのでしょうが・・・

 「くもといっしょに」はこちらです。

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本日2稿目です。 朝日新聞の記事です。 帝王切開、なぜ増える 20年で1.6倍に 続きを読む

コメント(8)

我慢強くないじじいです(^^)

私も、私の兄弟も、帝王切開なので誰も産道は通っていませんが、特に周囲からはそのことで何かを言われたことはありません。(陰で言われてたのかも知れませんが)

私の住んでたエリアでも、そんな話は聞いたことがありませんし、地域性があるのでしょうか。

なお、自慢ですが、私の母は全て帝王切開でしたけれど、人一倍頑張り屋の尊敬できる母親だと思っています。

ブラジルでは50%を超えているようですね。台湾でも40%...
信じられん。本当かな。

http://www.mcfh.net/ceasarean2.htm

女性の体格が変化してきた影響はないのでしょうか?
いわゆる安産型の人が減っているとか。
(医学的に安産型の体型があるのかどうか知りませんが。)

出産前にエコーで、かなり詳しく胎内の様子がわかることと関係ないでしょうか。うちの娘は29歳で、今年の3月に2人目を出産しましが、1人目が帝王切開だったので、2人目も帝王切開でした。1人目のとき、前置胎盤だったのでやむをえなかったのですが、4ヶ月目あたりからエコーの画像を見せてもらっていて、胎内にいるのに性別はもちろん、身長、体重などもわかっていました。
 その娘自身が生まれたときは、まだエコーなど普及していない頃で、出産後、へその緒が2重に首に巻きついていたそうで、ちょっと危険な場面もあったようでした。その状況が事前にわかっていたら、家内も帝王切開させられていたかもしれません。

帝王切開でもそうでなくても、ちゃんとした子供が生まれ、母子ともに健康であるなら、それでいいではありませんか。
そこで、優越感やそれのインバースたる差別意識が出るというのは、男だからか私には理解できかねます。医療崩壊というより倫理概念の欠如です・・・とまで言ってしまいたくなる。

病院内の産科医師の数が減ると、防衛的になります。リスクのあるお産にトライすることができなくなります。例えば当院でも骨盤位の経膣分娩を積極的に行っていましたが、医師一人になってからは全例帝王切開です。(アメリカで経膣骨盤位分娩の新生児予後は帝王切開に比べて明らかに悪く、推奨できないという勧告が出てから余計やれなくなりました。)
さらに言えば、20年間に母体死亡率も新生児死亡率も減っているはずです。これは帝王切開が増えたことと関係ないでしょうか?
最後に、根拠なく「経膣分娩=よいお産、帝王切開=悪いお産」と考える人が多くて困ります。別のブログにも書いた例ですが、妊娠初期から「骨盤が狭いのでよほどの奇跡がない限り経膣分娩は無理」と言い続けても本人は絶対経膣と言い張り、子宮内感染を起こして胎児の状態が悪くなってようやく帝王切開に同意された方がいました。案の定、新生児は重症感染症を起こして小児科医にたいそう迷惑をかけ、小児科から「もっと脅していいから、早く帝王切開にしてくれ!」と懇願されました。

他スレからの話題の流れで強縮ですが、医療が契約であるとすれば医療者サイドのみならず患者サイドにも最低限守るべき義務が発生するはずです(医者の指示に従う等)。そういう場合そもそも当事者が契約的関係に同意できないという時点で契約不成立(他院転院)となるのが最近多いのではないかと思いますが。
実際のところ内科外科等では昨今「責任が持てないから」と転院をすすめる事例はてきめんに増えている印象ですが、産科の特に病院勤務医の先生は消極的なように感じます。よく言えば責任感が強いのでしょうが、医療トラブルの多くが患者と医師間の人間関係に端を発する例が多いように見受けられることからも「危ないなあ」と正直思うのですが…

さらに脱線して産科診療に関連する法律相談

民間産科開業医にて検診中の妊婦が20週から
国保→生活保護になった
福祉課が言うには検診費用は出せるが
出産費用は16万しか出せないとのこと(本人はお金ない)
まったく同じ診療を受ける普通の妊婦は約36万支払っている
これを断る又は他院(準公立など)に紹介することはできるか,という相談が
某医者掲示板にありました.(近所の公立病院産科は閉鎖されている)

できるものなら引き受けた方がいいという理想論や
ここで引き受けたら割に合わない生保が押し寄せてくるという現実論は
さておいて 法律論的には出産は疾患ではないので
応召義務もない,検診でそれを果たしているともいえる.
出産は自由診療であるから通常の商取引と同様に医師にも拒否する権利は
ある,ということで正解なんでしょうか?法律屋さんのお考えを
うかがえましたら幸です

ちなみにこの状況はアメリカの一般診療(低所得者・高齢者の公的医療保険は低額)
における状況と瓜二つでいよいよ日本の医療のアメリカ化がキターってかんじです

P R

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