エントリ

注記 このエントリには続編「大淀病院妊婦死亡事故(続報)」があります。

分べん中意識不明:18病院が受け入れ拒否…出産…死亡(毎日新聞 2006年10月17日 3時00分)

 毎日新聞による事実経過

 妊婦は同県五条市に住んでいた高崎実香さん(32)。遺族や病院関係者によると、出産予定日を過ぎた妊娠41週の8月7日午前、大淀病院に入院した。8日午前0時ごろ、頭痛を訴えて約15分後に意識不明に陥った。

 産科担当医は急変から約1時間45分後、同県内で危険度の高い母子の治療や搬送先を照会する拠点の同県立医科大学付属病院(橿原市)に受け入れを打診したが、同病院は「母体治療のベッドが満床」と断った。

 その後、同病院産科当直医が午前2時半ごろ、もう一つの拠点施設である県立奈良病院(奈良市)に受け入れを要請。しかし奈良病院も新生児の集中治療病床の満床を理由に、応じなかった。

 医大病院は、当直医4人のうち2人が通常勤務をしながら大阪府を中心に電話で搬送先を探したがなかなか決まらず、午前4時半ごろになって19カ所目の国立循環器病センターに決まったという。高崎さんは約1時間かけて救急車で運ばれ、同センターに午前6時ごろ到着。同センターで脳内出血と診断され、緊急手術と帝王切開を実施、男児を出産した。高崎さんは同月16日に死亡した。

 大淀病院はこれまでに2度、高崎さんの遺族に状況を説明した。それによると、産科担当医は入院後に陣痛促進剤を投与。容体急変の後、妊娠中毒症の妊婦が分べん中にけいれんを起こす「子癇(しかん)発作」と判断し、けいれんを和らげる薬を投与した。この日当直の内科医が脳に異状が起きた疑いを指摘し、CT(コンピューター断層撮影)の必要性を主張したが、産科医は受け入れなかったという。

 同病院側コメント

 大淀病院の原育史院長は「脳内出血の疑いも検討したが、もし出血が判明してもうちでは対応しようがなく、診断と治療を対応可能な病院に依頼して、受け入れ連絡を待っていた」と話した。

 同遺族のコメント

 一方、高崎さんの遺族は「大淀病院は、総合病院として脳外科を備えながら専門医に連絡すら取っていない。適切な処置ができていれば助かったはずだ」と話している。


奈良の妊婦が死亡 18病院が転送拒否(asahi.com 2006年10月17日12時13分)

 asahi.comの病院側コメント

 大淀病院の横沢一二三事務局長は「脳内出血を子癇発作と間違ったことは担当医が認めている」と話した。搬送が遅れたことについては「人員不足などを抱える今の病院のシステムでは、このような対応はやむを得なかった。補償も視野に遺族と話していきたい」としている。

 asahi.comの遺族側コメント

実香さんの夫で会社員の晋輔さん(24)は「病院側は一生懸命やったと言うが、現場にいた家族はそうは感じていない」と話した。生まれた長男は奏太と名付けられ、元気だという。実香さんと2人で考えた名前だったという。

 いろいろご意見があると思います。

関連ブログ
 ある産婦人科医のひとりごと
 新小児科医のつぶやき

続報追記(10/20)

産婦人科医会「主治医にミスなし」 奈良・妊婦死亡(asahi.com 2006年10月19日)

 奈良県大淀町の町立大淀病院で8月、分娩(ぶんべん)中に重体となった妊婦(当時32)が県内外の19病院に搬送を断られ、出産後に死亡した問題について、同県医師会の産婦人科医会(約150人)は19日、同県橿原市内で臨時理事会を開き、「主治医の判断や処置にミスはなかった、との結論に達した」と発表した。

 妊婦は脳内出血を起こし、意識不明となったが、主治医らは妊娠中毒症の妊婦が分娩中にけいれんを起こす「子癇(しかん)」と診断し、CT(コンピューター断層撮影)検査をしなかったとされる。

 理事会後、記者会見した同医会の平野貞治会長は「失神とけいれんは、子癇でも脳内出血でも起こる症状で、見分けるのは困難。妊婦の最高血圧が高かったこともあり、子癇と考えるのが普通だ」と説明。「CTを撮らなかったのは妊婦の搬送を優先したためで、出席した理事らは『自分も同じ診断をする』と話している」とも述べた。

 県警が業務上過失致死容疑で捜査を始めた点については、「このようなケースで警察に呼ばれるのなら、重症の妊婦の引き受け手がなくなってしまう」と懸念を示した。

追記
 はじめて来られた皆さんへ

 このブログでは医療崩壊問題について活発な議論がなされています。
 国民全体に大きな影響のある問題です。
 できるだけ多くの方に関心を持っていただきたいと願っています。
 お時間がありましたら、「医療関係特集」というページに各エントリへのリンクをまとめてありますので、少しずつでもけっこうですので是非読んでいただきたいと思います。

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コメント(204)

母親が原因不明の意識消失で、しかも抗けいれん薬を投与されたと聞いたら、小児科的には、赤ちゃんは仮死で生まれてくる可能性も考えるわけで、そうすると、数日間は付きっきりの高度な集中医療が必要となり、小児科はただでさえ忙しいのに、よほど暇をもてあましていない限り、受け入れたくないでしょう。小児科、産婦人科をないがしろにしてきた結果がこれです。人の命を救いたくて医者になっても、体制的、時間的、経済的余裕がないと不可能です。

医学的な問題解決法はさておき、訴訟をおこすとすると、どこを訴えるのでしょう。

奈良県大淀町立大淀病院を被告にするのかなぁ。

重症子癇発作の場合、頭蓋内出血をともなうこともありますがから、痙攣と血圧のコントロールを試みつつ、専門病院への転送を進めるのは、特に落ち度はないと思うのですがね。新聞報道からでは、何とも言えませんが。

今までの医療訴訟を見ているともし訴えるとすれば大淀病院か最終的に受け入れた国立循環器病センターでしょうか
もしくは緊急時の医療体制の構築義務を怠ったといった感じで県を訴える
(これが一番前向きな訴訟な気もします)

大淀病院には脳外科医は一人しかいませんしそもそも頭骸骨開放と分娩同時にやるのは普通の病院では無理でしょうから私も大淀病院側に落ち度はなかったと思いますが遺族はそう思ってないようですね
>「適切な処置ができていれば助かったはずだ」

現実にはすぐに診断でき万全の体制であったとしても救うことは難しかったと思います

ところで、そもそも

「18病院が受け入れ拒否」というタイトルを付けること自体、病院を悪者にして、病院の責任にしようとする意図を感じます。「18病院が受け入れ不能」としても、記事としての意味は通ると思うのですがね。

各社の見出しをまとめると(いずれもネット版)、

Sankei-web 「意識不明の妊婦、18病院が転送拒否 8日後死亡」
asahi.com「奈良の妊婦が死亡 18病院が転送拒否、6時間“放置”」
Yomiuri-online「出産で意識不明、18病院が受け入れず…1週間後死亡」
Mainichi-Interactive 「病院受け入れ拒否:分べん中意識不明、転送まで6時間 1週間後、女性死亡−−奈良 ◇18病院拒否」

となっています。産科は専門外ですが、産科医療とは恐いものです。

遺族は
「大淀病院は、総合病院として脳外科を備えながら専門医に連絡すら取っていない。適切な処置ができていれば助かったはずだ」
「病院側は一生懸命やったと言うが、現場にいた家族はそうは感じていない」
と主張していますから、裁判になったときにはこの点がポイントになるでしょう。
CTを撮影したからといって脳出血が治癒するはずもないのですが・・・。

それ以外にも
・当直医が「CT撮影の必要性を主張した」ということが明るみに出ている点。当直医が自分の責任を逃れようとしている?(当然ですが)
・今回受け入れ不可と言った病院に対してこの遺族はどんなアクションを取るか。
(参照↓
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/A3B517042EABEBF449256C92001A7568.pdf
「もし必要な検査や措置を講じることができない場合には、直
ちにそれが可能な医師に連絡を取って援助を求めるか、三次救急医療機関に転送することが必要であった。」これは救急の例ですが、「受け入れ拒否」を正当化する判決といえます。)
・最終的に引き受けた国立循環器病センターに対してはどうか?
が今回気になります。

>>5
間違えた判決のURLを貼ってしまいました。
http://www.doctor-agent.com/newsinfo/malpractice/vol021.do
こちらでお願いします。

医療人1号さんのおっしゃるとおり、転送受け入れが不可能だったわけで、単に拒否という言葉だけ聞くと誤解を受けやすいと思います。日本語は難しいですね。もし、仮に無理をして受け入れた場合、人手が足りない中で治療をしなくてはならず、それこそ医療事故につながりかねません。本当に残念な結果ですが、この結果は、奈良県の、いや、日本の地方における医療の限界だったと思います。訴えるならば、国、県でなければならないと思います。もし、病院が訴えられたら、高度医療が行えない病院では出産は不可能ですね。

患者さんにはお気の毒としか言いようがない症例ですが、今後確実に揉めそうな気配です。

別ソース
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20061017i305.htm

> 夫の晋輔さん(24)は「実香が意識を失っても大淀病院の主治医は『単なる失神でしょう』と言って仮眠をとっていた。命を助けようという行動は一切見えなかった。決して許せない」と訴えている。


手に負えない重症患者の搬送先を必死に捜すのは命を助けようという行動には含まれないということであれば、何があっても対応可能な施設以外はお産に関わるべきではないという結論にならざるをえません。まさに同様の判断を行ったからこそ18施設は受け入れを断ったのではないかと推測します。防衛医療が予想以上に拡がっているということを実感させられる事例ではないでしょうか。

>窓際医師さん
現実問題として妊婦にCTというのは胎児への影響を考えると産科医としては選択しないでしょう

分娩中の意識障害ですからまずは子癇発作を疑うのが基本ですし子癇発作の初期対応は絶対安静で刺激遮断ですからよほど確証がないと子癇発作の妊婦をCT室に移動なんてできません
この内科医は内科医としては正しい判断でかもしれませんが産科医としてみればかなりのハイリスクな意見だと思います

遺族の方には申し訳ありませんが結果からみればCTを取った場合、妊婦さんと胎児の生命のバーターどころか母胎死亡に加えて何らかの障害を持って生まれたり、母子共に死亡という最悪の可能性もあったと考えます

また妊娠中毒症の子癇発作は脳出血ののリスクが高くなりますからそれも見越して高次機関に搬送するよう全力を尽くしたのだと思います
少なくとも深夜帯のこの規模の病院(脳外科医が一人)で処置できるケースではないでしょう

これで循環器病センターが訴えられれば、今後転送を受け入れる病院はなくなるでしょう。

>>「大淀病院は、総合病院として脳外科を備えながら専門医に連絡すら取っていない。適切な処置ができていれば助かったはずだ」

脳外科医はいるかもしれませんが、1人の様です。緊急手術はできなかったでしょうし、だからこその転送だと思うのですが、この言われようは...。

脳出血後15分で意識がなくなるような脳出血での予後はどのようなものでしょうか?厳しいと思いますが...『助かったはず』だそうです。

きついなぁ。

医師の皆様にお伺いしたいのですが,「子癇」の発作(あいにく発作と名のつく代物は持病の喘息発作くらいしか想像つかないのですが)というのは,脳内出血と症状が似たようなものなのでしょうか。脳内出血(クモ膜下とか脳溢血とか)というと妙ないびきする,くらいしか知らないので,けいれんとはだいぶ違うような気がするんですが。

読売新聞の報道によると

夫の晋輔さん(24)は「実香が意識を失っても大淀病院の主治医は『単なる失神でしょう』と言って仮眠をとっていた。命を助けようという行動は一切見えなかった。決して許せない」と訴えている。

とあります。私は産科については素人なのでコメントは控えますが、子癇と脳出血の鑑別は可能なのでしょうか?脳内出血の可能性を内科医が指摘していたとあります。この指摘を無視したなら重大な過失があると私は思います。
とはいえ、産科側にも理由があるのかもしれません。一番目は産科医が寝る暇もないくらい忙しくて正常心を保っていなかった(ご存じのように産科医は大変忙しく、疲れていると思われます。そうすると上でない限り正常な思考ができません)。もう一つは脳出血と子癇の鑑別が大変困難であった上に、妊婦なのでCTのように被爆を伴う検査を拒否した可能性。
これらが解決しない限り単純に担当医を責めるのは酷のような気もします。

脳出血はピンキリです。助けられるかどうかは神のみぞ知る、でしょう。入院中に脳出血し、必要な処置を迅速に執ったけど助からなかった例も経験していますし、脳出血が比較的軽くて後遺症もなくピンピンして外来に通われている方も何人か経験しています。従って「助かったはず」というのは明らかにウソです。マスコミはここまで嘘を付いても何とも思わないのでしょうか?

結局訴訟でもめるのは遺族の医学的知識の欠如や、担当医の行動によるのかと思わざるを得ないですね。さらに18件断られ、手遅れがさらに手遅れになってしまったのも遺族の心情をさらに悪化させているのでしょう。
しかし例え訴訟になっても遺族の心証のみで判断はすべきではないと思います。あくまでも医学的な判断でやって欲しいところです。でないとこうした心のもつれの事件の全てが医療側の敗訴に終わってしまいかねません。そうするとさらなる医療崩壊へまっしぐらでしょう。まあ、すでに18件も断られているというから崩壊しているのですけどね。

No.12 yama さん

>従って「助かったはず」というのは明らかにウソです。マスコミはここまで嘘を付いても何とも思わないのでしょうか?

嘘というよりも事実誤認があるということでしょう。
マスコミは病院側の言い分もそのまま報道している限りは患者遺族の言い分をそのまま報道して構わないと思います。

この不幸な出来事について論評する記事であれば、おっしゃるような疑問符がつくと思います。

>11
脳出血(と一くるめにするのも少し乱暴ですが)といってもその発症部位、出血の範囲、脳室くも膜への波及などにより多種多様の症状を呈します。当然子癇と判別がつかない事もあるわけで・・・結局経験がモノをいう範疇なので脳外科・神経内科の専門知識のない普通の産科医が子癇と診断すればやむをえないことと思います。
ただ今回報道によると院内の内科医が脳出血の可能性を指摘しているとのことですからこの時点で産科医が子癇以外の可能性について判断し妊婦に対して移動するリスクを冒してCTを行うべきだったか、という一点のみが(あえて言えばのレベルですが)医療側に問えるポイントだと思います。

>今の病院のシステムでは、このような対応はやむを得なかった。補償も視野に遺族と話していきたい」としている。

諦めから来るのか、日本人的な結果責任を黙って負うつもりなのか知れませんが、医療崩壊対策には徹底抗戦が必要なのかも。
日本中の非難の矢面に立たされることになるのでしょうけど、殉教者がいないとダメな気がする。
医師の方は気楽な他人事と憤慨されるかも知れませんが、こればかり自分が殉教者になることが不可能なのでお許しください。

今日、昼に弁護士会のサロンで読んでいた新聞(読売か朝日か毎日)には、2回目の説明会の際に病院側の弁護士が同席して、病院には責任がない旨の回答をした旨の記事があったように思いますが、ネット配信記事にはないですね。

> クルンテープさん
了解です。

さてNo14でも触れましたがこの事例で医療側の問題として議論にかけても許容できる点は大淀病院の産科医が子癇以外の可能性について予見出来得たかということのみです。
とすると今回の報道で「18施設でたらい回し」されたことに重点をおいたマスコミの報道姿勢や、どこが落ち度だったのか表明していないの(というか今回は過失の存在そのものが疑われていますが)に補償に応じようとする病院の態度には疑問を感じます。多くの自治体病院(というより管理・事務系職員)は医療紛争があると当該医師を差し置いて安易に調停に応じる傾向にあるようです。これでは何の解決にもならないと思います。

当該施設で到底対応できない重症ということで搬送しようとしている間に急変というのは結構あると思うのですが、そういう場合対応できる能力がないということ自体が責任問われる可能性があるものなのでしょうか。

今後の調停、和解の可能性という点については「主治医が間違ったと認めている」と「事務局長が」答えている時点でストーリーが見えている気がしますが…

こんにちは、整形Aです。

>No.9 むいむいさんのコメントについて

>遺族の方には申し訳ありませんが結果からみればCTを取った場合、妊婦さんと胎児の生命のバーターどころか母胎死亡に加えて何らかの障害を持って生まれたり、母子共に死亡という最悪の可能性もあったと考えます

子癇発作のことはわからないですが、41週ですから、CT検査の胎児に与える影響はあまり考えなくてもいいのではないかと思います。
この場合あくまで、母体をどうするか、という観点で検査なり治療を優先すべきと考えます。

CTを撮って(ちなみに妊娠後期のCT撮影は医学的には何の問題はありません)、脳出血が分かったとして。

その上で、臨月の脳出血妊婦を、その18件の病院がどこか「それなら受けましょう」となったわけは絶対にありません。
結果は同じでしょうね。

もしかして、どこの病院も妊婦と聞いて受け入れを断ったということはあり得ないでしょうか?今のご時世ではそんなこともあり得るかなと。

> 妊娠後期のCT撮影は医学的には何の問題はありません
だとしたら産科医の思いこみの可能性はありますね。それに刑事罰、あるいはびっくり価格の民事賠償を与えるかどうかは別に考えるとして、過失に問われても仕方がないと私は考えます。但し、ちゃんと迅速に治療して結果が不幸な転帰をたどったかどうかは・・・こればかりは神のみぞ知るところでないでしょうか?ましてや1時間かけて移動したわけですよね?
「迅速にやっていれば助かった」という前提はここでは成り立たないでしょう。問題は「誤診かどうか」です。でも、誤診したことのない医師はいません。むしろ、誤診をして医師は成長します。
どうも遺族は前提をはき違えているような気がします。

子癇発作で痙攣を起こした場合、まずは痙攣をとめることが重要だと思います。新聞記事からはよくわかりませんが、痙攣重積などで意識障害が継続し呼吸循環系が不安定だったのではないでしょうか。そのため、CT検査のために院内を移動することは避けたかったのかもしれません。ベッド移動などの刺激によって、痙攣が再発したりする可能性があると判断したのでしょう。

良く言われることですが、CTはあくまでも検査ですから、治療とは違います。「CTを撮っていれば、助かったはず」という理論は、検査としてのCT撮影の目的を勘違いしています。もしかしたら、CT画像所見から「これは助からない」という頭蓋内出血のだったかもしれません。

また、誤診ということで事務サイドの話が進んでいるようですが、頭蓋内出血が重症子癇発作に合併することは教科書にも記述されていることですから、子癇患者のCTをあとから見て出血があったとしても不自然ではなく、誤診とは言えないと思います。

なんともお気の毒とは思いますが、かなり不運が重なったとしか言えないのではないでしょうか。

この町立の病院の規模や院内の診療科の体制についてはわかりませんが(病院のホームページにつながらない)、こういう突発的な事態に対応するためには、産科医療もさらに集約化し、今回のような病態にもすぐに対応する体制作りを急がねばなりませんね。

新聞報道の「診療拒否」とはひどいですね。医療人1ごうさんのかかれたように「診療不能」「対応不能」くらいにして欲しいものです。

>分娩中の意識障害ですからまずは子癇発作を疑うのが基本ですし子癇発作の
>初期対応は絶対安静で刺激遮断ですからよほど確証がないと子癇発作の妊婦
>をCT室に移動なんてできません
>この内科医は内科医としては正しい判断でかもしれませんが産科医としてみ
>ればかなりのハイリスクな意見だと思います

むいむいさんのコメントをみなさんどう考えられますか?
子癇発作->脳出血はありうることですが,若い妊婦が目の前で意識障害を来した場合に「子癇発作」と「脳出血」のどちらを考えるかと言われれば通常は「子癇発作」ではないでしょうか?
とすれば産科医の行動はreasonableだと思います.反対に内科医はおそらく子癇発作なぞ馴染みはないですから,それを除いて考えれば素直に「脳出血」を想定すると思います.
結果的には可能性の低い「脳出血」であったわけですが,しかし産科医の判断に問題があるとは私には思えません.

ここは医師が正確な情報に関してコメントすべきで,非医療者である「事務長」がコメントすべきではないでしょうね.

いろいろ勉強になります。産科は全く無知でして・・・。

> 新聞報道の「診療拒否」とはひどいですね。
診療拒否と書くと「正当な理由無しに拒否することができない」とする医師法違反ではないか!と疑う人が出てくる可能性があるのではないでしょうか?そうなると適切な文章ではないかもしれませんね。実際にどう転ぶかは分かりませんが。
今や医療機関は自分たちの手に負えない患者を拒否するのは正当な理由と解釈する医師が多くなってきていますから。勿論、私もその一人です。小児や妊婦を診てくれ!と言われたら断るか、何が起きても医師の責任にしないという誓約書を書かせてもらってからにしますし、飛行機や新幹線の中で「お医者様はいらっしゃいますか?」と言われても手を挙げないでしょう(日本には「良きサマリア法」がありませんから)。これも正当な理由と個人的には解釈しています。

やっぱり、このお気の毒な妊婦さんの事についても、裁判になるんでしょうかね。18件の病院が診療受け入れの問い合わせを断ったということですが、確かに道義的には疑問の残る対応ですが、「訴訟に巻き込まれるのを避ける」という点では、理にかなった対応だったと思います。

例の「こんにゃくゼリー」事件ではありませんが、中途半端に受け入れると痛い目にあいます。受け入れ要請の懇願や泣き落としに動じることなく、「受け入れ不能」で押し通すべきだと思います。

書いていてイヤになりますが、これが時代の流れに対応した21世紀の診療姿勢です。

>No.22 yama さん
>> 妊娠後期のCT撮影は医学的には何の問題はありません
>だとしたら産科医の思いこみの可能性はありますね。
ここはあえて異論を述べさせて頂きます
現在、脳性マヒに関してはそのほとんどは分娩時とは無関係に母体内で起こるというのが産科での常識ですが検察や裁判所は違う判断を繰り返しだしています

万が一、出産後に脳性マヒやなんらかの障害があった場合、訴訟を起こされ「分娩時のCTが原因で云々 1億8千万の損害賠償と一生涯にわたる介護を・・」などという判決がでる可能性があります
脳内出血のリスクとは別にしてもCTは避けるべきというのが防衛医療のようで心苦しいですが私の意見です

また実際問題、深夜帯のこの時間にこの病院の規模でCTをするには技師や米といったスタッフをたたき起こして家から呼び出す必要があるでしょう
この時間を考えればCTをとるより高次の搬送先を捜すべきというむいむいさんの意見に賛成します

県や国を訴えるとしたら、勝ち目はあるのでしょうか (救急医療体制の不備を放置した不作為の責任?)。社会的意義は大きいと思うので、そうなるのであれば支援したいところですが。

こんにちは、整形Aです。

あ、僕のNo.20のコメントは、41週の胎児がいる時に妊婦の頭部CTを撮ることへのものです。
患者の生死のリスクと胎児へのCTのリスクを考慮すれば、この場合患者の生死のほうを優先するべきであろう・・・といいうものです。

実際の患者への対応としては、むいむいさんやLevel3さん、瀬理香さんの意見に同意いたします。

> 瀬里香さん (No.27のコメントについて)

 脱線して恐縮ですが、一つ教えて下さい。

 出産をめぐる訴訟で典型的なパターンが、_燭蕕の過誤によって、分娩に必要以上の時間がかかった △修硫當で、子に胎児仮死、低酸素脳症等が生じた それにより脳性マヒになった、というものだと認識しています。この議論自体がおかしいということなのでしょうか。あるいは、上記 銑のような経緯で生じる脳性マヒもあるが、全体に占める割合は極めて少ないということなのでしょうか。

 脳性マヒの「ほとんど」は分娩と無関係と指摘されますが、数字でいうとどの程度の割合という感覚になるのでしょうか。あるいは、この点に関する統計的なデータがあるのでしょうか。

 脳性マヒで出生した子について、そのほとんどは母胎内で既に脳性マヒになっていたのだとすると、上記のような訴訟における病院側の反論としては、「何らかの過失によって胎児仮死、低酸素脳症の状態に陥ってしまったとしても、その前から既に脳性マヒであった可能性が極めて高いから、過失と結果との間に因果関係はない」というものが考えられると思いますが、そのような主張にはあまり接しないような気がします。何故だろか・・・・。

> 瀬里香さん (No.27のコメントについて)
確かにそういう可能性もなきにしもあらずですね。勉強になります。
ところで、CTを行うと脳性麻痺になるという可能性はあるのでしょうか?当方小児科、産科は全くの素人でして・・・。

> 深夜帯のこの時間にこの病院の規模でCTをするには技師や米といったスタッフをたたき起こして家から呼び出す必要があるでしょう
> この時間を考えればCTをとるより高次の搬送先を捜すべきというむいむいさんの意見に賛成します
私もこれには同意です。私の分野でも緊急心臓カテが必要な場合、スタッフが集まるのに最低1時間はかかります。私はCTを撮っても撮らなくてもすぐに搬送する準備が出来ていたのか、つまり誤診の可能性がないのか?というのが私の関心事です。読売新聞には「実香が意識を失っても大淀病院の主治医は『単なる失神でしょう』と言って仮眠をとっていた。」とあります。勿論、これが本当かどうかは分かりません。家族の思いこみの可能性もあります。それに、誤診を罰するなんてことは考えられません。私だって数え切れないくらい誤診しましたから。それで「もし、こうしていたら助かったかも」なんて患者さんも数え切れません。
ただ、一医師として誤診を反省し、将来に生かすことは重要と考えます。

一般の方には理解しにくいとは思いますが、誤診しない医師は一人前になれませんし、誤診したことのない臨床医はいません。だから誤診を罰するなんおかしいのです。

No.25 yama さん、

>飛行機や新幹線の中で「お医者様はいらっしゃいますか?」と言われても手を挙げないでしょう(日本には「良きサマリア法」がありませんから)。これも正当な理由と個人的には解釈しています。

これは医師が刑事罰に追い込まれた心境を表し、非医療者にもっともわかりやすい表現ではないかと思います。
機会があるときはこの言葉を使って友人たちに話したいと思います。

>yamaさん
意識不明に陥ったのが0:15で、搬送先を探しはじめたのが2:00ですよね。
1時間45分の間に何をしていたかが問題だと思います。

本題には関係ありませんが、
>病院側の弁護士はいきなり「病院の対応に問題はない」と言い切り
この弁護士の対応は最悪だと思いますが、いかがでしょうか。
訴訟リスクを高めているように思います。

> No.32 クルンテープ さん
実は、以前このブログで発言した記憶がありますが、もう一度述べさせて頂きます。
アメリカでも以前は飛行機の中で善意で患者を助けようとしたけど助からずに訴えられたケースが沢山あったそうです。そして、医師は誰も急患が出ても助けようとしなかった。
ところが、良きサマリア法が出来てから飛行機の中でも自分は医師だと言う人が増えたという事実があります。
日本にはこのような法律はありません。つまり、何かあったら訴えられる可能性があるので私の周りの同僚も決して飛行機の中では人助けしないと公言しています。私も多分手を挙げないでしょう。非人道的かもしれません。私もそう思いますし、医師として患者を助けたい気持ちはあります。でも、助けようとした故に自分の職業人生が終わってしまうかもしれないのです。

今、日本ではこのように官民が一体となって恩を仇で返す訴訟が増えているような気がします。大野病院の事件はその典型例でしょう。

>瀬里香さん
脳性マヒに関しては、判決文を観る限り多くのケースに置いて
陣痛促進剤が投与されている場合、問題になっているような気がします。

↓の訴訟に関しては陣痛促進剤とは無関係みたいですね。支払いも高額です。
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/A389503A528D28EC49256FC80028AC72.pdf

子宮内感染と脳性マヒとの因果関係が問われているみたいですが、
このあたりの相関関係は医療界ではどのように論じられているのか、興味あります

> No.33 しまさん
>病院側の弁護士はいきなり「病院の対応に問題はない」と言い切り

もし、本当に主治医は問題ないとして仮眠をとり続けていたとか、ちゃんとした理由無しに内科医のCTを行うことを無碍に断ったのであれば、倫理的には誠意のない対応と考えますが、多少弁護もさせてください。日本でも謝ったら訴訟で負けると言われるようになってから久しいと思います。実際にはそうなのかどうか分かりませんが、少なくとも私が学生の時は自分が正しいと思ったときには「決して謝るな」と教えられました。それが、ここ2、3年では「訴訟リスクを避けるためにとにかく謝る」と教えられます。我々としては正直どうしたら良いか全く分かりません。実際に中国やアメリカでは謝ったら負けるそうです(実際は知りません)。
しかし、今ではとにかく謝るのが一般的になってきたらしいので、このような対応は訴訟リスクを高めているとも言えなくはないでしょう。まあ、どちらの対応が良いのか私には分かりません。

それに、空白の1時間45分が果たして本当に主治医が問題ないとして仮眠ととっていたのか、あるいは内科や脳神経外科とコンタクトをとっていたのか、その後搬送先を探すのに手間取ったのか明らかになっていません。搬送先を探すのは結構大変な仕事で、2、3件問い合わせるだけで簡単に30分とか1時間とかかかります。
その事実関係がはっきりしない限りは断言は避けさせてください。

良きサマリア人法に関しては↓がまとまっていますね

航空機内での救急医療援助に関する医師の意識調査
http://plaza.umin.ac.jp/~GHDNet/04/samaritan/

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2002年8月15日号のThe New England Journal of Medicine誌上には訴訟を起こされた米国の医師の報告が初めて掲載された62)。ここで報告されたのは,飛行中の機内で乗客に致死的な重度の気管支喘息発作が生じ,米国の医師と英国の医師・看護師,乗務員が2時間近く心肺蘇生を行ったが不成功に終わった事例である。後日,米国の医師は州及び裁判所に呼ばれ数回に渡る審理を経て,原告の訴えはよきサマリア人法に基づき棄却となった。しかしながらこの医師はレジデントであったために職場からの法的援助が得られず,報告にて,引き続き機内医療への協力は勧めるものの被告は感情的・財政的・時間的損失を被る,と述べている。
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サマリア人法があっても訴訟自体は起こせるんですね。

>yamaさん
>搬送先を探すのは結構大変な仕事で、2、3件問い合わせるだけで
>簡単に30分とか1時間とかかかります。

搬送先を探していたり、妊婦さんの看護に負われていたのなら、個人的には問題がないと思います。ですから「何をしていたのか」が問われると思ったわけです。

病院の対応に関しては、問題があったかどうなのか調査しない限り分からないのだから、「問題はない」と言い切るより「病院の対応に関しては第三者による調査を依頼し、報告書を提出すると共に公開する。なにか問題があった場合は是正する」とでも言っておけばよかったのではないでしょうか。

また、第三者による調査報告書は万が一訴訟になったときにも武器になるのではないかなと思う訳です。

>No.30 FFF さん
>上記 銑のような経緯で生じる脳性マヒもあるが、全体に占める割合は極めて少ないということなのでしょうか

「ほとんど」というのが日本語として適切かどうかは分かりませんが米国産婦人科医会A(ACOG)のTask Forceと米国小児科学会(AAP)が共同報告書を出しています

NEONATAL ENCEPHALOPATHY AND CEREBRAL PALSY−DEFINING THE PATHOGENESIS AND PATHOPHYSIOLOGYにありますが分娩時の低酸素性虚血性脳症は、脳性麻痺の原因の、10%前後を占めるに過ぎないという結果です
この10%が多いか少ないかは別としてこの研究結果が発表されるまではアメリカでも脳性麻痺の原因のほとんどは低酸素性虚血性脳症によるものという見方でした

日本語訳もされています
興味があればご一読ください
http://www.medicalview.co.jp/catalog/ISBN4-7583-0519-6.html
http://hobab.fc2web.com/sub6-HIE.htm

空白の1時間半・・・ マスコミが好きそうなフレーズですが本当に何もしてなかったのでしょうか?

ここは常勤医1名が5日勤務し奈良大から派遣2名がそれぞれ1日外来をみます
夜間当直に関してもほとんどはこの常勤医が診ていたいわゆる一人医長です

町立大淀病院の年間分娩数は200件ですからこの日にこの妊婦さんしか分娩予定の妊婦さんはいなかったのでしょうか?
また妊娠中毒の妊婦が分娩中に意識混濁ですから当然、子癇発作を疑ったでしょう
となると部屋を暗く静かにして場合によっては拘束の準備と気道確保や酸素の準備等一人医長としてやることは多かったはずです
結果として1時間半という時間は過ぎているものの遺族の方が言われているような仮眠というのは考えにくい気もします

No.33のしまさん
>この弁護士の対応は最悪だと思いますが、いかがでしょうか。
>訴訟リスクを高めているように思います。

損害保険会社の弁護士や地方公共団体の顧問弁護士の中には、本当に木で鼻をくくったような対応をする弁護士がおり、それが訴訟の一因になっている可能性は否定しません。


>>No.27 瀬里香さん

妊娠後期に撮ってもまず問題ないというのは胎児も含めての話です。
妊婦の頭部CTによる散乱線被曝(スキャン用のX線ビームは胎児にはかからない)は、「絶対」に問題ありません。

まあ、そこまで科学を無視した判決が「絶対」に出ないかと言われれば、絶対とは言えませんけどね。

>No.42 ssd さん
草加事件のようにB型の唾液にA型の垢(細胞片)が混ざるとAB型の唾液になるなどという判決が最高裁までいって確定してしまうのが日本の裁判の現状ですよ

>しまさん
「コメントは控える」というのもありですね、たぶん。

また、とんでもない『受け入れ拒否』報道に怒り爆発、
医師たちのこの事件に対する自暴自棄な感想
某医療コミュニティの感想を整理してみると、、、
(私のも入れてみました)
自虐的、投げやり、もう絶望状態です。

===============================================
日曜日の夕方、能天気に『訴えてやる』バラエティ番組を見て喜び洗脳される市民達
CTを撮って脳出血とわかっていたら、18件どころか、40件から断わられただろう
いちかばちかでやってもらっては困るとの検察の指導が行き届き始めた
いっそのこと刑事事件になったほうが、全国リセットされて良いと思う医師たち
羨ましがる地方の当直医達、俺たちには18件も依頼できる病院はない。
受け入れを拒否しているのではない、ロシアンルーレットを拒否しているのだ。
ならば、受け入れ拒否するな満室ホテル、店内に入れろ行列の出来る洋食屋さん
助かったら植物状態で訴訟、助からなかったら賠償請求、究極の選択である。
平成の大合併、若者も役所も逃げていく僻地だけど、医者だけは逃げちゃ駄目らしい
医者が頑張り5年生存率は軒並み上がった、下がった5年生存率は産科小児科救急医くらい
さまよう救急車、目を背ける医師たち、救急車を追いかけるマスコミと○○業者達
=============================================


産科小児科救急医自身の5年生存率が下がったという意味ですね。

>座位臥位立位さん
ウェブで観る限り、報道では個々の病院の「受け入れ拒否」自体に関しては、そんなに大きく取り上げられていなかったと思います。基本的には大淀病院の対応と制度的な問題を中心に扱っていたと思いますが、どの辺りが「とんでもない」報道なのでしょうか。

>しまさんのコメント
>「受け入れ拒否」自体に関しては、そんなに大きく取り上げられて
>いなかったと思います。、、、、、

しまさん、レスありがとうございます。

ニュース23などの報道でも、『たらい回し』と決めつけています。
毎日新聞では一面で『18病院が受け入れ拒否』です。

この病院の近隣では、奈良県大和高田市の市立病院で出産時
の処置にミスがあり女性を死なせたとして、高田署が業務上過失
致死の疑いで30代の男性医師を今年3月に書類送検しています。

そして、この事を近辺の産婦人科医を含めた医師たちは知って
いるのです。満床で入院を断わらなければ、必ず新聞沙汰です。

勿論、しまさんのご指摘どおり、問題点は多岐にわたります。

いつの間にかブックマークがついてますな
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.yabelab.net/blog/medical/2006/10/17-124111.php

>座位臥位立位さん
確かに見出しには「受け入れ拒否」と大きく書いてありますが、内容自体は割と冷静に書いていると思います。医療人1号さんの仰るように「受け入れ不能」と言う表現の方が正しいのかも知れません。その意味では、見出しで読者を釣るマスコミの悪癖がでているのかも知れません。

暴論かも知れませんが、奈良県には各病院の当日の状況を調査して、公開して欲しいですね。このようなケースは稀だとは思いますが、稀なケースに対応出来なかったのも事実です。妊婦の救急体制がどうなっているのか、詳細に調査して、現状を包み隠さず公開して欲しいと思います。事実を開示することが現状打破への一歩だと思いますが、いかがでしょうか。

奈良県に限った話でもないと思いますが。

川崎病院のコンニャクゼリー事件と、確かに相似点が多いですね。

で、川崎病院に勤めていた経験から言うと、自治体病院の管理者である市町村長は、選挙のことが頭にあるから、住民と争いたくなく、敗訴的和解に走り勝ちなんですよ。

残念ながら首長のこういう態度が、現場にどれだけ悪影響を及ぼすか、全く判っていない。(というか理解もない感じですよ。とにかく救急車をどんどん使ってくれと、当時は市民に呼びかけていましたから。今はどうかは判りませんが。)

私も、書いていて嫌になって来ました。

みなさんの御意見に異論はないのですが、自分としては県立医大がベッド調整をして引き受けるべきだったように思います。拠点病院として、母体のベッドが満床という理由はちょっとサミシイかなぁ と まぁ結果論ですが。。

ところで、冒頭の記事によると
>医大病院は、当直医4人のうち2人が通常勤務をしながら大阪府を中心に電話で搬送先を探したがなかなか決まらず
搬送先を探していたのは大淀病院ではなく、県立医大の当直医だった・・ということなんですかね?。

なんでも医大は拠点施設としてこういう場合の搬送先の紹介?もやっているみたいですよ。

この方の場合、CTで脳内出血が判明したとしても、大淀病院では何もできなかったと思います。

妊娠末期で腎機能が悪く、体液循環量も多くなっているので、脳内出血後に著明な脳浮腫を来たします。
胎児や、腎機能のことを考えると、安易に高浸透圧性利尿薬を使ったり、過呼吸にしたりなど、頭蓋内圧を低下させる保存的処置は行えません。
また、この規模の病院で開頭脳内血腫除去術と帝王切開を同時に行い、かつ仮死状態で生まれるであろう新生児を管理することは不可能です。

脳内出血という情報が早く判明すれば、国立循環器センターへ移送という選択が早くに出来た可能性はありますが、それでも救命は困難であったと思われます。もし救命できたとしても植物状態など非常にシビアな状態であったろうと想像できます(脳浮腫による脳へのダメージが深刻なので)。

もし、大淀病院で脳内出血と判明していたならば、「母体の救命は困難」という最悪の予測を、いち早く家族に伝えることができたかもしれません。
ただ、この件に関しては、この病院の対応ではなく、行政がバックアップ体制に危機感を持ちながらも、結局は有効な体制を作りきれなかった、ということが問題の本質と思います。
家族の心情はもちろんお察しし、心から同情するのですが、「産婦人科医個人やこの病院自体が問題なのではない」ことを理解していただきたいと思います。

P.S.
ちょうど先ほど、「医療崩壊」(小松秀樹)p273
「実際、多くの記者が「当事者の心情」を最大のテーマにして書いているという。」
という記述に行き当たり、妙に腑に落ちました。
あまりに遺族の心情に焦点を当てすぎると、事の本質が見えなくなる恐れがあります。

P.S.2
生体反応として、すでに過呼吸になっていたかもしれませんね。

「満床でもいいから受け入れろ」
ってほんとに術後の患者を廊下で寝かせたり
他の病院へ送ったりしてええんでしょうか?
一升瓶に二升は入らない
定床以上の患者を受け入れると
単位病棟全体の患者の入院料が削減される
実質ベッドオーバーを禁止する制度が有ることを
無視した議論は欺瞞だと思います。
制度整備が必要です

今、みのもんたの番組を見ていたら、末原則幸という方(肩書きは忘れましたが、いまググったら「大阪府立母子保健総合医療センター産科」とありました)が「CTスキャンを取っていればなんとかなったかも」という趣旨のコメントをしていました。業界内で後ろから撃ってくる人もいるのですか?(^^;

でもまぁ 頭蓋内出血の診断が確定してたら 受け入れる側も緊急性の程度が違うと認識したというのはある。それは事実。(大淀病院は麻酔科不在で脳外科一人だけ 夜間手術対応は不可能)  脳外科医を呼んだらどうだったのかという議論は、CTを撮影することと同じ意味になります。脳外科は必ず撮影します。撮影すれば脳外科じゃなくても診断できます。
しかし問題の本質はそこじゃあないってことですわな。

>脳外科医(留学中)さん
奈良県のシステムが今回のケースで機能しなかった理由を検証する必要がありそうです。
http://www.pref.nara.jp/koho/kenseidayori2/tayori/t2003/tayori1502/toku1502_1.htm

>「産婦人科医個人やこの病院自体が問題なのではない」
上にも書きましたけど、意識不明に陥ってから受け入れ要請を依頼するまでの間、どのような行動を取っていたのかが問題だと思います。例えば妊婦を観察していたり、子癇に関する対応、転送準備を行っていたのなら、病院側の対応は問題にされるべきではないと考えます。

私が愛読している「新小児科医のつぶやき」というブログが、一番良くまとまっていると思います。

http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20061018

タイトル「その日が来たか...」ともありますが、医療の中に身を置くものとして、いつかはこういう日が来ることは予想していましたが、医療崩壊は予想通り産科医療から始まりましたね...

以前から、大学の医師は夜や週末、関連病院の応援のため当直に行かなくてはならないので、病棟に1−2人しか医師がいないことも地方病院ではよくあることです。理想的には、県立医大が常に受け入れるcapacityを持っているべきでしょうが、現実は不可能です。(実際このときの奈良医大の状態は知りませんが、一般的な地方病院はこんな現状です。)

こんにちは、FFFさん。
整形Aです。

No.30 FFF さんのコメント

>出産をめぐる訴訟で典型的なパターンが、_燭蕕の過誤によって、分娩に必要以上の時間がかかった △修硫當で、子に胎児仮死、低酸素脳症等が生じた それにより脳性マヒになった、というものだと認識しています。この議論自体がおかしいということなのでしょうか。あるいは、上記 銑のような経緯で生じる脳性マヒもあるが、全体に占める割合は極めて少ないということなのでしょうか。
>
>脳性マヒの「ほとんど」は分娩と無関係と指摘されますが、数字でいうとどの程度の割合という感覚になるのでしょうか。あるいは、この点に関する統計的なデータがあるのでしょうか。

いつも教えていただいてばっかりなので、僕がわかる範囲で・・・。
といっても、主に以前お邪魔させていただいた「弁護士のため息」(残念ながら現在休止中)というブログでの書き込みから引用させていただきました。

>世界の産科学の標準教科書「ウイリアムズ産科学」改訂22版、2005年出版のpage656の下から22行にはっきり書いてます。
>お産が原因の脳性麻痺は脳性麻痺の中の4.9%に過ぎない。

教科書的には、全脳性麻痺のうち分娩時に発症するのはわずか5%だそうです。
これに対し

>日本医師会「医療に伴い発生する障害補償制度検討委員会」の答申「医療に伴い発生する障害補償制度の創設をめざして」では、「最近の研究では脳性麻痺の10〜20%が周産期の低酸素・虚血状態に起因するものとされている。」(p19)

という報告もあります。
つまり、10〜20%は周産期に生じていると・・・。
周産期というのは「妊娠満28週、または胎児の体重が1000グラムに達したときから、出生後1週間までの期間。周生期。」という定義ですので、「分娩時」「お産の時」に限定されるわけではありません。

>周生期の低酸素、虚血状態というのは未熟児に伴う低酸素ストレス、感染、炎症性サイトカインによる脳室周囲血管破綻などを含むものであり、産科医が不注意で起こしたものとは決めつけられません。

ということであり、最初の話に戻りますが、産科医が適切に対応すればなんとかなった可能性のある脳性麻痺は(全脳性麻痺)の5%程度、という教科書の記載どおりでしょうね。

脳性麻痺は全分娩中0.2%の発症といわれています。そのまた5%が分娩時が原因。日本のお産の総数が100万件とすれば、

100万*0.002*0.05=100

実数としてはこれくらいなのではないかと思います。

この事案について報道などから判明しているのは、およそ以下の通りのようです。
==================================
707 名前: 名無しさん@七周年 Mail: sage 投稿日: 2006/10/18(水) 11:08:51 ID: S61pOuvo0
まとめ

・午前0時過ぎ意識不明に
・子癇が疑われ、点滴を投与
・内科医はCT撮影を進言するも産科医は必要ないと判断
・CTを扱える技師(or医師)がいなかった(?)
・脳外科医は1人だけでこの夜は不在
・常勤の麻酔科医はいない→手術不可
・産科医は点滴を打って様子を見る間仮眠
・2時頃、点滴が奏功しないので県立医大病院に受入を打診→満床で×
・県立医大病院の医師が受入先を探す(拠点病院の役割)
・大淀病院でも独自に受入先捜し(?)
・4時半頃、18ヵ所目で国循への受入が決定
・6時頃、国循へ患者到着
==================================
【医療】分べん中意識不明:受け入れ拒否19病院以上か 奈良・大淀病院[1018]
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1161108310/

「分べん中意識不明:受け入れ拒否19病院以上か 奈良」
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20061018k0000m040106000c.html

18病院でも19病院以上でも、対応不能病院が多かったという点では、とくに違いはないとおもうのですが。記事の意味がよくわかりません。

むしろ、この断った病院にしてみれば、「断ったのは自分のところだけじゃないんだ」「みな、同じように判断したんだ」「メディアスクラムに巻き込まれなくて、よかった」と、ホッとしているかもしれません。

下の報道がほんとにあったかどうかは今のところ確認できていませんが。
==================================
355 名前: 卵の名無しさん Mail: 投稿日: 2006/10/18(水) 12:21:07 ID: 2m4Idjng0
NHKローカルニュースより。

警察は、大淀病院での処置のミスが死亡につながった疑いもあるとみて、
業務上過失致死の疑いで調査を進める方針を固めた。
==================================
産科医絶滅史第19巻?うかつに産科医にならぬ方が?
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/hosp/1160456761/

ttp://blog.m3.com/TL/20061018/4
業務上過失致死罪だってさアハハハハハハハハ
…失礼、下品な言葉遣いになってしまいました。
しかしこれは笑うほかないでしょう。この期に及んで産科医を続けるのは、いつか訴えられてマスゴミから袋叩きになることを夢見ているマゾにしかできないことではないでしょうか。

福島の事件が可愛く見えてきました。

とか言ってるうちにソース出ましたね。
==================================
“受け入れ拒否”警察が捜査へ
奈良県大淀町の町立大淀病院で、出産中に意識不明になった女性の手術ができる受け入れ先がなかなか決まらず、脳内出血で死亡した問題で、奈良県警察本部は、最初の病院の処置のミスが死亡につながった疑いもあると見て、業務上過失致死の疑いで捜査する方針です。
(中略)
担当した大淀病院の産科の医師は女性の症状を陣痛から来るけいれんと判断し、内科の医師から「頭に異状が起きている疑いがある」と指摘されても検査を行わなかったということで、病院は「結果的に判断ミスだった」と認めています。これについて警察は、こうした大淀病院での処置のミスが死亡につながった疑いもあると見て、業務上過失致死の疑いで捜査する方針を固め、今後、病院の関係者や遺族らから事情を聴くとともに、病院側にカルテなどの提出を求めることにしています。
==================================
http://www.nhk.or.jp/osaka/lnews/02.html

2ch関連スレ
【医療】“受け入れ拒否”奈良県警察が業務上過失致死の疑いで捜査へ 奈良・大淀病院[1018]
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1161143747/

福島県の場合は、理不尽ではあったけど「了解可能」ではあった。
この件で警察が出てくるのはもはや「了解不能」であります。
民事でならいくらでも騒ぎになるのは理解できますが。

産科医ではないのでどなたか教えて頂ければ。
子癇は教科書では知っていますが実際は見たことはありません。逆に産科医は脳出血は経験が少ない。とすれば当初は子癇と判断したとしてもある意味仕方ないのかと思いました。
1)どのような点滴をしていたのかはわかりませんが、持続する意識障害があれば脳血管障害も疑い、また胎児の状態も考慮すると技師を呼んででもやはり脳CTは撮るものではないのでしょうか?
2)また子癇というのが院内搬送がいけないほど刺激を与えてはいけないのでしょうか?

CTの被爆量、CP(脳性麻痺)などのタームが出ていますが、私自身は脳血管障害を疑いそんなことを考える余地なく、母のCT撮像は躊躇しないで行ってしまいます。その結果は施行中にほぼリアルタイムでみられますので、もし脳血管障害がなかったとしたら、そのまま治療するのか転院なのかは大淀病院の体制によりますね。今回の場合、CTを撮っていたら(大淀病院での治療は困難ですので)連絡開始の時間は早めることができたでしょう。しかし多くの病院で体制が不備で受け入れ不可能が続いたことは同様と思われます。少し早くても果たして救命できたかどうかは疑問が残ります。

私自身は脳血管障害の初発や再発などは結構経験しています。初期治療をしつつ専門医のいる病院探し、搬送の手配に入ります。医師の判断の遅れ、意思疎通の問題もあったのかもしれませんが、県内に産科、脳外科その他必要な科の救急体制が整っていなかったことが本質です。世論の矛先が犯人捜しではなく、本質に向かってほしいと思います。それにしても「受け入れ拒否」表現は変わるのでしょうか?マスコミには不備な体制でも無責任に受け入れることが義なのですか?それで患者が不幸にも亡くなったらまたバッシングですから。

 私は一介の万引きGメンですが。
 根底には遺族の医師に対する不信感があるようですね。「医師は仮眠をしていた」に象徴的に表れていると思います。とるべき処置がない間は仮眠してもいいと思いますが、患者には不熱心と映るでしょう。医師がつききりでいれば問題は大きくならなかったかもしれません。
 医療に対する漠然とした不信感は一般の人誰もが持っています。その不信感をマスコミが代弁しているようです。それが「受け入れ不能」ではなく「受け入れ拒否」という見出しになったのではないでしょうか。
 
 ご紹介の「新小児科医のつぶやき」に、
「ロシアン・ルーレット」「ババ抜き」とありました。もし、ババを抜きたくない、という心理が働いたのなら「拒否」と言われても仕方がないと思います。
 
「・・・つぶやき」は、「これを契機に救急医療の再構築をが一般の反応でしょうが、医師の反応は防衛医療のより一層の徹底化です。(略) それでもドンキホーテはいるでしょうが、ドンキホーテはやがて各個撃破されて消えていきます。医療の焼野原への大きな曲がり角を通り過ぎた事件と私は思います。」と締めくくられていました。
 
 医療が焼け野原になってしまえば患者はたまったものじゃありません。最も弱いのが患者でしょう。医療裁判の困難さはよく聞かされます。今回の事例も、もし裁判になれば遺族は敗訴すると思います。それに、検察は起訴しないのではないでしょうか。
 
 グッドサマリタンたることを回避する姿勢が今の医師にはあるそうですね。そうならざるを得ない事情は解りましたが、いつどこで倒れるかもしれない人間からすれば残念な風潮であります。

>>「ロシアン・ルーレット」「ババ抜き」
という表現は、救命不可能な症例であったとしても、ある種の患者家族に当たった場合、場に居合わせがために、送検、逮捕となりかねない現状を皮肉ってのものです。

これは、あらゆる分野において日本の事故調査が犯人探しに始終し、再発防止が省みられないことが背景にあります。
現場に居合わせた医師を「犯人」に仕立て上げ、「焼き討ち」していった結果、当該診療科、当該地区のほかの医師が逃散し、医師不足が発生、夜間の重症患者受け入れを「拒否」せざるをえない「焼け野原」が出来上がったことを忘れるべきではないでしょう。

システムの不備を個人の責任とすることは、攻撃的な遺族にとっては溜飲を下げることになりますが、システムの強化改善につながらず、むしろ人的資源のを逃散を招き、崩壊に繋がります。のちに医療を利用する他の大多数の市民にとっては、不利益にしかなりません。

 私は当該医師を「犯人」とは考えていません。ですから、遺族側敗訴、不起訴と予想しています(もちろん素人考えですが)。
 
 今のマスコミは悪者探し、悪者叩きに狂奔しているようです(当該医師が悪者というわけじゃありません)。世間も過剰反応しています。飲酒運転バッシングもその一つでしょう。奈良県警も動かざるを得ないのでしょう。
 
 問題にすべきはシステムの不備だと私も思います。しかし、改革の主体はやはり医師であるはずです。「防衛医療」の方向に行って欲しくないのです。

>グッドサマリタンたることを回避する姿勢が今の医師にはあるそうですね。
>そうならざるを得ない事情は解りましたが、いつどこで倒れるかもしれない
>人間からすれば残念な風潮であります。

キトラさん,
我々医師はグッドサマリタンでありたいのですが,現在の世間の状況はではそれをすることは目隠ししながら地雷原を歩くようなものです.
我々も家族を持つ一人の人間ですから,今の状況が改善されない限り止むを得ないと考えています.逆の言い方をすれば,状況が改善されれば我々は何時でも以前の状態に戻れるでしょう.

今回の事故でも,相変わらず一部のマスコミは医療バッシッング的に騒ぎ立てています.奈良県では先日,大和高田病院で起こった医療事故で産婦人科医が送検されています.誰も訴訟を抱えそうな患者に手を出さないでしょう.
今回の事故でも警察が「業務上過失致死」を視野に捜査するようですね.さらに産科医逃散に拍車をかけ産科医療の現場を焼け野原にしたいんでしょうか.システムの再建どころか完膚なきまでに破壊したいんでしょうかね.周産期センターなんて夢のまた夢ですね.

No.58 しまさんのコメント にほぼ同意ですが、加えて、担当産科医の勤務状態がどうであったかというのも大事なファクターだと思います。
人間、過労状態では正常な対応は出来ません。もし、空白の1時間に本当に仮眠をとっていたとしても、過労だったかどうかを吟味する必要があります。でも、警察や検察はそこまで意を組んでくれるかどうか・・・。

> 担当した大淀病院の産科の医師は女性の症状を陣痛から来るけいれんと判断し、
> 内科の医師から「頭に異状が起きている疑いがある」と指摘されても検査を
> 行わなかったということで、病院は「結果的に判断ミスだった」と認めています。

この情報はちらほら出ていたのですが、本当だとすると誤診の範疇ですよね?現場ではいろいろな意見が出てきます。結果的に過誤だったとしても、誤診の範疇で業務上過失致死になるのでしたら、医師はみな犯罪者になってしまいますね。
問題は、民事的な対応をどうするかと言うことと、誤診による過誤だという事実はこの場合なら当たると思うので産科医は反省し、次回につなげるということで終わりにして良いのではと個人的には思います。勿論、故意の殺人であれば捜査する必要はありますけど、過誤で取り締まるのは明らかにおかしいでしょう。
あとは担当医がスケープゴートにならないことを祈るばかりです。貴重な誤診の経験をした医師が社会から抹殺されることは、これからの医療にプラスになるどころか、マイナスになります!これは声を大にして言いたい!有能な医師を抹殺すべきではありません!
(この医師がリピータというのなら前言は撤回します)

> No.68 四半世紀勤務医さん
私も経験上、母や子に被爆というデメリットがあってもCTを施行しますね。でも、よく考えたらそれが100%正しいことか、と言われれば答えは「分からない」となるのではないでしょうか?

> No.69 きとら さん
あと、問題は産科医がどれくらいの睡眠時間をとっていたかということも重要だと思います。当直明けの夕方の診察は本当に危ないのです。私自身、ここで言えないようなミスを何度もしたことがあります(詳細は勘弁してください)。意識が本当に朦朧として、自分で何を考えているのか分からなくなり、まるで夢の中と同じような状況になってきます。気が付いたときはミスをしています。
> 今回の事例も、もし裁判になれば遺族は敗訴すると思います。
そうでしょうか?民事は成立する可能性が大だと思います。民事については今までの判例を見る限り、事実は関係ないと思います。つまり、私の認識では民事はタダの喧嘩です。強い方が勝つ。そうとしか思えないような判例が数多くあると思います。
刑事についてはわかりません。警察や検察も転換期に来ているでしょうし、もしかしたら裁判官も医療従事者の声を聞いているかもしれません。
> いつどこで倒れるかもしれない人間からすれば残念な風潮であります。
医師も人を助けたくてなった人が自分を含め、数多くいます。しかし、助けるために自分が犠牲になったり、あるいは犠牲になったが故に助けられなくなったりすることを良しとする医師がいるでしょうか?居るとしたら相当奇特な人だと思いますよ。

マスコミの報道に問題がある。部分的なことだけを報道して、本質を報道していない。だから、多くの書き込みが行われている。モトケンさんが10月18日のエントリー「医療事故と検察」で書いておられた
「マスコミにも影響を与えうるネットコミュニケーションに可能性の一つを見出しているところです。」
のように、真実が社会を動かしていくことを期待したいのですが。

ところで、この方は脳内出血で亡くなられたと理解するのですが、脳内出血は突然に発生し、予知することは困難なのでしょうか?例えば、血圧が相当高くて注意を要する体質であったとか。

遺族の方にすれば、町中で一番安心できる病院で出産することをした。もし、この病院で手に負えないような事態が発生すると予見されたなら、その時に転院を勧められたはずである。こんな気持ちはないのだろうかと思いました。

>問題にすべきはシステムの不備だと私も思います。しかし、改革の主体はやはり医師であるはずです。「防衛医療」の方向に行って欲しくないのです。

そうですが、これだけマスコミに感情的に事を荒立てられたら医師のみでは出来ません。医師にも家族との生活があるのです。防衛医療に向かわざるを得ないでしょう。

ちなみにここで言う防衛医療とは、自分の身の丈で処理できる医療のみ行うと言うことです。

>脳内出血は突然に発生し、予知することは困難なのでしょうか?例えば、血圧が相当高くて注意を要する体質であったとか。

血圧などは常に変動していて、呼吸だけで変動します。排便時には200を超えます。反対に急速に効く降圧薬は脳血管障害の発症リスクを高くします。

脳内出血を予見することは不可能でしょうね。

No.73 yama さん
>問題は産科医がどれくらいの睡眠時間をとっていたかということも重要だと思います。
>当直明けの夕方の診察は本当に危ないのです

勤務についての参考に
1.大淀病院
http://www.naramed-u.ac.jp/~byoin1ka/kensyuu/hospprog/oyodo.htm

2.大淀病院外来診療担当表
http://www.town.oyodo.nara.jp/shisetsu/oyodo_byouin/pdf/tantou.pdf

以上の資料から常勤の産科医は1名で水曜と木曜のみ非常勤で奈良大から派遣されています
8/8の午前0時ということですから月曜日の勤務を終えてそのまま当直に入ったと思われます
そして大淀病院では年間約200件の分娩がありました
5日間当直も含めた連続勤務の終盤だったような感じですね

かなりきつそうで判断ミスを誘発しそうな状況ですし子癇が収まれば帝王切開という可能性も視野に入れると看護師に経過観察を指示して一時間程度の仮眠をとるのも間違いではないと思います

>きとらさんのコメント
「医師は仮眠をしていた」に象徴的に表れていると思います。
医師がつききりでいれば問題は大きくならなかったかもしれません。
ーーーーーーーーーー引用終わりーーーーーーーーーーーーー
きとらさんへ

あの〜、仮眠しないと、産科医は死んでしまうんですけど
付き添ってるから、仮眠しているのであって、付き添わないなら
とっとと、病院でなく家に帰って寝てるはずですけど、

>問題にすべきはシステムの不備だと私も思います。しかし、改革の主体はやはり医師であるはずです。「防衛医療」の方向に行って欲しくないのです。
私は学生の時にまさに「防衛医療」さらに言えば弁護士による「訴えられる危険を減らすテクニック」に関する講義がありました。他の大学のことまではわかりませんがこれから医師となる人たちはみんな「防衛医療」を教え込まれていると思います。

ご多分に漏れず、産科については素人ですので、内科医としての
素朴な疑問とそれに基づく意見ですが。。。

?32歳の女性が脳出血を発症することは稀と思います。ですから、
この脳出血は出産あるいは子癇に関連して起こったものと思うのですが、
実際にそのようなことは起こるのでしょうか?また、子癇が原因として
脳出血を起こすとすれば、それがどの程度の割合なのか?
?妊婦が痙攣を生じた場合に、子癇以外が原因である可能性がどの程度の
割合であるのか?
?おそらく、?で出される割合は非常に低いとして、子癇に対する経過観察は
どの程度の時間が適切であるのか?

という疑問があります。
もし、妊婦の痙攣のほとんどが子癇であるのであれば、点滴をしてその間に
仮眠をとるのは問題のない行為だと思います。
他の内科医先生たちも仰るように、自分もその時には脳CTを考慮するとは
思いますが、「妊婦の痙攣のほとんどが子癇であり、1-2時間の経過観察が
適当と考えられている」のであれば、また、「子癇が起こってもそれに脳出血を
伴う可能性が極めて低い」のであれば、産科の先生の判断として、脳CTや
脳外科医へのコンサルトは(その時点では)必要ないとするのは、門外漢の
他科医師の意見に優先するのではないかと思います。
できましたら、(感覚的な数値でも構いませんので)産科の先生のご意見を
伺いたいところです。

結局は自分の身内が若くして亡くなったという感情のもつれの問題のような気もします。遺族の「許せない」の一言にそれが託されています。
心情的にはかわいそうだけど、しかしながらそれを医師に押しつけるのはどう考えてもおかしいでしょう。捜査は必要かとは思いますが、常に科学的に、医学的に、感情論を排して必要最低限の行為で(つまり、不当逮捕とかは選択肢としてあり得ない)行うことを期待したいのですが、今までの経緯がありますから果たして出来るかどうか疑問ですね。

日本人はいつから他人に責任を押しつける民族になったのでしょうね?

警察の捜査の対象になったんですね。いや〜、自分だったら、もう、産科辞めちゃうな〜 産科さえやっていなければ、このようなことに巻き込まれる可能性はゼロだったわけですからね。

この事故も、最終的に立件されるかどうかわかりませんが、私だったら警察の捜査には心理的に耐えられません。

直接担当した医師や、「受け入れを拒否した」とする19以上の病院全てを調べるんだろうか。

某板に書いたレスを転載します
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悪質な誇張

投稿者:  いのげ
2ちゃんねるでは誤解が見られましたが
この夫は感心するべき点が有ったと思います。
私が見たテレビでのインタビュー内容は

「もっと早く処置すれば助かったかもしれない」
「結果は駄目でも、一生懸命治療して欲しかった」

要するに、診療と結果の因果関係を断定してないのです。
これは一般人としては相当理性的と言っていい発言だと思います。もっと半狂乱でわめき倒す人も多い。

そして、ここで夫が主張しているのは法的には業務上過失致死ではなく、結果との因果関係証明が不要な民事上の期待権だと思います。本件では期待権侵害は有ったと私も考えま す。(再発予防も熱心に訴えている)

一番ケシカランのはこれを編集・放送したテレビ局です。
夫の発言「「もっと早く処置すれば助かったかもしれない」

TV字幕「もっと早く処置すれば助かった」

この二つの文章を同じ意味だと心底考えているのなら、
日本の報道は救いがたい水準であると思います。
新聞記事の見出しでも同じ趣旨のものが有った様で、2ちゃんねるスレッドのタイトルでもそうなっているものがあります。そして、多くのネットユーザーが発言されざる発言に 対する、多少度の過ぎた批判・中傷を行っています。

私ももう少し事実関係を把握するべきなのでしょうが、m3ユーザーの皆さんに置かれましても正確な認識に基づく議論を心がけられます様お願い申し上げます。医師と患者の不 毛な対立につながりかねません。

やっぱりマスコミですかね?だとしたらマスコミは日本という国を崩壊に導きたいのでしょうか?もう、事実関係が分からなくなってきました。自分たちのミスを認識せず、人の人生を台無しにするだけでなく、事実を無視し人のミスはあおり立てる、それこそ汚い人たちです。私の勤務先もフ○テレビにやられました(悪意に編集した映像を流し、医師達はこんなあくどいことをしていると洗脳し、世論を操作しようとしました。これは当事者が言うのですから間違いありません)。私が事故に巻き込まれたわけではありませんが、このときは患者の質問攻めに参りました。
でも、医師が誠意を持ってやったかどうかはそれすらも分からない。「許せない」の一言が一人歩きしているような気もします。
もう何がなんだか分からなくなってきました。人間不信になりそう。

 モトケンさんには悪いのですが、我々庶民は弁護士さんよりはお医者さんの方を信頼・尊敬しています。どこかに「仁術」とか「赤ひげ」のイメージがあります。そういう信頼・尊敬がなければ、命を預けようという気にはなりにくいものです。お医者さんの方でも、人のため、と医師を志した方が少なくないはずです。私は基本的に、医療をそういう目で見ています。
 
 しかしこれはウェットな感情ですね。世の中はドライになりつつある。社会が溶解して人々がアトム化しつつある。人間関係が利害関係に還元されつつある。そういう状況では誰もがリスクを回避しますよね。お医者さんにも家族がいますから。
 
 世の中、「危機管理」流行りです。「訴えられる危険を減らすテクニック」も必要なのでしょう。どの社会でもやってます。我々の業界でもそうです。しかし、やはり、お医者さんは特別であって欲しい、というウェットな感情は残りますね。
 
 遺族側にもこういう「感情論」が多分にあるのではないでしょうか。
 「仮眠」云々もそれに関連しているのかもしれません。

>世の中、「危機管理」流行りです。「訴えられる危険を減らすテクニック」も必要なのでしょう。どの社会でもやってます。我々の業界でもそうです。しかし、やはり、お医者さんは特別であって欲しい、というウェットな感情は残りますね。

きとらさんは御理解されているようですのであえて言いますが、
医者だけは危機管理してはいけない。だけれども、何かあったら他業種と同レベルに責任を取りなさい、と言われても困りますよね。

結局国民全体にこのような感情があるために、医師が滅私奉公を強いられているんですね。

今回の一件で医療崩壊はさらに進行するでしょう。自分のことは自分で守る世の中になってきたのです。仕方のないことですが悲しいですね。

「仮眠=悪」という認識に異議を唱えます。主治医制の元実質的に24時間365日の拘束が続いている日本の医療現場では休めるときに休むのが医者の仕事であって、当座の指示を出し反応を見るため経過観察をという状況であればたとえ五分でも休息を取るのがむしろ義務と考えます。休むべき時に休まなければ、次の状況ではより重症となっているだろう患者により衰えた体力、判断力で対処しなければならなくなります。

患者救済の手段として現状で訴訟でしかそれを為し得ないというのであれば、医師あるいは病院を片っ端から訴えるのではなく無過失補償制度等の導入による社会的補償の整備を急ぐのが筋だと思います。医者が医療に専念できる体制を早急に構築しない限り今後も同様の事件は増えこそすれ減ることはないでしょう。

「専門家である脳外科医を呼ぶべきであった」
という説について、脳外科は脳出血の専門家ではありますが
子癇や周産期の病態整理についてはほとんど知りません。
(当直の内科医の「CTを撮るべき」発言も子癇を知らないことが
判断の大前提に有ると思います)
子癇と出血の鑑別を行うべきは一義的には産科医だと思います。
稀な疾患とはいえ知識も経験もこのケースについては脳外科は
産科医にはかなわないと思います。
脳外科を呼んだら必ずCTを撮りますから
最初から検査技師を呼んだほうがましでしょう
出血なら脳外科でなくても確実に診断できますし
脳外科医は周産期に使える薬剤のことも知りません。
要するに脳外科コールは医学的問題というより
患者満足度の問題ということだと思います。

毎日新聞の続報ですが
==================================
奈良妊婦死亡:県警が捜査 医療ミスとの因果関係焦点に
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20061018k0000e040059000c.html
 奈良県大淀町立大淀病院で今年8月、妊婦が分べん中に意識不明になり、大阪府内に搬送後死亡した問題で、同県警は業務上過失致死容疑で捜査する方針を固めた。同病院側が17日の会見で「(脳内出血でなく)子癇(しかん)発作の疑いとした点で、判断ミスがあった」と述べており、ミスと死亡との因果関係の立証が焦点となる。また満床などを理由に妊婦の受け入れを拒んだ病院の対応についても、刑事責任が問えるどうかを検討する。
(後略)
【高瀬浩平、花沢茂人】
==================================
気になるのはこの一文です。

>また満床などを理由に妊婦の受け入れを拒んだ病院の対応についても、刑事責任が問えるどうかを検討する。

検討するところまでは届出があったから必然だと思います
警察の立場としては調べざるを得ない
そして実は検討する能力が警察には無いので
書類送検するところまでも必然だと思います
わたくしの中では折込済みです
検察が起訴したらそこで怒ろうと思ってます。
判断まで半年程度は要するんじゃないかと予想します

患者を受け入れても、拒んでも、いずれでも刑事責任が生じる可能性があるのであれば、わたしなら罪の軽い方を選びたいと思います。やっぱり、「受け入れ不能宣言」を選ぶかな。結局、何も変わりませんね。

> 救急患者を受け入れた病院は、その医療スタッフで迅速かつ十分な
> 検査・診断・治療を行わなければならない
> 〜救急医療においても、担当する医師の専門によって
> 注意義務の内容と程度は異なるものではない〜

http://www.doctor-agent.com/newsinfo/malpractice/vol021.do

などをみると、「触らぬ神にたたりなし」ということか。

この事件を取り上げたblogをざっと眺めてみましたが、やっぱりマスゴミの思うままに事態が動いているようです…。
医者がけしからん、満床なんてウソだろう受け入れろ、仮眠なぞ取るな、厳罰に処せetcetcetc…ひとつひとつ反駁するのが無意味なくらいに感情的な、ワイドショーのコメンテーターと同じ意見の数々。
No.77を読んでなお「寝るのはけしからん」と言える人が居るのなら頭の中身を拝見したいものです。「知らない」人々よりも「知らせない」マスゴミの罪が大きいとはいえ。

本blogで一般人・法務関係者・医療関係者の溝が埋まる議論が進んでいく様を期待していたのですが、マスゴミの暴走により外堀はもう取り返しがつかないところまで埋められていたのですね。
本件を刑事事件にする姿勢が改められ、問題点が明らかになっていくのならばまだ良いですが…すがるには細い糸です…
今日は、内診関係で愛知でも書類送検があったそうです。医師は悪人だ刑事で裁け、がもはや既定路線としか思えません。

また、異常死と同じように診療拒否に関する正当な理由について難癖つけられるのだろうか。これだって統一的な見解は得られていませんよね。

今回の事件に関して、焦点になっているものは以下の事項と思われます。
CT撮影を行う妥当性があったのか?
担当産婦人科医はどのような内容で搬送依頼を(大学病院を介した上ででも)行ったのか?
18病院の受け入れ拒否は何を対象とした憂慮すべき事態なのか?

,亡悗靴討蓮▲瓮妊アで盛んに「誤診」「真摯な診療を行っていない」といった事が叫ばれているようです。なぜ内科医がCTを勧めたにも拘らず施行しなかったのか、と。
状況を見るに、私は担当医がくも膜下出血や脳内出血といった脳卒中の可能性を全く除外していたとは思えません。既に最初から内科医よりCTをとる必然性を示されていたでしょうから。それでもCTを施行しなかったのは、敢えて脳卒中の発症を確認するよりも、CTを撮る事による母体・胎児安静を遵守できないといったデメリットを重視したからではないのでしょうか?
私は新人時代カリキュラム上麻酔科の研修は行いましたが、子癇発作を診る機会はありませんでした。なので、子癇発作が疑われる場合の対処指針としてどのようなガイドラインとなっているのかは勉強不足なのですが、子癇が頭痛・吐き気を伴うことが多いことは知っています。もし意識障害に関して産科医からコンサルトされれば脳卒中の可能性は検討するものの、子癇と判断して妥当と言われれば、納得する他ない様に思われます。
少なくとも現場の医師が脳卒中の可能性を考慮した上で、CTは行わないという判断に到ったのであれば、それを結果論で否定することはできないでしょう。
△蓮案外話題に上ることが少ないようですが、非常に重要な事ではないでしょうか?
もし担当医(或いは依頼された県立医大の医師)が転送依頼をする際に、脳卒中の合併が疑われる子癇を起こした妊婦、というニュアンスで伝えていたならば、結局CTで診断が確定していようがいまいが、受け入れられた病院が当のセンターであったという事実に変わりはなくなるのではないでしょうか?今後事態の解明が公表されることを祈ります。
ですが、「拒否」ではなく受け入れ「不可」であろうと言う事は散々言われているとおりだと思います。マスコミはこぞって「拒否」した病院の無責任さを攻め立てたいようですが、彼らは自分たちの矛盾に気づいているのでしょうか?
過日起こった福島大野病院での事件で焦点のひとつになったのは、「なぜあの規模の病院でハイリスクの分娩を行ったのか?」と言うことでした。実際、今の日本では「キャパシティがなければ治療にあたるな。患者が死んだら罪だ」という結論になったようです。
その事を殆どの医師が知っている昨今、電話依頼で聞いて治せる自信がなければ断るのは当然です。
ではシステムの不備でしょうか?勿論それはそうなのでしょう。ただその改善案がまだ具体的になっていない今、独断に満ちた警察機構が一方的にに出張って、「業務j上過失致死」などと騒ぐのはいかがなものかと思うのですがどうでしょう?
少なくとも、ご遺族の発言内容まで改ざんして、面白おかしく医者いじめをするマスコミの体質には閉口します。
事態がマスコミの好餌に終わらないことを祈ります。

医学的な意味でCT撮影の必要がなかったかと言えばそれはNoでしょうが,実際に医療を行う場合には「意識のない妊婦を深夜にCT室まで運んで撮影する」ことに対する危険性についても考慮する必要があります.さらにCTで診断できたとして,「次の治療が行えるか」ということが問題になるでしょう.また,子癇発作と考えた場合「患者を移動させることの危険性」についても考慮が必要です.CTを撮影しなかったことを非難できる人間はどんな人間なんでしょうか?
大淀病院には,脳外科医は1名で常勤麻酔科医は0名です.つまり仮に診断がついても大淀病院では対応不可能で,母体搬送は必須だったと考えられます.

後は受け入れ先を探す(もしくは今回のように医大が探す)しかないわけです.現在の医療事情ではやむを得ない状況だったと考えられます.むしろ国立循環器病センターでbabyが助けられたことが幸運だったというべきでしょうね.

マスコミは一人常勤の産科医が仮眠を取ることを非難していますが,実際の労働状況を把握しているんでしょうか?
現在のような医療事情を作り上げたのは被医療者であり,マスコミであり検察ですから,そのことを彼らはもっとよく考えるべきでしょうね.
悲しいことですが,こういうことはこれからも増えることでしょう.

某板「近県の産科医」さんのカキコミを勝手に抜粋
近い筋からの情報と思われます 報道とぜんぜん違います
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

内科医は意識状態低下があったために産科医が呼んだもので
CTの必要性に関する意見対立は無かった
内科医は対光反射など神経所見をとっている
この時点では血圧正常であったので
陣痛による失神と考えて経過観察した 
子宮口開大4cm 痙攣は無かった
→当直室で仮眠

一時間後に痙攣が生じたのでマグネゾール投与して
直ちに高次施設への搬送依頼を開始した 血圧180へ上昇していた
産科医は搬送が決定なのでCTを見合わせ
受け入れの返事を待っていた
CT室への搬送にもリスクがあると考えていた

奈良医大のベッドは定数だけでなく
陣痛待機室まで患者で溢れかえっていた

なんとなくですが
・書類送検
・起訴
・判決

はきちんと区別した方がいいかも知れません。
「書類送検=犯罪者」という扱いではないと思いますが

>元田舎医さんのコメント
気になるのはこの一文です。

>また満床などを理由に妊婦の受け入れを拒んだ病院の対応
についても、刑事責任が問えるどうかを検討する。
-------------------引用終わり---------------
---------------------------------------------
逆説的ですが、受け入れ不能と応じた医師たちの実態を
詳しく調べてもらって結構だと思います。
殆ど99%の病院当直医は、夜勤医でないので、受け入れた場合
労働基準法違反となることが実証されるはずです。
その問題に比べたら、満床時にどうしたら受けられるのか?
などは、些細な問題に見えてしまいます。

医者は当直の夜を終えた後、朝から通常勤務させられている
という奴隷労働状態であるという実態は、そろそろ明らかにさせた
ほうが良いのではないでしょうか?

産婦人科医は、性質上もっとも、時間外労働が多く、この医師も
慢性の睡眠不足状態だったことは、想像に難くありません。
労働基準法違反状態を放置した責任者(行政)を正して、
しっかりと、夜勤体制を整えれるよう、医師の三交代性でも整備
してもらいましょうか。

警察・検事さん達は、医者が診療できるはずと考えるのなら、
労働基準法違反状態でないことも、当然、証明してくれるはずでしょう。

ご訪問ありがとうございました。
議論内容を全てではありませんが拝見させて頂きました。
医療に関わる方達のコトバは実に説得力がありますね。
実際の医療の現場を知らず、報道されている内容を
鵜呑みにしてしまう怖さも痛快しました。
自分を少し恥ずかしく思います。

これからも立ち寄らせて頂きますので
宜しくお願い致します。

>しまさん
その通りだと思います。しかし、マスコミの悪意ある報道を考慮すると世論の流れが医師=犯罪者になり、それが前提となって素人の間で議論が進んでしまう可能性があります。マスコミがきちんと日本語の理解を出来る人たちで理論立てて物事を理解できる人たちであり、かつ、その事実を文書化出来る人たちであれば書類送検まではかまわないと私は思います。
ところが、現実は違いますよね?世論で医師が犯罪者になりかねない時代です。少なくとも報道内容から世論では医師=犯罪者という図式ができあがってしまっていると思います。少なくとも事件が起きたときの外来での患者さん達の質問内容を聞いているとそれは明らかです。一般の人たちはマスコミを事実としてとらえるものです。何の疑問も持たずにです。

近県の産科医さんの書き込みが正しいかどうかは分かりませんが、いずれにせよ、よほどどの医者がみてもおかしなことをしでかしたとか、故意でなければ刑事事件相当ではありませんよね?
それよりもマスコミが誤診と騒ぎ立て、誤診をする医者=ヤブという図式が出てこないかどうかの方が心配です。彼らの主張は残念ながら一般の人たちに浸透します。
明らかに誤診でしょう、これは。でも、それが何だって言うんだ?将来に生かせばそれで良いじゃないか!というのがほとんどの医者の本音であり、それが医学的に正しい姿でしょう。

>No.97 しまさん

 そうですね。

 書類送検というのは、警察として捜査を尽くしたので後は検察官の判断を仰ぐという意味があります。
 そして捜査というのは、積極証拠とともに消極証拠も収集するというのが正しい考え方です。
 はき違えている警察官もいないわけではありませんが。

 書類送検時には、警察は検察官に対する処分意見を付記しますが、

 厳重処分願いたい、つまり起訴してほしい、という場合もあれば、
 相当処分願いたい、つまり警察としても起訴は難しいまたは起訴に値しない、と考えている場合もあります。

 ともかく、事実関係を明確にして主張すべきは主張するということが肝要かと思います。

>yamaさん
確かに、マスコミに書類送検と言われると、煽られている気分になるのかも知れません。しかし巨人の上原だって書類送検を受けているわけで、「書類送検=犯罪者」だとするとあちらこちらに犯罪者があふれてしまうことになってしまいますよね。

「書類送検」=「検察に書類を送っただけ」という事実を世間に浸透させなければ……私の書類送検という考え方にも誤解があると思いますので法曹家の方々指摘して頂ければ幸いです。

>モトケンさん
>そして捜査というのは、積極証拠とともに消極証拠も収集するというのが
>正しい考え方です。

捜査とは「有罪か無罪かを調査するもの」ですか。勉強になりました。捜査するという言葉には、有罪というニュアンスが含まれているように感じていたのですが、本質的には誤解していたわけですね。

話は変わりますが、医師が書くカルテが、メモ程度のものであることも私は知りませんでした。些細な誤解が感情のすれ違いを招くことにも注意しなければならないわけですね。

防衛医療に関してですが、防衛医療とこの件を重ねることはあまり意味がないと思います。訴訟による医療崩壊が起こらず、防衛医療が現状より進んでいなかったら、この妊婦さんの命が救えたかと言うと、そうでもなさそうです。つまり、防衛医療が進んでいようが進んでいまいが、結果は変わらなかったという訳ですよね。それなら、今回のケースと防衛医療を結びつける事は意味がないように思います。

そもそも、防衛医療自体おかしな言葉だなと思います。私の解釈にも誤解があると思いますので、先に防衛医療の定義を述べておくと「対処する自信、設備、能力がない際に診療をせず、より高度な設備と能力を持っている病院に転送する」と言う意味だと考えています。そうすると、防衛医療は自然なものであるように思います。あまり、ネガティブな意味はないと思うのですね。

今回の件では、「診療不能」と判断した病院は、当然の判断だったなと思います。受け入れをしなかった事が問題にされる必要はないと思います。問題なのは、三次救急医療施設なのに受け入れ出来なかった奈良県立医科大病院と県立奈良病院であって、これに関しては徹底的に調査する必要があると思います。

No.96 いのげさん

>一時間後に痙攣が生じたのでマグネゾール投与して直ちに高次施設への搬送依頼を開始した 

この記載の信憑性もどうかわかりませんが、それにしても報道とあまりに違いますね。

>産科担当医は急変から約1時間45分後、(中略)県立医科大学付属病院(橿原市)に受け入れを打診した(毎日新聞)

真実を知りたいところです。

>しまさん、モトケンさん
一応誤解の無いように自分の考えを述べておきますが、私も書類送検=犯罪とは思っていません。書類送検はあくまでも警察が捜査をし、あとは起訴すべきかどうか検察に判断を仰ぐ、というのも勿論理解しております。
しかし、世間はそうではありません。書類送検としか書かれていない場合と、悪口をかき立てて最後に書類送検と書かれているときとは印象がかなり違います。それを見ただけで犯罪者とレッテルを貼る一般の人々も残念ながら居ます。私はそれを肌で実感しています。

カルテ(法律的には診療録)は本来公文書であり、メモ代わりではありません。あくまでも診療の内容を経時的に記載するものです。
しかし、アメリカと違い、カルテは日本では医師や看護師、あるいは直接診療に携わったもの(例えば理学療法士、栄養士など)が記載します。当事者が書くと言うことは、すなわちとても経時的に遅延無く記載するのは不可能です(法律では遅延無く記載するとあります)。カルテを書くための十分な時間もありません。外来カルテにはひどいときには血圧しか書いていないことさえあります。これは医師が怠慢なのではなく、法律に沿ったシステムを整備してこなかった行政にあると私は考えております。それに時間がないから血圧以外には医師の訴訟を起こされたときに負けないように書きます。そしてそのための忘備録あるいはエクスキューズを綴った「言い訳帳」と化しています。医者がエクスキューズに走ってしまい、肝心の診療についてが書かれていないことも結構多いです。さらに電子カルテ化で手間が余計増えてしまい、ますますメモ帳代わりの事例が増えていることでしょう(私はまだ電子カルテを使用したことはありませんが)。
この原因を作ったのは言うまでもなく国民であり、医師だけが責任を負うものではありません。

> No.105 循内勤務医さん
お気づきとは思いますが、とても数十分で18件の受け入れを確認できるはずがありませんよね。1件につき、自分の経験では少なくとも15分くらいはかかります(これはあくまでも最低とお考えください)。どんなに効率良く探したとしても18件では3時間を超えてしまうのでは?と思います。
また、東京にはCCUネットワークとか消防庁に頼むとか時間を節約する方法も無いわけではありませんが、いずれにしても相当時間がかかります。

>yama さん

>犯罪者とレッテルを貼る一般の人々

 せめてこのブログを読んだ人にはそのような誤解がないようにしたいと思っています。

報道を再チェックしたところ

「内科医が出血を疑った」
との情報は院長ではなく家族からの様です

http://www.asahi.com/national/update/1017/OSK200610170023.html
http://news.tbs.co.jp/part_news/part_news3405110.html

No.107 yamaさん

それはわかりますよ。ただ、
毎日新聞の記事では、急変から1時間45分なにもしていなかったように読めるのです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061017-00000015-mai-soci
それにどこか忘れましたが、「仮眠とってました」という担当医の「言い訳」の記事もあったようです。
私は急変=痙攣だと思っていたし、痙攣を1時間45分放置したと思ってました。
実際そう読んだひとが多くないですかね?

19:00からのNHKニュースで、報道していました。内容は、
http://www3.nhk.or.jp/news/2006/10/18/d20061018000123.html
です。

普通の人が、これを見たら、聞いたら業務上過失致死があったのだと思いますよ。

その後の7:30からのクローズアップ現代が「“防ぎえた死”をなくせ〜救急医療最前線〜」というタイトルであったのですが、本質や根本問題には迫っていないと感じました。

医療崩壊の片棒を何故NHKが担がなくてはならないのだ。橋本会長になってから、不公正な報道が増加したと思います。

14日、15日の医療制度特集にしても、見るのが嫌になって余り見ていませんが、何故か今のNHKは閣議決定された事項等政府の決定事項には、まるで腫れ物にさわるという感じに思えます。妥協の産物であるとして、真実を追究すべきはずと考えます。

「なぜ起きた 奈良妊婦19病院拒否、死亡」 朝日新聞 2006年10月18日

http://www.asahi.com/special/obstetrician/OSK200610180004.html

タイトルは、相変わらずですが、最近のマスコミの論調の中では、
冷静に扱っているような気がします。

> No.110 循内勤務医さん
おっしゃる通りだと思います。マスコミの悪意を感じます。搬送には時間がかかるという事実から何もしていなかったとは考えにくいし、第一事実関係がはっきりしません。
また、
> 大淀病院は、総合病院として脳外科を備えながら専門医に連絡すら取っていない。
> 適切な処置ができていれば助かったはずだ
というのも悪意を感じます(遺族が本当にそう言ったかどうかはわかりませんが、いのげさんの情報だとそういうニュアンスは含まれていないとのことです)。ここでディスカッションされているように常勤は1人ですよね。従って常勤の専門医に相談したところで、送ってくださいとしか回答を得られませんよね?専門医が眠っているところをわざわざ起こすことの方が問題です。
マスコミは責任を追及して医療を崩壊させるのが仕事でしょうけど、我々は早く真実を知りたいですね。そして、同じような事故が起きてもよりベターに望めるような体制を築きたい(それで同じような患者さんが出て助かるかどうかは別問題ですので、二度と同じようなことを起こさない、という安易なコメントは控えさせて頂きます)、それが亡くなった方への一番の供養になるのではないでしょうか。

ちなみにどなたかがおっしゃっていたけど、寝るのも仕事のうちの一つです。やはりマスコミの一言には悪意を感じます。

脳内出血見抜けず 遺族への謝罪、検討中 大淀病院長が会見 06/10/18
記事:毎日新聞社

妊婦転送死亡:脳内出血見抜けず 遺族への謝罪、検討中----大淀病院長が会見 /奈良

 ◇緊急搬送遅れで妊婦死亡

 大淀町立大淀病院で妊婦の緊急搬送が難航した末死亡した問題を受け17日、同病院は記者会見を開いた。原育史(やすひと)院長(63)は初めて公式に脳内出血を見抜けなかった診断ミスを認めた。しかし、病院の責任を問われると明確な答えを避けた。また、遺族への謝罪も「検討中」と述べるにとどまり、歯切れの悪さはぬぐいきれなかった。(会見での主なやりとりは次の通り)

 ----搬送になぜあれほど時間がかかったのか

 けいれんが起きたので産科担当医を呼んだ。(分娩(ぶんべん)中にけいれんを起こす)子癇(しかん)発作を疑った。ここでは対応が難しいので県立医大病院に転送を依頼したが、満床なので医大病院が他の病院への依頼を始めた。異常分娩は医大病院に連絡し、責任をもって受け入れ先を探していただく形になっているが、なかなか見つからなかった。

 ----内科医は脳の異状の可能性を指摘していた。その根拠は。また、それでもCT(コンピューター断層撮影)を撮らなかった理由は

 けいれん、いびき、瞳孔が開く状況があり、内科医は頭に何か異状が起こっていると思ったようだ。一方(主治医の)産科医は、頭の中に出血があると血圧が高くなるのに当時は安定しており、子癇発作を疑い、動かすことの悪影響を考えて撮影しなかった。結果的には脳内出血だった。子癇と疑ったことに判断ミスがあった

 ----病院の責任は

 遺族と誠実に話し合いを継続している。非常に難しい問題です。

 ----謝罪の予定は

 そのあたりも検討中。

 ----今後の対応は

 医師研修制度が始まり、大学病院も医師不足になって派遣医師を引き揚げた。ここ(大淀病院)も04年に31人いた常勤医師が今は26人だ。麻酔医も常勤はいない。医大病院を中心にしたネットワークの再確立が必要で、そうなると聞いている。

m3.com(医師限定のコミュニティ)から2ch経由の孫転載となりますが、事実とすれば非常に重要な情報ですのでコピペします。
===引用開始=========================================
423 名前: 卵の名無しさん Mail: sage 投稿日: 2006/10/18(水) 20:55:41 ID: IjOgnn390
665 名前:卵の名無しさん [↓] :2006/10/18(水) 20:37:55 ID:uYtogfOm0
m3.com見れる人は読んでみて。
> 近県の者ですが、詳細な情報を入手しました。
ttp://community.m3.com/doctor/showMessageDetail.do?messageId=335489&boardId=3&messageRecommendationMessageId=335489&topicListBoardTopicId=39495&pageFrom=showMessageDetail

426 名前: すまんコピペ Mail: 投稿日: 2006/10/18(水) 21:00:58 ID: idX8a/mk0
>>423
患者さんは予定日超過で入院し、入院当日からPGE2の内服で分娩誘発されていて、
当日の午後に服薬を終了、自然に経過観察していたところ、準夜帯から自然陣発
したとのこ とです。ところが、午前0時頃に突然意識消失のような症状が出現し
たため、産科当直医が院内の内科当直医に診察を依頼し、内科医の診察を受けま
した。

内科医が対光反射や一部の神経学的所見を診たところ、意識レベルが低い(痛み
刺激には反応あり)ものの他の異常所見が無く、また陣痛発作時には産婦が声を
上げて痛がるなど したため、産科医と内科医で「陣痛発作に伴う失神だろう」
と判断したとのことです。この際に「内科医がCT検査を行うことを主張したが産
科医が拒んだ」などと報道されてい ますが、両者の間でそんな押し問答のよう
なやりとりはなかったようです。その時点では血圧は正常で、子宮口も4cm程度
開大していたため分娩経過を診ることになり、産科医 は当直室に戻ったとのこ
とです。

427 名前: すまんコピペ Mail: 投稿日: 2006/10/18(水) 21:01:52 ID: idX8a/mk0
しかし、その約1時間半後に痙攣発作が生じ、この時点では血圧が180前後まで上
昇していたため、産科医が子癇発作と判断し、マグネゾールを静注して奈良医大
病院に搬送を 依頼ました。ところが、奈良医大の産科病棟が陣痛待機室のベッ
ドまで入院患者が溢れるほど満床であったため受け入れることができず、また、
容易に搬送先が見つかりませんでした。
大淀病院の産科医の先生はいつでも搬送できるよう、今か今かと「受け入れ先が
見つかった」との連絡を待ちわびていたらしく、CT検査ももちろん考えたようで
すが、( 今、患者を動かして再発作を起こしたら母児ともに危険かもしれない
)(CT検査に行っている間に搬送先が見つかったと連絡が来るかもしれない)など
考えて躊躇されたようです。
苛立つ家族に囲まれ、産科医自身も大阪の高次医療機関に数件電話するなどした
ようですが、全て断られたとの事でした。最終的に搬送先が見つかったのは、搬
送を申し入れ てから二時間余り過ぎた後でした。

428 名前: すまんコピペ Mail: 投稿日: 2006/10/18(水) 21:02:35 ID: idX8a/mk0
聞けば聞くほど悲しい内容です。報道では、かなり産科医を悪辣に糾弾しており
ますが、このような経過では同情を禁じ得ません。一番の問題は、受け入れるベッ
ドの絶対数が奈 良県では不足していることにあるように思います。刑事事件へ
と進展しそうな気配ですが、このような例が刑事訴追されることを、我々は容認
してはいけないと思います。
===引用終了=========================================
産科医絶滅史第19巻?うかつに産科医にならぬ方が?
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/hosp/1160456761/

脳外科10年目の医師です。
いのげさんのお話は、ほぼすべての脳外科医がそう思うであろう、と同感です。

私は、分娩中の脳出血2例、脳梗塞1例の経験があります。
1例は脳室内出血で水頭症になっていたため、
幸い全麻下での脳室ドレナージと帝王切開で母子ともに救命できました。
脳出血といっても、脳内出血、SAH、脳幹出血、脳室内出血などがあり、
中には充分に治療可能なものもあるでしょうが、この病院ではCTを撮ったところで
何かできたかと言われると、おそらく何もできなかったでしょう。
ましてやNo.96のいのげさんの転載が本当であれば、
私が大淀病院で脳外科当直をしていても、転院先探しのお手伝いをする以外に
できることはありません。

そして、この患者さんの夫の訴えは、期待権の侵害の意味ではもっともだ、と私も思います。
刑事責任を問われるものではないと思いますが、今後を見守りたいと思います。
そして、娯楽報道番組のセンセーショナルな描き方にとらわれない、
メディア・リテラシーを一般の方には期待したいと思います。

>いのげさん
この情報は今までの報道と全然違いますね。
朝日新聞の報道と重ね合わせても信憑性があるような気もします。

-----
同病院などによると、主治医が分娩誘発剤を投与した後、妊婦は頭痛を訴え、意識を失った。その後、妊婦の血圧が上昇し、けいれんがひどくなるなど容体が悪化。同病院では対応できなくなったため、他府県の病院に受け入れを打診する間、当直の内科医がCTの使用を助言。付き添っていた家族も頼んだが、主治医は「安静にして受け入れ先が見つかるのを待つ」と聞き入れなかったという。
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200610170083.html
-----

産科医がスケープゴートにされているのでしょうか。


で、
>重体となった妊婦の受け入れを拒んだ病院はその後1病院が新たに判明し、
>計19病院とわかった。内訳は、奈良県の2病院と大阪府内の17病院。

これが一番の問題でしょうね。奈良県の産婦が奈良県立医科大学と
県立奈良病院に集中するようになってしまったと言うことでしょうか。

学生時代の産科学の教科書(20年前の版ですが・・)を読むと、「子癇=妊娠中毒症+痙攣、昏睡。痙攣発作を反復すると脳出血をきたす危険が大きい。初期の治療は保存待機的、絶対安静。」とあります。
この記載が現在でも通用するのであれば、すぐにCTを撮ることの方が間違っているようですし、撮っていても脳出血は(まだ)無かったかもしれません。
No.96 いのげさんの情報を読む限り、どこにも責任は問えないように思えますね。

内科医の意見を却下したのが
転送の方針を決めた後(午前2時以降)なら
過失にはならないと思います

どの事象がどの時点でどういう順番かを
しっかり把握しないと誤った認識に至るでしょう

なんかこのブログが第三者調査機関みたいになってきましたな

ちなみに私がな某板から抜粋してきた情報は
2ちゃんねるに転載されていた情報と同じものです

どうも、医療よりも報道領域の方が先に崩壊している感じです。

報道が、当事者双方の発言をそのまま伝えるのは、止むを得ないことですが、その発言のウラをとる所までやって欲しいですね。
患者家族側の発言は、チェックされず誤解であってもそのまま、一人歩きしていますが、それでは報道は中立公正でなくなります。
少なくとも、対立点(両者の言い分の食い違い)は、整理して両方とも出して欲しいです。

それから、報道の見出しを作る者は、取材者でなく、別個にいるというのは、分業として理解できますが、その運用が不適切な為、『不正確な見出しでも、報道は売れた方が勝ち』、という嘆かわしい現状になっています。

受け入れが不可能          →      受け入れを拒否
早く処置すれば助かったかもしれない →   早く処置すれば助かった
仮眠で待機していた         →     仮眠していた

ささいな、言葉の違いですが、間違いの大衆操作になっています。

自己レスですが、違いましたね。どこの病院でも産婦であふれかえっているしわ寄せが、医科大学と奈良病院に集まっただけですね。誰にもどうすることも出来ない不幸な事例だったと。

不幸な事例ですますわけにもいかないので、後は住民の選択しかないですね。奈良にお産で困っている夫婦が多いのであれば、NPOでも作って自分たちで政治を動かす他はないですね。別段奈良に限ったことでもなく、全国的にも状況は同じのようですが。

困っているのなら当事者で声を挙げるほかないというのが民主主義というものだと思います。奈良で産むのはやめる、奈良ではなく医療が充実している他の所へ引っ越すという選択肢もあるとは思いますが。

>奈良で産むのはやめる、奈良ではなく医療が充実している他の所へ引っ越すという選択肢もあるとは思いますが。

これが奈良だけで起きているのならそうしますが、日本全国で同様のことが起きていますので転居ではすまないと思います。外国へ行って高いお金を出して医療を受けすしかないのでしょうか。

今朝、出掛けに見たワイドショーでは、「18病院門前払い」「その間放置」でしたからね。
「放置」=「放って置く」は、いっくらなんでもひどくねぇか?ありえねぇだろ、と思いましたが、そこがワイドショーなんでしょう。
テレビも新聞も、所詮は営利を目的とする株式会社であり、広告料で生活している連中であり、視聴者に迎合しないと駄目なんですよね。
それはそれで仕方ないんでしょうが、正義の味方みたいな顔をするのは止めてほしいです。

 だんだん悪寒がしてきました。この病院て私の勤務先とほぼ同条件。(年間200分娩、産科医常勤実質一人、麻酔科医なし、脳外科常勤一人。)20年やってきて、幸い子癇にあたったことはありませんが、もしもあたったらここもアウトだ。その上重症の子癇発作には、しばしば脳出血も合併するとあるからたとえCTをとっても鑑別できたかどうか。ちなみに子癇発作の時の対応ですが他の産科医からも出ていましたが、「安静と刺激遮断、抗痙攣薬投与、落ち着き次第妊娠終了(この場合帝王切開で胎児娩出)」が鉄則。ちなみに母体死亡率は10から20%です。死亡する場合、発作中なら原因は脳出血または心不全とあります。従って発作開始時は本当に子癇発作で、誤診でなかった可能性もあります。最近はCTを防衛のために?取ることも多いようです。
 転送忌避についてですが、確か大野病院の事件の時「一か八かでやってもらっては困る」といったのは検事でしたよね。ということは万全の体制が取れない病院で、このような深刻な病状の妊婦を受けちゃいけないわけです。転送不能と回答した病院の先生方は、そこを強調していただきたいですね。
ついでに深夜30週の胎盤早期剥離を転送要請したときの体験から行くと、1件につき15分くらいは楽にかかります。15*18件=270分、うーむ、4時間超えるか。(2分経過-「お待ちください、産科当直医と替わります」-5分経過-「はい当直医です。うーん、NICUが空いているか相談してみます」-7分経過-「すみません、満床なので受け入れられません」受話器叩きつけて切る、次へ。以下同文)

子癇による脳出血であるとするなら
ますます子癇と脳出血を鑑別する必要性が
低いことになるような気がします

>暇人28号さん
妊婦さんのニーズに日本の医療制度が応えられないのであれば、海外しか打つ手はないでしょうね。で、そのうち「○○さんを無事に出産させる会」というのができ、募金を集め、海外で出産することが流行となり、そして現地で「日本人は金で子供を産みに来る。けしからん奴だ」と摩擦を作り……

経過や状況から考えて、子癇による脳出血ですよね?
なんで大淀病院の院長は判断ミスと言っているんでしょう??

>No.128 血液内科さん
どう情報を集めて検討しても子癇→脳出血ですよね
30代前半と若いですから子癇と無関係に脳出血していたというのも考えにくいですし・・
(動脈瘤でもあれば別ですがそれはまた別の問題になりますし)

ニュースをみてると院長が産科医の判断ミスと言ってるのは典型的な責任問題回避的な政治判断としか思えませんね
産科医のミスということで一人に責任を押しつけてるように感じます

No.128の血液内科さん
>なんで大淀病院の院長は判断ミスと言っているんでしょう??

NHKの報道では、『担当した大淀病院の産科の医師は女性の症状を陣痛から来るけいれんと判断し、内科の医師から「頭に異状が起きている疑いがある」と指摘されても検査を行わなかったということで、病院は「結果的に判断ミスだった」と認めています。』とのことですね。

病院のコメントを前提として、民事でも刑事でも法的に問題になるのは、その判断ミスと患者さんの死との結果の間に因果関係があるかいうことです。
言い換えれば、検査を行っていれば患者の命はほぼ確実に助かったといえるかということだと思います。

私個人に感想としては、このコメント欄の諸先生方(お医者さんの方です。)のご意見をうかがう限り、大淀病院の医師に対して、患者の死に対する法的な責任を問うのは困難だと思います。
私は、医療資源の有限性のゆえに生じた不幸な出来事だと思います。


マスコミは、世間を騒がせたのは自分たちなのに、「こんなに世間を騒がせているんだから、何かコメントしろ。」みたいなことを言います。
警察の捜査についても、記事にするために、わざわざ警察に御注進に行った可能性があります。
警察にしても、マスコミに「放っておくんですか?」「捜査しないんですか?」って尋ねられれば、「捜査しようか。」ぐらいのことは言うでしょう。

 素人にもだんだん事情が飲み込めてきました。
 つまり、不可抗力であり、産科医に重大な落ち度はなかった、ということですね。
 
 残るのは、遺族の感情をどう慰謝するか、どう説明するか、ですね。
 
 そして、医療体制の整備と、マスコミのスキャンダリズムの自制ですね。

No121:座位臥位立位さん

確かにこの報道はひどいですね。
これを読む医師は、医療あるいは医師への不当な攻撃だと思い、それ以外の方は現在の医療に対する不信感を煽られる。
その結果両者の溝がますます深まります。
(同様の事例は数多くあります。例としてはイレッサに関する一連の報道など)

従来多く問題とされた報道被害は、報道「された」人が被害を受けるというものタイプでした。
直接的で誰が被害を受けているかわかりやすいし、責任もはっきりしている。
ところがこのタイプは報道を「受け取った」側に広く染み通って、じっくり間接的に社会を誤らせる。
ひとりひとりに直接与える損害は小さくとも、トータルで見るといわゆる報道被害よりずっと多くの損害を与えている気がします。公害と呼んでもいいかも。

もう一つ気になるのは、医療以外の分野では我々もマスコミによって間違った方向へ誘導されている恐れですな。

>>No.130のPINE さん
ということで、この現在起こっている日本医療崩壊の主犯が誰なのか、お判りになられたと思います。

あのテレビにでた院長、どうしようもないバカ。話さなくても良いことまでをぺらぺら喋り、訴訟を起こしてくれと言っているようなもの。頭部CTを撮らなかったのがミスだとか言う必要なし。
以前弁護士の方が、医師や医療者の無用な一言が訴訟の引き金になるとおっしゃっておられましたが、まさにその典型。説明することと謝罪すること、そして過誤を認めることは全く違うことだということが分かっていない。
もし、産婦人科が専門なら、子癇と脳出血と言う極めて稀な病態について話せばよい。専門外なら、検討して答えますと言えば良いだけのこと。そうすれば、マスコミの関心は受け入れ不可能だった18の病院と地域の医療崩壊に矛先が向いていたはず。もし、奈良で産科医療崩壊が進んだら、院長はA級戦犯。
ちょっと感情のまま、2チャンネル的な書き込みをしてしまいました。ごめんなさい。

No.131:きとらさん

本当に落ち度がなかったかどうかは不明です。
まず第一に詳細な経過がわからない。

さらには正直なところ、たとえどれだけ詳細な経過がわかっても、産科を専門にしている医師以外にはこの一連の医療行為が不適切なものであったかどうかは判断できないと考えます。
ただ、報道されている内容と一連の情報、それに加えて産科の医師の皆様の意見、あとは個人的な医学知識と「現場感覚」(←意外と重要)に照らし合わせると、
落ち度が全くなかった可能性が十分にあると思います。

>No.129 まさむねさん、No.130 PINE さん
初期の意識消失を陣痛による失神と判断したが、今から考えれば、子癇の第1期(意識消失、瞳孔散大)だったと・・。
でも、そうであったとしても、その後の対応は教科書通りで問題はないと思いますし・・。

初期の意識消失がそのとき既に(子癇によらない、通常の)脳出血であった・・と、後だしではなく断定できるのであれば、判断の誤りとも考えられますが・・。

No.132 立木 志摩夫さん レスありがとうございます。

>もう一つ気になるのは、医療以外の分野では我々もマスコミ
>によって間違った方向へ誘導されている恐れですな。

吉本隆明が昔、『テレビ教』という宗教のことを、書いてましたが、
毎日毎日、テレビや報道に刷り込まれるというのは、事実でしょうね。

私は、最近テレビは、NHKか、スポーツ、映画しか見ません。
あまりにも、馬鹿っぽくて、時間の無駄です。NHKもピンキリですが。
その代わり、ネットの時間が多くなりました(笑)

マスコミの報道にはまったく反吐が出ます。
なんて、今回の件は視るに堪えないとあらかじめ予想されたのでニュースは見てないのですが。
いじめ教師の話も、事件そのもののひどさより反撃できない相手に絶対安全なところから嬉々として学校叩きを競いあうマスコミの姿に寒気を覚えます。まさしくマスコミ人こそいじめに加担した生徒たちと変わらない心性の持ち主ではないかと。
NHKはちょっとはましなんだろうと思いつつ、国営放送はいらない受信料支払い拒否派なのでNHK視聴は自粛していてできない…
朝の時間を見るのにいい加減時計を買わないといけないようです。

ニュース番組、残酷ゲームなんかよりも余程規制すべき下卑た娯楽だと思います。

No.134 uchitama さま

http://www.yabelab.net/blog/medical/2006/10/12-002644.php
こちらでモトケン先生ご紹介の「そんな謝罪では会社が危ない」でも、
「こんなお詫びは許されない」の一類型として 「早とちりの謝罪」 が挙げられています。

2001年のJAL便同士のニアミス事故の例。
実際は管制官(国交省職員)の指示ミスだったのに、事故からわずか2日後に社長が謝罪してしまった結果、マスコミの矛先は機長に向けられてしまった、というもの。
マスコミに煽られた形で機長は書類送検されたが、結局不起訴。管制官2名が在宅起訴。

以下引用(p.127)
「ならば、兼子社長の謝罪はなんだったのか。ただ、『早とちり』によって日本航空のイメージを悪くしただけと言わざるをえないのではないか」

No.106 yama さん

話の本筋とは関係ありませんが、一応。
カルテは本来公文書ではありませんよ。
カルテ開示論議でそのあたりは詳しく議論されていますが、公文書的な性格は持っていても公文書ではないという見解が一般です。
それから電子カルテで、手間は増えますが、記載内容が豊かにはなるという研究結果があるそうです。

>医療崩壊の片棒を何故NHKが担がなくてはならないのだ。橋本会長になってから、不公正な報道が増加したと思います。

受信料徴収率向上のためには、視聴者におもねることも必要なんでしょう。NHKも財政危機ですから。

産科医療崩壊に伴う一つの悲劇なんでしょう。大阪でも17病院がだめということは高次救急レベルの病院が軒並みバンザイしたんでしょうね。19病院を責めるより、受け入れた国循を称えるべきかと思います。

大阪の母子Cの先生も、テレビで批判するくらいなら自分のところで受ければいいのに。

> No.39・まさむねさん、No.61・整形Aさん

 さっそくの御教示、どうもありがとうございました。たいへん勉強になりました。

 最近ますます書き込みの量が多くて、とても全部に細かく目を通せないのですが、書類送検、起訴、判決の区別をつけた議論、報道が大切であるとの御意見には頷くことしきりでした。どうも、「逮捕」=「犯人、悪いやつ」、「書類送検」=「逮捕までされない程度に悪い奴」みたいな報道が目に付きますね。未だに「犯人逮捕」とか平気でコメントするキャスター、コメンテーターもいるし。

 実名報道のスタンスも謎というか疑問です。逮捕だと実名報道、在宅起訴だと匿名報道という扱いが多いと思いますが、逮捕されても起訴・有罪判決まで至らないケースなんて珍しくも何ともないのに、逮捕時点で実名を晒されるのは理不尽だなあと。在宅起訴は、検察官が犯罪を立証できると見込んだわけで、こちらの方が犯人である蓋然性が格段に高いのに匿名なんですよね。別に在宅起訴事案を実名報道しろとはいいませんけど、逮捕の場合と甚だバランスを失するなあと思っています。・・・・いっそう脱線しました。すみません。

遺族感情としては、個人もしくは病院を対象にしたくなるのは感情的には理解できなくはないですが、いのげさんが書いていたようにこの御遺族は今回の事に関してはっきり因果関係があるという断定はされていないようにも感じます。

それほどの方ならば、本質である医療体制、医療行政を対象に増すゴミに伝えていただきたい。ただし担当医師のちょっと気を抜いた不用意な言葉ひとつあれば舵が今回の方向にきられてしまった可能性は否めませんが。

このような搬送後死亡のケースは当直をしていると本当に普通にあることですし、転送の途中で亡くなられることもあります。送検されたならば、可及的早期に事実を明らかにしてほしい、さらに増すゴミは祭りの後片付けをすべきです。やり逃げはよくない(言葉が下品で申し訳ないが、増すゴミの方が下品<げぽん>では、ある)。

最近の風潮として、マスコミは何かあったらすぐ記者会見を要求し、対応が遅かったり、謝罪がなければそれ自体をさらに批判する傾向にあります。
しかし、複数の関係者から事実経過を聞き、把握するだけでも、相当の時間が必要ですし、それに対する自己検証と評価にも医学的、法律的見地からの検討にも時間を要するでしょう。それらがなされないまま、個別情報のみ(それも誤解に基づく場合もある)垂れ流されると、多くの国民は、その記事に誘導されてしまう結果に陥ってしまうと思います。
例えば、遺族の方も、産科医師の仮眠について、勤務の状況や妊婦の経過観察のための時間であったことを理解してもらえれば、「仮眠して放置された」のようには、受け止めなかったのではないかと思います。ところでこれは行政の課題ではあると思いますが、転送先を医師の方々が電話で確認しなくとも、満床かどうか程度は、ネットワークで確認できる
体制を取っていないのでしょうか?

複数の診療科にわたる重症疾患ですから、一番近い三次救急医療機関が必ず引き受けるのが原則だと思います。この場合は奈良県立医科大学病院でしょうか。

問題は同病院が「満床」であったことだと思います。理想論かもしれませんが、救急用の病床が満床であることは本来あってはならないことではないでしょうか。ベッドコントロールはきわめて重要だと思います。同様に各種の集中治療室が満床であることも問題だと思います。

しかし病床を常に満床にしなければ経済的に成り立たない現在の医療保険制度に真の問題があると思います。常に病床利用率を限りなく100%に近づけないとならない圧力があるから今回のような問題が発生する訳です。平均80%程度の病床利用率で十分にやって行けるのならば今回の問題は起きなかったのではないでしょうか。

今回の事件では、県立医大に速やかに転院できたのならば、かりに患者さんが亡くなったとしても事件にならなかったはずです。町立大淀病院の担当医の先生に同情します。また転院先を探すのに尽力された県立医大病院の関係者の方にも同情します。また患者さんを受け入れた国立循環器病センターにも敬意を表します。また受け入れを断った他の病院の先生を非難することはできません。またもちろん患者さんやその家族に非があるわけがありません。

今後のためには
1 三次救急患者が遅滞無く転送できるシステムを構築すること
2 三次救急機関に対し病床を常に利用できるために必要な費用を公費で補填すること
が必要な対策だと思います。

いずれにしても警察が業務上過失致死の疑いで捜査をする必要はまったくないものと考えます。

地元情報によると奈良医大のある市に2次施設となるべき
公立病院が無い 開業医民間病院産科も激減中ということで
大学病院に正常分娩が多数押し寄せており、二次病院化
そういう事情で断るわけにもいかないという状況である様です
二次病院が無いのに三次病院の確保も何もないでしょう
さらに言えば一次病院(=参加開業医)も絶滅寸前なのです
横浜堀病院事件でもうやめようというところばかりです
一次なくして二次なし 二次無くして三次なしでしょう
これで大淀病院の産科が閉鎖になれば(可能性大)
周辺他施設への負担が増加するのは確実
三次施設の構築どころかデフレスパイラルの阻止の方が
先決でしょう。2次病院を作れば大学に余裕ができるはずです
そして開業医を廃業に追い込む内診に関する厚生労働省通達を
廃止すること。これは費用をかけずに明日にでも可能な話です。

Oregonianさま:

まったくの正論です。

さらに、高度な医療体制を構築しようとした時、コストとともに、人員の確保が必要です。
現実的な対応として、産婦人科医および小児科医を地域の小規模病院から高次機能病院へシフトさせる必要があります。

現在の体制は、どこでもそこそこの医療を受けることは出来るけど、本当に高度な医療は手に入りません。
それを、「普段は心もとない診療体制しかないが、いざという時は強力なバックアップのある体制」に持っていくわけです。

中小規模の自治体病院の統廃合も、やむを得ないと思います。
地域医療はレベルダウンし、その不利益を被る人も出ます。

そのことを、みなさんに覚悟してもらう必要があります。

No.58 しまさま:

情報ありがとうございました。奈良県としても、相当に危機感を持って体制を整えようとしていたことがわかりました。結局は、「期待」に添えなかったわけですが・・・。

http://www.pref.nara.jp/koho/kenseidayori2/tayori/t2003/tayori1502/toku1502_1.htm

(以下引用)
>周産期医療を行うには、最先端の医療設備と幅広い分野での専門医療スタッフとの連携が必要です。このため、県内で周産期医療を行える医療機関は少なく、やむを得ず母体を県外へ搬送する事態が生じていました。
>今回、県立医科大学附属病院に設置された「周産期医療センター」は、懸案となっていた母体県外搬送の解消を図るため、これまでの施設設備を発展充実させたもので、具体的には、NICU六床の増設とPICU三床の新設を行いました。
>県では、県立医科大学附属病院・県立奈良病院・国立奈良病院・天理よろづ相談所病院・近畿大学医学部奈良病院の五病院を周産期医療の基幹病院として、県内の産婦人科病院や診療所をコンピュータネットワークで結ぶ「周産期医療情報システム」を運用しています。
>これにより、地域の医療機関では対応困難な低出生体重児や重症な妊産婦のために、空きベッドや手術の可否についての周産期医療情報を瞬時に探すことができます。また、やむを得ず県外へ搬送しなければならない場合が生じたときも、スムーズに県外の受入可能な医療機関への搬送を実現します。
>このように、同センターは、周産期医療の基幹病院のほか、妊娠・分娩・新生児を取り扱う地域の診療所や病院と緊密に連携しながら、総合的な母子周産期医療施設としての役割を果たしていくことが期待されます。

初めて書き込みいたします。皆さんの活発なかつ的を得た議論に敬意を表したいと思います。

この妊婦が受け入れてもらえなかった病院が19もあったとの事です。その中で、奈良県内の病院が2病院しかなかったようです。奈良県内でこの妊婦の搬送を受けられる可能性のある病院が、2つしかなかったということでしょうか。元々奈良の周産期救急体制がかなり脆弱であったことは否めないようです。

もう一つ指摘しておきたいのは、以前大きな病院の産婦人科の先生と思われる方が、ブログの中で、
「福島大野病院の事件以降、開業医はもとより中小病院からも前置胎盤の患者が多数送られてきて病棟がパンク状態で困る。」
といった趣旨の発言をしておられたのを見たことがあります。

19もの病院が満床であった事と、この事との因果関係を証明することは不可能でしょうが、やっぱり影響があったかも知れないと思ってしまうのは私だけではないと思うのですが・・・・・

最後に、この事件の影響で重症妊婦の搬送が国循に集まってしまい、国循がパニックにならないようお祈りしております。

今朝、間違えてTBSをつけてしまい非常に不愉快になってしまいました。
あの報道(ですらないですけど)は素人目にもちょっと酷いと思いましたよ。
でも、自分もこちらのblogを見ていなければマスコミに流されていたかもと思うとちょっと怖い気持ちになりました。

No.144の北の役人さん、
>ところでこれは行政の課題ではあると思いますが、転送先を医師の方々が電話で確認しなくとも、満床かどうか程度は、ネットワークで確認できる
体制を取っていないのでしょうか?

私が地方公務員だったころ(10年以上前ですが)のことを思い出しました。
当時、「よそにあってウチにないのはいやだ。」「厚生省から補助金がもらえる。」という知事の特命により、救急医療情報センターを設置し、そこと1次〜3次までの救急医療機関と消防署などをオンラインで結ぶシステムを作りました。
システムでは、端末から各医療機関の空病床情報を見るページもありましたが、うまくいきませんでした。
うまくいくはずがありません。
救急医療の現場で、悠長に端末に入力している人的余裕なんかあるわけないし、状況が刻一刻変化するので情報は入力している最中にも陳腐化してしまうのです。
そんなこと私ら現場の事務職員や、医療機関&消防暑も分かりきっていましたが、何せほら、システム導入は特命だから。
一昔前ことなので情報端末機器は非常に使い勝手の悪いものでしたが、情報端末機器が進化した現在でも、現場の状況は変わらないんじゃないでしょうか。
ちなみに、タイマイはたいて導入したシステムが現在も稼動しているか知りません。

>PINE さん
そのようなシステム自体は必要だと思うんですけどね

ISOも似たような所がありますが、新しいシステムを導入するのなら
・既存のシステムに徹底的に合わせる
・既存のシステムを徹底的に廃止して、新しいシステムを1から作り上げる
事が必要かと思います

いつも、拝見しております。今回の一件では、極めて建設的な意見、冷静な事実分析がコメントで行われており、自分自身、大変勉強になります。

私の意見は二つあります。
○マスコミ
残念ながら、今のマスコミ報道は、さながら「人民裁判」の様相を呈しております。私がマスコミ報道に疑問を持つのは「身内に甘い体質」だからです。
どんなに、周囲から批判されても、絶対に自分たちは謝罪しない、かつ身内の実名報道は最後まで避ける、これでは、言っていることとやっていることが矛盾します。
今は、一方的に被害者サイドに立って、騒ぎたれれば、視聴率が上がる、売れるということから、マスコミが正常に機能していないように感じます。

○医療の問題
私は専門家ではありませんが、このブログコメント等を拝見していると、医療体制が崩壊している実情がよくわかります。しかし、これを立て直すためには、正直、コストがかかると思います。
そのコストを、我々、国民が負担する意識があるかどうかが、問題だと思います。
良質なサービスを受けるためには、それ相応のコストがかかる。この、当たり前の原則を皆が認識し、そのためには負担に応じる姿勢がないと、問題の解決は難しいと思います。

「金は出さずに、口だけ出す」では、解決しません。

奈良の大淀病院の事件について、一言、言いたいと思い、初めてメールします。
毎日新聞報道によれば、患者は意識消失後、まもなく瞳孔も散大していたとのことです。これが、事実ならば、患者は、すでにdeep comaの状態にあったと考えられ、すぐに緊急手術を行なっても、救命できた可能性は、ほとんどなかったと考えられます。
さらに、CT−sacnを大淀病院で撮影したとしても、CT−scanは、ただ単に診断するだけのものですから、それがすぐに救命に繋がったとも、到底思えません。なぜなら、大淀病院で開頭手術が出来ない以上、結局は、専門病院に転送するしか、救命の手段はないからです。
事実、産科医は、意識消失後1時間半後には、転院のための連絡をしているのですから、病院側に、全く過失はありません。医師個人と病院にだけ責任を負わせても、何の解決にもなりません。
この問題で、最大の責任があるのは、行政です。行政が、これまでしっかりした産科医療の救急体制を整えてこなかったことが問われるべきです。

愛知県には周産期母子センターの集合する周産期医療協議会というのがありまして、ネットでベッド状況の確認ができるようになっています。ところがこれは看護師が暇を見て入力するようになっているらしく、最終更新は昨年9月・・・結局電話するしかありません。愛知県の場合、第一日赤が県のトップということになっており、最近では要請があったらとにかく受け入れることになっています。(前回の書き込みはそうなる前の話)おかげでNICUは常に満床。「転送前に状況次第でさらにほかの病院へ回ることもあると言っておいてください」といわれています。それでもとにかく受け入れてくれるという安心感はありますね。

> No.144 北の役人さん
そうした試みが成されても、大学病院の場合、院内の当直中の人間でさえ満床かどうかが把握できないような状況です。従って、リアルタイムにネットワークで照合するというのは事実上不可能です。ただ、参考程度には出来ます。実際に「参考にしてください」と注意書きがありますが、院内で試行している施設は数多くあります。

> No.140 元行政さん
私は学生時代、研修医時代にカルテ=公文書と習いました。だからカルテは裁判のためにきちんと書かなくてはならないと。本にも書かれていたように記憶しています。どの本科は忘れましたが。
本当はどうなんでしょうね?でも、法律で診療録とされており、制定されていますから事実上公文書ではないでしょうか?カルテ偽造が公文書偽造に問われているように。それとも公文書かどうかは解釈の違いによるものとか・・・。
まあ、でも、カルテが公文書かどうかよりも、訴訟の時にどの様に利用されており、法的に証明になるかどうかが一番の問題でしょう。

> 問題は同病院が「満床」であったことだと思います。理想論かもしれませんが、救急用の病床が満床であることは本来あってはならないことではないでしょうか
> 病床を常に満床にしなければ経済的に成り立たない現在の医療保険制度に真の問題があると
おっしゃるとおりです。しかし、病院だって満床でないと採算が取れません。ましてや独立行政法人化してからはなおさら満床にしておくでしょう。あと、1床空いていても1人急患が来れば満床になってしまいます。

PS) 国循って産科あるんですかね?以前、勉強会で行ったことありますが、遠いですね。

今後は外来で、「ワイドショウ見てきたけど・・」って言う患者さんがいたら、「ワイドショウなんか信じているんですか?あんなの信じていると人間としての品性疑われますよ」って言ってしまおうかと思っています(さすがに堪忍袋の緒が切れました)。

>No.145 oregonian さん、No.148 脳外科医(留学中)さんへ
おっしゃるようにシステムの構築が重要だと思いますが、表に出にくく、かつ実際の運用に直結する問題点がありそうです。以下は元大淀病院勤務医さんがsonet-m3へ投稿した内容です。

奈良医大のコメディカルの協力体制は最悪です。
夜間緊急入院などさせたらナースからつるしあげられます。
患者搬送から全ての雑用を一人で行うぐらいの覚悟が無いと夜間救急患者など到底受け入れられる体制ではありません。
医者だけが患者さんのために動いても激務の中、周囲からバッシングの嵐を受けるという凄まじい労働環境です。
緊急の採血や点滴、検査の搬送など、全て医師がドブネズミのように走り回って実施し、緊急オペもオペ場のナースに罵声を浴びせられながらもひたすら頭を床にこすりつけるようにしてお願いする有様です。
こんな病院で誰が重症の急患を受ける気になりますか??
超薄給で激務の奈良医大勤務医に周囲のバックアップも無い状況下で重症患者を受け入れろと強制するのはあまりにも酷です。
他科の病床であっても産科救急を原則受ける、などと発表するならば、働かない看護婦や技師達に、急患受け入れ時は全面的に医師に協力すると誓約書を書かせるべきです。
医師ばかりに負担を押し付ければ、ますます大学から医師が逃げるでしょう。医師ばかりいじめるのはいい加減止めて欲しい。

どこの大学病院も程度の差はあれコメディカルがひどいのですが、奈良医大もかなりのようです。ベッドは用意したが、「仏を作って魂入れず」にならないように、現場の強力な意識改革が必要に思えます。

奈良医大に限らず大学病院はそもそも教育と研究のための施設であって、元々三次救急業務を行うことに無理があると思います。特に奴隷病棟医の頭数の揃わない時間外にいない方がまだマシなコメディカルスタッフと少数の当直医だけで何かが出来るとは到底思えません。

この事件で何らかの責任を問われるべきだとすれば、明らかに現場の実情を無視した体制で良しとしてきた医療行政の怠慢こそが最大のものではないでしょうか。今後「搬送依頼は無条件に受け入れること」などというトンでもない通達が出るのではないかと憂慮しています。

確かに大学病院の研修医、中堅医師は奴隷と化していますね。それ自体は否定しませんし、私自身、夜中にナースから不要な連絡を受け、寝不足になった記憶も数知れません。加えてひどいことに私立の研修医は給料がほとんどありません。今は多少改善したと聞いておりますが、私の頃は月給が4万円程度(日給ではありませんよ、念のため)。慶応大学に至っては25000円だそうです。
しかし、傍観し、冷静に見つめられる今だからこそ言えるのですが、システム改善は必要だと思われます。まず連続40時間勤務(仮眠程度はしますけど)などというあり得ない状態をなくすために何をすべきかを考える必要があると思います。1週間のうち帰宅できたのが1時間だけ、という状況こそおかしいのです(最悪の場合、これが365日続きますからね)。

瞳孔散大については深夜安静時なので
単に暗所に居たからという可能性もあります
左右差や対光反射に関する情報も補足された上で
判断する必要があると考えます

さらに毎日の報じる「まもなく」が午前1時50分の
転院決定の前か後かでも過失の有無に関連します
転院決定後なら方針に変化はない 前でも直前なら同様
子癇でも脳出血でも高次施設転送適応ということです

>確かに大学病院の研修医、中堅医師は奴隷と化していますね。

産科医などがよりリスクの少ない健診医などに鞍替えするように、こちらの研修医さんたちが、その場から逃げる選択肢は残されているのでしょうか?
規則で逃げられないなら、待遇改善要求を今以上に大きな声を上げていただきたいものです。

普通の多くの人たちはたぶん今も医師は高待遇だと思い込んでいると思います。
ここを読んで理解した方々はきっと改善したいと思っているでしょうし、その努力を惜しまないと信じますが、当事者である勤務医の方々にはもっと発信していただきたいです。
日本医師会では埒が明かなければ勤務医会などを結成するとかして一丸となって行動してください。
支援する側もきっと支援する対象が一般にはっきり見えてくればより支援しやすいと思います。

国公立大学病院ほど、救急医療に向いていないものはありません。
(私は奈良医大は直接知りませんが、公立大学病院を三施設廻った経験があります)

まず、看護師は、点滴、採血、検査、説明、処置、患者の搬送
はもちろん、それらの準備も手伝わないのが、デフォルトなのです。
民間病院の看護師が天使に見えるほど、本当に何も致しません。
このあたりの、事情は20年以上変わってない、知る人ぞ知る
悪弊(看護師公務員天国)になっています。

あと、体温と血圧測定を医者がすれば、看護師は不要と思います。
その代わり、看護助手は大変で、研修医、医員は奴隷状態です。
臨床研修新制度で、大学病院以外での研修経験をすることになった為
研修医が大学病院の劣悪条件を知ってしまい、大学病院は研修医
不足となりました。(なんと30%の減少)
そこであわてた医学部長病院長会議は(H18/7/20)緊急声明を出し、
『奴隷医を返せ』とばかりに叫んだのも記憶に新しいところです。

看護師業務の具体的作業様態ー作業時間の官民比較表を是非、
作成し、国民にこの劣悪状態を知って欲しいと思います。

つい、怒りで話が少し逸れましたが、国公立病院の病棟当直医は、
夜間緊急入院させるためには、看護師の協力は得られないのです。

従って、ほぼ一人で準備をしなければなりません。重症の入院患者
が到着したら、患者を迎えに行き、検査室の明かりを付けて、
心電図やエコーなどの検査機器を立ち上げたり、ベッドに運んだりして
診察や検査をします。患者の血管を確保して点滴をつなぎます。
必要があれば、放射線部に連絡し、放射線技師さんに無理を言って
写真を撮ってもらいます。現像された写真を受け取りに行くのも、
PCに検査オーダーして、採血ラベルを貼って、患者さんの採血をして、
検査室に持って行くのも、薬をオーダーして、夜間薬局に取りに行くのも、
動脈採血をして、検査室に出向いて酸素濃度を測るのも、
輸血用のクロスマッチ(検査)をするのも全てが当直医一人の仕事です。
勿論、患者家族への説明も折を見てしなければ成りません。

救急部といっても、旧帝大の一部にある、立派なところ以外では
基本的に病院の中の寄せ集めですから、普段からチームを組んでる
わけでもなく、看護師がたくさん居るわけでもありませんし、
他科の協力を得ると言っても、それぞれの病棟で重症患者を抱えて
居るわけですから、余裕があるわけではないのです。

医者だったら、この辺の事情は、全員知っているのですが、
非医療者の方々が読んでらっしゃいますので、国公立大学病院の実態
をイメージが伝わるように列記してみました。

No.162 座位臥位立位さん

案外、大学病院で受診している患者たちは医師のオーバーワークには気が付かず、何でも直接先生がやってくれる良い病院だと思っているのかも知れません。

看護師とのちがいは、団体交渉力のちがい、ということなのでしょうか。

クルンテープ さん
田中 さん

国公立大学大学病院の看護師の悪態を吐いてしまいました。
上で話したお話は、本当に本当に真実ですが、
人を呪わば穴二つといいますから、これくらいにしておきます。

それに、医療崩壊は何も、国公立大学大学病院の看護師が
原因ではありませんから。
もちろん、看護師業が悪いわけではありません。医師の多くは
大学病院以外の看護師に対しては同僚として同業者意識もあります。

地方の医者の少ない民間病院では、看護師さんたちの健気
(ケナゲ)な働きぶりに感動することも多いです。
医者が少ない分、自分達が何とか頑張らねばという意識もあります。
「先生、私達の仕事って、ウンで始まりウンで終わるんですよ。」
汚れ仕事にも、プロ意識を持っている彼女達に学ぶことは、多いです。
(職場によって、雰囲気は随分と違います)

座位臥位立位さん:
 あ、いえ、どこからそのちがいがでてきたのか、純粋に不思議に思ったものですから。

ひどいときには、時間外で緊急検査を行わなければならなくなったときにこちらが「自分たちでやるから手伝わなくても良いよ」と言っているのにわざわざご丁寧に婦長が「あなたたち、先生の手伝いなんかしちゃ駄目よ」って面と向かって言われました。さすがに腹が立ちましたよ。こっちは時間外で働いているのに。
それくらいひどいのです。中には「先生の手伝いをしちゃ駄目」というように教える指導看護婦も本当にいるのです。その結果、採血は出来ない、ルートも取れないというような看護師になってしまうので、おそらく他の一般病院では就職は困難でしょうね。

ひどいときには夜中のターゲスのためだけに夜残っていたことも数知れず。

>>162
国公立じゃなくて国公立大学付属病院にしておいて

うち、公立だったけどラインとるし雑務なんでもやるし
いつでも指示受けしていたぞ

まれなのか?

もとかん さん、

そういわれないように、注意して書いたつもりなのですが、
抜けがありましたね。
指摘されるように、国公立大学の付属病院での現象です。
私の経験は、三つとも国立大学付属病院の一般病棟
(メジャー科)です。

今回の問題は、きわめて多岐にわたる。
しかし、そのなかでも際立っているのは、患者が重篤な状態に陥ったら、ブラックジャックのような能力を持つ当該科のDrが颯爽と訪れ、すかさず神の手でOPEを施行し、”まあ、これで大丈夫でしょう。”といって去っていく。そんなBJ幻想を抱いている一般人・マスコミが多すぎるのではないかということだ。因みにそんな医療が受けられるのは、最近では皇族か王監督くらいだ。それですら、完治するかどうかわからないのに。医療に対する過度すぎる期待、これがますます医療崩壊につながっている。現在のように、みんながこぞってグリーン車に乗ろうと殺到するような制度では、日本の医療の未来はとてつもなく暗い。


>座位臥位立位さん
お話は分かったのですが「なぜこんな事が許されるんだろう」以上の
言葉が見つかりませんね。

医師と看護師の指令系統が違う以上の理由が思いつきませんね。

>No.94 いなかの内科勤務医さん
>実際、今の日本では「キャパシティがなければ治療にあたるな。
>患者が死んだら罪だ」という結論になったようです。

個人的にはその意見は正論のように感じるのですが。問題は、キャパシティがある病院が存在しない、仮にあったとしても日々の診療に負われて能力が発揮出来ないという所にあるのだと言う印象を受けました。

救急で言えば、一次、二次、三次の区別が曖昧な気もします。せっかくの三次病院が一次や二次、ましてや急患でない人まで診察に殺到し、本来の目的である救命困難な急患に対処する事ができないというのはもったいないですね。

>医療に対する過度すぎる期待、これがますます医療崩壊につながっている。

それを煽ってきたのが医者自身なのだから手に負えない。

医者や病院の治療成績を野球選手のようにガラス張りにするべきだね。

座位臥位立位 さん、こんばんは。
> No.165
> それに、医療崩壊は何も、国公立大学大学病院の看護師が
> 原因ではありませんから。

 大学看護師の問題と言えるかどうかはわかりませんが…。

 かつては大学病院の研修医の、そしていまは5年目、10年目、15年目の医師達の仕事とされている採血、静脈注射、静脈ルートの管理に臨床検査技師や看護師が従事してくれれば、病棟での点滴調剤に薬剤師が従事してくれれば、また、検査の材料の準備、検体の搬送、内視鏡の準備と洗浄…などなどに、パートのおばちゃんや茶髪の非医療職のアルバイト君が従事してくれれば、その時間に大学病院では数倍の検査、手術ができるようになります。

 さらに大量の余剰医師人員が生まれることは確実で、これは地方病院に戻ってもらうことができます。

 逆に言えば、中堅医師が大学病院にかき集められ、医師でなくてもできる仕事に従事していることによって、大学病院は医師のブラックホールとなり、医療崩壊に拍車をかけているということは言えます。

私が少し気になるのは、
(1)”分娩対応可能な脳神経外科”を探したのか、”脳神経外科対応可能な産科”を探したのか。 一見同じようですが、病院の探し方、受け入れる側の応対はかなり異なるように思います。

(2)根拠はありませんが、”医局の壁”が微妙に働いた可能性はないでしょうか。K大の有力関連病院、天理よろず、近大奈良には声がかからなかったようですね。

上でどなたかが質問されていましたが、国循に産科はあります。ほとんど合併症妊娠だと思います。H大学の関連ですね。

奈良医大産婦人科医局→大阪府内の奈良医大関連産婦人科(病院自体はH大関連の事が多い)→阪大関連をたどり→国循産科→来てみたら脳内出血だった(脳外はK大)
というところでしょうか?

治療成績をまとめるのってけっこうたいへん
そこらへんに出る予算もないし じつは医者がやってる
あんまりがんばると肝心の治療ができん
ちなみにアメリカにはカルテ管理士という
集計処理だけの専門要員が各病院に居る
日本ではごく一部の病院に一人程度いるだけ
うちの県には5人もいないと思います
ハッキリ言って予算と人員さえ確保できれば可能だと思います

>(1)”分娩対応可能な脳神経外科”を探したのか、”脳神経外科対応可能な産科”を探したのか。 一見同じようですが、病院の探し方、受け入れる側の応対はかなり異なるように思います。

意味が分かりません お産を取り上げたり帝王切開をしたことがある脳外科医なんて日本に5人も居ないと思います。産科も同様でしょう。この大淀病院事件の患者さんの場合、子癇で胎児に影響が有る可能性も大なので、
脳神経外科 産科 新生児集中治療室
の三つが揃った施設でないと対応不可能です
某板情報によるとこの条件をクリアした病院は奈良県内には大学ともう一つだけ
受け入れ依頼された残りの17病院は大阪府内だそうです

>(2)根拠はありませんが、”医局の壁”が微妙に働いた可能性はないでしょうか。K大の有力関連病院、天理よろず、近大奈良には声がかからなかったようですね

http://www.tenriyorozu-hp.or.jp/
天理よろづ相談所病院は年末まで改修のため
救急外来対応を休止しているとHPにありました

某板情報によると近大奈良には産科医が2人か3人しかおらずボロボロ
天理よろづ相談所病院も女医さんばかりで瞬発力がイマイチ
(女医さんでバリバリな人も大勢いますが)というのが
産科業界の常識だそうです(保証はしかねます)

奈良県外の大学も自分のところの人事で手一杯で
奈良県に進出して勢力争いする余裕は全くなさそうです
奈良県立大も自分のところがアップアップなのに
他に頼まないなんて警察に突っ込みどころを与えるだけでしょう
なーんのメリットも無い 頼めば自分とこが楽になるのに

産科は専門外なので済みませんが教えて下さい。

この妊婦さんには、「妊娠中毒症」の症状はあったのでしょうか?
それがなくても、分娩時に「意識消失→痙攣」が起これば、「子癇」と考えるのが自然なのでしょうか?

No.156 yama さん

ではもう少し詳しく。

公文書とは「公務員が業務上作成する文書」です。ですからカルテでも、公立なら公文書ということにはなります。カルテにどのような法的な縛りがあっても、どれだけ公文書と性質が似通っていても、法律上のカルテを公文書とする根拠はありませんので、法律上公文書として扱われることは公立で無い限りないはずです。
公文書のような縛りがあるからと言って、これを公文書と言ってしまうと、本来存在しない縛りまで出てきてしまうので、公文書だと言うのは戒めらるべきだと考えています。(実際公文書だと思い込んでいる医者は少なくはないです)

奈良県内はおろか,大阪府内でもこのような緊急症例のとれるところはほとんどないように思います.五條市から近い順で可能性のありそうな病院を大阪府下で考えれば,りんくう救命センター,大阪府立母子医療センター(成人の脳外科が対応できないか?),近畿大学附属病院,大阪府立急性期・総合医療センター,大阪市立大学附属病院,大阪市立総合医療センター,関西医科大学滝井病院,大阪大学附属病院,国立循環器病センター...といったところでしょうか.五條市から奈良県立医大まではそれほど遠くはないですが,それ以外の県内の病院よりもむしろ大阪府下の方がアクセスしやすいか?

しかしながらいずれの病院(大学病院を含め)も夜間に対応可能である補償は全くないと思います.産婦人科,脳外科,麻酔科は最低必要です.babyに問題がある場合にはそこの病院で対応できないなら,麻酔科医が蘇生して新生児搬送,もしくは小児専門病院から先に新生児科の先生に来て頂いて新生児の蘇生+搬送という形になるでしょう.

いずれにしてもbabyが助かっただけでも非常に幸運だったと言えると思います.母体が助からなかったのは残念ですが,状況的には救命できた確率はあったとしても非常に低かった(事実上不可能)と思います.

>No.178 F12 さん
詳細な経過を検討したと思われる、奈良県産婦人科医会の発表です。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200610190064.html

奈良県大淀町の町立大淀病院で8月、分娩(ぶんべん)中に重体となった妊婦(当時32)が県内外の19病院に搬送を断られ、出産後に死亡した問題について、同県医師会の産婦人科医会(約150人)は19日、同県橿原市内で臨時理事会を開き、「主治医の判断や処置にミスはなかった」と発表した。

rijin さん
こんばんは、rijin さんのJMM読者投稿「医療の産業化」について
読ませていただきました。
http://lohasmedical.jp/blog/medical/2006/10/jmm_1.php#more
どこかで、読んだ文章だと思っていたら、rijin さんの文章だったのですね。
コンパクトにまとまった文章で、理解しやすかったです。
引き続き、rijin さんのご活躍を祈ってます。

元行政様

>カルテにどのような法的な縛りがあっても、どれだけ公文書と性質が似通っていても、法律上のカルテを公文書とする根拠はありませんので、法律上公文書として扱われることは公立で無い限りないはずです。

その理解でよいと思います。
ちなみに設置者が自治体でも、民間が管理運営している場合、カルテは公文書にならなかったように思います。

 奈良県医師会産婦人科医会の見解を報道する記事を本文に追記しました。

>No.151 PINEさん、 No.156 yama さん
当地域でも過去に医師会と連携したオンラインシステムがありましたが、結局、 PINEさんの言われるような問題により、使用されなくなったとの報道を見た記憶があります。
ただ、現在では、電子カルテも普及しており、昔のように個別に入力しなくとも、入院時の情報(当初の情報の入力は事務職員ですよね?)が自動的にシステムに反映されるようになっているのではないかと思ったものですから。No.148 脳外科医(留学中)さんの情報によれば、奈良県には「周産期医療情報システム」はあったようですね。で転送先は大阪府の病院を探していたとのことであれば、大阪府には同様のシステムがなく、奈良県立医大が活用できる体制にはなかったのでしょうか?そうだとすれば、地域医療計画も広域行政として、都道府県の枠を超えて、策定しなければならない時期なのかもしれません。

患者さんが私の家族なら(もちろん,患者さんを自分の家族と同じように考えればという意味ですが),頭部CTを行ったでしょう.CT室に運ぶのがリスクがあるという人がいますが,もっと重症でもそんなに問題があるでしょうか.そんなに重態なら搬送はもっと危険です.私には,後からの言い訳にしか聞こえません.
どうかんがえても脳出血があるかどうかで,対処の方針は変わるのではないですか?CTで胎児に問題が起こるなどという話も,ただの言い訳にしか聞こえません.それこそインフォームドコンセントを取れば良いじゃないですか.家族も希望されたのでしょう?
その場でできるベターな選択を行うのが緊急事態時の対応じゃないのでしょうか.
子癇ならともかく帝王切開と理解していますが,どうにかして帝王切開することも選択されなかったのかも産科の素人には疑問です.
また,脳出血が分かっていても対応は同じだった,結果は同じだった,と言い切るのは初期のCT所見がなければ言えないのではないですか?

No177 いのげさんへ

産科対応可能な脳神経外科という意味は、もちろん、転院先として”病院として産科的対応が可能であるところの脳神経外科”という意味です。逆もしかり。
あえて異論を呈しているとご理解ください。これはもちろん後出しじゃんけんの議論です。このケースで頭部CTをとっていたとして何がかわったかと考えると、転院先の探し方が変わったかもしれないということです。このようなケースでは医者同士が直接電話で話をすることになりますよね。おそらく産科医を相手にして、脳内出血の可能性が疑われる母胎搬送の依頼をしたのだと思いますが、CTをとっていれば、脳外科医を相手にして、”緊急開頭手術が必要と思われる分娩中の妊婦の転送をお願いします”と依頼したかもしれないということです。そうすると結果は違ったものになった可能性はあるかもしれないということです。

天理は一般救急は受けませんが、医者同士が直接依頼するとしかるべき対応をしてくれますよ。近大奈良も脳外科なら受けた可能性は高いでしょうね。産科の事情は知りません。

みんなが同じ事をいっている状態というのはあまり健康的じゃないので、少し違うことを言わせてもらいました。

では学会へ行って来ます。

No.157 岡山の内科医さん:

大学病院の状況については理解しています(実際には、某国立大学しか知りませんが)。
彼女らの一人一人はいい人なのですが、集団になるととたんに「自己犠牲の精神」を無くします。
患者に迷惑がかからないようにするためには、大学病院では医師が医師の仕事でないことまでやる羽目になります。

もちろん、そのように誰かに自己犠牲を強いなければ維持できないシステムの方に、問題があるとは思います。
そして、今や医師の「自己犠牲の精神」は仇になる時代と言えるかもしれません。
看護師さんは「自分を守る」という意味では、正しい態度を取っているのかもしれません。

少々横道にそれました。

No.186 CTはきほんだよさん:

>その場でできるベターな選択を行うのが緊急事態時の対応じゃないのでしょうか.

この病院が、脳出血に対する手術と、帝王切開と、新生児の管理について、万全の体制を整えていたのならば、あなたの意見は正しいと思います。
また、「前もって18件の病院に断られて、時間を浪費すること」がわかっていたら、あなたの言われることが、ベターな選択だったでしょう。

この状況でのベストの選択は、高次機能を持つ病院に搬送することでした。

>また,脳出血が分かっていても対応は同じだった,結果は同じだった,と言い切るのは初期のCT所見がなければ言えないのではないですか?

搬送を待つという選択肢を選んだのなら、CTを取ることで結果は変わりません。
出血がわかっても、この病院で対応すべきではありません。

yanyan先生も来てるんですかー
(昔他の板でやりあった仲です 案外近くにいたりして)

>そうすると結果は違ったものになった可能性はあるかもしれないということです。

CT室でもっと悪くなってた可能性もあるとも言えますな

「ソースが確実なきょう聞いた話。
当夜の当直は外科系は整形外科医、内科系は内科医、産婦人科は奈良医大から派遣の当直医。
患者さんは午前0時に頭痛を訴えて失神、ただ痛みに対する反応(顔をしかめる)はあった。産婦人科当直医は念のため内科当直医に対診を依頼、内科医は「陣痛による失神でし ょう、経過を見ましょう」ということになった。しかしその後強直性の痙攣発作が出現し、血圧も収縮期が200mmHgになったので、子癇発作と判断、マグネゾールを投与し ながら産婦人科部長に連絡した。部長は午前1時37分、連絡してから約15分程で病院に到着。以後二人で治療にあたったが、状態が改善みられないため、午前1時50分、母 体搬送の決断を下し、奈良医大へ電話連絡を始めた。
午前2時、瞳孔散大を認めるも痛覚反応あり。血圧は148/70と安定してきた。この時点で頭部CTも考慮したが、放射線技師は当直していないし、CT室が分娩室よりかな り離れたところにあること、患者の移動の刺激による子癇の重積発作を恐れ、それよりも早く高次医療機関をさがして搬送するほうがよいと判断、電話をかけ続けたが、なかなか 搬送先がみつからない。
午前2時30分、産婦人科部長が家族に状況を説明、そのあいだにも大淀病院の当直医や奈良医大の当直医は大阪府をふくめて心当たりの病院に受け入れ依頼の電話をかけつづけ た。家族はここで「ベビーはあきらめるので、なんとか母体をたすけてほしい。ICUだけがある病院でもいい」と言ったので、NICUを持たない病院にまで搬送先の候補をひ ろげ、電話連絡をとろうとした。家族も消防署の知り合いを通じ、大阪府下の心当たりの病院に連絡をとって、受け入れを依頼した。この頃には産科病棟婦長(助産師)も来院、 手伝いはじめてくれた。大淀病院看護師OGで患者さんの親戚も来院し、多くの人が集まり始めた。けれども受け入れてくれる施設が見つからない。担当医は当直室(仮眠室)か ら絶望的な気分になりながら電話をかけ続けたし、大学の当直医は大学の救命救急部門にまで交渉に行ったが子癇は産婦人科の担当で、我々は対処できないと言うことで受け入れ 拒否された。午前4時30分、呼吸困難となり、内科医が挿管したが、その後自発呼吸ももどり、サチュレーションは98%と回復した。その後すぐに国立循環器病センターが受 け入れOKと連絡してきたので、直ちに救急車で搬送した。患者さんは循セン到着後CT検査等で脳内出血と診断され、直ちに帝王切開術と開頭術をうけたが、生児は得られたも のの脳出血部位が深く、結局意識が戻らないまま術後8日目の8月16日死亡された。」

 些細なことですが、
>患者さんが私の家族なら(もちろん,患者さんを自分の家族と同じように考えればという意味ですが),頭部CTを行ったでしょう.

 ここ、いらないのでは。当医師も必死で救命していたでしょう。(他人だから)適当だったということは絶対無いと思います。一般の方が見たらミスリードするのでは。
 この部分は某マスコミの自分の家族が患者だったらベッドが無くても受け入れたんじゃないの、と邪推するのと一緒だと思います。
 
 私も産科ではないですが、産科は良くわかりませんがと言いながら、CTは基本でしょうという意見もわかりません。なんで基本ってわかるの?マスコミが素人でもCT撮るでしょうと言っていたのと同じですね。

 子癇は動かさないほうがいいのでは?

>どうかんがえても脳出血があるかどうかで,対処の方針は変わるのではない
>ですか?CTで胎児に問題が起こるなどという話も,ただの言い訳にしか聞
>こえません.それこそインフォームドコンセントを取れば良いじゃないです
>か.家族も希望されたのでしょう?
>その場でできるベターな選択を行うのが緊急事態時の対応じゃないのでしょう
>か.
>子癇ならともかく帝王切開と理解していますが,どうにかして帝王切開するこ
>とも選択されなかったのかも産科の素人には疑問です.

「CTで胎児に問題がある」という点に関しては医学的にはそんなことはないでしょう.しかし大淀病院でCTを撮影して診断できても治療ができない限り結果は変わりませんから,敢えて子癇発作の患者さんを不必要に動かすことはしない方がよかったと思います.その点で判断はreasonableだったと思います.
どうも報道と実際の経過に食い違いがあるらしいですので,どの時点でCTの話が出たかにもよると思いますが痙攣が起きて搬送が決定された段階では,搬送を一目散に考えるのが妥当です.

「帝王切開を大淀病院で考えなかったか」という点に関しても,大淀病院で対応不可能(脳出血でなかったとしても重症の子癇発作の母体と新生児を管理することができない)と判断された時点で搬送以外手だてはないでしょう.
仮に大淀病院で帝王切開を強行し,babyまで胎児仮死->重い障害,もしくは死亡となった場合,「一般人、マスコミ,警察etc.」はどう考えどのように反応するでしょうか?
きっと「対応不十分の病院で重症患者の帝王切開を敢行し,母子共に失った医療ミスだ!」と叩くのではないですか?医療はその時点その時点での判断に基づいて行われるものです.結果論で物を言うことは決して正しくはないと思います.

更に仮定を進めるのであれば、もしその時にCT撮影を強行して(その時点で)、脳出血がなかったとします。その上でCTのための移動等ストレスにより、子癇の重積発作が誘発され、全身状態の更なる重症化を招いたとします。
マスコミは大喜びで、「過剰医療」「不必要な処置が致命的な結果を生んだ」「教科書的にも、子癇なのだから絶対安静にすべきだったのに」と、鬼の首をとったように糾弾するのは想像に難くありませんね。
結果論でものを言おうとすれば、いくらでも正当性を主張する材料が見付かるものです。

いくらでもマスコミや警察の方には訴えたいのですが、「非難するのであれば、じゃあどうすれば良かったのだ?」と質問したいです。
素人が自分の信じたいことしか信じようとせずに、なんの根拠をもって偏見にまみれた追求を露にするさまを見るのは、正直不愉快です。

>No.181 血液内科 さん、ありがとうございます。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200610190064.html
を読むと、
「奈良県産婦人科医会」は
>妊婦の最高血圧が高かったこともあり、子癇と考えるのが普通だ
とあります。

No.115の転記人さんによると、
「その時点(=意識消失時)では血圧は正常」。
「しかし、その約1時間半後に痙攣発作が生じ、この時点では血圧が180前後まで上?昇していた」
ということですよね。

分娩前から高血圧だったとは読み取れません。

子癇前症を伴わないで、
分娩時にいきなり「子癇発作」
が起きることはどのくらいあるのでしょうか?

もう一つ、産科の先生にお答え頂けるとありがたいのですが、
「陣痛による失神」ってあるんでしょうか?

せめて、不起訴処分が決定されてからじゃないと
ここで、臨床カンファレンスしても、悪用されるのが
オチ、ジャマイカ

もっと、こうすれば良かったと、後出しジャイケンすれば
検察官でも、名医になれますわ!

検察官はココのブログを読んで、勉強していたりして

> ここで、臨床カンファレンスしても、悪用される(No.197通行人Xさま)

私は、そうは思いません。
これは他の医療事故事例でも同様ですが、
ここで医師の皆さんの知見を集めて、「これは医療過誤ではない!」という根拠が提示されれば、検察は起訴に慎重になると思います。
不用意に起訴すれば、弁護側は弱点を突いてくる(弁護人は当然、このブログを参考にするでしょう。)それを論破できるだけの事実の証拠と医学的見解の資料を、あらかじめ集めておかなければ、公判維持できないことは明白ですから。

逆に、カンファレンスの結果、「これは刑事責任を問われても仕方がない」という結論になったとしたら、起訴は順当な結果であって、「悪用」とは言えません。

少なくとも、福島事件のような「いちかばちか起訴」はなくなるでしょう。
現在の状況では、被告人に無罪推定があるといっても、起訴されることによる社会生活上の不利益は甚大です。検察には不必要な起訴は絶対に避けてもらいたい。
このブログには今やそれだけの牽制力があると思っています。

医療者、法律家、一般市民による「私設完全ボランティア制第三者医療事故評価機関」がとうとう出現か?w

全くの門外漢ですので、子癇をみたこともなければ、子癇による脳出血も聞いたこともありません。遥か彼方の国家試験を受けた頃のかすかな記憶だけです。
どこの科でも同じかと思いますが、全く経験したことのない疾患、検査、治療を行うことは、例えそれが教科書に書かれていることであったとしても、リスクや恐怖との背中合わせです。教科書に書かれていることは例えでしかありません。
では実際に子癇による脳出血をどれほどの産婦人科医が経験しているのでしょうか。ちなみに小生は妊婦、特に分娩時の頭部CTなど撮ったことはありません。全く経験したことすらないものを、聞きかじりの知識で議論することはマスコミや医療者を含めて少し慎重になるべきだと思います。例えば頭部CTを撮るべきだと言われる方は今までに妊婦の頭部CT、分娩時の頭部CT、子癇による脳出血を何症例くらい経験したのでしょうか?
いや、むしろほとんど経験されないような稀な病態にどう対応するべきかというシステムそのものが問われるべきものと考えます。あるいは、門外漢の小生の印象としては、今回の例は絶望的な病態における救命救急行為として位置づけるべきものと思いますがどうでしょうか。

 コメントが200を超えました。

 また毎日新聞で続報が報じられましたので、この続きは

 「大淀病院妊婦死亡事故(続報)

 にお願いします。

妊娠・出産が個人のリスクという意識がひくいのでは?
江国香織の小説にアメリカの海に立ってる縦看板が題名になったのがありましたが、、、
海で泳ぐのに安全も適切もありませんってやつだったかな?
個人責任じゃないかな、あるいは夫婦、それを取り巻く環境。
妊娠したくてしてるんだから、基本的に。出産も。

話の流れを断ち切って申し訳ないですが、
一言で今回の件をまとめると、
産科医療体制の不備、および患者満足度、
マスコミの世論操作問題に尽きると思います。
事実はもう前のレス同様、しょうがなかったことだと思います。

ここでもうひとつあげたいのが、
もし母親が助かった場合はどうなっていたかです。
医療で、もし・・・だったら、という議論はご法度ですが、
あえてさせていただきます。
詳細不明ですが、15分で昏睡に至る脳出血なら、
もし助かったとしてもいわゆる植物人間になったと思われます。
それがどんなに悲惨なことか。
父親、子供にとって幸せだったかも視野に入れてほしいと思います。

妊娠・出産に対する認識もそうですが、
病気・死・障害に対する認識も一般の方々はあまいと思います。
義務教育の中で、そのような、いわゆる人の見たくないことも教えると
今の医療に対する風当たりも変わってく思います。
とても時間のかかることですが・・・。
マスコミも協力してほしいものです。

P R

ブログタイムズ

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