エントリ

奈良妊婦死亡:搬送先探し、診断不正確で遅れか(毎日新聞 2006年10月20日 15時00分)

 奈良県大淀町立大淀病院で意識不明となった妊婦が搬送先の大阪府内の病院で死亡した問題で、同県立医科大病院(橿原市)から搬送先を探すよう求められた府立母子保健総合医療センター(同府和泉市)が、府内の7病院に受け入れを拒否されていたことがわかった。同センターには、妊婦が子癇(しかん)発作であると伝えられたため、それに対応できる病院を探したと証言している。同センターは「脳内出血と正確に診断されていれば、別の病院に打診し、もっと早く搬送先が見つかったはず」と指摘。大淀病院で「脳内出血」と診断されなかったことが、転送先の決定を遅らせた可能性がさらに強まった。

 この問題では、県立医大病院を含め、少なくとも奈良県内で2カ所、大阪府内で17カ所の計19病院が受け入れを拒否。これまで県立医大病院が大半の病院に打診したとみられていたが、一部を同センターが担っていたことになる。

 同センターの末原則幸・産科部長によると、8月8日午前2時半ごろ、大淀病院の依頼で搬送先を探していた県立医大病院から受け入れ打診の電話があった。「頭痛があり、子癇発作らしい」との内容だったが、脳内出血の可能性を示す症状の説明は一切なかった。同センターは満床だったため、要請を断った。

 医大病院から「一緒に探してほしい」と求められたため、府内で受け入れ先を探した。しかし、満床や人手不足などの理由で7病院に拒否され、同4時半ごろになって、国立循環器病センター(同府吹田市)に決まった。妊婦は同6時ごろ到着し緊急手術を受けたが、8日後に死亡した。

 大淀病院は、妊婦を子癇発作と診断した。しかし、専門家によると、子癇発作は、けいれんの後に脳内出血を起こすことがあるが、脳内出血の場合、一般的に頭痛の後に意識がなくなり、けいれんする。妊婦は頭痛を訴えた後に意識不明に陥り、けいれんを起こした。

 大淀病院では内科医が、脳内出血かどうかを診断できるCT(コンピューター断層撮影)の必要性を主張したが、産科担当医が受け入れなかったという。

 末原部長は「脳内出血で母親の命が危ないと分かっていれば、産科より救命救急センター、大学病院を中心に搬送依頼した。搬送先が決まるまで待つ時間があるなら、CTを撮る時間もあったのではないか」と指摘している。


意識消失の妊婦、1時間以上放置 奈良・町立大淀病院(asahi.com 2006年10月20日15時41分)

 奈良県大淀町の町立大淀病院で8月、分娩(ぶんべん)中に重体となった妊婦(当時32)が県内外の19病院に搬送を断られ、出産後に脳内出血で死亡した問題で、妊婦は意識を失った後、約1時間20分も治療を受けずに放置されていたことが、朝日新聞が入手した同病院の看護記録でわかった。主治医らは単なる失神と判断し、病床を離れていた。その後の激しいけいれんについても、主治医は妊娠中毒症患者が起こしやすい「子癇(しかん)」と診断。瞳孔の拡大など子癇とは異なる症状も出たが、脳を検査しなかったという。

 看護記録は、助産師が作成した分娩経過記録(パルトグラム)と看護日誌。それらによると、妊婦は出産予定日が過ぎた8月7日午前に入院したが、翌8日午前0時、「こめかみが痛い」と訴えて嘔吐(おうと)し、約15分後、「意識消失」した。当直の内科医が診察し、「失神でしょう」。主治医もその意見に従い、妊婦のそばを離れたとされる。

 だが、午前1時37分、妊婦は意識が戻らないまま手足が棒のように硬く突っ張る「強直性のけいれん」を起こし、「瞳孔開大」となった。駆けつけた主治医は、子癇発作に有効とされる薬剤を投与。緊急の帝王切開をするため、搬送先の病院を探し始めた。

 同4時半、妊婦は「呼吸困難」となり、酸素を送り込むための「挿管開始」。20分後、救急車で大阪府吹田市の国立循環器病センターに向けて搬送されたという。

 この看護記録を見た日本産科婦人科学会の専門医は「意識を失った患者には医師が付き添い、原因を調べなければならない。けいれんが起きるまで1時間以上放置したのは信じられない行為」と驚く。

 さらに、「子癇の場合、妊婦のケースとは逆に瞳孔が狭まる傾向があり、手足が大きく震えるけいれんが伴う」と主治医の診断に疑問を呈し、「子癇と違う症状が出た時点で脳疾患を強く疑うべきだった。けいれんが収まった時点でCT(コンピューター断層撮影)検査ができたし、その時点で脳内出血が判明していれば、ここまで受け入れが拒否される事態にはならなかったのではないか」と指摘する。

 妊婦の死後、遺族が主治医に、再び病床に戻るまでの1時間余、何をしていたのかを尋ねたところ、「仮眠室で寝ていました」と告げられたという。

 大淀病院の横沢一二三(ひふみ)事務局長は「警察の捜査の関係もあり、現段階ではコメントできない」と話した。

 このエントリは、「18病院が受け入れ拒否(大淀病院妊婦死亡事案)」の続編となるものです。

 現時点での上記エントリの最終コメントは「No.201 uchitama さんのコメント」です。

関連ブログ
 新小児科医のつぶやき(真相を考える)

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キーワード 奈良県、大淀病院、産科、産婦人科、子癇、転送、搬送、放置、脳内出血、 続きを読む

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大阪府保険医協会が声明を出したようです。 ------------------------------------ 大阪府保険医協会 http:... 続きを読む

ニュースソース未定な情報ですが、 あえて掲載いたします。 御判断は皆さんにお任せいたします。 -------------------... 続きを読む

コメント(243)

脳出血の診断がついたとしても、断る科が産科から脳外科に変わるだけの違いと思いますがどうなんでしょう?
脳出血だからと言っても妊婦の方を産科、小児科、麻酔科の助けなしに脳外科が受け入れるとはとても思えません。

No.1の地方医師@時間外さんに同意。
もし、CTを撮って「意識レベルの極めて悪い『脳出血』」の診断がついていれば、なおさらどこの病院も受けてくれなくなるんじゃないかと。
20どころではなく100ぐらいの病院に断られていたかもしれません。

現場の方々、いかがでしょう?

どなたか、府立母子保健総合医療センターの末原則幸・産科部長とコンタクトが可能な先生はおられないでしょうか。

マスコミの取材は、こちらがしゃべった事の中から、マスコミに好都合な部分だけを切り貼りして捏造されることがあります。私もコメントした内容とはまったく逆の報道をされて困惑した経験があります。

ほんとにアメリカではマスコミ報道されないのですかね?
================================
655 名前: 卵の名無しさん Mail: 投稿日: 2006/10/20(金) 08:18:05 ID: 9xZyPNzT0
アメリカでは医療過誤ってのは既に新聞沙汰になることは無いって話しを聞いたことがある。
新聞記者が(それもかなり有名な人が)過誤で死亡した事件が発端になってマスコミが大騒ぎし始めた時期がある
ところがその後、おきまりのパターンで病院側が名誉毀損でマスコミを訴えまくった
あっちでは記者に医学的な知識があるか無いかが争点となり、結果は当然病院の勝訴
それ以後あちらでは社会部の記者が医療過誤の記事を書くことはあり得ないし
記事になった場合は医療の専門家がさんざん調べた後で書くぐらい。
だから日本みたいにヒステリックで適当な記事が社会問題になることはない
(医療過誤自体は相変わらずあちらでもものすごい数起きてるからね)
日本も病院がマスイコミ訴えるようにならんと今の状態は変わらんと思うんだが…
================================
産科医絶滅史第19巻?うかつに産科医にならぬ方が?
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/hosp/1160456761/

私も実はこれと同じことを思っていました。びしばし名誉毀損で訴えるべきですね。

こんにちは、ニホンミツバチさん。
整形Aです。

前エントリー、No.56 一見さんさんのコメント

>今、みのもんたの番組を見ていたら、末原則幸という方(肩書きは忘れましたが、いまググったら「大阪府立母子保健総合医療センター産科」とありました)が「CTスキャンを取っていればなんとかなったかも」という趣旨のコメントをしていました。業界内で後ろから撃ってくる人もいるのですか?(^^;

これを読みますと、確信犯的に後ろから撃つ人のように思えますが・・・。

今回のたいへん不幸な出来事を世間が知るところとなり、世間の人々が驚き、不安にかられたその要因は、19もの病院で受け入れることができなかった、という我が国の医療の実態に対してのことだと思います。実際、医者の私も驚きました。
第三次救急医療機関での受け入れ(応召義務)に関しては、過去に医療側にとってたいへん厳しい判決が出ております。↓
http://homepage3.nifty.com/dontaku/lecture-jms/lec98-2.htm
当事例でも、19の病院について検証されてゆくのでしょうか。そうなれば、当事者となった関係者はたいへんだなあと思います。他の方もコメントされておりますが、転送先の病院が見つからないという問題は、むしろ行政側にきちんと取り組んでもらいたい問題であります。

ところで、テレビや新聞の報道姿勢に対して、当エントリでも数々のコメントが寄せられておりますが、基本的に報道機関はニュース性に乏しいことは、そもそもニュースとして取り上げていないと私は考えております。医事裁判の報道でも、国公立の病院側(被告)が敗訴という報道は目につきますが、原告側敗訴というニュースはあまり記憶がありません。ロジャー・ムーア監督のボウリング・フォアー・コロンバインという米国映画でも、TV局のプロデューサが語っていましたが、大衆が面白がって観てくれるのは、凶悪犯逮捕の瞬間の映像であって、公害を撒き散らす大企業に勤務するネクタイを締めたスーツ姿の社員を逮捕する映像では、視聴率が稼げないなどと語っておりました。

いうまでもなく、映像や新聞報道は不特定多数の人々に甚大な影響を与えるものです。今回の事例でも、当初TVニュースで「仮眠していた」とう文言が記載されているメモ様のものが、一瞬ですがアップで映し出されておりました。これは一種のサブリミナル効果とも思える映像で、それを観た不特定多数の人々は、患者さんが苦しんでいるのに、医師は仮眠していて何もしていなかったのか、と短絡的に思わせてしまう効果があったのは否定できないでしょう。

ところで、このようなメディアを逆に利用活用することはできないでしょうか?19もの病院で受け入れることができないという現実を垣間見て、国民は病気になっても安心して医療を受けることができないという現実を、さらに多数の国民に知って頂きたい。そこでニュース性のある事態とはどのようなことか考えてみました。憲法第25条には、

すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

とあります。この際、我が国の医療実態は、憲法第25条に違反すると主張し、大弁護団を結成して国を相手に提訴することはできないのでしょうか?このような裁判はニュース性があり、メディアにも大々的に取り上げられると思うのですが、荒唐無稽な稚拙な発想でしょうか。法律家の皆さん如何でしょうか?

記者の質問の前提は正確だったのか?
本人の発言を正確に伝えているのか?
転院要請を断った人の発言に客観性はあるのか?
「過失の競合」の関係にある人じゃないのか?

なんでもっと客観的立場の人に取材しないんでしょ

整形Aさま、
前スレのNo.56でございます。

自分で書いておいてなんですが、私がみのもんたの番組で見た末原則幸さんの発言も「マスコミに好都合な部分だけを切り貼り」なのかもしれず、また、福島県立大野病院の件について「世界に誇れる日本の周産期医療において最善を尽くし診療に当たったとしても、ある一定の頻度で不幸な出来事が起こることを避けることはできません。このことは、一般の産科医療施設のみならず、三次あるいは二次施設としての総合・地域周産期母子医療センターにおいても同様です。今回の不幸な出来事が一人の医師個人の責任として問われたこと、また逮捕・起訴にまで至ったことには疑問を抱かざるを得ません。」
http://www.edano.gr.jp/dpj20060331.html
とおっしゃっていることもあり(民主党の枝野議員による国会質問の議事録からですが、枝野さんもいいこと言ってます)、もしかすると末原さんの本意ではない編集のされ方をしたのかも、と思いたいですね。

No.7 或る内科医さんへ

御紹介の
http://homepage3.nifty.com/dontaku/lecture-jms/lec98-2.htm
ですが,記載の情報がところどころ古いです.

応招義務を問題にした
病院間の「たらい回し」が問題になった事件(千葉地裁昭和61年7月15日判決)
ですが(判決日は7月25日です),
これは,気管支肺炎の児を救急車が電話では受け入れを認めていた当該病院に搬送したところ,病院に到着してから満床を理由に,救急車から児をおろしもせず,他の病院に行くように指示をし,1時間かけて受け入れる小児科医院を救急隊が確保したものの患児は死亡した,という事件です.
判決文では,病院が一旦は救急車を呼び寄せた上で,まさしく「門前払い」をしていますので,今回のケースとは違います.

第三次救急医療機関における診療拒否(神戸地裁平成4年6月30日判決) ですが,裁判所が交通事故で亡くなってかわいそう代を無理矢理病院に払わせようと判決です.判決文の印象では,消防局管制室が患者の状態を誤って伝えているようで,消防局管制室に問題があったようにも読めます.まぁ,市立病院の事件ですので,お金の出所は同じですか.それに,支払いは150万円です.
病院側が控訴しているようですが,その結果はどうだったのでしょうか.

>同センターは「脳内出血と正確に診断されていれば、別の病院に打診し、
>もっと早く搬送先が見つかったはず」と指摘。大淀病院で「脳内出血」と
>診断されなかったことが、転送先の決定を遅らせた可能性がさらに強まった。

当該施設で受け入れできなかった上にこのコメントですか...
大野事件以後,脳出血が診断されていれば受け入れ病院はさらに減ったでしょうね.というか「子癇発作」なんですから「脳出血」が無くても重症です.「危ないから助けたい」という気持ちならそれこそ母子センターがとるべきだったんでしょうね」.大阪府内唯一の専門施設ですし五条からは国循よるもずっと近い.>末原部長先生...

自分で書いておいてなんですが、私がみのもんたの番組で見た末原則幸さんの発言も「マスコミに好都合な部分だけを切り貼り」なのかもしれず、また、福島県立大野病院の件について「世界に誇れる日本の周産期医療において最善を尽くし診療に当たったとしても、ある一定の頻度で不幸な出来事が起こることを避けることはできません。このことは、一般の産科医療施設のみならず、三次あるいは二次施設としての総合・地域周産期母子医療センターにおいても同様です。今回の不幸な出来事が一人の医師個人の責任として問われたこと、また逮捕・起訴にまで至ったことには疑問を抱かざるを得ません。」
http://www.edano.gr.jp/dpj20060331.html
とおっしゃっていることもあり(民主党の枝野議員による国会質問の議事録からですが、枝野さんもいいこと言ってます)、もしかすると末原さんの本意ではない編集のされ方をしたのかも…(自信なし)

悪意に取れば、「普段は医師コミュニティに耳障りのいいことを言っておきながら、自分の利害が絡むと言葉を翻す人」とも言えますが…

最後の一行は抜きにして、ワロタ。
まぁ、そんなもんですな。
==================================
392 名前: 卵の名無しさん Mail: sage 投稿日: 2006/10/20(金) 14:48:23 ID: 8C9vM+KM0
マスコミは
「急激なデフレ進行で政府の対応が問われます。
では、次は大人気の激安店の特集です。」
という奴らだから。
産科医が減ってるのも医者のせいにする。
==================================
奈良・大淀病院 警察が捜査へ ★3
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/hosp/1161251618/

> CTはきほんでしょさん
私もおそらくCTをとるべきだと主張したでしょう。そして、撮らないと命は保証できないと強く主張したでしょう。しかし、これは内科側の人間の常識であって、産科医に「動かすと危険だし、そもそもこの発作は子癇ですよ。CTを撮ること自体が危険でしょう」と言われれば持論を引っ込めたと思います。どうあがいても妊婦の対応は産科医に任せるしかないし、それほどの経験と知識を我々は備えていないからです。

話はそれますが、よく、産科から「この心電図の患者さんは経腟分娩で大丈夫でしょうか?」とか、「マルファン症候群の患者さんは経腟分娩で大丈夫でしょうか?」なんて依頼が来ますけど、私は「そんなの、産科医の方がもっと知っているんじゃないのか?」と思うことがあります。一応心疾患を持つ患者の出産に関するガイドラインが日本循環器学会から出ていることは出ていますが、こんなマイナーなガイドラインの存在を知っている循環器内科医がどれだけいるか。
私は患者に「ちょっと解らないので調べて産科医に連絡しておきます」って言ったら不審な顔をされました。まるで、この医師は何も知らないのでは?というような顔でした。実際知らなかったのですが。
例えガイドラインを知っていても循環器内科医は経験は皆ほとんどありません。不安ながらも適当にさも知ったかぶりで答え、何か事故が起こったら、とびくびくしているのが現状ではないでしょうか?

たとえマスコミの視点が偏っていることを伝えようとも、医者が悪者であるという認識を決して変えられないレベルまで一般の意識は堕ちています。
http://blogs.yahoo.co.jp/yoshimizushrine/41158780.html
神様のそばに居る人でもこのザマですからね…

はじめまして。
循環器内科医のDr. Iと申します。

明らかに悪意のある書き方ですね。
医者は病気じゃなくて、患者を診るのですから。
患者が、胸に脳出血です、ってプレートをつけてくるわけではないし。
診断に困る症例も多いのに、この書き方。

この患者の場合は、もう少し早く頭のCTを撮っていても助からない可能性が非常に高いのに、結果が悪かったらマスコミに叩かれる。
これで、益々お産ができる病院がすくなくなりますね。

私は産科、脳外科は専門ではないのですが、私なりの考えを自分のブログに書きましたので。
TBさせていただきます。
今後ともよろしくお願い致します。

某掲示板からのコピペの内容は裏情報としてあり得る話だとは思いますが、本当に信頼してよいものかどうか分かりません。
その点、奈良県産婦人科医会の発表は(おそらく)裏情報も含めて詳細に検討したうえでの発表と考えたわけですが、前エントリー No.195、No.196でF12 さんが指摘されている
・子癇前症を伴わないで、分娩時にいきなり「子癇発作」が起きることはあるのか?
・「陣痛による失神」ってあるんでしょうか?
は、産科門外漢である自分としても気になるところですね。

子癇に伴う脳出血であったのか、(失神と考えられた)最初の意識障害の時点から脳出血であったのか・・。
国立循環器病センターの見解はどうなんでしょうかね?。

医療関係事故に関して論議する上での注意点なのですが

(以下は自戒でもあります)

純粋な医学論議も良いのですが、医者同士の専門的な
レトロスペクティブな検討結果を、生半可に理解して
事故現場でのリアルタイムで可能な検討と勘違いする
方もいらっしゃいますので、その点は注意しないと
いかんと思います。

また、
現に、当事者や巻き込まれた人々が居ることを意識しな
いと、感情的な問題を論理的に判断するような過ちも
犯しやすいです。
それから、問題事例が、係争中である場合、公開の場で
論議している内容自体が、場合によっては、生身の人間
の将来を左右する可能性がありうることを覚悟する必要が
あると思います。

繰り返しになりますが、特に、前スレ No.201でuchitama
さんが指摘しているように、
臨床医が、極めて稀れで困難な症例に遭遇したときの
診療行為は、リスクや不安、恐怖などのプレッシャーの中で
自分の裁量として行為を選択しているいうことなんだ
取り返しの付かない行為を連続的に行っているんだ、
ということを強調しないと、そのような経験のない批評家
達に誤解を生む可能性もあります。

実際、ここまで書いても、ピンと来ないマスコミ、批評家
が多いのではないでしょうか。
(馬鹿にしているわけでなく、経験してないことは理解し
にくいということです)

そんなわけで、前スレ No.199 のYUNYUNさんの前半の指摘
は、一面は真理ですが、それだけではない気がします。

No.8 いのげさんのコメント
>記者の質問の前提は正確だったのか?
>本人の発言を正確に伝えているのか?
>転院要請を断った人の発言に客観性はあるのか?
>「過失の競合」の関係にある人じゃないのか?

>なんでもっと客観的立場の人に取材しないんでしょ

回答

医療の崩壊の前に、報道の崩壊が先に来てしまったからでしょう。

経験豊富な先生方がいると思うのですが、私の20年以上前の教科書から引用します。
子癇:妊娠・分娩・産褥中に突然強直性、次いで間代性の痙攣発作を来たし、多くは意識消失を伴う。
前駆症状:多くは妊娠中毒症重症の妊産婦に脳症状(頭痛、めまいなど)、消化器症状(嘔吐、上腹部痛など)眼症状(眼華閃発、視力障害など)を伴う。しかし軽症中毒症患者や、全く健康と思われる場合から突然発病することもある。
痙攣発作:第1期に瞳孔散大、意識不明、眼球上転、小痙攣が眼瞼から顔全体に広がる。それから全身痙攣に移行し、1,2分でおさまった後昏睡期に入る。昏睡期には筋肉が弛緩し鼾声を発する。瞳孔は縮小する。軽症ならここで意識を回復するが、重症で発作回数の多いときには回復することなく次の発作に移行する。

私は、搬送先を探している時点で、末原則幸・産科部長は脳内出血と認識していたのかと思っていました。何故なら、
http://www.asahi.com/special/obstetrician/OSK200610180004.html
は、
「大淀病院の妊婦の搬送先を探した大阪府立母子保健総合医療センターの末原則幸・産科部長は「母体に脳出血がある場合、NICU、脳外科、麻酔科、ICU、産科の五つがそろった病院でないと受け入れが難しい。そんな病院は大阪にも5、6カ所しかない」と指摘。その上で、「常勤の産科医が7、8人いて、夜勤も複数で担当でき、母体の異常に対応できる診療科もある病院を、医療圏ごとに作らないと、今回のようなケースは救えないだろう」と話した。」
との記事でしたから。

裏情報には、納得できる点がいくつもあります。まず1人医長の産科医が、200出産の病院で毎日当直することはないでしょうから、当直医が別に頼まれていた可能性は非常に高いでしょう。また、一般の人たちがご理解していただけない、当直医が翌日、休みを貰えることはないという現実、従って、たとえ非常勤の当直医であれ、休める限りは夜中はすこしでも仮眠をとることが翌日の診療および、他の患者さんに対する責任でもある。(全く寝ていない人間の注意力はほとんど酔っぱらいと同じといわれています。)したがって、すでにまる一日の仕事を終えて本来の休息時間に入っている訳ですから、経過を見ると決めた以上、様子を見る時間の間、仮眠をとって待機することは、実際上必要な対応であること。今までの、大学などでは(もう崩壊しましたが)センサー代わりの何もできない研修医が腐るほどいましたので、いてもしょうがない症例までベッドサイドの付きっきりであったこともありますが、この病院でそのようなマンパワーはどこにあったのでしょうか。この当直医が様子をみて、けいれんが発生した時点で、主治医を呼んだことは納得できる対応であると思いますが、朝日新聞の悪意に満ちた記事では、当直医と主治医が同一である書き方をしており、呼ばれて15分で登場したことはどこにも書いてありません。朝日新聞の書き方では、医師はいかなる条件下でも最高の医療を実施することを要求されるわけですから、今後は、神のような能力を持った産科医以外は、複数の脳外科医が当直し直ちに開頭手術が可能で、神経内科医、麻酔科医がそろい、眠ることのない(翌日は勤務をすることのない)複数の産科医がいる施設しかお産をしてはならないということになるのでしょう。奈良県の74人の産科医の先生方そのような施設に移動してください。そのばあい、74人の先生が扱える出産数はどのくらいになるのでしょう。

いのげさんが転載してくださった文章によれば、「脳出血部位が深く」という事ですから、搬送の遅れが産婦さんの死に直結したわけではないのですよね。だとすると、そこの所を大淀病院及び当事者の病院及び医学界は、広報するべきだと思います。

1.搬送の遅れは産婦さんの死とは直接関係はない
2.とは言え、搬送が遅れた事自体は問題がある
3.病院が受け入れ不能だったのは○○の理由であり、これを改善するためには医療費と人材の投入が必要である。

というように、アピールする必要があると思います。報道からすると「産婦さんの死因=搬送の遅れ」と短絡的に解釈されてしまう可能性が大きいと思いますので。

>No.4 元田舎医さん
>だから日本みたいにヒステリックで適当な記事が社会問題になることはない
>(医療過誤自体は相変わらずあちらでもものすごい数起きてるからね)

マスコミが煽らなくても医療訴訟がたくさん起きるとも受け取ることができます
もっと言えば、医療訴訟の増加とマスコミの煽りは相関関係がないと

この辺りは分析が必要なのでしょうが、間違っていた方がいいような話ですね


>No.7 或る内科医さんのリンク先
>診療を拒否しても医師法による処罰規定はなく,したがって医師法上は罪とならない

ちょっとした盲点でした

いなか小児科医 です。
こんばんは

拙ブログにこの毎日新聞の記事に対する反論??をUPしました。
時間が余れば、御笑覧ください。


http://swedenhouse-oita.cocolog-nifty.com/pediatrics/2006/10/ct_a2ce.html

P.S. ハンドルネームを変更しました。

 レスを続けて申し訳ありません。いつの間に、システムの問題を取り上げるべきことが、個人の責任追及になってしまったのでしょうか?これは、朝日新聞に本当の責任を負うべき政治が、圧力をかけたのではないのですか、ついでに、警察も指令をうけたのですか?そう勘ぐってしまいます。
 これはどう見ても、システムをどう改良していくかが問われたケースで、個人の責任追及で眼をくらまされるものではありません。
 朝日新聞は福島の毎日新聞の向こうを張って産科医を絶滅させる運動を開始したのでしょうか?

司法音痴なのに発言して申し訳ないのですが、

検察としては、

大淀病院妊婦死亡事故を、医師の応招義務違反とした場合
個々の医師の罰則規定がない為、

1医療機関による診療拒否事件として取り扱うか
2搬送前の医療機関の特定医師の業務上過失致死として扱うか、
どちらかを選択するしかないのではないでしょうか?

そのどちらも間違っていると思いますが、刑事で立件するなら、
それしか方法がないような気がします。それだと基本的に
個人責任を問うことに成り、システムの問題は不問でしょう?

元々、刑事事件は犯人追求の舞台であって、システム改善の為の
舞台ではないので、医療関係事案には向いていないと思います。

但し、今回の事件は、システムの問題ですらないと思います。
しいて言えば、医療費予算の問題ではないでしょうか?

2しかないでしょ
法人を刑務所に入れるわけにもいかんし

いのげ先輩のおっしゃるとおりでげした。
下から読んでも、医の下の下の医(ゴメン)

>座位臥位立位さん
今回のケース、業務上過失致死で問えるのですか。つまり、検察側は産婦さんの死因は搬送が遅れたための脳内出血であり、他の医療機関で適切な治療を行えば助かったことを証明しなければならない事になりますよね。

しまさん、こんばんは

医学的には、何の罪も過誤もないと思います。
ただ、刑事事件で立件しなければならない検察の立場では
その選択をする(業務上過失致死)為の、論理構築をしているのだろう
と想像しているわけです。

えーと、現段階では、逮捕でも書類送検でもなく取り調べの
段階ですよね。
福島では、次席検事が「いちかばちかで手術をやってもらっては困る」
と、言い放った、経過からすれば、本来逮捕になるはずもないのですが
こういった場合は、統一された検察を演じないで、分裂した検察を
演じる可能性もあるのかなと、思ったわけです。

いのげ先生 どうもです。

管理人さん、ブログの話題に関係ないことでmemory使って申し訳ありません。ちょっと見逃して下さい。

脳神経外科学会総会もずいぶん、元気がなくなりましたね。H先生のテーマは「日本再発見」ということでしたが、私の独断と偏見で言わせていただくと、今回のテーマは「脳神経外科専門医とは何か?」ということのような気がしました。academicには「脳神経血管内治療学会」の方が余程活気がありますね。今回最も参加者の興味を引いていたのは皮肉にも「脳脊髄液減少症」のような気がしました。シンポジウムが組まれていて、終わりの方に覗いたら席がありませんでした。ポスターも満員で声が聞こえないくらい。学会の重鎮連中も来てましたね。もちろんマスコミも来てました。私の印象ではこのentityはいよいよ本格的に学問的議論がされる時が来たと思います。そして最終的にはiNPHのような感じで収束するのではないでしょうか。

割り箸事件の判決文upはどうなってますか(笑)。

私は是々非々という立場で、本当は何があったのか知りたいという知的興味から発言しているに過ぎません。m3(でしたか)などでの医師(であろうと思われる方々)の発言を見るに、粗雑な議論にいつも失望を感じます。先生は元気がよさそうなのでこれからです。電脳世界だけではなく、real worldでも頑張っておられるのだと思いますが、いつかお会いしましょう。


130ページもあるから手で入力は不可能です。読むだけで疲れます。まじで力作
なんか書類をテキストファイルに変換する機械を副会長が持ってるらしいんで
総会のついでに渡してきました。たぶん100%正確じゃないんで校正も必要です。
全文読んだけど ホント同じでしたね。要旨と。
わたしなりの批判点はありますけどね。

m3.comを読める先生方,
「意識不明、6時間“放置” 妊婦転送で奈良18病院、受け入れ拒否 脳内出血死亡」スレの 「続見解の相違1」をお読み下さい.

報道内容がどこまで事実なのか,かなり??なことが判明してきたように思います.
特にCTに関して,注目です.

業務上過失致死で訴えるのであれば、搬送が遅れたから患者は亡くなったという事を証明しなければならないと思うんですが。

自分のブログで書いた事なんですけどね。
今回の件は、100歩譲ってマスコミが書いている通り0時にけいれん、意識障害が起こった後すぐ頭のCTを撮ったとしても、受け入れ先の病院の条件が

ICU(集中治療室)+NICU(小児の救急治療室) +産婦人科医2人+小児科医+麻酔科医
+手術室の看護師3,4人
に加えて、脳外科医も2人 必要、となって条件がより厳しくなるので。
結局搬送先の病院を決めるまでの時間は、おそらく変わらなかったはずだと思うんですよ。

放射線技師を呼んでCTを撮るまでの時間を考えると、約1時間搬送までの時間が短くなるだけだと思うんですよね、私。
1時間早く国循についたら、命を救えたって証明出来る人が、この世の中にいますかね?

ところで、CTと言えば、日本は世界一CTが普及しているという話は出ましたっけ??

人口当たりのCT台数はアメリカの6-7倍、イギリスの10倍以上もある。
つまりこの事件、イギリスであれば最初からCTなど撮れなかった可能性が高いですな。

「最初からないものと、あるのに有効利用しなかったのでは意味が違う」
という意見はあるでしょうが。

古来より、人間にとって出産は命がけであり、一定の確率で妊産婦死亡、胎児死亡が起こるのは当たり前のことでした。
医療の進歩により現在の日本では妊産婦死亡率は6/100,000程度まで低下しましたが、これをゼロにすることは不可能です。
今回の事例では、仮に大淀病院でCTを撮って脳内出血の診断が確実に付いていたとしても、やはり救命不可能だったものと思います。本来ならば妊産婦、胎児(新生児)ともに死亡する事例であったことから、新生児を合併症なく救命できたことを現代医療の成果として評価すべきではないでしょうか。

マスコミや警察、検察にとって、コメントの一部を断片的に取り出したり言葉尻をとらえて本来のコメントの趣旨と逆の意味に解釈するのはいわば常套手段といえます。法曹関係者に対しては失礼とは存じますが、検察には調書を「巻く」と言い方があるようですね。
以前ほどではないとはいえ、被疑者、被告人の自白を重視する日本の刑事司法では、被疑者の言い分を検察官が「解釈」して、有罪の心証を得やすいストーリーを調書として「組み立てる」ことは恒常的に行われると聞きます。否認事件の裁判を見ますと、自白をほのめかす発言を言った言わないで不毛な争いを続けている例もあるように感じます。

警察、検察の取り調べでは一応の黙秘権はありますが、マスコミにもうかつなことはしゃべらないのが得策かもしれません。
「現実的には子癇発作の可能性の方が高くまず安静を指示したことは適切な判断といえるが、結果論としてCTを撮っていればもっと早くに診断が付いた可能性はある。しかしながらいずれにしても救命は不可能であったと思われる。」という趣旨の発言でも、「CTを撮っていれば」の部分だけを取り出してストーリーを組み立てられ、あたかもミスを認めているような「CTを撮っていればもっと早くに診断がつき、適切な転送ができたものと思う。」と改変されていくのではないでしょうか。

法曹関係者の方には異論、反論もあるかとは存じます。有意義な議論ができれば幸いです。

産科でも脳神経外科でもありません。普通の臨床医として。

CTを撮っていたら結果が変わったのか?
検査ですから変わりません。
搬送時刻が早くなったか?病院探しのときにより客観的な情報が伝えられたでしょうが、病院が見つかるまでの時間は変わらなかったはず。ただ、はっきりと情報が加われば途中のいくつかの病院への問い合わせはスキップできたかも?
もし早くなったとして、治療が変わったのか?手術できない部位(深い部位という情報が確かだとして)なら同じ。
手術できる部位なら手術(開頭減圧?血腫除去?)したか、しないかで結果が変わったか?この経過を考えると脳神経外科の経験のある先生なら、手術前に救命困難なケースだとわかった可能性が高いと思います。

私はCTを撮っただろう派ですが、それも初期に疑った時点での話。時々刻々と変化していく今回の場合は、少し時間が経過すればそのタイミングはなく、高度医療機関への搬送を探すのに必死となるのが通常です。少し前の<ソース不明の転載>はその必死さが伝わります。

結局、CTの話は客観的情報を掴めたかどうか、先の医療機関で多少役立ったかも、振り返って家族が納得していただける材料になるか、程度の意味です。その話はもういいじゃないのという感じですな。問題の本質は皆さんがいわれている通りですし。

報道等を見る限りでは分からないのですが、今回の事例は死後に病理解剖が行われたのでしょうか。ご存じの方がおられましたら教えてください。

剖検所見が明らかになれば、術中所見以上に脳出血の病態が解明でき、また他の臓器の所見からも発症から死に至る経過がより詳細に解明できます。個人責任の追及ではなく今後の医療レベルの向上が最終目標である以上、剖検所見を踏まえた議論は必須だと感じました。

脳神経専門の先生方、本音をお教えください。脳卒中治療ガイドライン2004をみると、手術適応について、
 (推奨)
 1. 一般論として、血腫量10ml未満の小出血または神経学的所見が軽度な症例では、部位の如何に関係なく手術の適応にならない(グレードD) 。また意識レベルが昏睡の症例は、手術の適応にならない(グレードD)。                           
 こう書かれています。また、ガイドライン2004のデーターの基礎になったRCTのひとつでは、外科手術の有効性をすべて否定してしまったRCTもあるようです。ここからも手術療法で救えたなんて医療関係者が発言していいモンなんですか?手術以外の保存的療法もどう見ても血圧管理ぐらいで、神任せ、はっきり言えば現代の医学では全身管理以外には医師の介入できる余地はほとんどない病気であることを認めてしまったらどうなんでしょうか?確かに脳外科の先生方の仕事をなくしてしまうものではありますが。
 遺族の方にとっては、やって死んだ方が納得できるのでしょうが、、、、

剖検といえば亀田総合病院の件を思い出します。
http://www.yabelab.net/blog/medical/2006/09/12-005947.php

裁判所とは,剖検結果が気に入らないか理解できなければ無視してOKなところのようですが。こんな判決が出てしまうと,必死こいて検索してる病理医の立場はどーなるんだっと憤慨した一件でした。ともあれ医師側としては,剖検結果は是非とも知りたいところです。

文体はおそらく
浜崎あゆみの作詞法のガイドライン part4だよね
http://ex13.2ch.net/test/read.cgi/gline/1147361146/
準拠かと。
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128 名前: おさらいしたい Mail: 投稿日: 2006/10/21(土) 03:56:48 ID: VOf7XbVu0
産科3次救急にたずさわってきたものとして一度おさらい(?)しようよ。
【子癇(広義)】妊娠不適応(中毒症とか)でおこると考えられた妊娠中の痙攣発作。 昔はCTなんてない。
【子癇(狭義)】現代上記のうち癲癇、脳腫瘍、脳挫傷、脳血管障害(脳出血、くも膜下出血、脳梗塞等)、
ヒステリーなど他疾患によるものは除外される。 (治療法が違うからね)
【病態】現在では脳血管の攣縮による虚血発作が有力。(学会では一部逆意見もあるが省略)
(学会での妊娠性高血圧症のセッションではこれでいいよね)


129 名前: おさらいしたい Mail: 投稿日: 2006/10/21(土) 03:57:33 ID: VOf7XbVu0
いま一度おさらいしたい(?)。
【診断・鑑別】
1)前駆症状(習ったよね)後の強直性痙攣、間代性痙攣など
典型例は診断容易だよね。
2)てんかんとの鑑別は比較的容易。(痙攣形態と中毒症の有無等)
3)脳血管障害との鑑別が困難でもっとも迅速にされなければならない。
臨床症状からは診断に迷う場合、頭部CTまたはMRI検査を迅速に
施行すべきである。急性期には出血診断に有用で短時間で検査時間
の短いCTをまず行う。状態が落ち着いたらMRIを行えば原因がより明らかだよね。
(産婦人科治療指針や周産期医学レベル)


130 名前: おさらいしたい Mail: 投稿日: 2006/10/21(土) 03:58:47 ID: VOf7XbVu0
【画像】
おさらいだよ(?)
子癇ではCTでは低輝度(発生後6時間後から検出可能)、MRI(T2)では高信号が多いよね。
妊娠中脳梗塞と同じ所見だったが、子癇なら病変が一過性で臨床症状の改善とともに
消失するんだったね。産褥脳梗塞ではMRI・CTとも15日位残存する。だったね
脳出血ではCTで、すぐ高輝度が検出される。児への放射線の影響は催奇形性においては皆無。オルガノゲネシス
終わってるからまったく問題にされないんだよね。累積被爆線量(将来癌化)の問題はあるよ。でもそれは成人と同様
なんら問題ないよね(放射線科の先生、被爆の考えはこれでよかったよね。)


132 名前: おさらいしたい Mail: 投稿日: 2006/10/21(土) 04:00:01 ID: VOf7XbVu0
おさらい(?)
【子癇治療】(これは産科だよ )
児が対外生活可能な週数の子癇ならターミネーション(妊娠の停止)しかない。すなわちすぐ帝王切開。
鎮痙攣療法(やるならMgしかない)、興奮をおさえて沈静させ手術をすみやかに手配すればいいよね。
いまどき暗室なんてだめだよね。それより沈静しっかりしてMgで(血管の膜安定化)攣縮防止してOPまで厳重な観察だよね。
【子癇管理】
子宮胎盤循環おちるから。胎児仮死となること多いよね。NICU Dr立会いでカイザー必要。あとはHELLP DIC予防
すればいよね。酵素阻害剤とかいろいろあるよね。降圧剤や脳浮腫予防などターミネーション以外おまけだけどね。
DICにも考慮一応やってるぞってね。


133 名前: おさらいしたい Mail: 投稿日: 2006/10/21(土) 04:01:08 ID: VOf7XbVu0
おさらい?で(?)
【子癇でなかったら】(ここからは現場)
痙攣発作後のCTでバーンと出血だったら(子癇発作後のフォローCTで浮腫後あとからでたような出血じゃないよ)、
NICUドクターと麻酔科ドクター、脳外科ドクター。手術可能だとしても、さてこれからが大変。 産科と脳外の機械を中材で用意させ
オペナースなだめつつ、オペ室確保、病棟へはオペ出し指示だ。脳外はすぐ開頭してくれるかというと、臨月の人を開頭する脳外ドクターはまずいないね。
最適なポジションもとれんから。へたすると2人殺すしね。麻酔科医は骨があるドクターは脳外手術が先でもいいというけどね。
頭は戻らないことしってるから。赤ちゃんには酸素いってるしね。俺も脳外がやるんなら母体優先ならそれがいいとおもうけどね。


134 名前: おさらいしたいんだけど Mail: 投稿日: 2006/10/21(土) 04:19:45 ID: VOf7XbVu0
おさらい?愚痴?(?)A
【手術は】
だから「外科で早く手術やったら助かった可能性が大きい」なんて知ったかぶり素人の妄想書き込みは絶対根拠がないよね。
(タームで開頭術の報告あったらおしえてね)。うちも国循も地方の第3次防衛網ならどこもそうだとおもう。赤んぼがはいってたら、産科だろって
他の何科も受け入れないよ。産気づいたらどうしたらいいか普通わからんからんね。まず脳外の病棟ナースが反対するよね。
結局産科が他のハイリスク分娩を 持ちながらNICU 中央手術部 脳外科 検査部 を段取りし、次の手術前に帝王切開やることになるんだよ。


135 名前: おさらいしたいんだけど Mail: 投稿日: 2006/10/21(土) 04:23:54 ID: VOf7XbVu0
おさらい?これまた愚痴(?)B
閉腹まで手術は45分はかかる。そこからまた器械入れ替え、ポジションとりなおして消毒しなおす。
手術開始しても、脳外のマーキング終わりドリル、ボーンソーが入り開頭開始するんだが。。。
搬送時間と、検査、手術開始で脳外のオペのゴールデンアワー、発症から開始の3時間を越えてしまうんだよね。
ミッドラインシフトがすでにおこりダメージが不可逆的になってからの予後が良ことあるかな。(それと脳外科の先生、臨月でbvaby入れて手術した方いたら教えてね)。
だから妊娠中の脳血管障害の予後は本当に悪いよね。たすかる可能性が高いなんて嘘言うなだよね。(脳外の先生そうだよね)
(産科の労力は2つの命すくわねばならんから3倍以上かかるよ いやそれ以上だよね)。


136 名前: おさらいしたいんだけど Mail: 投稿日: 2006/10/21(土) 04:28:32 ID: VOf7XbVu0
【結局】(おさらいでなくなってきたけど ?)
個人的な結論でけどね。今回誤診といわれれば言えないことは無いと思います、子癇にCTを取らないというのは現代では通用しないかもしれません。
がそれは3次救急のドクターの役割でいいとおもう。町立病院にいる61歳の産科医にとってCTより大事なことは、まず緊急に緊急カイザー可能病院へ搬送する
ことでしょう。助産所から中小の病院で子癇と呼ばれて搬送されてきた妊婦が本当は狭義の子癇でないことはよくあります。妊婦がてんかんを隠していたことも
脳腫瘍だったことも、脳梗塞だったこともSAHだったこともありますよ。しかし、私は前医を非難したことはありません。私が逆だったらやはり子癇疑いで
同じようにおくるでしょう。61歳の経験にもとずいた信念て判断したのだからそれでいいんじゃないか。伝説東大の沖中元教授だって誤診率は自伝で述べたよね


138 名前: おさらいしたいんだけど Mail: 投稿日: 2006/10/21(土) 05:02:56 ID: VOf7XbVu0
【産科の未来】完全におさらいでなくなって ゴメン ?)
 だからね今回1次2次病院で搬送に全力を尽くしたなら、CTとれなかったでもそれでいいと思う。妊婦で脳出血わかったら、余計受け入れ先無くなるのは
事実でしょう。妊婦の開頭術なんて内の脳外でも経験者すくないよ。それで患者の運命がかわったとはまったく思えない。
報告論文や成績をみても新聞記者は察するべきだよ。優秀なスタッフと設備がそろった自分もそうでした。だから当然無罪。因果関係ない。

 産科は一番旧態しているところ。良い意味で1回崩壊すべきかも。患者・助産師・マスコミの質が変わってしましましたしね。
マスコミ、も責任ある記事を書かない嘘記者ばかりだよね。 横浜も愛知も明らかに内診が原因ではないのです。昔は助産婦が内診を看護婦に
指導してたのに、看護婦にたいし縄張り争いがひどい。今は当たり前ですが、大昔血圧測定が医療行為が、チョイ昔、静脈注射が看護師の仕事がどうか、
あらそわれたことありました。が産婦人科は医者以外が送管や除細動が認めれる時代に、まだこんなつまらない権利や縄張り争いをしています。


139 名前: おさらいしたいんだけど Mail: 投稿日: 2006/10/21(土) 05:19:23 ID: VOf7XbVu0
【日本の未来】(おさらい産科医はもうねるからね、むかしは寝ずに突入だったが。)
 現在、国公立病院で産科をやっておられる先生は、他に行こうにも逃げ遅れ どこにもいけなくなってしまった人と女医さんです。でも産婦人科は
収益率が一番悪く、開業で自己破産し勤務に戻り組もいます。自分は10年以上やって産科救急公立病院ををやめました。心からよかったと思います。
福島も、神戸も、奈良も、愛知の事件も結局、やつあたりで はさみ、内診、CTなどの別件で責任追及し、子供は里子に出して、明らかに医療ミスが
無いので、あら探しでお金だけせしめたいようなそっくりな人最近まわりにもおおくなり、変わってきたからです。他科も同じでしょうが産科が一番進んでます。
 マスコミの方は助産所や自宅で妻や家族が分娩を経験してから両面から本当の真実の記事をかくべきでしょう。
あとね、これも脳出血前までは正常分娩だったのです。予期はまずできません。わかってない助産婦がミスすると最近は注意しても
切れるだけで敵対するだけです。 ミスしても異常だからと 尻拭いは現場の産科医になります、現場は神経の消耗は限界以上のはずです。
(ほねつぎと整形外科医の比ではないんですよ ホント最近) 
もうねます。くどい文章ごめんね。 悪もの 新聞記者を訴える仕事でスカットしたいな。。。とりあえずは夢のなかで。。
=========================================
奈良・大淀病院 警察が捜査へ ★4
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/hosp/1161360294/

明け方までご苦労様です。

今回の事件の後に起こる医療界の変化の一つは「中小病院の救急指定返上」でしょうね。
この数年でその流れが増速しつつありましたが、今回の件で一気に加速しそうです。

この問題は伏線として今春の診療報酬改定があります。
看護師の夜勤時間制限により、看護師を増やせない、または看護師が減りつつある病院は救急外来を止めて担当の看護師を病棟へ回すことで何とかクリアしようとしていたりします。
【参考】
京都私立病院協会
■ 平成18年度診療報酬(入院基本料)改定に対する緊急要望(06.4.24)
http://www.khosp.or.jp/whatsnew/i2006/issue06010.html

得られた診療報酬をどう配分するかは「パイの切り分け方」そのものです。
医師の給料を上げれば、医師以外の職種の給料を下げざるを得ません。
そうすれば医師以外の職種、とくに看護師が逃げ出します。
医師以外の職種の給料を上げれば、医師の給料を低く抑えるしかありません。
そうすれば医師が逃げ出します。
給与についてはおよそ
・医師:民間>公立
・医師以外の職種:民間 ですが、医師と医師以外の職種の給与をいずれもそれぞれ高い方の水準に合わせて病院経営を成立させることは、現行の診療報酬体系の下ではどうやっても不可能です。

医師がいなくなって病院が潰れるか、看護師がいなくなって病院が潰れるか、病院経営者はまさに綱渡り操業をしているわけです。
で、そろそろ綱から落ちた病院が目立ち始めた、と。

>No.40 でもさんのコメント

(興味のある方は、脳卒中ガイドラインは、以下のURLで読むことが出来ます。)
http://www.jsts.gr.jp/jss08.html
(推奨グレードおよびエビデンスレベルの分類に関しては、以下を参照してください。)
http://www.jsts.gr.jp/guideline/vi.pdf

確かに、脳出血の手術適応については、被殻出血、皮質下出血、小脳出血で、血腫量が多く神経所見を呈している場合の血腫除去術でも「推奨グレードC1」(行うことを考慮しても良いが、十分な科学的根拠がない)となっています。さらに言えば、脳内出血の手術に関しては、これが最高の推奨度です。
ちなみに、くも膜下出血であれば、脳動脈瘤に対するクリッピング術は推奨グレードA(行うよう強く勧められる)です。
また、深昏睡の場合の手術適応は、「推奨グレードD(行わないよう、強く勧められる)」となっています。

ただし、現場の感覚としては、科学的根拠が多少薄くても、AもBもC1も、全部、「手術適応」です。
脳内の血腫を除去することによって状態の改善が見込まれそうならば、手術しない手は無いと思います。
手術をしなければ確実に死亡することがわかりきっていて、何とか手術に耐えられそうな場合には、深昏睡(に極めて近い状態)でも手術になることさえありえます。
ただし、命を助ける事自体が非常に困難であり、たとえ救命できたとしても高度の障害が残る(植物状態をはじめ、死ぬまで介護が必要な状態となること)を説明した上で、それでも家族が手術を強く希望した時に初めて成り立つ話です。

この方の場合は、結果から言えば手術は無駄だったということになります。
また、その可能性も十分に予見できたのではないかと思っています。
ですから、
>ここからも手術療法で救えたなんて医療関係者が発言していいモンなんですか?
と問われたら、「否」でしょう。

しかし、手術をしなくても良かったのかと言うと、そうとも言えないと思います。
>遺族の方にとっては、やって死んだ方が納得できるのでしょうが、、、、
それは、遺族だけでなく、医療関係者にとっても非常に重要なことと思います。

「自己満足、医療費と労力の無駄遣い、矛盾だらけ」と言われればそれまでですが、今のところ適応を越えた過剰な医療も出来ている日本という国は、幸せなのだと思います。

>元田舎医先生

 当院がまさにそのパターンで、複数夜勤を維持するためには看護師をあと7人雇うか、
救急外来を閉鎖するしかありません。夜勤時間制限は以前からありましたし、看護師の健康のために必要なのですが、複数夜勤を絶対条件とし、それ以外は現在の半額以下にするという、今回の改訂はめちゃくちゃです。

 ちなみに当院の場合、複数夜勤が出来なければ診療報酬は昨年度より1億5千万の減収となります。今回の診療報酬改定で各病院とも看護師集めに奔走してますから、わざわざ田舎の病院へ来てくれる看護師はそうはいません。

 5年前に赴任してから病院・地域の救急医療の立て直しに奔走し、昨年からやっとCPA蘇生後の長期生存率を東京消防庁並みの年間5%まで引き上げたのも完全に水の泡です。当院は多分年度いっぱいで救急外来を閉鎖することになるでしょう(町が年間2億あまりの赤字を容認しない限りは・・・。ま、状況も考えずに赤字を減らせとしか言わない町長にそんな期待は無理ですけどね)

私は左寄りの人間なので、今まで朝日新聞を取っていました。

今まで、医師に不当に記事(例えば日本の開業医ほど恵まれている者はいないとか。)が出る度に、対GDP比で日本の医療費はいかに安いか、それでいて日本の医療はWHO公認の世界一効率の良い医療をやっているかFAXをし、それで風潮が変わったと思っていたのですが。

しかし、同社の社員の平均年某が約1400万¥(!)あり、このような記事を書かれるのでは我慢なりません。

昨日、読売新聞に変える契約をしました。ちなみに同誌は保守とは言え、戦争責任の問題を独自に追及し(ご存知の方も多いでしょう。)、小泉さんの靖国神社参拝に反対しました。

ちなみに、朝日は読売に対抗して、自分の会社の先輩が戦時中いかに国威発揚に貢献したか自己批判(これは赤軍派が良く使った言葉で失礼します。)をしていません。

>>No.43への自己レス
「不等号」がタグと見なされて食われてしまってました...orz
======================
・医師:民間>公立
・医師以外の職種:民間<公立
======================
です。

>>No.45の僻地外科医さん
なんともやるせないですね。

それはともかくとしても「5%」はスゴいです。
(田舎だからこそ逆に出来ることがあるというのもわかります)

国循ではCTを撮影して脳出血を診断しているんでしょう.それから手術もしているんですよね?(新聞が正しければ手術とC/Sをしているとなっています.)
いずれにしても剖検でなくても脳内の状況ははっきりしているんではないでしょうか?
国循がその所見を発表すれば,脳出血に関しては明かになると思われますが...

タイムリーと言っていいのか………

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200610210041.html

>Rainさん
こういう要求なり訴訟はどんどん起こした方が良いですね。
報道されないと現状が国民に伝わらないわけですし。

今回の件で一番問題になりそうな報道が出てきましたよ

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高度医療に対応できる設備を持ちながら、今回、要請されなかった近畿大学奈良病院(同県生駒市)には日頃、公立病院からの受け入れ依頼はほとんどないという。竹中勇人・業務課長は「(奈良県は)転院依頼のルールがはっきりしていない。県を中心に早期にきっちりとしたシステムを確立してほしい」と注文する。
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200610210032.html
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確かに三次救急施設が3施設あったのに、奈良県内の2施設しか要請されてなかったのは何故だろうとずっと気になっていたのですが。「困ったら大阪に頼め」と言う制度になっていたのか、民間だから公立病院とのネットワークがなかったのか分かりませんが。

>Rainさん
奈良県立病院の医師の申し入れであることが、大きな意味を持つと思います。今回の事件の発覚後または発覚を見越して、申し入れたのか、偶然かはわかりませんが、奈良であることが、ニュースバリューを高めていますね。
記事の内容の分娩数と、2年間の当直回数からは、他の基幹病院産婦人科より比較的恵まれた環境にありますが、超過勤務手当て、1億円の未払いというのは、一般に対してもインパクトが高いのではと思います。
産科の先生は分娩記録などで、超過勤務が、しっかり記録できていると思いますので、全国で一斉に申し入れ、または労働基準監督署に提訴し、勤務実態を明らかにするのがよろしいと思います。
世間の人々からは、「高給をもらっているのにまだ足りないか」という意見も出てくると思いますが、今は労働条件の改善に伴う、お産の安全を前面に出せば、世間に受け入れやすいのではないでしょうか。
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「過酷な当直」、産科医5人が超勤手当1億円要求 奈良
2006年10月21日

 奈良県立奈良病院(奈良市)の産婦人科医5人が04、05年の超過勤務手当の未払い分として計約1億円の支払いと、医療設備の改善を求める申入書を県に提出したことがわかった。医師らは「報酬に見合わない過酷な勤務を強いられている」と訴えており、要求が拒否された場合は、提訴も検討する方針。

 県によると、同病院の年間分娩(ぶんべん)数は05年度で572件。産婦人科関連の救急患者は年間約1300人にのぼる。産婦人科医が当直をした場合、1回2万円の当直料が支払われるが、当直の時間帯に手術や分娩を担当することも多いという。

 申入書によると、当直について労働基準法は「ほとんど労働する必要がない状態」と規定しており、実態とかけ離れていると指摘。当直料ではなく、超過勤務手当として支給されるべきで、04、05年の当直日数(131〜158日)から算出すると、計約1億700万円の不足分があるとした。現在9床の新生児集中治療室(NICU)の増床や、超音波検査のための機材の充実なども要求している。

 医師の一人は「1カ月の超過勤務は100時間超で、医師の体力は限界に近い。更新期限を過ぎた医療機器も少なくなく、これでは患者の命を救えない」と訴える。

 県は、産科医を1人増員するなどの改善策に乗り出すとともに、医療設備の改善を検討しているが、超過勤務手当の支払いは拒否した。担当者は「財政難のため、すべての要求に一度に応えるのは難しい」と説明する。

いつも興味深く読ませて頂いていますが、コメントは初めてです。メディアのいい加減さにはいつも怒っていますので最近は主にネットしか見ていません。
今回のケースについても医師を責めるのは酷だと思います。まず瞳孔が開いてしまっている妊婦を手術したのは、転送までに時間がかかっているうえに他県まで送られているわけですから、家族の強い希望と年齢がお若いので担当医が可能性に賭けた結果であると想像します。お子様が助かったのは唯一の救いです。
また脳出血は日常生活や入院中でもおこりる疾患です。まして出産のような大きなイベントでは可能性はあるのではないでしょうか。御家族の心情は当然ですが最後の砦の法曹界が厳正に対処してくれることを期待します。

 奈良県立医大で帝王切開中に、今回の様な症例を転送して紹介したくても紹介できない事態は当に産科医療崩壊です。福島県大野病院の不当逮捕不当起訴事件が起こされた時点でこの様な事態が発生するのは予想されたこと。予想されていても、どうにもならない。今後また似たような事例が発生するよ。その時また、マスコミ、警察、検察が医師或いは病院を叩くのだろう。医療崩壊は制度の問題であって、医師個人の問題ではない。医療事故でいちいち医師に刑罰を加えて、事件ははい終わりでは医療の発展に何も貢献しないばかりか、医師が医療を辞めて行き却って医療体制は悪くなる。政治家、厚生官僚、警察、検察が賢くなり、制度を変えない限り、日本の産科医療も救急医療も外科医療も必ず崩壊する。

転載可とのことなのでm3 から。

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今日、患者さんの死亡原因の診断を教えてもらいました。右脳混合型基底核出血で、手術としては脳室ドレナージが行われたようですが、かなり大きな出血だったため、回復され なかったそうです。
脳内出血の原因は、年齢から考えて、aneurysmがあったんだろうか。32歳といえば、aneurysm破裂の好発年齢ですよね。年齢から考えるとAVMは、否定的で すし、予後は比較的いいはずですから。aneurysmは分娩時におこる頻度はまれだったなあ。そういえば妊娠20週まではAVMが多くって、30週から40週まではan eurysmが多いという文献もあったっけ。PUBMEDでももう一度調べてみます。
不幸にも亡くなられた方の既往のepisodeに何かなかったのかなと思いました。
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>確かに三次救急施設が3施設あったのに、奈良県内の2施設しか要請されてなかったのは何故だろうとずっと気になっていたのですが。「困ったら大阪に頼め」と言う制度になっていたのか、民間だから公立病院とのネットワークがなかったのか分かりませんが。

大阪の方が整っているというのもあるでしょうが、大淀病院の位置関係からして、生駒の近大奈良病院に行くよりも、大阪の病院にいく方が早いというのもあるのではないでしょうか。実際、大淀から生駒は遠いですよ。(奈良市も遠いですが)

>No.36 立木 志摩夫さん
話の本筋からはズレますが、数字の一人歩きが誤解を招くので一応訂正を。
2000年のデータでは人口100万あたりのCT保有台数は日本69.7,米国26.9ですから、日本が米国の6-7倍というのは大ウソです。また米国は機械の更新頻度が日本より遙かに早いので新型が多いのに対し、日本は古く性能の劣る機械が多いのです。米国ではマンパワーが豊富な大施設に機械が集中しているから日本よりも効率良く検査がこなせます。例えば有名なメイヨークリニックでは放射線部だけで1000人以上のスタッフがいます。当然交代制で夜遅くまでCTやMRIを稼働させることが出来ます。日本はと言うと、例えば東大病院は新しい中央診療棟の完成に伴いMRIがこれまでの3台から一挙に6台に増えるそうですが、放射線技師も放射線科医も増員ゼロです。機械(モノ)には金を出すけど人には金を出さない日本では、古いCTの台数だけ多くともその数字ほどは検査が出来ない仕組みになっています。これは救急対応には大きな問題です。

脳室体外ドレナージだけであったのならば、大淀病院で可能です。
ただし、臨月の妊婦でなければ。
決断してから、準備、手術、回路の設置終了までは、急げば30分程度の処置ですが、この場合片方だけでなく、両側脳室をドレナージした方がベターなので、さらに15分ほど追加、さらに出血で脳室がシフトしていて一度で穿刺できない可能性なども考えると、処置のために「最低」1時間は予測しなければなりません。
そしてドレナージの最中に脳圧の急激な変化が、胎児の心拍数低下などの危機的状況を導く可能性なども考えれば、この処置は手術室で帝王切開と同時に行うべきです。
麻酔科も、NICUもない病院で、このような危険な処置は行うべきではありません。
さらに、いつ搬送先が決まるかもわからない状況です。
もし、CTで出血がわかったとしても、「母子の管理が十分に出来る施設へ一刻も早く搬送して、搬送先の手術室で処置を行ってください」というのが、正しい判断だと確信します。

また、視床から被殻を巻き込む大型の血腫で、かつ脳室穿破を伴っているタイプの脳内出血であれば、CTを撮れば見逃すことはありませんが、たとえ手術を行ったとしても予後は不良です。
出血の原因としては、高血圧性のものが第一に考えられます。若年者なので、脳動静脈奇形も鑑別しなければなりません。動脈瘤破裂の好発年齢は50代で、部位的にも考えにくいと思います。ただし、血腫で何が何だかわからなくなっていると思います。

いつかは起こりえる、そして起こるべくして起きた事故ですが、学ぶことはとても多いと思います。
問題点は、たくさん見えてきました。
少なくとも、このブログをご覧になられている方には、この産婦人科医を責めることは、何も生み出さないということを認識していただけるのではないかと思います。
そしてこれから生まれる命と母になる女性のためにも、今後どのような体制を整えていかなければならないかを考える必要があります。
それが、亡くなられた方と、残されたご家族に報いる、唯一の方法であると思います。

(こちらも転記可とします。私はm3はROMの方針ですので。)

>50 しま様
このような訴訟を起こしても、報道しないのがマスコミです。
今回の訴訟にしても、
http://megalodon.jp/?url=http://news.google.co.jp/news%3fhl%3dja%26ned%3djp%26ie%3dUTF-8%26q%3d%25E5%25A5%2588%25E8%2589%25AF%25E7%2597%2585%25E9%2599%25A2%25E3%2580%2580%25E8%25B6%2585%25E9%2581%258E%25E5%258B%25A4%25E5%258B%2599&date=20061022065431
報じているのは朝日のみであるようです。
 
 ドイツでの医師の無期限ストなど、日本のマスコミはどこも報じなかったでしょう?

事が終わった後であるにも拘わらず、良く理解出来ないのです。
(通常は、終わった後では、論点整理出来る訳ですが)

この症例の場合、児の晩出と、母体の脳手術の優先性や、順番は
誰がどのようにして決定するんでしょうか?
伝聞では、父親は、母体を優先し、子を諦めると言ったらしいですが
それにしても、どのような情報提供後の判断なのか、場合によっては
情報提供の仕方が、レトロスペクティブな検討により、不正確な情報
であったと言うこともあり得ます。

妊娠末期のそれも臨月を過ぎた妊婦が、重度の意識障害を来し、回復しない場合、それが脳内出血であろうと無かろうと、頭部の検査と処置が必要となります。
この時、検査も処置も、胎児の自然な晩出経過を妨げることが予想されますので、ある種のトリアージ(Triage)が必要になります。臨月を過ぎていても胎児よりも母体の延命を優先するというのは、周産期医療での常識なのでしょうか?

これって、現場でたとえ各科のスペシャリストが揃っていたとしても、判断は難しくありませんか?私が他科だから判らないだけなのかな

>臨月を過ぎていても胎児よりも母体の延命を優先するというのは、周産期医療
>での常識なのでしょうか?

少なくとも私は研修医時代には,このような時には「母体を優先する」ようにと教わりました.緊急帝王切開などでも「母体を優先する」です.ご批判もあるかと思いますが,どちらかと言われればそうなるでしょう.
医学的見地から「どちらをとるべき」と問われると困りますが,社会的に考えれば「babyだけ残される」のと「母体だけ残される」のでは「母体だけ残される」方がその後のdamageは少ないのではないでしょうか?

No.17 血液内科 さん、私の疑問がスルーされていましたので、取り上げて下さってありがとうございます。
そしてNo.20 山口さん、子癇についてのご情報、ありがとうございます。
>子癇:妊娠・分娩・産褥中に突然強直性、次いで間代性の痙攣発作を来たし、多くは意識消失を伴う。?
これに関連してさらに知りたいのは、
子癇発作の「初発症状」として「意識消失」が見られることはあるのか、
ということです。

もう一つの疑問、
「陣痛による失神」というものはあり得るのでしょうか。
某掲示板で、「陣痛による過換気→痙攣」は診た経験があることを根拠に、
「陣痛による過換気→失神」もザラにある(はず)、という意見を見たのですが、
それを肯定する意見がないことと、
もしそれがあり得るのだとしても、
今回の場合意識消失の前に「過換気」だったかどうかはそばにいた助産師が担当医に報告しているでしょうから、
可能性としては除外できていると思うんですがね。

もちろん、No.35 Dr. I さんが書かれているように、
午前0時に意識障害が起こった後すぐ頭部CTを撮ったとしても、
母体を救命することはできなかったのかもしれません。
しかしながら、意識障害が起こった時点での判断(=陣痛による失神と考え、経過観察)が適切だったかについては、きちんと検証するべきではないかと思います。

分かりにくいので訂正します。
>>No.63
>子癇発作の「初発症状」として「意識消失」が見られることはあるのか、

「痙攣発作」の前に単独で「意識消失」が見られることはあるのか。
に訂正します。

今朝の日本テレビ系「THE・サンデー」でも取り上げていましたが、いくつか真偽のほどが気になるコメントがありましたので、どなたかえろい人おながいしまつ
(表現うろ覚えにて不正確な点ありましたらご指摘&訂正もお願いします)

・子癇は妊娠中毒症の妊婦にしか起こらない(のがほとんど)
・本件で死亡した母親には妊娠中毒症の症状は見られなかった
(以上ベテラン産科医のインタビュー。子癇と判断しCTスキャンを「断った」産科医の診断ミスではないか、という印象を与える方向の構成。詳しい表現は忘れてしまったが、素人が見れば、内科医が「脳内出血だからCT撮れ!」と要求したのに、産科医が「子癇だから撮る必要がない」と提案を蹴った、という流れをイメージさせるような言い方、まとめ方だった。)

・CT撮れ、と提案した内科医と、産科医は、先輩後輩の関係にあった、という情報があった
(コメンテーターとして出ていたジャガー横田夫氏のコメント。「後輩内科医の提案を、先輩の地位を傘に産科医が聞き入れなかった、という印象を与える流れ。)

全体的な印象としては、受入体制の不備の指摘が中心で、医師個人の判断ミスを責めている論調ではないと感じました。
が、妻を亡くした父親の涙ながらのインタビュー、無事生まれた赤ちゃんのアップ、死亡した母親の生前の写真(多数)、という構成は、「被害者の心情」を可能な限りこれでもか、と前面に出しており、「この家族以外の誰かが悪いのだ」という印象を露骨に醸し出しているものではありました。
少なくとも、医療側や行政側以外(司法、国民)に責任の所在を示唆するような情報提供は皆無でした。ただ「早急な体制づくりを」というだけ。

No.65 fuka_fuka さん

私も番組を見ました。(思わずこの馬鹿どもめとTVにむかって呟いて、オヤジぶりを発揮してしまいました)私には産科主治医を責めているようにしか見えずにすごく不快でしたね。

院長が認めている⇒ミス決定。
症状から鑑別困難+妊娠中毒の有無⇒編集によって是が非でもミスへ。
J夫医のミスの重なり発言⇒ミス前提。
徳光アナの自分の家族だったら発言⇒主治医の対応が不誠実と決め付け。

疑問の点についてはNo.42の転記を参照されればよいかと。(しかし典型的でないのが、医学の診断と言うものなんですよね)
J夫医の話は経歴等から、当該医療機関との接点が乏しそうなので、憶測の又聞きレベルではないかと推測します。かなり外した話でもあります。(生だと番組の方針に反することを、まともな医者なら言ってしまうと思われます。そういう人選だと)

No.62 Level3 さん
コメントありがとうございました。
私の愚考するところでは、周産期妊婦が、回復不能な意識障害を
起こしていることが、予想されることから、児の晩出を結果的に
優先したと理解したわけです。

もし、母体優先を貫くならば、胎児のことは始めから諦めて、各種抗痙
攣薬(一種でなく)の投与を迅速に行い、CT室搬送による出産リスクも
度外視し、画像診断を行い、全身麻酔下での血腫除去術を行う
という、ストーリーも成立するのかなと考えるわけです。
(この辺は、今後判断するマニュアルを作るべきかも知れません。)

その結果ですと、今度は重篤な脳出血後遺症を持つ母親だけが
救命され、場合によってはその母親も、意識が戻らないまたは
術後数週後に死亡される可能性があります。

何が言いたいかというと、やはり、一般人が考えるほど簡単な
判断ではなかったし、今から考えても手術陣の高度な判断は
結果的に、正しかったということを、一般の方々に、知って貰い
たいのです。
(情報が少ないので不確定ですが)

教科書には「非定型子癇」というのが書いてありました。(古くて申し訳ないけれど、自宅にはこれしかないもので。)痙攣せずいきなり昏睡になり、多くは死亡するとあります。これと脳出血の鑑別は困難でしょうね。
それから陣痛による失神というのはめったにないと思います。過換気を起こした妊婦や、疲れて合間に寝てしまう妊婦はいますが。だから内科医を呼んで診察依頼したんでしょう。
過換気を観測した助産婦が報告するかどうかは、これは助産婦のレベルによると思います。過換気症候群を知らないような駆け出しだったら報告するべきものと認識できないでしょうし、知っていれば対処法も知っているでしょう。

>No.63 F12 さん
自分の学生時代の産科学教科書(1986年版)には
子癇第1期:意識消失、瞳孔散大、第2期:強直性痙攣、第3期:間代性痙攣、第4期:昏睡
と記載されていますので、「痙攣発作」の前に単独で「意識消失」が見られるのが一般的のような気がします。
また、陣痛による失神についても探してみましたが、こちらは記載がありませんでした。痛みで失神ってことなんでしょうかね?。

>No.68 山口(産婦人科)さん
やっぱり陣痛による失神ってのは、ほとんどないんですか〜。納得。

マスコミ報道にネットの書き込みと情報が錯綜していますので、「陣痛による失神と考えた」という話がどこから出たものであったかスッカリ忘れてしまいましたが、臥位で起こる失神ってすごいなぁ と思っておりました。

>もし、母体優先を貫くならば、胎児のことは始めから諦めて、各種抗痙
>攣薬(一種でなく)の投与を迅速に行い、CT室搬送による出産リスクも
>度外視し、画像診断を行い、全身麻酔下での血腫除去術を行う
>という、ストーリーも成立するのかなと考えるわけです。
>(この辺は、今後判断するマニュアルを作るべきかも知れません。)

座位臥位立位さん,
子癇発作と考えればまずbabyを出すことが母体に対しても治療となりますから緊急帝王切開を先に行うでしょう.今回はこれでbabyは救命されたわけです.
それから確定診断のためのCTを撮り,脳出血が確定したため開頭血腫除去
術が行われた.しかし母体は救命できなかった.
ということではないでしょうか?これは私の推定ですのでこの通りではなかったこともあるでしょうけど.(おそらくCTはC/Sの後なんでしょう?)
抗痙攣薬の使用ですが,マグネゾールで痙攣は落ち着き血圧も140mmHg程度になっていたようですから,それならそれ以上の薬剤は不要と思います.

もし,仮に大淀病院に十分なマンパワーがあったとしてもCTなんかよりも先に緊急帝王切開かな,と思いますがこの辺りは産科の専門医の先生のご意見を聞くべきかと思います.

>何が言いたいかというと、やはり、一般人が考えるほど簡単な判断ではな
>かったし、今から考えても手術陣の高度な判断は結果的に、正しかったと
>いうことを、一般の方々に、知って貰いたいのです。

結果的にという言葉は医療にはなじみませんが,その場での医学的判断も後からみた(救命は困難という)結果も同じであったということになると思います.

全くの門外漢なのでしばらくROMしていまいしたが、ネット検索していると
>妊娠中・分娩中・産褥での頻度は約6,000分娩に1.うち分娩中に初発するのは4%なので,約150,000分娩に1 の割合で起こる(天漢日乗さんのblogより)
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2006/10/7151_7dc5.html

この数字から予測すると、妊娠中の脳出血は通常の産科医が生涯に一度経験する頻度、ましてや分娩中の脳出血に遭遇する頻度はほとんどないことになります。
ましてや重篤(致命的)な状態で、深夜の緊急を要する状況です。このブログで議論し尽くされた末に、仮にその治療法が見つかったとしても、救急の現場で取り得る手段は限られています。教科書や論文の片隅に記載されている文章が事実であるとは限りません。スーパードクターの天才的な手腕なら救命できたかもしれないということでは全く意味がありません。卒後3,4年の臨床経験の少ない産科医でも判断できるもの、あるいはそういうシステムを作らなければならないのです。そうでなければ、分娩時の脳出血を治療できるようになるまでは産科医としては認められない(当直はするな)ということに他なりません。

6000〜150,000件に1件起こる心筋梗塞の合併症、6000〜150,000件に1件起こる虫垂炎手術の合併症、6000〜150,000件に1件起こる胃潰瘍の合併症・・・・・・これらに適切に対処し、治療できる確信がありますか?

富士山にすら登ったことのない人間が、ヒマラヤの登頂を議論するようなものです。

マスコミ、大淀病院の院長を始め、真実(知識や経験に裏づけされた)を語っている人がどれほどいるのか甚だ疑問です。

 関連ブログとして
 新小児科医のつぶやき(真相を考える)
 を本文末尾に追記しました。

すいません。一般人ですが。
今回の件では、一般人には分かりづらい、または誤解する事象が含まれていると
感じます。一般の方に説明する場合は、そこに注意する必要があると思いますので
ご参考まで。

・子癇発作の危険性
 脳出血は危険なものとの認識はあるが、子癇発作がイメージできない。
・満床の意味
 一般病棟のベットと考えている人がいる。
 素人認識ですが、今回の場合、手術後はICUやNICUに入れる必要が
 あったのでは? であれば人手の問題もありますよね。
・専門性
 外科医であれば、脳出血の手術も帝王切開もできると考えている人がいる。
 

>No.44 脳外科医(留学中)さんのコメント ありがとうございます。小旅行にいっている間に一気に、レスが進んでいてお礼がこんなところにきてしまいました。m(_ _)m
 結局のところ、手術してもどうしようもなかったということはどこかに飛んで、産科医の不手際を徹底的にマスコミは追求する構えのようです。
 やはり、マスコミにコメントを要求されるすべての先生方は、発言はマスコミの都合のいいようにしか使われないということを肝に銘じてほしいと思います。、仮定においての話は、その仮定を必ずはずされてしまうことで、仲間内からも非難を受けるであろうことを覚悟してください。お願いします。

浅学ながら、他の産科医が書き込みなさらないので中間管理職さんに。

まず子癇発作というのは血管が締まって脳に血が行かなくなる状態です。当然脳以外の所でも血管が締まっていますから胎盤や腎臓、肝臓でも血流が極端に落ちます。従って一時的とはいえ脳全体が酸欠になっている上、さらに腎不全と肝不全がこれまた一時的とはいえ起こっているとお考えください。そうなれば脳浮腫(脳がむくむ)も起きますし、胎児の状態も悪くなります。けいれんが起きていれば呼吸状態も悪いでしょうから、胎児の状態はさらに悪いでしょう。母体がそのまま死んでしまうことだってあります。前にも書きましたがこれくらい重症だと大体1割死亡。ここまでで重症の子癇発作がどんな状態かイメージできたでしょうか?
で、医者の間では知られた事実ですが、脳梗塞の後血流が再開すると、そこで脳出血が起こることもあります。今回はこれではないかと推定しているわけです。
さらにさらに子癇発作というのは妊娠中毒症の妊婦に起きやすいわけですが、比較的軽症中毒症でも血が固まりやすくなって、ちょっとしたきっかけで体内に血栓が起きてしまいます。ましてや子癇発作時は、全身に微少な血栓が飛び散ったあげく、かえって止血機構が破綻して出血が止まらなくなるDICという状態も起きやすくなります。こうなったらもう多臓器不全から死亡へまっしぐらです。妊娠中毒症や子癇発作がどんなに危険なものか、おわかりいただけたでしょうか。私自身も遭遇経験はないので、ちょっと怖さを大げさに書いているかもしれませんが、間違っていたらどなたか修正してください。

というわけで、意識の戻らない重症の子癇発作患者を受け入れるというのは、並ではない覚悟が必要です。胎児も死ぬかもしれず、母体も死ぬかもしれない。しかも死ねばバッシングが待っている。おまけに前に書いたように、検察は「万全の体制でやれないところで危険な症例を引き受けるべきではない」と福島県立大野病院の事件で医師を逮捕したのですから、NICU,ICU,新生児専門小児科医、麻酔医、産科医数人ずつと、脳出血が明らかになった時点でさらに少なくとも脳外科医2名を直ちに用意できなければ受け入れ不能と回答するしかありません。野戦病院じゃあるまいし、「ベッドがなくても受け入れろ」という言葉の非現実性がお解りでしょう。
最後に外科医が脳をいじるのは全然無理。どこを切れば脳にダメージを極力与えずに血腫を取り除けるかなんて、脳外科医以外にはできない判断。それにこんな修羅場の帝王切開を専門医でもない外科医がやったら大変ですよ。「やったこともない手術をやった!そのため患者が死んだのだ!逮捕だ!」となるのが分かり切っています。

No.58:ヤブ医者さん

おー。ご指摘ありがとうございます。
やっぱし、きちんと数字を調べないといけませんな・・・

>意識障害が起こった時点での判断(=陣痛による失神と考え、経過観察)が適切だったかについては、きちんと検証するべきではないかと思います。

神経内科医です。
臨床カンファレンスを医師同士で行う状況ならCT撮影すべきであったと主張します。
神経専門に診ている医師であれば最初の失神の状況で脳内に何かが起こっていることがわかったかもしれません。救急で「神経症状はないと思うんですが、一応診てください」と言われて夜呼ばれて実際に診察すれば明らかな神経症状があることが多いので学問的には問題のあったケースだと思います。
しかし、逆に自分が当直をしている時に他科疾患に対する自分の頼りなさも案外似たようなものです。
残念ながら、自分はprimaryには診れない人間です。primaryができると言っても他科で自分と同程度に神経所見がとれる医師も診たことはありません。
担当医も今はCTをとればよかったと思っているかもしれません。この症例はCTをとってもご不幸な転帰は一緒だったと思います。しかし、早期治療が可能な病態が見つかる可能性もあったのだと思います。しかし、救急の場面はいつも必死です。何か処置をしていれば、それが電話であってもすぐに時間はたちます。状況をある程度理解できる医療者のなかで「問題があった。」という議論をここで行うことはどういう議論をしても問題を産むと思います。といって医療はオープンにせねばいけない。
何を言っているかわからない書き込みで申し訳ないのですが、CTはとる必要なかったと言ってしまうのは抵抗があるのです。それでいて、CT不撮影は状況を加味すれば必要ない、そういう議論の方が一般の人に対するメッセージとしては今の医療の状況の反映になるのかもと思うのです。
問題があろうがなかろうが、刑事事件となる重過失はなかったはずです。その上で各病院の状況でどうすべきかの議論をするしかないように思います。

(゚д゚)
 (;゚д゚)
 (つд⊂) ゴシゴシ
 (;゚Д゚)…?!

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支局長からの手紙:遺族と医師の間で /奈良
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nara/news/20061022ddlk29070364000c.html
(略)
 結果的には本紙のスクープになったのですが、第一報の原稿を本社に放した後、背筋を伸ばされるような思いに駆られました。
「もし遺族に会えてなかったら……」
 というのは、今回の一件はほとんど手掛かりがないところから取材を始め、かなり時間を費やして事のあらましをどうにかつかみました。当然ながら関係した病院のガードは固く、医師の口は重い。何度足を運んでもミスや責任を認めるコメントは取れませんでした。なにより肝心の遺族の氏名や所在が分からない。
「これ以上は無理」
「必要最低限の要素で、書こうか」
 本社デスクと一時はそう考えました。
 そこへ基礎取材を続けていた記者から「遺族が判明しました」の連絡。記者が取材の趣旨を説明に向かうと、それまでいくら調べても出てこなかった実香さんの症状、それに対する病院の対応が明らかになりました。それがないと関係者にいくつもの矛盾点を突く再取材へと展開しませんでした。
 さらに、患者、遺族は「名前と写真が出ても構わない」とおっしゃいました。「新聞、テレビ取材が殺到しますよ」と、私たちが気遣うのも承知の上の勇気ある決断でした。
 情報公開条例や個人情報保護法を理由に県警、地検、県、市町村などの匿名広報が加速するなか、記事とともに母子の写真、遺族名が全国に伝わり、多くの反響が寄せられています。それは実名と写真という遺族の「怒りの力」によるものに他なりません。
 支局の記者たちも、ジグソーパズルのピースを一つずつ集めるような作業のなかで、ぼやっとしていたニュースの輪郭がくっきりと見えた感覚があったに違いありません。手掛かりある限り、あきらめないで当事者に迫って直接取材するという基本がいかに大切で、記事の信頼性を支えるか。取材報告を読みながら、身にしみました。
 改めて、お亡くなりになった高崎実香さんのご冥福をお祈りします。【奈良支局長・井上朗】
=========================================

>No.78 謹慎明け さん
CTを早期に撮っていても結果は同じだったのかもしれません。
当該地域の周産期の救急医療システムが不十分だったことなどの社会的事情も加味して考えるべきことも理解しています。
それらをどうやって改善していくかの議論ももちろん大切です。
しかしながら私は、「システムが不備だったからやむを得なかった。CTを撮っていても結果は同じだったろう」で話を終わらせるにはまだ早いと思うのです。(←神経内科医さんが「終わらせようとしている」という意味ではありません)
一人の人間の命が失われたのです。今後同様のことがおきる可能性は、No.72 uchitamaさんによれば15万人に1人の割合なのかもしれませんが、母体を救命するために何か手だてはなかったのか、ご専門の先生のご経験や知識を聞いてみたい、と考えている次第です。

(←神経内科医さんが「終わらせようとしている」という意味ではありません)

(←No.78 謹慎明けさんが「終わらせようとしている」という意味ではありません)
に訂正します。申し訳ありません。

>No.68 山口(産婦人科)さんとNo.70 血液内科 さん
子癇発作の初発症状が痙攣ではなく「意識消失」ということもあり得るのですね。
ありがとうございました。

さらなる疑問が出てきました。
【午前0時の時点では、「子癇発作」が始まっていたが、脳内出血には至っていなかった】
と仮定します。
もしこの時点で緊急帝王切開をしていたら母体が救命できた可能性はあるでしょうか?

それとも、子癇発作の初発症状が痙攣ではなく「意識消失」の場合、  
すでに脳内出血が生じていると考えるべきなのでしょうか?

>No.78 謹慎明けさん
臨床検討会ではないという事をまずご理解下さい
TVであたかもCTを撮っていれば助かったかのような報道に使われている専門医の映像は多くの場合、都合の良い部分を切り取って流されているようです
ですから謹慎明けさんのコメントも同じように
>神経内科医です。
>臨床カンファレンスを医師同士で行う状況ならCT撮影すべきであったと主張します
マスコミはこの部分のみを都合良く使う可能性があります
これからの医師はマスコミやbloh、ネット等で発言する場合、常に自分の発言がどう使われるか考えないと不用意に発言できない時代になっています

症例検討会のノリで議論していると実際に遭遇し得ないようななごく稀な事例もマスコミや裁判所や医療不信の方からみればあたかも医師の技量不足、医療ミスだった事例のように使われてしまうと思います

m3でもCTに関しては様々な議論がされていますが私もどちらが正しいとは言い切れないですし現場にいた場合、搬送依頼に専念する気もします
ただ78の先生の書き込みはパっと見た一般の方やあら探し中のマスコミからすると都合良く使えそうでちょっと危険な感じがしました
杞憂であればいいのですが、残念なことに世間の誤解と偏見はとても強くなっています

>母体を救命するために何か手だてはなかったのか

今回の場合はいろいろ明るみにでている情報からは助けられる可能性はおそらくなかったのではないでしょうか。
しかし、大淀病院の今回の対応では、もう少し人的資源や設備に恵まれた場合に助かりうる患者さんを助けられなかった可能性があると思っています。そこを議論するのは大事だし、たとえ大淀病院と同等の病院でももう少しできたことがあったのではないかという議論もありうると思います。非医療者からの目もみずからを正すために必要なのはわかります。
しかし、医師同士のこうすればよかったという議論が刑事罰の呼び水やど間違った世論を喚起してしまうのも事実です。かくして私は「CTが必要なかった」という議論にも抵抗があるし、それが非だと非医療者の前でいうのにも抵抗があるのです。
じゃ、どうするんだ、あほか、と言われればその通りですが。

>まさむねさん

そのとおりだという自覚はあります。
で、上のコメントになりました。

>一人の人間の命が失われたのです。今後同様のことがおきる可能性は、
>No.72 uchitamaさんによれば15万人に1人の割合なのかもしれませんが、
>母体を救命するために何か手だてはなかったのか、ご専門の先生のご経験
>や知識を聞いてみたい、と考えている次第です。

F12さん,
残念ながら医療には限界があり,今回のケースはその限界を超えていたと言わざるを得ないと思います.
今回のような緊急症例の場合にはどんな名医が居て設備が整っていても助けられた保証は全くありません.いくら母体死亡が減少したと言っても決して0にはできないのです.確かに少しでも0に近づける努力は必要ですので,そのために今回の改善点を考えることは無駄ではありません.しかし,もし今回のような症例を搬送することなく対処できるようにするとすれば至る所に総合周産期センタ−を作り,24時間受け入れられるだけの医師,看護師,技師etc.を揃えておく必要があるでしょう.
もしかしたらそれでも助けられなかった可能性もあります.脳出血や脳梗塞,心筋梗塞,肺塞栓などは医師の目の前で発症しても確実に救命できる保証はないのです.
現実的に限られた資源(お金+人)の中ではこのようなことが実現できるはずもありませんし,その投資の価値は現実問題としてないでしょう.非常に少数の特殊なケースに対応するための莫大な投資が必要となるからです.全体的なバランスとしてもっと資源を注ぐべきところは他にも無数に存在するのです.
ここまでの理想を追求しないとしても,行政や司法などが今の医療情勢を大きく変えるように動かない限り改善は困難だと思います.ここで終わらせたくないというのであれば,行政や司法を動かすように努力することだと思います.主権者である国民一人一人が声を上げないといけないのでしょう.現状では医師が疲弊しきって逃散し,公立病院が壊滅するまで1-2年でしょうか...

No.82 F12 さん
>午前0時の時点では、「子癇発作」が始まっていたが、脳内出血には至っていなかった
経過からは自分もそんな風に考えていたのですが、現在の情報では当初から脳出血であった という感じですね。根拠は分かりませんが。
>もしこの時点で緊急帝王切開をしていたら母体が救命できた可能性はあるでしょうか
上記の仮定で判断しても、大淀病院の体制(麻酔科常勤医なし、NICUなし、小児科医なし)では、搬送以外に方法はなかったと思われます。

山口(産婦人科)さん>
ご丁重な回答ありがとうございました。私は自分なりに調べ、おおよそのことは掴んでおりました。ただ、調べる過程で、他の方達の発言を見て、気がついた事として、参考で挙げさせていただきました。

このエントリのNo.18でも自戒を込めて、書きましたが、
検察がこの事件を立件するために、産科当直医を業務上過失致死として
起訴することが、考えられます。
理由は、その他の方法で立件しようがないからです。

==========================
つまり、敵は
『必要なのにCTを撮らなかった』    
ただ、この一点に集中する可能性が強いと思います。
==========================

マスコミや検察はこのブログでの医学的論議を
レトロスペクティブ(事後的遡及的)な検討であることを
意図的に無視して見ていますので、その点、各自ご注意下さい。

>支局長からの手紙:遺族と医師の間で /奈良

 スクープ!!!この発言に毎日新聞の姿勢が集約されていると思います。つまり、今後どう対策を立てていくか冷静に討論する材料を提供するのではなく、国民を扇情すれば、話題を取ればOKということでしょう。

 これだけ批判あびて、まだ一面的な不正確な報道を、一面的に社会正義の大義名分の下断罪する。そしてこんな自画自賛の記事を平気で載せる。

 つくづく、日本のマスコミの低レベルさにあきれます。

 この事件は実際にあったことだし、患者さんやご遺族には深い哀悼の意を捧げます。しかし今回の報道に関しては「朝日新聞さんご礁事件」レベルのでっち上げ記事です。

日本のマスコミの低レベルさというのは、自らの主張をはっきりさせないという点に収束します。
アメリカのマスコミのように、共和党支持、民主党支持というスタンスを持たないので、風向き次第で好きなように転がることが出来るのです。
そしてこのような事件においては「お涙頂戴主義」ですからね。誤報、虚報を張ろうと大衆が望む記事を書くのです。

謹慎明けさま
>母体を救命するために何か手だてはなかったのか

救命救急の場でリスクを伴いながらやれることはひとつです。つまり「CTが必要なかった」言う議論ではありません。何を優先すべきだったかということだと思います。
〇絢ゝ澣淹楡澆愴汰 CTを撮影する
、△任△襪、□,任△襪の違いです。

子癇と同時に仮に脳出血と予想し得たとしても、「まず搬送」という判断に間違いはないかと考えますが。搬送された先の病院でも必ず頭部CTは撮影するはずであるから、放射線技師の到着を待ってCTを撮ってから搬送ということではあまりにもタイムラグが多すぎます。それだけで搬送がさらに2時間遅れることになります。

循環器医としては、陣痛時の疼痛→失神といえば、まずvasovagal syncopeです。このあたりの鑑別診断の順序も専門によってかなり違うと感じます。これこそ、そのもととなる知識や経験が全く異なるからだと思います。

非医療者の常識と、内科医の常識と、産科医の常識、さらに言えば、その特殊な状況が全く違うので言葉や意見を慎重にする必要があると思います。

問題点を裏返すと受ける側の高次産科施設が
「脳出血なら受け入れて子癇なら断る」
って これ おっけーなんでしょうかね?

この産婦人科部長、60才を過ぎて週5回の当直、仮眠室に入ったことを糾弾され、さらには後出しじゃんけんで、他科の院長にまで後ろから撃たれる。これはちょっとひどすぎるよ。。。こういう先生が僻地の周産期医療を支えているんだよう。。。


今回の場合、より高次救急のできる場所に搬送することが第一であったことは間違いありません。搬送病院がすぐに見つかって速やかに移動できたのであれば確かにCTの話はナンセンスです。
消化器も循環器もだめな自分が消化器疾患、循環器疾患を診た場合、一人で判断しなければいけない状況でベストな選択はできない自覚があります。それと同じレベルでは問題があった可能性を感じているという意味です。
膨大な医学的知識は一人の医師では対応できるはずがない、救急の場でその判断ミスを責めることはできない。他の医師の意見に賛成です。今回の場合でも「結果としてCTを撮れないこともありうる」と思います。かといって、胎児への放射線の影響だとか、CTをとるのに2時間以上かかると現実をやや大げさにした形での弁護がいいのかという疑問があります。子癇の場合、安静が必要であるのでCTをとるのは危険であるというのは教科書レベルの話というのは誤った正当化でしょう。ここでは本音を言えない、少なくとも一つ一つの医療行為に対する是非は言えないというのが本当で僕自身もそういますが、それはここの非医療者の方とのやりとりではある欺瞞があるように思います。
さらにいえば、脳出血と子癇しか鑑別診断がない訳ではないのです。報道から判断すれば、失神という判断(けっしてvasovagal reflexとはいえない病歴)に問題があったのは事実です。ただし、繰り返して言いますが、意識障害の鑑別になれていない医師が救急の場で判断をした場合から言えば、しょうがない状況にあったのだと思います。各病院に全ての専門医がいなければいけないという理屈になりますから。
むしろ、われわれはばかではない、しかし今の医学常識を専門外も含めてすべてそつなくこなせと言われれば誰も対応できない。もしそれを望むであれば医師のなり手などいない、あるいは医療費増大を覚悟で医師看護婦数を何倍にも増やすしかないように思います。

>F12様

>しかしながら私は、「システムが不備だったからやむを得なかった。CTを撮っていても結果は同じだったろう」で話を終わらせるにはまだ早いと思うのです。(←神経内科医さんが「終わらせようとしている」という意味ではありません)
一人の人間の命が失われたのです。今後同様のことがおきる可能性は、No.72 uchitamaさんによれば15万人に1人の割合なのかもしれませんが、母体を救命するために何か手だてはなかったのか、

 レトロスペクティブに言えば不可能ではなかったでしょう。大淀病院に最低7名の常勤脳神経外科医、最低7名の麻酔科医、最低7名の産婦人科医、最低7名の新生児科医(小児科の中でも新生児を専門とする医師)がいれば良かったわけです。あらゆる妊婦さんについて(全科に渡り)完璧な体制を持つで出産していただければよいわけです。そうすればこの妊婦さんの死亡率は50%程度まで下げることが出来るかも知れません。あらゆる妊婦さんについて、この体制を行うには少なくとも30キロごとに完全全科が揃った総合病院を設置し、すべての妊婦さんについては初診から出産までそこで行う体制を作ればよいでしょう。なにせ、子癇発作にせよ、脳内出血にせよ、いつどんな妊婦さんに起きるか分からないわけですから。

 極論と思われるかも知れませんが、15万人に一人の確率で亡くなる人を助けるというのはそういうことなのです。医学の限界を超えて日本経済の限界がそれを規定していると考えていただければよいと思います。

 今はまだましです。日本の平均寿命は世界最高で、新生児死亡率は世界最低で、妊産婦死亡率は先進国の平均よりやや良いぐらいです。このままいけば、おそらくこの10年以内にこれらの数字は先進国最低水準になるでしょう。それは医療費削減という、先進国の常識とは真逆の政策を打ち出した厚労省・政府の責任であり、医師の責任ではないことは今から宣言しておきます。

追加ですが、産婦人科の先生を責めることはできないというのは全く同感です。他科にきちんとコンサルトもしてますす。仮眠についていえば、むしろ、救急で深刻な患者さんを目にしていても結果待ちなどの間、することがなければ仮眠をとって何が悪いと僕自身思っています。

こんにちは、整形Aです。

専門外の人間の極めて初歩的な疑問で、今更持ちだすのも恥ずかしいですが・・・。

この患者さんの場合、大雑把に言いますと、失神(医師が議論する時には、意識障害といったほうがいいと思うが)、痙攣という症状があります。
脳内出血の場合、意識障害は認められると思いますが、痙攣はよくみられる症状なんでしょうか?
自分の少ない救急の経験(はるか遠くを望むまなざし)から申しますと、脳卒中で痙攣を主症状としてきたケースは記憶にないのですが。

意識障害と痙攣を同時に満たす疾患として、この場合何を最初に考えるか?ということになろうかと思います。
もちろん脳卒中もあるとは思います。脳梗塞は考えられないでしょうが、動脈瘤や脳動脈奇形などによるくも膜下出血、脳内出血はありえます。
しかし、32歳という年齢、妊婦であるという条件、痙攣症状からすれば、脳卒中よりは子癇を疑う方が合理的ではありませんか。

もちろん事態が逼迫していなければ、あるいは自分のところで治療を行なう決断をした後は、鑑別のため脳のCTはとるべきです。
しかし子癇を疑う合理的な理由があり、緊急事態で自院での治療が難しいと判断したのなら、uchitamaさんがおっしゃるようにその場でCTを撮ることより、治療を行なえる病院を探すことが最優先ということになると思います。

No.96 僻地外科医 さん

> レトロスペクティブに言えば不可能ではなかったでしょう。・・・・・・

世間が怒りの炎で燃え盛っても、当該病院が主張してほしいですね。
実際には病院は過失を認めてしまっていますが。その過失というのは御説明下さった前提があってこそなんですが、黙ってしまっていてはその前提が実現可能であったように受け取ってしまいます。

> No.58 ヤブ医者 さん
機械が増えても増員がなければ確かに忙しさが増すだけで全く解決になりません。そこのところを勘違いしている役人が多いのだと思います。だから日本はいつまでたっても患者の納得いく診療が出来ない。
但し、CTを撮っていても助からなかった、だからCTを撮る撮らないは論点ではないという皆様のコメントに対しては複雑な気分です。少なくともCTを撮っていれば方針が早く付いた可能性があります。それだけ医師にとっては頭の整理がつき、次に何をすべきかがよりクリアーになったのではないでしょうか?(これが言いたかったのです)但し、CTを撮るべきか否かの議論はやはり当事者でしか分かりません。最終的には産科医の判断であり、主治医の判断を尊重すべきだと私は思います。
外来で最近紹介状を持ってこない自分勝手な患者が増えました。先進国の病院で紹介状もなく受診できるのは日本くらいでしょうが、患者にいくら説明しても納得頂けないことが多いのです。すなわち、紹介状がないと診断名はおろか、何故この薬を飲んでいるのか、というような素朴な疑問も浮かばないし、病歴が分からなければ予後が全く分からない。循環器分野では過去のレントゲン写真や心電図と比較することが非常に大事なのですが、これが全く分からない。おまけに高血圧や糖尿病のコントロール具合が分からないからこの先どうなるのか保証できない(得てして患者は自分に都合の良い情報しか覚えていません)。それでも、患者は「何で医者なのに保証できないのですか?」とか、「そんなのも分からないのか?」とか、言います。おまけにこういう患者に限って診療時間が30分以上超過することが多い。紹介状があれば多分数分で済むことです。
やはり情報が多い方が、次の行動をとりやすくするのでしょう。というわけで私はその病院にCTがあるのであれば、やはりCTを撮ることを検討することが必要であると思いますし、そうするべきと思います(撮る撮らないは主治医の判断に任せる)。でないと他科コンサルトは困難です。
法的、あるいは一般の人への説明は「手術や検査してもどうにもならなかった」と言うのがベターなのでしょうけど、どうにもならなかったかどうかは専門家でも分かりませんよね?全て推測でしかありませんよね?この議論は少なくとも専門家の間では不毛であると個人的には思います(でも、そうしないと法的に罰せられる可能性があるのでしょうね)。私自身、脳外科医が一人の大淀病院の現状から転送が必要であろうし、転送に時間がかかり、結果は同じであろうという認識は皆様と同じです。でも、やはりCT検査は、内科医としては頭をクリアにするためにもやって欲しかったというのが私の意見です(産科医に母胎を守るのが先決と反論されれば仕方ないと考えますけど)。でも、そういう判断ミスは医療現場では日常茶飯事です。いろいろな意見があり、いろいろな判断があり、それが医療現場です。反省する必要はあっても批判することは解決策にはならず、無知の憤りにしかなりません。

私個人は今回の論点は「誤診」と「判断の誤り」、「転送受け入れ体制」にあると思います。誤診は臨床医なら誰でもします。死に直結する誤診と判断の誤りなんてほとんどの医者が経験あるでしょう。それ自体悪いことですが、医学の限界を良く表しています。誤診するたびに自分の知識の足り無さと経験の無さを実感します。もし、誤診を責め立てたら医師の全員が有罪になってしまいます。誤診は本人が反省し、症例検討するのが解決策であって、決して本人を責め立てるのが解決策ではありません。
体制については皆さんが書かれている通りだと思います。
マスコミや警察・検察は医学的に有意義である論点をすり替え、不毛な議論をしている、あるいは誤診、判断の誤りを糾弾しているにすぎません。全く解決りません。医師から見たら、マスコミや警察・検察は医療を崩壊させたいのか?と思うことは全く自然であり、事実そうなってしまいました。
> マスコミはこの部分のみを都合良く使う可能性があります
確かにその通りでしょう。何とかならないのでしょうか?結局、最終的にはマスコミ対策になってしまいます。前にも同じことを書いて批判を浴びたのですが、あえて書かせて頂くと、レベルが二つ以上下の者は書いてあることが理解できません。故に自分が理解可能であり、かつ都合の良い部分のみを抜き出して自由に解釈します。だから悪意と決めつけるのも本当によいことかは分かりません。問題はマスコミ、警察・検察の勉強し、間違っていたら反省するかしないかの姿勢があるかないかでしょう。だからこのブログがいくらレベルが高いと言っても、彼らが見て理解できるかどうかは別の問題です。
いずれにしても名誉毀損か、情報隠匿、誤報などで全国の医師で集団で訴訟でも起こしますか。それが可能なのかどうかは分かりませんが、是非法曹界の方々のご助言期待しております。

 追記します。私は無制限に医療・福祉にお金をかけろという立場を取りません。

 お金をかけるにしても、「生命・QOLに効果があるところにお金をかけるべき」という立場です。上の30キロごとの総合病院などは愚策の極みだと言うことを認識した上で言っているのは皆さんお分かりかと思います。

 私は日本福祉大の近藤克則先生の信奉者ですので、医療に(マクロレベルで)お金をかけるには投資に見合った効果が得られているかの調査・評価が必要、と考えています。
 つまり、A法はこれだけの投資をして今まで1万人中5人死んでいるのが4.5人にしか減らなかった、従って投資効果が低い。B法はこれだけの投資で10万人中10人死んでいたのが5人まで減った。従って投資効果が高い。・・・という評価が必要だと言うことです。

有り体に言えば「人の命を金で計る」ということです。この感覚は今の日本に絶対必要なものだと思います。それも特にマスコミと一般の方々に・・・。

>謹慎明けさま
>CTをとるのに2時間以上かかると現実をやや大げさにした形での弁護がいいのかという疑問があります。子癇の場合、安静が必要であるのでCTをとるのは危険であるというのは教科書レベルの話というのは誤った正当化でしょう。

実際に現地を見ていないので、あくまで想像ですが、放射線技師が当直していない病院ということは全く救急対応がされていない病院と想像できます。大げさに言えば、町の夜間診療所レベルかもしれません。従って、くも膜下出血疑いの頭痛や急性期の脳梗塞(血栓溶解療法の適応など含めて)には対応できないような状況です。いえ、それどころか、胸部レントゲンすら撮れないことを考えるとそれ以下の診療体制と考えます。

極論すれば、「CTをとるのに2時間以上かかる」どころか、放射線技師に連絡が取れない、来ないことすらあり得るとまで想定するべきです。(実際に医師に連絡したけどポケットベルや携帯がつながらないとはよくある話です。救急対応されていない病院などでは特にそうです。)だから、まず第一に搬送という判断に間違いはないと思います。

>搬送病院がすぐに見つかって速やかに移動できたのであれば確かにCTの話はナンセンスです。
一度、決断して開始した治療方針を、新たな事実なく、途中で変更することは良い臨床医とは言えません(かつて小生が上級医より教わった言葉)。特に手術などを決断した場合(今回は搬送の決断)は引き返せないものとなります。もし、他院からの連絡で2時間以上かかると言われれば、その時点でCTを考慮することは出来たかもしれません。しかし、最初にまず搬送と決断したのであれば、その方針を貫き通すべきです。主治医(船頭)に迷いが生じれば、診断も治療方針も支離滅裂なものなります。看護婦さんも下級医(ネーベン)などからも信頼は得られません。

>さらにいえば、脳出血と子癇しか鑑別診断がない訳ではないのです。報道から判断すれば、失神という判断(けっしてvasovagal reflexとはいえない病歴)に問題があったのは事実です。
先生は分娩時の失神、子癇による失神や脳出血の患者さんを経験されたことはありますか?その際、頭部CTは撮られましたか?
(この質問を謹慎明け先生ではなく、マスコミ等でコメントするすべての医師に投げかけたい)

>F12さま
>母体を救命するために何か手だてはなかったのか、ご専門の先生のご経験や知識を聞いてみたい、と考えている次第です。
小生が研修医になりたての十数年前では、世間が今ほどマスコミや医療訴訟で賑わしくなく、2次、3次救急の場で重症例や稀少な症例を経験し、臨床医の腕を磨くことができたからです。当時は採血もレントゲンもないところで心筋梗塞の治療をすることもありました(今から思うとぞっとしますが)。現在はリスクの多い患者さんはむしろアンタッチャブルな領域にすらなってしまったような気がします。例え、大淀病院の常勤の脳外科医の腕が良くても一か八かの手術を許さない世情なのです。その悪い傾向に入っている。そのことの方が残念なことだと思います。

某所から転載。ま、こういったところではよくあるパターンですが。

奈良・大淀病院 警察が捜査へ ★4
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/hosp/1161360294/847

847 名前:卵の名無しさん[] 投稿日:2006/10/22(日) 22:53:32 ID:FFa7v2t10
>>845
呼び出し時間いれてそのくらいという意味
あそこの病院の機種だと撮影可能になるのに30分以上かかる
技師の家は五条中の近くだから車で1時間近くかかる

あとは深夜に寝取るところを電話で叩き起こして着替えて云々で+α

1時間30分コースだがおかしいか?

いっとくけど大淀のCTは10年以上前の旧式だぞ

No.101 僻地外科医 さん

私も究極の判断はお金だと思うのです。医療をお金で計ることの困難さ、難しさはあり、更にはお金で計れない部分がある。しかし、医療崩壊をくい止めるには精神的なものではなく、物質的なものであるお金なのだと思うのです。

例えば、この大淀病院事件を契機に奈良県の産科医療を改善すべく奈良県の拠点体勢等を変更したとして、産科医の数の増加がなければ意味がないと考えます。下手をすると産科医の勤務が更に厳しくなるか、他県の産科医が移るのであれば、その地域の産科医が不足する。

医師の数が今後どうあるべきか。どのように医師を確保するか。医療全体の費用はいくらか。その財源をどうするか。収支均衡しないのであれば、どのようにするか。A法ではなく、B法にするか?

こういったことを余り考えてこなかったことが一番の反省点と感じてしまったのです。厚生労働省に任したりしないで、国民全体が考えるべきことと思いました。

管理人です。

 本日、ブログを始められたYOUさんからトラックバックをいただきましたが、激しく文字化けしておりますので、こちらで紹介します。

脳外科医徒然に

http://neurosurge.blog80.fc2.com/blog-entry-2.html

追記
 管理画面で編集したらOKでした(^^)

>uchitamaさん
まず病院がCTが撮れる状況だったかどうかは所詮情報がないもの同士で言ってもしょうがないと思います。
搬送という判断には間違いはないと思います。しかし、僕は僕以外の方の書き込みではyamaさんの書き込みに一番近い。それから多くの医師の人の意見もむしろ脳出血だと結果を知った上での後出しじゃんけんだと思うのです。
失神というのは短期間の意識障害です。失神という言葉自体が用語として間違っています。経験があるのかと言われれば意識障害に関しては妊婦も含めて相当みています。基幹病院で意識障害があればすぐ呼ばれる状況に何年もいたからです。
この場で違う対応があったかもしれないという意見を言うことが一般の人からみればミスをしたと糾弾をしたようにみえるのはよくわかります。しかし、僕の言いたいことはそんなことではないのです。結論は皆さんと同じです。すべての状況に適切に対応できる医師などいるわけないのです。それをふまえて罰則の有無を考えねばいけないということです。
この場所で揚げ足をとられないような利用されないような議論に徹せよというのは僕自身そうした方がいいのではと思っています。ただ、ここに来ている非医療者の方はそういうつもりで議論をしていないと思います。
専門家ならどうするか知りたい、との意見があります。答えるべきでしょうか。答えない方がいいでしょうか。それとも味方である医師の不利にならないように材料を選ぶけれど、それでいて偽りを述べない(これが多くの医師のスタンスにみえます)のがいいのでしょうか。僕はわかりません。
マスコミの前で同じ話をするつもりはありません。下手をすれば仲間を背中から打ってしまうことになるかも
でもそういってしまうとここでの多くの建設的な議論に水をさすような気もしてしまうのです。

>>No.101の僻地外科医さん
> つまり、A法はこれだけの投資をして今まで1万人中5人死んでいるのが4.5人にしか減らなかった、従って投資効果が低い。B法はこれだけの投資で10万人中10人死んでいたのが5人まで減った。従って投資効果が高い。・・・という評価が必要だと言うことです。

その例えですとNNT(Number needed to treat、治療必要数)はいずれも2万人で同じになるのでは...

 問題はよほど表現に気をつけないと、マスコミに強烈に洗脳されている一般の方も、マスコミも、法曹も都合よく解釈して論点を摩り替えることだと思います。

 福島の件でも本来の争点ではない、「胎盤のはがす範囲」などというものが争点になっている。

 どこかの病院では裁判で揚げ足をとられないために症例検討会さえ院内からなくなってしまったとか。
 
 それを考えると現在の風潮ではかなりはっきりと、「不可抗力だった」「〜しても助からない」「非常に稀である」ということを主張することは非常に大切だと思います。
 「社会が医療に100%はなく不確実だ、わずかな確立を考えればどんな事も起こりえる」ということをほとんどの人が理解していない現在、単純に科学的な観点で「〜の可能性があった」ということは非常に危険だと思います。

 例えば「心筋炎の可能性も否定できない」というのと「心筋炎の可能性を検討するのはほぼ不可能である」というのは、どちらも心筋炎の可能性もそうでない可能性もあることを言っているのですが、与える印象は全然違います。

 「誤診」という言葉が「(避けることができた)医師のミス」として日本語で解釈されている現在、医師側の自戒の意味で誤診と呼ぶのも危険だと思います。

>謹慎明けさま
>まず病院がCTが撮れる状況だったかどうかは所詮情報がないもの同士で言ってもしょうがないと思います。

小生の認識ではむしろこちらの方を強調したいのです。基幹病院とは全く違うのです。基幹病院ならば優秀な看護婦さんが何も言わない内にレントゲン技師にすぐに連絡してくれ、電話一本で医師が着いたときにはレントゲンも心電図まで準備していてくれる病院まであります。病院による夜間の診療しやすさのレベルは本当にピンきりです。

夜中に採血もレントゲンも撮れない場末の病院で当直した時、そこにいる看護婦さんも信頼できず、救急外来の配置までもが全く実践的ではないのです。その挙句には「ここ(救急外来)では診れないから、早く病棟に上げましょう。」かといって、病棟は夜勤2人体制でオーダーがすぐに受けれる状況ではない。などということは日常茶飯事です。自分の実力はもっとあるのになあなどと思いながら他院へ搬送することもよくあります。

頭部CTを撮る、撮らないではなく、CTを含めた検査のしやすさと言えば良いでしょうか。CTが救急外来の隣に設置されていて、放射線技師が当直していれば、どんな馬鹿な医者でもすぐにCTを撮ることを迷いません。

>経験があるのかと言われれば意識障害に関しては妊婦も含めて相当みています。基幹病院で意識障害があればすぐ呼ばれる状況に何年もいたからです。

ではもし、頭部CTが正常だったら次はどうしますか?動脈解離や心筋炎、肺高血圧、アダムストークス発作などを否定するために、さらに2時間かけて循環器のオンコールを呼び心エコーまで行いますか?そして、それも正常であることも確かめた後、やっぱり産科医の言う通り子癇による失神だと結論づけて他院へ転送するのですか?

小生も循環器なので失神患者さんを診ることは多いのですが、子癇による失神、(もちろん脳出血も)は診たことがありません。したがって、その病態も理解しておらず、全くお手上げです。ただ訳も分からず頭部CTを撮るという行為にはちょっと抵抗を覚えます。小生の場合、素直に未経験を認め、3次救急の病院への搬送を勧めると思います。

ちなみに、小生が一番ひやっとした(誤診した)のはPNの動脈瘤からの出血でした。臥位で心電図、血圧などが正常のままの突然の意識消失です。外傷などの腹腔内出血では時々あるようですが。これも今回の事例の鑑別には入るのかなあ。

医師の先生方へ

私は、それぞれの方が書かれた文意をくみ取ろうとして読んで、勉強させていただいております。率直に書いておられるからこそ、(例えば、自分自身にはこの経験はないが..といったような)正確に理解出来るつもりでおります。例えば、2chになると、多分本当なのだろうが、違うとすればどこかとかやはり分かりません。

このブログのコメントを悪用される可能性が全くないとは思いませんが、やはり真実を書くことの重要性は貴重であると信じております。誤診は、避けられないものと思います。文章だって、なかなか思ったように書けない。でも、見直したり訂正したり、時間的な余裕は診断より比べ物にならないほどありますから。医師は大変だと思います。

>No.110 売れない経営コンサルタント さん
>このブログのコメントを悪用される可能性が全くないとは思いませんが、
>やはり真実を書くことの重要性は貴重であると信じております。

同感ですね。真実は隠すより、表に出してしまった方がいいと思います。マスコミに悪用されると言う意見もあるでしょうが、隠すことによりマスコミの情報操作が有利に働くという面もあると思うのですね。マスコミの報道より詳細な報告書を作って、ウェブで公開すればいいと思います。見る人が見れば分かるだろうし、マスコミがどの程度ねつ造しているかも一目瞭然だというものです。


裁判に関しても、事実を公開することは有利に働くと思うのですね。裁判官に判断材料を提供することが基本だと思います。逆に、判断材料が乏しいと、裁判官の判断にミスが出るように思います。原告側が多くの情報を提供し、被告側の情報が少ない場合、裁判官としては原告側の訴えを採用しやすいと思うのですね。

>元田舎医先生

ん??
A法は対照群5/10万、治療群4.5/10万でARR=0.5/10万。よってNNT=20万
B法は対照群10/10万、治療群5/10万でARR=5/10万。よってNNT=2万
になると思いますが・・・

>No.100 yama さん
>外来で最近紹介状を持ってこない自分勝手な患者が増えました。

理由は簡単です

1.紹介状を持ってこなくても見てもらえる
2.紹介状と言う概念がそもそも存在しない
3.紹介状の依頼の仕方が分からない

これは患者さんの意識の問題ではなく、各病院のルールの問題だと思います。

あ・・・・・
すいません、自分で10万と書いていたつもりだったのですが、0を書き落としていたんですね・・・(滝汗)。これなら確かにNNTはどちらも2万人です(苦笑)。しょうもない間違いすいません・・・

> No.109 uchitama さん
もしかしたら私のコメントに他の方からの誤解があるかもしれないので追加すると、私はCTを撮ることを検討すべきと言っているのであって、決して撮るべきだ、と言っているわけではありませんので、誤解をもし生じさせたのであれば申し訳ありません。
当然、技師を呼んでCTを起動し、30分かけてCT室へ搬送するのであれば最初から転送を視野に入れておくのも正解だし、やはり30分かけてCTを撮るのも正解でしょう。もちろん、どちらの判断が正しいかはその時点では絶対に解りません。ですから、産科医の最終的な判断を尊重するしかなく、失敗したら次につなげればよいわけです(ご遺族や亡くなられた方には悪いですが)。今回は失敗例でしたね。ですが、結果から何を学ぶかが大切であり、過失の有無を判断するときはプロスペクティブに見てその時点で正しい判断をしたかどうかで判断するべきでしょう。
ところが今のマスコミや鑑定医、警察・検察を見ているとレトロスペクティブに見ている。初めから犯人捜しが前提になり、原因探しは成されていない。これでは何も学べません。同じ事象には対応できても新たな事象には対応できないからです。医学的に全く同じような事態が起きる可能性はまさに万が一です。似たような事態は起きることがありますが、当然対応は多少は違ってくるでしょう。それには対応できないのです。例えマニュアルがあっても失敗し続けるのはそういうことです(マニュアルを否定するわけでなく、やはりあった方が便利だし、応用も利かせることができる)。

謹慎明けさんへ
謹慎明けさんに少し挑発的な言い方になってます。覚悟の程を(笑)

ワールドカップのクロアチア戦でシュートを外した柳沢選手の言い訳、「急にボールが来たので」、一時話題になりましたね。
「あの時、柳沢はアウトサイドで蹴ろうとしたけど、インサイドで蹴っていれば、確実に入っていた。その結果、決勝リーグも現実のものになっていただろう。」 そのことを、もう20年近くもサッカーをやっていない私が言ったとして、何か意味がありますか?意味があるとすれば、それは私の自己満足でしかない。

本当の意味で、今回の大淀病院の事故でのCT撮影のタイミングを論議できる医者は、臨月妊婦の突発性脳出血症例を救命できた者のみではないのか? あるいは、その難症例を引き受けた医者達だけではないのか? そしてそのような経験をした医者あるいは、引き受けた医者は決してCT撮影のタイミングをなじったりしないだろう。
自分にそのような経験も能力もないものが論議するのは、ちゃんちゃら可笑しいということです。あなたのは畳水練やっているようなものではありませんか。

これは医学的論議ではなく、救急症例の現実的な取り扱い方こそが問題になってるのです。

たとえを変えてみましょう。隣国が圧倒的な火力を持って、A州に侵略してきたとしましょう。A州の防衛軍の隊長は、必死に頑張ったけど力及ばず、隣の州の防衛軍に助けを求めた。しかし、侵略軍の勢いは収まらず、結果的にA州は壊滅的な被害を受けた。

この時、もっと的確な対処の仕方があったのではないかと、疑いをかけられ憲兵がA州の防衛軍の隊長を軍事裁判にかけた。我々防衛軍の現役軍人は、それは、憲兵の誤りであって、交戦時にそのような軍事裁判は不適当であると主張しているわけです。
それなのに、あなたは「いや、科学的に最善策を検討すべきだ」と、遠い安全な場所から語っているに過ぎません。

科学的な論議は、症例検討会などですればいいのではないかと思うわけです。そして、ここはそのような場所でもないってことです。やりたければマスコミの紛れ込んでない医療MLなどでやればいいし、オープンな医学会でやっても良いと思います。

十分な配慮の元で、その種の疑問を投げかけられる能力があれば、やってもいいとは思いますけどね。実際私も、福島県立大野病院産科医療過誤事件のエントリで行っています。逮捕後の件で、将来的な技術として語っています。該当医師の不作為について語るのは、語る場所があるのではないかということです。

>yamaさま
>失敗したら次につなげればよいわけです(ご遺族や亡くなられた方には悪いですが)。今回は失敗例でしたね。ですが、結果から何を学ぶかが大切であり、

もちろんその通りだと思いいます。門外漢の印象なので誠に僭越なのですが、妊娠中の脳出血や分娩時の脳出血が6000件から150,000件に1件(No.72のコメント)とコメントさせて頂きましたが、妊娠全体の数は、胃潰瘍や心筋梗塞などに比べても遥かに多いわけであり、日本全体だと年に数例???くらいはあるはずなので、それに対するしかるべき対応は必要だと思います。ただし、それは個人の知識ではなくシステム??ではないかと。
今更、60代の産婦人科部長(産科経験40年??)に対して、子癇の薀蓄を議論しても。。。。

また何度も繰り返すようですが、地域差というものが少なからずあります。ちょっと都内を離れると、「あそこはひどいよ」なんてため息が出るような病院があります。議論をする際に理想論や専門的な医学知識に走るより、実際の臨床現場というものをもっと考慮すべきと思います。

以前に救急指定病院であるにも関わらず、放射線科技師が当直していない病院でのくも膜下出血の訴訟(恐らく医療崩壊について語るエントリ(その1)No.55日経メディカルさんのコメントNo.71売れない経営コンサルタントさんのコメント)がありましたが、その時にも今回と同様の事(No.102、No.109のコメント)を感じました。

僕は少しも当事者はせめていませんよ。
医学的議論をしたくはないです。具体的に問題は指摘もしていません。
僕が違った状況での当時者であればもっとまずいことをしたかもしれない。

そういった前提を何回も語っています。そのうえで非医療者の問いかけはまさに症例検討をしないと事の是非がわからないと言っているのです。本当の意味で議論はかみあっていないのだと思います。あるいはそこを意識的に非意識的に隠して議論をしているのではないか、ということです。

本当に反論したいことをここでかけないのはここは症例検討の場ではないからです。

僕は少しも当事者はせめていませんよ。
医学的議論をしたくはないです。具体的に問題は指摘もしていません。
僕が違った状況での当時者であればもっとまずいことをしたかもしれない。

そういった前提を何回も語っています。そのうえで非医療者の問いかけはまさに症例検討をしないと事の是非がわからないと言っているのです。本当の意味で議論はかみあっていないのだと思います。あるいはそこを意識的に非意識的に隠して議論をしているのではないか、ということです。

本当に反論したいことをここでかけないのはここは症例検討の場ではないからです。

>No.118 謹慎あけさん
>本当の意味で議論はかみあっていないのだと思います。あるいはそこを
>意識的に非意識的に隠して議論をしているのではないか、ということです。

基本的に医療者と非医療者の議論はかみ合わないものだと思います。
かみ合わないことを前提にして話せばいいことなので、あまり気にしていませんが。

謹慎あけさんの視点は重要なんだろうなとは思ってます。
私は非医療者なので、本意を理解出来ているとは思いませんが。

謹慎あけさん

あなたの言いたいことは、「医療者が症例検討会でしか論議しにくい、という論理が、何かの隠れ蓑になってるような気がする。」という事じゃあないかと予想します。

そこのところは、心理的な問題であって、つまり医療者が、本来感じなくても良い後ろめたさが、表に出ている為、繊細なあなたに、その影を見られてしまったと言うことではないかと思います。

そのうしろめたさは疑陽性だと思いますよ。
(謹慎明けさんの、純粋な気持ちは良くわかりますが)

ああ、なるほど。医師の方々は症例検討会では個々の症例に関して厳しく議論されているわけですか。でも、それは仲間内だけであって、一般人が目にする掲示板やMLでは、あくあまでも一般人向けの書き込みをすると言うわけですね

一般人が「医師はかばい合い」をすると言うイメージを持っているけど、実際の所は甚だしい誤解であって、実際の症例検討会ではかばい合いの余地というものはない。わずかでも矛盾点があったら厳しく追及される。

と言うイメージで良いのでしょうか。思いついたまま書き込んだので、誤解が当然あるとは思いますが。

 隠す、ていうのは穏当ではないのですが。。。

 福島の件では民事のための県の調査書を元に逮捕されてしまったし、今回の県は個人には誰にも罪は無いと思いますが、でも奈良県警は刑事事件を視野に入れて捜査しているそうなので、逮捕される可能性もあるわけです。

 とすると、誰かの発言が部分だけ取り出されて都合よく解釈される可能性は充分あるわけです。

 TVで発言した外来診療しかしないタレント女医さん(臨床経験は????)の発言でさえ、世間は真に受けて、この件に関わった医師に非難が浴びせられているのですから。

 これは、怖いですね。自分で意図しなくても、罪のない個人を後ろから撃つことになってしまうのですから。

 結局こういうことを考えても、現在の司法制度では事故の再発防止には役立たない、未決の事件を公開討論すればそれを悪用されるかもしれない。
 隠すのは不当だなら、最初から議論しないということになりますね。どこかの病院の症例検討会がなくなったのもそういうことでしょう。

 

>元研修医さん
>誰かの発言が部分だけ取り出されて都合よく解釈される可能性

部分しか公開しないから都合良く解釈されるのであって、全体を公開してしまえば都合よく解釈される余地はないと言う考え方もありますね。


>隠すのは不当だなら、最初から議論しないということになりますね

隠すこと自体は構わないのですが、隠すことが法廷で有利に働くか、不利に働くかは検討した方がよろしいような気がします。情報がないとそれだけ裁判官の裁量が働きやすいのではないかと思いますが。

>No.100 yama さん
もちろんお解りだと思いますが、私のNo,58のコメントは
「CTの台数は日本の方が米国より多いが、CT1台当たりの稼働時間や検査件数は米国の方が多いので、台数のみから日本の方がCTを行い易い環境にあると決めつけるのはおかしい。特に夜間・救急においては。」という意味です。今回の件と全く無関係ではありませんが、あくまでも一般論として申し上げたまでです。
行きがかり上今回の件にもコメントしますが、私の意見は
>No.102 uchitama さんのコメント
に近いものがあります。現実問題として世間は「CTを撮るべきだった」と騒いでいます。万一法的責任を追及されることになればこの点は非常に重要と言えます。大淀病院で夜間CTを撮ることに障害が大きかったなら、CTを撮らない選択をした産科医の行動は当然だと思います。事実は知りませんが、もし放射線技師の当直がなく自宅から呼び出さないとCTが撮れない状況であれば、私もほとんどの場合はCTなしで済ませると思います。「あのヤブ医者はなんでもないのに何時も呼び出してCT検査させる。診断に自信がないからだろう」などという評判が立てばパラメディカルから総スカンを食らう可能性もありますし、そうなったら仕事になりません。治療方針ですら、社会的事情や病院固有の事情(エキスパートの有無や設備事情)で異なるのが現実です。ある時点で検査するかしないかの決定に環境的要因が医学的妥当性を上回ることはいくらでもあると考えます。環境要因が医学的理由より優先されたために不祥事が生じたら、責められるべきはそうした環境を作り出したものになると思います。

しまさんへ

マジシャン同士がマジックのネタの検討会をすることはあっても
お客さんを交えて検討会をすることが適切かどうか?

ラーメン屋同士がラーメンの作り方の検討会をすることはあっても
お客さんを交えて検討会をすることが適切かどうか?

秘密にしたいからなのではなくて、技術を知らないものを交えて
検討会をするときは、違った検討会のやり方があるのではないかと
思うわけです。

病気の患者さんがいて、その上で病気がある。←これは、OKです。
病気は患者さんの物である。           ←これも、OKです。
その病気は患者さんが理解できるはずである。 ←これはNOなのです。

微分方程式が判らないことは、納得できても、病態(病気のメカニズム)が判らないことは納得できないというのは、医科学に対する甘い理解だと思います。

>座位臥位立位さん
>微分方程式が判らないことは、納得できても、病態(病気のメカニズム)が
>判らないことは納得できないというのは、医科学に対する甘い理解だと思います。

病気のメカニズムが理解出来るとは思っていません。非医療者が、医療スタッフがどれだけ真剣に個々の症例、個人の病気に関して議論しているのかを知らないというのは、もったいないなと思うわけですね。医師の姿を目の当たりにする事で、医療不信も和らぐかも知れません。そういう意図の書き込みでした。

 全体がでても、都合よくしか解釈しないでしょうね。捻じ曲げてでも自分の作った結論に結び付けてしまう。

 毎日新聞、これだけ批判されていてなんにも知らないはずも無いのに、スクープ!!と勝ち誇った報道。
 毎日新聞しか読んでない一般の人はどうなっちゃうんだろうと思いました。

 所詮、自分に都合の悪いことは耳に入らないのです。

 同業者でこれをやれば一発で評判が悪くなりますが、そうでなければそもそもの前提としての知識が無いから、そんなこともあるかな、そんな意見もあるかなあってなってしまうのです。

そして、医療の場合「人一人死んでいるんだぞ」という殺し文句があります。

矛盾しますが、別に症例検討を一般向けに公開しろと言っているわけではないんですけどね。なんだか路線がずれてきてしまいました。

>元研修医さん
>毎日新聞、これだけ批判されていてなんにも知らないはずも無いのに、
>スクープ!!と勝ち誇った報道。

実際の所、毎日新聞のスクープの価値は認めなければならないのではないでしょうか。毎日新聞のスクープがなければこれほどの議論は巻き起こらなかったわけですよね。手法に問題はあるけど、伝えた功績そのものは大きいと思います。


もちろん、今回の件は闇に葬った方がいいとお考えの方もおられるでしょうが、産科医の問題や、救急制度の問題に光が当たったことも事実です。

しまさん

私も、別に誰をも責めていません。
何か、共通の言語でディスカッションできるはずだと思ってます。
でなければ、ここのモトケン掲示板の意味はありませんから、
だったら、この事件を巡って様々なバックグラウンドを持った個人が
どのように議論すべきなのか?

技術用語を用いない何か良い方法がありますか?私には難問です。
特に当事者も遺族も居る訳ですから、他人事のように、遠くからいうのもまずい、しかし近寄りすぎても全体が見えなくなる。
(そもそも全体が見えなくても良いというのもありうるけど)

この事件に関連する、救急医療の運用の問題点、運用上の経費の問題、行政の不十分な点、また法制の不十分な点、それらをディスカッションするだけでは足りない、医者側の何かを議論すべきなのでしょうか?

犯人探しは、検察がするとして、我々は犯人探しでなく、システム改善を論議すべきでしょうね。(リピーター医者や犯罪的医者は、我々も糾弾しますよ)

私自身、混乱してきました。(スミマセン)

>座位臥位立位さん
そうですね。私としては医療者同士がどのような議論をしているのか、眺めていたいだけのような気もします。単なる好奇心レベルですね。確かに、悪用される可能性を配慮していなかったのは確かです。

医療者と非医療者がこの事件に関して話すとしたら、仰るとおりシステムの問題しかないでしょうね。個人的には脳内出血の問題は脇に置いておいて、子癇だった場合にどう対応するのが適切だったのかを知りたいような気もします。脳内出血は結果論だと思いますので、少なくとも素人レベルだとあまり議論しても意味がないのかなと思いますね。

院内検討会ははっきり言って今後の知識蓄積のためのものですから,retrospective 後ろ向きな結果論でいいんです.因果関係検討も厳密に行いません.そういう意味でもどうしても医師に厳しい結論になります.
刑事民事いわゆる世間的な責任論としての検討は担当医の予見可能性の検討ですから結果が見える前の時点のprospective 前向きな前提認識に基づく必要が有るのです.因果関係が無ければ過失であるとも言えない.
一般人のみなさんや司直に院内検討会の内容を公開することは,両者の前提の違いを踏まえない混同を招きます.その判断力や認識が根本的に欠落しているからです.福島県大野病院事件の例で全く同じ事が言えると思ってます.

あ〜あ
いのげさんが、たったの9行で片付けちゃったよ。
私なんか、ラーメン屋やマジシャン、更には隣国の軍隊まで動員したのに

さすがだね(脱帽)

 しまさん、本当に
>実際の所、毎日新聞のスクープの価値は認めなければならないのではないでしょうか。毎日新聞のスクープがなければこれほどの議論は巻き起こらなかったわけですよね。

 って思います?
 
 私はペンの暴力だと感じてますが。。。議論を起こすのに記事を捏造して一般の人を扇情する必要はあったのでしょうか?
 そしてそれを勝ち誇って局長が論説を書く理由も。

 これでこの奈良南部唯一の産婦人科が閉鎖してもいいっていうのでしょうか。

 壮大なマッチポンプですよね。

 是非朝日にでも参戦して毎日の姿勢を叩いていただきたい。

>ヤブ医者さま(No.125のコメントに対して)

共感して頂ける方がいて嬉しいです。こういう状況こそが教科書ではない本当の臨床という気がします。煽るつもりはありませんが、こういったバックグラウンドが分かる(本当に臨床をやっていれば分かるはず)鑑定医や協力医、あるいは第三者のしっかりとした評価が望まれると思います。

(ちなみに今回のケースでは新小児科医のつぶやきhttp://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20061021 の黒字、4段落目の1行目に書かれていますが、放射線技師の当直はなく、さらに、技師の家は病院から離れているそうです。http://society3.2ch.net/test/read.cgi/hosp/1161360294/847)

蛇足ですが優秀な臨床医は看護婦さんの名前も全部知っています。看護婦さんにオーダーするのではなく、看護婦の○○さんにオーダーするのです。これが理解できないていないと、オーダーした伝票が正しくとも、相手が新人看護婦ならば間違って受け取られる可能性などは大いにあります。もちろん、看護婦さんによって外来での対応も変わってきます。

経時的な結果と行為の因果関係であれば、どの時点でCTをとろうがそう関係なかったと思います。痙攣をおこした後にしぼれば、CTなど本当はどうでもよくて至急搬送優先でいいでしょう。
CTが撮れたかどうかも隣に技師が住んでいる可能性もあれば、1時間以上のこともある。この病院が一番条件が悪かったとしての議論に意味があるでしょうか。
医師にとってあるべき可能性のうちに一番自分の都合のよい可能性を選んで議論していないでしょうか。
僕が本当にいいたいことは、当事者のしたことが正しかったと強弁することではない、症例検討をすることでもない。
僕は、頭痛、嘔吐、意識障害(今でも失神だというのはやぶです)があった、そこにもしかしたらある医師は何か単純でないものを感じ、ある医師は深刻でないと感じた。こういった判断の違いがある。僕は今あえてどちらが正しかったと書かないし、内科コンサルトをした産科医師に全く非はないと思う。胸痛の患者がいて循環器が大丈夫といえば僕も安心してねます。じゃ、内科医が悪いのか、内科の領域は広くて弱い部分があるのはしかたがない。一般的な内科一人当直ではすべてのことがらに対してベストな判断ができるはずはない。それがしくみなのだということです。意識障害は神経内科をやっていると呼ばれますが、ほんとうに腹が立ちます。たいてい本来は内科疾患なのにきちんと診て呼んでくださる先生は少ないのだから。でもそれが世界最高かもしれない日本の医師のレベルだと言うことです。僕も専門外に関しては同等のレベルですが。
だから、判断の誤りはなかったということでなく判断の誤りは常にあるのだ。それを決して罰してはいけないというのが一人一人の医師の実力であり、現状なのだということだと言いたかったわけです。
臨床癧20年で臨床を未だよく知らない医師の繰り言かもしれません。

こんにちは、謹慎明けさん。
整形Aです。

僕も、病院の検査体制を云々することは意味がないと思います。

おそらく大淀病院でも、急患、急変患者への対応を夜間でも可能なかぎりやっていたでしょうし、やれる体制を築いていた筈です。
夜中にCTが撮れるようになるまで何十分かかるとか、技師が遠くに住んでいるとか・・・仮にの話ですが、そういったことはある意味、その病院で働く医師やそのほかの医療従事者に失礼な話です。

たとえば40〜70歳位の人が頭痛と意識障害で救急外来を受診したとします。これでCTの器械はあるけど技師が遠くに住んでいるので撮れない、なんてことは決して言いませんよね。
仮に脳外科医がいなくたって、最低CTは撮るんじゃありませんか。

今回の大淀病院でCTを撮らなかったことを、検査体制の問題にしてしまうことは、逆に医師や病院の立場を悪くしてしまう論議だと思います。
いや実際にそうであったとすれば、そういう体制にしてしまった病院の非は免れないでしょう。

僕は、32歳という若さ、妊婦、実際の症状(頭痛、意識障害、痙攣)、既往歴などから最終的に医師がどう考え、どう対応したか、という点にしぼって考えるべきだと思います。
誰かが言っていましたが、妊娠に伴う脳内出血の確率は、約1万件に1件だとか。
その確率と症状から考えて、脳内出血が第一選択なのか?
やはり子癇を疑う方が合理的なのではないか。

医師がそう考えて、それに基づいて対応することは当然のことであり、そうなればCTを撮るより搬送が先というのも、合理的な選択です。
これは決して非難されるべきことではないと思います。

そもそも脳内出血であれ子癇であれ、胎児の娩出は絶対に行なわなければならないのです。産科医である主治医が「自分のところではできない」と判断するのであれば、搬送以外方法はないわけで、その時点でCTを撮って頭の状態を確認するのは、検査のための検査(治療に結びつかない検査)になる可能性だってあったわけです。

今回「CTを撮らなかったから誤診をした」というマスコミなどの報道は不正確ですね。院長も似たような発言をしていますが、決して「誤診」ではありません。
診断は確定していないけれど一番疑わしい疾患と仮定した場合、当院では対応できなそうだったので患者と胎児のことを考えて「搬送を優先した」ですよね。
緊急時の対応として、ベストを尽くしたと言っていいんじゃないですか。

>No.137 謹慎明けさん、No.138 整形Aさん
>この病院が一番条件が悪かったとしての議論に意味があるでしょうか。
事実が分からない以上は、可能性の幅を広げて議論するのが当然と思われます。「2時間云々」という話も、それを事実と決めつけて議論している方はいらっしゃらないと思います。あくまでもそういう情報もある、ということでしょうね。

>僕も、病院の検査体制を云々することは意味がないと思います。
捜査の段階になれば実際的に可能な対応を怠ったかどうかは必ず焦点になります。警察まで動いているらしい、という情報の元に議論しているので、「意味がない」というのはどうかと思います。そもそも「意味がある」というのは何に対してかを考えるべきです。医療の一般的実態や医者の一般的思考法を述べても無意味な場合だってあると思います。

>仮にの話ですが、そういったことはある意味、その病院で働く医師やそのほかの医療従事者に失礼な話です。
何故でしょう?例えば放射線技師が2,3人しかいなければ宅直制になるのも仕方がないでしょう。それを周囲が認めることが失礼とは思えません。

>これでCTの器械はあるけど技師が遠くに住んでいるので撮れない、なんてことは決して言いませんよね。
自分の病院ではCTを撮るまで2時間かかり、麻酔科がいなくて脳外科医も一人しかいなければ、そして10分で移動できる病院には体制が整っているなら、そちらの病院を紹介するのが正しい態度で、私なら「ならばCTを撮りましょう」なんて絶対に言いません。

>検査体制の問題にしてしまうことは、逆に医師や病院の立場を悪くしてしまう論議
これも違うでしょうね。町が金を出さなければきちんとした体制なんて取りようがありません。限られた体制で現実的な対応を余儀なくされている方々の事情を察することが、何故立場を悪くするとお考えなのか?理解できません。

>32歳という若さ、妊婦、実際の症状(頭痛、意識障害、痙攣)、既往歴などから最終的に医師がどう考え、どう対応したか、という点にしぼって考えるべきだと思います。
「産婦人科医ならこう考えて行動する」「内科医なら・・」「脳外科医なら・・」この時点で個別の条件が入るので既に一般論ではありません。個別論である以上、対応した病院の事情もまた考慮すべきだと思います。

個人的意見ですが:

医療事故に対して単に医学的妥当性、司法的妥当性といった観点のみならず、報道に対する医学的な面からの評価と言うことに昨今興味があります。何が問題で訴訟にまでなったのかすら理解できないような不十分あるいは幼稚な報道が昨今目につき、扇情的な見出しのみが一般市民に訴求しているという現状を憂慮しています。

場所柄医療問題を語る上で「医療対司法」あるいは「医療対患者(地域)」という視点が多いわけですが、そろそろ「医療対マスコミ」という観点で語るということも必要なのかという気がしています。

もう出張に行くのですが。
整形Aさん、おひさしぶりです。僻地外科医さんの掲示板ではお世話になりました。


因果関係がなければ、責任を問われないというのであるし、結果が異なるので違う話として聞いてもらってもいいのですが、痙攣がなくそのまま心停止になっていた可能性はなかったですか。痙攣があったから重大事態に気づいたとみなさんは思っていますよね。

要は僕の書き方も悪かったし、みなさんと最初から認識が違ったのかもしれませんが、痙攣後のことは問題にしてないのです。その後は必死でしょう。でも最初の状態、頭痛、嘔吐、意識障害(回復しない)この状態で僕はいくつかの鑑別診断を思いつきます。診断によってこの時点では方針が異なる可能性はあるのです。


言葉の説明のみ書きます。失神とは短期間に意識回復する状態です。意識回復していないのに失神であるという診断はできません。
vasovagal reflexは迷走神経反射によって血管が開き、血圧が低下、脳血流
脳血流の低下によっておこる意識障害です。


こんにちは、ヤブ医者さん。
整形Aです。

大淀病院の夜間の検査体制がどうなっていたか、はっきりしたことはわからない状況では推測の域をでません。
色々推測したところで、当事者が出てしゃべってくれないかぎり正解はわかりません。おそらく緘口令が出ていて、しゃべりたくてもしゃべれないのだろうと思います。

もし大淀病院では、きちんとした体制ができていたとしたらどうですか?
検査体制に不備があったために本来やりたい検査、治療に必要な検査をやれずに患者さんを死に至らしめた・・・と言われたら、病院のスタッフはさぞかし悔しい思いをしていることでしょう。
そして同じ思いは亡くなった患者さんの遺族こそもっと強く感じるでしょう。

僕も僻地で実際に勤務したことがあります。
そこの病院では、放射線技師は2人しかいませんでしたが、日曜休日でも夜中でも、必要であれば出てきてレントゲン写真を撮ってくれました。
彼らは医療従事者としてのプロ意識を持って仕事をしていました。
大淀病院のスタッフもそうであろう言うのは、そんな僕のささやかな経験からに過ぎないですが・・・。

もちろん夜間という制約はありますが、医師が本当に必要だと思った検査は、検査体制の不備があろうと強固に主張すべきです。その上で機能しなかったら、それこそシステムの問題として、病院管理者に改善を要求すべきではないでしょうか。

僕が申し上げたいのは、大淀病院の医師がCTを依頼しなかったのは、別に検査体制を慮ったからではない。単に、診察したその時点その時点で、「内科医に対診をしてもらう」「経過を見る」「仮眠をとる」「抗痙攣剤を投与する」「搬送する」が患者さんにとってベストと思われたからそうしたのであろう、ということなのです。

> No.113 しまさん
> 患者の問題というより病院のシステムの問題
そう言う側面もありますが、患者のモラルも問題だと思いますよ。理解の良い方は紹介状の必要性を訴えればすぐに分かってもらえるので次の来院の時に紹介状を持ってきてもらえます(中には前の主治医とトラブりたくないから持ってこないという強者も結構多くいますが)。
しかし、どう説明しても「何故必要なのか」と言う人が3割くらいいます。こういう人たちは自分の頭の中に固定観念を持っていて自分の考えていることは絶対に正しいと思っているのでしょう。こういう人にはもう何を言っても無駄なので、最悪、死亡事故が起きてもあなたの責任ですよ、と釘を刺した上でカルテに記載し、よほどひどい患者の場合にはサインをカルテ上にしてもらいます。そして得てして紹介状云々に関係なく、事務上のトラブルを引き起こすのです(事務が無愛想だと投書をしたり)。アメリカならこのような患者は即出て行ってもらうでしょう(日本では正当な理由がない限り診療拒否してはならないので難しい)。
特にカテーテルの検査をすでに行い、ステントを入れたかどうか分からない患者や、脳梗塞があるのに本人が認識していない例など事故の可能性が高いと思われます。
とはいえ、病院の増患者対策により、有名国立大学病院でさえ紹介状無しの患者を積極的に受け入れているフシがあります。しかし、これも矛盾しており、このような病院では紹介率が減ると診療報酬が減らされます。どちらかというと増収ではなく(実際には幻臭になりかねないため)人気取りのためと私は勘ぐっております。こうした病院の現場を無視した対策が事故を減らすことの出来ない一因になっているような気がしてなりません。
ということで、私は病院だけでなく、患者のモラルも原因であり、それを野放しにしているマスコミや行政にも責任があると思っております。

> 症例検討について
いのげさんが語ったので追加を。症例検討会では傍観している医師が主治医を批判すると言うことは頻繁です。しかし、結局は「原因はよく分からなかったね」で終わってしまうことが多いのです。それでも反省をし、少しずつ知識と経験を蓄えることによって将来に生かそうとする場なのです。従って、その結果が裁判の証拠に使われると言うことは全くナンセンスなのです。あくまでも参考程度にとどめておくべきことなのです。

> No.138 整形Aさん
私自身、今までの論調を訂正するようで申し訳ありませんが、誤診かどうかは結局のところ確定診断に至らなかったので当事者しか分かりませんね。誤診であるとも言い切れないし、誤診では無いとも言い切れないし。私が誤診であると初めの頃に言い放ったのは、産科医が脳障害ではなく子癇発作であると言ったという情報のためです。これが正しいのかどうか分かりませんが、その後、子癇に脳出血を合併することから誤診であるとは言い切れなくなってしまいました。でも、もしかしたら誤診しているかもしれませんよ。主治医が脳出血を念頭に置かなかったら合併症云々に関係なく誤診だと私は思いますよ。
とはいえ、むやみに誤診という言葉を使うべきではないのかもしれません。要は、皆さんは誤診という言葉が医師にとって日常茶飯事であり、医学の限界を示しているものであり、それを避けて通れないということが理解されていないのであれば、世間に誤解を与えるきっかけになるのをおそれているのでしょうか。
非医療者の方々の誤診という言葉の印象・理解度を是非知りたいです。

ER型救急を主として従事している医師です。初めてコメントします。

>非医療者の方々の誤診という言葉の印象・理解度を是非知りたいです

かの有名な東大の沖中教授の定年退官の講義で言われた誤診率のエピソードが参考になろうかと思います。
(ttp://www.toranomon.gr.jp/site/view/contview.jsp?cateid=23&id=139&page=1)
それで判定しての誤診率は14.2%であった1)−3)。これは広く大きな反響を呼んだ。ある記事の表現によれば,「われわれ患者はその率の高いのに驚き,一般の医師はその低いのに感動した」のだった。

自分も誤診します。診断に100%正診はありえません。医師の能力ではなく、固体の不確実性に起因するからです。ただし、日常診療では、患者側に「誤診でしたね」といわせる余地のないように、いろいろ工夫する努力はしています。

今回の事例における医療者側の判断の是非については、医師の裁量の範囲内のことであり、その是非を正確な事実関係を知りえない部外者がとやかくいえるものではないものだと思います。

結果が悪かったということで、どうしてこれほどまでに我々医療者が非難を受けないといけないのか?それが、不思議かつ恐ろしくてかないません。非医療者の中には、医師の言い訳だと糾弾したくなるかたもおられるかもしれませんが、多くの物言わぬ医師たちは、真摯にかつ悪い結果のおきないようにあたりまえの努力をしていると思います。結果、多くの命が救われているのでないのでしょうか?しかしそれは決して公にはならない。マスコミは、当たり前のことは記事にしませんからね。

はじめまして。皆様の真摯なカキコミを興味深く拝見しておりました。

>非医療者の方々の誤診という言葉の印象・理解度を是非知りたいです

一般の方々にすれば「誤診」の「誤」は誤った,間違ったという意味の「誤」であり,すなわち「正しい診断を間違えた」という意味になり,「医療ミス」という受け止め方をされる方が多いような気がします。
つまり今回のことを「誤診である」ということは医療ミスがあった」とほぼ同意義で捉えられる可能性があると思います。

ためしにgoogleで「誤診」で検索するとBlogその他で「許せない!」とか,「誤診=医療ミス」といったことを書かれているのがひっかかります。

「誤診」と名のつく本をあつめたページをみつけました。
一般的な「誤診」という言葉のイメージがつかみやすいかと思います。

http://wiki.livedoor.jp/walkinglint/d/%B8%ED%BF%C7

用語について、
やはり、皆さんが指摘されるように、『誤診』というのは不適切用語です。
これは、マスコミが好んで使っていると言うより、医者自身が、不用意に
頻繁に使用していたと思います。

正確に表現するなら、『仮診断の変更を要する』と言うことだと思います。
鑑別診断中の、すなわち作業仮説としての『仮診断』ですから。
あえて言うなら、『誤仮診』となります。

非医療者のために、追加すると、
いわゆる誤診であっても、それは、治療が正反対になるようなものではなくて、治療は同じだけどいわゆる誤診というものの方が、治療が正反対になるようなものに比べて、圧倒的に多いと言うことを、理解して頂きたいと思います。

たとえてみれば、本当の色は、『藍色』なのを『青色』と判断した場合も
いわゆる誤診であって、正解は『藍色』であっても、医者によっては、
『スカイブルー』、『青色』、『紺色』、『群青色』と誤診する。しかし、赤色や
オレンジ色と誤診しているわけではない。

非医療者は、治療の方向性や予後が大きく異なる『誤診』の方と誤解しやすいのではと思います。

非医療者に強調したい、もう一つの点は、疾患の領域によって、疾患のメカニズムの理解の程度は大きく異なっており、私はこれを『医学の不均等発展』と勝手に呼んでいるのですが、そのように、メカニズム不明な疾患がまだ多く存在している。疾患名が正確に判ったとしても、治療法や予後が不明なものもある。となると、医者は診断を正確にすることよりも、治療の方向性が正しいことを優先し、それが患者さんの利益につながります。

疾患名の診断の正確さよりも、仮診断を付けて、それがたとえ異なっていたとしても、正しい治療的アプローチとなる方向を優先しているということを理解して欲しいと思います。

治療的アプローチの全く異なる場合も、無いわけではありませんが、数としては随分少なくなっていると思います。

なるほど、そう言うように考えたことはありません。
是非その他の方の「誤診」という言葉に対する解釈を聞いてみたいものです。

私なんかは患者に説明するとき、「風邪の患者をみて風邪と一発で診断できる医者は世の中に一人もいません。いるとしたらその人は神か偽医者でしょう。後から考えたら風邪じゃなくて肝炎とかエイズだったと間違えるケースもどんなに名医でもそういう例が存在します。だから誤診というのは起きて当たり前のことだし、日常茶飯事ですし、悪いことではありません。」と説明します。ともするとこのようなたとえは間違っているかもしれませんね。
言うまでもなく、風邪は除外診断であり、初診で確定診断できる医師はいません。つまり、多くは誤診の可能性をはらんでいると私は今まで思っていました。でも、最近は風邪と診断するキットがあるとか無いとかいう噂も聞きましたが・・・。それでも100%診断するのは難しいですね。

> 座位臥位立位さん  (No.131のコメントについて)

 亀レスの上に末尾の部分だけ取り上げて恐縮なのですが。

 「リピーター医者や犯罪的医者は、我々も糾弾しますよ」というところについて、これは、問題のある医師を選別し、批判するシステムが既にあって、ちゃんと機能しているということなのでしょうか? システムというのが大げさであれば、問題のある医師を排除したり再教育したりする慣行とか風潮という程度でもいいのですが。とにかく、前提として、糾弾すべき対象をどう選び出すか、という難題があると思われます。

 問題のある医師や医療行為を発見・選別することについて、司法やマスコミにその役割を期待することはできない、かえって有害であるという意見が、ここにおられる医師の方の大半のお考えなのだろうと認識しています。だとすると、リピーター医師を適切に発見するにはどうしたらいいのかなあ、と。だいぶ前にどなたかが説明して下さったかも知れませんが・・・・。

 裁判の件についていうと、「言いがかり的な請求」というのが色々議論されてますけど、「言いがかり的な請求」があるのと同じように、中には、客観的には過失があるのに「言い逃れ的な反論」をしているケースもあるはずだと思うわけです。中には、です。別に、医師や病院の倫理がどうとかいうのではなくて、社会の現象として、一定のパーセンテージではそういうこともあるだろう、ということです。

 で、問題は、医療訴訟の原告や裁判所(すなわち非専門家)には、「言い逃れ的な反論」なのか「まっとうな反論」なのかの区別がすぐにはつかない、というところでして・・・確実に区別をつける方法があれば患者も病院も不毛な応酬をしなくて済むんですけどね。結局は、医療行為の評価をしてくれる中立的な機関があるといい、というところに行き着くのでしょうか。

 更にアチコチ話が飛びます(すみません・・・・)。老人の医者さんがNo.140で指摘されたとおり、マスコミとの関係を考察することは非常に大切だと思います。最初から「対」という構図にする必要もないと思いますが(あちらは批判するのが商売みたいなものですし)。しかし、マスコミの立場を代弁してくれる人がいそうにありませんね。残念ながら。

>座位臥位立位さん
>正確に表現するなら、『仮診断の変更を要する』と言うことだと思います。

「仮診断の変更を要する」事自体を問題にするのはおかしいでしょうね。むしろ、「仮診断の変更が必要な時に、最初につけた仮診断を変更しない」と言う方が問題になりやすいかも知れません。

誤診に関しては、結局の所大きな問題ではないかも知れません。こっちの勝手な思いこみかも知れませんが、信頼出来る医師が誤診をしても許せますが、信頼出来ない患者が誤診をしたら許せないでしょうね。


医師に対して私が不信感を持ったのは、陥入爪に対して消毒処置を受けたケースと、陰嚢が痛くて病院に行ったら「異常なし」と言われた。で、次の日に熱と陰嚢の腫れがでたケースくらいでしょうか。もっとも、後者のケースは一日で急変したのかも知れませんが。

>No.135 元研修医さん
>私はペンの暴力だと感じてますが。。。議論を起こすのに記事を捏造して
>一般の人を扇情する必要はあったのでしょうか?

ないと思います。しかし、毎日新聞の報道がなければ、今回のケースが表沙汰にはならなかったと思います。その一点だけを評価しています。この件が取るに足らない事だったら別ですが、医療者も非医療者も大きな関心を寄せていますよね。報道するべき問題であったのは確かであり、毎日新聞が報道しなければ誰も報道しなかったと思います。


理想を言えば、事故が起こった直後に病院が記者会見を行うのが最善だったでしょう。その時に、事実関係を説明して、「原因は調査中、詳細は追って発表する」とでも言っておけば、このように火がついたような報道にはならなかったかも知れません。それができなかったのは、病院側の姿勢もありますし、それを許さなかった社会と司法と報道の限界という事もあるでしょうね。

FFF さん
現在は、書類送検されたり、逮捕されたり、起訴されたり、マスコミに医療過誤として取り上げられたりしたもののうち、我々医者側から見て、それはおかしい、医者を攻めるべきものではないという事案を選択して、支援の会なり、医師会の決議なり、なんらかの形で我々は、抵抗している状況です。これまで勤務医は労働者意識も強くなく、組合もなく、こうした抵抗運動は全く十分ではなくて、他にも多くの不当な医療バッシングがあると考えています。

御指摘のように、特定の医療犯罪に対して、我々の側からの糾弾表明が少ないのは事実です。(学会単位ではしているものもありますが不十分ですね) ですから、それは自浄作用という点で、我々の不十分な欠点ということに成ります。

それら医療犯罪やリピーター医師に対して、第三者機関が線引きをする必要があるでしょうか?少なくとも今は、現実的には、医療冤罪の方まで大きく線引きされて、断罪されている状況ですから、それらの救出で手一杯です。冤罪医師を救出する暇があるなら、これらの悪質な医者を糾弾する態度表明をしなさいと、世間が言うなら、日本医師会がその役割をすべきでしょうね。私は医師会に入ってませんけど。

非医療者から、医者は今まで、傲慢だったのだから、自業自得だと言われるのなら、それは、多くの善良の医者にとって心外なのです。(このブログはFFFさん初め、ご理解のある方が多いのですが)

まだまだ、FFFさんの質問に半分も答えていませんが、それはゆっくりと、お許し下さい。

しまさんへ
>信頼出来ない医者が誤診をしたら許せないでしょうね。

特に痛い思いは嫌ですよね。私もそうです。
私の場合、自分が医者であることを隠して、他科を受診したさい、
医者の言った診断を否定して、その根拠を言ったら、お医者さんが
切れました。
その他、麻酔をして、組織診断をする為に皮下組織をとられたのですが
次の日痛いこと痛いこと。真剣に怨みましたね。
他にも自分の持病が治らないのは本当につらいです。

医者は、このように、他科の患者を常々経験しています。医者は患者の気持ちもわかるということは、こういった経験があるからです。

>座位臥位立位さん

なるほど、思いお言葉、有り難うございます。
しかし、聞くだけで痛んできそうな体験ですね。

>FFFさま(No.149のコメントに対して)

リピーター医師の定義を正確にする必要があると思います。
福島産科医師逮捕問題に関する話のエントリNo.51〜で議論されましたが、
小生もこの数字を見て吃驚したのですが、日本の産科医の生涯訴訟率は40%とされています。するとリピーター(2回以上)は16%、リピーター(3回以上)は6.4%、、、
産科医をもっと訴えるようにすれば、訴訟率も増え、リピーター医師も多く検挙できるでしょう。リピーター医師を捕まえるために訴訟を増やすこと(提起する閾値を下げること)は周産期医療の崩壊と表裏の関係に見えます。
(しかし、こんな環境で働いている産科の先生には本当に敬服いたします。)

リピーターという言葉と重過失あるいは犯罪と言う言葉は分けて考えるべきと思います。

弁護士の先生の仕事を減らすような意見で申し訳ありませんが、正直に言えば、これほどまでに崩壊した地域の周産期医療に訴訟が必要なのかと思います。訴えられないためには診療拒否か、立ち去る(逃散)以外にはないのですから。

>結局は、医療行為の評価をしてくれる中立的な機関があるといい、というところに行き着くのでしょうか。
賛成です。一か八かの原告弁護士を引き受けるより、審査機関を請け負うということは法律家の仕事として成り立たないのでしょうか?

テレビなどではよく商法専門の弁護士や大学教授がコメントする一方で、医療に関してはまだまだ未開拓の分野(専門家がいない)に見えます(素人目には)。医療に関する法律の法整備をするのは法曹の仕事なのでしょうか、それとも学者(大学教授)、それとも行政、官僚、あるいは議員の仕事なのでしょうか?以前から疑問に思っています。

>uchitama さん
法整備は議員の仕事だと思います。誰が議員に働きかけるのかは、患者、医師、薬剤師、看護師等々の当事者であり、誰の声が一番強いかで、どのような法律になるかが決まってくるのでしょうね。

基本的には、法整備は官僚や行政が行うべきではないと考えます。

>整形Aさま(No.142のコメントに対して)
>僕が申し上げたいのは、大淀病院の医師がCTを依頼しなかったのは、別に検査体制を慮ったからではない。単に、診察したその時点その時点で、「内科医に対診をしてもらう」「経過を見る」「仮眠をとる」「抗痙攣剤を投与する」「搬送する」が患者さんにとってベストと思われたからそうしたのであろう、ということなのです。

(少し意見が変わりました。申し訳ありません。)
よく考えるうちに、実はこの産婦人科部長(60代ということから恐らく産科経験40年)の先生は、ある時点で全てを見通していたのではないかと、ふと思いました。
頭部CTだ、鑑別診断だという専門外の医師の浅学な意見より、長年の経験や身体所見などで、少なくとも大淀病院では診れない病態だと(答えはひとつと)見切っていたのではないかと。それがあまりにもハイレベル過ぎたため専門外の医師には理解されにくいのではないかと。
失神(あるいは意識障害)なら、とりあえず頭部CTというのはある程度の医師(現場にいた内科医も)なら思いつくことです。その考えを抑えてまで搬送の決断をした。いや、むしろ何もしないこと(これも治療のうち)の方が勇気の要ることです。それだけの確信があるからこそ現場にいた内科医も黙してその意見に従った。
循環器で言えば、心電図だけ見てすぐに心臓カテーテル検査をやった、採血の結果を待たずに(小生はだめです、待ちます。^^;)。という感覚だったのでしょうか?
ただ、一番想定外だったのは、頼みの奈良県立医大に断られ、さらに18の病院に断られた、裏目に出たということではないかと思うのです。

> uchitama さん  (No.156のコメントについて)

 えっと、「リピーター医師」というのは、訴訟を繰り返し起こされた医師ということではなく、医療過誤(単なる誤信、ミスでなく、医師の目から見ても過失と評価せざるを得ない行為)を繰り返している医師という意味でした。要するに、問題のある医師という程度のことです。誤解を招いたならすみません。趣旨としては、そういう問題のある医師を再教育したり排除したりすることには医師の方も賛成のようだけど、どうやって選別・発見したらいいんですかね、ということであります。

 弁護士の仕事のあり方として望ましいのは、勝つべき事件を受任すること、できれば訴訟を提起するまでもなく問題を解決すること、です。したがって、医療訴訟が原告にとって「一か八か」であるとしたら、弁護士としても好ましいこととはいえません。勝つべき事件とそうでない事件の選別は、医師のみならず、関係者全てにとって重要な問題といえます。

 医療に関する法律の専門家は、たしかに少なそうですね。慶應の古川俊治氏はたまにテレビに出てますけど、まあ、両方の業界から色々言われているようで(笑)。かくいう自分も、古川氏が某所の講演で「そもそもカルテの改竄なんてあるわけないんですけどねー」と述べたのを聞いて以来、不信感が拭えないわけですが・・・・。

 それから、法整備は法律家の仕事ではない、少なくとも本業ではないという認識です。弁護士はそもそも在野の立場であり、弁護士業務に関する法律はともかく、それ以外については影響力は乏しいと思います。弁護士会も、たまに政治色の強いアピールをしては、あっさりスルーされるということを繰り返しています。検事や判事が衆参の法制局や省庁に出向することはありますが、あくまで出向先の仕事を手伝うという感覚であり、検察庁や裁判所の意向を汲んだ法制度を作るとかいうことではなさそうです。

>No.142 整形Aさん
ご丁寧なお返事ありがとうございます。話の続きを致します。

医療の本質から言えば整形Aさんの仰ることは正論だと思います。その点において異論はありません。ただ、私は最悪刑事訴訟に流れ込んだ場合を念頭にコメントしています。

>大淀病院の医師がCTを依頼しなかったのは・・患者さんにとってベストと思われたからそうした
という主張が法廷で通用するか危惧しています。本音を言うと、通用しないと思っています。医者がベストだと信じた行為の結果責任を問われているのが現実だからです。

>病院のスタッフはさぞかし悔しい思いをしていることでしょう。
>亡くなった患者さんの遺族こそもっと強く感じるでしょう。
私も医療従事者ですからこれは理解できているつもりです。しかし、大淀病院の産科医の先生は、日本中から非難を浴び最悪警察・検察が介入する可能性すらあります。この先生が抱える問題は「悔しい思い」とは別次元の大問題だと思います。この観点から、それが正当な主張であれば「無関係」などと言わずに強調すべきであると考えます。

>大淀病院の夜間の検査体制がどうなっていたか、はっきりしたことはわからない状況では推測の域をでません。
実はこれは患者さんの容態や臨床経過に関しても同様に言えることです。ビデオ撮影されていたわけではないので、最後まで水掛け論になる可能性すらあります。一方、放射線技師の当直体制が実際の当直か宅直か、宅直の場合はコールされてから病院までの所用時間はいくらか、などは客観的事実として証明できることです。

>システムの問題として、病院管理者に改善を要求すべき
問題を抱える病院は多く、大勢の医者が改善要求を実際に行い、跳ね返されている場合も多いのではないでしょうか。医学的に主張が正しいだけでは経済的縛りすら簡単には抜け出せないのが現実だと思います。そして今回の件に関しては、今さら言っても遅い、のです。

>もし大淀病院では、きちんとした体制ができていたとしたらどうですか?
その場合には論点が医学的判断の正誤により集中する、ということだろうと思います。ただ、現時点ではあまりきちんとした体制ではないという情報が伝わっているようですね。

> 審査機関を請け負うということは法律家の仕事として成り立たないのでしょうか?(No.156 uchitama さま)

専門審査機関が出来るかどうかも大問題ですが、
審査委員に非医療者をどの程度の割合で入れるかもまた大問題です。
しかし、もし入れると決まれば、仕事を受ける法曹はいるでしょう。
弁護士会から適任者を推薦してもらうとか、公的な機関なら、裁判官を出向させるという手もあります。

弁護士を雇う場合には、常勤ではなく、非常勤(パートタイム)の形態のほうがやりやすいかもしれません。
一般的に、弁護士が弁護士業務を完全に捨て、自分の事務所を閉鎖して、転職することには勇気が必要です。
開業医と同じに考えていただければ分かると思いますが、一旦事務所を閉めてしまったら、顧客が離れて、二度と自分の事務所を再開できないおそれがあるからです。共同事務所で、パートナーが事務所を維持してくれて、また戻れるという立場ならよいのですが。
弁護士が裁判官・検察官に任官することについても、同じ問題がネックになっています。

それで、最近では、いろいろな仕事に、弁護士をパートタイムで雇うというやり方が増えて来ました。
モトケンさんが弁護士として自分の事務所を経営し、かつ、法科大学院で教えておられるのも、その伝です。

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> 基本的には、法整備は官僚や行政が行うべきではないと考えます。(No.157 しま様)
現実には、国会で成立する法律の8割以上が、内閣提出法案です。
しかし、厚生労働省は全くやる気がなさそうですね。

(仮称)医療事故紛争防止法
・医師に対して刑事免責を与える
・専門審査機関を設置し、事故調査と民事紛争解決を訴訟に前置させる
・国庫負担による医療事故無過失賠償制度

というような、実効性ある法律をつくるには、議員を動かすしかないのでは。
まずは、厚生労働委員会所属の議員にアンケートを送るとかして、関心を持ってくれそうな議員を探すのはどうでしょう?

> YUNYUNさん

(仮称)医療事故紛争防止法
・医師に対して刑事免責を与える
・専門審査機関を設置し、事故調査と民事紛争解決を訴訟に前置させる
・国庫負担による医療事故無過失賠償制度

個人的には賛成ですが、国民のコンセンサスを得られるかどうか。そもそも、医師に対して免責というのは現行法でも可能なことではないでしょうか。現に日本でも従来はそうでしたね。アメリカや欧米にこういった法律があるのかどうかは分かりませんが・・・。
医療事故紛争防止は専門審査機関を設置に関する法律の中に組み込んでしまえば良いと思います。
最後の国庫負担による医療事故無過失賠償制度は国としてやる気は全くなさそうですね。確かに議員を動かす、あるいは医師が議員として立候補するというのが一番の解決策と思いますが、忙しい医師が立候補するかどうか。
そう言えば以前、徳州会の医師が参議院に立候補したことがあったように記憶していますが、全く無視されていましたね。大体白衣で政見放送に出ると言うことがおかしいとそのときは思いました。まあ、徳州会は医師の間でもあまり良い感情は持たれていませんが・・・。

周産期医療の崩壊防止に向けてですが、法律で防止すべきか、新たに法を制定するとなるとどのような法か悩んだものですから。

1) 産科医の数を法で増加することが良いのか?
労働・勤務条件の改善が重要と考える。出産をコントロールすることは、法や政府が関与すべきではない。産科医の増加が根本問題となるが、、医師の職業選択の自由が問題となる。
2) 訴訟制限
訴訟をする権利を何人も奪うことは出来ない。

公正な審査機関と言うのも、医療提供者側が先ずは作り、その審査結果を多くの人が妥当であると認めるようになれば、相当の前進が期待できるのではと思う。

但し、大前提は診療報酬が十分でないと仕組みが作れないと思う。経済学で考えれば、供給不安がある場合に、価格は上がる。正常出産は自由診療と了解するから、そうなって良いはずが、そうは思えない。健康保険の出産育児一時金等により実質保険診療のようになっていると言うことなのかとも思う。

愛育病院は高いのかなと思ってもWebから見ると特別に高いわけではない。解らなくなってしまいました。

No.163 売れない経営コンサルタント さん

>正常出産は自由診療
公立病院の出産費用は、異常分娩の保険点数に準じて設定。

出産に関する公立病院によるダンピング

自由競争による価格設定ではない

それからブランド病院と、安い公立病院と医療レベルの差はほとんどないです。ブランドよりも規模が大事ですね。

No.164 元行政さん ありがとうございます。

公立病院はダンピングをして、足を引っ張っているのか。公立病院は、その行政地域の住民サービスとしての医療提供機関であるから、行政政策として赤字となる価格設定も許されると考えます。

ブランド病院は大都市でないと採算が採れない。地方にしわ寄せが行っている。ユニバーサルサービスを公立病院が何とか支えてきたが、もう限界に来ている。維持するのであれば、国レベルの政策(例えば、政府財政援助、健康保険のユニバーサルサービスへの支出)が、必要であると言うことでしょうか。

産科医を魅力ある仕事にするには、何が重要なのだろうと思うのです。

医師のみなさんに聞きたい。

CTの話ですが、僕は自分で今読み返しましたが、やはり痙攣後にCTをとった方がいいとは主張していません。確かに重篤な疾患であって対応できないのであればすぐ搬送でいい、それはそう最初から思っていましたが、そうとれない書き方をしたのは僕の責任です。
僕は僻地外科医さんの掲示板やとりごろうさんの掲示板と異なり、このケースで他の医師からみると問題発言をしているのはひとえに最初の1時間のためです。

この患者さんはどのみち助からなかった。だから、結果と因果関係のある過失はなかったと思います。だからこそ書けるのですが、判断ミスはやはりあったと思います。僕はむしろ内科の先生のだと思いますが。

頭痛、嘔吐、意識障害(1時間半)。意識障害の程度は痛覚に対する反応のみ。これは妊婦であろうがなかろうが、重篤な状態である可能性を示しています。痙攣後の方が問題にされている。けれども痙攣後はしょうがない、そう思います。僕はあくまで痙攣前のことを言っています。

全ての医師を敵にしましょう。
妊婦であれ、妊婦でなくても痛覚に対する反応しかない意識障害が1時間以上続く患者を診て何も感じない医師はばかです。CTがとれなく失神だと思ったとしても、「意識が戻らない場合は連絡をくれ。」と仮眠をするにしても看護師に指示を出すべきでしょう。だいたい、失神なら呼ばれていけばもう意識は戻り始めているものです。神経所見がなかったということを根拠に山のような反論が飛んできそうです。しかし、僕が救急でよばれた経験から言えば、神経に詳しくない先生の所見はそれほどあてにならないものです。

搬送をこの時点で考えていればそれはそれで立派な決断だと思います。
当事者には確かに判断を正確にできないいろいろな事情があり、だいたい僕も間違わなかった保証はない。

日本の医療レベルは低くありません。米国で患者になった自分の経験でもそう思います。しかし、だからといっていろいろな場面で正しく判断をできる医師の数が多くないのは事実です。
僕は責めるつもりはないんです。非医療者からみればなんてことだと思うことでもやってれば必ずミスをしますから。
おまえはどうか。僕でなくて、他のもう少し何かができる先生がこの患者さんを診れば助かったのに、という後悔をずっと思っている事柄が3件あります。今のご時世では逮捕の可能性のある事例だったかもしれません。
能力の問題である事柄、救急などは本当に刑事から免罪にしなければこの世に医師が誰もいなくなるのは事実なのです。それは世界どこでも一緒です。
例えば、僕はここに来ている医師が全て僕の言っていることがおかしいと思ってもいいと思う。それでも僕が正しければ、それが日本の医療レベルだということで現在の医療レベルの水準から問われるミスではないのだから。逆に僕が一人おかしなことを言っているのであればそれはそれでいいことです。


妊婦であれ、妊婦でなくても痛覚に対する反応しかない意識障害が1時間以上続く患者を診て何も感じない医師はばかです。

ここだけ訂正します。
言い過ぎだし当事者の先生へ向けた言葉ではないので。

妊婦であれ、妊婦でなくても痛覚に対する反応しかない意識障害が1時間以上結果として放置してしまったというのはありえる。でもその状況を知って問題がなかったと強弁するのはおかしい。


>No.166 謹慎明けさん
えーっと 自分は先生の主張は医師として至極真っ当なものだと思っていますよ。
ただ、本件に関しての正確な症状・症候とその時間経過が不明なため、CT撮影の是非についての議論は控えていました。

自分の理解としては、頭痛・嘔吐の後、意識消失をきたしたが内科医の診断により失神と判断された。
その後、どのくらいの時間にわたって意識障害が存在したのかは不明。
約1時間半後に強直性の痙攣をきたした。その痙攣はMgで沈静された。
搬送を決断されたが、受け入れ先が長時間決まらなかった。
というものなのですが、失神と診断したからには数分で意識は改善したのだと思っていました。
もし意識が一度も回復することなく1時間以上も経過観察をしていただけなのであれば、先生の仰ることに異を唱えるものは少数だとも思います。

ところで、神経内科・脳外科の先生に質問です。
最初の頭痛の時点から脳出血が起こっていたとして、その後の痙攣はMgが効果あるものなのでしょうか??
これがどうも引っかかっておりまして。

>謹慎明けさん 
内科系医者の単純な質問ですが、

CT撮影時に、お産が始まったり、状態が悪化したら、(痙攀重積発作や、呼吸抑制など)、産科医一人でいったいどうするのですか?

血圧管理、呼吸管理、外科処置、その他もろもろ、全部CT室内で医者一人でやる覚悟ですか?あるいは内科医と産科医の当直医だけでそれらに即応できるのですか?それともその時は、又、病棟にワープするとでもいうのですか?

血液内科さん

罵倒が飛んでくると思ってました。失神の判断はたぶん間違っています。上の記事には「午前1時37分、妊婦は意識が戻らないまま手足が棒のように硬く突っ張る「強直性のけいれん」を起こし、」となっています。もしこの記事ががせだとしても産科医が診て内科医を呼んでいる間に10分以上はたっていると思います。その上で「患者さんは午前0時に頭痛を訴えて失神、ただ痛みに対する反応(顔をしかめる)はあった。」という記述は失神の記述としてやはり不自然です。全て記事を信用しないなら別です。その可能性もあるのかもしれませんが。

座位臥位立位 さん
結果として何をして何をしなかったのかが問題だとは言ってません。CTを痙攣前にとるべきだったと思うけれど、とってなくても上のようには書きません。動かす危険性が大きかったと言われれば納得します。それから痙攣後にとるべきだったとは書いてません。

僕ならどうしたか。わかりません。
神経所見はとれたと思いますが、それにもよります。
少なくともCTをとってはどうかと勧めたとは思います。産婦人科医の先生から産科の特殊性とCTをとりにくい状況からCTをとりたくない、と言われた場合、正解はその時点での搬送先探しだと思いますが、そうできたかわかりません。後出しじゃんけんと言われてもしょうがない。
後出しじゃんけん的にいえば、検査中に亡くなる可能性と検査をして何か対応できる可能性を合理的に考えてどちらをとるかということだと思います。対応できない可能性があるから何もしないというのは違うのではないかと思います。

No.166 謹慎明けさん

>神経所見がなかったということを根拠に山のような反論

専門医の立場からどのような病態だったと推測しますか?先生ならどのような鑑別診断をあげますか?(先生はこの時点なら救命可能性はそれなりにあると思ってますよね)

ちなみに私も血液内科先生と同じような理解でした。

要は、専門外とはいえ、医師の間でもこれだけ意見が沢山でるのに、マスコミや警察、検察、素人に分かるはずがない、ということですな(注:決して知ろうとは口出すなとか、素人を見下しているという意図はございません。間違ったことを言うな、と言いたいのです)。

こんにちは、謹慎明けさん。
整形Aです。

No.141 謹慎明けさんのコメント

>整形Aさん、おひさしぶりです。僻地外科医さんの掲示板ではお世話になりました。

こちらこそ、どうもです。
とりごろうブログ、僻地外科医さんの掲示板からの生き残り(笑)ですね。あと、立木さんとか。YUNYUNさんも名前を連ねていました。
あ、ちなみに僻地外科医さんの掲示板はまだ活動中でした(失礼)。
昔のことのように思いますが、まだ半年くらいしかたっていないんですよね。最近は時の流れが速くって・・・。

No.166 謹慎明けさんのコメント

>この患者さんはどのみち助からなかった。だから、結果と因果関係のある過失はなかったと思います。だからこそ書けるのですが、判断ミスはやはりあったと思います。僕はむしろ内科の先生のだと思いますが。

これは大事な視点です。
今回は「どのみち助からなかった」ケースかもしれませんが、助かるケースもあるかもしれません。助かるケースを確実に助けるためにも、やはり症例検討は必要で、正すべきところは正す必要があります。
ですから、謹慎明けさんの意見は建設的であると思います。

>神経所見がなかったということを根拠に山のような反論が飛んできそうです。

どなたも経験しておられることでしょうが、突然の痛みとともに発症する疾患は血管に何らかの病変が生じたことが多いです。
突然首が痛くなった、と整形を受診した患者さんが実はクモ膜下出血であったこともありました。
この場合、別に神経症状などはありませんでした。意識もしっかりしていました。それでもこういうことはあるのです。
神経症状から脳内病変の有無の判断をするのは難しいと思っています。

今回の症例も、ある時点から頭痛と意識障害をきたしていますので、何らかの出血性病変の可能性は考慮すべきだと思います。そしておそらく現場の医師も考慮したんじゃないかと思います。
ですが、ここからが僕と謹慎明けさんとの違いかと思います。
いくらかでも診断に近づくためにすぐにCTを撮った方がいいのか、少し様子を見ていてもいいのか。

僕は外来で今回のような症状で救急受診した患者さんならば、状況が許すならCTをとるべきだと思います。しかし既に入院していて手元で管理可能な患者さんならば、経過観察というのもありだと思います。
その辺は、主治医の「裁量」の範囲内というのが僕の考えです。
結果的には意識障害が遷延し、さらに痙攣なども生じたので、最初にCTを撮っておけば、ということになるのですが・・・。

ところで以前にも出した疑問なんですが、脳内出血で痙攣というのはよくみられる症状なんでしょうか。

こんにちは、整形Aです。

No.143 yama さんのコメント

>誤診かどうかは結局のところ確定診断に至らなかったので当事者しか分かりませんね。誤診であるとも言い切れないし、誤診では無いとも言い切れないし。

No.147 座位臥位立位さんのコメント

>鑑別診断中の、すなわち作業仮説としての『仮診断』ですから。
>あえて言うなら、『誤仮診』となります。

お二方のおっしゃるとおりだと思います。
CTを撮らないあの時点で、産科医も内科医もはっきりした診断はついていなかったと思います。
一時的な失神であったのか、脳内病変に伴う意識障害であったのか。

仮にCTを撮って、脳内出血を見逃して他の診断を下せば明らかな「誤診」といっていいと思いますが、CTを撮らずに経過観察の段階では、「仮診断」とでも言うべき状況でしょうね。
いつまでも「仮診断」では困りますが、何度も申しますが、経過観察自体が悪いわけではないと思います。

どなたかもおっしゃっていましたが、初期の脳内出血の治療は血圧のコントロールが主体という意見もあります。
「仮診断」に基づいて、血圧の管理をしながら経過を見るのも立派な治療だと思います。

謹慎明けさんの書き方は何故そんなに挑発的なのでしょうかね?明白に間違ったことを強弁しているわけでもないのに、悲壮感を漂わせる必要がよくわかりません。
>全ての医師を敵にしましょう
>医師はばかです(訂正済み)
>山のような反論が飛んできそうです
>ここに来ている医師が全て僕の言っていることがおかしいと思ってもいいと思う
>罵倒が飛んでくると思ってました

ご主張に対する医学的見地からの反論は医者と思われる方々からかなり冷静に出ているようですし、私のような一般人に突っ込むところはありませんが…。謹慎明けさんの表現は「医者がかばいあいをしている中、きちんと医者批判ができる人もいるんだ」といった穿った見方を非医療者(特にマスコミ)に許してしまう危険性を持っていると思います。
先に挙げたような一部の尖った表現だけをもって相手を断罪するマスコミのやり方は、この事件でも明らかになったところですしね。

ここはかなり色々な方に読まれていることですし、冷静な書き方を期待したいところです。
全ての医師を敵にしましょう、ってのは単なる自刃行為ですよ。悲劇のヒーローを気取っても誰も褒めてはくれないのです。

皆様のコメントを拝見するにつけ、自分の無思慮・浅学が実感されますが、同時にこれ程勉強になる機会はなかなかないものだと感激しております。
さて、話が若干わき道にそれ混乱をきたしてしまうかも知れませんが、気になったことを提言させていただきます。
焦点がやはりCTに集中しているようですが、妊婦の意識障害が改善しなかった時点で、その場で簡便に行える診療手段はなかったのでしょうか?(鑑別疾患としてアダムストークスのような心原性疾患、或いは肺梗塞等呼吸器疾患が挙げられないのか、とは思いますが、その時点での詳細なヴァイタルが判らないので敢えて強く疑うべきか迷います。なので割愛します)
例えば、本当に脳出血を疑っていたのであれば、脳圧亢進所見の有無を検索するために、(散瞳しているのでやりやすい)眼底鏡を試みるとか。血ガスを採取してみるとか。勿論、うっ血乳頭や過呼吸の存在といった所見は補助診断的なものですが、積極的に脳出血を疑う材料にはなりますよね。
あともうひとつ。
先日どなたかが、脳卒中に関する学会の推奨基準を提示しておられたと思います。
被核・皮質下・小脳出血に関しては、開頭血腫除去術適応があったと思いますが、それでもランクC1(やっても良いがエビデンスなし)
とのことでした。まして、今回のように患者の意識レベルが昏睡状態にあればD(禁忌)とのこと。
そういったコンセンサスが存在するにもかかわらず、手術に踏み切ったセンターの脳外科医は全く糾弾される必要はないのでしょうか?(このことは、専門医への早急な搬送にどこまで意味があったのか、ということにもつながるかもしれませんが)
それとも、家族は強く手術を望んでおり、術者も真夜中に死力を尽くして頑張ったから、むしろ褒められるべきだ、ということなのでしょうか?
以上、あまり話題に上らなかったことを言ってみました。
なお、僕個人としては勿論、どのような対処があったにせよ患者死亡という結果は不可避だったと考えているのですが。

すいません。今からまた出張です。今度は島に行って難病患者さんの回診です。

>元行政さん
鑑別診断ですか。
助かる可能性のあるCTをとれば、何かできたという可能性は少ないと思います。それから、これは僕が当直していても同じですが、腹部CT胸部CT読める自信ないんです。つまり撮っても読めるのかという問題はあります。みなさんが言うように何かできた可能性は少ないですよ。
頭痛、嘔吐、意識障害であればまず頭蓋内疾患を考えます。この時点では脳出血なしの子癇の可能性もあります。痙攣をおこさないことも子癇では意外に多いのです。状況によってはCTで浮腫があるとすれば(でも内科の先生がよめるとも思えませんが)予防的にマグネシウムを投与。もちろん、この時点で脳出血、くも膜下出血の可能性もあります。この場合はこの時点で搬送に走り出す(2時間早く行動できます。繰り返しますが、結果はおそらく同じであったと思います)。動脈解離性の脳梗塞(痛みのある脳梗塞という意味で)。しかし、何もできなくてもこの時点で脳出血と言われれば、家族も恨みようがなかった気はします。動かしている時に何かおこったらってまた言われそうですが。それから忘れてはならないのは静脈洞血栓症もあります。これは微妙ですね、何かできたか。CTとっても疑ってみないとわからなかったりしますから。ヘパリンもすぐには使えないと思います。妊婦さんの出産前にどうすればいいかすぐに回答できませんが、やはりこの時点で搬送でしょうか。搬送の上、帝切して。
30分以上意識障害が続く、代謝性脳症の可能性を考えるべきだと思います。採血などどれほど対応できたか情報がないのでこの部分わかりません。肺梗塞のようなことも子癇に伴っておこることもありますし、状況により血ガスもとった方がいいと思います。薬によってアンモニアがあがる場合もありますからこれもチェックします。
まだまだありそうですが、薬を大量に服用したかも鑑別に入るでしょう。ヒステリー(心因性)の可能性もあります。
ただ、こんなこと言って血ガスがとれない場合も夜間採血できない場合もみなさんのおっしゃるようにCTをとれない状況もあると思います。失神といって安心してしまったというのが正しいとすればそこに問題があると言いたいだけです。
CTと言い出したから悪いのかもしれないのですが、CTにこだわっている訳ではないです。

整形Aさん
経過観察という判断が産婦人科領域だけでなく意識が回復するかも含めれば、それでいいと僕も思います。
失神でないものを失神といった、それが後の判断を狂わせたというのが僕の理解です。整形Aさんのような判断ならそれでいいと思います。

脳出血に痙攣を伴うことはそう珍しくないと思います。皮質をかむ血管障害にも多いと思います。

ZXSさん。
これから気をつけます。
意識過剰だったかもしれません。

こんにちは、整形Aです。

No.158 uchitama さんのコメント

>頭部CTだ、鑑別診断だという専門外の医師の浅学な意見より、長年の経験や身体所見などで、少なくとも大淀病院では診れない病態だと(答えはひとつと)見切っていたのではないかと。それがあまりにもハイレベル過ぎたため専門外の医師には理解されにくいのではないかと。

なかなか魅力的な考えですが(笑)、我々浅学非才の医師にも理解されない可能性と同様、患者、裁判の場でも理解されないかもしれませんね。

No.160 ヤブ医者 さんのコメント

>>No.142 整形Aさん
>ご丁寧なお返事ありがとうございます。話の続きを致します。

いやあ、すみません。書いていて、自分でもだんだん何を言いたいのかよくわからなくなってしまっていました。
「丁寧なお返事」とフォローいただきありがとうございます。

>>大淀病院の医師がCTを依頼しなかったのは・・患者さんにとってベストと思われたからそうした
>という主張が法廷で通用するか危惧しています。本音を言うと、通用しないと思っています。医者がベストだと信じた行為の結果責任を問われているのが現実だからです。

おっしゃるとおり通りですね。
ここまで、外来が暇なのに任せて連投していますが、「経過観察も立派な治療だ」「CT検査をするかしないかは主治医の裁量だ」といったことが僕の基本的な考えなのですが、それがが患者サイドや法廷の場で通用しない可能性は十分あると思います。
それに対する対案はあるのか?と問われれば、ない、としか言いようがありません。

上記のコメントに引続きヤブ医者さんが述べるように、システム論でいくのも一つの方法かとは思いますが、僕は医療関係者は基本的に性善説(レイシズムといわれそうですが)でいっているものですから、なかなか首肯しがたい面もあって・・・。
ホント、この点(具体的戦術)に関してはどうしたらいいのかわかりません。

>No.170 謹慎明けさん
罵倒したつもりはないんですが、気分を悪くされたのなら謝ります。
報道のみからの判断のため詳細が分かりませんが、自分も失神ではないと思っています。というか、失神と判断した根拠が記事からは読み取れない・・これは新聞記事なので、しかたない面もあると思いますが。
そして同じように、最初から脳出血だったと断定する材料も未だ乏しいように感じています。
>No.173 整形Aさん
>ところで以前にも出した疑問なんですが、脳内出血で痙攣というのはよくみられる症状なんでしょうか。
通常の高血圧性の脳内出血では「まれ」なんじゃないでしょうか。自分も専門外なので、あやふやですが。
皮質下とか脳室内出血とか・・そんな状況のときにみられるような??(間違っていたらすみません)。
で、そんな状況の痙攣にもMgが効果あるのかどうかが気になっているのですが・・使ったことあるひといませんよねぇ?(笑)。

No.177 謹慎明けさん

ご回答ありがとうございました。神経を専門としない内科医の私の鑑別と大きな差はないようですね。

結局先生が問題とされているのは、失神という診断のように思えます。そして失神という判断を擁護する私たちということでしょうか。
先生がその部分に拘っていることがあまりピンと来ないのですよ。確定診断でない状況では仮診断であるわけで、分娩経過中に不可思議な状況に出くわした産科医及び内科医が単に経過を見ようと考えたこと以上の意味はないように思えます。(もちろん強い意識障害が痙攣時まで続いたとしたならば、観察不足の可能性は否定はしません)
逆に私や何人かの医師は、失神という言葉から、意識障害の強さと持続の方を疑っただけですから(痛みに反応したと痛みにしか反応しなかったは同義ではありませんし)、先生の意見を何としても否定するという意欲はないです。(そもそも意見の違い自体あまり感じないですから)

>No.172 yama さん
>要は、専門外とはいえ、医師の間でもこれだけ意見が沢山でるのに、
>マスコミや警察、検察、素人に分かるはずがない、ということですな


これだけの意見を目に触れる機会がないですからね。目に触れさえすれば「このような意見が医師同士で交わされている以上、素人が口を挟む余地はないな」と思うのですが、残念なことに専門家同士の議論は目に触れる機会が少ないのですね。

>No.161 YUNYUN さん

「医療事故紛争防止法」のような、他省庁に広く影響がでるような法律を、厚労省が単独で立案するのは現実的ではないと思います。やはり、政治が利害調整をし、政治がトップダウンで決めるべきではないでしょうか。

何より、立法は行政ではなく、建前上は議員の仕事ですよね。


>まずは、厚生労働委員会所属の議員にアンケートを送るとかして

族議員が機能していれば機動的にできたかも知れませんが。
医療崩壊の一つの要因として、族議員の崩壊があるのかも知れませんね。

>No.160 ヤブ医者 さん
>医者がベストだと信じた行為の結果責任を問われているのが現実だからです。

法廷で問われているのは、結果責任ではなくベストを尽くしたかどうかが問われていると思います。また、結果責任が問われているのなら、医療訴訟で常に被告側が厳しい判決を受けることになりますよね。


整形Aさんの言葉を借りれば、「経過観察と看過」をどう判別するのか、「医師の裁量と怠慢」をどう判別するのか、でしょうね。もちろんこれらの事は主観的なものでしょうから、第三者が判別することができるわけがない。しかし、裁判の場では、第三者の、それも素人が判別しなければならない。その辺りに矛盾があるのだと思います。


ただ、これは仮に第三者機関ができ、専門家が判断するとしても難しいでしょうね。ベストを尽くしたか尽くさないか、数値化するか、マニュアル化するのも一つの手だとは思いますが、難しいことになるのは間違いないですね。

>謹慎明けさま
事後の症例検討という意味において先生の意見を尊重したいと思いますが、医療事故における予見可能性の検討であるならば、鑑別診断を並べたり、いくつかの可能性を想定することはもう少し慎重にすべきものと思います。あるいは、意見として予めそう前置きをすべきと思います。

ましてや、このブログの他のエントリでは期待権(因果関係が無くて可能性が有る)の侵害までもが医療側敗訴の原因となっていますから。


もう一度、いのげさんのコメント(No.133)を載せておきます。
>院内検討会ははっきり言って今後の知識蓄積のためのものですからretrospective 後ろ向きな結果論でいいんです.因果関係検討も厳密に行いません.そういう意味でもどうしても医師に厳しい結論になります.
刑事民事いわゆる世間的な責任論としての検討は担当医の予見可能性の検討ですから結果が見える前の時点のprospective 前向きな前提認識に基づく必要が有るのです.因果関係が無ければ過失であるとも言えない.
一般人のみなさんや司直に院内検討会の内容を公開することは,両者の前提の違いを踏まえない混同を招きます.その判断力や認識が根本的に欠落しているからです.福島県大野病院事件の例で全く同じ事が言えると思ってます.


予見可能性という議論では、夜間、救急、専門外、辺境地の病院(放射線科技師の当直のない)という状況をしっかりと考慮して、何を最優先すべきか?ということであり、診断を優先するのか、重症度などを考えまず搬送を優先するのか、ということであり、小生としては概ね大淀病院の産婦人科部長や内科当直の考えを支持します。
あるいは、小生自身の意見はもっと逃げるようで情けないのですが、
>子癇による失神、(もちろん脳出血も)は診たことがありません。したがって、その病態も理解しておらず、全くお手上げです。小生の場合、素直に未経験を認め、3次救急の病院への搬送を勧めると思います。(No.109のコメント)

No.184 しま さん
>法廷で問われているのは、結果責任ではなくベストを尽くしたかどうかが問われていると思います。
私もこのご意見には全く異論がありません。私が書いたのは、医者がベストだと「信じた」行為の結果責任、であって客観的にベストを尽くしたかどうかではないのです。そして、ベストを尽くしたかどうか判断するのは、医学的知識もセンスも極めて乏しい人達であることが最大の問題点であると思っています。

>法廷で問われているのは、結果責任ではなくベストを尽くしたかどうかが問われていると思います。

「結果責任」≒旧過失論(因果関係重視)
「ベストを尽くしたかどうか」≒新過失論(注意義務重視:行為無価値論)
「なんとなくヤバイと思ってたんじゃないか」≒新々過失論(危惧説)
「重症と認識していたか」≒修正旧過失論

といったところでしょうか うーん過失論は難しい…
現代の主流は新過失論と修正旧過失論だそうで
実は専門家の間でも微妙に解釈の意見が分かれるそうです

>No.166 謹慎明けさんのコメント
先生のおっしゃることは、何ら違和感がありません。
問題点を提起して、改善点を探ることは、すべての人の利益になるはずです。
それができない社会ならば、医療崩壊など、まったくの必然と思われます。


>No.176 いなかの内科勤務医さんのコメント
>その場で簡便に行える診療手段はなかったのでしょうか?

すべては、「脳内病変を疑う」ことから始まると思います。
その上で、
1.意識レベル:JCS―I桁:自発開眼、II桁:刺激で開眼、III桁:痛み刺激でも開眼せず
2.麻痺の有無:痛みを加えた時の手足の反応や、腕を顔面の真上に持っていき、腕を離した時に顔面を避けようとするかどうか、など
3.眼球所見:瞳孔不同、対光反射、眼球偏奇、など

を評価(慣れれば30秒ほど)→頭部CTという手順だと思います。

神経所見だけでは、脳出血なのか脳梗塞なのかは、はたまた子癇発作に伴う意識障害なのかを判断することは、脳外科医や神経内科医でも不可能です。
そのため、一般論として治療方針を決定するためにCTは必須です。

ただし、CTを撮影したとしても、出血であれば一目瞭然なのですが、もし異常が無かった場合は、「これは脳梗塞なのか、子癇なのか?」と本気で悩むことと思います。
もちろん、脳出血であれ、脳梗塞であれ、子癇発作であれ、妊婦と児の両方に生命の危険が差し迫っていることは確かで、一刻も早く体制の整った施設へ送らなければならないというという点では結論は同じです。
また子癇でも死亡があることから、脳出血が判ったとしても「極めて危険な状態である」ことは同じだと思います。


>今回のように患者の意識レベルが昏睡状態にあればD(禁忌)とのこと。
そういったコンセンサスが存在するにもかかわらず、手術に踏み切ったセンターの脳外科医は全く糾弾される必要はないのでしょうか?

深昏睡(すなわちJCS300)であったかどうかについては情報が無いのでわかりませんが、被殻―視床の混合型出血で脳室内穿破もあったことから、JCSで100〜300であったとは想像します。
この方の手術は開頭血腫除去ではなく、脳室体外ドレナージです(ちなみに1900点=手術手技料\19,000のはず)。
これは、ガイドラインに沿って、開頭血腫除去術を行わず(推奨レベルD)、脳室内に穿破した出血に対するドレナージを行った(推奨レベルC1)という評価で良いと思います。

参考になれば幸いです。

脳外科医(留学中)様
門外漢の私にも分かりやすい丁寧なご説明、ありがとうございました。
勉強になります。

所詮、スポーツ新聞なんてこの程度なんですね。レベルの低いこと低いこと。恥を知れ、とはこちらの方こそ言いたいですね。下記にリンクを張っておきます。
http://blog.nikkansports.com//nikkansports/writer/archives/2006/10/post_565.html
「よく調べもしないでこの情報過多の時代に自分が理解できる程度の低いレベルの知識のみを手に入れ、レベルの低い頭で浅はかに考え、一方的なコメントを大衆が読む新聞に載せるなんて、無意味な医療叩きを先導しているのではないか?可能な限り情報を収集し、客観的に物事を判断しないなんてジャーナリズムの仁義にも欠ける!恥を知れ!この無知野郎!」と言われても仕方ないですよ、日刊スポーツの井上真さん。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200610250040.html

こんな記事を見つけました。
家族の気持ちを記事にしてまいます。
「主治医を責めるつもりはないが・・・」という文書も見られます。

何がいいたんでしょうか? はっきりと自分らの報道の非をいさぎよく認めてほしいと感じます。

No.191 ER医のはしくれさんが紹介されておられる朝日の記事を読みました。

「ただ、何があったのかきちんと説明してほしい」と夫の晋輔さんが言ったとのことですが、説明がなされていないのでしょうか?それとも、このブログ程度の情報は聞いているが、それでも未だ納得がいかない、気持ちの整理が出来ないと言うことでしょうか?

私には、当然そんな経験(妻が病院で突然亡くなる)をしたことはなく、何がどうなっているのかなと思ったものですから。

説明は必要なんでしょうが、まずは症例検討と事実確認が必要でしょう。それでも結論は得にくいと思いますから、「もうしもこうしていれば」という例えはできないと思います。歴史にifは無いとはよく言ったものです。

超長文コピペスマソ。
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701 名前: 卵の名無しさん Mail: 投稿日: 2006/10/27(金) 02:57:51 ID: /4SoIfgn0
最終報告きましたm3より転記

最終の報告

ここ2,3日で私自身が知りえた事を書きます。たぶんこれ以上はもう解らないと思います。

妊娠中
(1)最終月経は平成17年10月23日より5日間。近くの開業医で妊娠と診断され、
同年12月20日大淀病院産婦人科初診。
(2)初診時子宮の後壁に28*18の筋腫核指摘。既往歴、家族暦には特記すべきことなし。
(3)同年12月31日、感冒症状あることと、悪阻強く、何度も嘔吐するため、
本人より病院に電話があり、点滴を希望される。当直医指示により点滴を行う。
この悪阻症状は 2月まで続き、そのため時々点滴を受けた。
(4)妊娠経過中はきっちり指示どおり来院、同病院で行われた母親学級も3回きっちり
受講した。妊娠経過は順調で血圧も高くなく、96- 118/50-60 mmHg で経過しPIHの所見も
なかった。他の検査、超音波やX-ray film によるpelviometry も行われたが新しい筋腫核が
もうひとつ見つかったぐらいで、ほとんど異常なく経過した。また分娩は夫立会いを希望し、
所定の承諾書に署名捺印を行った。
(5)同年7月(妊娠37週)の外来受診時、時々ひどい嘔吐があることを訴える。
(6)妊娠40週頃2回行われたnon-stress testもreactive であった。

入院以後
(1)妊娠41週超で誘発目的にて入院。失神に至るまでは、おおむね今までの書き込みの通りである。
誘発開始(09:40)よりPGE服用終了 (14:45)まで産科病棟師長で助産師である経験31年近い助産師が
ベッドサイドに付き添い刑事的に内診、バイタルチェック、CTGのチェックを行い看護記録に記載あり。
(2)(17:00)準夜勤務の助産師(経験20年)に交代。陣痛は2分おきと患者応答あり。子宮口3cm開大。
(3)(17:20)入院以来最初の嘔吐あり。(胃液様)show(+)
陣痛間歇2分、発作20?30秒。助産師より呼吸法を指導す。fetal wellbeing 良好。患者「痛い、痛い」と
声を出している。
(4)陣痛と悪心、嘔吐あるため夕食摂取せず。かわりにポカリスエットを十分摂取している。
(18:00) CTG で異常所見なし。あいかわらず「痛い、痛い」と訴えあり

703 名前: 卵の名無しさん Mail: 投稿日: 2006/10/27(金) 03:00:38 ID: /4SoIfgn0
(5)(21:30)胃液様嘔吐あり。ポカリスエットを摂取してはいるが、嘔吐が何回もあるので、
ルート確保も兼ねて、5% glucose 500ml 点滴開始。(21:40) 子宮口4cm開大。児心音良好。
(6)(22:00)胃液様嘔吐あり。(23:00) 発汗多い。「もういや、家に帰りたい」との訴えあり。
血性帯下を認める。
児心音良好。
(7)(0:00)こめかみが痛いとの訴えあり。発汗を認める。脱水気味。BP 155/84 HR74/min.。
産婦人科医師に報告。点滴をnormal saline 500ml に変更指示あり。
(8)(0:10)胃液嘔吐あり。産婦人科医師に報告。プリンペラン1A 側管より投与の指示あり。
よびかけに応答があり、開眼する。
(9)(0:14)突然の意識消失、応答に返事なし。SPO2 97%,
産婦人科医師に報告、すぐ来室。BP147/73 HR73/min.
産婦人科医師の診察。瞳孔、左右差なし。対光反射もあり偏心も認めない。血圧も安定し呼吸も安定。
痛覚刺激に顔をしかめて反応。念のため内科当直医(経験6年の循環器内科 医)に診察を依頼。
(10)内科医師すぐに来室、患者の概略を説明のうえ、ヒステリー発作の可能性も含めての診察依頼。
内科医師は一通りの診察を行い、「失神発作でしょう」と答えた。この記載はカルテの医師記載欄
および看護日誌にも記載あり。ここで産婦人科医は内科医に「頭は大丈夫?」と質問した。内科医は
肯定も否定もしなかった。(おそらく頷くか何かのジ ェスチャーをしたのではないか。これは推測)
バイタルサインもよいので経過観察ということで意見一致。

704 名前: 卵の名無しさん Mail: 投稿日: 2006/10/27(金) 03:01:42 ID: /4SoIfgn0
(11)産婦人科医はここで陣痛と家族の期待に対する精神的負担による失神かと考えたので、
主人に「今までこんな失神のような事なかったか」と質問すると、「なかった」と 主人答える。
尿失禁を認めるも、全身状態安定。産婦人科医が主人に「全身状態が良いのでこのまま様子を見ます」
と伝えた。
(0:25)BP148/69mmHg,sPO2 97% ここで一旦、産婦人科医と内科医が分娩室をでて、当直室に帰る。
(0:30)BP156/71mmHg,顔色は良い。
(0:40)CTG 再装着。児心音良好。バイタルサイン良好。
(1:00)BP152/84mmHg,SPO2 97-98% 呼びかけに対し、眠っているのか、返事がない。呼吸は平静で
イビキも認められない。陣痛発作時は四肢を動かしたり、顔をしかめたりする。
(1:30)CTG 異常所見なし。呼びかけに対し応答なし。よく眠っている様。顔色良好。
(1:37)突然の痙攣発作出現。当直室の産婦人科医を呼ぶ。BP175/89mmHgと上昇、
水銀血圧計でBP200/100mmHg。 SPO2 97%、いびきをかき始める。強直性の様な痙攣を認める。
産婦人科医は強直性の様な痙攣と血圧の上昇から子癇発作と診断、すぐにマグネゾール20ml 1A 側管より
静注すると痙攣はおさまった。引き続き微量注入装置を使用し、マグネゾールを 20ml/hr. のスピードで
点滴を始めた。
(1:50)内科当直医を呼び出し、循環器系の管理を依頼するとともに、バイトブロックを咬ませ、口腔内と
鼻孔を吸引した。バルーンカテーテルも挿入した。この時点で、母 体搬送を決断し、奈良医大付属病院に
連絡し、当直医を呼び出して搬送を依頼した。
(2:00)BP148/75,HR76/min.SPO2 97%,R26/min.痙攣発作は認めない。二回目のBP144/71,HR96/min.
瞳孔散大。搬送用紙、紹介状を作成。奈良医大当直医より満床の返事あり。こちらに人手がないため、
奈良医大の方で引き続き奈良医大での再検討もふくめ、他の受け入れ施設を探してくれるように依頼。
また奈良医大よりのパート医師で、当患者をずっと外来で診察していた医師を電話で呼び出したが連絡が
つかない。

705 名前: 卵の名無しさん Mail: 投稿日: 2006/10/27(金) 03:02:34 ID: /4SoIfgn0
(2:15)患者に痛覚反応を認める。ここで内科医と産婦人科医が話し合い、頭部CTスキャンを検討したが、
今の時間ではもし奈良医大が引き受けてくれたなら、ここから1 5分程度で奈良医大着くだろう、
(距離にして15kmで一般道だが一部四車線区間もあり、奈良にしては比較的整備されている区間)
いつ母体搬送受け入れの返事がくるかもわからないし、いま移動する事による母体、胎児への悪影響を
考えると、高次病院での検査、診断、処置が最善と判断した。その後内科医は、母体搬送を
送り出すまで全身管理を手 伝ってくれた。
(2:30)産婦人科医師が患者家族への説明を行う。「子癇の疑いがあり、現在薬剤で対処しているが、
これ以上の当院での対応は無理なので、現在奈良医大のネットワークを 通じて受け入れ病院を
探しているので、返事を待って欲しい」マグネゾールを25ml/hr.に増量指示。
産婦人科医師は、とりあえず内科医当直医に患者のベッドサイドについてくれるように頼み、当直室で
電話をかけ、電話を待ちつづけた。
その後(時間不詳)内科医と交代で患者ベッドサイドへ。主人をふくむ家族が患者を触るたびに血圧上昇を
認めるので、触らないように指示。
時間が流れるうち、国立循環器病センターが受け入れ可との連絡あり。
(4:30)呼吸困難状態発生。気管内挿管。
(4:50)救急車へ移送。大阪へ。

長文になり申し訳ありません。

2:30 以後は適宜前に書いた書き込みで補ってください。皆様のご理解とご協力よろしくお願いします。
===================================
奈良・大淀病院 警察が捜査へ ★5
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/hosp/1161576910/

追記コピペ。
===================================
707 名前: 卵の名無しさん Mail: 投稿日: 2006/10/27(金) 03:05:29 ID: /4SoIfgn0
実はこの経過の文章のうち、95パーセントはカルテに書いてある事なのです。彼らはコピーを持っていながら、
医師の記載欄や看護記録のtechnical termが理解できないから、あんな記事になったのでしょう。
この文章はカルテのコピーを見ながらまとめました。コピーはもう返却しました。
===================================
奈良・大淀病院 警察が捜査へ ★5
http://society3.2ch.net/test/read.cgi/hosp/1161576910/

>No.194 転記人(≒元田舎医) さんのコメント

CTについてのやり取りは、新聞報道とは正反対ですね。

ソースの信憑性と、もし本当ならば、カルテ情報(=個人情報)を遺族の方への同意無しで、ネットに公開という点が気になるところではあります。
もちろん、それを言うならば、不正確(というか、このソースによれば、明らかな誤り)を新聞紙面やテレビで垂れ流すのも、もっと罪だとは思いますが。

御遺族の心情への配慮を忘れずに、節度を持って検証すべきと思います。

亀レスですいません。島にはネットできるところなかったので。
皆さん、すいませんでした。
血液内科さんに対する罵倒云々の箇所は挑発的にしたつもりはなく、罵倒されると本当に思っていたのでまともできちんとしたレスが来たことが嬉しかったということです。ここだけは挑発したつもりはありませんでした。まあ、でも少しはクリアになった部分もできたようでけがの功名だと思っています。

上の記載は前のカルテの記載みないでのコメントです。
これが本当ならだいぶ印象が変わりました。
seizuire at onsetで最初は脳出血なかったようにみえます。
ちょっと今までのコメントが悔やまれてきました。
内科医のコメントはやはり間違いを含むとは思いますが、通常
いかにもありそうなやりとりです。
ここでの関係のない話かもしれませんが、ただ、詐病やヒステ
リーに関してはやはり慎重であるべき場合が多いと思います。

神経内科をやっていると心因性と診断をされてきた患者さんの
診断を器質性疾患と診断しなおすことがあります。神経内科医
でもそういう心因性の判断をすぐする医師がいますから、専門性
の問題ではないかもしれませんが。
でも、確かにこの通りなら責めるべきとことはあんまりないようで
すね。失神の用語はやっぱりおかしいですが。

「記者の目:「実香さん」の死 青木絵美(奈良支局)」だそうです。
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20061026k0000m070134000c.html

私(わたくし)は医療従事者ではございませんが、
この青木さんの厚顔無恥ぶりには怒りを押さえかねます。

> 報道以降、多数のファクスやメールが届いている。
>「医師の能力不足が事態を招いた印象を与え、
>一方的だ。医療現場の荒廃を助長する」という医師の声も少なくない。
>だが、記事化が必要だと思った一番の理由は、医師個人を問題にするのではなく、
>緊急かつ高度な治療が可能な病院に搬送するシステムが機能しない現状を、
>行政も医師も、そして私たちも直視すべきだと思ったからだ。

嘘を言いなさんな、嘘を。

>この日当直の内科医が脳に異状が起きた疑いを指摘し、
>CT(コンピューター断層撮影)の必要性を主張したが、
>産科医は受け入れなかったという。

すでに撮ったとしても意味が無いステージだったと判っているのに
上のような表現やら(今では誤報の可能性が非常に高い)、

> 一方、高崎さんの遺族は「大淀病院は、総合病院として脳外科を備えながら
>専門医に連絡すら取っていない。
>適切な処置ができていれば助かったはずだ」と話している。

理屈では理解できていたとしても感情的には納得できない遺族の一方的な談話を
(これも、いまや創作である可能性すらある)記事にしたことを省みもせず

>医師個人を問題にするのではなく

などと書かれても説得力のかけらも感じられませんよ。
日本語の使い方を理解できていますか?青木さん?

そして最後に

>失われた実香さんの命を見つめ、医療従事者、行政は同じ過ちを繰り返してはならない。

ですからね。結局「医療従事者の過ち」と言っている.....。

こんにちは、整形Aです。

10/25、地元医師会の症例検討会(うそ、有志による飲み会)がありました。
その席で、今回の奈良の事件に関するパネルディスカッション(うそ、僕が話題をふっただけ)が行なわれました。
その内容です(色々創作脚色しています)。

出席:整形A(司会)、産婦人科B(今回の事件について、新聞報道しか知らない)、産婦人科C(今回の事件について、ネットなどで情報収集している)、神経内科Dの4名です。ちなみに産婦人科医の二人は、卒後20数年でそれぞれ年間300件以上のお産をこなしていてる経験豊富な開業医です。

A:まず今回の奈良の事件について、率直な感想は?
B:こりゃ、だめだね。訴えられれば病院はまず負ける。
C:先生、それは違う。新聞に書いてあることが真実とはいえない。
B:そうか?意識障害があれば、やはりCTは一発撮るべきだよ。
A:ところで、陣痛のときに失神とか、意識障害ってのはよくあるの。
C:まあ、過換気とか・・・。
B:あと、実際に意識を失っているかどうかはわからないけど、コンタクトが取れない状態ってのは結構ある。痛みのために意識が朦朧になるとか・・・。
A:この場合の意識障害も、そういったものの可能性もあったわけだね。
B:でも、報道では意識障害がずーっと続いていたとか。それならCTは撮るべきだろう。
C:いや、最初失神したけど、その後は回復したらしいよ。
A:そうなの。自分の理解では、痛みに対する反応はあったが完全に意識が回復したかどうかははっきりしないようだけど。
C:自分が聞いたところでは回復したとか・・・。
B:回復したんだったら、必ずしもCTをとる必要はないかもしれないね。
A:ところで、子癇そのものの経験ってのはある?
C:私はない。
B:大学にいた時に2例経験した。いずれもCTは撮ったよ。
そもそも子癇というのは脳内の血管の何らかの障害に起因するものだから、子癇と診断したのであれば、CTは必須だ。その2例だが、1例では脳内出血を認めた。もう1例は何もなかった。
A:子癇というのは痙攣というイメージがあるが、それはどうして生じるのか。
B:学問的には色々あると思うが、微小塞栓とか・・・。
A:スパスムとか?
B:あるだろうね。一過性脳虚血みたいなものか。
A:ところで脳出血って、自分としては痛みとか意識障害とか麻痺というイメージはあるんだけど、痙攣というのはよくあるの。
D:高齢者ではあまり見かけないと思うけど、若年者ではよく見られるよ。
灰白質ではなく皮質の出血ね。これの原因としては、まずAVMだろうね。
A:32歳の年齢からすると、AVMなどの器質的な問題がなければ、出血することはないと?
D:そうだね。今回200くらいまで血圧が上がっているようだけど、若い人の場合にはそれくらいで脳内出血を起こすことはまずないね。
A:神経内科的には、CTはとるべきだったと思う?
D:やはり撮るべきだったと思うね。
A:どの時点で?最初の意識障害のとき?痙攣後?
D:痙攣があればまず撮るね。つまり、2回目の発作以降。
C:でも、子癇にせよ脳内出血にせよ、確定診断がついたところでその病院で対処できないのは明らかなので、高次の病院へ搬送というのは当然だと思うね。どうせそちらの病院でCTは撮るんだし。
理想を言うならば、最初の失神か意識障害の時にすぐ搬送すればそれが一番よかった。
A:経過観察という手もあった?というか、僕はそれも立派な治療だと思うけど。
C:もちろん、それもあるね。
B:思うんだけど、結果論で言うのはもちろんだけど、痛みのために失神とかする状態なんであれば、その場で経膣分娩はあきらめて、帝王切開にもって行ったほうがよかったんじゃない?
A:ほう、今までにない斬新な意見(笑)。
1)経過観察 2)CTをとる(ただし痙攣発作後)3)最初の時点で紹介 4)最初の時点で帝王切開。
どれが正解だったかは神様しかわからないことですが、大体意見が出揃ったところで、このセッションを終わります。パネリストの先生方、ありがとうございました。

また、いろいろなブログをROMしていましたが、新小児科医のつぶやきのコメント(産科医のコメントをコピペします)を読んで、頭の中がすっきりし、少し安堵しました。当直されていた産婦人科部長と内科当直の先生の責任ある判断や医療行為に敬服しています。
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20061027
(新小児科医のつぶやきさんのブログはよく分析されたコメントで勉強になります。)

1.陣痛発作による失神なんてありふれたものなのか。(他に考えるもっと有力な原因はあるのか)

「失神」というのがまた医学的とは思えないあいまいな用語ですが、意識朦朧の状態は分娩中なら良くあることです。他に所見がなければ(そして児心音が正常なら←これポイント)、一過性の脳虚血とか、そういうものを考えるでしょうね。最初の段階でマグネゾール静注(これは子癇が起こったら瞬時に投与しなくてはならない)していないのが、それほどの意識消失に見えなかったことを示しています。いったん当直室に戻ったという事実からも、「分娩中にはよくあること」そんな感じだったのではないでしょうか。

御指摘の通り「失神」という言葉のイメージが独り歩きしていたと思います。「頭痛を伴う突然の失神=脳出血」のイメージがどうしても連想されそうなんですが、陣痛が起こる中で頭痛を訴えても不思議ありませんし、分娩中に失神ではなく意識朦朧状態に陥る事は十分考えられる事です。発生時刻も午前0時ですから、眠たくなる時間でもあります。分娩中に意識朦朧状態になり、そのまま眠っている状態と考えてもそんなに不自然とは思えません。

またこの判断を産科医は電話指示で済ませたわけではなく、わざわざ内科当直医まで呼び出して一緒に異常はないか確認したわけですから、この判断はこの時点では最善を尽くしていると私は思います。

2.子癇前症であるとの説もあるが、この時期に子癇を疑ったときのもっとも適切な処置は。(この時点で即搬送判断をするべきものなのか)

一人医長の病院で子癇なら即搬送です。これを見誤ることはないでしょう。頻度はかなり少ないです。ただし分娩中脳出血よりははるかに多いです。

これもこの事件で論議になっている、「子癇なら母体優先で即分娩中止」への広い意味での回答になっているかと思います。母体優先、分娩中止は原則でしょうが、出来れば母体も子供も救いたいのが人情です。両方救命したいギリギリの努力の中で、究極の選択として母体優先があるように私は思います。ギリギリの努力をするためには設備人員が整っている施設で治療を行なわなければなりません。担当医は61歳(そういう情報です)のベテラン産科医であり、長い経歴の中で1回も遭遇した事が無かったとは思えません。ここでも繰り返しますが、自分の目だけではなく、内科医の目からの確認も要請しているのですから、この時点で子癇および脳出血を疑う可能性は非常に低かったのではないかと考えます。

「子癇前症」(Preeclampsiaの直訳)は現在の妊娠中毒症→妊娠高血圧症候群のことで、子癇との関連は疑問視される現在、死語となっています。今回も高血圧の所見はなかったのとのことですので、お使いにならない方がよいでしょう。

これも専門医の実感のこもった言葉です。ネット上で医者が参加している論議で子癇前症との関連が取り沙汰されていましたので、引っかかっていましたが、子癇前症という言葉が産科臨床では死語になっているのは勉強になりました。

No.194 転記人(≒元田舎医) さん

転記ありがとうございました。

しかし、本当にびっくりしました。何をびっくりしたかといいますと、
産科医と内科当直医のお二人の、医療行為が、最善だったと
判ったことです。

これでは、毎日新聞の大誤報ではないですか!
遺族が悲しみと興奮で混乱しているときに、
遺族の発言だけを信じて、スクープ欲しさに、真実に目をつぶった。
カルテも入手していたのに、全く、検討していなかった。

この事件は、医療関連事件から、毎日新聞の大誤報事件に
性格が変わったといっても過言ではないですね。

>座医臥位立位さん
蛇足ですが、毎日新聞がカルテを入手していたのかは確定していませんし、入手したとして、いつの時点でカルテを入手していたかは確定していませんよね。誤報というのなら、その辺りをクリアーにする必要があるのではないでしょうか。


また、個人的にはカルテの取り扱いも気になります。脳外科医(留学中)さんの仰るとおりで、アップした人は遺族の了承を得てm3.comにアップし、2ちゃんねるにアップした人も遺族の了承を得ているのでしょうか。

もっとも、カルテの取り扱い次第で変わりますね。例えば、遺族や本人の同意無しにカルテを公開する事が広く行われているのであれば、特に問題視することもありません。

No.203 しまさん
>遺族や本人の同意無しにカルテを公開する事が広く行われているのであれば
さすがに、それは有り得ませんね。(もちろん、しまさんも分かってて書いているとは思いますが)。
今回の悲劇で報道されるべき主題は、受け入れ先が長時間決まらなかったという「医療システムの問題とその背景」であったと思うのです。
それをセンセーショナルに医師個人と病院の問題へとミスリードしてしまった毎日新聞社の責任は小さくないと思います。

>血液内科さん
↓が最初期の報道だと思いますが、CTの問題は付け足し程度で書かれているように読めるのですね。搬送先が決まらなかったことを問題視しているように受け取れます。
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20061017ddm041040161000c.html

カルテに関しては、私もまず公開しないとは思ってます。ですが、あまり厳しく行うと症例報告とか学会発表、論文発表も締め付けられると思うのです。その辺りのガイドラインがある可能性も考えたので、ああ言う表現にしました。

毎日新聞の記事に戻りますが、やはり「この日当直の内科医が脳に異状が起きた疑いを指摘し、CT(コンピューター断層撮影)の必要性を主張したが、産科医は受け入れなかったという。」の一文が蛇足でしたね。この文章がなくても記事としては成立すると思うのですが。

No.207 しまさん
仰るとおりですね。記事の読み方は人それぞれだとは思いますが、たとえ毎日新聞社が意図しなかったとしても、その後のマスコミ・世論・ネット上の議論および本ブログでの自分の発言も含めて、まず大淀病院の責任の有無が主体となってしまった感が否めません。

特に夜間の救急体制というものはどこも厳しいものがありますが、今回の件を繰り返さないようにするためには、どこか絶対に断れない防波堤を作っておく以外にないような気がします。防波堤の職員の待遇改善を期待したいところですが・・。

> No.203 しまさん

カルテを入手していたのに、大誤報を訂正せず
引き続き、スクープとして自画自賛するなど、
無反省だったし、今もそうである。

と、私も正確に訂正しておきましょう(笑)。

>どこか絶対に断れない防波堤を作っておく以外にないような気がします。防波堤の職員の待遇改善を期待したいところですが・・。

現行の医療制度ではその防波堤を作ることは不可能に近いでしょうね。国も予算を増やす気がありませんし。

法曹関係者の方々へ質問です。
カルテ内容の公表の是非についてですが

一般論ですが、患者及び患者の意志を代表する家族が、自らの症状や治療経過について、公表されることを前提に、取材等に応じて説明されている場合、またその説明が、医療側にとって是認できない、虚偽、曲解、誤解、相違がある場合、医療側が、公に反論発表を行うことは、刑法における守秘義務違反にはならないと思いますがいかがでしょうか?

自らが公表している事柄は、既に守秘義務の対象ではないと思われますし、より高い法益を守る為、あるいは将来、当事者間の係争が見込まれ、当事者の一方的な公表により自己の利益を損なうことが想定されるわけですから、公表された関連事実に関して守秘する義務を解除されていると考えて良いと思うんですけど、、、、、

> No.205 しまさん

わたしの読み方では記事の最後の遺族コメントが
記者の意図するところと同じ
すなわち大淀病院の対応をおおいに批難してらっしゃる
と読みますです

なお、カルテについてはすでにマスコミにコピーを
渡して報道されているので「秘密の暴露」にはならないと思います

エントリによって差があるのは当然だけど、最近法曹関係者の
コメントが少ないですね。医療はつまんなくなったのかな?
それとも何か、工夫が必要なのかな。何だろう?
(おまえがバカな質問してるからだ、というのはナシね)

奈良妊婦死亡事故ー産経の主張 のエントリなんかは、記者さんが来てくれて、
皆さんウエルカムで大盛り上がりなんですけど、、、、

今日 田中辰巳氏の著作
「そんな謝罪では会社が危ない」
が届いて 感じるところが多かったです。
大淀事件の折衝の場合 何が正解だったんでしょうか_?

特にマスコミ人や患者サイドの人、できればリスク管理専門家にもご意見を
伺いたいですね。↓
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20061017ddm041040161000c.html
「 今月10日にあった病院と遺族との2度目の話し合い。病院側の弁護士はいきなり「病院の対応に問題はない」と言い切り、晋輔さんらは怒りに震えた。前回の9月21日の話し合いでは、担当の産科医自身が、意識不明当初から脳内出血を疑わなかったことを、「結果的には過ち」と認めたはずだった。しかし病院側は「脳内出血に早く気づいたとしても、助けられなかっただろう」と反論を整えていた。」

診断が正確でないことと対応の適否は別で
子癇でも脳出血でも転院しかないわけで矛盾しません

なんといえばいいんでしょうか。
この記事では弁護士の台詞に問題が有ったといいだげです。
ケーススタディとして有意義だと思います。

>エントリによって差があるのは当然だけど、最近法曹関係者の
コメントが少ないですね。医療はつまんなくなったのかな?

議論の土俵が医学に偏っているからだと思います。
実際この事件の本質的論点は法律の話ではない。

実は過失論について
過失とは何か 予見可能性とは何か
新過失論と修正旧過失論の違いは何か
医療水準の概念は刑事も民事も同じでいいのか
などなど 医療関係者が法律家に伺いたい話は
山ほどあるんですけどモトケン先生
そっち方面のエントリも一度お願いします

ついでに、非犯罪化論や、公訴裁量について、医事刑事免責との兼ね合いなども、モトケン先生お願いします。

無条件免責は無理でしょう 世論の同意が得られない
仮に実行するにしても、指揮権発動しか方法はないし、
今の政界ではこれは絶対のタブーとされています。
(タブーだったら何のために有るのということになるですが)
そして免責されざるべき例も存在することは間違いない
全部免責という雑な方法ではなく、小松先生おっしゃるところの
医事刑法の制定による基準の明確化が現実的だと思いますです

他はよくわからんです
エントリ建てていただけるなら基本的な点から順にがよろしいかなと

いのげさん、
非犯罪化論というのは、犯罪要件の明確化などによって、
裁量による犯罪及び非犯罪認定を避ける論理のことです。
刑事免責を無条件に求めるのは無理というのは同感です。

一応念のため、

>No.212 いのげさん

日経新聞によれば、

>つまり、その記事が読者に本当に伝えなければいけない大事なことは、
>見出しとリードの中にすべて書かれているんです。
http://www.nikkei4946.com/sc/yomikata/step03.html

とあります。これに従えば、「搬送拒否」をメーンとして扱いたかったのではないかと思います。遺族側のコメントを載せていますが、病院側のコメントがあれば併記したかも知れません。ただ、実際に病院側のコメントが掲載されていないのも事実でしょうね。

日経よりも毎日
さらにいうとその後の特にTBSのワイドショーに
偏向があったと認識してます

> さらに、「子癇の場合、妊婦のケースとは逆に瞳孔が狭まる傾向があり、手足が大きく震えるけいれんが伴う」と主治医の診断に疑問を呈し、「子癇と違う症状が出た時点で脳疾患を強く疑うべきだった。けいれんが収まった時点でCT(コンピューター断層撮影)検査ができたし、その時点で脳内出血が判明していれば、ここまで受け入れが拒否される事態にはならなかったのではないか」と指摘する。


http://www.emedicine.com/oph/topic747.htm
e-medicineによる解説

「PIH may cause certain non–vision-threatening changes in the eye, including conjunctival vascular spasm or tortuosity, papillary mydriasis, ptosis, and nystagmus.」

PIH:周産期高血圧(子癇前症)は、結膜血管攣縮・血管蛇行・瞳孔散大・眼瞼下垂・眼振を含む視力に脅威にならない変化をきたすことがある。
(papillary乳頭状 は pupillary瞳孔の の誤植か)

まあ、ワイドショーなんてレベルが低いし言葉は悪いけど(とは言え事実なので敢えて言わせて頂きます)、インテリジェンスのない人たちが本当の意味での専門家を交えずに少ない知識と理解力でワイワイ言う場と私は認識しています。ただ、「主婦の友(だったかな?)」は相当手強い組織なのであまり煽動させてもいけないのは確かなのですが。
刑事無条件免責については私も反対です。ただ、明らかに逮捕の必要ない医師を逮捕したり、プロスペクティブにみて原因と結果の因果関係がはっきりしない、あるいは否定できるような案件で刑事起訴されていたり(送検だけならまだしも)、ちょっと警察・検察の横暴が目立つようになってきましたし、海外では免責によって原因捜査が容易になり、システム作りが容易になってきている等、医師免責というのは必要なことだと思います。
例えば、誤認逮捕や司法の誤判断は原則免責ですよね。私もこれは免責にすべきだと思いますが、それなのに医師の免責の重要性に気づいていなかった当たりは、あまりに医療に理解が無さすぎるために免責の必要性を司法関係者が認識してこなかったのかな?と私は思っております。

私は、病院は患者カルテを公表することは、守秘義務を含め問題が多いと考えます。

しかし、事実と異なる報道がなされており、その報道が自分の名誉を毀損する物である場合には、反論を公表することが出来る。大淀病院のことについては、患者カルテを公表しなくても、産科医と内科医との間のことは事実と全く異なること、大淀病院および医師その他関係者は全力を尽くしたこと等々を述べることが出来る。その際にエビデンスとして何が言えるか、言えないかについては患者遺族の了解が取れていない部分、病院の判断として言える部分を考慮して記者発表を行い、事実と異なる部分についての訂正を求め、将来報道による損失が生じたと認められる場合には、報道各社に損害賠償を求めると言えばよいものと私は考えます。

推測するに、大淀病院は町立であり、町役場の指示・意向に副う必要があり、余り自由度がなかったのかも知れないと思う。弁護士の話しについては、一つは内部で検討が十分にされず、問題点の整理が出来ておらず、感情的・感覚的な反感を買うことについてを、評価・判断が出来ていなかったのではと思います。よくあることですが、弁護士に任せたから弁護士が解決してくれるという考え方です。弁護士は法の専門家と代理人として雇用された人でしかなく、全体を見渡しての判断は雇用者(病院)がすべきことであるにも拘わらず、この根本の所を間違っているのではないかと思うのです。まさか、弁護士にはそのような言葉を言って貰った方が、有利に解決するなんて総合判断ではなかったと思うのです。

いずれにせよ、医療崩壊阻止に対して病院が医療行為ではなく、広報行為において果たすべき役割は大きいと私は思うのです。

>yama さん  (No.222のコメントについて)

 最後の、「誤認逮捕や司法の誤判断は原則免責」という部分ですが。

 まず、結果として誤認逮捕だったというレベルを越えて、職権を濫用して逮捕をしたということであれば、警察官、検察官、裁判官らは特別公務員職権濫用罪に問われます(6ヶ月以上10年以下の懲役又は禁錮)。

 また、必要な裏づけ捜査を怠って誤認逮捕に至ったということであれば、国家賠償を求めることができます。現に請求を認めた裁判例もいくつもあります。警察官個人に対する直接の賠償請求は法律の規定上困難ですが(ただし、後に都道府県から求償されることはありうる)、地方公務員法に基づく懲戒処分などはあるかも知れません。身柄を拘束されていた人については、刑事補償制度があります(額は甚だ不充分と思いますが。)。

 司法の誤判断というのは多義的ですが、仮に裁判所が誤判をしたという趣旨だとすると、「結果として誤判になったこと = 裁判官の過失」でないことは御理解頂いているかと思います。「結果として最善の医療行為とまでは言えなかったこと = 医師の過失」でないことと同様です。

 その上で、たとえば正式に出されていない証拠から判断したとか、法律の適用を間違えたとか(過失)、証人がそんな証言をしていないのに調書を改ざん・捏造して、それに基づいて判断をした(故意)といった事情があれば、上訴で破棄を求めるとともに、国家賠償請求することも可能と思われます。判決とは違いますが、裁判所の計算ミスで配当金をもらい損なった場合の国家賠償などは結構あります。担当の裁判官、書記官には戒告等の処分があると思われます。故意があれば職を失うことになりましょう。

 また、代理人となった弁護士が、法律家であれば当然行うべき適切な訴訟活動をしなかったことによって敗訴したのであれば、いわゆる弁護過誤として損害賠償を請求できます。最近増加しており、認容した裁判例も多数あります。更に、弁護士については、弁護士会に懲戒の申し立てをすることもでき、除名、退会命令、業務停止等の処分がなされることがあります。

 というわけで、「原則免責」という表現はやや誤解を招くのではないかと。

> FFFさん
> 誤認逮捕だったというレベルを越えて、職権を濫用して逮捕
当然でしょうね。一応こういうことがあるので原則と書いたのですが、誤解を招く書き方であったかもしれません。

話は変わりますが、カルテ改ざんした医師が保険医登録抹消されました。私としては仕方ない結果かなと思うのですが、皆さんはいかがでしょうか。
それにしても朝日新聞は、医療ミス(私は医療ミスという言葉も一人歩きして日本語となっていないので嫌いですし、原則使用しませんが)で保険医登録抹消というような誤解を招く書き方ですが、あくまでもカルテ改ざんに対する処置ですね。ちょっとここでも朝日新聞の悪意を感じてしまいました。これでは朝日の記事もねつ造と言われても文句は言えませんね。
www.asahi.com/national/update/1029/TKY200610280307.html
www.yomiuri.co.jp/national/news/20061029i202.htm
www.nikkei.co.jp/news/shakai/20061029AT1G2801Z28102006.html

この東京女子医大病院事件は 患者の死亡についてはミスではなく機械の故障が原因である、と一審無罪判決が出ており、控訴中ですが被告人医師が相当な自信を持っているので、名誉毀損で訴えれば勝てると思います。
改ざんについては、世間の医療不信の大きな根拠となる事件であるので、厳しい処分は当然だと思います。
さらにいうとこの改ざんは、処分を受けた医師が自分より地位の低い被告人医師のために実行したというニュアンスは不自然すぎるとも思います。

やはり、私の周りでもカルテ改ざんに対しては厳しい処置もやむを得ないという人が大半です。でも、朝日新聞の書き方はもっと許せませんでした。これは医療事故に対する処分ではありませんしね。

それはそうとしてきょうの「そこまで言って委員会」
大淀病院事件が最初の話題だったのですが
あまりの議論の浅さにがっくりしました
ワイドショーとまったく同じ認識と結論
番組HPの掲示板にはここにあるのと同様の情報が
すでに書き込まれてます
とりあえず厳重抗議するつもりです

私は、大阪で助産師をしています。以前、周産期センターに勤務していたこともあります。
ずっと、さかのぼって、皆様のコメントを読ませていただきました。
話題としては、遅れてしまっていますが、少し、考えを述べさせていただきます。

今回の報道で私が気になるのが、依頼を受けることのできなかったどの施設でも、循環器センター並の治療が行えるという印象を与えることです。でも、周産期と脳外、両方の救急に対応できる病院は多くありません。

もし、私が勤務していた病院に、子癇として搬送されていれば、よほど脳内出血が疑われる所見がない限り、CTはせず、全身麻酔科下の緊急帝王切開が行われていたでしょう。そのため、頭の方の診断は更に遅れたのではないかと思います。しかも脳外には対応できませんから、帝王切開直後に再搬送という可能性もあったのではないでしょうか。
今回の場合は、受け入れ先が決まるまで時間がかかっています。その経過で、脳内出血も疑って対応可能病院に依頼を絞っていった可能性もありますが、両方に対処できる病院に搬送されたのは、幸運だったかもしれません。

ちなみに、脳内出血の診断が先についていれば、搬送先を探す際に、脳外がないところは除外できるので、当たる病院の数は少なかったと思います。結果、依頼を断った病院の数だけは減るので、ニュース性が低くなり、行政も切迫感を持たず、問題提起すらできなかったかもしれません。

どんな場合でも、受け入れがたい結果であれば、怒りもわくし、その矛先をどこかに向けたくなるのが人間です。医療現場であれば、感情が医療従事者に向いてしまうのは、仕方のないことだと思います。でも、「患者や家族が納得していない=医療ミス」ではありません。説明不足でもはなく、受容できる段階にないだけのことも多いのです。患者の立場に立った報道をするのであれば、怒りの矛先はどこに向けるべきかを、正しく示唆する形であって欲しいと思います。

> どんな場合でも、受け入れがたい結果であれば、怒りもわくし、その矛先をどこかに向けたくなるのが人間です。
まさにその通りですね。ただ、第三者がそれを客観性を持って受け止める必要があるのですが、残念ながら日本のマスコミはそこまで成熟していませんね(これまでの報道で明らかです)。
> そこまで言って委員会
わたしも見てみます。場合によっては抗議しようかな。

以前よりROMさせていただきました以前FFF先生が難しいとおっしゃいましたが、事情が明らかになってきたので、
病院受け入れ拒否:意識不明、6時間“放置” 妊婦転送で奈良18病院、脳内出血死亡

 ◇手術は60キロ先の大阪

 奈良県大淀町立大淀病院で今年8月、分娩(ぶんべん)中に意識不明に陥った妊婦に対し、受け入れを打診された18病院が拒否し、妊婦は6時間後にようやく約60キロ離れた国立循環器病センター(大阪府吹田市)に収容されたことが分かった。妊婦は、脳内出血と帝王切開の手術をほぼ同時に受け元気な男児を出産したが、約1週間後に死亡した。遺族は「意識不明になってから長時間放置され、母体の死亡につながった」と態勢の不備や病院の対応を批判。大淀病院側は「できるだけのことはやった」としている。過疎地の産科医療体制が社会問題化する中、奈良県や大淀町は対応を迫られそうだ。(31面に関連記事)

 ◇県外搬送常態化

 遺族や病院関係者によると、妊婦は同県五條市に住んでいた高崎実香さん(32)。出産予定日を過ぎた妊娠41週の8月7日午前、大淀病院に入院した。8日午前0時ごろ、頭痛を訴えて約15分後に意識不明に陥った。

 産科担当医は急変から約1時間45分後、同県内で危険度の高い母子の治療や搬送先を照会する拠点の同県立医科大学付属病院(橿原市)に受け入れを打診したが、同病院は「母体治療のベッドが満床」と断った。同病院産科当直医が午前2時半ごろ、もう一つの拠点施設である県立奈良病院(奈良市)に受け入れを要請。しかし奈良病院も満床を理由に、応じなかった。

 医大病院は、当直医4人のうち2人が通常勤務をしながら大阪府を中心に電話で搬送先を探したが決まらず、午前4時半ごろ19カ所目の国立循環器病センターに決まったという。高崎さんは約1時間かけて救急車で運ばれ、同センターに午前6時ごろ到着。脳内出血と診断され、緊急手術と帝王切開を実施、男児を出産した。高崎さんは同月16日に死亡した。

 大淀病院はこれまでに2度、高崎さんの遺族に状況を説明した。それによると、産科担当医は入院後に陣痛促進剤を投与。容体急変の後、妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の妊婦が分〓中にけいれんを起こす「子癇(しかん)発作」と判断し、けいれんを和らげる薬を投与した。当直の内科医が脳に異状が起きた疑いを指摘し、CT(コンピューター断層撮影)の必要性を主張したが、産科医は受け入れなかったという。

 緊急、高度な治療が必要な母子について、厚生労働省は来年度中に都道府県単位で総合周産期母子医療センターを指定するよう通知したが、奈良など8県が未整備で、母体の県外搬送が常態化している。

 大淀病院の原育史院長は「担当医が子癇発作と判断して処置した。脳内出血の疑いも検討したが、判明しても対応しようがなく、診断と治療を対応可能な病院に依頼して、連絡を待っていた。ご遺族とは誠意を持って対応させていただいている」と話した。一方、高崎さんの遺族は「大淀病院は、脳外科を備えながら専門医に連絡すら取っていない。長時間ほったらかしで適切な処置ができていれば母体は助かったはずだ」と話している。【林由紀子、青木絵美】

 ◇「確認可能なはず」

 妊婦が意識を失った場合、子癇発作と脳内出血の差はどう判別されるのか。県立医大の小林浩・産科婦人科教授によると「いずれもけいれんを起こし、普通どちらなのかは判断できない」という。一方、別の産科医は「頭痛があり、妊娠高血圧症候群がないなら、脳内出血を疑うべきだ。病院内にCTがあるなら、確認は可能だったはず」と話す。

 遺族は「脳内出血を疑う情報が、転院依頼先の病院に伝わっていれば、次々と断られることはなかったのでは」と訴える。

これは カルテを入手しながら解析せず、院長の発言のうち毎日の記者
の都合の良いところだけ取ったことが明らかになれば名誉既存で訴えれませんか、たらいまわしや拒否6時間放置の表現は、得られた情報からしても悪意ある捏造と思われます。

新聞労連ジャーナリスト特別賞
☆毎日新聞労組 毎日新聞 奈良支局 ・大阪科学環境部取材班
 「奈良・大淀病院妊婦死亡」をはじめとする全国の母子救急医療
搬送システムの未整備を問う一連のスクープと検証

http://www.shinbunroren.or.jp/oshirase/oshirase.htm

毎日新聞の大誤報にはじまる無責任スクープが、 平和・民主主義の
確立、言論・報道の自由などに貢献したとして、特別賞受賞となりました。
新聞労連まで医者の敵になってどうするの?真実よりスクープ性のほうが重要なら、労連を名乗るなよな!


冨岡署が県立大野病院の産婦人科医師を逮捕した事件で, 県警本部
長賞を受賞したのと構図は一緒ですね。

まず初めに、エントリからははずれた話題ですので、不適であれば削除していただいても結構です。
(でも、メールでも良いからモトケンさんのコメントは欲しい(^^;。)

また、virchowsande さんを決して非難するつもりではなく、問題があるなら是正した方が良かろうという以上のものではありませんので、お気を悪くされないよう、お願いします。
m(_ _)m

No.231 だけではなく、ヤフーの投稿についても以前から著作権の面から問題があるのではないかと感じていました。
忠告の書き込みも考えましたが、素人判断が正しいという確信もなく、そのままになっていました。
今回、法律家の多いエントリに書き込まれたので、以前からの疑問を書き込みます。

virchowsande さんの書き込みで私が問題だと思うのは、以下のような事項です。

引用のコピペの分量の割合が極めて多い。
引用もとのソースが明らかでないことも多い。
何処までが引用で、どこからが自分の意見なのか判らないことも多い。

bambooの素人考えによると、著作権に抵触しないためには以下のような要件があると思います。

本文の中で主体は自分自身の文章で、引用は参考程度に最低限の分量であること。
具体的な(○月○日の××新聞の記事よりといった)ソースを明らかにすること。
引用には引用符を付け、どこから何処までが引用であるか明示すること。

法律家の皆様、いかがでしょうか。

No.233 bambooさま

「著作権法違反」を問題にする場合、被害者としてなのか、第三者としてなのかによって、その意見には質的な差が生ずることに留意する必要があると考えています。
被害者として「その引用の仕方はおかしい」と指摘するのは、法律問題(になりうる)。
第三者として「その引用の仕方はおかしい」と指摘するのは、法律問題ではなく、マナーやネチケットの問題。

以上から、bambooさまの意見は、私の中では「マナーやネチケットの問題」と位置づけられるという前提で。

>引用のコピペの分量の割合が極めて多い。

(どこかで以前にも書きましたが)この点は私はあまり気にしないところです。
法律問題としても、「主従関係」の判断において分量の比率を重視する見解はおかしいと考えている(少なくとも裁判所は5:5の比率を要求したりしていないはず)ことがベースにあり、
マナー・ネチケットとしても、引用部分が議論において必要な情報である限り、不当性は感じません。
このあたりは、法曹でも見解は分かれるところかもしれません。あくまで私見です。

>引用もとのソースが明らかでないことも多い。
>何処までが引用で、どこからが自分の意見なのか判らないことも多い。

この2点は、ネット上の議論におけるマナー・ネチケットの問題として非常に重要だと考えています(著作権法上の引用の要件としては、「明瞭区分性」と「出所明示」に相当します)。
これを守らないと、議論が混乱するからです。
・他人の意見か自分の意見か(ヒトの意見のパクリではないか)の峻別と、
・そのソースの確認
この2点について、読み手にストレスを与えないことが(マナー上)要求されていると考えます。

# 逆にいうと、「主従性」については、あまり議論において重要ではないと考えます。引用文が議論の流れと噛み合っていなかったり関係が不明瞭な場合に、引用者による説明が不足していれば問題とされるでしょうが、主従性とは別次元の問題だろうと思います。

>本文の中で主体は自分自身の文章で、引用は参考程度に最低限の分量であること。
>具体的な(○月○日の××新聞の記事よりといった)ソースを明らかにすること。
>引用には引用符を付け、どこから何処までが引用であるか明示すること。

以上の理由から、2点目と3点目は完全に同意。1点目は、2・3が満たされている限りは独立して問題視しない。というのが、マナー・ネチケットの問題としての私のスタンスです。
私自身、2点目と3点目について不十分な投稿をする人に対して苦情を言ったこともあります。

No.233 bamboo さん

 報道記事の引用に関する私の考えは著作権についてちょっと考えたで簡単に述べています。

 その他概ねNo.234 fuka_fuka さんと同様の感覚です。

 私としては、最低限出典の明示は厳格に守っているつもりですし、コメントされる方にもその点については留意願いたいと思います。

ところで、virchowsandeさんが質問していたことですが、大淀病院の事件報道について、毎日新聞を名誉毀損で訴えることは可能でしょうか。
法律家の皆さんの意見を聞かしていただければ、幸いです。

>No.236 ドラゴン桜さま
この場で、個別具体的な事件に関する法律相談をされるのは、いかがなものかと思いますが。
このブログは無料法律相談所ではありません。
また、この場では互いにハンドル名を名乗ることが慣例とはいえ、基本的には匿名の掲示板であって、発言者の資格証明は要求されないため、発言者がどのような人かは、本当のところ、解りません。
(このブログには、法曹を詐称して回答するような人は居ないと思いますが・・・)

そもそも、法律相談というものは、当事者の方から直接に詳しく状況をお伺いしてこそ、問題点を把握でき、的確なアドバイスをなしうるものです。
新聞報道やネット上の”噂話”等から推測して答えよと言われても、法律家として責任をもった回答はいたしかねることを、ご理解ください。
医師の皆さんも、患者の顔も見ずに新聞報道だけで、病名を当てて治療方針を提示せよと言われたら、お困りでしょう?

No.231の質問がスルーされていたのは、発言の趣旨が記事の引用かご質問なのかがよくわからなかったという点もありますが、
この場で回答すべきでないということも言えます。

ですから、私が申せることは、
あなたがくだんの医師または病院の関係者であり、ご自身が名誉毀損の被害を受けたと信じ、本気で被害回復を求められるならば、できるだけ早く、
(ネット上ではなくリアルの場で)弁護士にご相談ください、ということのみです。
もし相談できる弁護士が身近におられない場合は、お知り合いの方に紹介をお願いするか、地元の弁護士会の法律相談(有料、予約制)等を利用されることをお勧めします。

------
なお、これだけでは何ですから、付録として一般常識的な知識の説明。
名誉毀損に対する事後的対抗手段として主なものは、
1.民事上の損害賠償請求
2.名誉毀損罪に関する刑事告訴

1.については、金銭賠償とともに、名誉回復の措置(誤報訂正や謝罪文の掲載)を求めることが可能です。ただし、裁判所が想定するところの「名誉の価値」は大変に低い金額であるため、訴訟しても経済的にはペイしないかもしれません。
2.については、起訴するかどうかは最終的に検察官の判断であり、また刑事裁判で有罪となっても、そのことにより加害者が民事賠償を強制されるわけではありません。

弁護士への法律相談と事件処理の依頼のしかた。
原則的に、事件の当事者ご本人が直接に相談に行ってください。ご本人以外の方が代理で来られても、弁護士には事情がよく解らず、回答ができなかったり、間違った回答をしてしまうおそれがあります。
自分が何をしたいかの希望をはっきり伝え、弁護士とよく話し合って、具体的にどの範囲で仕事をしてもらうかを、明確に決めてください。
依頼に先だって、必要な弁護士報酬や実費費用のことを尋ねるのは、全く問題ありません。むしろ正確な認識がないと、後でトラブルになります。料金体系は、一般には、請求金額に比例した着手金と成功報酬のシステムが多いです。
相談した結果、事件処理を依頼しないことに決めて、そこで終わりにしても構いません。相談だけなら、30分につき5250円程度が相場です。

fuka_fuka さん、モトケンさん、ありがとうございました。

私は、医師になり25年たちますが、未だに患者に訴えられたことはなく、勿論弁護士の世話になったこともありません。私が、聞きたかった事は、私個人のことではありません。
大淀病院の事件では、マスコミの暴力といってもいいような報道によって、一人の産科医が職を奪われるようなことになり、結果として、大淀病院の産科は、この3月より休診に追い込まれ、奈良県南部では産科を扱える病院が一つもなくなってしまいました。
このような報道に対して、マスコミの倫理観が高ければ、自浄作用に期待するということも可能なのでしょうが、今のマスコミがそのような高い倫理観を持ち合わせているようには見えません。従って、一般論として、このような理不尽なマスコミの報道に対して、法的に対処する方法についてお聞きしたかっただけです。
どうもよく分かっていただけなかったようですね。

> 一般論として、このような理不尽なマスコミの報道に対して、法的に対処する方法についてお聞きしたかっただけです。
> どうもよく分かっていただけなかったようですね。(No.239 ドラゴン桜さま)

それは大変失礼いたしました。
「一般論として」というご説明があれば、誤解はなかったと思います。

エントリ違いかと思われますので、ここで詳細は述べませんが、
上記No.237の後半部分に加えて、次のエントリをご参照ください。
民事訴訟で不法行為責任が認められる基準(単に、その人の社会的名誉を貶めたというだけではダメ)について論じられています。
●東京女子医大元助手名誉毀損訴訟敗訴
http://www.yabelab.net/blog/medical/2006/11/19-115130.php

-----
> 名誉毀損で訴えることは可能でしょうか
揚げ足取りのような蛇足ですが、
それは自分が何らかの病気に罹っていると思う人が、「病院に行けば、私は診てもらえるでしょうか?」と問うようなものです。
しかるべき診療科の病院を訪ね 《管轄のある裁判所に書式に則った訴状を提出し》、
診察料を払えば 《印紙を貼ったり、郵券を納めたりして所定の費用を払えば》、
診察してもらう 《裁判の審理をしてもらう》 ことは可能でしょう。
そんな当たり前のことを、訊いてんじゃないやい!

もちろん、患者《原告》にとっては、医師《裁判官》に会えるかどうかがではなくて、
病気が治るかどうか 《勝訴できるかどうか》 が問題です。
でも、一般的に、胃ガンは治りますか?と問われても、「治ることもあり治らないこともあります、その人の病状によります」としか、答えようがありません。

一般論としてお話しできるのは、裁判ではだいたいにおいて、こういう点が争いになりやすく、それについてこういう証拠を握っていれば勝訴する確率が高い、という程度のことです。

「大淀病院産婦死亡事例」報道,毎日新聞医療問題取材班,坂田記念ジャーナリズム賞受賞


ええかげんにしてくれよという感じです。

No.232 座位様
に続いてまたか! ですね。

自己反省どころか、英雄ですね。

マスコミ業界の感覚は、私の理解を超えています。

正しく、医療問題を報道してくれる真のジャナーリストは、いったいどうやって育成したらいいのでしょうか?

暗澹たる気持ちでいっぱいです。

酷いブログですね。
マスゴミの虚報に完全にのっかって、まともに医療現場を見ようともしない。
知識がないから?情報がないから?

ウソの拡大再生産はこういう「知ったかぶりの半可通」が広めるのです。
謝りなさい。

上記のコメントは何に対してのコメントなのか よくわからないなと思いました。
下記の新聞記事でしょうか?

この事例の場合、ブログに載ったのは、
遺族側がメディアに公開していた「カルテのコピーの内容」を解説したものではないか とあります。
 http://kenkoubyoukinashi.blog36.fc2.com/blog-date-20070429.html

たしかに主治医が書き込んだものでもありませんし
おそらく遺族側が公開したのなら そのコピーを入手した、 当事者以外の医者であると考えます。
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http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070429i401.htm?from=main4
転院断られ死亡の妊婦、詳細な診療情報がネットに流出
奈良県大淀町の町立大淀病院で昨年8月、高崎実香さん(当時32歳)が出産時に脳内出血を起こし、19病院に転院受け入れを断られた後、死亡した問題で、高崎さんの診療経 過など極めて詳細な個人情報がインターネット上に流出していることがわかった。
情報は医師専用の掲示板に、関係者らしい人物が書き込んだとみられ、「転載して結構です」としていたため、同じ内容が、医師や弁護士など、かなりの数のブログに転載されて いる。
遺族側の石川寛俊弁護士が28日、大阪市内で開かれた産科医療をめぐる市民団体のシンポジウムで明らかにした。石川弁護士は、個人情報保護条例に基づく対処を町に要請した 。遺族は条例違反(秘密漏示)などでの刑事告訴も検討している。
書き込みは、昨年10月に問題が報道された翌日から始まった。仮名で「ソース(情報源)が確実なきょう聞いた話」「この文章はカルテのコピーを見ながらまとめました」など として、最終月経の日付から妊娠中の経過、8月7日に入院して意識不明になるまでの身体状況や検査値、会話など、カルテや看護記録とほぼ同じ内容を複数回に分けて克明に書 き込んでいた。
この中には、入院前の記録など、当時、遺族が入手していなかった内容や、医師の勤務状況など病院関係者しか知らない内容も含まれていた。
石川弁護士は「主治医と家族のやりとりを近くで聞いていた人物としか思えない書き込みもある。許しがたい」と批判している。
遺族は「あまりに個人的な内容で驚いた。患者の情報が断りもなく第三者に伝わるなら、診察室で何も言えない」と話している。
大淀病院の横沢一二三事務局長は「高崎さんが入院した日に病院にいた職員を対象に聞き取りをした。全員が『情報を漏らしたことはない』と答えたので調査を終えたが、遺族の 弁護士には伝えていない。掲示板の運営事業者への照会などは思いつかなかった。再度検討する」と話している。
(2007年4月29日3時6分 読売新聞)

P R

ブログタイムズ

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