エントリ

 どうも、あの事件は、福島地検の次席と検事正が(つまり検事正がということになると思いますが)、上級庁(つまり仙台高検)と何の相談もなく逮捕しちゃったらしいです。

 あの事件の逮捕が不当逮捕である、つまり逮捕の必要性がなかったという点では、検察庁の多数意見だろうと思います。
 また、事件の社会的影響を考えれば、当然上級庁に対して少なくとも事前報告をすべき事件だったと思います。

 つまり、当時の検事正のできが悪かったのが最大の問題と言えるかも知れません。

 なお、私のうろ覚えの記憶では福島地検の現在の次席検事は起訴時点の次席とは違っていると思うのですが、もしそうなら今の次席をいじめるのは可哀想です。

訂正追記
 私の勘違いでしたので訂正してお詫びします。
 現在の片岡次席が起訴時の次席ですね。(ある産婦人科医のひとりごと
 でも、次席と言っても検事正を前にしたらほとんど権限がない場合が多いですから(かなり面の皮が厚くて実力のある次席なら別の場合がありますが)、やっぱりあんまりいじめると可哀想です。
 次席はスポークスマン的な役割を担ってますから、心にもないことを言わなければいけない場合もあります。

追記
 私よりもっと直裁なエントリ
 検事正の権限(弁護士 落合洋司(東京弁護士会)の 「日々是好日」)

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コメント(105)

>あの事件の逮捕が不当逮捕である、つまり逮捕の必要性がなかったという点では、検察庁の多数意見だろうと思います。
逮捕状を出す裁判所はその辺はあまり気にしないんですかね?

 しないでしょうね。

流れと関係ない話で申し訳ないのですが、裁判所が逮捕状の発行(?というのでしょうか)を、拒むことが有るのでしょうか?  身近に知る例がなく、新聞報道などをみると、「逮捕状とは請求すれば即くれるもの」という印象が強いです。あと、裁判所って、一日24時間、祝祭日も営業(?)しているのでしょうか。

すみません、くだらない疑問ですね。時間の空いた時にでも、ご教示ください。

モトケン先生ではありませんが。

>裁判所が逮捕状の発行(?というのでしょうか)を、拒むことが有るのでしょうか?

あります。ただ、
http://www.courts.go.jp/sihotokei/nenpo/pdf/DKEI15~16.pdf
によりますと、17年度統計の全裁判所の逮捕状発付総数が
144070件に対して、却下が56件ですが。

>あと、裁判所って、一日24時間、祝祭日も営業(?)しているのでしょうか。

http://www.courts.go.jp/toyama/about/koho/essay08.html
などが参考になりますかと。

裁判員制度全国フォーラムのWebサイトによれば、
片岡 康夫次席検事は05年9月から現職にあるようです。

>てけりり さん

 ご指摘ありがとうございます。
 本文に訂正追記を加筆しました。

ひ さん、

どうもご紹介ありがとうございました。裁判官も、本来の勤務時間の外に、携帯でよばれることが有るのですね。「連絡がつかない!」などということも許されない立場でしょうから、たいへんですね。

つたない疑問にお答えを頂き、ありがとうございました。

> 裁判官も、本来の勤務時間の外に、携帯でよばれることが有る
この辺、医師と裁判官は通じることがありますね。お察しします。
法曹の方も体に気をつけて仕事をなさってくださいね。

はじめまして、教えてください。
逮捕、連行されるシーンがあまりにもショッキングだったのですが。これは、検察または警察が意図的に行うものなのでしょうか。このような場合には、個人情報など関係ないのでしょうか。まだ、有罪が確定したわけではないのに、医者だったら、あれで人生終わりになりそうな気がしますが。このような人生におけるのダメージが、大きい場合には、何か補償はないものでしょうか。

起訴、不起訴は検事正の判断?

モトケン先生

>次席と言っても検事正を前にしたらほとんど権限がない場合が多いですから

ということは、大野事件の逮捕、起訴は、前検事正の判断で、今回の猪苗代の不起訴は、7月に赴任された、新検事正の判断のもとで、ともに片岡次席検事が、記者発表を含む地検の業務を行っていたと、理解してよろしいのでしょうか。そうであれば、福島地検での両事件の取り扱いが異なった理由のひとつが理解できます。
それにしても、逮捕と不起訴の差は非常に大きいと思いますが。

http://www.w-seminar.co.jp/shihou/info/info040122.html
司法試験考査委員に片岡康夫という名前があります
わたしは法律家ではないので、この人が同一人物であるか
法律界では小物というのか 主体性の無い仕事をするものなのかは
知りませんですが、どこの組織でも筋の通らない勝手なことをして
社会に迷惑をかけた人間は処分するのが常識です

逮捕十日後の加藤医師勾留延長理由開示については
傍聴していたのでよく存じています
検察の紋切型の理由説明の後
弁護人の筋が通った熱弁が有ったのですが
裁判官は全く時間を置かず延長を認めましたです

逮捕時の模様については伝聞ですが
病棟で回診しているところを患者の前で手錠をかけ
あらかじめ待たせておいたテレビカメラの前を
引き回していたのがあの映像です

 警察と検察は事件によっては被疑者を逮捕するかどうかの協議をすることがありますが、どういう状況で逮捕するかという問題は逮捕をする警察が決めます。

>病棟で回診しているところを患者の前で手錠をかけ

というような状況は警察が演出している可能性が大です。

 反吐が出そうなほどとても悪趣味な演出です。

 悪趣味というのは不正確ですね。
 悪意に満ちたというべきでしょう。

 検察にしろ(検察ではないと思いますが)警察にしろ、過失犯に対してこんな演出を考えた人間の品性が疑われます。


 逮捕の当不当の判断と起訴の当不当の判断は同じではありませんし、事件によってもその判断は変わりますから、検事正の交代がどの程度影響しているかわかりませんが、先の検事総長の訓示(検察庁の重罰化(重要な追記あり)の追記部分)が影響している可能性のほうが大きいと思われます。

>てけりり  さん

ぼくもラブクラフト好きです

逮捕時にカメラが回っていた、というのは、とりもなおさず本人が知り得ない状況にも関わらず報道陣は知っていた、ということです。
この一点のみでも非常に不快です。

捜査・取り調べ状況の報道へのリークは官公庁の情報公開に当たるとする見解はどうにかならないもんですかね。

>医療人1号さん (No.3の書き込みについて)

 裁判官が逮捕状を発する際の基準は、刑事訴訟法199条に規定されていまして、これによると「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるとき」は、請求があれば逮捕状を発するとこととし、一方、「明らかに逮捕の必要がないと認めるとき」は、逮捕状を出せないとされています。逮捕状を出すことが原則、出さないのが例外なのです。

 大雑把に言うと、犯罪の嫌疑さえあれば、「逮捕の必要があるかどうか、少々疑問がある」位では逮捕状の発付を拒めないということでもあります。逃走の可能性、証拠隠滅の可能性がほとんど考えられず、逮捕の必要が「明らかにない」と認定できるケースでないと、裁判官が逮捕状の発付を拒むことは法律違反ということになるわけです。

 なお、以上の記載は、裁判官がいいとか悪いとか、まして福島の事件の逮捕が正当だとか不当だとかいうものではなく、単に法律・制度としてそうなっている、という説明です。この法律を前提とする限り、ある逮捕が正当か不当かは、捜査機関が裁判所に逮捕状を請求した際の疎明資料の内容、事件の性質と重大性、被疑者側の対応、捜査の進捗状況等、諸般の事情を総合的に検討しないと判断できない問題だと思います。

 さらに言えば、将来的に無罪判決が確定したとしても、その被告人を逮捕したことが直ちに違法不当の評価を受けるものでもありません。医療関係者の方が好む表現を使えば、逮捕をするか否かは、時々刻々と変化する捜査状況に照らし、その時点で捜査機関(と令状担当裁判所)が把握していた情報からプロスペクティブに判断されるべき問題だからです。

 FFFさん

>さらに言えば、将来的に無罪判決が確定したとしても、その被告人を逮捕したことが直ちに違法不当の評価を受けるものでもありません。医療関係者の方が好む表現を使えば、逮捕をするか否かは、時々刻々と変化する捜査状況に照らし、その時点で捜査機関(と令状担当裁判所)が把握していた情報からプロスペクティブに判断されるべき問題だからです。

 何度も言いますけど、一緒にして欲しくないですね。医療は、それをしないと患者さんが死んでしまいます。でも疑いがある逮捕をしなくても(書類送検でも)誰も(直ち)に死にません。

 不当逮捕してもOK,福島事件後続々と増えた産科の取り扱いの中止、他県や他科に与えた影響も、直接の責任とは断言できないということでOKなんですか?
 医療界以上に自浄作用の無い世界ですね。


>いのげさん  (No.11の書き込みについて)

 傍聴されたのは勾留理由開示の期日だと思われますが、これは、既に勾留をするという判断をした事件について、その理由を開示するための手続きでして、当事者の主張に対して何らかの新しい判断を下すものではありません。

 ですので、「全く時間を置かず」というのも、弁護人の主張を一蹴したということではなく、既に判断済みの事項を説明したに過ぎません。

 なお、毎度エクスキューズをするのも不恰好ですが、上の記載は勾留理由開示の制度を説明したものに過ぎず、福島の事件に関する勾留ないし勾留延長の当否を論ずるものではありません。

>元研修医 さん

 FFFさんは、No.15に関する限り、福島の事件が不当逮捕ではない、とはおっしゃっていません。

>何度も言いますけど、一緒にして欲しくないですね。医療は、それをしないと患者さんが死んでしまいます。でも疑いがある逮捕をしなくても(書類送検でも)誰も(直ち)に死にません。

 医療行為と逮捕の比較は意味はありません。

 逮捕それ自体の当否を問題にすべきです。

 元研修医 さんの意見の根底には、医師はミスをすれば責任を問われるのに警察または司法はミスをしても責任を問われないという点があると思いますが、これは司法制度の本質にかかわる問題ですので、これも比較論で議論するのは生産的ではありません。
 たぶん感情論になります。

 ここで議論すべきは、医療事故に対する法的責任追及のあり方だと思います。

 その観点で言えば、誤判のリスクを常に負っているという意味では、医療は司法に似ていると思います。

 つまり、単純比較のもとに司法側の責任を問う方向ではなく、それぞれの行為の特色と本質的類似性に着目して医療の責任の限界を画する方向が正しいと思います。

モトケン先生

>つまり、単純比較のもとに司法側の責任を問う方向ではなく、それぞれの行為の特色と本質的類似性に着目して医療の責任の限界を画する方向が正しいと思います。

裁判官が裁判官として訴訟の中で求められる注意義務を果たした上で、なお発生するかもしれない誤判について責任を問われないということをもとに、医師が医療行為を行う上で通常求められる注意義務を果たした上で、なお発生するかもしれない誤診について責任を問うことについて比較議論をする場合、裁判官が誤判をもって責任を問われた(組織内の出世等は除く)事件の検証が必要になるかと思いますが、具体にはどのような事件があるのでしょうか?

要するにセレモニーだったわけで
わたくし相当なお金かけて行ってしまいましたw
セレモニーなら多少は悩んだふりくらいしては
どーかしら というのは冗談です
まあ 検察の言い分を確認する程度の意義しかないということです
問題は検察の主張を100%前提としても過失が存在したと
医者のわたくしにわからないということでしょう
しかも 裁判官は逮捕が無問題だと言っている
何が犯罪で何が犯罪でないか分からない現状が
司法不信と医療崩壊を推進しております

これに対する一つの対処としては
医療従事者と法律家によるprospectiveな議論
これがもっとあるべきじゃないかと思います

で、小松先生の「医療崩壊」251ページ
松蓮^緡鼎諒壊を防ぐために から引用
「(4) 医事刑法を制定し、医療における罪を明確にする
 医療における罪を明確にしてほしいという私の主張に対し、
裁判官を含めて、議論の相手になってくれた法律家の多くは
強く反対したが、反対の理由を明確にしなかった。私には
法律家の思考が、あまりに過去の法律にとらわれすぎて
いるように思えた。私の意見を理解してくれたのは、患者側に
立つ若い弁護士だけだった。
 医療現場には傷害や死が日常的におきている。「世論」が罪の
範囲を決めるようでは、医師は怖くて診療できない。私は、
医療における過失の刑事責任を問うのであれば、せめて罪を
明確にしてほしいといっているのであって、医療における罪の
追求をなくせといっているのではない。これは医療従事者を守ると
いう意味もあるが、医療を保全するためでもある。業務遂行上の問題で、
刑事罰を科せられた側が理不尽だと感じれば、引き受け手hがいなくなり、
その業務は成り立たなくなる。現に病院の医療が崩壊しつつある。
医師や看護師を奴隷として強制的に働かせるわけにはいかないことは、
何度も繰り返しているとおりである。」

>モトケンさん
>単純比較のもとに司法側の責任を問う方向ではなく、それぞれの行為の特色と
>本質的類似性に着目して医療の責任の限界を画する方向が正しいと思います

福島の医師の逮捕を司法のミスと仮定して

1.ミスをしたのだから司法に対して訴訟を起こし、過失を明らかにするべきだ
2.医療に限界はある。そして、司法にも限界はある
司法の過失は問わないから、医療の過失も問わないで欲しい

1のスタンスと2のスタンス、どちらのスタンスで議論するのかと言う事ですか。

 私も医療と逮捕の比較は無意味だし、感情論も無意味だと思っていますよ。
 前コメントは感情論でした。すいません。

 でも司法関係者から
>医療関係者の方が好む表現を使えば、逮捕をするか否かは、時々刻々と変化する捜査状況に照らし、その時点で捜査機関(と令状担当裁判所)が把握していた情報からプロスペクティブに判断されるべき問題だからです。

 と言われるのは非常に腹が立つのです。プロスペクティブに判断すべきなのは充分わかっているけど、医療はそう裁かれていないし守られる法律も無い。一方で司法は法律でそう決まっていると手厚く守られている。
 そういう立場の違いがあるのに「医療はプロスペクティブっていっているでしょ。だから誤認逮捕もOKってわかるよね」という論調が許せないのです。

 同じように誤判のリスクを背負っているのに、医療側の窮状には他人事、自分の方は法律でそうなっているからっていうのはおかしいのでは。いつも法律ではそうなっているからで終わっていて、法律や制度を変えようという議論にはならない。想像力がなさ過ぎます。
 

 少なくとも全国の多くの検事が片岡検事がやりすぎだと思っているなら、なんらかのアクションがあってしかるべきなのではと法律の素人としては思います。

>じじい さん

 裁判官が誤判を理由に刑事責任を問われた事例はないと思いますし、意図的な誤判(これは誤判とは言わないでしょう)以外の場合に、刑事責任を問う根拠はないと思います。

 民事損害賠償については国家賠償の事案としてあるかも知れませんが、今は判例データベースにアクセスできませんので確認できません。

 内部処分としては、このブログで少年の違法勾留に関する事例を2件紹介していますが、これらについては裁判官が懲戒処分を受けたのではないかと記憶しています(定かではありませんが)。

>しまさん
 
 スタンスとしては2です。

 しかし、

>>司法の過失は問わないから、医療の過失も問わないで欲しい

というのではありません。

 司法の過失を問わないで欲しい、というのは正しくありません。
 司法の過失は問うべきではないのです。
 それは司法制度に内在する要請から帰結される結論です。

 そして同じことが医療にも言えそうだと思われるのです。

 

私も、誤認逮捕が許容されるレベルと、医療過誤が許容されるレベルの差は、司法によるダブルスタンダードの嫌疑濃厚と思います。
個人的には「明らかなダブスタ」といっていいのでは、と感じます。
元研修医さま や しま さまの指摘は、理に適っていると思います。

>元研修医 さん

 おっしゃっていることはごもっともなんですよ。

 なぜ裁判官に誤判の責任を問わないかと言えば、そんなことをすれば裁判官のなり手がいなくなるということに帰着するのです。

 つまり司法崩壊が起こるということです。

 ところが裁判官や検事や警察官には、司法崩壊と医療崩壊が同じことであるということがわからない想像力の欠如した人間がいるわけです。
 医療が崩壊しているという認識すら欠如している人が少なくないことは否定できないでしょう。

 しかし、問題を感じている人間もいます。
 なんらかのアクションの一つとしてNo.12で指摘した検事総長の訓示が挙げられます。

>元研修医さん
>法律や制度を変えようという議論にはならない。想像力がなさ過ぎます。

医師側からアクションを起こすべきでしょうね。
元研修医さんのご意見を聞いていると、「医師は立場が弱いのだから、
司法が医師の意見を受け入れるべきだ」と言っているように聞こえます


>モトケンさん
>司法の過失は問うべきではないのです。
>それは司法制度に内在する要請から帰結される結論です。

なるほど、司法界ではそのような考え方なのですか。
私から観ると、司法の無謬性を前提としているように思ってしまいます。

同じように、「医療の過失を問うべきではない」と言われると、
医療の無謬性を前提としているように思います。

「過失を問わない」と言う言葉の意味が違うのでしょうが、
では、医療や司法がミスを犯した場合、どうするのかとは思います。
被害者はどうすればいいのかと考えてしまいますね。

別に医療や司法を批判している訳ではないのです。
なんとなく、話が一段階奥に進んできたように思いましたので、
あえて質問させて頂きました。

>しま さん

>私から観ると、司法の無謬性を前提としているように思ってしまいます。

 私から観ると逆です。

 司法(裁判官)は間違う、ということが前提で制度設計されていると理解しています。

モトケン先生、ありがとうございました。

> 裁判官が誤判を理由に刑事責任を問われた事例はないと思いますし、意図的な誤判(これは誤判とは言わないでしょう)以外の場合に、刑事責任を問う根拠はないと思います。

>司法の過失は問うべきではないのです。
 それは司法制度に内在する要請から帰結される結論です。

確かに、双方とも、暗闇の海を様々な手がかりをもとに泳ぎ、一定の時間までにゴールと思しき場所へ泳ぎ着かなければならないとすれば、たとえそのゴールが真のゴールではなかったとしても、全力を尽くしてたどり着いた者を罰するのは正しくないのかもしれません。全力を尽くしたかどうかの検証は必要かも知れませんが。

>モトケンさん
なるほど、「過失を問うべきではない」と言う事は、「過失を犯す」事が前提で
制度設計される必要があると言う事ですね。

ただ、学校の勉強をさぼって来たからかも知れませんが、司法制度がどのような
ロジックで制度設計されているのか、「三審制」や「裁判と検察と弁護が明確に
わかれている」と言う事くらいしか思いつかないのです。

日本の司法制度がどのような考え方を前提に設計されているのか、
適切な参考書籍があれば教えて頂けないでしょうか。

No.28 じじいさま

>全力を尽くしたかどうかの検証は必要かも知れませんが。

同感です。
そして、全力を尽くしていなかった場合でも、懲戒処分は組織の内部でされれば(原則)足りると思います。

外部的に責任を負うべき主体は、故意(or 故意に等しい重過失)でない限り、利益の帰属主体であるべきだと思います。

通常の業務の中で起こってしまった不注意による事故に対しては、刑事責任や、莫大な損害賠償義務を個人に負わせるべきでない、と思います。
業界を問わず。

>じじい さん

 医師に応召義務があるのに似ているように思うのですが

 裁判官は裁判を拒否することができません。
 訴えが起こされたらその当否を判断しなければなりません。
 よくわからないから裁判しない、ということは許されません。
 原告か被告かのいずれかを勝たさなければなりません。
 その判断が間違っていたからといって、責任を問うていたのではほとんどの裁判官が責任を追及されます。
 控訴されて控訴審でひっくり返された経験のない裁判官のほうが少ないのではないでしょうか。
 控訴審でひっくり返されて裁判官を辞めなければいけないとしたら、裁判官は誰もいなくなります。

 自分のことを医療に当てはめる裁判官が増えれば、流れは変わるように思います。

追記
 このコメントはしまさんのNo.29を読む前にアップしました。
 「適切な参考書籍」というのはすぐに思い浮かびません。
 私の訴訟観というのは、
民事訴訟法 法律学全集 (35)
三ヶ月 章

の影響を強く受けています。
 でもこれを読めば分かるというものでもありません(^^;

横レス失礼します。
>しまさん(No.26)
自分は元研修医さんの発言にものすごく同意します。
我々は本当に弱い立場なんですよ。司法の方々にも助けて欲しいと思っています。
>医師側からアクションを起こすべきでしょうね。
という意見が大勢なのであれば、もはや崩壊は避けられないものでしょう。
一勤務医である我々が、とりあえず(一人でも)できるアクションとは逃散しかないのですから。

モトケン先生

>自分のことを医療に当てはめる裁判官が増えれば、流れは変わるように思います。

時間の流れのスパンは違うかもしれませんが、両者は、本来は似たような立場に置かれた、同じ高度な専門領域を有する「職人」として、最も分かりあえる関係にあるのかもしれません。

>血液内科さん
立場の強い弱いは主観的なものだと思うんですよね。

確かに医師は立場が弱いかも知れないですが、
医療過誤の原告側だって自分達の立場が弱いと思っている訳です。

司法に取っては、どっちの立場が弱いのか判断を迫られる訳です。

それだけならまだしも、「サラリーマンは立場が弱いから司法は何とかしろ」とか
「専業主婦は立場が弱いから司法は何とかしろ」とかぐだぐだになり、ひいては
「裁判官は立場が弱いから司法は何とかしろ」と言うようになりかねません。

ド素人なので基本的にはROMしている者です。

>  控訴されて控訴審でひっくり返された経験のない裁判官のほうが少ない
> のではないでしょうか。
> 控訴審でひっくり返されて裁判官を辞めなければいけないとしたら、裁
> 判官は誰もいなくなります。

え、ひっくり返された経験がない裁判官が多数いるんですか。驚きです。

私の職業人生において、自分の仕事を先輩、上司、客先等々にひっくり返された経験は無数にあります。想像するに、医師の世界もそうでしょう。

ド素人としては「なぜそれほどの高い精度で裁判官は上級者と一致する判断が出来るのだろう」と直感的に、、、率直言います、不信感を抱きました。また「そんな偏った経験しかない人間に、ふつうの人間の振るまいが理解できるんだろうか」と。

それはさておき、

医療関係者の皆様の話を伺っていて、一つ思うのは「数字で示して頂くことは可能でしょうか?」です。生涯を産科なり脳外科なりに捧げた時に訴訟に巻き込まれる率、の推定はありますでしょうか。

裁判官は、驚くほど誤判率?(なんと呼べばよいのでしょうか)が低いようです。それでも通算すれば、誤判の責任を問うシステムにすると司法が崩壊する程度には高い、という前提で制度設計されているとのご説明を頂きました。

医療に関しても、同様の議論ができるのではないかと思います。

私の職業の場合、まっとうな仕事をしている限り、訴訟に巻き込まれる危険性はまずありません。これが、一生この仕事を続けると刑事訴訟に巻き込まれる危険率5%、とか言われれば、逃げ出すことを当然考えます。

>Forsterstrasseさん

 分かりにくい表現をしてすいません。
 統計を調べたわけではなく自信がないので婉曲的な表現を使ったのですが、私は

>>控訴されて控訴審でひっくり返された経験のない裁判官のほうが少ないのではないでしょうか。

と言ったのでありまして、つまり、

ひっくり返された経験のある裁判官のほうが多いはずだ

と言ったわけです。

 合議で少数派に回ったことのある裁判官を含めれば、他の裁判官から判断が間違っていると指摘されたことのない裁判官はいないはずです。

いじめるとかわいそうって・・・診察中に逮捕されてマスゴミに晒された医者の方が酷いだろ
法曹って馬鹿じゃないの?

>Forsterstrasse 様

>生涯を産科なり脳外科なりに捧げた時に訴訟に巻き込まれる率、の推定はありますでしょうか。

 産科に関してはしょっちゅう引用されているデータがあります。

産科の年間訴訟率は約1%と言われています。卒業する年に25歳、引退する年を65歳とすると40年間で訴訟を起こされる可能性は1−0.99^40≒0.34です。
すなわち3人に一人は生涯のうちに1度は訴訟を起こされる計算になります。

ちなみに確か外科は年間訴訟率0.8%ぐらいで、40年の累積訴訟率は28%(4.5人に1人)ぐらいだったと思います(ま、もっとも、40年外科現役なんて人はそうはいませんが)。

また、年間訴訟率は「年々上がっている」という事実があります。

>医療従事者 さん
 
 (少々アルコールが入っているので)売り言葉に買い言葉のレスをしようと思いましたがやめますけど

 実情を知らずに片岡検事に対する個人攻撃をするということは、あなたの言うマスゴミと同じ過ちを犯す危険がありますよ。
 確かに私を含めて馬鹿である可能性はありますけどね。

 一般論ですが、馬鹿な検事正の下の次席ほど悲惨なポジションはそう多くはないということは指摘しておきます。
 典型的板ばさみ中間管理職です。

追記
 片岡次席を庇っているように受け取られているかもしれませんが、私の本意としては、逮捕・起訴した福島地検を批判するとすれば、次席ではなくて検事正を批判するべきだということです。

35へ
 詳しい数字は分からないが、福島の不当逮捕不当起訴事件以来、産科医が刑事事件として逮捕起訴される確立は上昇し、約40年間で2から3回位遭遇するんではないですか。民事訴訟も確立も凄く上昇しています。だから当然産科医は逃げ出しています。
 現役のバリバリ働いている産科医は結構やめているようです。知っている病院に産婦人科を辞めて検診担当して転科した医師がいます。
 一般人、裁判官、警察、検察官、マスコミは、わざわざ腕を磨き上げた産科医療から撤退して逃げている状況を全然理解できません。知ろうともしません。だから産科が崩壊するのです。産科崩壊は確定です。
 次に崩壊するのは救急医療です。次から次に重症患者が運ばれてきても、今は完璧に即対応しなければならない。一番患者が死ぬ確立が高い現場だ。結果が悪ければ逮捕され、民事訴訟で多額の金を要求される。だから絶対に救急医療はしません。頼まれてもしません。
 その次は外科が崩壊する可能性が高い。崩壊すれば手術まで6ヶ月や1年先まで予約が埋まっているという状況になるかも知れません。

福島県警察は明らかに不当逮捕を演出した。
 隣の県の山形県の、医療機器納入の談合に関係した、貴重な麻酔科医の逮捕の時は病院ではなく自宅であるアパートで目立たないように配慮した。彼は罰金刑を受けましたが、警察も全然動かない分けには行かないからこの程度で済むむようにしたに違いない。貴重な麻酔医がいなくなったら、新庄では手術も出来なくなるからな。山形県警察は麻酔医医療崩壊しないようにしたと思うよ。
 それに比べて福島県警察の加藤先生逮捕は一体何ですか。加藤先生は犯罪を犯していないのに、リンチ、市中引き回し、拷問を加藤先生に加えているではないですか。警察の悪意を感じるね。福島県警察は辞職した佐藤栄佐久の部下である。彼が逮捕指示に関わった可能性は否定できない。何故なら、加藤先生のことを佐藤栄佐久は激怒したという話ではないか。今後は誰がこの不当逮捕を指示したか明らかにしなければならない。

これは下から引用しました。
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/hosp/1158248738/359
359 :卵の名無しさん :2006/10/03(火) 13:38:53 ID:QmRuksP/0
>346
先日、福島医大の某教授に会ったら「知事が辞めてよかった」といっておりました。
先日、汚職疑惑で辞職した佐藤知事は3期目からは傲慢になり「県立医大婦人科の教育がわるいから
患者が死亡するんだ」と婦人科の教授を怒鳴りとばしたそうです。
知事が替わったから判決も変わったのかな?

 モトケンさん

>なぜ裁判官に誤判の責任を問わないかと言えば、そんなことをすれば裁判官のなり手がいなくなるということに帰着するのです。
 つまり司法崩壊が起こるということです。
 ところが裁判官や検事や警察官には、司法崩壊と医療崩壊が同じことであるということがわからない想像力の欠如した人間がいるわけです。
 医療が崩壊しているという認識すら欠如している人が少なくないことは否定できないでしょう。
 しかし、問題を感じている人間もいます。

 
 まさに、そういうことなんですよね。
 分野を問わず高度な専門分野で、誤判の内在する分野についての判定は非常に慎重にすべきなのだと思います。
 少なくともここの司法関係者の何人かの方はそういう意識をもってくださっていることをありがたく思います。これをどう世論に広げていくかということでしょうか。マスコミの方はこのブログをみていらっしゃらないのでしょうか。是非コメントが頂きたいところです。

 ちなみに、私の出身大学の地方の産婦人科はほとんど壊滅的な状況のようです。同級生もお産を辞めてしまいました。
 横浜も妊娠5週で分娩予約をとらないと、とれないと聞きました。

 障害訴訟率30%、時には不可抗力でも逮捕され晒し者にされる、これで産婦人科を続けていけるほうが超人的な方のように思います。

 人間は間違うもの、その上でのシステム設計が必要なのです。

関係者一覧。

宮城正典( 福島地検 検事正) 福島地検 検事正 :宮城正典2005年4月〜2006年7月
片岡康夫(福島地検次席検事)
駒方和希(福島地検担当検事)
綿貫茂(福島県警本部長)
荒木久光(福島県警刑事部長)
渡部四郎(福島県警富岡署長)
作山洋三(大野病院院長)
秋山時夫(福島県病院局局長)
佐藤栄佐久(福島県知事)
宗像正寛(県立三春病院診療部長)
田中幹夫(財団法人太田綜合病院附属太田西ノ内病院 産婦人科部長)
藤森敬也(県立医科大学医学部附属病院総合周産期母子医療センター講師)

モトケンさんの、医療と司法の比較の仕方は、何か
歯に物が挟まった書き方をされているように思えます。

はっきりと、法治国家における司法制度は、他の制度
例えば医療制度や行政政策、家族制度や全てのものに
優先させざるを得ないと言えば、医療従事者にも理解できます。

理解できないのは、医療業務領域への公訴権濫用を回避する
手立てとして、訴追裁量や公訴維持権などの濫用を抑制する
制度を、法曹側が無視して平気であることなのです。

これは、何も医療訴訟に限ったことではありません。
我々は法治国家にとって、司法制度が守られることに、
なんら異議はありません。異議があるのは、繰り返しに
なりますが、現行の司法制度の制度的な瑕疵を、指摘するものが
少ないことを良いことに、頬かむりしている法曹側の姿勢なのです。

医療訴訟に関しては、免責を一般的に求めているのではありません。
非犯罪化の運用をすることではなく、免責条件を確定してほしい、
犯罪要件の明確化を求めたいと思うのです。

私もエクスキューズしなければなりませんが、上述の
批判の対象は、モトケンさんでないことは了解されますよね。
モトケンさんやこのブログの法曹関係者諸兄には、論議して
いただける感謝の気持ちでいっぱいですから。

司法制度の細部など難しいことは判りませんが、わざわざマスコミまで呼んで診療中の医者に手錠かけて引っ張っていかなければならないような必要性がこの事件にあったとは到底思えません。何しろ1年以上も前の件で全く逃亡の恐れもないわけですし。

某便所の落書きなどにあるような噂レベルの書き込みがどこまで真実を示しているのかは判断できませんが、何かしら普通と違う意図、思惑があったのでは?とは外野から見ていても想像してしまうところです。
贅沢を言うようですが後世まで医療崩壊の引き金を引いたと語り継がれるだろう逮捕劇がこんな「しょうもない」事例であったことが何ともやりきれません。

訴訟に巻き込まれる率をお教え下さいました皆様、ありがとうございます。数字の算定根拠を初めとして、色々思うところがあるのですが、その前に

ないかいい様、すいません、ページが見られませんでした。http://med-qoml.ddo.jp/ というサイトはないと言われます。DNS障害?

こんにちは、元研修医さん、fuka_fukaさん。
整形Aです。

No.22および24の書き込みについて

>私も、誤認逮捕が許容されるレベルと、医療過誤が許容されるレベルの差は、司法によるダブルスタンダードの嫌疑濃厚と思います。
>個人的には「明らかなダブスタ」といっていいのでは、と感じます。
>元研修医さま や しま さまの指摘は、理に適っていると思います。

このダブルスタンダードは、官と民のダブスタという側面もあると思います。
たとえば、最近では岐阜県庁の裏金作り。
古くは、北海道県警、宮城県警などの報償費の問題。
それからどこかの検察庁で問題になりかけたことがありましたよね。確か内部告発者が別件で逮捕されて、もみ消された(?)事件。

これって、「裏金作り」などといった倫理の問題ではなく、明らかに公金横領でしょう。公金横領というのは、公務員にとっては重大な犯罪行為です。
これらの事件に対し、横領された役所が告発し、警察が捜査に乗り出して事実を解明した、なんてケースは聞いたことがありません。自分たちもやっているからですよね。

民間に対してはこうはいきません。明らかなダブスタです。

> 司法の過失は問うべきではないのです。
私は違うスレでこれについて同意した記憶があります。司法の過失は問うべきでは内と思います。
しかし、間違いを犯したら誤るのは当然です。不当逮捕、冤罪、これらについて、マスコミの前で頭を下げて謝るくらいのことはしないと、私たちは納得しないでしょう。

>>Forsterstrasseさん
一時的にサーバーが落ちているみたいですので、
前記のURLをgoogleで検索してみて下さい。
Cacheはのこっています。

一応内容は以下-----------------------------------------------------
日本の産婦人科医は約12000人(H14年)。http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/02/tou7.html

産婦人科の訴訟件数は137件/年(H15年)。http://www.ajhc.or.jp/goods/data.htm

訴訟係数(=訴訟数/医師数 × 1000)は、

137/12400×1000=11.048 でした。

ちなみに、当HPでの前回集計結果(2003/12/29)は9.113であり、わずか2年弱で、2ポイントも増加していることになります。

これが何を意味するのか。1年間で、日本の産婦人科医の約100人に1人が、裁判の被告人になります。裁判まで行かずとも、示談となった例は背後に数倍あると考えられます。一番少なく見積もって仮に2倍としましょう。1年間で、日本の産婦人科医の50人に1人が、医事紛争に巻き込まれます。

25歳で研修医になり、40年医者を続けたら、生涯で医療訴訟の被告になる確率は、約40%になります(計算してみてください)。

あたりまえのことを補足しますと
上記の計算は平均的ケースのリスク(確率)であり
分娩数が多くなるほどリスクは上昇します
疲労の影響を考えると単純な比例ではないかもしれません

そしてまたハザート:事故が生じた際のダメージの大きさも
経済的にも精神的にも他科よりきびしいものがあります
慰謝料が一億円だとして一例30万円の分娩料を何例こなせば
稼げる額でしょうか いうまでもないことですが
分娩料は純利益ではありません

いわゆる「検察ファッショ」ということですね。
「最強の権力」が暴走すると如何に恐ろしいかと言う実例です。

>「検察ファッショ」

 こういうレッテル貼りはあまり好きじゃないです。
 どんな組織にも、いろんな人間がいるというだけだと思います。
 ラベリングはことの本質を見失う危険を孕んでいると考えています。

> 25歳で研修医になり、40年医者を続けたら、生涯で医療訴訟の被告になる
> 確率は、約40%になります(計算してみてください)。

う〜ん。恐ろしい診療科ですね。これでは、産科医を辞めていくわけだ。

卒業と同時に産婦人科に入った同期8人のうち、5人辞めて、さらに今年2人辞めて、ついに最後の1人になってしまいました。この1人も精神的にもう耐えられないと繰り返していて、体を壊さないか心配です。「もう十分やったんだから、少し休んだら?」と言っているのですが。

レッテル貼りは不毛なんですが
検察をチェックする機能が不足しているというのも
また事実ですな

患者側の立場で発言させて頂くのなら、チェックする機能が不足しているというのは、
医療に関しても同じです。一緒にするなと怒られるのを覚悟して発言しますが。

内部では色々やっているかも知れませんが、それが外部に漏れてこない。

外部に漏れてもどうせ分からんですが
内部からみても足らんですなー

事後法で人を裁くのは無効

 近代先進国家の刑罰、裁判に関する最低の条件とは、逮捕や裁判の前に法律が存在することに尽きる。事後法で人を逮捕し裁判にかけるのは、野蛮国家や独裁国家だけである。今回福島警察が事後法を勝手に作成して加藤先生を不当逮捕するのは野蛮なことだ。警察の越権行為だというべきです。警察が今回主張した法律は福島県でだけで制定された、福島県警だけで通用する法律です。日本国の医師は福島県警察が制定したいかなる法律、文面を見たことはないし交付、通達も一切受けていません。厚生労働省からは当然ありません。医師を逮捕する場合、日本全国共通の医師法に細かく明文化して、そしてそれに違反しているから逮捕するというべきです。何度でも主張しますが、福島県警の今回の逮捕は自分達が勝手に事後法制定してから行ったものであり、司法、立法、行政の3権分離に反します。加藤先生の基本的人権も踏みにじっていますから明らかに憲法違反です。
 そもそも術前に癒着胎盤を100%診断できる検査方はない。帝王切開時に輸血の量を何単位準備すべきかという法律は存在しない。癒着胎盤が原因の死亡は例え手術がうまくいかず死亡したとしても、病死だから異状死ではありえない。例え一歩譲り異状死であったとしても、届出義務は院長にあったのだから、加藤先生を逮捕するのは筋違いである。
 意見の一致を見ない医療行為の範囲は厚生労働省の管轄の元に専門化が集まり議論し合い決めるべきです。その合意事項や医師法の変更項目は全国の医療機関および医師に通達させるべきです。その合意事項に警察権力が介入することは避けるべきである。何の罪もない献身的にただひたすら患者の命を救う善良なる医師の基本的人権は保障されるべきです。
 今回の逮捕事件で産科医の医療行為を行う為の士気は最低となってしまった。産科医は結構辞めています。医師仲間では福島からの緊急避難勧告が出ているのは公然の事実。マスコミは知らないか、報道しないだけ。産科を閉鎖する病院が極端に増加し始めました。
 産科医療崩壊を防止するためには法律制定する必要があります。死ぬ確立が高い病気の治療や手術をして患者が死亡した場合、それを不可抗力とし、医療行為は刑事責任を問えないとすること。不可抗力かどうかは医療の専門家委員会10人が集まり、多数決で決めれば良い。医療を全く知らない人間には無理である。また理不尽な民事裁判に訴えられないように、専門家10人が不可抗力と断定すれば民事責任も問えないとすれば良い。そうすれば産科医療崩壊は防げると思われる。

>いのげさん
そんなものですか。まあ一般の会社でもそんなものですね、正直。
「評価」と言う概念が欠落している気はしますね。

好き勝手なことを書かせて頂いてますが、命を背負ってないから書けるんですよね。
一般の会社では単なるミス、浮かび上がってこないミスであることでも医療現場では、
死に繋がっているんですよね。そんな中で働いている医師や医療者の皆様は
本当に大変ですよね。お疲れ様です。

>一郎さん
御説ごもっともです。正論だと思います。
総論としてはその方向でいいと思いますが、各論で揉めそうですね。

>  しま 様
医療の場合、カルテ開示や領収書発行など、主治医や病院に頼めばやってくれていると思います。
また、自費になりますがセカンドオピニオン外来もありますので、必要な時は利用すると得策です。

病院のチェック機能も、(病院評価機構という怪しい団体以外に)遅ればせながら、着々と行われていると思います。但し、予算の必要なことですので、財政的な無理も生じています。

患者さんに病態を説明するというのは、思う以上に大変なことでして、
例えば、微分方程式を今の高校生に教えるくらい困難なことではあります。患者さんは自分の体のことなので、理解できて当たり前と考えている方も多いですが、素人に対して病態メカニズムの説明をするのは困難なのです。ラーメン屋に行ってラーメンの作り方を聞くとオヤジにどやされますが、私達は説明できないと逆に患者さんに怒られます。ラーメン屋の仕事はラーメンを食べさせることであって、ラーメンの説明をすることではないことが了解できる人でも、医者の仕事は本来は診療そのものであって診療の説明でないことは理解して頂けません。

それでも、出来るだけ説明をし、同様にチェック機能も働かせようとしていると思います。まだまだ足りないのでしょうけどね。

>座位臥位立位さん
以前は「説明するべき」だと思っていたんですが、最近ちょっとスタンスが
変わってきまして、皆様の仰るとおり説明は費用対効果が薄いのかなと思うように
なりました。

つい先ほど「イレッサはギャンブル」と言う趣旨の書き込みをした訳ですが、
ギャンブル、例えば競馬に例えてみます。自分が馬券をすったとき、どのような
対処で納得するかという事を考えた場合、騎手があれこれ語っても納得しないように
思いました。それなら、どのような方向がいいかというと、それを考えています。

チェックというのは、例えば事故調査委員会というものを念頭に置いています。
医療過誤の被害者は、今回は念頭に置いていませんでした。

>座位臥位立位さん
>私達は説明できないと逆に患者さんに怒られます

私の考えですが、怒るというのなら、説明できるできないとは無関係だと思います。
患者さんが望んでいる事を言わないから、怒っているのではないでしょうか。
ですから、理不尽な怒りではないかと思う訳ですが。

その場に居合わせた訳じゃないので、勝手な想像なのですが。

>しま 様
私の話がかみ合っていなかったようで、申し訳ありません。

患者さんの心理の真実
さて、
患者さんの心理として、つくづく思うのは以下のことです。
『患者さんは、治療法が正しいとか、説明が適切だとかを望んでいるわけではない。単純にただ治りたいんです。治れば偶然の治療効果であろうと、説明が間違っていようと構わないのです』

良く、医者は患者の気持ちが分からないと言われますが、そんなこともありません。僕ら医者自身、多くの持病を持っているので、よその病院で長く待たされ、なかなか治らないつらさを知ってますし、家族の病気でつらい思いをしています。

今日は、とりとめもないことを書き殴っていますね。ご容赦あれ。

しかしまぁ医者は内部事情をあちこちに書いてますが
検察の内部事情書くのはモトケンさんくらいでないの

よくスポーツにもたとえられる医療の世界ですが、
試合の後には選手や監督が試合内容について検討反省することは良く行われていると思います。
あそこで誰それが相手選手の動きを良く見ていれば…とか
ここではパスではなくシュートを選択すべきだった…とか
たら・ればの話でも振り返り分析することは次の試合、今後の練習方法の改善に大いに寄与することでしょう。病院でいえば、症例検討会がこれに当たります。
ところがこの反省会を、勝ち負けと点数の多寡のみに拘る、実のところルールもろくに分かっていないマスコミと世論のなかでやるとする。医療でいえば裁判沙汰になったと。
テレビカメラの前で選手に「負けたのは自分のミスのせいだった、申し訳ない」と言わせる。
チームのスポンサーやファンが被った金銭的・精神的損害を賠償すべき、とまた一騒ぎ起こす。
こんな状況を許すチームがまともに機能して存続できるかと考えれば、失敗をフィードバックするやり方としては最悪というべきです。

さらに試合を記録して「素人にも分かりやすく」解説するのも選手の義務だったりして。

医療とスポーツが違う点は
1.それでもスポーツでの選手の行動やエラーは第三者が容易に評価できるのに対して、
 医療ではそれがしばしば困難なこと。
2.スポーツでの敗北に比較して、医療で望まない結果になった時の被害者感情がより強く、
 怨嗟の思いが生じること。
3.スポーツに比較して、医療では競争と淘汰が十分に行われないように見えること
 (リピーター医師の問題)
 でしょうか。

1と3については、医療ミスをもっときちんと評価し、不出来な医師を淘汰すべき、と簡単に言えない面もあるのではないかと思います。甲子園優勝候補の、優秀な控えの選手が山ほど揃って日々練習のみに集中できるチームではなく、県大会入賞を目指す公立高校の、受験を控えた3年生も含めて部員11人しかいないチームだとしたら。練習量が不足しているためにエラーを繰り返している選手がいることが誰の目にも明らかだとしても…
結局のところ医療の質向上のためには、リピーター医師を個別にどうこうするというのは(別に反対するわけではありませんが)所詮小手先の技に過ぎず、「皆の練習(教育)に資源を投入する」「良い選手(医師)が集まるように優れた指導者・名門校の栄誉・奨学金等に相当する魅力的な報酬を用意する」といった策が王道であるはずではないかと。
2について、被害者感情の慰撫を第一に考えるならば、特に感情的に拗れたケースでは裁判のお世話になるのもやむを得ないという気もしますが…現在の司法制度に身を任せるのはやっぱりかんべん、と思ってしまいます。

ないかいい様、いのげ様、

補足説明有り難うございました。

その他の皆様から頂いたレスポンスも含め、拝見した限りでは、年間の訴訟数から、生涯に遭遇する訴訟数を算出しているようです。研究者のはしくれでもある私としては、少々不満です。なぜこれほど重要な数字を誰も実地調査していないのか?

実地調査すれば違う側面が分かるであろうことは、示談はここに現れていないとか、分娩数や疲労度による補正が入っていないといった皆様のご指摘でも明らかです。

「医療現場の悲惨さの説明として36時間勤務の話をすると、多くの人が絶句する」とどなたかが書かれておられました。悲惨さの具体例として、医師たちが無念さに苛まれつつも逃走する理由として、36時間勤務は確かに分かりやすい。

この被訴訟率(?)も、36時間勤務ほどではありませんが分かりやすい数字だと思います。これを軸に説明して頂くべきではと感じています。そのためにも、実態調査に基づく確たる数字が欲しいところです。

最近の新聞報道で「産科が減少しているのは、訴訟の増加も背景にある」という一文が付加されることが多くなっていると感じています。大変結構なことですが、正直言って、これだけじゃ何いわれてるのか分からないんですよ。私のようなド素人だと。

全国調査はすぐには無理でしょうから、県の医師会レベルでいいから、数字出ませんかねえ。刑事。民事。示談の割合。決着までの期間。賠償額。人々に、確かな数字をつきつけるべきです。

Forsterstrasseさん

>なぜこれほど重要な数字を誰も実地調査していないのか?

一つの理由は、「医師会や行政などにとって、余り好ましくない情報だから」でしょうね。

現実を突きつけられた結果、これまで「やりがい」を求めて、自己や家族を犠牲にして、救急や、お産にがんばってきた医師の士気はどうなるでしょう?

訴訟率の高い科の医師たちが、対抗(というか、身を守る)手段として、どのような行動に出ると思われますか?

卒後研修を終えた、さほど覚悟のない大多数のおぼっちゃま・おじょうさまたち(とあえて呼ばせていただきます)は、それらの数字を見て、どのような選択肢を取ると思われますか?

と、そういったことが、妨げの原因になっていると思います。

私自身も、きちんとした数字を知りたい一人です。
その結果も踏まえて、自分の人生を見つめなおす時期にいると思っています。

座位臥位立位さんの
>『患者さんは、治療法が正しいとか、説明が適切だとかを望んでいるわけではない。単純にただ治りたいんです。治れば偶然の治療効果であろうと、説明が間違っていようと構わないのです』

これって、逆も真なりですね。
『患者さんは、治らなければ、治療が正しかろうと、偶然の合併症であろうと、説明が正しかろうと、絶対に納得できないのです』

人間ですから、この心理は当たり前です。
この事故の場合、出産のために手術室に入り、死体となって出て来たわけですから、患者さんの遺族にしてみれば納得などできようがないと思います。

しかし、この事故では福島県、事故調査委員会、福島県警察、福島地方検察庁まで同じ心理に陥っているように思われます。

遺族感情に配慮する余り、補償がスムーズに進むことのみを念頭に置き、処置に問題があったという結論を出すように誘導した福島県。

その言いなりになり、とても中立とは言いがたい検証結果を報告し、問題を解決するどころか、さらに深刻にしてしまった事故調査委員会。

K医師の夫人が臨月であることをも承知しながら、逃亡の可能性がありえないK医師に対し、社会的制裁を目的に過剰な逮捕劇を演出した福島県警察。

産科崩壊(医療崩壊)に与える影響などまったく配慮せず、異論のある医師法第21条違反まで持ち出し、無理矢理起訴を行った福島地方検察庁。

行政にも、司直にも、errorはあるでしょう。
誰しもerrorはありますから。
しかし、「公正な判断」ってものがどこかにはあってほしかったな、と思います。
これらの機関に、それが無かったといということは、とてもショックです。

若い母親を亡くされた遺族の方には心から同情します。
同様に、理不尽に扱われた同年代のK医師にも、深く同情いたします。

脳外科医(大学助手)様

> 一つの理由は、「医師会や行政などにとって、余り好ましくない情報だから」

しばらく絶句してしまいました。そうした発想はありませんでした。私が甘かったです。医療を崩壊させるきっかけになるということですね。

> 私自身も、きちんとした数字を知りたい一人です。
> その結果も踏まえて、自分の人生を見つめなおす時期にいると思っています。

はい。そのお気持ちは当然だと思います。

実地調査がない理由の一つは理解しましたが、医療を受ける側であるド素人としては、この調査がきっかけで医療が崩壊するならば、まだしも納得できます。事実を明らかにした結果ですから。また、復興もしやすいと思います。問題点が明確になるので。

私がジャーナリストなら直ちに近隣の調査を開始するところですが、そうした行動が取れない自分を情けなく思います。

わたくしがもってる30年前に法医学者が書いた「医事紛争」
という本には過去数十年のデータが載ってます
再来週の発表のネタの一部なので内容については
当面はないしょ

いのげさん

>再来週の発表のネタの一部なので内容については
>当面はないしょ

現在海外で人生リセット中につき、総会には参加できません。
(残念ながら、off会にも参加できません。)
演題名はホームページから確認しました。
機会がありましたら、詳細を伺いたいと思います。

医事紛争、の著者をお教え願えませんでしょうか。
国会図書館のOPACで検索すると、かなりの数のヒットがあります。

はじめて投稿します。全部ではありませんが、一連のコメントに目を通しました。

論点を拡散させるのは得策ではないのでしょうが、個人的に驚いたのは、医師会の位置づけです。ここで活発に投稿されている医師の殆どが、医師会を身内と見做していない(ように見受けられる)。

報道でときどき医療の状況に接する、という程度の私などにとっては非常な驚きです。別に医師が全員一致団結しなければならないという決まりは無いわけですが、世間的には医師会という強固な凝集力を持つ団体に結集しているというイメージはかなり強いと思います(多分、かつての医局のイメージもそれを後押ししてる)。「ありゃ開業医のための団体だ(大意)」というコメントがどこかにあったと思いますが、ということは、開業医にとっては、そこそこ心強い団体なんでしょうか?

ごめんなさい。
●医療崩壊について考え、語るエントリ(その4)
の方に書き込むべき内容でした。

たぶんサラリーマンが経団連の意向を全面支持しているわけではないのと同じような感じなのでは>勤務医にとっての医師会。
ま、マスコミのいうことを真に受けるのもどうかと思いますが。少なくとも医療問題では彼らの言動には政策的意図もあるかのように見受けられますし、現場の感覚からすれば全く明後日の方向を向いた報道しかしていません。

>中山さん
医師会の仕組みは、日本医師会、都道府県医師会、郡市医師会などがそれぞれ独立した公益法人として存在しています。開業医のほかに勤務医も加入しており勤務医の比率は50%弱だと思います。

会員は郡市町区など地区最小単位の医師会に加入しますが、地区医師会に加入すると自動的にそれより上位の医師会(都道府県医師会、日本医師会)にも加入したことになります。更に、地区医師会に加入していないと、それより上位の医師会にも加入できません。

代議員会や理事会がありますが、地区医師会の理事は会員総会で選挙されます。しかし実際には指名です。一般的には地区医師会の理事になるとひとつ上の医師会の代議員も兼任します。日本医師会長選挙では日本医師会代議員が投票します。

地区医師会で理事を何期か務め、副会長、会長になってから、都道府県医師会の理事を何期かやり、副会長、会長になってから日本医師会代議員になる、という暗黙のルールがあります。(必然的に日本医師会代議員は高齢化する)

つまり、地区医師会の会員になっただけでは、それより上位の医師会の役員の選挙には直接関与できませんし、理事会などの会議の詳細も伝わりません。上意下達はスムースですがボトムアップは困難な巧妙な仕組みです。

私は医師会員の開業医ですが、医師会活動には消極的な幽霊医師会員です。脱退しても困ることは少ないのですが、脱退申請すると一騒動ありそうなのと、脱退後に嫌がらせでもあると更に面倒なので幽霊のままです。

おっしゃるような「強固な凝集力」など医師会にはありません。しかも現在の日本医師会長は自民党のポチと言われています。既に圧力団体としての力もなく、自民党や地方公共団体の下請け組織と見なす方が実態に近いのではないかと思います。

ある程度民主主義的なシステムを何段も重ねることで
上層部と末端の関係は隔絶してしまう構造は
医師会会員が大嫌いな共産党の民主集中制とよく似てます

>中山さん
医師会長選挙で、どちらが政権と太いパイプを持ってるのか、競争するほどポチ化していますし、実際選挙時の自民党候補の票読み活動の締め付けは厳しいです。都道府県医師会に占める勤務医の比率は50.1% (H16)です。その割に日本医師会の全国理事に占める勤務医比率は10%くらいではないでしょうか(私には不明)?
県庁所在地の市医師会長になるのは、多くは早くて60才、それを経て県の医師会長になるのが70才前、従って会長選挙は老人同士の対決となります。県の医師会長ともなると、過去に革新的な姿勢を持っていた人でも、政権党と一悶着するよりも、穏やかに過ごして、70才時、又は80才時の国民褒章に与りたいばかりの良か爺となっています。

能力のある40-50台の壮年の開業医ですら、老人達には匙を投げ、医政活動も低調です。(勤務医部会で少し元気な県もありますが)

構造的に変革が不可能に近く壊すほか無いように見える点では日本の薄利多売保険医療システムとも共通です。

薄利多売保険医療システムは日本医師会が武見太郎会長の時代に官僚から「勝ち取った」ものですから、余計に始末が悪い。

どっちも竹中・宮内的な「規制改革・民間開放による医療市場のパイ拡大」「官業開放ビジネス」推進路線には邪魔なもの。古い医系(族)議員ともども、政策的に破壊排除されちゃう流れです。

医師会についての説明、ありがとうございました。一端でしょうが理解しました。こういうとこでも覗いてないと一生知らなかったでしょう。

しかしながら、ニホンミツバチさんの「上意下達はスムースですがボトムアップは困難な巧妙な仕組みです。」には困ったもんですね。逃散はともかく、一連の議論の中で、現場医師の声を結集する組合みたいなものの必要性が叫ばれているのに、医師会はその役目を果たせそうにないとは。

もっとも、日本医師会は世間的にはかなりマイナスのレッテルを貼られているので、医師会を基盤に活動をすると、痛くもない腹を探られる結果になるかもしれませんが。

>中山さん

圧力団体はレッテルを気にして活動してはダメだと思います。
JASRACを見るにつけ、言ったもの勝ちだと。

やっぱり医師会は武見太郎の影響が強いのでいまだに圧力団体と思っている人が多いのでしょうかね?
今の医師会は圧力団体どころか無気力団体だと思うのですが。

誰かが書かれてましたが医師会の最大の問題は「圧力団体として機能していない」事です
ちゃんと圧力団体として機能しているなら勤務医も医師会に期待したり進んで参加したり自費で会費を払って入会するでしょうね

武見太郎の影響が強いと言うより
武見太郎の思い出が強いだけ
というところですな 影響は残ってないっす
現在の医師会はヘタレというのが
医者の常識

何回も読んでやっとモトケン先生のおっしゃることがわかってきました

追記にある落合弁護士のブログから、法務省大臣官房フロントページの
・検事の職務内容
http://www.moj.go.jp/KANBOU/KENJI/kenji02.html
に飛んで、3人の部長さんのお話を読み、さらにビートニクスさんのブログ「法と常識の狭間で考えよう」の2006年1月24日のエントリ
・東京地検特捜部による「劇場型」見せしめ逮捕は許されるか?
http://beatniks.cocolog-nifty.com/cruising/2006/01/post_1ddf.html
を読んで思いました。

検察もけっこうスタンスに幅があるのね。

裁判迅速化の為の後半前整理制度だったはずですが,なんか肝心の議論が非公開になっただけなんじゃないのといいたくなるような進行の遅さです.論点整理に一年もかかる様な事態というのは想定されていたのでしょうか?この事件は割り箸事件の複雑怪奇さに比べたら単純明快にと言っていい様な事案です.
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初公判は来年1月26日/大野病院医療過誤
業務上過失致死と医師法(異状死の届け出義務)違反の罪に問われた県立大野病院の産婦人科医加藤克彦被告(39)=大熊町下野上=の公判前整理手続きの第4回協議が11日 、福島地裁(大沢広裁判長)であり、初公判は1月26日に開かれることが決まった。以降の公判は2月23日、3月16日の予定。弁護側はこの日、検察側が出した供述調書に ついて、内容と証拠採用を不同意とし、胎盤に関する病理医の岡村州博(東北大)、池ノ上克(宮崎大)、解剖医の中山雅弘(大阪府立母子総合医療センター)の3医師を証人と して裁判所に申請する方針を示した。前回と同様、癒着胎盤を手で剥離(はくり)した際の処置などについて争点の協議を行い、検察側は「子宮摘出などの措置を取るべきだった 」と剥離を中止する義務があったとしたのに対し、弁護側は「まず癒着胎盤を剥離して、その後に止血するのが対処法」などと主張した。次回は11月10日午後2時から。12 月14日に第六回協議を行い、公判前手続きを終える予定。
(福島民友新聞 )

いつも思うのですが、検察は、医師はすべて神の手を持つ医師でないとダメなのでしょうかね?

No.90 yama 先生のコメント

そのとおりです。弁護士と裁判官、つまり法律屋の大半は、基本的にそういう考え方をする連中と思われますね。ただ、巧妙なのは、タテマエとしてはそういうことにはなっておらず、対外的にはそのタテマエ論をふりかざすということでしょうね。100点満点のテストで、合格点は80点ですよと対外的には発表しておきながら、実際には120点を要求するというのが実態ですね。しかも、そのテストで「不合格」とされた生徒は、これまでの努力を全否定されて社会的に抹殺されるのです。恐怖以外の何者でもありませんね。

これについては、彼らのスタンスは凝り固まっていて自浄作用もないことがはっきりしていますから、外部から解体的改革をするほかないと思いますね。

>yama さん

 検察は必ずしもそうではないという趣旨で書いたつもりのエントリなんですが。。。

 検察庁の重罰化(重要な追記あり)の追記部分もお読みください。

失礼ながら率直に言わせていただいて、地検の本来の意図は厳罰主義ではないとか次席検事は主体的存在ではないとか言う事情は、この事件に興味を持つ大多数の医師にとって何ら興味も意味もないことではないかと思いますよ。悪意はなかったのだからと免責されるわけではないことは何よりこの事件によって検察自身が立証しているわけであって、現場の医師にとっては全くなぐさめにもならないことなのですから。

むろんこうした場所でそのレベルを超えた議論を行っていくことの意義を否定するものでは全くありませんので失礼の段ご容赦下さい。

モトケン様
了解しました。期待しましょう。

>老人の医者さん

 検察の多数派がどう考えていようと本件の社会的影響が変わることはほとんどないと思いますが、将来的にどのような方向に動いていくかという問題については、今の検察の感覚がどういうものかは大きな影響があると思います。

まさしくその点で検察がどちらを向いているかということが問題でしょう。

私の知る範囲でも古くはスパゲッティ症候群や過剰診療に始まり近年の誤診、医療過誤問題に至るまで、10年20年と言う単位で医療界はバッシングを受け続けました。昨今ネットの発達もあってようやく「あれ?マスコミの言うことと何か違うらしいぞ?」と疑問を感じる人々が増え始め、また何より真摯に医療に向き合い続けた医師達の継続的努力の結果として世論も次第に変化し、相前後してマスコミの論調もようやく風向きが変わり始めたのです。

近年の相次ぐ刑事事件と検察批判の報道の経緯を見るだけでも昨今何故こうも検察が迷走している(ように見える)のか事情は判っているつもりではありますが、同時に多くの医師達にとっては検察の存在は医者をお縄にしようと虎視眈々とつけ狙う純粋な敵対的存在という域を出ていません。その点で市民生活の擁護者、「正義の味方」としての愛される公権力という側面を強調する方向に進めば進むほど、医療界と検察との乖離はますます決定的になるというジレンマを抱えています。

例え今後検察の行動、理念に一切医療界から疑問の声が上がること無かろうとも(そういうことはまずあり得ないと思いますが)、この医療者感情の是正にはやはり10年、20年という歳月を要するでしょう。「国民感情に配慮し」などと百言を弄するよりも、検察はまた社会的少数派たる医療者のためにも存在するものなのだということを何より事実と行動をもって証明していただきたいと望んでいます。むろん、検察にそうしたいという意志があればの話ですが。

>老人の医者さん

 別エントリの「医療事故と検察」でレスしました。

はじめなして
みゆといいます
突然で申し訳ありません


教えてください


私は ある商品で 大変辛い目にあいました
今年の1月のことです
いつものように その商品を使ったら 事故が起こりました
体内で 破損してしまい 一部残ってしまいました
商品の説明には 体内で残ったときの処置方法もなく
大変な事だと思いませんでした
でも 時間が経つにつれ 患部が痛み出し
怖くなって病院へ行きました
その時には すでに 座ることも出来ないほどの痛みでした
先生も 初めてのことでビックリされました 
洗浄するしか処置方法はなく 痛みどめを貰って帰りました
それからやく8ヶ月 病院のお世話になりました

販売元に 何故このようなことになったのか
どうして もっと 危険だと言う事を伝えなかったのか言いました
そうすると
確かに うちが悪いので 出来る限りのことはすると言われました

それから1月後くらいに その商品の説明は 少し詳しくなりました
そして 今では 販売を休止しています
この商品は とても利用者が多く
すぐにでも 販売再開したいようです

やっと 見た目の傷は治り 言われるまま経費の請求したのですが
領収書がないので 
経費の請求分は支払うけれど
それ以上は 払えないと言います

私は
この8ヶ月 本当に辛かったのです
そして これから一生 
癌の心配をしながら生きていかなければならないと思っています
それなのに
慰謝料は 貰う事はできないのでしょうか

 

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070113i301.htm

査部長が暴行、タクシー運転手入院…福島署逮捕せず
 福島県警高速道路交通警察隊の男性巡査部長(58)が11日、福島市で乗車したタクシーの男性運転手(46)と口論となり、後頭部を路面にたたきつけるなどの暴行を加えていたことが12日、わかった。

 福島署は巡査部長から任意で事情聴取したが、「証拠隠滅や逃走の恐れがない」などとして逮捕せず、公表もしていない。

 県警などによると、巡査部長は11日夜、市内で飲酒後、自宅に帰るため、タクシーに乗ったが、行き先の指示がはっきりせず、運転手と口論になった。午後11時50分ごろ、運転手に降りるように言われて、料金を払おうとしたが、運転手は受け取らず、巡査部長は腹を立てて顔を数回殴打。車外に引きずり出し、馬乗りになって後頭部を路面に数回たたきつけるなどした。

 巡査部長はそのまま走り去ろうとし、運転手は110番通報して約200メートル追いかけ、もみ合いになった。福島署のパトカーが到着し、運転手は病院に運ばれ、後頭部打撲などで入院した。

 巡査部長はこの日は非番で午後6時ごろから、所属係の新年会に出席。同僚5人と飲食店2軒で飲食後、さらに2人とラーメン店でビールを飲んだ。巡査部長は12日午前5時ごろまで署の事情聴取を受け、「飲み過ぎてしまった」と反省しているという。

 今泉満臣・同署副署長は逮捕しなかった理由を「事実を認めており、証拠隠滅の恐れがない。住居、職業があり、逃走の恐れもない」と説明。公表しなかったことについては、「任意捜査のため」としている。

(2007年1月13日3時2分 読売新聞)


産婦人科医は逮捕して、身内は逮捕せずですか?
m3comでは、多くの医師が怒り心頭です。

逮捕の基準というのは、警察の主観なのですか?

法律家の方は、この事件をどうとらえておられるのか意見をお聞きしてみたいです。

> No.99 ER医のはしくれさん

 本件では、逃亡や罪証隠滅のおそれが少ないと福島署が判断した、ということでしょうか。その判断の当否については事案の内容を見ないと何ともいえませんが、暴力団等の組織的背景がない暴行・傷害事件では、被疑者を逮捕せず在宅のまま捜査することもごく普通にあると認識しています。

 問題とされるべきは、「逮捕しないのがおかしい」と言わんばかりの報道姿勢でしょう。読売新聞が本件で被疑者を逮捕しないことが不当であるというなら、証拠隠滅や逃亡の可能性があり、身柄を拘束する必要が高いということを具体的に指摘すべきだと思います。

>FFF さま

なるほど、「逮捕しない」ほうが「普通」ということなんですね。

ということは、福島の加藤先生が「逮捕」されたのは、どうなるのでしょうか?
普通は「逮捕」にならないんだけど、一部の人が、先走ってしまった結果なのでしょうか?

私にはよくわかりません。
ただ、積極的な医療行為をとてもやる気になれないということ。
とにかく、身の安全のために「防衛」に走ることを先ず考えること。

今の私はこういう気持ちです。私たち医師は警察が、とても信じられません。

>FFFさま
 問題とされるべきは、「逮捕しないのがおかしい」と言わんばかりの報道姿勢でしょう


それともう一点。
この程度の傷害事件は、いちいち記事にしてられないほど、日常ではないかと思います。
きっと、それらの多くは逮捕になっていないのでしょう。加害者が「警察」だったこらこそ、マスコミが飛びついて記事にするのでしょう。
私たちは、記事をみてものを考え始めますので、この時点で、すでにマスコミによる「バイアス」がかかっているのではないかと思います。

そう思うと、これを「逮捕!」「逮捕!」と声をあげる気にはなりませんが、それでも、加藤先生が逮捕されたのは、納得がいきません。

他のブログなどでは、「勤務医は職業ではないのか」と言う書き込みなどもありますが、違いは(犯行)事実を認めているかどうかなんじゃないでしょうか。
白状するまで娑婆に出さないという手法は常道ですよね、この国では。
犯行事実を認めなければ逮捕・勾留というのは疑問です。
自白と引き替えに釈放という苦痛の免除をするのは拷問と変わらないと思う。

加藤先生の場合、1回医者を逮捕してみたかったというのもあるんだろうなあ。
笑い事じゃないけど。

>福島県警高速道路交通警察隊の男性巡査部長(58)が11日、福島市で乗車したタクシーの男性運転手(46)と口論となり、後頭部を路面にたたきつけるなどの暴行を加えていたことが12日、わかった。

自分もこの事件では、必ずしも逮捕することが適当とは思えないですが、読売新聞は何故実名報道しないのでしょうか。このくらいの犯罪でも、実名報道はよく目にしますし、ましてや警察官の犯罪で、本人も事実を認めているのであれば、逮捕に至らなくても、社会的にも報道の意義は多いと思います。
報道機関は、警察との日ごろの関係から、実名報道を自発的に遠慮しているとしか思えません。

>>No.104 田舎の消化器外科医 さん
>報道機関は、警察との日ごろの関係から、実名報道を自発的に遠慮しているとしか思えません。

このへんですかね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A0%B1%E9%81%93%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%82%BF%E3%83%96%E3%83%BC#.E6.A1.9C.E3.82.BF.E3.83.96.E3.83.BC
ほんとにあるかかどうか、私は関知しませんが。

P R

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