エントリ

 西日本で先週末、インフルエンザにかかった男子(14)が、自宅2階から飛び降り、足を骨折していたことがわかった。タミフルは服用していなかった。

 主治医によると、この男子は15日、38度の熱があり、翌日いったん熱が下がったものの、17日未明に自宅2階から飛び降りたとみられ、玄関先で倒れているところを発見された。

 病院搬送時に熱があり、検査でB型インフルエンザに感染していたことがわかった。男子は「夢の中で何かに追われ、飛び降りた」と話しているという。

 タミフル服用後の「飛び降り」事例が相次ぎ、薬との因果関係が疑われているが、服用していない患者の飛び降り例はこれまであまり報告がないという。このケースは来月、厚労省研究班会議で報告される予定。

 インフルエンザの高熱によって幻覚や異常行動が起きることは知られている。薗部友良・日本赤十字社医療センター小児科部長は「全国の医療機関に報告を求め、薬の影響の有無を解明するべきではないか」と話す。

追記関連報道
タミフルと「突然死」、因果関係調査へ 柳沢厚労相(asahi.com 2007年03月23日13時44分 キャッシュ

追記(4/2)
インフルエンザ:小6が転落死 タミフル服用せず(毎日新聞 2007年4月2日 15時00分)

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アンチエイジング@若返りの秘訣 あなたの加齢対策は何? - タミフルの薬害 (2007年3月28日 09:41)

タミフル問題は、第二の薬害エイズ?それにしても今回のタミフルの問題について、毎度のことながら厚生労働省の対応には?のマークがついてしまいます。インフルエン... 続きを読む

コメント(54)

チョット疑問

なんでそろいも揃って飛び降りなんでしょうか?
過熱報道による刷り込み効果の影響もあるんじゃないのかなぁ。

思春期の子供に多いのも...

わたくし 専門家でもなんでないんですけど

熱発によるせん妄や もうろう状態と言われてます
(側頭葉てんかんではないかと個人的には思ってる)
飛び降りてるのではなく うろついて結果として転落してるのです
思春期に多いのは 10歳未満では柵を越えられないからでしょう
異常言動の発症自体は10代より10歳未満の方が多いはず
概ねインフルエンザ脳症の頻度と並行じゃないかと思ってます
↓図参照
http://www1.mhlw.go.jp/houdou/1106/h0625-2_11.html

「窓の外に人がいる。怖いから窓閉めて〜」
先日、経験した小学4年生のインフルエンザで発熱時の言動です。
もちろんタミフル内服はありません。
「窓の外に何かが〜」というのは異常行動の共通した症状の一つかもしれませんね。

インフルエンザに罹患したら窓は閉めて、カーテンで顔が映らないようにするのが一番の対処法だと思います。

 医療系の人間ではないので筋違いなことを言っているのかもしれませんが,一連の報道を見ていると,アトピーにおけるステロイド叩きに似たようなものを感じます。
 あるところで聞いた限りでは服用時の発生率が12パーセント弱,非服用時の発生率が10パーセント強だそうです。その差1パーセント程度となると,もはやこれは誤差の範疇でしかないのではないでしょうか。
 よほど1社独占で気に入らない同業他社や声が大きいだけの「被害者」がマスゴミに鼻薬をかがせてわめき散らしているように感じます。

早まって出した緊急安全情報。前例の無いことを避けるお役所、安全情報を出すよりも撤回のほうが難儀です。

もたもたしていると、「適切な治療(タミフル内服)を受けられず、インフルエンザ脳症で死亡した」との訴訟が出かねません。被告は医師、医療機関になるのでしょうか。訴訟は制限できないのでしょうけど、その場合は国(厚労省)も被告に加えて欲しいものです。

--------------------------
タミフルの効果、必要性について賛否両論あるようですが、私は肯定します。
1.患者のQOLを回復させることも重要です。例え1日だけの有熱期間の短縮でも(私の感触ではもっと短縮されています),患者の社会復帰が早まるのは価値があります。
2.罹病期間が短縮されることによって、患者がインフルエンザの感染源となる期間も短縮されます。公衆衛生上、有用です。
注:タミフルが、上記に見合った価格であるかは考慮していません。

医学的には「この報道、科学的に何の意味があるの?」っていう感じであり、タミフルの安全性をまじめに語ろうという場合にゃ、極端な話「近所のおじいちゃんが転倒して大腿骨骨折」とか「どっかの有名人が白血病になりました」とかのレベルの、何のevidenceにもならないどうでもいい報告ではあるのですが、それでも小気味良い「ノイズ報道」でした。

なんかあの報道で驚いている人も少なからずいるらしいので、一般的には意味の大きい報道ってことになるんでしょうか。
…こんなくだらない報道の積み重ねとか声の大きさ合戦で日本の「正しい医療」が決まっていくんなら、やってられないって感じですが。

>なんでそろいも揃って飛び降りなんでしょうか

そんなの簡単で、暴れて家で転んだり家族に殴りかかったりアルカイダが攻めてくると騒いだり踊り狂ったり包丁取り出したり床をごろごろ転がったりした例が、報道されていないだけです。昔からある報道バイアスってやつ。

ボンバル機の欠航トラブルや、シュレッダーの人身事故や、三菱自動車の事故や、パロマ湯沸かし器の死亡事例や、プールの給水口の水難事故や、不二家の虫入り菓子が、それぞれ一時期異様に(それまでの数十倍のペースで)「増えた」のも、全部この報道バイアスってやつです。

最近だと日本の狂牛病がこの1、2年で突然減って、アメリカの狂牛病が突然増えまくってるように感じるのも、エイズが日本から急に消えたように感じるのも、全部報道バイアスです。

これだけ同じようなことを繰り返してたら、いい加減「他と比べてどうなのか」という数値的な評価をすべきだと気づく人間がマスコミにも少しはいるはずだと思うのですが、ちっとも変化しない辺りがすごく不思議です。

>nさん

暴れて家で転んだり家族に殴りかかったりアルカイダが攻めてくると騒いだり踊り狂ったり包丁取り出したり床をごろごろ転がったりした例が、報道されていないだけです。昔からある報道バイアスってやつ。

調査、情報集約の制度は整備されており、インフルエンザの異常行動に対する医学的な検討が既になされているという解釈で宜しいでしょうか。

最近はタミフル脳症という疾患までできたようです。

鳥インフルエンザの報道が過熱していた去年あたりは
たいした症状もないのにタミフルをほしがる患者で在庫切れでした

今年はタミフル脳症の報道が過熱しており
タミフルを欲しがる患者は減りましたが
異常行動が心配だから入院させてくれという方が多くみえます

鳥インフルエンザの報道が過熱していた去年あたりは
たいした症状もないのにタミフルをほしがる患者で在庫切れでした

自分自身も周りにも誰も何も起こってないのに、カラスやスズメが空飛んでるだけで鳥インフルエンザの危険性ってことでパニくる人や、飼ってる鳥が怖いってことで処分した人も多々いました。
あるあるのインチキがあれほど騒がれても、マスコミ報道を無批判に鵜呑みにしてしまう人々何と多いことか。
残念ですが、メディアリテラシーが根付かない限りは類似の騒ぎが今後何度も繰り返されることでしょう。

>インフルエンザの異常行動に対する医学的な検討が既になされているという解釈で宜しいでしょうか。

インフルエンザ異常行動(=熱せん妄?)は医学的病態的にはそういうことがあると
すこし知られていましたが 転落事故との関連については疫学的(統計的)検討は
無かったと思います.

小児科や感染症科では常識だったのかもしれませんが 10代半ばでもけっこうあること
小児全体では異常言動が10%強もみれることは意外でした
せいぜい1%と思っていました(それでも充分注意喚起に値しますが)

この時期になってこの転落が問題になった原因を時系列順に列挙します

大昔からの問題として
・死亡時の死因確定が雑 司法解剖がほとんど行われず 医師に情報伝達されない
・転落とせん妄の因果関係が死亡後には外観上わかりにくい
・医療と関連の無い自然経過による結果は問題視されにくい

ここ数十年の問題として
・高層住宅がそれ以前には無かった

ここ数年の問題として
・インフルエンザ検査キットで感染との因果関係が把握しやすくなった
・インフルエンザ治療薬が開発された

 初めてコメントさせていただきます。大学に所属している小児科専門医です。
 長文で申し訳ありませんが、医学的な事を書かせていただきます。
 まず、異常言動はインフルエンザによる熱せん妄でも脳症でも認められます。ただ、前者では脳の一時的な機能的障害ですが、脳症の場合は進行性の機能的・器質的障害です。異常言動が認められたら脳症という訳ではありません。患者さんの状態・他の症状・その後の経過によって判断することになります。
 ウイルスや細菌に感染すると、体を守るために白血球から炎症性サイトカインと呼ばれる蛋白質が放出されます。サイトカインには数十種類あることが分かっており、それぞれ異なる作用を持っています。中には発熱を引き起こすものもありますし、せん妄と関連があると言われているサイトカインもあります。
 インフルエンザはこの炎症性サイトカインが非常に出やすい感染症の一つで、それによって熱せん妄という異常言動が起きやすい状態になります。異常言動はタミフル発売以前より認められている症状です。また、サイトカインストームと呼ばれる過剰な生体の反応によって脳症が起こると言われています。
 某氏が、解熱後でもタミフル内服患者で異常言動が認められるから、脳症ではなくてタミフルによる薬害だと主張されていますが、解熱後でも様々なサイトカインは血中に存在しますから、たとえ解熱後でもせん妄状態になることは全く不思議なことではありません。小児科を長く経験している医者であれば、家族から「熱がないのに変なことを言ってたんです、今は平気なんですけど、熱で頭がおかしくなっちゃってたんですか?」という質問をされた経験は珍しいことでは無いと思います。
 2005年の厚生労働省研究班の報告ではタミフルの内服・非内服で異常言動の出現率に有意差は無いとなっています。現在もこの研究は続いており、0歳から18歳、1万人を対象とした結果が2007秋頃に発表される予定だそうです。

珍しくないけど体系的調査が無かったので
調べるいい機会になったという意味では
この騒ぎも無駄ではなかったですが
なんかヘンな雲行きですな

>No.11 Pediatrician さん
おっしゃるとおりです。前にも書きましたが、本来薬の副作用かどうかを実証する科学的な方法は投薬を一旦中止し、再開して同じ症状が現れるかどうかを確認するしかありません。また、統計学的な処理も膨大なサンプル集めと解析が必要なので時間も必要です。死亡した家族は「すぐに認めろ」と言っていますが、これは無茶な話です。
有意差を出すには大きなサンプルが必要です。少ないサンプルでは例え差が出ても統計学的に優位とは言えない場合が多いです。そのときに「有意差は認められなかった(因果関係は統計学的に認められなかった)」と言っても「差が出る傾向を認めた」としてもどちらも正解です。
つまり、死亡した家族の言い分は素人のへ理屈であり、科学的には明らかに間違っていると言うことです(私はむしろ素人たる家族には責任はなく、それを正しいことだと勘違いし、洗脳活動をしているマスコミに怒りを覚えます)。しかし、数々の報告からタミフルが異常行動を示すという可能性はあるわけですから、厚生省が否定的という言葉を撤回し、寄付金をもらっている教授をメンバーから外して再検討するという方向は正しいと思います。
ところで、厚生省もこれだけ報告があるのだから「否定的」ではなく、せめて「可能性は否定できないが因果関係は認められない」という表現にするべきだったと個人的には思います。

個人的にはタミフル使用制限により、心筋炎症例が増えてくるのではないかということの法が興味があります。

タミフルの使用が控えられ,麻黄湯が用いられているようですが,
こんな報告もあります.

「麻黄湯」を内服後にせん妄状態を呈した1例
中島ユリカ(埼玉医科大学), 他
東京精神医学会誌18巻1号 Page26(2001)

その後の報告はないようですが,誰か情報知りませんか?

yama さんへ
>厚生省が否定的という言葉を撤回し、寄付金をもらっている教授をメンバーから外して再検討するという方向は正しいと思います。

寄付金の件で一言。インフルエンザの研究班の班長なのだから、小児インフルエンザ研究の第一人者なのでしょう。むしろタミフル発売元から寄付金を貰っていないインフルエンザ研究者で研究班に入れるほどの重鎮は少ないのでは。この教授よりIFも発言力もない研究者が班長になってもどうなのだろう。良い教授の条件は研究資金を引っ張ってくることであり、IFをたたき出すことであり、そして臨床教育でしょう。この教授が私腹を肥やすための寄付金ではないし、私はこの教授は研究資金を引っ張ってこれる優秀な教授だと思いますが。悪代官のように報道されているのは腹立たしく思います。研究費貰ったから研究結果を曲げることはあり得ないし、すれば研究結果のねつ造ですよ、微妙な解釈をどうするかの違いはあるにしても(有意差のないものをどう表現するかなど)。研究はそんなテキトーな世界じゃない。タミフルの有効性を示す研究は多くなるにしても、ネガティブな結果をもみ消すことはない。あと、研究班長は班員もそうですがボランティアでしているわけだから、交通費すら教室もちだと聞いていますが、ああいう辞めさせ方はないと思います。同じく研究をしている人間として、今回の厚労省の対応はいささか疑問でした。

気持ちとしては院生のはしくれさんに同意します。

一般から見れば寄付金イコール収賄みたいに見えてるようですが、実際には「あれは何にも悪いことじゃないだろう」という気がしています。世の中には教授の給料まで完全に製薬会社からの寄付金でまかなわれている寄附講座なんてものすらいくらでもあるのに。

厚労相の「外すのは当然だ」みたいなセリフはすごく不快です。「過去の報告の正確性は厚生省として絶対の自信を持っており、報道にははなはだ不快である」くらいは言って欲しいところです。仮に今後1万人レベルでタミフルの精神作用が有意に高いみたいな報告となった場合に、現在の「有意差は見られなかった」という善意の報告が、捏造だ収賄だの勢いで、どこまで貶められるのかと思うと、今後厚生省の研究班に入りたがる人がいなくなりそうです(笑)

ただ、「いささかも疑われることがあってはならない」ということなら外すのはやむをえなかったかもしれないかな、とも思います。どんなに審判が中立だといっても、やっぱりシンクロナイズドスイミングや体操の採点は、選手とは別の国の人がやることになってますし。

某所で「中外製薬以外から寄付金を受けている教授なら、今度は"有意差がある"という方向に捏造しうる」という意見をみかけました。正論だと思うので、一切なんらの寄付を受けていない教室というのを探さないとだめですね(笑)

Matsさん>「麻黄湯」を内服後にせん妄状態を呈した1例
麻黄湯に関する報告は意識して見たことはありませんが、元々麻黄湯の主成分はエフェドリンです。エフェドリンは交感神経刺激剤で、ある覚醒剤の原料にもなります。エフェドリンの副作用としてせん妄は古くから報告はいくつもあります。

 寄付金に関しては院生のはしくれさんのおっしゃるとおりだと思います。私は班長の横田教授とは直接つながりはありませんが、横田教授はもともと小児リウマチの第一人者で免疫学に精通していらっしゃいます。私も小児科医で腫瘍免疫を専門としています。インフルエンザ脳症は免疫の異常応答が病態の一つと考えられており、班長として選ばれた人選は全く持って妥当だと思います。そして、製薬会社が研究費をその専門家のいる教室に寄付することは、研究を通して社会へより大きな還元をしようという考えからであって、マスコミから「賄賂か?」といった思いもよらない表現がされていることに非常に驚きました。マスコミが寄付をするというのは「賄賂」が目的なのか....とすら邪推して、今後チャリティー番組などへの寄付をどうしようか考えてしまいます。また、先のあるある大辞典ねつ造問題のあおりをくらったのか、研究班の報告すらねつ造を疑われてしまうのが非常に悲しい風潮だと思います。
 今後の進退はどのようにしても、批判を浴びそうで非常に気の毒です。

>No.11 Pediatrician さん

>解熱後でも様々なサイトカインは血中に存在しますから、
>たとえ解熱後でもせん妄状態になることは全く不思議なことではありません。

私は医療関係者ではありませんが技術屋ですので、
「解熱の結果、肉体的には活動可能となるので自傷行為が結果目立つのでは」
などと考えておりました。
日本の医療界にはかって
「致死に至ったり後遺症が残らないなら多少の苦痛は耐えるべきだ」
という風土があったと聞きますが、
純粋に患者となる側にとってはこれが復興するのは「まだ」勘弁願いたいと。

>No.18 G.Foyle さん
>「解熱の結果、肉体的には活動可能となるので自傷行為が結果目立つのでは」

 すばらしい考察ですね。もし、強いて関連性を挙げるとすれば私もその可能性は否定できないと思っています。
 しかし、それはタミフルのせいというわけではなく、インフルエンザに対する免疫応答の結果なので、個人の体質、飲むタイミングなどによるものだと考えられます。
 なので、単純に異常言動の出現率だけを比較した場合は内服群・非内服群では有意差は出ないと思います。異常行動のパターンを分類すれば何か差が見られる「かも」しれません。
 タミフルはインフルエンザウイルスの増殖を抑えるための薬なので、発症から48時間以内に内服開始が望ましいとされています。そのため、どうしても免疫応答が強いせん妄の出やすい期間と重なってしまうので、誤解を生みやすいと思います。
 日本の風潮として、前向き研究は行いにくいですから、これまでの情報を集めて客観的に評価するしか方法はないと思います。ただ、後ろ向き研究ではパターンの分類はなかなか難しいでしょうね。

> No.15 院生のはしくれさん
お気持ちよくわかりますが、研究の重要なファクターに「再現性」ということがあります。つまり、同じ方法で研究を行えば結果は再現されると言うことです。それに論文や学会発表というのは常に第三者でも研究ができるように方法を提示しなければなりません。
つまり、別の人間が(バイアスが起こるかどうかの問題は別にして)再現できるかどうかの研究は、同じ研究者の立場からも必要だと私は思います。ただ、それだけのことで書いたので教授が研究費をもらっているから不利な結果は書かないということではありません。

>yama さん

まさに仰せごもっともだと思います。
No. 15ではyamaさんへと記載しておりますが、yamaさんへというより厚労省、マスコミ各位へと書くべきだったと思います。yamaさんの言に続いて記載したのであのような形になってしまいました。誤解を招いて申し訳ありません。

> No.21 院生のはしくれさん
コメントありがとうございます。上記の件、了解です。正直、私は実は院生のはしくれさんと気持ちは一緒だと思います・・・・。マスコミの不勉強ぶりとまるで犯罪者扱いするような書きっぷりには毎度のことながら腹が立ちます。

ただ、どんな研究でも実際にブラインドで無い限り、バイアスのない研究というのは不可能だと思います。人間というのは弱いもので、例え中立性を心に強く思っていても「結果はこうあって欲しいな」と思い、もしかしたら少しは結果に反映されると思います。だからこそ「ダブルブラインド」という試験方法が生まれたのです。そういう意味で私は(教授がバイアスがかかった結果を出したとは言いませんが)あえて教授を外して再調査する方が良いのかな、と思います。これによって中立性がより強くなります。

さて、ここからが本題です。
巷では全年齢層に中止、などというアホなNPO団体(しかも理事長は内科医師)が息巻いていますが、彼らは脳炎と心筋炎にかかるリスクとタミフル脳症(これとても事実かどうか我々門外漢にとっては未だにわからない)のリスクとベネフィットを研究でもしたのでしょうか。私自身は説明をした上で危険を承知で家族の同意があれば(ここまで面倒なことをする医師もあまりいないとは思いますが)タミフルを処方するのはかまわないと思います。
リスクとベネフィットの研究も行わないで彼らはいったいどうやってタミフルが「百害あって一利なし」だと言えるのでしょうか?インフルエンザの人が脳炎や心筋炎で死んでも良いというのでしょうか?医学は不完全であり、多くの薬にはメリットとデメリットがあります。全く責任のない発言であり、これを声高に世論誘導するマスコミには嫌悪感を覚えます。もはや彼らは人を救うという崇高な目的ではなく、人の揚げ足をとり医師いじめをすることが目的のようにも思えます。

飛び入りしたくなってしまった一般です。

タミフル。インフルエンザ時の解熱・体力回復効果抜群と、多くの服薬経験者から聞きます。それ程、よく効く薬のようですので、意味の無いとされる差程度(約1%ですか?)の軽度副作用出現(神経症状以外を含む)や、その1%の中の極一部に、重大といわれる副作用が起きてもむしろ自然と思えます。
(タミフルを予防的に服薬された方の副作用出現率、この辺はどうなのでしょう? )

特に、騒動前に、医薬品機構に副作用申請を行った例に関しては、患者(又は周囲)には、薬が関係していると確信するだけの、以前の罹患時と異なる状態があり、又、申請のための書類を作成した医師とて、薬の害反応を疑うだけの要素を認めての見解と存じます。
ですから、100%因果関係有りと認めるのは困難にせよ、今後も調査を行うとした時点で、厚労大臣が否定的と断言されたには、唖然としました。
その後、否定的は否定されましたが、調査結果前の否定的との発言に、仮にどこの医師が調査に加わるにせよ、国の圧力を感じずに居れない私でした。

頻度の低い副作用までを否定的としてしまうと、かえって一般には、まさかの時には水面下頻度がかなり高いのではなかろうか?と映ってしまう傾向はあると思います。


余談ですが、風邪で頭がボ−っとして、仕事にならない時の私は、エフェドリン配合の風邪薬(抗ヒスタミンなし)で、頭はクリアに、そして、早期に元気になり、何とか職場を休まずに済むといった状態を経験しています。(抗ヒスタミン配合薬だと就寝状態延長傾向に・・)
ですから、年齢的に記憶力低下が気になり始めた最近の私であるなら、あるいはタミフル服薬により、一時的に学習能力UPになることがあるかも知れません(ジョークの範囲です)。

あと、神経症状に関する民族差ですが、通常、高校生までの日本人は、欧のように飲酒の機会も多からず(EUでは日本に比べ、飲酒可能年齢が低い国も多く、15〜16歳が毎日家庭でワイン数杯の習慣もさほど珍しくありません)、又、米のようにドラッグなどの使用も普通はないと云えますので、それだけに神経刺激作用のある薬に、日本の若年層は、特に敏感に反応(欧米と比較し少量で効果発揮)してしまう可能性も否定できないのではないでしょうか?

実際、私が欧に居た時、ある日本人留学生が、風邪で鼻水ズルズルの状態が続いているにも関らず、現地の仲間と夜遊び(ディスコ程度で、ある意味語学学習の為のコミュニケーションであった事は認めます)を続け、とうとう39度の熱でダウンしました。仕方なく医師を呼び、薬を貰ったところ、何と1度の服薬で症状が消失したらしく、「こんな薬は初めてです。あまりに効き過ぎて、これ以上飲むのが怖いんですが、どういうものでしょう?」と、私に電話してきました。「抗生物質だといけないから、処方医に聞くように・・」と告げましたが、結局、2回目以降は本人判断で中止。彼の場合は、そのまま元気になりましたが、海外の薬は強力ゆえ、飲んでフラフラになる日本人も多いと聞きますので、若干の生活習慣による民族差的なものも否定できないだろうと思います。

海外(EUで確認)では、コカイン入りのサブリメントなども、結構普通に自然食ショップなどで売られていますから、こういった国の人々は、神経も強〜く(又は鈍感?)なっているのではないのでしょうか?

10代以下(タミフル服薬如何に関らず)のインフルエンザ時注意事項も然ることながら、このブログでウイルス罹患により出現する物質の影響までを学習をさせて頂きました私としてはむしろ、十分な休養が補償されぬ日本の労働条件下にて、ドライバーによるインフルエンザアクシュデントが起こらぬことを祈っております。(お医者様からすれば考え過ぎでしょうが・・)


> No.23 MEKOさん
一般の方々にちょっと知識的なことを・・・・。
風邪を根本的に治す薬は少なくとも日本にはありません。あくまでも対症療法で、例えば熱に対して熱冷まし、痛みに対して痛み止め、咳に対して咳止めというように処方します。
あと、風邪というのは基本的に結果から診断するので、症状を見て完璧に風邪と診断できる医師はおそらく皆無です。あくまでも「風邪疑い」となります。というのは風邪症状を示す疾患は何も風邪だけではありません。梅毒やエイズなんかも風邪症状を示します。

私も含めて風邪は通常治りますから薬はいらないという考え方です。しかし、インフルエンザ同様、こじらせると死に至ることも珍しくありません。
風邪は万病の元、これ名言ですね。

>特に、騒動前に、医薬品機構に副作用申請を行った例に関しては、患者
>(又は周囲)には、薬が関係していると確信するだけの、以前の罹患時
>と異なる状態があり、又、申請のための書類を作成した医師とて、薬の
>害反応を疑うだけの要素を認めての見解と存じます。
>ですから、100%因果関係有りと認めるのは困難にせよ、今後も調査
>を行うとした時点で、厚労大臣が否定的と断言されたには、唖然としま
>した。
>その後、否定的は否定されましたが、調査結果前の否定的との発言に、
>仮にどこの医師が調査に加わるにせよ、国の圧力を感じずに居れない私
>でした。

MEKOさん,
医師の目(少なくとも私はそう思いましたが)からみれば厚労省の最初の動き「否定的と断言した」のは至極当然と考えました.厚労省の調査ではタミフル服用群と,非服用群の間に異常行動に関して統計学的に差がなかったという結果を得ていたからです.
マスコミなどの非論理的な煽動で,厚労省は前言を撤回しましたがこれはほとんど社会的理由に過ぎず,科学的論拠に拠ったものではないのです.
MEKOさんの書かれている「患者の確信」というのは,科学的に言えば非常にあいまいなものに過ぎません.一人の人間の「感覚」だけで善悪が判断できるような代物ではないのです.
そういったあいまいなものに頼っていると,某TV放送のねつ造などにも簡単に踊らされてしまう人間になってしまうでしょう.もう少し,しっかり目を見開いて物事の全体を眺め,科学的にものを考えていく努力をすべきです.

現時点でタミフルに問題があるという明らかな科学的証拠はありません.
もちろん今後の調査によっては,そういったものが示される場合もあるかもしれませんが,それはこれから先の話です.なお,私は麻酔科医ですから私が患者さんにこういった薬を処方することはほとんどないことを書き添えておきます.別に特別な理由があってタミフルを支持している訳ではありません.

タミフルを発売中止にするべきだ、という意見というのは、もし本当に脳症のリスクがあがるのだとしても、
「リスクをおかしてもこの症状を一刻も早く軽くしたい」とか
「肺炎とか心筋炎の危険を減らしたい」と思う人たちの権利を奪うという意味でかなりパターナリスティックですな。

パターナリスティックであることが悪いとは言わないけど、
「厚労省は患者自身が治療を選択できるようにもっと早く副作用の可能性の情報を公開すべきだ」
という、もうひとつのありがちな論調とは相容れませんね

>No.22 yama さん
>インフルエンザの人が脳炎や心筋炎で死んでも良いというのでしょうか?

私の経験した数例のインフルエンザ脳症のお子さん達は全員、発熱から8時間以内に痙攣・意識消失。それから救急車で搬送されてきて、12時間以内に脳ヘルニア*1になり呼吸停止・脳死状態となりました。タミフルはインフルエンザ脳症の致命的な症例に対し、インフルエンザと診断しタミフルを開始するタイミングでは既に遅く、私は脳炎を予防できないと思っています。(インフルエンザ迅速診断キットは発症すぐでは偽陰性に出ることが多いです。)

ただ、有熱期間を短縮するという効果は間違いなくあります。1日でも有熱期間が短縮されると幼小児にとっては脱水症の危険がぐっと減ると思います。そういった意味でもタミフルはより可能性の高いリスクを減らすことが期待できる薬だと思っていますし、そう感じています。

用語
*1.炎症で脳がむくみ、一部が頭蓋骨からはみ出てしまう様な状態

> No.27 Pediatrician さん
なるほど、勉強になりました。脳炎はタミフルでも防げない可能性が高いわけですね・・・。ここ、ちょっと誤解していました。
インフルエンザではありませんが、以前ヘルペス脳炎を経験したことがあります。患者がまるで狂ったかのうような行動を突然示し、その後緊急入院となりましたが脳ヘルニアにより、あれよあれよという間に亡くなりました。脳炎というのは本当に怖いです。

>No.23 MEKOさんの

>特に、騒動前に、医薬品機構に副作用申請を行った例に関しては、
>患者(又は周囲)には、薬が関係していると確信するだけの、
>以前の罹患時と異なる状態があり、又、申請のための書類を作成した医師とて、
>薬の害反応を疑うだけの要素を認めての見解と存じます。

おそらくそんなことは無いでしょう。
「初めて罹った時は熱が出て苦しんだだけだが、
 次に罹ったときにタミフルを飲んだら錯乱した」と一人で主張したとしても
「因果関係が確実にある」と断じる事は科学的とは認められないのです
「飲んでいない患者でも錯乱する例がある」以上は。
勿論一人の方がインフルエンザに10数回も罹患した上、タミフル使用時ととそうでないときとの複数回の比較の結果の論であるなら
「仮説」としては認められそうですが、それだとて個人の体質による「特殊例」と
されるかもしれません。

話は変わりますが、相変わらず「垂れ流し」が多いですね
(少し前の記事なのでどなたか既に触れられていましたらご容赦ください)

>事故続発不安に配慮…タミフル10代使用中止
>http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20070322ik04.htm

>10歳未満でも死亡例

> 江泉さんの二男は、タミフル服用後、眠気や頭痛を訴え、昼寝をしているうちに、
>意識がなくなり、翌日夜に死亡した。江泉さんは、「タミフルを飲む前は、39度の熱があっても
>ニコニコして、食欲もあった。うちと同じような経過で亡くなった子がいる。
>幼児は親が見ていれば大丈夫と言えるのでしょうか」と話す。

タミフル実用化前から知られているインフルエンザ脳症とされる症例の一つの典型のような
この方は気の毒ではありますが、現時点での主張は感情論という以外何であるのか

あとかのアジテータ氏は「突然死」を事あるごとに強調する「戦術」を取っているようですが、
素人としては「突然死」という言葉自体は単に 帰結 を示すことであって
症状 でも 病名 でもないと考えますが。
死因が心不全であっても、気管支系の呼吸不全であっても、脳血流障害によるものであっても
少し前まで健康元気だった人が急逝すれば「突然死」と言えそうな

これは仮にも医師の方の発言として恣意以外の意味があるのでしょうか?

立花 隆氏が「タミフルに隠された真実 第二の薬害エイズに発展か」という記事を書かれています。

http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070324_tamiflu/index.html

「被害者の会が告発する膨大な事例」などを引用し、「明らかに薬害問題である」と結論づけています。

私は、医療関係の素人ですが、一応名の通った評論家の記事なので、社会的な影響力がありそうな気がします。

専門家の皆さんは、同氏の見方については、どのような見解をお持ちでしょうか。

ちょうど私も、No.30 成田の近くの住人さまと同じ立花隆氏の記事を紹介しに来たところでした。

7ページ目

異常行動は、インフルエンザ一般、あるいはその他の高熱を発する病気でも起こりうる熱譫妄(せんもう)現象だという立場を崩していないが、これは多くの若者が、タミフル服用後間もなく異常な飛び降り行動に走った理由の説明には全くなっていない。もしそうなら、タミフルを飲まないインフルエンザ患者、あるいは高熱を発するその他の病気の患者の中から異常な飛び降り行動に走る者が続々出るはずなのに、そういう事実は全くないからである。

いつもの紋切り型の論調であることはさておき、
No.18 G.Foyle さまが示されたような視点は欠片も見当たりませんね。

この異常行動の背景には、小林氏がいうように、タミフルの中に何かそういう衝動を起こさせるものがあるのだろうと推論すべきである。タミフルに含まれるなんらかの化学物質が脳に作用して、そのような異常行動を誘起しているのだろう。
それが何かまだ全くわかっていないが、このタミフルの謎を解くことは、おそらく脳科学上の大きな謎を解くことにもつながるのではないか。

「未知の化学物質(あるいは未知の作用)」 を持ち出し、どうにかしていつもの脳科学の謎の話に持っていきたいご様子。


# 私も、 「脳の状態はいつ異常行動に出てもおかしくないが、高熱やだるさのために動けないだけ。タミフルで動けるようになるから異常行動が顕在化する」 という仮説が信憑性高いように思うのですが。ってもちろん℃素人ですが

No.31 fuka_fuka さん

「脳の状態はいつ異常行動に出てもおかしくないが、高熱やだるさのために動けないだけ。タミフルで動けるようになるから異常行動が顕在化する」 という仮説が信憑性高いように思うのですが。

なるほど。うつ病と同じ理屈ですね。

 基本的な知識を。
 タミフルは一般名をオセルタミビルと呼び、中華の調味料、八角の成分の一つシキミ酸から当初合成された物質です。
 インフルエンザウイルスは感染細胞内で増殖した後、ノイラミニダーゼという酵素を用いて細胞外へ飛び散り感染を拡げていきます。ちなみに、鳥インフルエンザのH5N1と書いてあるNはノイラミニダーゼの型を示しています。
 タミフルはこのノイラミニダーゼの作用を阻害する薬です。つまりウイルスの感染細胞からの拡がりを抑える作用を持ちます。
 ノイラミニダーゼは別名シアリダーゼと呼ばれることもあり、ヒトも元々シアリダーゼを持っています。

 ここで話は少々変わりますが、
 もし、タミフルが異常行動を誘発していると仮定すると、
   1. 直接脳へ作用
   2. タミフルの分解産物による作用。
   3. タミフルによって生体のシアリダーゼも阻害されて、蓄積したものの作用。
 と言ったこと事をまず考えました。

 まず、1.は製薬会社の添付文書を信用するなら、タミフルの中枢移行性は非常に低いです。乳児では血液脳関門*1が未熟なために、脳脊髄液中の濃度が上昇するという仔ラットを用いた実験報告があります。しかし投与量が臨床投与量からすると考えられない500倍量を投与した実験です。小児用ドライシロップの薬の量とすると33g/kg/日です。大さじ1杯が約15gですから、1歳で10kgのお子さんであれば、1回に大さじ11杯分でとてもあり得ない量です。また、問題とされている10代では血液脳関門は成熟しており、成人と変わりません。ですから、1.は少々考えにくいと思います。
 次に2.ですが、これも添付文書によれば、ほとんど代謝を受けずに排泄されます。もし、個人の体質によるものであれば、それはあくまで薬害ではなく、有害事象であり、使用中止にすることはその他大勢のベネフィットを奪うことになります。
 3. はタミフルによって本来ヒトが必要なシアリダーゼの働きを阻害された場合という仮定ですが、実はシアリダーゼ欠損症という病気があります。しかし、この病気は遅発性で思春期に発症することが多いので、一時的にタミフルによって生体のシアリダーゼが阻害されたからと言って、発症するとは考えにくいですし、症状も異なります。

*念のために書いておきますが、私はタミフルを擁護したらかといって別に何も利益は得られない立場ですし、関連性が無いとは言い切れないと考えています。ただ、マスコミの不安をあおる行動と、某氏の非科学的な論法を非常に不快に思っています。

*1.血液脳関門:脳を栄養する血管には有害物質などを通りにくくするためのバリア機能があります。

こんなニュースがでました。
インフルエンザかどうかはわかりませんが、少なくともタミフルは飲んでいないようです。

http://www.sankei.co.jp/shakai/jiken/070328/jkn070328012.htm

12歳男児、9階から転落死 風邪薬飲み就寝中

 27日午後9時ごろ、京都市伏見区向島二ノ丸町の向島ニュータウンで「人が転落した」と、付近の住民から119番通報があった。

 伏見署員が駆け付けると、11階建て集合住宅の9階に住む市立小学6年の男児(12)が地面の植え込み近くに倒れており、病院へ運ばれたが間もなく死亡した。自室のベランダから転落したとみられ、同署が事故と自殺の両面で調べている。

 調べでは、男児は上下スエット姿。26日から風邪をひいてベランダに面した部屋で寝ており、27日夕に市販の風邪薬2錠を飲んだ。ベランダの柵(高さ約1.2メートル)に男児が両手でつかんだような跡があった。遺書は見つかっていないという。

(2007/03/28 12:58)

> No.29 G.Foyle さま。
次に罹ったときにタミフルを飲んだら錯乱した」と一人で主張したとしても「因果関係が確実にある」と断じる事は科学的とは認められないのです「飲んでいない患者でも錯乱する例がある」以上は。

【「因果関係が確実にあると」断じる事は科学的とは認められない】=【因果関係が100%無いと断じる事が科学的に認められる】でしょうか?厚労相が否定発言をした日、調査班主任教授は、因果関係が100%無いと断じる事が科学的に認められるといった発言はしておられませんようでしたが・・。
科学って難解ですね。
【相当数の予防的服薬で神経症状が現れる例は皆無であった】といった統計ならば、素人にも解り易いのですが・・。

> それだとて個人の体質による「特殊例」とされるかもしれません。

100%副作用の無い薬は薬で非ず。
しかし、医療も民主主義的側面が強く、そこが不確実性と云われる一面でもあり、マイノリティが居るからこそ、製薬企業に責任がある薬害とは別に、個々の症例を調査判断する副作用救済制度なるものの存在意味があるのだろうと思っていました。
しかし(調査継続中のタミフルは別として)、薬剤に体質的問題が絡んだ場合に出現する副作用(1%以下の、例えば、麻酔薬による悪性高熱症など)は、薬剤と因果関係なしになるのでしょうか?

細菌に対し効力を発揮したペニシリン出現時にも、ペニシリンショックは続出しました。卵やミルクにアレルギーがあると、使用できない薬もあります。
新薬である抗ウイルス薬にも、その程度の頻度で副作用出現があるだろうとの一般の考えが、もし間違えであるのなら、医療の不確実性なる言葉は不要かと思いますが・・。

抗生物質繁栄期に、マスコミは「風邪の殆どは細菌が原因」と伝えました。それがここ何年かで「風邪の90%はウイルスが原因」に代わり、「風邪に抗生物質は無効」とまで云われるようになりました。マスコミが競ったヘッドラインの裏には新薬である抗ウイルス薬の出現があり、病院やクリニックの壁にまで、同じ内容の医療系広報誌が掲示されました。
一般はここで一度踊らされ、そして、今は二度目の舞。しかし、一度目、一般以前にマスコミを踊らせるための指揮部門があったはずです。二度目も、恐らく何処かの指揮が・・。企業戦争か否か?もっと大所か?一般に知る由もありませんが、強力な背景なしに一記者・NPOが・・とは、無知な私には考えずらいです。

まあ、一般がここで何を云っても仕方ないので、家族には「インフルエンザになった後は、熱が下がっても数日間、他人を車に乗せるな!」とだけ云っておきました。
勿論、服薬・服薬なしに関らず・・です。
(タミフル発売中止まで望んでいるわけではございませんので、念のため・・)

> No.24 yamaさま。
鼻水が続く高熱の、1度の服薬後速やかなる症状消失例で、HIV・梅毒まで疑われるお医者様。皮膚科・泌尿器科でしょうか?
確かに鼻水はアレルギーで、発熱はインフルエンザかも知れないですし、HIVの初期感染かも知れない。梅毒・マラリア・破傷風等々かも知れませんし、その合併症かも知れません。
「インフルエンザではないので、細菌性の風邪でしょう」に留まらず、そこまで考え、細菌培養まで行って下さる先生なら、心筋炎の心配も無く、患者はさぞかし安心でしょう。尊敬致します。

>【「因果関係が確実にあると」断じる事は科学的とは認められない】=
>【因果関係が100%無いと断じる事が科学的に認められる】でしょうか?

MEKOさん,
医学では100%という表現ができることはほとんどありません.あくまで統計学的に検定した結果が有意水準を超えるかどうかで判断されます.
通常は有意水準は0.05(5%)もしくは0.01(1%)とされます.つまり有意水準5%の場合20回に1回程度は間違う,1%の場合には100回に1回程度は間違う可能性があるということです.これ以上厳しい水準で評価することは通常はないのです.
従いまして,MEKOさんの上記の式のようにはならないのです.

あくまで,これまでのデータでは「因果関係があると仮定した場合」その仮説は統計学的には棄却される,という意味でしかありません.

>No.30 成田の近くの住人さん
 ご紹介いただいた立花隆氏の記事を読み、某氏のThe Informed Prescriberをざっと目を通してみました。
 私も統計学はそれほど得意ではないのですが、個人的には統計解析方法の選択に問題があるように思います。
 横田班はCoxの比例ハザードモデルという手法を用いていますが、某氏はオッズ比を用いて理論展開しています。最終的な結果だけを比較するならオッズ比でもかまわないと思いますが、経時的に変化するものに関してはCoxの比例ハザードモデルを用いる方が妥当かと思います。

 また、異常言動の発現ピークが第1病日の夜であるにもかかわらず、第1病日の昼の数字を用いて最も高いオッズ比を算出しています。さらにその値から相対危険度を仮定して計算し、他の時間帯においても差が大きく見せようという恣意的操作を疑ってしまいます。

 このような統計を元にして、立花隆氏ほどのジャーナリストとしては少々不用意な記事ではないかと感じます。
 そもそも横田班の報告では「因果関係を証明できなかった」のであって、「証明できない」=「関連性がない」ではないのです。「証明できなかった」理由にはもちろん「関連性がない」という可能性も含まれますが、報告書には「明確な結論を導くためには今後の検討が必要である。」とか、「仮定の多い暫定的なものであり、適切な調査を再度実施することにより検討する必要あり。」と言うように、関連性の有無を証明するためにはまだ情報と検討が必要であると述べています。
 厚生労働省のWebには「薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会における 議論や、小児科、呼吸器科等の専門家からの意見聴取等によれば、これらについて、タミフルと死亡との関係は否定的とされている。」と記載はありますが、横田班の報告には一言も関連性について否定も肯定もしていません。客観的に「因果関係を証明できなかった」という事実のみを報告しているのです。厚生労働省とマスコミが、横田班の報告を勝手に「因果関係は否定的」としているだけだと思います。
 それから、立花氏がタミフル内服後の異常行動は報告があるが、非内服での報告が無いという様な事を書かれていますが、そんなことは無いですし、そもそもタミフル内服後であれば有害事象の可能性を考えて報告するというシステムはありますが、非内服群での異常行動を報告するシステムが無いのが現実です。

*最後に、統計に関しては最初に書いたように私自身も得意分野ではないので、間違いがあればご指摘下さい。長文失礼いたしました。

ともかく、厚生省も含めてリスクとベネフィットを比較した研究がありません。それで「タミフルは危険だからやめろ!」と論じたり、「タミフルのせいではない!」と論じたりするのはナンセンスです。いずれにしても研究結果を待たねばならないと思います。
こうした論調がマスコミで続く限り日本のマスコミは低レベルのままでしょう。

話は変わりますが、NPO法人医薬ビジランスセンターのバンダナ医師:HR医師は他の学会などでも乗り込んでいちゃもんをつけて帰って行くそうです(学会でもバンダナをつけて行くとのこと)。本人はある時は統計家、ある時は疫学者を名乗っているそうですが、どれも一元的にしかものを見る能力しか無く、多元的に見る能力に欠けているそうで、学会でも鼻つまみ者です。そして多元的に説明するものには結局太刀打ちできずおとなしくなり、陰で「あいつはクレージーだ」などとの賜るそうです。このような人物がタミフル薬害!なんて叫んでも普通の医師は相手にしません。でも、世論に与える影響は大きいでしょう。非常に危険かもしれません。
(以上、個人情報の絡みで問題あるならこの部分の削除をお願いします→モトケン様)

> MEKOさん
私の専門は循環器内科です。もちろん感染症は専門ではありませんが、感染症が原因で心不全になるなんてことはよくあるので今回の騒動は興味はあります。
特にインフルエンザが原因と思われる心筋炎の死亡例を何例か知っていますので他人事ではないと思っております。
ついでに抗生剤についてですが、私はハイリスク患者には風邪でも抗生剤を処方します。二次感染もあり得るからです。それについては「抗生剤は不要」という結論には達していないはずです。

> 横田班の報告には一言も関連性について否定も肯定もしていません。
そうだったんですね。私は以前厚生省が「否定的」と言うべきではなかったと書いて批判した記憶がありますが、おかしいと思いました。マスコミと厚生省の勝手な判断なんですね。

横田報告の調査方法について。

タミフル内服後の異常行動についての警告は、一応2004年にはなされていたわけです。でこの調査は05/06年度のシーズンに行われたわけで、調査を受けた医療機関の医師は、警告そのものは知っていたはずです。このような状況では、医師はタミフルを内服していたということを無意識にも過大に捕らえてしまいがちです。つまり、大きなバイアスが存在します。
なお、異常行動のうち、異常言動が問題にされているようですが、言動が異常かどうかは主観的要素がはなはだ大きく、ここにも大きなバイアスがかかる余地が存在します。異常だかなんだかよくわからないが、タミフルのんでるからきっと異常言動なんだろうと思う医師は必ずいます。

結局この調査ではなにもわからない。調査方法自体に問題があるので、いくら統計解析の方法を変えてみても無意味です。都合のいいところをとってきてリスクが4倍になるなどと大騒ぎするのはとんでもないというべきです。

タミフルは、なくても命にかかわるということはどうもなさそうなので、とりあえず来シーズンタミフル禁止にしてどうなるかみてみるのも一法と思います。しかしこれとて比較対照があいまいですから結論はでないでしょう。

> 都合のいいところをとってきてリスクが4倍になるなどと大騒ぎするのはとんでもないというべきです。
またHR医師の話で申し訳ないのですが、彼の得意技は一部分のデータを持ってきてそれを都合の良いように解釈して他のデータは無視してしまうことだそうです。ちなみにこのことはタミフル云々以前から密かに薬剤疫学の専門家の間では問題にしていたようです。
私はタミフル使用に警告を与えるだけで十分だと思います。中止というのは暴論のような気がします。この問題、ただの感情論になって欲しくないですね。
ちなみに私は中外製薬からお金を貰っていないし、タミフル以外に出している薬の名前も挙げられないほどこの製薬会社には世話になったことはありません。

>横田班はCoxの比例ハザードモデルという手法を用いていますが、某氏は
>オッズ比を用いて理論展開しています。最終的な結果だけを比較するなら
>オッズ比でもかまわないと思いますが、経時的に変化するものに関しては
>Coxの比例ハザードモデルを用いる方が妥当かと思います。

Pediatricianさん,
すみません.元のレポートを読んでいないのですが,odds ratioで話をしているならば,95%の信頼区間は示されているでしょうか?
この信頼区間が1.0を含んだ場合,そのodds ratioには意味がありません.つまりどちらにも転びうるパラメータであるという結論になるからです.それが示されとおらず単にodds ratioだけで論理を展開しているなら,それは全く統計学的に意味がありません.

No.41 Level3 さん
元のレポートを読んでいないのですが,odds ratioで話をしているならば,95%の信頼区間は示されているでしょうか?

 第一病日の昼で4.1というオッズ比を出した部分は、95%信頼区間は1.31-12.24となっていますから、オッズ比としては体裁を保っています。が、それ以外の時間帯については信頼区間は提示していません。
レポート

 しかし、小児感染症学会のポスター発表の内容といい、よくここまで根拠の薄いことを断言できると逆に感心してしまいます。とても私には出来ません。

大体yamaさんに同意ですな。警告を発するレベルでいいでしょう。

以前も述べましたが
少なくとも、「Intention To Treat解析とは、追跡不能になった人を全員死亡したとして解析する方法のことである(大意)」(『コレステロールに薬はいらない』角川書店、2006)
とおっしゃるようでは医療統計の初歩もわかっていない、少なくとも最近まで判っていなかった、のは明白です。
統計家や疫学者を自称するのはなんだかなぁ

ちなみに、1日目の昼に関しては多重比較の問題点も大きいんじゃないでしょうかね。
つまりもし、これが1日目の夜だけ有意差があれば彼は「一日目の夜に危険であるのは明白に出ている!」と言うでしょうし、2日目の朝に・・・以下略

ついでに、立花隆氏については凄い人物ではあるけれどもやはり科学関係の部分では基礎トレーニングができていないのか、あるいは他分野でもそうなのだが僕自身が気づかないだけなのか、荒い議論が目立つ印象がありますね。

まあ、ある意味HR氏みたいな「いちゃもんつけ」が必要なことは確かです。与党に対して野党があるように。反発する人間がいないと問題点が見えてこないし、独裁状態になってしまいます。反論がなければ捏造も可能です。

しかし、彼の非理論的な内容を正論として喜んで採用し(少なくとも専門家として紹介している)、それがあたかも正しいことのように錯覚させてしまうマスコミに辟易します。それはまるでマスコミが医学的に「トンデモ判決」であるのを「患者のためのすばらしい判決」と錯覚させてしまう手法とよく似ているなあ、と逆に感心してしまいます。
日本人は自分で考え、理論で相手を論破することができず、弱気をくじき、強気を助けという民族に成り下がってしまったのではないでしょうか?

要は、ディベートするにも理論、という姿勢を忘れること無かれ、ということなのです。感情論も時と場合によっては必要ですが、あくまでも潤滑油です。我々臨床家にとっては感情論もある程度必要なのは痛いほどわかっています。しかしそれがメインになってしまってはいけません。

立花隆氏については私もその洞察力に舌を巻くことが多いですが、タミフルの問題については理論武装が足りません。HR氏と同じように医療叩きに終始しているような稚拙な内容です。これでは民衆はだませても専門家をだますことは不可能です。やはり科学的アプローチについて認識不足があると思います。

何度も言うようですが、現時点ではタミフル脳症の可能性は否定できない(私はあると思いますけど)が、放置した場合のインフルエンザ脳症の比較試験が無いので中止はおかしい。恩恵を受ける人だっているのだから、従って中止ではなく警告にし、不要な患者への投与をやめる。そしてもう一度客観的に試験を行う、というのが正しいと思います。
もちろん試験の結果、タミフルが相当危険な薬であると解れば改めてそこで結論を出して欲しい、かように思います。

Pediatrician さん,
リンクありがとうございました.ざっとみてみましたが,第1病日の昼のみを解析しているのは立木 志摩夫さんのコメントにもありますように問題ありと考えられます.時系列的に複数回の観測を行っていますから,repeated measureとして解析する必要があります.そうしますと図2から判断しておそらくは「差はない」ということになりそうな感じですが(きちんと解析したわけではありませんので断言はできませんが...).

浜氏の解説は統計学的には適切ではないと考えられます.

横浜でもまた、タミフルを飲まずに飛び降りた人がでたそうです。
どうしてこういったニュースはあまり広まらないんでしょうか?

http://www.nhk.or.jp/yokohama/lnews/04.html

タミフル服用せずに異常行動
インフルエンザにかかった14歳の男子中学生が自宅の2階から飛び降りていたことがわかり、横浜市医師会では中学生がインフルエンザ治療薬の「タミフル」を服用していなかったことから「タミフル」を服用していなくても異常な行動に注意するよう呼びかけています。
インフルエンザで異常な行動を起こしたのは横浜市栄区の14歳の男子中学生です。横浜市小児科医会によりますと、この中学生は今月20日38度の熱を出してインフルエンザのB型と診断され翌日の朝、裸足で自宅の庭を歩いているのが見つかったもので、中学生は「自宅の2階から飛び降りた。飛び降りる瞬間にベランダに手をかけたがどうやって落ちたかは覚えていない」ともうろうとしながら話したということです。この中学生は、服用した患者が建物から飛び降りたりする異常な行動が相次いでいるインフルエンザ治療薬のタミフルを含め薬は服用していなかったということです。横浜市医師会では「インフルエンザの患者はタミフルを服用していなくても異常な行動が起こる可能性があり、保護者は子どもと同じ部屋で寝るなど十分に注意を払うべきだ」と呼びかけています。

 マスコミを通じてタミフル内服の有無・インフルエンザ感染の有無でそれぞれの異常言動が報告されています。昔から、感染症による発熱時には熱せん妄と呼ばれる異常言動が認められていましたから、当然のことだと思います。
 タミフルを内服したインフルエンザ患者が飛び降りるという異常言動が目立っていたのは、薬を飲んだ後に生じた有害事象は、薬との因果関係が否定できない場合は報告するシステムがあります。しかし、薬を飲んでいない場合は病気による症状の一つとされますから報告されません。そこにバイアスがかかっているからです。個別の症例を検討することも必要ですが、もっと客観的に全体を見て検証する必要があると思います。
 研究班はインフルエンザ10000症例を目標にしていますが、インフルエンザにかかわらず全国の感染による発熱患者の異常言動を報告するシステムを作り、その中から、インフルエンザ診断群・タミフル内服群を抽出して相関関係を統計学的に解析するしかないと思います。
 もちろんインフルエンザの診断は迅速診断キットでは偽陰性も偽陽性も含まれるので、臨床診断とキットによる診断と両方の情報が必要でしょう。
 ただ、今の過酷な労働環境ですべてを報告するという仕事がさらに加わるのは勘弁。という先生は非常に多いでしょうが....

> No.47 Pediatrician さん
現在の臨床試験は基本的に患者(あるいはその家族)の同意が必要です。だから説明と同意ができるような研究施設に限って行うべきだと思うのですが、それはそれでバイアスがかかりますね・・・・。

鳥インフルエンザの話。エントリ違いですけど。

今週のNew England Journal of Medicineを読んでいたのですが、すでに日本においても鳥インフルエンザの感染例は5例報告されていたのですな。知らなかったのでびっくり。
発症していたかどうかは定かではないんですけど。

以下原文
five confirmed cases that occured in Japan during Februry and March 2004 among pultry workers and persons involved in the culling of infected poutly

 タミフル服用なしのインフルエンザ転落報道を追記しました。

 このような断片的な情報だけでは因果関係の有無などさっぱりわからない状況です。

医師でも解らないのだから無理もありません・・・。
事実を知るにはそれなりの手続きが必要と言うことなんでしょう。

そろそろインフルエンザも終わりかなと思ってたら今日もまだ患者さんがありました。一応成人でしたのでタミフル処方しておきました。

ちょっと話が飛びますが、これは怖いです。

http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070402k0000e040064000c.html

今週のランセット誌(有名なイギリスの医学雑誌)に記事が載っていますね。
厚労省が10代への投与を原則禁止としたことに触れ、

EMEA(欧州医薬品審査庁)は先週、「タミフル投与中に痙攣・意識レベル低下・異常行動・幻覚・せん妄が生じることが報告されており、希に事故につながる。患者、特に小児や青少年に投与する場合よく観察し、もし異常な行動が見られたらすぐ医者に連絡するべきである」と発表した。
だが、EMEAやFDAはベネフィットがリスクを上回るという立場を崩していない。

ランセット誌の主張としては青少年の自殺リスクというのは非常に重く見なければならないとして、結論が、「日本政府が用心のためにとった方策は正しい(The Japanese Goverment's precautionary measure is the right decision)」です。

これを読むと、今回の厚労省の対応についての評価は
【有用な薬を使えなくするものである】と【この用心は正しい】との間のどこかにあり
一部の人たちが主張するような「厚労省の対応は遅きに過ぎて、大きな問題である」というのは極めて偏った意見であることがわかりますな。

P R

ブログタイムズ

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