エントリ

産婦人科は減少続く、半分以上がお産「扱わず」(2006年11月30日21時36分 読売新聞)

 厚生労働省がまとめた2005年の医療施設調査の報道です。

 調査によると、産科・産婦人科を掲げている病院は1616施設で、前年より50施設減った。診療所も加えた産科・産婦人科5997施設のうち、お産を扱っているのは2933施設と全体の48・9%。1984年の調査開始以来、初めて半分に満たなかった。お産には、一定の危険が伴うため、医療事故で訴訟を起こされることや、24時間体制の勤務を避ける傾向が現れたとみられる。

 この原因分析が厚労省のものか読売新聞のものか、必ずしも判然としないのですが、厚労省もそのような認識を持っていると見ていいのだろうと思います。

 で、どうするつもりなんでしょう、厚労省は。

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コメント(39)

なぜ病院は出産費を値上げしないのでしょうか。値段は需要と供給で決まるものだし、結婚式なぞに何百万も払うわけだから、もっと高額の出産費を請求してもよいのでは。それによって産科医の待遇改善を図るべきです。それとも何か規制でもあるのでしょうか。

No.1 場末の開業医さん

例えば先生が、自分の診療所での診療費に全てに値段をつけるという話になったらどうしますか。保険点数を参考にすることになるのでは。

日本の場合、ほとんどが保険診療であることもあって、医療の価格即ち保険点数ということが常識のようになっています。交通事故の自費診療で、保険より高い料金の返還を求めた訴訟でも、裁判所は保険で払うものよりあまり大きい額はダメだという、日本の保険点数が超格安価格であるということを知らない判決をくだしています。出産は異常分娩では、保険適応であり、これがかなりの縛りになっているということです。料金変更に議会の承認、条例の改正などを必要とする公立病院が改定する可能性はかなり低い。そうなってくると開業医の先生(私立病院も)は料金を上げづらい。というところだと思います。

>元行政さま

私のところのような内科開業医が自費診療を打って出ても成り立ちませんですね。しかし医療機関は保険診療をしなければいけないということはないはずです。異常分娩を含めてはじめから自費でしか診ませんよとしてしまえばよいのでは。あるいは異常分娩となった時点で保険適用とすればよい。公立病院の産科は医師不足でやがて滅亡するでしょう。つまりビジネスモデルとして高級産院のようなものがら成り立つのではないでしょうか。

>>管理人さん
これらは「2005年度」の数字です。
つまり福島事件や堀医院「事件」勃発前の調査です。

今日の日経にも「もっともっと医療・介護の予算を削るべし」とのご高説が載っていましたね。
経済財政諮問会議の傀儡政府が今後いかなる施策をひり出そうとも、日本医療崩壊を促進させるのみです。
万が一、来年の社会保障費お手盛り倍増、という事態になったとしても、国民の医師給与に対する妬み・僻みがそのままであれば、余計診療しづらくなるだけですしね。
そうなれば、訴訟圧力も増大する一方です。

今から慌てても、もう遅いですなぁ>>国
とっくに「終了」ボタンは押されてますから。
今は淡々とバックグラウンドでプロセスが進行中。
もうすぐ画面が暗くなります。
押されたのが「再起動」ではないことにもご注意を。

エー、産科医当事者として一言。やはり周りの病院との釣り合いというのは考えちゃいます。近隣の病院とあまりかけ離れて高いのも居心地悪いし、むちゃくちゃ安いのもまずい。例えば聖路加は分娩費100万とか言いますが、そのために人員・設備投資なども相当かけてます。周囲の病院も結構高い。ということで、周りがせいぜい35〜40万円くらいだと、やはりなかなか上げにくいです。
この前勉強会で、人件費・設備費・その他色々原価計算をしたら、40万円で10%利益が出るかどうかで、安全のために人員増をはかれば55万くらいは(利益10%としても)必要という話が出てました。当院も値上げを考えないといけません。

No.3 場末の開業医さん

打って出ても成り立たないのは、保険診療がものすごいダンピングだからですよね。

公立病院は住民サービスの面がありますから、単科での赤字くらいはなんでもないでしょう。ある市立病院は産科の医師の脱局+常勤化にびっくりするような給与を提示したとの噂があります。ちなみにその病院は全体として黒字です。

産科医の立場から、一言です。

産婦人科医の中には、不妊治療を「専門」にする人たちも居ますが、20から30%の成功率しかない(つまり、失敗して当然、成功したら喜ばれる)「医療」に40〜50万円もかかるのに、100%の成功を期待される分娩の費用がそれと同額か、それよりも安いって言うのは、どう考えてもおかしいと思えるのですが、みなさまのご意見いかがですか。

もし、不妊「治療」が平均3〜5回で成功するのなら、その費用は120万から200万となりますから(現実には一千万円以上も使うカップルも居るらしいですが)、だったら、分娩費は、安くても100万、高けりゃ200万、であっても良いのかなとも思うのですが、どうなんでしょうか。

それが、やはり高いのなら、じゃあ、不妊治療費も高すぎる、なんて思っています。同じ自費診療なのに、なんでこうなっちゃったの?

産科医ー1さんのおっしゃるとおりだと思います。

分娩費用には最低100万ほどかかるのが当たり前になり、
結果、産婦人科勤務医の待遇も改善される時代が来てほしいものです。

保険会社が、がん保険だけでなく、分娩保険の商品を作り、
当たり前のように若い女性が入る世になれば、
分娩と言うものはリスクがあり、
費用がかかるものだということが浸透していいと思います。

>モトケンさん
>で、どうするつもりなんでしょう、厚労省は。

厚労省がどうこうする問題でもないと思います。
厚労省は政府の方針の下に動いているわけですよね。

それはそれとして、少子化の影響は、産科や小児科の経営を直撃すると
思うのですが、この辺り、どのように分析されているのでしょう。

しま様

>厚労省がどうこうする問題でもないと思います。
厚労省は政府の方針の下に動いているわけですよね。

世に政府というときは、厚生労働省も普通含まれていると思います。小泉さんの負の遺産、経済財政諮問会議の意見が幅を利かせているということはありますが、医療政策全般について、厚生労働省がノープランで、経済財政諮問会議や安倍首相のいいなりになっているとも思えません。

首相や経済財政諮問会議は万能の神ではありませんので、政府の考えの多くは、各省庁の考えに基づきます。予算は各省庁(安倍首相や奥田氏ではありません。)が概算要求をし、財務省が査定し、最後は大臣折衝などで獲得を目指します。首相や経済財政諮問会議は予算案総枠の評価くらいはするかもしれませんが、少なくとも彼らが予算案をつくっているという話までは聞いたことがありません。

>じじいさん

医療政策に関しては確かに厚労省がプランを練っているのでしょうが、色々なプランを練ったところで、それが予算増に繋がるのであれば、経済財政諮問会議の意向を受けた財務省にことごとくカットされるような気もします。
http://www.business-i.jp/news/for-page/naruhodo/200611290003o.nwc


↓のような記事もありますね
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予算編成の前哨戦となった六月の「骨太の方針」では、諮問会議の民間議員が経済指標を基に、診療報酬を含めた医療費を抑える「総額管理」導入を主張。足かせを嫌がる厚生労働省や、収入減につながる日本医師会の意向も受け、厚労族は猛反発。「適正化の実質的成果を目指す政策目標」とあいまいな表現に変えさせた上、年末の予算編成まで結論を先送りした。
http://www.toonippo.co.jp/tokushuu/danmen/danmen2005/0926.html
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厚労省は「抵抗勢力」の様ですね。ちなみに、医療崩壊と言われている原因の一つは、族議員崩壊という事もあったのかなと思っています。個人的には、族議員の方が経済財政諮問会議よりもよほど透明性が高いように思います。

あと、実は経済財政諮問会議は些細な問題なのでした。要は、「厚労省が何を考えているのか」ではなく、我々が何を考えているか。つまり、「我々は医療をどうしたいのか」が大事なのではないかと思ったわけでした。

ただ、少なくとも私には、人びとの間で合意を形成する方法も知らないし、自分たちの考えを政策に反映させる方法も知りません。その方法を、これから学ばなければならないと感じております。

>厚労省は「抵抗勢力」の様ですね。ちなみに、医療崩壊と言われている原因の一つは、族議員崩壊という事もあったのかなと思っています。個人的には、族議員の方が経済財政諮問会議よりもよほど透明性が高いように思います。

そうなんです。「抵抗勢力」は小泉さん以来すっかり悪者なんですが、必ずしも悪いだけではないんです。良きにつけ悪しきにつけ、族議員が一種のバランサーになり、財務省の支配から制度・政策を守っていた面があるのですが、族議員が一くくりに「抵抗勢力」=「悪」と切り捨てられたため、財務省サイドへのバランサーがなくなり、経済財政諮問会議の威を借る財務省の天下が始まったといえるかもしれません。

族議員には、「癒着」「口利き」など悪い面が出る可能性があることも否定はしませんが。

>つまり、「我々は医療をどうしたいのか」が大事なのではないかと思ったわけでした。

おっしゃるとおりこれが一番大事なのですが、それが投票行動などにつながらない(選挙のテーマにならない)のが、口惜しいところです。医療崩壊を心から憂い、医療制度を正面から捉えた政策を掲げた議員候補はなかなか見つけることはできません。一般の有権者の関心が低いのでしょうか。

保証制度が制定されると出産費(非保険)の値上げが行われるようになるのかな?と個人的には思います。
あ、でも、脳性麻痺や異常分娩は病気だから保険診療になってしまうのかな?そうなったら保険を取り扱わない出産医療機関が減るのでは?

No.9 しま さん

>少子化の影響は、産科や小児科の経営を直撃

小児科医です。

周囲の小児科の数が減っているので、自分のいる病院での経営には影響がありません。
人口当たりの小児科医の数が、県平均を大きく下回っている地域なんですよ。
問題は過重労働。
勤め先は人口2万の小さな町ですが、近くの人口8万の市の公立病院医の小児科が休診になったことで、その市の小児入院施設はなくなってしまいました。
そのためその市の小児の救急搬送が当院へ流れてきています。

当地では少子化よりも、小児科の減少のペースが上回っています。

全国的にもこのような地域の方が多くなってきている印象があります。
小児科はまだこの程度ですが、産科の減少ペースは少子化を遥かに上回っています。

毎日新聞によると、産科の減少は少子化の影響だそうな。このスレッドの産科の先生の話を見ているとそんな気もしないでもないですね。つまり産科の売り手市場ならば出産費の値上げができるはずだと思うのです。

小児科の過超労働を減らす一方法。夜間は保険外診療として、患者が減るまで診察料を値上げすればよいのです。

以上、皆様の嫌う医療の市場主義的考察でした。それにしても内科の開業医というのはつぶしがききませんですね。

最近はあきらめモードでROMばかりしていましたが、最近下記のページを見つけました。これまで小生も不勉強でしたが、ようやく少し医療の仕組みが分かりました。
http://www.mie.med.or.jp/hp/iryou/flash.html
(経済オンチの小生などにも分かりやすく説明されています。)

政治家や官僚もうま味のある業種にはエネルギーを注ぐが、医療などお金(利権)にならない、あるいは票にならない(公共工事などと比べ)業種は後回しということでしょうか?
結局、医療費削減というのは単なる名目であって、政治家や厚生省の役人は公共工事や天下り先(製薬会社や医療機器メーカーなど)には熱心だけど、国民や医療現場に目が向けられていないという体質があるわけです。最近よく報道される談合など見れば、地方はもっとこの傾向が強いのでしょう。
こういう仕組みを変える。そのためには医療の現状を明らかにし、また医療従事者だけでなく、国民自身が痛みを感じなければ変わらない。現場の医師や病院をスケープゴートにしてもだめだということに早く気づいてほしいなあと思います。

No.16 場末の開業医 さん

>このスレッドの産科の先生の話を見ているとそんな気もしないでもないですね。つまり産科の売り手市場ならば出産費の値上げができるはず

No.5のコメントは例外的と。
山口(産婦人科) さんがおられるのは、浜松と並んで首都圏の受け入れ不能となった産科救急の最後の受け入れ先となっている、日本では希になってきた産科医療の恵まれた地域です。

分娩費用は全体として値上がりしてます。
8公立病院は議会や自治体の承認がないと勝手に値上げ出来ないのでしてませんが)
地方では産科が少なくなってきているところでは、開業医、民間病院は確実に値上げしてきてます。
自分が今の公立病院へきた8年前は、どの産婦人科開業医でも分娩費用に45万以内。
それが今は1つだけに(院長のポリシーで値上げせずに頑張っている)。
自分のいる地域では分娩費用が50〜60万円が相場になってきています。

おかげで公立病院は、過重労働で大変な事に。
自分のいる公立病院は、既に産婦人科医がいなくなっています。
近隣3つ公立病院のうち、ひとつが業務が大変で医師が辞めていき、お産をとらなくなりました。
ひとつは小児科今年でいなくなったのでハイリスク分娩は扱わなくなり、産科の撤退の噂が絶えません。
残るひとつですが、産婦人科医が3人で年間1000件を超えるお産を扱うようになってしまって、ここが潰れればこの地域の産科救急は崩壊してしまうとささやかれている状況です。

うちで不妊治療をしていたとき(7年ほど前)は,「高いなぁ」と思っていました。相場よりは安い病院でしたが。
成功した場合の出産場所としては,不妊治療している病院とは別の,付加価値の高い病院を検討対象にしました。50〜70万円程度で,高めですが評判は良いようでした。40万円以下で分娩できる所も珍しくなくあったようです。結局,あきらめたので,その病院のお世話になることはありませんでした。

不妊治療や分娩に関しては,(通常は)緊急ということではないので,費用や付加価値や病院の実力(?)を事前に調べて,トレードオフや準備をして決定することが可能です。いずれも保険適応でもないので,選択肢は多数あったほうが良いと思います。
しかし,緊急性の高い病気やケガの場合は,近隣で開いている病院に行くか,連れて行かれます。そのような場合は,少なくとも移送や転院が可能となるまでは,そんなに価格差がないようにしてほしいものです。

産科医のいない院内助産院って・・・

病院は大幅な減収を避けたいのだろうけど、このご時勢に信じられません。

ほとんどの産婦人科医が「大丈夫かいな?」と感じてるのではと思うけど、

紀南病院の医師もよく嘱託医をひきうけたものです。


****** 紀伊民報、2006年11月27日
「院内助産院」を開設 南和歌山医療センター(和歌山)

田辺市たきない町の南和歌山医療センターは12月1日から、助産師が出産を扱う「院内助産院」を県内で初めて開設する。同センターでは助産師が出産前後や更年期の介護を担当する助産師外来も開いており、妊婦検診から出産、育児相談まで継続して母子を支援していく。全国で産科医が不足している中、医師不足を補う効果が期待されている。
 助産師は、看護師が半年以上の教育を受けて受験できる国家資格。看護師ではできない妊婦の内診や出産の介助、へその緒の切断ができる。
 開設する院内助産院では、助産師7人が交代で勤務し対応する。助産師が妊婦の検診を行い、正常な状態で出産できる場合には、妊婦の分娩(ぶんべん)を助ける。院内助産院で分娩するには妊娠中に3回以上の医師の診察が必要で、同センターの非常勤医師が担当する。
 紀南病院(同市新庄町)の産婦人科医が嘱託医を務める。出産時には電話で医師に情報を連絡するとともに、帝王切開が必要になるなど、状況が変わった場合は同院に搬送する。また、検診時に妊娠中毒症など、正常な出産が難しいと推測される場合は、同院が診察する。
同センターは、医師の派遣元となる徳島大学が産科医の派遣を見直したことから医師数が減り、8月末で分娩の取り扱いを休止した。10月以降は同センターに常勤医師を置いていない。これを受けて、紀南病院は医師数を3人から5人体制にし、機能を集中させている。
 同センターでの出産件数は2005年度で358件あった。このうち308人は正常出産で、帝王切開など異常出産は50件だった。


>オダさま

やはりそうなんですか。傍目に見てても産科の先生は大変ですね。ご教示ありがとうございました。

>OBGY さん

「髪結いの亭主」も、良いのかも知れません。

まあ、普通の助産師さんだったら、無理な分娩への介入や、陣痛で苦しむ妊婦の「ほったらかし」はしないでしょうから、だとしたら、助産師さんが主体になって「正常分娩」を見てもらい、産科医は後方支援で「異常分娩」に対処する、そんな体制が良いのかも知れませんね。

No.20 OBGY さま
ご紹介の記事の「院内助産院」は何をウリにしているのか、よく分かりません。
> 南和歌山医療センターは 「院内助産院」を県内で初めて開設する
> 紀南病院(同市新庄町)の産婦人科医が嘱託医を務める

嘱託医は、助産院の所在する病院ではなく、別の病院の医師がなっているのですね。
現行法では、助産院の嘱託医は産科医でなくても構わないと聞きますが、南和歌山医療センターの他科の医師は嘱託医を引き受けたがらなかったのでしょうか?病院内で、助産院設置に賛同が得られているのか、疑問に思うには、うがちすぎでしょうか

まあ嘱託医のことは、さて置くとしても、
もし妊婦が急変して助産師の手に余る事態が生じた場合は、どこが面倒を見るのでしょうか。
嘱託医の居る紀南病院へ搬送する?それでは遠いでしょう。
嘱託医でなくても南和歌山医療センターの他科の医師が診てくれる?しかし他科は他科なので、できることは限られるでしょう。

「院内」助産院といいますと、素人的には、普通の町中の助産院と違って、何か良いもののような印象を受けます。医師が近くにいて、いざという時にスグ診てもらえて安全というイメージです。
しかし、そのような意味で、本当に「院内」であるためには、<産科がある>病院内に設置されなければなりません。

この施設は実際にはそういうことは期待できません。(もし小児科があれば、生まれた子のために役に立つということはあるかもしれませんが)
それでも場所が病院内だというだけで、「院内」を名乗ってよいのでしょうか。そのような名称はいわば誇大広告であって、安全性(リスクの度合い)について誤信せしめる点で、問題があるのではないでしょうか。

こんにちは、整形Aです。

No.23 YUNYUN さんのコメント

>この施設は実際にはそういうことは期待できません。(もし小児科があれば、生まれた子のために役に立つということはあるかもしれませんが)
>それでも場所が病院内だというだけで、「院内」を名乗ってよいのでしょうか。そのような名称はいわば誇大広告であって、安全性(リスクの度合い)について誤信せしめる点で、問題があるのではないでしょうか。

この件に関しては、「ある産婦人科医のひとりごと」のブログが詳しいですね。
当の南和歌山医療センターの院長先生とおぼしき方が投稿されていました。

http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2006/09/post_d480.html

どうも、客観的に見ると1番は労務対策のような気がします。
産科医師がいなくなったことにより院内の助産師の助産師としての仕事がなくなった。転勤も難しい。
また地元に対しても、なんらかの対策を講じているという姿勢をみせる必要もあるでしょう。
結局、院内助産院を開設するしか方法はなかった。

それがうまくいくという勝算があったわけではなさそうに思います。
院長先生としても苦渋の決断だったのでしょうね。

>整形Aさん
>この件に関しては、「ある産婦人科医のひとりごと」のブログが詳しいですね。
>当の南和歌山医療センターの院長先生とおぼしき方が投稿されていました。

確かに院長先生らしいコメントですね。

しかし、労務対策目的もあるのでしょうが、実際総合病院では助産師の資格を持ちながら産科病棟以外で働かれている助産師もおられますし、産婦人科撤退後の公立病院では生活の安定のため(市民病院などは看護師にはいいみたいですね)そのまま勤務を続ける助産師も多いです。

院長先生らしき方は責任は万一のことがあった場合責任は病院が取ると断言していますが、それは金銭面のことであって、実際元気に退院していくはずだった母親や児に何かが起こった際、その家族の怒りの矛先は直接担当した者に向けられるのは、福島や奈良の事件を見てもあきらかです。その際の担当者の精神的な苦しみ(特に産婦人科における)まで病院は救済できると思っているのでしょうか。

分娩児に時折見られる胎児の突然の心拍の低下は「帝王切開」という切り札を持っている我々産婦人科医でも冷や汗ものです。
仮にクリステルや吸引(助産師はできないのかな?)でどうにか下から産ませても、泣かずにだらんと筋緊張が無く、バッグでもんでようやく泣かせることだってあります。
産後に水道の蛇口をひねるような多量の出血があっという間に2000近くでて、弛緩出血か頚リスか内反か、と直ちに診察、処置をしないといけないこともあります。
出生直後、患者や旦那はホッと安心していますが、我々産婦人科医はその度にアドレナリンが分泌し、様々なことが頭をよぎりながら緊急の対処をしています。
しかもそれは予期せず発生することがあるのです。

緊急時には他病院の嘱託医が対応するそうですが、YUNYUNさんのおっしゃるとおり、「院内助産院」は誇大広告としか思えません。

11月19(日)の朝日新聞に日赤で唯一の産院の葛飾日赤の院長(理想を求めていた有名な先生)紙面に出ていました。
正確な内容は覚えていませんが、助産師と医師の板挟みとなり、助産師の取るお産で何かあった場合は全てこの先生がコールされることとなり、最後の半年は疲労のため病院まで奥様が送り迎えをし、夜は自宅に関わらずいつ呼ばれてもいいようにスーツ(外出着だったかもしれません?)のまま寝ていた、というものでした。

嘱託医が他の病院のお産(しかも助産師のみ)をカバーすることで逆に疲れきってしまわないのでしょうか・・・

市民が後で後悔しないよう、賢明に病院を選択できるようにするためにも、新聞などマスコミは誤解を与えないような報道をしてもらいたいものです。

 厚生労働省の産科医療を決める領域の仕事は、既に厚生労働省看護課に乗っ取られていると理解すれば納得が行く。
 産科内診は助産婦に限るという通達は厚生労働省看護課から出され、今この通達が原因で一気に産科崩壊消滅していても全然撤回されない。m3の医師の掲示板で産科医療を辞めようかと産科医が書き込めば、厚生労働省のミホカという役人から、「迂闊なことは書かないほうが良い」と脅されます。ミホカちゃんの説明はこれです。
http://tyama7.blog.ocn.ne.jp/obgyn/2006/12/post_8468.html#comment-4774993

 厚生労働省は産科医師の要求は全て無視します。厚生労働省は助産婦の利権確保団体となっていると理解すれば全て納得が行きます。正常分娩は助産婦が行う様に政策誘導する。産科救急は公的病院の産科医にさせる。結果悪くて、産科医が刑事訴追されたり、民事で2億円請求されても知らん顔。要するに日本の産科医療崩壊などしても、助産婦の利権さえ守ることが出来ればそれで良いと考えているに違いない。産科医療崩壊は厚生労働省の間違った政策誘導のせいでもあり、厚生労働省にも責任があります。腐った膿は出さなければならない。

「お産ピンチ」首都圏でも 中核病院縮小相次ぐ

東京都心の都立病院などが、お産を扱うのを休止したり、縮小したりしている。それも、生命が危険な出産前の母と胎児の治療から、出生直後の新生児の治療までを一貫して担う「周産期母子医療センター」で目立つ。大学病院の医師引きあげなど地方で深刻化していた問題が、ついに都心にまで波及してきた形だ。病院も医師も多く、埼玉や千葉などからも患者が集まる東京。中核病院のお産縮小の影響は、首都圏に及びそうだ。

http://www.asahi.com/life/update/1230/001.html

No.26 1内科医さん

部外者の私には、同じ泥船の中で船頭争いやってるようにしか見えないのですが…。

No.28 中山さま

>部外者の私には、同じ泥船の中で船頭争いやってるようにしか見えないのですが…。

医師たちは泥舟と理解していますが、厚生労働省看護科は、理解していないので、頓珍漢な通達を出しているのだと考えています。もし泥舟とわかっているのに、さらに産科医師を減らしたいのなら、なおさら犯罪的ですが。

No.29 田舎の消化器外科医さん

う〜ん、というよりも、「部外者からは」近親憎悪としか見れないのですよ。もちろん、田舎の消化器外科医には言いたいことが一杯なんでしょうが、少なくとも、たまにしか病院に行かない人間よりも助産婦は医師に近い立場だと思います。そういう人たちとすら連携できず、「あいつ等は厚生労働省を上手い具合に牛耳っている」となれば、もはや医師の敗北は必定です。焼け野原の先に医師が医師らしく生きられる沃野が広がっている保証は全くないにも拘らず。

No.30 中山さま

>となれば、もはや医師の敗北は必定です。

最初から勝負になってないです。日本看護協会の組織力とでは・・・。

良いんではないでしょうか、産科医以外に舵をとっていただければ。
私自身、産科志望の研修医には、よく考えるように忠告していますし。

 確かに看護系厚生労働省役人と産科医の戦争では数が少ないので産科医の負けです。
 産科医師の全ての主張は厚生労働省の看護系役人に無視されて来ました。だから産科崩壊の一つの原因は厚生労働省の役人にあります。厚生労働大臣には役人の管理責任がありますが、知識もなければ現状も理解出来ないので役人の制御はできませんでした。しかし厚生労働大臣たる者産科医を集めて公聴会を開くべきでした。それもしなかったのですから、産科医慮を崩壊させた原因の一つにに厚生労働省の役人と厚生労働大臣の失政が上げられます。
 

赴任特典は「馬」 医師確保へ“奇策” 遠野市

こういう動きも出てきたようです。
遠野市は産科医ゼロということでしたので一応このエントリに。

No.33 fuka_fuka さん
馬を貰っても馬に乗る時間がなければどうしようもないような…

とはいえ、『今後もこの地域に住み続けたい』と思えるような勤務環境、生活環境作りが僻地の医師確保には大事ではないかと思います。

 別にエントリを立てました。

 医師確保の“奇策”
 

m3から。横浜市の対策だそうです。
潜在する助産師を掘り起こすことに意義はあるとは思います。しかし数人単位で助産師が増加しても、分娩施設が減っていくことを防ぐことは困難と思います。
ーーーーーーーーー
横浜市予算案、助成に8百万 緊急産科医療対策 07/01/12
記事:毎日新聞社 ID:444600

横浜市予算案、助成に8百万 /神奈川

 ◇産科医連携や潜在助産師活用

 産婦人科病院「堀病院」(横浜市瀬谷区)による無資格助産事件を機に、横浜市は新年度から緊急産科医療対策に本格的に乗り出す。病院や診療所での産婦人科医師の連携促進や助産師の研修に助成をするなど、新年度当初予算案に新規事業として800万円の予算を盛り込んだ。事件を機にクローズアップされた分娩(ぶんべん)を取り扱う医療機関の減少や、助産師の偏在・不足に対応するのが狙い。
 市内で分娩できる病院、診療所、助産所は04年度に65施設あったが、昨年3月の調査で56施設に減った。同市は地域ごとに出産は病院と助産所で、健康診断は診療所で役割分担する「セミオープンシステム」を支援する。システム導入を前提に、診療所の医師が病院に非常勤で勤務するなど連携する連絡協議会や、医療機関の間で情報交換をする勉強会や症例研究会の開催に助成する。
 資格はあるのに子育てや夜勤の激務などで産科医療から離れている潜在助産師や、産科医療の現場にいても分娩に携わっていない病院の助産師の活用も目指す。助産所が病院の助産師を受け入れる研修や、昨年12月に開催して好評だった「潜在助産師研修会」などを実施する経費を助成する。
 また、分娩の受け入れ可能な医療機関の情報を発信する民間事業者を支援し、市のホームページ(HP)で事業者のHPを紹介する。市の来年度当初予算案は▽一般会計が約1兆3300億円(前年度比2%増)▽特別会計が約1兆3800億円(同5%減)▽公営企業会計が約6600億円(同5%増)。重複分を除いた全会計純計は2兆5000億円となる見通し。【鈴木一生】

産科の減少を食い止める手っ取り早い方法としては、「看護課長通達の撤回」(つまり看護師内診を助産行為として認定、違法行為とした通達を撤回)、「刑事免責」ですけどね。 通達撤回は、開業産科医がどんどん産科をやめていく歯止めになりえます。それに一文もかかりません。厚労省大臣あたりが一言公式に撤回発言すればよいだけ。
 全く、助産師と産科医で権力闘争をやっても、患者も助産師も医師も得をしないと思うのに(雇われ助産師は産科医がお産をやめたら路頭に迷います)、助産師会は何をやっているのだか。
刑事免責は結構難しい問題ですが、民事訴訟ですら産科医を疲弊させているのに、さらに刑事責任まで負うとなったら、「やってられるか!」となる人が増えるに決まっています。現に大淀病院の先生は、マスコミに操られた警察が捜査に入っただけでお産をやめたし。

福島大野事件の傍聴を、医師であるブログ管理人さんがされています.
http://kazu-dai.cocolog-nifty.com/blog/
既存の報道機関にはできない、医師の目から見た記事を期待しています.

No.38 conta さん
しばらくは目が離せませんね
しかし・・・・
>6. いきなり臍帯を「ジンタイ」と読んだ起訴事実
えーと・・・
ここは笑うトコですよね(^^;;
きっと関西人の血が騒いで突っ込みを待ってるんですよね?
そうでなければ・・・  こんな人を相手に刑事裁判をする加藤先生が可哀想すぎます

P R

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