エントリ

 全国的に産婦人科医不足が問題となる中、2年間の臨床研修を終え、今年度、日本産科婦人科学会に入った医師は、これまでより、2割以上減ったことが16日わかった。学会のまとめでは、例年350人前後の医師が入会して産婦人科で働いていたが、今年度は285人になっていた。特に男性医師の落ち込みが激しいという。
 こうした状況が続くと、お産を担う医師が、さらに不足するため、学会は、医師勧誘のDVDをつくるほか、他の診療科に比べて高い訴訟リスクを低くするために診療ガイドラインを整備する。

 診療ガイドラインの整備で訴訟リスクがどの程度低くなるのか疑問ですが、訴訟リスクが問題視されている点は評価すべきなんでしょうか。

 学会理事の吉川裕之・筑波大教授は「出産に、男子医学生の立ち会いを拒否するケースも増えており、希望者が減っているのだろう。女性医師を活用した働き方を検討しなければならない」と話している。

 性質上こういう問題はあると思いますが、有効な訴訟リスク対策を講じないといかんでしょうね。

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コメント(24)

他の方もお書きになると思いますが、訴訟リスク対策はいきつくところ、「それに関わらない」ということになりますね。そもそも、訴訟リスクに敏感な学生は、最初から産科は相手にしないと思います。

> 出産に、男子医学生の立ち会いを拒否するケースも増えており、
> 希望者が減っているのだろう。

これは最初、意味がわからなかったのですが、男子医学生が産科の実習に関わることを、妊婦さんが拒否するという事でしょうか。産科には興味がある学生さんがいても、「でも、俺って嫌われてるんだな〜」と思うでしょうね。で、やっぱり産科は避けると...

どうも、産婦人科(特に産科)医が増える要素は、何一つありませんね。

>男子医学生が産科の実習に関わることを、
>妊婦さんが拒否するという事でしょうか。

そういうことです。

私もそれで、産婦人科と皮膚科は、選択肢から消しました。

そういえば、こういうページもあります。私は全くその通りだと思うのですがねぇ。マスコミの感想を聞きたいものです。

http://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/gyne/www/html/kyoku_top.html

(前略)

「産婦人科は女性が有利?」

> 最近マスコミで「女医だけの女性外来」といった言葉が氾濫しています。産婦
> 人科における、女性の悩みには女医の対応が一番よいのなら、心臓外科医には
> 狭心症か、心筋症、あるいは心臓弁膜症の既往を持った人が一番いいのでしょ
> うか?肝疾患専門医には肝炎や肝硬変をもった方が最適ですか?と聞きたくな
> ります。
>
>  医学というのは患者さん(あえて患者様、と呼ぶ今の風潮にも私たちはなじ
> めないものを持っています。対等であるべき関係をなぜ医師がへりくだらねば
> ならないのでしょう?患者さんはお金を儲ける対象のお客様ではないので
> す。)の苦しみを理解し、共感して、治療するための方法論であり、それを実
> 践するのが医療です。医師を性別で分ける、という考え方は医学をまじめに学
> び、医療をまともに実践している人間からは決して生まれてこないものだと
> 思っています。女性でも男性でも患者さんのために知識を積み上げ、技術を磨
> き、一生懸命医療を行う医師がよい医師なのです。従って男女による損得はな
> い、と考えてください。

訴訟リスクの話はともかく、率直にいって女性医師が増えるようにすべきだと思います。産科に限らず。女性医師の方が患者さん(特に女性)は安心できるのではないでしょうか。

産科医が5人いる病院で、女性医師(1人)が外来に出る日だけ、外来が異様に混むという現象が実際に観測されています。所詮は接客業ですので、医師の指名制と歩合給もアリじゃないかと思います。保険医療では認められていませんが。

この記事の読み方としては単純に産婦人科希望者二割減と認識すると実態を軽視すると思います。
まず、女性医師が増えると長期継続勤務や夜間当直対応などの面で男性医師同様というわけにはいかないという点
さらにいうと 女性医師ですら産科を避け婦人科外来のみへの進路を希望する人が非常に多い。
つまり、産科特に産科救急対応の希望者は2割減どころではない、と読むべきで
そういう内訳に関するアンケート結果も知りたいところです。

で、結局おいしいところは女性医師がとって、3K労働はさらに男性医師がやれということでしょうね。

(おいしいところ: 外来のみ。当直・病棟勤務なし  、  3K労働: 当直・病棟勤務)

女性医師ばかりいい思いして、ばかばかしくってやってられないよ、と男性医師は思ってしまい、さらに男性医師が産科から離れることになるでしょうね。

はっきり言ってだれも当直や病棟勤務はしたくないんです。

患者さんの希望もある程度医療に反映しなければならないのも事実ですが、良きサマリア法が制定されたという当たり前の状況(日本は残念ながらこのような状況にありませんが)を想定して考えると次の考え方が出来ると思います。

プライマリケアがこれから医師にとって重要になっていくと、初期対応や救急が必須となってきます。一方一般的な内科(救急外来も含む)で腹痛の患者が来たときに、婦人科疾患の鑑別にはある程度女性の性器的な診察も必要があります(私は内診は学生時代しか経験ありませんしそれ故、婦人科疾患の鑑別がある程度できる自信がありませんが、本来内科でもこうした内心の知識は必須だと思っています)。どこの科に回すかも分からないのであればそれはすなわち医師として失格であると思います。また、そういうことは地方以外にはほとんどあり得ませんが、病院外で急に産気づいた患者さんを診なければならないは目になることだってあります。素人といえ、一応医師です。病院へ搬送するまでのつなぎとしての役割は必要なはずです。実際にERを見ているとそのようなシーンが沢山出てきます。
こうなると男性医師、女性医師にかかわらず、内科を希望する人間は婦人科的知識とある程度の実技は必要と言うことです。知識だけでは駄目で、実技も経験しなければ医療は成り立ちません。それははっきり言えます。だからこのような患者のエゴイズムがエスカレートして婦人科の患者全員が男性学生や男性研修医を敬遠すると医療自体が成り立たなくなります。
こう言い換えることも出来ます。批判されることを覚悟で言うと、男性医師を拒否する患者は医療に貢献していないことと同等であり、利己主義とも言えます。それが通る世の中であり、私もある程度は仕方がないと思っていますが、少なくとも本人はそう批判されても文句言えない立場にあります。

内科でも女性外来というのがはやっています。これ自体、私は賛成の立場です。男性には女性の悩みというのはわかりにくいですし、女性特有の自律神経障害や月経前症候群など、いくら知識があっても完全に理解できません。患者とトラブルが起きることもしばしばあります。ただ、患者が初めから女性が依頼を選ぶことは内科領域ではそう多くありませんし、マンパワーの問題もあります。だから内科医師にとって女性診察の基本である事項は極めて必須なのです(そのあと、余裕があれば女性外来等に紹介すれば良いわけです)。

もし、マスコミがこうした事実を無視して「世の中の女性に同調して婦人科的疾患は全て女医が診るべき」などと言うものであればそれは完全に間違っていると言えます。

>男性医師を拒否する患者は医療に貢献していないことと同等であり、

同感です。研修医に採血や注射されるのをいやがったりする患者さんも、医療の維持や向上を邪魔しています。

自分が社会で育てられた経験がないから初心者はだれでもヘタクソだという想像力が働かない人達なのでしょうか、あるいは、ただ若い医療者を雑多な不満のハケグチにしているだけでしょうか。

> No.9 地方内科大学院生さん
人間というのは(私も含め)自分勝手な生き物です。個人的にはベテランじゃない医師を拒否しても良いです。こちらも向きになって正論を言っても余計紛争の種を大きくするだけなので・・・。
ただ、医学に貢献していない、非協力的な者という事実は知っておくべきです。こうした人たちは患者さんの権利と言うでしょうが、もし、患者の権利が万人に平等であるならば「患者の権利=医師を選ぶ権利」と言うには矛盾を生じ、それはもはや患者の権利ではなく性格には自分の利己的な権利です。

初めて書き込みます。このブログは法律に関して全く素人の自分には、大変参考になります。
大学病院や研修指定病院において研修医による採血などを拒否される患者さんは研修指定病院での治療を拒否してもいいのではないかと思います。研修医が集まる病院だからこそ、多少保険から逸脱した検査(無駄な検査ではなく、保険では認められないという意味です)や治療が可能なわけであり(そしてそこから発生した赤字は病院の持ち出しです)、そのメリットだけにあずかってデメリットを受け入れない、というのは甚だ勝手な理屈ではないでしょうか。

当院は以前からローテート研修ですので、産婦人科研修の際男性研修医の内診や分娩立ち会いを拒否する(たいてい女性研修医は拒否しない)患者の存在が悩みの種です。女性で一人医長なので、ちょっとでも外科系志向のある医師なら大歓迎なのですが、そうやって拒否されるたびに男性医師の産婦人科へのモチベーションががた減りするんで。前は男性常勤医も外来をしていたのでその時だけ外来研修というのも可能だったのですが、今は無理。
正直言って、患者に恨み言を言いたいくらいです。(中には職員や家族もいたりします。そういう人にこそ協力して欲しいのに!)女性医師は私の勤務状況を見ると「自分には勤まりそうもない」って反応だし。
ただでもハイリスクな産科に人が集まらなくなっているというのに、患者側がさらに小さな芽を踏みつぶしていく現状でいつまでうちもがんばれるか。ちなみに近所の大学は旧帝大系をのぞいて医局自体が十数人しかいなくなっているので、愛知県も崩壊は近いかと。

>いのげさん
元記事にあります。
産婦人科医希望2割減 研修必修化以降、特に男性が敬遠
http://www.asahi.com/life/update/1217/007.html
(日本産科婦人科)学会入会者数を調べたところ、
02年度346人、03年度366人 だったのに対し、
研修1期生の04年度(今年度入会)は285人に減少した。
うち男性医師は、02、03年度は130人台だったが、
04年度は82人しかいなかった。

男性医師は4割減。
今年は女性医師:203名 男性医師:82名
ということです。

>コロさま

元記事読んで無かったのでご教示ありがとうございます

産婦人科医師男女比の問題もきわめて重要だと痛感する一方
再三申し上げますが,産婦人科医産科婦人科比の話は
(研修終了後の話で調査対象外)この記事には一切出てません
当たり前の事ですが単純計算では全体二割減でも
産科4割減婦人科横這い,という可能性が相当有る.
婦人科医が余っているというわけではなく,産科よりは
平均に近いというだけに過ぎないのですが社会的には
ばーさんの子宮癌の予後がどうなるかより分娩の安全性が
確保できるかの方が重大事であることは確かです

来年春からは年間1400例を扱っていた都立墨東も分娩扱い停止
いよいよ基幹病院の根底が沈没する段階に至りつつあります
今年の四月 わたくしはこのブログの他エントリにて
「今年 日本の医療は崩壊します」と断言しました
さて それが言い過ぎだったかウソだったかについては
医療制度議論エントリが更新されたらそちらで振り返ってみますです

女性が女性医師を望むのって、結局は『元臨床検査技師に無罪判決』エントリにある「羞恥(しゅうち)心に対する配慮」に関する問題だと思います。
お医者様はそんなもの見あきてるからいちいちどうこう思わないんでしょうけれども、患者の立場では恥ずかしいものは恥ずかしいですよね。

お医者様を同じ人間じゃなくて機械のようなものだとみなしてしまえば、羞恥を感じることもないでしょうが、それも人として間違ってるような……

>jack さん

 う〜ん、男性医師は男性であること自体が問題だと思われますので配慮といっても難しそうですね。

 女装しても解決にはならんでしょうし、、、


>いのげさん
>医療制度議論エントリが更新されたらそちらで振り返ってみますです

 これは更新の催促ですか(^^)

 たしかに200を超えてますので、これも本日中に対処します。

数年前は(多分今も)産科においては女性1人は男性0.7人分の労働力であるとかいわれていました。
この換算式が正しいとすると、約300人(男性医師換算)が220人(同)に減ったということで3割近い減り方ですな・・・

男性医師拒否は産科医だけの問題ではありません。私のレスにもあるように内科にも関わってきます。男性医師を拒否するのは、腕が未熟な研修医を拒否するのと同じです。患者のエゴイズムです。
あまり正論をいうと問題が起きます(大体拒否する方は男女限らず神経症チック、あるいは自分勝手な方が多いと思います)ので、私の場合は患者の権利もある程度考えて女医さんにお願いしたり、上の先生におねがいしますが、本来こうした行為は医学の発展と正しい医療にとって弊害になるということを認識しなければなりません。
患者がベテラン医師を指名したり、男性医師を拒否したりするのも患者の権利を考えれば正論かもしれません。しかし、当然それでは医療は崩壊します。
自分勝手だと分かって女性医師にお願いしたり、ベテランの先生にお願いしたりするのはまだ許せるかなと思いますが、こうした患者が増えてきたとき(つまり、犠牲心を持たない患者が増えてきたとき)医療の世界はすでに崩壊し切っていることでしょう。

いずれ,女性医師も産科から手をひくでしょう.

以下のお話しは少数例からの推測ですので半ば与太話ですが…….

産科医療に限定すれば,産科医が相手をするのは,妊産婦・褥婦ばかりではありません.
「夫」や「父親」等患者家族とも接触しなければなりません.

かつとしの知り合いの女性産科医(30歳代後半)が数年前急に太ってきて,もともとはやせ気味だったのに,どうしたのかと婉曲に訊ねてみたところ,「若い父親になめられないように,貫禄をつけようと思って,体重を増やしている」といっていました.

m3.comには,患者の父親から暴言を浴びせられたという女性産科医の嘆きがポストされていました.

福島県立大野病院産婦人科の事件でマスコミ相手に好き勝手な告発を喋っていたのは患者家族は初老の父親です.

自分の出くわした1件の分娩事故をネタに中医協の委員になった高校教師がいます.

妊産婦は女性ですが(あたりまえである),その後ろには,こういう男どもが有象無象いるわけです.
女性産科医が,患者の希望があって,患者とは良好な診療関係を結べたとしても,その後ろから突如現れる,こういう「男」たちが「女性」医師をいずれ現場から立ち去らせてしまうのではないかぁ,と密かに予想しています.

> 産科医療に限定すれば,産科医が相手をするのは,妊産婦・褥婦ばかり
> ではありません.
>「夫」や「父親」等患者家族とも接触しなければなりません.

私もその昔、小児科に進もうかと思いましたが、小児科とは小児相手の診療科というよりは、ご家族のお相手がメインであることがわかり、断念しました。子供は嫌いではなかったのですが、その背後にいる親とおじいちゃんおばあちゃんとの対応に、自信がなかったからです。理不尽というか、無理難題というか...

いまは2児の父となった私には、その親御さんの必死さを理解することはできますが、20代まん中の若者には敬遠したくなる診療科でした。

結局、「若い医師をそだてる」という気持ちを、医療者だけでなく患者サイドも持ち合わせているかどうかが、次世代の医療環境を改善するキーとなると思いますね。

> No.19 かつとしさん
> 福島県立大野病院産婦人科の事件でマスコミ相手に好き勝手な告発を喋っていたのは患者家族は初老の父親です.

というコメントがありましたのでこの部分について自分なりの意見を。
私は患者や患者の家族が訴えるのはある程度仕方がないと思います。なぜならば素人だからです。
しかし、それに屈してしまう警察、検察、マスコミ、厚生省が正しいものの見方をできず、論理性が無いまま医師を犯罪者に仕立て上げる・・・公人としてこういうことが許されるでしょうか?マスコミは公人ではないという意見も出てくるでしょうが、社会に大きな影響を与え、第四の権力と化した今、意味もないことを勝手にやるのは許せない行為だと思います。
それともただの個人的恨みで逮捕され、あるいは有罪となった医師たちはただの社会の生け贄なんでしょうか。逮捕することで医療が是正され、ほとんどの医師が事故を起こさないのが当たり前なのであれば言うことはありませんが、実際は逆ですよね。

女性医師を希望するということは、性別に対して指名したいということですよね。普通の職業でも指名料の請求は一般的に行われていますので、指名料金を頂けばよいのではないでしょうか。
数万円くらい。

女性医師をえり好みする要求に応じるためにはそれ相応のコストがかかります。国民皆保険制度の中での医療費から、医学的必要性が乏しいと思われる「診察者の性別を要求する」という指名料金まで捻出して差し上げる必要はないと思います。

混合診療になってしまいますが。

最近、他のブログなどで見る産科医療の現状(周産期医療の崩壊は凄まじいですね)と産婦人科学会の理事の教授の話しぶりにかなり温度差があるように思えてしまいます。

循環器内科もそうですが、研究生活中心の教授や学会理事になる医師と、地域の臨床医の思いが全くかみ合ってないんでしょうね。
今はそういった学会で中心となる医師が早急な対応を行政や政治家に訴えかけなければいかない段階なのではないかと思います。

生涯訴訟率5割を越え、週3日当直で更にオンコールの生活・・・
今更DVDや診療ガイドラインを作ったところで産科に入る研修医がいるのかなあ??
女医さんの場合は研修を終え、専門医とったら辞めるのでしょう。

ちなみに日本循環器学会も大野事件についてコメントしており、医師会の声明を支持していく方針を発表したばかりです。

P R

ブログタイムズ

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