エントリ

 私がときどき報道記事の全文引用する場合は、いろいろ批判はあろうかと思いますが、よい記事を残してできるだけ多くの人に読んでもらいたいと思って引用する場合が多いのですが、今回は逆です。

 斑鳩の箱庭さんで紹介されており、すでに批判されているものですが、産経新聞の現時点でのレベルを晒すという意味で全文引用します。

【主張】病院たらい回し 患者本位の基本忘れるな(SankeiWeb 平成18(2006)年10月24日[火])

 分娩(ぶんべん)中に意識不明に陥った妊婦が、19カ所もの病院に次々と転院を断られ、やっと収容された病院で脳内出血と帝王切開の緊急手術を受け、男児を出産した。だが、8日後に亡くなってしまう。問題は病院の「たらい回し」である。

 残された夫は「妻の命をもっと大切にしてほしかった」「今後、同じことが起きないよう妊婦の搬送システムを改善してほしい」と訴えている。

 妊婦は8月7日、奈良県大淀町立大淀病院に入院し、翌日午前0時過ぎ、頭痛を訴えて意識を失った。適切な処置ができないと判断した大淀病院は受け入れ先を探したが、満床や専門医不在を理由に断られ、6時間後、約60キロ離れた国立循環器病センター(大阪府吹田市)に運び込まれた。受け入れを打診した20カ所目の病院だった。

 患者を医療設備と専門スタッフのそろった病院に搬送するシステムの欠如がまず問題だ。

 奈良県では高度な医療や緊急治療の必要な妊婦の40%近くが県外に転送されている。厚生労働省が進めているお産を扱う周産期医療をネットワーク化するシステムの導入も他の自治体に比べ、遅れたままだ。

 重体の患者を引き受け、面倒な医療訴訟を起こされる事態を避けたがる受け入れ側の病院の体質もあるだろう。厚労省によると、周産期医療は訴訟が多く、医療ミスや医療事故の12%は、産婦人科医が当事者だという。

 妊婦が最初に入院した大淀病院の誤診の問題も、忘れてはならない。大淀病院は容体の急変後、妊娠中毒症の妊婦が分娩中に痙攣(けいれん)を引き起こす「子癇(しかん)発作」と判断し、痙攣を抑える薬を投与した。当直医が脳の異常の可能性を指摘し、CT(コンピューター断層撮影法)の必要性を主張したが、受け入れられなかった。

 脳内出血と正確に診断されていれば、搬送先の幅が広がり、早く受け入れ先が決まっていた可能性は高い。

 奈良県警は業務上過失致死の疑いもあるとみて捜査に乗り出した。

 患者を救うのが、病院や医師の義務である。患者中心の医療の基本を忘れているから患者をたらい回しにし、患者不在となる。

 もう一度、医療とは何かをしっかり、考えてほしい。

 このブログの読者の皆さんから見れば、もはや香ばしいレベルかもしれません。

 マスコミだけでなく、私を含めて他者を批判するものが常に心すべきこととして

 「我こそは正義なり」という傲慢さに陥らないこと

がとても大事なことであると思いますが、先に紹介した毎日の支局長もこの産経新聞の記者もその点についてまったく自覚がないのではないかと危惧されます。

 傲慢に陥らないためには正確な情報の的確な分析が必要だと思いますが、情報収集組織である新聞社でそれがなされていないというのは、いったいどういうことなのでしょうか。

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与野党 奈良の妊婦死亡は産科・救急体制問題との見方示す  奈良県大淀町立病院で分娩中に意識不明になった妊婦が19の病院に転院を拒まれ死亡した問題で、 与野... 続きを読む

コメント(59)

マスコミは↓の文章を熟読するべきでしょう。

---------------
 「民主主義」(どこかの会社の経営などは無関係)を維持するために、国民には「知る権利」が認められていますが、「国民が知る権利を付与されている」のであって、「マスコミが知らせる権利を付与されている」のではない、という憲法ルールをよく自覚すべきでしょう。

 今や国民は、インターネットも含めて様々な「知る権利を行使する手段」を持っており、このことは、「従来は情報を得るチャネルがマスコミしかなかったので、マスコミが国民の知る権利を代行しているかのごとく見えていただけ」という事実を示しつつあります。
http://www.genron-npo.net/opinion/okamoto/001432.html
---------------

で、私も反省します。病院は患者、患者が亡くなった場合は遺族に対して説明する義務がありますが、世間一般に対しては説明する義務はありませんね。

病院側に安易に説明責任、記者会見を求めていたことについて反省しなければなりません。

<患者を医療設備と専門スタッフのそろった病院に搬送するシステムの欠如がまず問題だ。
<患者を救うのが、病院や医師の義務である。患者中心の医療の基本を忘れているから患者をたらい回しにし、患者不在となる。
もう一度、医療とは何かをしっかり、考えてほしい。

いつも思うんですがこうゆう記事をかく記者はちゃんと取材をしているのでしょうか?患者家族に話を聞いて終わりってんじゃないですかね?

<妊婦が最初に入院した大淀病院の誤診の問題も、忘れてはならない

たしかに院長は医療ミスだと無責任にいっていますが、これだけnet上に様々な意見があることは無視ですか?

<脳内出血と正確に診断されていれば、搬送先の幅が広がり、早く受け入れ先が決まっていた可能性は高い。

この部分なんか記者の思いこみですね。毎日新聞のスク−プで始まった記事ですがこの記者のソ−スは毎日新聞社の記者じゃないですよね?事件の背景に対する考察はzeroですしね。記者といわれる人たちには、他人の批判はとどかないんですね。

No.1 しまさん

事故があったら、記者会見など開かずにネットで公開っていいかもしれないですね。そしてこの「根拠なき”説明責任”の濫用」という文章をつけて。

>>No.1のしまさん
リンク先の文章を読んで、かなり胸のつかえが取れた気がします。

それにしても毎度毎度渋いネタを拾っていらっしゃるw

いつも質の高い討論を読ませて頂いております。

産経新聞の香ばしい記事がある一方、
毎日新聞では事実の確認を始めたようです。
「奈良・妊婦転送死亡:9病院「満床」「処置中」で拒否 背景に医師不足」
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20061025dde041040035000c.html
「奈良県大淀町立大淀病院で妊婦が意識不明となり、搬送先の大阪府内の病院で死亡した問題で、受け入れの打診を受けた同府内17病院のうち、9病院の断った理由が25日、分かった。大半が「満床」や「処置中」などを理由にしており、病床数不足や医師不足が背景にあるとみられる。全国トップレベルの周産期医療を誇る大阪府でも高リスクの患者の受け入れが厳しい状況になっている実態が浮き彫りになった。【河内敏康】」

ここまで産科医療を追い込んで、今更と言えば今更の感もありますが、
マスコミが「正確な情報の的確な分析」を始めたと言う事は評価できることだと思います。
今回の事件を一地域の問題として終わらせず、産科医療をどうすれば再生する事ができるのかということまでしっかりと論じてくれることを期待しています。

<脳内出血と正確に診断されていれば、搬送先の幅が広がり、早く受け入れ先が決まっていた可能性は高い。>
確かに、この文書に根拠はありませんな。記者の素人的な脳内でねつ造された判断でしょ?医者の間でも意見がいろいろ出るのになぜ彼らが正確な判断ができるのでしょうか?ソースを出せ、と言いたい。

>通りすがりの医学生さん
ちゃんと取材しているようですね。理由も書いているのは評価できる。
できるのなら最初からやればよかったのに。

ところで、理由の調査は新聞社の仕事ではないような気もしますが。

> しまさんのコメント

確かに理由の調査は新聞社の仕事ではないと私も思いました。
けれど、火をつけたまま立ち去っていくよりは
その後に火を消そうと努力をしているという点で評価できると思いました。

「最初からやればよかったのに」という意見には全面的に賛同します。
初めからこの記事が出ていれば、世の中の流れはかなり変わっていたと思います。

例の京大肺移植の患者さんが亡くなられたようです。
ご冥福をお祈りします。

で、10/25 23:30現在Yahoo!ニュースで確認できるマスコミ各社の見出しが↓です。

- 京大病院医療ミス 業過致死容疑で捜査 脳死肺移植の女性死亡(産経新聞) (25日16時37分)
- 脳死肺移植患者が死亡 京大病院 府警捜査へ 業過致死容疑で(京都新聞) (25日13時29分)
- <京都>京大病院 脳死肺移植の患者が死亡(朝日放送) (25日12時50分)
- <京大移植ミス>重体の患者死亡 京都府警、司法解剖へ(毎日新聞) (25日12時6分)
- 京大病院の肺移植手術で意識不明の30歳女性が死亡(読売新聞) (25日11時57分)
- 脳死肺移植患者が死亡=京大病院の医療過誤で−府警、あすにも司法解剖(時事通信) (25日10時1分)

>No.8 通りすがりの医学生さん

もちろん、この記事に関しては評価しますが、本来なら自治体や医師会の仕事なのではないのかなと思いました。この手の仕事を新聞社が行う余地があるのは、問題ですよね。


毎日新聞のあの記事を読んだとき、最初に浮かんだ疑問は「なぜ他の病院は搬送を拒否したんだろう。その理由はなんだろう」と言うものなので、あの記事は私のニーズには応えていないことは確かだったのですね。報道するべき部分、報道するべきではない部分を分けてくれないかなと思いました。

一升瓶に二升は入らんです

>No.10 しまさんのコメント
私は医師会と言う仕組みを良く理解していないのですが、そもそも奈良県の医師会は今回の事件について何かコメントを出したのでしょうか。奈良県医師会のホームページでは特にそれらしきもの発見できませんでした。

医師会や自治体が調査をしていないのは問題ですが、その結果が今回の新聞の内容と同じ物でも身内の庇いあいだと思われそうな気もします。その程度には国民の間に医療に対する不信感と言うものがある気がします。

医療裁判の度に議論されている気がしますが、国民にとっても医療者にとっても公平な第三者機関の存在がやはり必要な気がします。問題は誰が何を持って公平と決めるかと言う事だけなんですけどね。

>No.12 通りすがりの医学生さん

私も医者の集団だから医師会と言っているだけで、確かにこのような事柄は医師会が扱えばいいと安易に考えていたのは確かです。現場の医師の負担も考慮していませんでしたし、医師が直接電話をかけるというのもおかしな話です。自治体にしても同じで、こんな話を振られても困ると言われるかも知れません。そもそも奈良県が扱うのか、大阪府が扱うのかという疑問があります。


すると、最後には国という事になりますが、厚労省が二府県の事に対しても主導するのかというと疑問ですし、結局はマスコミ以外調査しにくい問題なのかも知れません。少々安易な発言でした。お詫びします。

>No.13 しまさんのコメント
勘違いをなされているようなのですが、私もしまさんと同様にどうして医師会が調査しなかったのか疑問に思っています。勤務医の労働団体が無いというのは知っていましたが、結局最後に頼るのがマスコミしかないと言う現状はやはり大きな問題だと思います。

現場で働く先生方に余裕が無いのはわかるのですが、医師が協同して対処する必要はあると思います。医師会があてにならないとすると、最も危機に直面している産婦人科学会などが音頭を取ってくれないかと期待してしまうのですが、そう言う話はありえないのでしょうか?

奈良県医師会産婦人科医会なら19日に声明を出してますが

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20061019-OHT1T00200.htm
奈良県産婦人科医会「判断に問題なし」

 奈良県大淀町立大淀病院で分娩(ぶんべん)中に意識不明になった妊婦が、19病院に次々と受け入れを断られた末に大阪府内の病院で死亡した問題で、同県産婦人科医会は19日、臨時の会議を開き、大淀病院の判断に問題はなかったと確認した。

 再発防止のため、今回受け入れを打診しなかった県内の病院にも救急時の協力を要請するとともに、奈良県に対し救急体制の整備を申し入れることなどで合意した。

 会議では大淀病院の院長から事情を聴いた同医会の平野貞治会長が経過を報告。その結果、妊婦の異常を分娩時のけいれんと診断した大淀病院の対応に問題はなかったとの意見で、大筋で一致したという。

 大淀病院によると今年8月、分娩中の高崎実香さん(32)が頭痛を訴え意識不明になったが、主治医はけいれんと判断しコンピューター断層撮影装置(CT)にかけなかった。妊婦は脳内出血で死亡。病院側は17日の記者会見で、脳内出血を疑わなかったことについて「結果的に判断ミスだった」と認めている。

(2006年10月19日23時05分 スポーツ報知)

>No.15 いのげさんのコメント
勘違いをしていました。その記事はみていたのですが「奈良県医師会」と「奈良県産婦人科医会」というのが別の組織だと思ってしまったのです。産婦人科医会と言う名前から、産婦人科の医師のみの会だと判断してしまいました。申し訳ないです。

院長さんがどういうつもりで、どういう経緯で言ったかは分かりませんが、仮にそう思っていなくても、マスコミ側が準備を整えた状態で臨んだ記者会見で、TVカメラとカメラのフラッシュの砲列にさらされながら、場慣れたブンヤに用意周到に詰められれば、普通の病院の院長ではひとたまりもないです。

マスコミは、マスゴミ。
面白おかしく書くのが仕事で、独りよがりの考察を付け加えてネタ終了。
やはり、米国のように病院が、無知蒙昧なマスゴミを訴えるべき。
マスゴミが、弁護士・検事等を中傷し難いのは、逆に訴えられる危険性を回避したい思いが強いのだろう。
我々医師もまたもう少し法律の勉強をする必要があるが。

サンケイ新聞は IZA(イザ)というニュース連動ブログのようなのをやっています。

http://www.iza.ne.jp/

ここにも登録してまして(^_^;)先日、記者が書いたブログを引っ張って叩いてしまいました。
そしたら、その当人からコメントが付きました。

以前に比べれば、こういう方向に進み出したサンケイ新聞は多少はマシかな?と期待したいです。

R・Y・U さん

>> いつも思うんですがこうゆう記事をかく記者はちゃんと取材をしているのでしょうか?
>> 患者家族に話を聞いて終わりってんじゃないですかね?

この記事は社説ですので、論説委員という肩書きのおじいさん方が、自社の各種原稿を読みながら自分の机でご意見を記述されたものです。ですので取材は社内にいるデスクや記者に問い合わせるくらいです(それすらしない論説委員もいます。)。

社説といえば、その新聞社の「顔」「看板」ですが、この文章を読んで「だから何なんだ。」という感想しか残らないです。マジックワード、耳に心地よい文言の羅列だけですね。国民一人一人が、どのように考えていかねばならないのかという論調はできないもんですかねぇ。このブログ読んでほしいです。

新聞にはアフォリズムを彷彿とさせるような立派な文章も見受けるんですが(個人的にはY新聞の「編集手帳」の筆者の文章)。

一時有名になったので、皆さんご存知かもしれませんが、

http://sankei.cocolog-nifty.com/blog/medical/2006/09/post_08bd.html

産経新聞の医療担当記者が自らコメントしていますが、途中で動画が差し換わった、
いわくつきのものです。

要は記者クラブを中心にしか活動しておらず、政府、厚生労働省の御用新聞と
言った所でしょうか。

私がここのブログにお邪魔するようになって一番目を見張ったのは法曹関係者の理解の早さ・的確さでした。
その次にびっくりしたのは、そんな皆さんでも初期の頃は医療問題を「間違って」捉えている部分が結構あったことでした。

少なくともマスコミさんは現時点では認識、理解力ともにまだまだですなぁ
こんなんじゃますます悪い方向へ進んじゃうですよ。

マスコミ関係者の参加もほしいところですね。
たぶんROMは多数おられるんだろうけど。

少なくとも「くまくま」さん(No.20)は内部の事情をご存知の方のようですね。

元田舎医さん
>> 少なくとも「くまくま」さん(No.20)は内部の事情をご存知の方のようですね。

十年ほど前まで、某大手新聞社におりました。現在は、出稿システムが大きく変わっているので、正確な内部事情までは把握しておりませんが…(^^;
少しだけ私が記憶している範囲の新聞社の内部事情を書いておきます。といっても違う新聞社のことなので、間違っているかもしれませんが。。。

医療関連の担当は、社会部、政治部、経済部のそれぞれに担当者がおります。今回の奈良妊婦死亡事故の記事は、社会部が独走し、政治部、経済部はまったくノータッチだったのでは?と考えています。詳しく調べてませんが、もし本件記事が、最終版にしか載らない「特ダネ」ならば、政治部や経済部は校正用の早刷りを見るまで、その記事の存在すら知らないかもしれません(何かあるな、とは感じてますが)。

医療問題に関しては、行政(内閣・厚生労働省)、予算関連、都道府県庁、大学、医学会、病院、患者、健康保険等、多くの視点からの検討が必要となりますが、社会部(地方版も含む)、政治部、経済部がそれぞれを縦割り的に担当受けしており、その横の連携がうまく取れていないため、統一的な見解が得づらい形になっています(新聞社の構造的な問題と言われれば、その通りとなります。)

この奈良妊婦死亡事故の場合、社会部が「事件」として取上げたため、「医師の責任」、「18件のたらい回し」といった問題意識しか出てこなく、ある意味、当然の結果といえます。でも本件に関する問題はそれだけでは無いですよね。産科医不足、設備不足、搬送方法の問題、医療予算の問題等、多岐の問題が本件には絡んでいますが、社会部が主導権をもったため、行政に係る問題を全面に据えることが難しくなってしまっている感じがします。

また、この記事は、奈良支局の記事ではないかと、私は考えています。つまり奈良支局員が記事を書き、当該記事を奈良支局長が大阪本社社会部へ転送し、大阪本社社会部発の記事になったのではないかということです。この場合、記事の執筆者は奈良県内の記事しかかけませんので、内閣府の政策、厚生労働省の考え、医療に係る予算、大学教育等、根底に流れる問題まで触れことが難しくなります(取材ができません)。
では社会部がこれらの問題を全て取扱えるかというと、政治部や経済部が黙っていません。それでは政治部や経済部がそれぞれの担当の範囲内で取材するかというと、それはしません。政治部や経済部は社会部と違って「事件」に関する記事は原則取扱わないからです。
ただ、別の新聞社で、論点整理をした記事がありましたが、あれは「後追い記事」であるため、各部が連携したものと考えています。

以上のことから、立木さんがおっしゃる「認識・理解力が足りない」という印象は、ある意味、正しい感覚だと思います。本来であれば、医療問題専従者を置き、地味に調査報道に徹すべきなんでしょうが、社内力学の関係上、そういった地味な調査報道はできない体質になっているのかもしれません。

長文をつらつらと書き、申し訳ございません。

>本来であれば、医療問題専従者を置き、地味に調査報道に徹すべきなんでしょうが、社内力学の関係上、そういった地味な調査報道はできない体質になっているのかもしれません。

社内力学の存在が、全体の利益を害するというのは、いずこの世界でも同じですね。社員が複数いれば社内力学はできますから。

>No.26 くまくまさん

くまくまさんの視点で記事を書けば、読み応えのある記事ができそうです。そして、くまくまさんの他にも人材はいると考えるのが自然ですから、大手新聞社に関しては、読み応えの記事を作ることができる能力が備わっていると推測出来ます。


しかし、その割には新聞記事は表面的な事しか書いていない記事が多いですよね。その要因としては、読み手が原因と言うこともあるのでしょうか。

>No.20 くまくまさん。resありがとうございました。社説は論説委員が持ち回りで書いているのは以前なんかのドラマか映画で見ましたが、そこでは一応取材をして(自分でいろいろ調べて)書いていました。それはドラマの中だけの話なんですね。医師の場合も雑誌の巻頭言とか私の意見みたいな(社説ではありませんが総説?)を書くことがありますがある程度資料をそろえてから書くと思いますの、新聞で一番大事な社説をいいかげん(言葉は悪いですが)に書くとは想像できませんでした。活字になれば生涯残るものなのにね。そういえば社説は署名がありませんね。匿名だったんですね。

産経新聞よ、おまえもか。

 俺は産経新聞も取っているし、あまり効果のない広告も年約20万円程払っている。毎日新聞の記事を丸写しで報道して、間違った報道をして情けない。訂正報道をしなければ、今後産経新聞への広告掲載を断るぞ。産経新聞にしては産科医療崩壊の認識が無さ過ぎる。医療行為における、刑事責任免訴、民事裁判での最高金額を約2000万円まで抑えないと、産科再生は不可能だと認識せよ。もっと産科の現場に出向いて調べろよ。調査しろよ。

最近ROMってた者ですが、自分も禄を食んでいる業界の話になってきましたので(そして、同じ業界関係者からの書き込みが少ない状態ですので)、少しばかりの補足を。
まず、私の身元から。全国紙(not毎日)の東京本社の、内勤職場に籍を置いております。

今回の一件は奈良支局の「スクープ」だったわけですが、これが関西(=大阪本社)発の記事だったという点も大きいのでは、と思います。
新聞社内にもヒエラルキーというものがありまして、たいていは政治部>経済部=社会部>=外信部>その他、といった序列かと思います。しかし、これはあくまで東京本社の話でして、東京以外の本社(大阪とか福岡とか)には、政治部や外信部がありません。経済畑の記事も、東京に偏重する傾向がある。必然的に、社会部>経済部という序列になります。つまり、今回のように社会部として「食指をそそられる」ような題材、まして「お涙」を絡められるとなれば、取材も力が入る。東京本社以上に。
(だったら、もう少し医療機関側の話も掬い取れよと思いますが……まあ、医者が軽々に事実関係を明かすわけもないのでしょうが)
本社間の序列では、当然ながら東京>大阪ですから、いいところを見せたい!といっそう力みが入った部分もあったでしょうね。あくまで仮定の話ですが、これがもし東日本(=東京本社管内)で起こった事件なら、もう少しバランスの取れた報道になっていたかもしれません。

いずれにせよ、「落とし前」ではありませんが、毎日さんには今後も継続的なフォローをしていく責任がある。全国紙なんだから福島の一件と絡めて構造的な問題に切り込んでいくことも可能でしょうし、他のセクション、例えば科学部(医療関係の記事も扱う)や家庭部(主婦層がよく読む)とも連携して取材に当たってさらに深めていくというのもアリでしょう。

既に皆さんご存知でしょうが、最近はメールで直接、取材に当たっている部署に詳しい情報や批判的な声を届けることは可能になっています。一過性の報道で終わらせない為にも、糾すべき所はどんどん糾していくべきでしょうね。

長文、失礼致しました。

鬼丸さん:
これを鬼丸さんがどのような意図で書かれたのか分かりませんが.......
マスコミは第三者として冷静な建設的な論調が必要だと思います。

>「まあ、医者が軽々に事実関係を明かすわけもないのでしょうが」

といったこういった決め付けはいかがですか?じゃあ、患者さん側もご自身に不利な事実を公表していない可能性もありますよね。

>No.32 暇人28号さんのコメント

>>「まあ、医者が軽々に事実関係を明かすわけもないのでしょうが」
>といったこういった決め付けはいかがですか?

私自身、もし取材されても喋らないと思いますので、こう言われてもあまり違和感ありません。
他人を通して意見を伝えることは、誤解を招く恐れがあります。
また、「守秘義務」もあります。
「患者さんからの希望で公表を控えた」なんて、確かに病院側の常套句だし。

>No.1 しまさんのコメント
病院は患者、患者が亡くなった場合は遺族に対して説明する義務がありますが、世間一般に対しては説明する義務はありませんね。

という意見は、見識と思います。
マスコミの方の正義感や、存在意義を否定するものではありませんが。

鬼丸さんへ
この関連エントリには、報道関係者として、何人かがコメントしていますが
鬼丸さんの勇気ある発言と、問題点の共有に対して、まずは、敬意を払いたいと思います。よろしくお願いいたします。

私も、暇人28号さんと同じく、
>「まあ、医者が軽々に事実関係を明かすわけもないのでしょうが」

この部分に、違和感を感じます。
かつて各県警察が、申し合わせて言っていた「捜査報償費の対象は明かすことが出来ない」と類似の匂いがプンプンするのです。
上記のような、発言を平気で行うということは、それだけあなたたちの業界では、この種の言い訳が蔓延しているということでしょうね。

どの業界でも、悪幣はあります。歴史が長く、一種の権力に近く、何がしか強い魅力のある職場には、裏金、癒着、陰謀などの汚職もあります。
そうした職場(医療ではないですよ)に、勤務されている個人一人に、これらの全ての責任を問うつもりはありませんが、個人がそうした悪弊を助長させているのか、少しでも改善しようとしているかの姿勢は、強く問われるべきだと思います。
県庁の裏金、警察の報奨金、各省庁の悪弊だけではありません。闇の勢力との癒着もそうですし、報道関係なら報道ハラスメントもそうです。一方で、報道関係者の中に勇気ある能力のある個人がいることも知っています。我々はそのような方達と、いったいどのような協同が出来るのか不明です。医者のMLにも、多くの記者が紛れ込みます。彼らには単なる飯の種なんだろうとしか、医者側は思っていず、そのようなMLは必ず低調となっていきます。 しかし、勇気ある鬼丸さんは、漢とお見受けしました。きっと、有意義なコミュニケーションが出来ると期待しております。
 それはさておき、我々は、取材現場の悪弊、私達医者から見たら信じられないような報道側の態度に、今後も注目し対抗していくつもりです。

>>No.31 鬼丸 さん
当ブログへようこそ。
これからもわれわれ非マスコミ業界の者が知らない事情を教えていただけると助かります。

>まあ、医者が軽々に事実関係を明かすわけもないのでしょうが

の文意自体に関して、「守秘義務との絡み」ということで私にとって違和感はありませんでした。

それよりも新聞記者の肩書きを持つ方に「医師」ではなく「医者」と呼ばれたことの方がどこかひっかかります。
職業表現者としての鬼丸さんがこのことに関してとくに何も感じられていないにせよ、故意にその言葉を用いたにせよ、記者の方が「医師」に対して抱いているイメージが垣間みられたように思えます。

「医療者側からすぐに詳しい話を引き出してくるのは容易ではないと思われたため」
という文章だったら、医者側も読み流してたかもしれませんね。
私も、初めて会ったマスコミの方に軽々しく話すことはないと思います。

日本語の表現て微妙で難しいですね。
あ、でも、鬼丸さんは日本語のプロですよね。
やっぱり、わざとだっだのでしょうか?

>元田舎医さん
医「者」に問題があるというでしたら、記「者」とか、患「者」と言う言い方にも問題があるように思います。個人的には「医師」だろうが「医者」だろうが好きな言い方を使えばよろしいと思いますが、医師の間では「医者」は蔑称扱いなのでしょうか。

確かに守秘義務の問題もありますが、この場合、遺族が報道機関に情報提供しています。ということは、報道各社から病院(主治医)側に取材依頼があったら、恐らく病院から情報開示の許可を遺族に確認して、病院が事実関係を発表することでしょう。
(実際、最終的には病院側は記者会見に応じています)。

報道側の、「片方に肩入れをして面白おかしく報道しよう」という意図が見え隠れして、そしてその隠れ蓑としてあのような発言をされたような気がしたので、面白くありませんでした。

また、「医者」と言うと、医師側からすると蔑称で呼ばれている気がするのもありますが。

>暇人28号さん
>報道側の、「片方に肩入れをして面白おかしく報道しよう」という意図

このような意図は特に感じませんでしたが、確かに遺族側中心の報道ではあったと思います。報道の立場としては遺族側からの情報が多いので、結果として遺族を中心に取り上げる報道になるのはやむを得ないでしょうね。

もちろん、病院側に「遺族からこのような情報提供がありましたが、病院としてはどのように考えていますか」と言う取材もあるでしょうが、これは報道の守秘義務に引っかかる可能性がありますね。

>>No.37 しま さん
「記者」、「患者」は普通の記事中に出てくる言葉ですが、「医者」は出てきません。

2006年10月現在の私の感覚では、医師が自称「医者」と呼んでいる以外、「医者は」と呼び捨てられるのはあまりいい感じがしません。
「サラリーマン」と「リーマン」。
「公務員」と「役人」。
の違いと言えばおわかりでしょうか。

同様の理由から、個人的には「患者は」と呼び捨てる表現も学術的な文章以外、極力避けているつもりです。

法律上、医者ではなくて、医師なんですね。
私は、医者と自称しますが、正確には医師ですね。

>ご指摘を下さった皆様へ
まず、当然ながら「医師」と書くべきでしたね。配慮が足りませんでした。申し訳ありません。

再びROMに戻ろうと思っていましたが、もう少し書き足しておくべきことがあるように感じました。それは、「意図しないバイアス」とでも言うべき問題です。上の書き込みとは論旨が一貫しない点もあるかと思いますが、ご容赦下さい。

今回の一件を、仮に自分が現場で取材するとしたらどうなるか、少し考えてみます。
まず、警察関係者からの情報収集は、特に地方支局にとってはルーティンワークの一環です。ここで事件のあらましを掴んだ上で裏取りや肉付けを考えるわけですが、おそらく先に遺族の方々に話を聞いて、「ニュースとして報道する価値がある」と判断されれば、医療関係者への取材に進むでしょう。この手順そのものは問題ないはずですが、ここで医療関係者からスムーズな取材ができるかどうか?がポイントです。
一般の方なら、取材対象にされているというだけで警戒するのが普通です。まして医療関係者であれば、守秘義務や個人情報保護の問題もあるし、何より日々の激務で消耗しているところに質問をぶつけられれば、いっそう警戒心は強まるでしょう。何が行われたのかを聞き出せれば、他の医療関係者に「それは妥当な処置だったのか?」と質問することも可能でしょうが、現実にはなかなかそこまで辿り着けないと思います。結局、「ノーコメント」「答えられない」となれば、その意図がなくとも、書いた記事はバイアスがかかったのと同じことになります。悪意の無い記者が、誠実に取材を進めたつもりでも、そうなり得るわけです。
参考までに、毎日の記者が書いたコラムを:
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/kishanome/news/20061026ddm004070125000c.html

(長くなったので、分割しました)
記者が文系学部出身者に偏っている、という問題もあります。理工系学部出身の記者はたまに見ますが、医学部出身の記者は、私が出会った中には一人もいません。当然ながら、医療関係者への取材は「付け焼刃の知識」に基づいて行うことになるので、この点でもバイアスがかかっていると言えなくもない。「半端な知識で書くな」という批判は当然ですが、そうせざるを得ない事情もあるわけです。

また、新聞は公器とも言われるものの、問題になっている(なりそうな)ことを他社より早く記事化しなければいけない、という競争にさらされている商品としての側面もあります。正確な報道を期すのは当然ですが、往々にして「走りながら考える」ことになりがちです。

幸か不幸か私自身は経験がないのですが、知人の中には、自身が書いた記事がもとで会社を潰したり自殺者を出したり、といった経験がある者もいます。その怖さを弁えているはずでも、報道被害は起こり得る。かといって、目の前にある問題を黙殺するわけにはいかない……というのは、常に存在するジレンマです。

ではどうすべきか? 月並みな意見で恐縮なのですが、お互いに建設的な批判を積み重ね、より大きな問題を解決すべく努力していくしかないのでしょう。マスコミは叩かれ慣れていますから(笑)、皆様もお気づきの点や疑問・批判があれば、どんどんぶつけていって下さい。

>鬼丸さん
マスコミからの発言は珍しいので、積極的に発言して欲しいなと思います。でないと、溝がなかなか埋まらないです。一点だけ質問です。


>マスコミは叩かれ慣れていますから

恐らく、非マスコミの印象からすると「マスコミは叩かれなさすぎだ」と言うイメージがあり、それがマスコミへの不満の一つだというように思います。例えば、苦情などはどの程度押し寄せるものなのでしょうか。

もう一点ありました

>鬼丸さん
>知人の中には、自身が書いた記事がもとで会社を潰したり自殺者を出したり、
>といった経験がある者もいます。

このようなケースに関しては、マスコミも情報を公開するべきだと思うのですが。つまり、マスコミの報道の結果、個人や会社を傷つける事になってしまった。善し悪しはともかく、どのような結果を招いたかに関しては、発表する必要があるかも知れません。

>>No.44 鬼丸 さん
>マスコミは叩かれ慣れていますから

なのかもしれませんが、今起きていることは「マスコミ・バッシング」ではなく「マスコミ・パッシング」ではないかと。
・情報を流す流さないはスポンサー次第
・専門事項について発信者に背景知識が乏しい
事実が燎原の火のごとく広まり始めました。

鬼丸さん はじめまして
マスコミの方でこうやって発言していただけるとうれしいです。

あっしなんかが、マスコミで一番気に入らないのは「身内に対する基準と、他者に対する基準」が違いすぎるところです。
よその不祥事は大声で責めたてるのに自分のところのそれはこそこそ隠すというイメージがあります。

例えば新聞が「問題になっている(なりそうな)ことを他社より早く記事化しなければいけない、という競争にさらされている」というのは
大学病院や研究者が、新しい治療法を他人より早く論文にしなきゃいけない、という競争にさらされている、というのと同等です。
だからと言って、はっきりと裏づけが取れないことや捏造を論文化したり、その結果誤った結果で多数の犠牲者を出すのは許されないでしょう。
同じようにメディアも十分な裏づけが取れないまま報道することは許されないと思うですよ。

別のところでも指摘がありましたが、マスコミさんが報道被害等の裁判で弁護するために使う論理は、医師が医療自体裁判になじまないと主張する論理と同型です。
前者を認めるならば当然後者も擁護すべきだし、後者を非難するなら同じ論理を自らにだけは適用可能だと主張すべきではない。

鬼丸さん:

是非議論に参加してください。
私自身マスコミ人は非常に嫌いですが、議論してこの状態が改善されるなら全く厭いません。恐らく個人個人は悪い人ではないのでしょうし。あくまで、「マスコミ」としてまとまると悪い方向に行ってしまうのでしょうから。

>マスコミからの発言は珍しいので、積極的に発言して欲しいなと思います。
しまさん、と同感です。

鬼丸さん、問題意識の共有から、一歩踏み出しましょう。
叩かれ慣れてる同士なんですね、お互いここで切磋琢磨しましょう。

>鬼丸さん

まったくその通りで医者の世界で言う「バイアス」も
故意とか悪意とかの話ではなく
意図せざる先入観や偏見というもので
それゆえいっそう根深いものがあるわけです。
それでも今回の毎日の報道はカルテと付き合わせれば
誰がどう見ても裏取り不十分な誤報と言えると思います
しかも誤報が明らかになってもぜんぜん修正しない
修正しないことが最初の誤報以上の不信感を持たせる
事態に至っています。
日本のマスコミは訂正記事が少なすぎる上に雑すぎる
細かい訂正を重ねることはむしろ信頼を増すという
当たり前の事実を知らないんじゃないでしょうか。

また、医者の世界でもポストにルサンチマンのある人は
すくなからずいらっしゃいます。
どこの世界でも信賞必罰、スクープを出した人は出世で
誤報を重ねたひとは左遷ということでよろしいんじゃ
ないでしょうか。

http://www.takachiho-haruka.com/koujitu/koujitu05_01.htm
作家 高千穂遥 日記 2006年1月19日

「 ●語るに落ちる。

 例の、NHKの番組に対する朝日の報道姿勢である。きょうのNHKによる検証報告で、誰がどう見ても、もう決着はついたね。朝日はさっさと白旗をあげ、全面敗北を認めるべきだと思う。にしても、松尾武元放送総局長と安倍晋三自民党幹事長代理が、ともに「朝日の記者は、はじめに結論ありきで、それに沿った談話を得ようとしてひっかけるように質問をしてきた」と言っている部分は、ひじょうに興味深かった。これ、朝日の本質そのものって感じなんだよね。

 まだ大学生だったから、30年以上前のことである。わたしは当時、朝日新聞の読者であった。ある日の朝刊に、わたしが親しくしていただいていた某漫画家のコメントが掲載されていた。その内容を読み、わたしは驚愕した。とてもじゃないが、その漫画家が言うような言葉ではなかったからである。わたしはアパートをでて、その漫画家のもとに向かった。

 漫画家の仕事場に着くと、かれは硬い表情で、わたしを迎えてくれた。新聞のコメントについて尋ねたところ、「でたらめだよ。あの記事は」と即座に言い、「朝日の記者が電話をかけてきて、『これこれに関して、あなたは古臭い因習だと思ってますよね』と訊いてきたので、『そんなことはない。ぼくは、それはいいことで、美談だと思っている』とはっきり答えた。なのに、新聞には正反対のことが書かれている。これはひどい。だから、さっきマネージャーに抗議をしてもらった」と、つづけた。

「それで、どうなったんです?」とわたしは問うた。
「記者はコメントをねじ曲げたことを認めたよ」と漫画家は答えた。
「じゃあ、訂正が載るんですか?」
「それが、だめなんだ」漫画家は言った。「記者が言いきったよ。『誤りは認めるが、朝日は訂正を載せません』と」

「そんな馬鹿な!」とわたしは叫んだ。だが、それは事実だった。朝日は訂正を載せなかった。

 わたしが朝日新聞の購読をやめたのは、その日のことである。」

鬼丸さんや他の記者の方

医学や医療の世界に信じられない歪んだことが存在するのは確かです。
自分たちが頭にきたり残念に思うのは、「あれは絶対におかしい」と100人中
99人が口を揃えることが表に出ず、「悪いのは悪いのかもしれないが・・・」と
いうものや、今回の産婦人科のように「悪くないでしょ」という意見が多数
であるものが摘発されることです。

飲酒して明らかに暴走してる車が捕まらず、夜中の2時に病院から呼び出され
広い道で1KM/Hの速度オーバーで捕まるような感覚というか。

正直に一生懸命やっている医者たちから「良くぞやってくれた」というような
スクープを嗅ぎ出してください。
そういうスクープは社会の為にも患者さんの為にも役立つものです。
今、主に行われている医者たたきは、誰にとってもいい結果を生み出さない。

マスメディアは力があるからこそ、その力を人々の為に役立てて欲しいと思う。
ある意味 うらやましい。
自分たちは目の前にいるたった一人の人も思ったように救えないことが多いのに。

マスコミに関して言えば、例え初期段階で不十分な取材であれ事実ないしそう信じるもののみを書き連ねていればこうまで嫌われることはないと考えます。いい加減な取材に加えて「恥を知れ」などと余計なことを言い始めるから「お前が言うな!」と突っ込みを受けるのではないでしょうか。

マスコミは医者叩きに熱心ですがこういう報道被害に対して自らはどういう責任の取り方をしているのか興味があるところです。私自身もマスコミのいうことを鵜呑みにしたばかりにならずとも良い病気で担ぎ込まれてきた患者を知ること一人や二人ではありません。他業種であればさっそくワイドショーや週刊誌の特集になりそうなネタですが…
http://www.nikkansports.com/entertainment/f-et-tp0-20061028-109436.html

No.52 後だしジャンケンさん

>医学や医療の世界に信じられない歪んだことが存在するのは確かです。自分たちが頭にきたり残念に思うのは、「あれは絶対におかしい」と100人中99人が口を揃えることが表に出ず

そんな話がたくさん転がっているように思われますよ。内容を知らさないであることだけを伝えるのは誤解のもとです。別に私たちのような勤務医や、良好な開業医にとってはばらして困ることもないじゃないですか。

・病院建築費や医療機器の高すぎることと、それらの業務に対する身内斡旋、バック等のシステム。
・厚生省の天下り団体が仕切っている医療機器のふざけた規格。排他性。
・能力でなくコネや買収によって得られる公務員スタッフの地位と、その高すぎる給与。
・一部の老開業医のあまりにも寒い診療内容。そして彼らが医師会を牛耳っている。

私の思いつくことはこんなところです(ニュースとしての価値はなさそうですね)。単に私の周りがこんなところであるにすぎず、他にももっとひどい話があるのでしたら補足お願いします。

医師側がここでいろいろな意見を出せるのも皆さんに「聞く耳」があるからです。
いまや新聞・テレビ局各社も医療者側からの情報がないとは言わせませんが、得た情報を社会に還元する努力を十分していると言えるでしょうか?

ここにいると奈良の産科の先生方の名誉回復がなされたような錯覚に陥りますが、
世の中の認識は華々しい初期報道で植え込まれた「大淀病院の医者は人殺し」「重症患者をとるのがイヤさにたらいまわし」
のまま変わっていません。
真摯に仕事をする記者がいることは疑いませんが、既存メディアに期待する気にはなれません。

産科医がこれ程足蹴にされた時代を知らない。鹿はかわいがられるのに。
不良患者が多すぎる。日本で産科医療をするのは危険過ぎる。
法律改正などもうとっくに諦めました。いくら主張しても無駄だった。
現職の産科医が大量に一斉辞職して尚且つ新規医学部卒の医師が産科医療を拒否することしか、産科医療改善は出来ません。

今回の報道は、当初から現在に至るまで注意深く拝見してきました。
様々な情報を探る中で、このサイトは最も真実を伝えて頂いているサイトと判断でき、ここの記事を見ていると、まだ日本の社会には一条の光が残っているようなささやかな安堵を感じさせて頂いております。
先ずは、サイト管理者様に御礼申し上げます。

一庶民として、コメントさせて頂きます。

この報道の前日、NHKで、医療崩壊に関する特集番組が放映されていました。
現在の医療の崩壊問題を、何故か、行政や政府の施策の結果として今後の有効な施策を追求するものではなく、
あくまでも、医師と患者の問題として描かれた踏み込みの浅い番組でした。

何故、現在の医療現場で起きている問題が、医療福祉費用削減の為の医師数削減政策や医療点数の削減、大きくは、人を軽んじた箱物企業優先政治が、その効を奏した結果であることをはぐらかそうとするのか、マスコミに報道規制や報道統制はつきものですが、ここまで統制色の濃い報道は、国民に対する目暗ましのような懸念を拭えませんでした。

そして、そこに報道されたのが、今回の問題報道でした。
ここで、私が注目したのは、記事の編集が、被害者?と定義された方が訴えているという救急医療崩壊の解決という社会問題ではなく、巧妙に医師や病院と患者を対立させた上で、社会問題を担当医師や病院への個人攻撃に摩り替えていることでした。

一方で、子供達のいじめ問題、いじめによる自殺が社会問題になっている昨今にあって、
これこそは、大人社会の公然たるいじめ問題ではないか!と、社会病理の深さを憂慮する嘆息が出ました。
子供の社会は、大人社会の縮図です。今回の報道の前後に多くの子供達の自殺報道がなされていることは、偶然の一致とは言えないでしょう。

最低限、大人社会では、こうしたマスコミ問題の解決を求めて、名誉毀損事件としての刑事告訴、民事訴訟を積極的に行うべきだと考えます。
また、これほど一方的な情報が氾濫する社会においては、義務教育レベルから、マスコミ研究学を必修とし、各人がマスコミを妄信することなく正確な情報を識別する能力を養う教育が早急に必要とされていると考えます。

暁の光を待ちながら、繁茂する経済至上主義、営利主義が招いた人の心の荒廃が、更に一般社会の人々の心を蝕んでゆく様相の哀しさとやるせなさに断腸の思いは禁じ得ません。

管理人から

>優 小雪さん

 お手数をおかけして申し訳ありませんでした。
 最初のNo.57を残させていただきます。

 

NHKはやはり国の悪口は言えない体制なのでしょうか?

P R

ブログタイムズ