エントリ

 調べによると、男性医師は脳神経外科が専門で、県立医大の助教授だった2006年2月27日、脳内出血で同分院に運ばれてきた女性患者の緊急手術をした。しかし、患者は術後の経過が悪く、脳死状態になっていたため、家族が「かわいそうなので呼吸器を外してほしい」と依頼。医師は2度にわたって断ったが、懇願されたため受け入れて人工呼吸器を外し、同28日に死亡したという。

 医師は3月1日に紀北分院に報告。分院では射水市民病院での問題が発覚した直後の同年3月末、和歌山県警妙寺署に届け出た。捜査段階の鑑定では、呼吸器を外さなくても女性患者は2〜3時間で死亡したとみられるが、県警は外したことで死期を早めたと判断、今年1月に書類送検した。

 飯塚忠史・紀北分院副分院長は「呼吸器の取り外しについては医師個人の判断だった。医療現場の難しい問題なので、司法の判断を仰ぎたいと考えて県警へ届け出た」と話している。家族は被害届を出しておらず、「医師に感謝している」と話しているという。

 遺族の懇請による処罰感情もないということになりますと、県警として刑事立件することの当否は議論があったと思われますが、検察の判断を仰ごうという意味での書類送検だと思われます。
 県警としては自分のところだけで最終判断(立件しない)すべきでないと考えたのでしょう。
 うがった見方をすれば、判断責任の矛先を検察庁に向けた(そらした)という見方も可能です。

 事案の性質上、外野からさしでがましい意見を言うのもなんだと思いますが、このブログの性質上遠慮なく言ってしまいますと、起訴の可能性はないと思います。

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コメント(197)

ないでしょーなー

県警の意見書は、どうなってるんでしょうね。
送検があれば記事になりますけど、どう判断して送検したかも報道して欲しいです(まぁ、捜査の関係上公開はされないでしょうけど)。

地検も大問題の判断を委ねられて、内心は「勘弁してくれ」って困っているのではないでしょうか。


80歳台の女性を脳内出血と診断して手術を選択した時、家族から手術同意書を得たと思いますが、その時の詳しい状況がわからなければなかなか論じにくい問題だと思います。

隔世の観ですね。

これが五六年前なら、人工呼吸器外し患者死亡させる。医師書類送検

という見出しで、ヘタをすると実名まで出され、病院を辞めさせられ
開業も再就職もできないという社会的制裁を受けていたでしょう。

たしかに不起訴になるとはおもいますが、新聞の題名の;

「患者の呼吸器外し…医師を殺人で書類送検」って、殺人と書かなくても良いような気がします〜

殺人ですよ、殺人!

「どうせ不起訴だからダイジョウブですよ」という話じゃないと思いますがね(苦笑)。

むしろどれだけ早く処理するかが問われる?

医師を殺人容疑で書類送検なら、家族は殺人教唆容疑で書類送検???

この医師が悪いことをしたとは更々思わない。社会と家族の要請の板ばさみで苦しまれたことだろう

マスゴミの報道スタイルは、大本営発表と変わらない
自分の頭の中で消化せず、公式発表を流すだけ

所詮は、ニュースとして消えていくゴミを撒き散らすだけ
マスゴミの汚名を返上したいのであれば、追跡報道なり、検証報道を充実させるべきだろう

今のマスゴミは、お手軽、お安い情報で紙面を埋めて善しとしている
ジャーナリズムなのか、官報なのか?

医師は実行犯かも知れないが命じたのは家族でしょうに何故そっちの罪は問われないのでしょうか?

嫌がる医師に「殺人」を強く教唆した親族はなぜ書類送検されないのですか?

再発予防の為にも法を遵守すべき警察はこの事件を引き起こしたといってもよい患者親族を見過ごすべきではありません.

これがまかり通れば,殺人を医師のみになすりつけ,殺人教唆を行なう患者家族が全国で多発することでしょう.

嫌がる医師に「殺人」を強く教唆した親族はなぜ書類送検されないのですか?

再発予防の為にも法を遵守すべき警察はこの事件を引き起こした患者親族を見過ごすべきではありません.

今回の事がまかり通れば,殺人を医師になすりつけ,全国で患者家族が罪に問われない殺人教唆を行なうことでしょう.

別に警察が医師を悪者にしているわけではないでしょうに。
取材又は記者会見で、「医師を書類送検」と言えば、記者は「何罪で?」と聞き、警察は「一応被疑事実は殺人ですが」と答えるしかない。広報の必要があるかどうかは別問題ですが。
それをマスメディアが、見出しに大きく書くだけであり、見識を問うべき相手はマスメディアです。

それから家族をなぜ書類送検しないか?と問い詰めて(発表・新聞報道されないだけで送検されている可能性もありますがそれはさておき)、じゃあ殺人の共同正犯又は教唆で書類送検するなら、今後家族が同意することはなくなる(困難になる)わけで、そうなると医師の中には「家族は決断できないから医師として私が決断」ということにもなりかねないのでは(あくまでも可能性です)。

すると同意がないのに行うことになり、好ましくありません。
尊厳死を現行制度で広く認める方向に導くためには、家族が同意しやすいようにする(同意困難にしない)のも一つの手のように思います。
もっとも尊厳死・治療中止を認めてはならないという前提があって、家族も医師も皆立件起訴せよ(殺人が横行するから)というのなら、全く意見がかみ合わず、すれ違いですが。

「なぜ医師だけが」となるのでしょうが、それは医療の世界でも法の世界でも過渡期・未解決であるための現象なのだと思います。

要するに、マスメディアの報道姿勢のみが批判の対象になるべきだと考えますが、他人事のような意見に受け取られるでしょうか?

こういう諸々の観点からして、迅速な処理が望まれ、それが社会への強いメッセージになるかと思います。

やっぱり、県立多治見病院の院長先生の判断は、正しかったのですね。

「人工呼吸器外しを断念したわけ〜医師を法的に守る終末期医療の仕組みが必要」
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/200704/502939.html

本人も希望せず、家族も希望せず、院内の倫理委員会も、医療者も希望していない延命治療をあえて継続させた院長の判断は、当時、人間の尊厳を無視した態度と非難されましたが、法律的にはもっとも無難な選択でしたね。

正直なところ、いまでも私は「さすが院長!」と彼の判断を称賛する気にはなれないのですが、「君子は危うきに近寄らず」という、古人の教えは尊いと言うことでしょうね。

質問です。

県警は外したことで死期を早めたと判断

死期の原点は、人工呼吸器で固定された体の寿命ようですが。
只現在が生きていると見做すが為にそうなっているのでしょうか?

患者本来の寿命からすれば、ポンプで無理やり動かしている体が元に戻るだけです。
これを殺人と呼ぶのは、人体を只の機械と見做すようなもので、人の尊厳を無視した論理に思えます。

法律上、或いは医学的に何か重要な定義が有るのでしょうか?

 モバイルアクセスですので一言だけ
 すでに psq法曹 さんから非常に示唆的なコメントがありましたが、警察も本件の起訴を求めていないと思います。

 書類送検の意味については後ほど改めて書きます。

>MultiSync@一市民さん

これを殺人と呼ぶのは、人体を只の機械と見做すようなもので、人の尊厳を無視した論理に思えます。

これを殺人と呼ぶのかどうか、警察では判断しきれないところがあるので、検察の判断を仰ぐ、または、検察に判断を押しつけるというのが警察の趣旨なのかなと思いました。

書類送検というのは、警察から検察に捜査書類を送るという事に過ぎず、今まで警察が調べたことを全て検察の方に送り「このような事件がありましたが、法律的にはどのように解釈しますか」と言うような事だと漠然と思っています。

仮に、今回の件で不起訴になるような事がありますと、同様の事が今後起こった場合、警察は検察に書類送検しにくくなるように思います。

ちなみに、WikiPediaの記述を読む限りでは

原則として、司法警察員が犯罪の捜査をしたときは、速やかに書類及び証拠物とともに事件を検察官に送致しなければならない(刑事訴訟法246条本文)。ただし、例外的に送致しなくともよい場合が定められている(微罪処分、同条但し書。)。なお、司法警察員が告訴または告発を受けた場合には、速やかにこれに関する書類及び証拠物を検察官に送付しなければならない(同法242条)。送致を受けた検察官は、裁判所に起訴するかしないかを決める。


警察が乗り出し、捜査を行った場合、原則的には書類送検するように解釈できますね。書類送検されない方がむしろ例外的であると読み取れますね。

私の判決では、この医師は有罪ですね。なぜなら、安楽死とか治療放棄の社会的コンセンサスもなにもないのに、自分の判断で呼吸器をはずしたからです。この医師は自分が個人的に人の生死を決めていいと思っているのです。これは殺人で有罪です。

> 書類送検の意味については後ほど改めて書きます(No.14 モトケンさま)

とりあえず参考に、過去に自分が書いたコメントのうちから、記憶で拾ってきました。

●医療崩壊について考え、語るエントリ(その1) No.165
http://www.yabelab.net/blog/2006/09/02-160656.php#c10423

●腹腔鏡使用腸の損傷見落とし事故 No.19
http://www.yabelab.net/blog/2006/11/08-215239.php#c21222

嘱託殺人で医師を書類送検しても、家族を殺人教唆で取り調べ、送検しないのならば有罪になるかどうかはむずかしいところなのでしょうね。

先日のNHKの報道でも「難しい問題がある」とキャスターがフォローコメント入れてましたから、見出しの意図は「こういう無茶な事を医者に頼まないように」という事でしょうね。

普通こういう事を頼まれたら、そんな事したら手が後ろに回っちゃいますよって、手錠かけられているジェスチャーしてごまかしちゃいますけどね。脳外科の先生、疲れていたんでしょうね。

適切な医療行為が行なわれていたかどうか?を警察や司法に判断してもらわないといけないのでしょうか?
 外部識者を交えて検討会を行なうなど、先に内部で行なう事がありそうなのに・・

まあ、個々の医療機関にこういう判断を任すという状況自体が医療無策の日本国らしい風景ですが…。

判断がつかなかったんじゃないですか?断罪されるぐらいなら届けた方がいいということでしょう。で、警察もまあ、届け出られちゃったからとりあえず送検しとくねってね。

しかし、よりによって殺人罪はないよねえ…。まあ、ヤバい罪名の方が無茶な患者の求めを断れるので好都合という話もあるが。

今朝のNHKのニュースでは、警察は「不起訴相当」の意見書をつけて送致(書類送検)をしているようです。

では、何故送致(書類送検)したのかというと、しまさんがNo.16でコメントしているとおりです。
刑事訴訟法の全件送致主義については、はるか昔に別のエントリでコメントした記憶があります。

記事では、病院側が「医療現場の難しい問題なので、司法の判断を仰ぎたいと考えて県警へ届け出た」としています。
事件が起き(事件を起こし)、先例ができれば、それが今後の基準にもなるということだと思います。

家族は被害届を出していないとのこと。
家族も立件しろという意見が出るというのは、悲しいことです。

送致した罪名については、本件では殺人罪が普通でしょう。
犯罪性があるかないかは検察庁や裁判所の問題です。

>家族も立件しろという意見が出るというのは、悲しいことです。

果たして、ご家族は当該医師が殺人罪に問われる可能性まで考えた上で、嫌がる医師に重ねて頼み込んだのでしょうか。仮に殺人罪に問われなくても、職を失うかもしれないし、仕事でもないのに自らの手で「殺す」ことが、医師にとってどれほどの負担か。

家族としては、病人しか見えていないでしょうが、自分たちがどれほど医師にとってひどいことを要求しているのか、少しくらいは考えてもいいのではないかと思います。私自身が同様の立場に置かれたら、どうなるかは分かりませんが、少なくともそのことを何度も何度も考えようと思います。

「家族も立件しろ」というのは極論かもしれませんが、殺人罪に問われるかもしれない医師の側から見ればこれほど理不尽なことも無いでしょうから、その気持ちは分かります。


呼吸器外しを要請した家族を殺人教唆で書類送検しないと片手落ちだろうというのは、極論のようにも思えるでしょうが理由があります。

民事は免責されたと言い切れるか? 不安が残るからです。

昨今の医療訴訟では、死亡時点をずらすことが有責に問われています。

医師が過失により医療水準にかなった医療を行わなかったことと患者の死亡との間の因果関係の存在は証明されないけれども、右医療が行われていたならば患者がその死亡の時点においてなお生存していた相当程度の可能性の存在が証明される場合には、医師は、患者が右可能性を侵害されたことによって被った損害を賠償すべき不法行為責任を負う。
最高裁 平成12年09月22日

当該医師と話し合った家族が損害賠償を要求するのはできないでしょうが、賠償を要求するのが、呼吸器外しを要請していない家族であれば賠償は認めらなくはないか?
医師と要請した家族を連帯させて訴えることは十分可能だろうし、裁判官への訴え掛け次第で、微々たるものでも容認される可能性は捨てきれない

どこまでの患者・家族の要請が認容され、その結果責任を宥恕するかを明示しない限り、診療行為の自由権保障にはつながらないと懸念します

今回の事例は、患者本人の意思確認はできないので尊厳死ではなく、意味のない延命治療の中止となるでしょうが、社会的にも許容すべきものと思っています

意味のない延命治療の中止について、次の3項目
1.患者が治療不能な病気に冒され、回復の見込みがなく、死が避けられない末期状態にあること。
2.中止を求める患者の意思が中止を行う時点で存在すること。(明確な意思表示が確認できない場合は家族や近親者の推定的意思でも足りるが、十分な話し合いと合意が必要である)
3.中止の対象となる措置は化学療法、薬物投与、人工透析、人工呼吸器等。(栄養水分補給はQOLを尊重するケアになるので除く)
を満たす必要がある
佐賀県医師会 終末期医療ガイドライン

が、個別のガイドラインでは訴訟の提起を防ぎきれない
法として、「無意味な延命治療の中止」の基準を明示する必要があります

予測できる不都合を、衝突する権利を、あらかじめ立法で制定する
という立法のダイナミズムに欠けた日本ですから、決まるまで何年掛かることやら・・・

 呼吸器は素人でも外せるでしょう。しかし、家族が自ら外すと医師よりも殺人罪に問われる可能性が大きくなりませんか。
 
 この事案の場合、医師が外して不起訴相当、家族が外せば?

この種の症例で仮想的な問題として考えるに、例えば家族が自分で呼吸器を外したがそれを認めなかった場合、病院側が管理責任を問われそうですね。

今朝の新聞報道によると、この事件は今年の1月7日に書類送検されているのですね。警察から刑事処分を求めない意見書が付いているにもかかわらず、未だに和歌山地検が起訴・不起訴の決定をしていないことが気に掛かります。

検事としてのご経験があるモトケン様ほか、法曹の方々に教えて頂きたいのですが、書類送検から5ヶ月経っても地検が起訴・不起訴の決定をしないことは普通のことなのでしょうか? 本件では事前に県警と地検で数多くの打合せがなされ、地検としても県警の捜査状況はすでに充分承知しており、地検は単に決定を下すだけの段階かと思うのですが。

もし仮に和歌山地検が1月の送検後すぐに決定を下していれば、昨日マスコミが知ったとしても、こんな社会的(マスコミ的)大騒ぎにはならず、大げさな記者会見をすることもなかったと思います。

送検されたこの医師は、昨年2月の事件発生から15ヶ月経った今も法律上は被疑者として扱われるわけですが、この医師の人権について和歌山地検はどのように考えているのでしょうか。

結局家族は殺人教唆で立件されないのでしょうか?この場合は医師を書類送検するなら、皆が安楽死を自分のこととして考えるために、家族も書類送検してもらいたいです。そうすることで、今回の件を国民が自分のこととして骨身にしみて感じてほしいからです。そこまでしないと、世論が、国民が動かないようなので…。情けないことなのですが。

そして家族医師共々不起訴になり、制度が整備されることを願っています。
今の状況では医師だけに負担が大きすぎます。

報道当初は、異状死の届出をきっかけに捜査が始まったと思っていたのですが、asahi.com によると、院内での意見が割れたようですね。

院内に医師の行為を問題視する意見が出たため、同医大は同年3月に調査委員会を設置。医師の行為は違法ではないとの結論を出したが、当時、富山県の射水(いみず)市民病院の患者7人が人工呼吸器を外されて死亡し、社会的な問題となっていたため、「医療現場だけで判断できない。司法の判断を仰ぎたい」として同月28日、県警に届け出た。

この件を、敢えて司法に判断させるのは、英断であると思いますが(当事者の先生が、警察に届けることに積極的であったのなら)、起訴された場合のことを考えると、なかなか出来ることでは無いと思います。

No.4 さなぎまんさん

>隔世の観ですね。

 医療現場の状況が少しずつ理解されているということだと思います。
 今後もさらに理解されるように努力すれば、マスコミの理解も少しずつ深まっていくのではないでしょうか。

 殺人という罪名についてのコメントがありますが、送検する以上は罪名をつけざるを得ず、つけるとすれば殺人以外に考えられません。

 医師が殺人で書類送検されるのであれば、家族が殺人教唆で送検されないのはおかしい、という意見がありますが、これは医師が起訴されるのであれば検事や裁判官も起訴されないとおかしい、というのと同じような意見であり、要するに単なる感情論です。

 家族も立件したらどうなるかについては、No.11 psq法曹さんが少し触れておられますが、結果的には家族の同意が得られにくくなります。
 本件のような場合、現状の刑事実務では医師の免責(または不起訴)の根拠として家族の同意が極めて重要です。

 医師を守るためには、家族の同意が得られやすい環境を整えることが必要なのです。
 どのようにすればどうなるのか、ということを冷静に考えていただきたいと思います。

遺族が殺人教唆では、というのは全然感情論のつもりではなく、医師は患者に依頼されて殺人を犯したという形になるのだから、普通に考えて殺人教唆だよなと思っていたのでびっくりしました。
無知で本当にお恥ずかしいのですが、改めて殺人教唆というものについてどなたかお詳しい方が定義していただけると幸いです。殺人を頼むのが殺人教唆、ということではないようですが。ただ私と同じ勘違いをされてる方は少なからずいると思いますので。できましたらお願い致します。

こういうケースで医師も患者も警察も誰も悪者にしようと思っているわけではなく、制度として改善するにあたって定義する必要があるのでは?と思って書いたわけなので、それはご了承下さい。
あと患者家族の同意っていうのは「誰の何に対するどういう同意」なのかそれもちょっと読み取れなかったです。今回の場合、遺族が医師に呼吸器をはずしてほしいと依頼したのであり、医師の方が同意したわけですよね。そこに「家族の同意」という概念が入ってくるのが少々わかりません…。すいません。

あと、これで書類送検された場合って弁護士を頼んだらその弁護費用って医師の自腹になるんでしょうか?

>No.31 KK さん

 KKさん名指しのコメントというわけではありません。

 教唆というのは、他人に具体的な犯罪実行の決意を生じさせ、その他人がその犯罪を実行することによって成立します。

 本件の場合は、私が引用した新聞報道による限り、家族は典型的な殺人教唆と言っていいと思います。
 但し、医師の行為が殺人になるということが前提です。
 私見では、講学上の議論としても、かろうじてなるという程度です。
 また、家族の殺人教唆を立件することの当否はすでに述べたとおりです。
 医師の殺人の立件についても、かなり議論の余地があると思っています。

 繰り返しますが、本件で医師が起訴される実務的可能性はゼロと言っていいと思います。
 民事上の提訴の現実的可能性も限りなくゼロです。
 万一提訴された場合の敗訴の可能性はさらに低いと見ています。

>>11
丁寧なコメントありがとうございます.

私は内科医であり,実際に意識が戻らないであろう人に挿管したこともあれば,停止により早期死亡が予測される方の家族に人工呼吸器を外すように依頼されたことも何度もあります.家族到着までの間の一時しのぎの為の人工呼吸器装着も依頼された事があり,このような依頼事例は全国で多発していると思われます.

私と和歌山の件の医師との違いは,人工呼吸器を止めたか否かだけで,医師の大半のスタンスは私と同じです.
また,長期に渡り人工呼吸器が外れないであろうと予測される場合,挿管前に「自発呼吸が戻らない際は心臓死まで人工呼吸器を外さない」旨を説明しています.

それから尊厳死および安楽死を認めるか否かに関してですが
私一個人としての見解はさておき,
私一医師としては正直どうでもいいことであり,一旦開始された行為は死を早める事が予測される以上,施行困難とならない限り中止しない(血液透析,人工呼吸器,PCPSなど),そのコンセンサスに基づいて行動していれば刑事事件にはならないだろう,というスタンスで,医師個人のつまらん信念などそこ入り込む余地はないと考えています.

今回の事件についてですが,
医師としては殺人で起訴される可能性もあるのに馬鹿な事をするもんだというのが正直な感想です.
ただ一個人としては,今回の事件はそもそも書類送検すべきでないと思いますし,不起訴処分になるものと考えています.


ただ明確な法整備がなされていない以上は,今回のように当該の医師は書類送検される可能性はあるわけですが,医師を書類送検しておきながら,共犯もしくは教唆の事実が明確である家族が書類送検されないのはやはりおかしいのではないでしょうか?

>「なぜ医師だけが」
まさにその通りです.
書類送検は書類や証拠物を検察に送っただけだと弁護士や警察・検察は考えているでしょう.それなら医師をしょうがなく書類送検したように,家族もしょうがなく書類送検しないのか?マスコミや世間が受ける書類送検という言葉の意味を十分理解しているからではないでしょうか?

医師のみを書類送検しておけば大きな波風が立たんだろうと考えているのでしょう.
社会秩序や法を遵守するべき警察がやることでしょうか?

家族が処置中止を希望しなければそもそも殺人罪を云々される状況になかったはずだと容易に推測される以上、家族と医師のどちらが主でどちらが従であるかは明らかだと思います。感情論以前に筋としておかしいのではという話ではないでしょうか。

個人的意見としてはレスピ外しを罪として問わないことで現場にレスピ外しを促進させるよりも、レスピ外しは殺人になる(可能性がある)ことを広く認識させることによって元々無理な延命を望まない症例において無用の延命処置を行わない方向に誘導する方が望ましいと思います。
恐らく深く考えることなく「出来ることは何でも」と希望された家族ほどいざ生かされているだけという状況になった時に処置の中止を口にしやすいという印象があり、また侵襲的な行為をわざわざ行ってから止めるより最初からやらない方が正論であろうと思えるからです。
(ついでに言えば、国は医療費削減の立場からそういう手をかけずに看取る方向を推進しているのは周知の通りです)

その意味で家族が延命処置中止に同意しやすい環境を整えるために家族は見逃すべきであるという議論は本末転倒に感じられます。(そもそも今時珍しいくらい脇の甘い先生だと思いますが)。
むしろ「一度始めたレスピは外せない」というコンセンサスが成立すれば多発するだろう「敢えてレスピを付けない」という選択が罪に問われる可能性があるか否かと言う点に興味があります。

>No.27 法務業の末席さん
が医師の法的人権を思いやってくださいました以上、医師側も人として倫理上どのように行動すべきであったか考察を行い(即ちNo.17 hamster さんのコメント に呼応して、という意味です)、本事件での医の倫理上の論点を医師側自らの手で明らかにするよう、少なくともこのブログで試みるべきだろうと思います。この事件に関与した全員が法的にフェアな評価を受けるべき、という見地から。

さておおかたの外見的情報は報道で明らかになりました。手術をした同じ医師がみずからの手で呼吸器を止めたようです。ここに本医師に倫理上の転向があったように見える(実際にあったかどうかは別として)、という問題点があると思います。すなわち、殺人容疑をかけられてもしかたがない行動だったでしょう。

手術した医師ではなく、別の医師が術者と家族と同じ場所で協議して外せば問題なかったのではないかと私は思います。
まあ、そのへんを論じるにはまだ情報不足だとは思いますので、留保つきの(笑)私見ですが。

前にも質問したかなあ?

死亡時刻を人為的に操作するということは、民事、特に相続の面(死亡の順序が変わる)や、生命保険の支払(明日、死んだら契約期間がきれるから、あるいは60才になって保険金が減額される保険に入っているから)の面で問題はありませんか?

>No.34 老人の医者 さん

 筋で言うならば

 家族を立件しないならば、医師も立件すべきでない。

 と言うべきです。

>38
それは屁理屈でしょ?
問題は医師と家族の処分を同列に扱わなかった警察にあると思います.

>37 モトケンさま
>家族を立件しないならば、医師も立件すべきでない。

家族を立件しない ⇒ 医師を立件しない

これが真であるなら、その対偶である

医師を立件する  ⇒ 家族を立件する

も当然真です。

>No.36 元ライダー.開業医さん

>死亡時刻を人為的に操作するということは、民事、特に相続の面(死亡の順序が変わる)や、生命保険の支払(明日、死んだら契約期間がきれるから、あるいは60才になって保険金が減額される保険に入っているから)の面で問題はありませんか?

当然、問題があります。健康保険法第58条第2項に「(前略)・・・主治の医師が、保険者に提出されるべき診断書に虚偽の記載をしたため・・・(後略)」という条文があり、この場合は虚偽の診断書で保険給付を得た被保険者と連帯して賠償の責務がある、と規定されています。同様の規定は国民年金法、厚生年金法、労災保険法等にありますので、不正と解っていて診断書を作成した医師は、連帯して賠償することになります。

民間の生命保険や損害保険の約款(契約上の基本的取り決めの規約)にも同様の規定がありますので、民事賠償責任はあります。

ただし、これらの規定は、「医師が不正な請求に使われることを知っていながら診断書に虚偽の記入をした場合」という前提条件が付きますので、不正請求に使われることを知らなければ責任は問われません。ですが、健保の傷病手当金請求書に医師が虚偽の記載をした場合、不正請求に使われるとは思わなかった、という弁解は通用しないでしょう。

また、これらの社会保険や労災保険の法令には罰則規定がありますし、刑法の詐欺、または文書偽造などの罪に該当することも充分考えられます。こちらの方面はモトケンさんなり法曹資格者の方々に教えて貰って下さい。

それよりも医師にとって怖いのは、こうした健康保険での不正請求に関与した場合、保険医の指定を取り消される理由となりますので、ご注意下さい。医療者にとって、執行猶予付きの懲役刑より、この保険医の取り消しの方がダメージが大きいのではないですか?

>36さん: 献身的に尽くした妻同様の女性に遺産が渡らず、893な弟?か何かに渡るのを気の毒に思った千葉大学の中山恒明教授が(部下に命じて?)死亡時刻を変更した診断書を書き、それがもとで千葉大学を去らなければならないことになり、東京女子医科大学に移り、消化器センターができた。(第1号患者はサザエさんの作者、長谷川町子さん)のは有名な話しですよ。

>No.41 法務業の末席さん
ちょっと意味が違うような・・・

つまりですね。3000万円保障で10年間掛け捨ての生命保険に入っている人(私もそのひとり)が人工呼吸器装着状態になった。10年の期限は明日、人工呼吸器を装着したままだと、回復の可能性は見込めないにしても明日以降も生存するかもしれない。今、人工呼吸器をはずしてもらえば3000万円の保険金が下りるが、はずさないで明日以降生存したら保険金は全く下りなくなる。その事実を知っている家族が、保険金目当てに主治医に人工呼吸器をはずすよう頼んだ。

これって保険金殺人ではないですか?
その辺を調べてもらうために、とりあえず医師が警察に届けたほうが良くは無いですか?

というような意味です。民事ばかりでなく、刑事にもなってしまいますけど。

本件は、No.40 yama さまの投稿にあるように、大方の予想通りおさまっていくのかもしれませんが、それでも釈然としません。私は法律には疎く,皆様の議論になかなかついていけません.でも,やはり多くの医師が感じているのと同じで、どう考えてもおかしいのではないかと思い,思い切って投稿させていただきます.


そもそもの毎日新聞の見出しは,
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070523ddm041040155000c.htmlにあるとおり、

殺人:呼吸器外し患者死亡 容疑で医師を書類送検−−和歌山県立医大

と,「殺人」なのです.psq法曹さま(No.11)がいくらマス・メディアの報道姿勢のみが問題と言われても,やりきれません.もし、自分だったらこれ以後怖くて医者やれません.そして内容を読むと,

『同病院によると、女性は前日に同分院で緊急手術を受けたが、経過が悪く28日未明に呼吸停止になり、手動で人工呼吸を開始した。家族から遠方にいる近親者が来るまで延命を求められ、医師は人工呼吸器を装着。同日夜に近親者が到着後、家族は医師に呼吸器を外してほしいと伝えた。医師は断ったが家族の希望が強く、・・・(後略)』

要するに,家族は,
 遠方にいる近親者が来るまで延命を求め,
 近親者が到着後,医師に呼吸器を外してほしいと伝えた.
そして,そのとおりに医師は実行したわけですよ.

モトケンさま(No.32)の
>教唆というのは、他人に具体的な犯罪実行の決意を生じさせ、その他人がその
>犯罪を実行することによって成立します。
に当てはまるのではないのでしょうか?
上の記事が正しいのなら,この患者の死亡には家族の関与がかなり大きいと思うのです.それなのになぜ,医師だけが書類送検されるのでしょう?
読売の記事の中の「家族は被害届を出しておらず」という部分など,全く不可解です.毎日の記事からすれば間違いなく加害者(共犯者)として報道されるべきではないですか?

psq法曹さま(No.11)の
>じゃあ殺人の共同正犯又は教唆で書類送検するなら、今後家族が同意することはなくなる(困難になる)わけで、そうなると医師の中には「家族は決断できないから医師として私が決断」ということにもなりかねないのでは(あくまでも可能性です)。

というのも解せません.
 そもそも本件は,家族がはずしてくれと言ったわけで,「同意」したのが医師です.医師から持ちかけて家族が同意したのではないと思うのです.ですから,今後医師の間では「逮捕される恐れがあるから,一旦呼吸器につないだら誰が何と言おうと絶対はずさない」という状況になる恐れがあるし、実際そうなりつつあります.psq法曹様の指摘とは逆だと思います.
 本件のような(救急の)場での呼吸器外しは,まず家族の意向があってのことが多いわけですから,psq法曹さまが言う「今後」のことを考えた場合,きちんと殺人教唆で書類送検すべきだと思います.「呼吸器をはずしてくれ」あるいは,もっとあいまいな表現で「延命措置はしないでくれ」と持ちかけることは,場合によっては殺人の片棒を担ぐことだという認識を一般に広めることになり,むしろ好ましいのではないでしょうか?
 殺人というリスクを医師と共に背負っていただきたい.そうして,救急現場での問題を自分のこととして幅広く国民に知っていただきたいです.


psq法曹さま(No.11)
>尊厳死を現行制度で広く認める方向に導くためには、家族が同意しやすいようにする(同意困難にしない)のも一つの手のように思います。

本件は尊厳死とは状況が少し違うように思います.尊厳死は「自分の意志で延命治療をやめてもらい,安らかに、人間らしい死をとげること」と定義されています(尊厳死協会).本件は,患者本人の意志はわかりません.本人の意志は不明で,不治の患者に対して家族の意向にもとづく延命措置中止の是非が問われているのだと思います.

ですから,私はpsq法曹様のご意見を
「本件のような死を現行制度で広く認める方向に導くためには、医師が同意しやすいようにする(家族の意向に添って呼吸器外しを行ったとしても刑事責任を問われない)のが,最善手のように思います。」と書き換えたく思います.もちろん,医学的に不治であることの診断がなされて以後のことです.

 ナルコーゼさんの延命医療に対するお考えというのは

1 延命医療はいったん始めたら絶対にやめてはならない。

2 延命医療など最初からすべきでない。

3 延命医療の中止の是非を検討すべきである。

のいずれでしょうか?

>No.43 元ライダー.開業医さん

なるほど、少々違いがあるように思われたのは私の説明不足です。
ではこういう例えはどうでしょうか?

国民年金や厚生年金での老齢年金は、「死亡の日の属する月」の分まで支給されます。つまり、月末の31日の深夜、瀕死の重篤の老人が人工呼吸器などで何とか保っていたが、ついに力尽き、「ご臨終です」と告げるベッドサイドの医師。このとき病室の壁時計は11時59分、医師の腕時計午前0時01分、すなわち翌月の1日になっている。死亡診断書にどちらの時刻を書き込むかで、確実に老齢年金1ヶ月分(多い人だと30万円になります)が違ってきます。

これがわざと5分誤魔化して翌日の死亡日にしたらどうなるか。更には患者の家族に頼まれて、医学的には脳死であることがハッキリしているのに、わざと脳死判定を翌日に実施したらどうなるのか。

これらの答は、やはり「医師が保険金を不正に得ることを目的として・・・」という家族のよこしまな動機をどれだけ承知していながら手を貸したか、という部分になると思います。

もちろん、医師がそうした不正の意図を見抜くことが常識的に不可能だった場合も免責でしょう。和歌山ヒ素カレー事件でのダンナは詐病による診断書を得て、民間の損害保険や社保庁から障害年金を受け取っていました。彼はその詐欺の罪で有罪判決を受けて服役したはずですし、搾取した損害保険金の返還訴訟(民事訴訟)でも敗訴しました。ですが彼を診察した医師が訴追されたとは聞いていません。

これ以上は社労士としての力量を超えるので勘弁して下さい。

初めてコメントさせていただきます。
以前に呼吸器を外すのが問題とすべきでなく、外した後で治療を再開しないこととして問題にしなければならない旨のことをどこかのHPで見たことがあります。
意識のない末期の方に人工呼吸器をつけずに看取ることは問題ないのであるから、人工呼吸器を外した後で、家族の意向をきいて再度人工呼吸器をつけないというのであればこれと同様の気がします。
逆にそれがだめであるのであれば、延命治療をしないいう家族の意向に従い、人工呼吸器をつけないことも罪に問われてしまうのではないでしょうか。
法的な面からはいかがなものでしょうか。

No.29で田舎の消化器外科医さんがコメントしているとおり、今回の捜査の端緒が病院からの届出だとします。
警察としては、病院から届出があり、現実に一人の人間が死んでいるとなれば、調べなきゃならんでしょう。

で、医師の呼吸器取り外しにより患者が死んでいるとなれば(=医師の行為と患者の死亡の結果に因果関係がある)、刑法上は殺人罪の構成要件に該当する。
ただ、警察で捜査した結果は、処罰する必要はない。

刑事訴訟法上、警察には捜査を終結する権限はなく、事件は検察庁に送らなければならない(=義務です。)。
だから、警察は、「起訴すべきでない」という意見をつけて、検察庁に事件を送った(=書類送検)。

警察は正犯者(実行行為を行った者=医師)を処罰する必要がないと考えているのだから、わざわざ共犯者(正犯を教唆した者=家族)の捜査を開始して立件して検察庁に送る必要はありません。

医師を調べた結果、処罰する必要がないことが分かったのなら、医師を教唆した家族も処罰する必要はありません。
家族に対する捜査を開始する必要ありません。

>PINE さま
ということは、逆に言えば検察が何らかの理由で殺人罪で起訴したならば、そのときは家族はどうなるのでしょうか?仮定の話で申し訳ありませんが。

1)当然殺人幇助もしくは殺人の共犯で起訴される。(そのため、再度捜査が入る?)
2)何らかの理由により、起訴されない。

癸苅兇了笋糧言に追加です。

保険金搾取を図る家族にとって、医師の協力が必要なのは「より長く生きれば保険金が増える」場合だと思います。逆に「より早く死ぬ方が得」のケースでは、医師の協力はなくても医療の素人である家族だけで可能の場合が多いのではないでしょうか?

例えば点滴のチューブを折り曲げて流れなくしたり、呼吸器のマスクをチョットずらしたり、一人で食事できない寝たきり老人に充分な食事を与えずに衰弱させたり・・・。

例を考えていて、昔読んだ推理小説の数々を思い出していました。

窓際医師さま

法律上の事実のみ(当否は措いて)お答えしますと、1)、2)のいずれの可能性もあります。

共犯の存在が証拠上判明していても、検察官の訴追裁量によって、一方のみを起訴し、他方を起訴猶予とすることが可能です。

>窓際医師さん

 横レスですが、元検としてコメントします。

 あくまで仮定ですが、医師が家族の依頼に基づいて延命医療を中止した場合において医師が起訴されるのであれば、原則として依頼した家族も共犯として起訴されるべきであると考えます。
 さらに仮定を重ねれば、家族が延命医療の中止を依頼した動機如何によれば、家族のほうが重い処罰に値する場合も考えられます。

 しかし、繰り返しますが、報道された情報を前提にすれば、本件では医師の起訴も家族の起訴も考えられません。

ついでに質問ですが、今回のような病状経過で、遺族からの要望に対し、主治医が「私は黙認するから家族で呼吸器のスイッチを切ってください」と家族に言って、その通り家族がスイッチを切ってしまった場合は、主治医も殺人の共同正犯に問われる可能性があるのでしょうか。

私は職業柄、患者さん本人には、一部例外を除き性善説で対応しています。でも患者家族には性悪説を半分くらい考えて対応しています。というのは、成年後見人を付けてももいいような患者さんの場合、家族と今後の治療方針を相談することになりますが、「それって患者本人のためじゃなく、自分たちの都合だけで治療方針決めてるだろう!」と思えるような患者家族も少なくないからです。

このような経験をもとに言いますと、私の話は医師が殺人罪に問われるなら、患者家族も殺人教唆に問われなければ不公平だ!という話ではなく、医師がどうのこうのとは無関係に、そもそも患者家族を性善説だけで捉えていいの?という話なんです。

付け加えると、脳死移植で本人の臓器提供意思が確認できない場合、家族の意思だけで移植をしてもいいの?ということにも通じます。(この点を突っ込まれるとスレズレになるので御勘弁)

家族は患者さんと利害関係を持つこともあります。人工呼吸器を外す場合、患者本人と利害関係を持つ可能性のある人の求めで呼吸器を外すのは妥当なのだろうか?(くどくて済みません)

(法務の末席さんへのレスを兼ねます)

>モトケンさん
No.39への考えをお願いします。

>家族を立件しない ⇒ 医師を立件しない
>これが真であるなら、その対偶である
>医師を立件する  ⇒ 家族を立件する

>田舎の消化器外科医さん

 講学上の議論として考えれば、つまり理論的には、共同正犯または幇助犯の成立の可能性はあります。

 理論上は、死期を早めた何らかの原因を作った者は全てその死に対する刑事責任が生じる可能性があります。

 しかし、ここで問題にすべきはそういうことではないのではないでしょうか?

>内海氏さん

 そのような論理学的な問題を議論しているのではありません。

モトケンさま、
今回がはじめての投稿でした。速攻でコメントが返ってきて 恐縮しています。
拙文を読んでいただいてありがとうございます。


 2.延命医療など最初からすべきでない。

と同時に、

 3.延命医療の中止の是非を検討すべきである。


です。

 ガン末期の患者さんで余命いくばくもない場合、その方に敢えてさらに苦しめるような挿管とか人工呼吸はすべきでないと思います。この場合、2.延命医療など最初からすべきでない。後者(3)となるのは、「この人は助かるかもしれない」と救命を目指して挿管して、人工呼吸して、集中治療をおこなったものの結局人工呼吸器につながれたまま「やはりだめだったか・・」となるような場合です。

 この場合、治療途中で延命治療を中止するとしたら、医師も患者の家族も当事者であるべきだと思うのです。特に患者本人の意思が確認できない場合、家族の意思がその後の治療方針(延命措置の継続)を大きく左右します。したがって、その結果としてもたらされた死についても、医師・家族とも法的な責任を負うべきだと思うのです。

 少なくとも本件では、医師と家族がお互い納得しておこなっているわけです。医師−家族間で争っているわけではありません。医師が勝手に呼吸器をはずしたのではありません。
 私が、「・・・場合によっては殺人の片棒を担ぐことだという認識を一般に広めることになり,むしろ好ましいのではないでしょうか?」と言ったのも、延命治療の中止の是非を国民一人一人が当事者の問題として検討していただきたいからです。

 これで、モトケンさまのこたえになっているでしょうか?

今回の事件が、PINEさま(N0.48)の言うとおり
>捜査の端緒が病院からの届出であり、
>警察としては、病院から届出があり、現実に一人の人間が死んでいるとなれば、調べなきゃならん
>患者が死んでいるとなれば、刑法上は殺人罪の構成要件に該当する。
>警察は正犯者を処罰する必要がないと考えているのだから、わざわざ共犯者の捜査を開始して立件して検察庁に送る必要はありません。

というふうに事務手続きの流れだと言われれば、「そうですか」と納得せざるを得ませんが、これを「殺人」としてスクープされてしまう現状は変わってほしいです。

>No.56 モトケンさま

自分の先の書き込み、「私は黙認するから家族で呼吸器のスイッチを切ってください」という言葉は、実際に医療者側が、家族の呼吸器中止要請を断るときの方便として用いる可能性があります。(以前m3かどこかの書き込みで見たと思います。)

このように、呼吸器のスイッチを切る側の立場になって考えてください、と家族に言うことで、大概の家族は治療継続に同意すると思いますが、本当にスイッチを切られてしまったら困ったことになるということですね。

No.50の窓際医師さん、

書き込みをして晩飯を食って戻ってきたら、恐ろしくコメントが伸びてるぅ。

既にfuka_fukaさんやモトケンさんの回答がありますが、あくまで私個人の感覚的な意見としては、理論の問題は別として、家族の依頼の目的が真に患者の苦痛を和らげることにあったとすれば、現実問題として、警察は家族を殺人教唆の被疑者とは扱わないだろうと思います。

「遺族」ということが前面に出てくるでしょう。

No.44でナルコーゼさんが、『読売の記事の中の「家族は被害届を出しておらず」という部分など,全く不可解です.』とコメントしておられますが、読売がごくごく普通に”家族は被害者側”と扱っているところに、日本人のメンタリティというか世間のメンタリティというかが表れていると思います。

しかも、家族の意を汲んで呼吸器を外すような医師は、「オレを起訴すんのなら、オレに頼んだアイツらも殺人教唆で起訴しろよ。」なんて言わないタイプの人だと何となく思っています。


ナルコーゼさん、
>これを「殺人」としてスクープされてしまう現状は変わってほしいです。
報道機関がセンセーショナルに紹介しすぎだと思います。
そこが、「書類送検案件」の一番の問題ではないかと。
彼ら報道機関こそ書類送検がどの程度のことなのか理解していないのではないか、あるいは理解したうえで記事を読んでもらうために敢えてセンセーショナルに書いているのか。


田舎の消化器外科医さん、
>「私は黙認するから家族で呼吸器のスイッチを切ってください」
私は、これでいいんだと思います。
家族にそんなことやらせるのは残酷だという意見もあるかと思いますが、私は医師にやらせる方が残酷だと思います。

>ナルコーゼさん

>延命医療など最初からすべきでない。

 には私も個人的には賛成です。
 しかし、現に行われていますし、回復のための治療がいずれかの時点で延命医療に変わってしまう場合もあると思います。

 となると延命医療の中止の是非を考えざるを得ません。

 そして中止すべきと判断された場合の刑事免責の最も重要な要素は本人または家族の意思表示です。
 多くの場合、本人の意思確認が困難であろうと思われますので、現実的には家族の意思表示が問題になります。
 そうであるのに、家族の意思表示を封じてしまったのでは、結果として延命医療の中止は困難ということになります。

 そうすると、「延命医療など最初からすべきでない。」というより根本的な考え方と矛盾する結果になります。

 最初から延命医療を開始していないならば、そもそもその中止ということは問題になり得ません。

>私が、「・・・場合によっては殺人の片棒を担ぐことだという認識を一般に広めることになり,むしろ好ましいのではないでしょうか?」と言ったのも、延命治療の中止の是非を国民一人一人が当事者の問題として検討していただきたいからです。
 
 これは逆説的な言い方と理解いたしますが、家族も立件すると言うことになりますと、マスコミがその意味を理解しない限り(悲観的です)議論が混乱しかねないと思います。

 私はもっと正面から、延命医療中止の不可罰性ないし、不可罰的な延命医療の中止の要件を議論すべきだと考えます。

 ちなみに、PINEさんのコメントは、「事務手続きの流れ」を説明したものではありません。
 捜査機関の裁量的判断を述べたものです。

>田舎の消化器外科医さん

 No.60 PINE さんのコメントに付け加えることはないように思います。
 
 マスコミの脊髄反射的な反応が最も有害であると思います。

 本件を殺人事件として見た場合、被害者はあくまで患者であって家族ではありません。
 マスコミも寝たきりの夫の介護に疲れた妻が夫を殺害したという事件では、妻を加害者(同情に値するとしても)と見るのに、本件でそういう感覚がないのはある意味不思議ではあります。

こんなに伸びるスレとは思いませんでしたが…

法の適用を巡る司法vs医療という構図はいつもと同じですが、今回なにかいつもと互いのスタンスが逆のように感じられるのが興味深いところです。
そのあたりの原因を突っ込んで考えてみると煮詰まりつつある議論に新しい局面が見えてくるのかも知れませんが…

>No.54 元ライダー.開業医さん
ご主旨を了解しました。

性善説なのかどうか、これは私も個人的に興味があるテーマです。社労士の資格を得る前に損保関係の仕事をの経験があるのですが、保険屋にとって遺族(医療の人々にとっての家族ですね)は、強突張りの欲望の権化にしか見えないことがしばしばあります。

>No.64 法務業の末席さん

これ以上話をして、マスコミに嗅ぎ付かれた場合、

「モトケンという弁護士のブログには遺族を誹謗中傷する投稿があふれている」

と、記事にされる可能性もありますので、止めます(^^;

私は、家族も立件すべきと思いますね。捜査の上、書類送検すべきです。

家族はかならずしも患者の利益を代表しません。遺産相続がからんできますからね。患者が死ぬことによって自分の懐に富が入ってきますから。目の色が変わりますよ。

あからさまに「早く逝ってくれ。遺産が欲しいから」と言う家族もいました。もしかして、今回のケースも該当するのでは?  

皆さん、患者と家族を信頼し過ぎです。人の心の醜さに目を背けてはいけません。

モトケンさま、

ていねいなコメント、ありがとうございます。
私の記事は個人的感情を述べただけのもので、今の医療の現状を改善するための知恵やアイデアは何もありません。モトケンさま達の、「正面から、延命医療中止の不可罰性ないし、不可罰的な延命医療の中止の要件を議論すべきだと考えます。」との提言になんらポジティブな意見を提示できないのは、恥ずかしい限りです。
 それを承知の上で、もう少しこだわります。


>となると延命医療の中止の是非を考えざるを得ません。

この点、まったく同感です。私もそこを含んだつもりでしたが、うまく伝わっていなかったようです。


>そして中止すべきと判断された場合の刑事免責の最も重要な要素は本人または
>家族の意思表示です。多くの場合、本人の意思確認が困難であろうと思われま
>すので、現実的には家族の意思表示が問題になります。
> そうであるのに、家族の意思表示を封じてしまったのでは、結果として延命
>医療の中止は困難ということになります。


確かに、家族の意思がもっとも重要な要素です。異論はまったくありません。
私は家族の意思を封じようというのではありません。
でも、本件では、
 遠方にいる近親者が来るまで延命を求め,
 近親者が到着後,呼吸器を外してほしいと伝えた.
というのは、患者の死期を家族が意図的に決定しているようにもとれます。家族の意思そのままです。家族の意思ひとつで患者の死亡時期が決めれらてしまいそうです。これはこれでもしかしたら問題があるのではないかと・・・ 要するに、家族側にも発言には責任を背負っていただきたい、ということです。

 延命医療の中止の是非を考える際、医師・家族による合意が必要です。そしてその合意によってもたらされた結果には、医師・家族とも同じように責を負うべきだというのが私の考えです。その意味では、PINEさま(No.60)の

>>「私は黙認するから家族で呼吸器のスイッチを切ってください」
>私は、これでいいんだと思います。
>家族にそんなことやらせるのは残酷だという意見もあるかと思いますが、
>私は医師にやらせる方が残酷だと思います。

という意見に賛成です。

 家族も送検すべき、という意見も多いみたいですが、モトケン先生をはじめ法曹の方々が口を揃えて「この医師が起訴され有罪になることはない」と判断されているわけです。このような状況で家族を送検してなにか意味があるんですか? ささやかな復讐?
 先日も亡夫の拳銃を届け出たら銃刀法違反で書類送検されたおばあちゃんがいて、一部で「おかしい!」みたいな話が出ていましたが、書類送検の一般的イメージが悪すぎるんでしょうね。

>某救急医さん
家族を殺人教唆で書類送検する場合とは、医師は確実に殺人罪を犯した場合だと私は解釈します。某救急医さんは、今回のケースでは、医師が行った行動は殺人に該当するように思われますか?

>ナルコーゼさん

 結局、あなたが、医師が殺人の被疑事実で書類送検されたことを不当と見ているのかそうでないのかよくわかりません。

 医師が書類送検されるのであれば、という前提でコメントされているようですが、問題は、医師が書類送検されたことの当否ではないのですか?

少し話がもどってしまい恐縮なのですが、もしモトケンさんが繰り返し説明して下さっているように、「本件で医師が起訴される実務的可能性はゼロと言っていい」というほど、単純な事例であるのであれば、送検後、何ヶ月も経った今も、検察による判断が下されていないことには、何か理由があるのでしょうか。あるいは多忙な検察の実務としては、この程度の時間がかかることは常識なのでしょうか。そこが少しよくわからないのですが。

あるいは報道されていない別の事情があると考えるべきなのでしょうか。

検察の時間感覚というのがわからないので、そこまで求めてよいものなのかどうか、何とも言えないのですが、No.27で 法務業の末席さんが指摘されてるように、素早く結論を出して頂いていれば、報道の色合いは大きく変わっていたようにも思います。

殺人罪容疑なので警察の担当は強行班ですかね。
消極的書類送検であれば脅迫的な尋問はなかったにせよ、いつも荒くれ者を取り扱う強面の強行班の刑事に取り調べを受けるわけです。
消極的書類送検とはいえ、「決まりですから」と個人情報を洗いざらい抜かれ、前・横の全身写真を撮られ、超高性能スキャナーみたいな物に両手全指の指紋を記録されます。
検察で担当になる検事さんは必ずしもコワーイ方ではないかも知れません。
それでも仕事の合間に3回は出頭する羽目になります。
不起訴になっても、検察審議会でひっくり返される恐れはないとはいえません。

助教授先生、腹くくってやったとは思いますが、今回の件で2度と御免だと一線から退くでしょう。
こうやって一人また一人と最前線の頑張る医師から順番にいなくなっていくのです。


起訴されなければ警察・検察の医療に対する考え方が変わってきたと喜べばいいのですか。

>No.71 afcp さん

 在宅送致事件(書類送検)において、処分に数ヶ月以上要することは珍しくありません。
 本件で検察官の異動期である4月をまたいでいることも影響している可能性があります。
 しかし最も大きな理由は、どういう理由で不起訴にするのか迷っているのだと思います。
 しかしそうであるとすると、それは検察の見識のなさを示すことにほかなりません。
 psq法曹さんが、No.6 という早い段階で

むしろどれだけ早く処理するかが問われる?

とコメントされていますが、まさにその点を指摘されたものと理解しています。


>No.72 たまたま酸化医さん

>助教授先生、腹くくってやったとは思いますが、今回の件で2度と御免だと一線から退くでしょう。

 そういう問題がありますから、医師の立件の当否こそが議論されるべきであると思うのですが、なぜか家族の立件の要否に関するコメントが多い。
 よく理解できません。

>不起訴になっても、検察審議会でひっくり返される恐れはないとはいえません。

 本件については、限りなくゼロです。

>モトケンさん

しかし最も大きな理由は、どういう理由で不起訴にするのか迷っているのだと思います。

素人目には、起訴する理由がないのであれば不起訴で構わないだろうと思うのですが、そのようないい加減なものではないのですね。不起訴にするにも、きちんと理由を用意するというのが検察であり、検事というものなのでしょうか。

#68藤花さん、#69しまさん

家族を書類送検することで、私がもっとも期待することは、新聞やテレビに「家族も殺人教唆の疑いで書類送検」と報道されることです。

私の仕事の範疇でも、家族から「人工呼吸器をはずしてくれ」という要請が日常的にあります。私は全く相手にしていませんが、中にはしつこくて手を焼く家族もいます。そこで、断る理由として「ほら、そんなことを言っていると、あなたも書類送検されますよ」と、マスコミ報道を紹介して利用できるから。

法曹のみなさんが予想されているように、担当医も家族もどうせ不起訴になるでしょうから、問題無いと思います。

警察、検察、弁護士の方は
1 マスコミや大衆が「書類送検」をどう捉える、と考えていますか?
2 「書類送検」された和歌山の医師にどのような社会的影響があると考えておられるのでしょうか?
教えてください。

No.73 モトケンさん

 そういう問題がありますから、医師の立件の当否こそが議論されるべきであると思うのですが、なぜか被害者の立件の要否に関するコメントが多い。
 よく理解できません。
医者だけが抱え込む問題ではないので、家族も刑事判断に巻き込まておいたほうが、一般人にも議論が広がりやすいという期待もあるのではないかと。

以前にも書きましたが、家族にスイッチの操作を押し付けるというのは、私もいいと思います。

(モトケンから)
「被害者の立件」は「家族の立件」の誤記です。
すいません。
元コメント訂正済みです。

>pon さん
レッドソックスの松坂も、巨人の上原も書類送検されたことがありますが、その事が現在の彼らにとってなにかマイナスの作用をもたらしているでしょうか。

>No.73 モトケン先生

たまたま酸化医さんの

消極的書類送検とはいえ、「決まりですから」と個人情報を洗いざらい抜かれ、前・横の全身写真を撮られ、超高性能スキャナーみたいな物に両手全指の指紋を記録されます。

というコメントを否定されていないようですから、この通りなのですね。

だとすると、今回、医師の立件に対して反応が無いのは、こうしたことを医師が知らないからです。
消極的立件だから、事情聴取のような取調べだけで済んでいると想像していました。

No.73のモトケンさん、
>医師の立件の当否こそが議論されるべきであると思うのですが、なぜか被害者の立件の要否に関するコメントが多い。

記事では、病院側のコメントとして、「呼吸器の取り外しについては医師個人の判断だった。医療現場の難しい問題なので、司法の判断を仰ぎたいと考えて県警へ届け出た」とされています。

これを前提とする限り、病院の側から、司法の判断を仰ぎたいとして届け出ているわけです。
医師も承諾しているはずだと思います。

私は大英断だと思います。
医療の現場としては、怖いのでシロクロつけて欲しいという意思の表れだと思います。

なのに、起訴するかどうかの判断権をもつ検察官のところへ事件が送られたことについて、否定的なコメントがでてきました。
検察官に事件を送ることすら否定するのなら、どうやって司法の判断を仰ぐのでしょう。
さらに、家族まで書類送検しろなどという意見も出てくる。

私は、そこが分からんかったのです。
本件は、誰も何にも問題にしていないのに警察がいきなり捜査に入った事案ではないのです。


>担当医も家族もどうせ不起訴になるでしょうから、問題無いと思います。

問題なくは無いと思います。
助教授クラスの医師が最前線から1人撤退確定ですから損失は大きいと思います。

>PINEさん
かなり微妙です

 紀北分院の飯塚忠史副分院長は「医療現場での判断になるが判断基準がなく微妙な問題。まさか書類送検されるとは思わなかったが、司法に判断を仰ぎたい」と話している。
殺人容疑で医師を送検 呼吸器外し患者死亡

No.81 PINEさん

私は大英断だと思います。
医療の現場としては、怖いのでシロクロつけて欲しいという意思の表れだと思います。
医者は、動きました。
次は、患者遺族の番ですね。

勇気ある患者遺族が、どこかで動かないでしょうかね。「私が呼吸器をはずしました」と。

No.78 しま(その他)さん

上原や松坂の場合、彼らの職業とは全く無縁の事件で書類送検されており、
和歌山先生が主たる職業としているところで問題提起されたのとは、全く次元が違うとおもうのですが。

もし彼らがボールに細工をしながら投げているのなら、警察が捜査するとは思えませんが、野球界では生きていけなくなるかもしれませんよね。

私が尊厳死という言葉を使ったの不正確さについては謝ります。
言わんとしたことは、終末医療全般と考えてください。
「同意」についても同様で、終末医療全般と考えてください。

ところで、家族の立件云々のことについては、あくまでも終末医療に解決がついていない現状の過渡期であり、不起訴が見えている本件で家族の立件はさしたる意味がない、と述べるしかありません。

それが納得いかないなら、警察や検察が立件しない以上、公務員である本件医師(県立病院)が刑事処分を求めて告発するしかありません(そうすれば警察や検察は立件せざるを得ません・・・もちろん不適切な意見であることは承知の上です)。
ただそんなこと(立件)をしても私は、延命中止を認めていく方向の解決につながりにくいという意見です。

それから、相続や保険の話は、他の件ではある(あった)かもしれませんが、だからと言って、本件に結びつけるのは控えたほうがよいかと思います。

>75 某救急医さん
 マスコミを通じて社会的制裁を与えるみたいな目的で、警察や検察が動くようになるってのは、医療現場でわがまま家族を説得しやすくなる利益など比べ物にならないダメージを社会に与えると思いませんか。
 

No.82のしまさん、
読売新聞と紀伊民報は、同一の副分院長のコメントを伝えているのでしょうか。
同一だとしたら、引用する部分の違いで、全く違う印象を、我々も含めて読者に与えてしまします。
(それが怖いので、「・・・前提とすれば」といつも仮定の上でコメントせざるをえないのですが。)

まさに、マスコミクオリティ。


羽幌事件などもそうでしたが、不起訴になって司法の判断基準が示されないので、いつまでたっても不透明な感じが残るのだと思います。当事者には気の毒ですが、キチンと起訴されて被告人として法廷に立ち、判決を受けて欲しいです。無罪なら無罪、有罪なら有罪で、終末期医療に対する司法の判断が明示されますから。

なかには「家族に人工呼吸のスイッチをゆだねれば良い」という意見もありますが、現実的には難しいでしょうね。むしろ、たとえば「人工呼吸器停止スイッチボックス」として、スイッチが10個くらい並んだ箱をつくって、院長、院内倫理委員会の委員長、主治医、看護師、家族代表1、家族代表2、家族代表3が、「いちにーのさん!」で同時にスイッチをオフにするのは、どうでしょうか?  実際に人工呼吸器をとめる働きのあるのは、10個のうち一個なんですが、それは内緒にしておく、と。

特定の個人が悪者にならないような工夫です。

>某救急医さん
不起訴にした事そのものが、司法の判断基準を示していると思うのですが

某救急医さん、まさに死刑執行とおんなじですね。

>No.79 元ライダー.開業医さん

 私が否定しないことは全て事実だというわけではありません。
 知らないこともあります。
 時間が無制限にあるわけではありませんのでポイントだけコメントしている場合のほうが多いです。

殺人、殺人教唆という刑事罰を

構成要件該当性 ⇒ 違法性阻却事由 ⇒ 責任阻却事由

で解析するとして、違法性を免れる法的理由もなく、あとの責任を検察で判断してもらうだけという、非常に危うい立場ではないですか?
責任能力もあるとすれば、付け足しの非難可能性の判断が付け加わるのでしょうか?

家族のうちの一人でも、「あの医者に殺された」というだけで、最後の砦も怪しくなります
殺人教唆に関わっていない家族が、そのように訴えるのも十分、想定できます
民事賠償を訴えるとしても、同様です

一番介護に関わらなかった遺産に絡む息子や娘が、最大限に権利を主張し、医師を罵倒するのが現実の医療現場です。
一般人が想像するような生易しいものではありません。
現場に居たものを訴えることが、親孝行の代わりと思っている執着君も後を絶たない。
その大きな声の影で、実際に介護し、医師に感謝していた者は、疲れ果てて声もでない
非常に理不尽であり、医師が燃え尽きそうになる場面です

マスゴミ関係、プロ市民系は、喧嘩上手です
利他的に動く医師は、利己的に動く彼らの餌食です
どうして、医療現場のものを法的に保護しようとしないのでしょうか????

殺人で医師を送検するのであれば、殺人教唆で家族も送検して、医師、家族が罪を問われない基準を問うべきなのではないでしょうか?

No.88 某救急医さん
勿論、冗談なのでしょうが、この表面上「美しい日本」においては、その10人全員がスイッチを押さないって事もあるかもしれませんね。(笑)

No.79の元ライダー.開業医さん、在宅事件なので、たまたま酸科医さんがコメントしているようなことはないはずです。

殺人幇助について皆様レスありがとうございました。私は、「書類送検は家族もすべきである派」です。
延命治療の開始・中止は医師も家族も同じ責任を負うべきであり、いずれかがより大きな責任を負うべきではないと考えるからです。極論を言えば、医師は延命治療を続けるデメリットは家族に比べればはるかに少ないのです。
一人の人間の死を決定するにあたり、家族も医師も深く考えるべきである以上、医師が送検されるのが仮に手続き上の問題であるならば、家族も同様にされるべきでしょうし、家族が送検されるべきではないと考えるならば、医師も同様だと思います。

No.86 藤花さま
> マスコミを通じて社会的制裁を与えるみたいな目的で、警察や検
>察が動くようになるってのは、医療現場でわがまま家族を説得しや
>すくなる利益など比べ物にならないダメージを社会に与えると思い
>ませんか。
上記の立場の私はそうは考えません。
1)書類送検それ自体が家族にダメージを与える
ならば、医業を業務としている医師の方がはるかにダメージは大きいですし、
2)この報道によって延命治療の中止がしにくくなる社会全体へのダメージ
のことをさしているのならば、延命治療の中止の責任を医師だけに負わせている今の情勢こそが問題であると考えます。

ちなみに私はどんなに家族に懇願されようとも、今まで一度たりとも延命治療は中止しませんでしたし、気管内挿管をする際は、その理由のいかんを問わず「自発呼吸が回復するか、死亡するまで中止は出来ません」と可能ならば書面で説明同意を得、緊急で不可能な時はとりあえず口頭で説明し、処置後すぐ事後承諾と言う形で書面で同意を得ております。それでも、延命治療の中止を希望する家族はおられますが。

救急の場で、心臓マッサージやアンビューバッグ(手動の人工呼吸)をやめるタイミングも、難しいんですよね。
「家族がそろうまで」と言われて、蘇生の見込みの無い患者さんに延々何時間も心臓マッサージを行ったり・・・。
また、年末の事故では警察から「24時間は持たせてください」と電話がかかってきたり・・・(さすがに、「医者は神様じゃないよ!」と言ってしまいましたが・・・)。

まあこの報道は、「医療現場ではこんなに難しい判断を強いられているんだ」ということを知らしめたという点で、良しとしておきましょうか。
(そんな観点では見てくれない報道機関もありますけど・・・。)

>No.85 psq法曹さん
>それから、相続や保険の話は、他の件ではある(あった)かもしれませんが、だからと言って、本件に結びつけるのは控えたほうがよいかと思います。

もうすでに控えていますが(^^)ダメ押しで言いますと、私、および他の皆さんは、類似の事件が将来起こった時の問題点、解決すべき点として疑問を提示しているだけで、今回の件がその点で疑問だと言っているわけではありません。個別の議論ではなく一般論です。
psq法曹さんに対してというより、ROMさんへのダメ押しです。

モトケンさま、

>結局、あなたが、医師が殺人の被疑事実で書類送検されたことを
>不当と見ているのかそうでないのかよくわかりません。

私は、医師だけが書類送検されたことが不満です。
現行法で言えば、呼吸器はずして死んだのだから「殺人も視野に・・」となるのでしょう。だから書類送検されたのでしょう。それに対して、モトケンさま含め識者の方々が「事情を鑑みて不起訴となりますよ、ご心配なく!」と早々におっしゃったのは、我々にはありがたいです。でも、この一連の経過の中で、なぜ呼吸器外しの片棒担いだ家族が、被害者に回ってしまうのかが納得できないのです。


起訴されるも不起訴となるも一蓮托生だろう、という考えはおかしいですか?
一緒に考えて、ともに納得して呼吸器外したんだから、起訴されても罪に問われても私たち一緒に頑張りましょうね、というのはおかしいですか?

患者がもうこれ以上苦しまないように、早く楽にしてほしいと、一緒に悩んだ挙句の選択だったのに、亡くなった途端に「死んだのは医者が呼吸器外したから」みたいな報道になるのはおかしくないですか?

モトケンさまにうまく説明できない自分がもどかしいです。
でも、納得できない。


No.91 モトケン さん

>私が否定しないことは全て事実だというわけではありません。
>知らないこともあります。

元検だけに知らないことはないと思いますが。
指紋と写真は警察の基本業務でしょう。
そういうことを知らない医者が多いのですから。

マスコミを通じて社会的制裁を与えるみたいな目的で、警察や検察が動くようになるってのは、医療現場でわがまま家族を説得しやすくなる利益など比べ物にならないダメージを社会に与えると思いませんか。

ダメージを与えると思いますが、これは実は頻用されているマスコミの利用法のひとつではないでしょうか。「一罰百戒」という言葉がありますが、ひとつの事件に対する罰をマスコミが紹介することによって、同様の事件が起こりづらくする(悪事を思いとどまらせる)事を示したものだと、理解しています。

呼吸器を止めろと主張する家族は、まさに呼吸器をとめられる患者さんにとっては加害者だと感じるのですがどうでしょう。

私はある患者さんの家族に金儲けたいからだろうといわれても入院費はらわないから全部そっちで面倒みろといわれても呼吸器はずしたことはありませんでした。ご遺体も引き取らないといわれ強烈な体験でした。

No.98の窓際医師さん、

No.86で藤花さんがおっしゃりたかったのは、

マスコミを通じて社会的制裁を与えるみたいな目的で警察や検察が動くようになる

医療過誤だ!と主張する患者さんやご遺族に武器を与えることにもなる

ということではないでしょうか。

>No.91 モトケン先生

了解しました。でも、たまたま酸化医さんのコメントはとても気になります。

>76
誰もお答えにならないので、自分で書きますが、
書類送検され被疑者となった医者を受け入れる病院は簡単には見つからないでしょうし、この医師の脳神経外科医としての人生は終わったと私は思いますね。

「本件で医師が起訴される実務的可能性はゼロと言っていい」と一人の医師の人生だけを犠牲にした和歌山県警の責任は大きいと思います。

家族が殺人教唆で問われると言う事は、家族は従犯という事ですよね。従犯には正犯が必要な訳ですので、正犯はこの場合医師という事になるでしょう。

従犯というのは、正犯が存在しなくては成り立たないものかと思います。正犯がいない従犯などあり得ません。警察が従犯を書類送検する場合というのは、正犯が間違いなく罪を犯した場合に限られると思います。

さて、今回の件では、医師は殺人罪を間違いなく犯したのでしょうか、それとも、起訴するか不起訴にするか検察で議論されて然るべきだと考えますか。前者の場合においては家族も書類送検するべきでしょうが、後者の場合は書類送検するべきでないと考えます。医師の行動が起訴に値すると確信できないであれば、警察は家族を書類送検できないように思うのですが、いかがでしょうか。

No.99のたまたま酸化医さん、身柄事件でも、検察官のところへは、警察でもモロモロの手続を経たあとで送られてくるので、知らなくてもおかしくないと思います。

>No.94 PINE さん

安心しました。

(猛スピードでスレが伸びていて、No.103のコメントと前後してしまいました。)

>pon さん

書類送検され被疑者となった医者を受け入れる病院は簡単には見つからないでしょうし、この医師の脳神経外科医としての人生は終わったと私は思いますね

それは病院の問題であり、医療界の問題でしょうね。この件は医師の判断、それも家族の願いを聞き入れるかどうかが問われたものであり、脳神経外科医としての能力が問われた問題ではないと思います。患者にとって信頼できないと言う材料は存在せず、むしろ信頼できる材料が増えたように思います。

>No.94 PINE さんのコメント
>No.79の元ライダー.開業医さん、在宅事件なので、たまたま酸科医さんがコメントしているようなことはないはずです。

殺人ないし業過致死は強行班担当です。
何故強行班が担当するのかの説明は受けました。
指紋と写真、ゴネました。
でも、強行班が担当する事件で個別にあなたは不要あなたは必要とできないので、全例取らせていただくことになっているのです、と説明を受けました。ごもっとも。

医師達を萎縮させるようなネタは禁止ですか。
こういう現実を知らないから、医者達はおめでたい連中と叩かれ放題だと思いますが。

No.102 PINE さま
だとしても、今の状況は医師にとってはまさに同じ、その通りの状況なのです。
この事例においても名前こそ出ていませんが、
>男性医師は脳神経外科が専門で、県立医大の助教授だった2006年2月27日
と、たとえ非医療従事者であっても容易に本名が検索できるだけの個人情報が全国紙に載っているわけです。この時点で患者、ご遺族にとっては非常に有用な武器ではありませんか?
http://www3.tokai.or.jp/shimizu/
このようなサイトすらあります。一旦「ミスをした」「過誤をした」とみなされた医師は非常に辛い立場に追い込まれます。
もし仮に家族が書類送検されたとしても、医師がさらに失うものはないと私は考えます。

医師と家族を平等にという私の意見は感情論かもしれませんし、このレスの上記もそうかもしれません。しかし、日本国民が法の下に平等であると私は思っておりますので、この件に関しては上記立場です。

>No.99 たまたま酸化医(被送検歴有)さん

 警察の業務ですから感熱紙さんにお聞きするのが一番確実ですが

 在宅事件で十指指紋を採られるのかどうか自信がなかったので触れませんでした。

No.108 しま(その他)さん
受け入れるか否かは、医療界というより事なかれ主義を是とする日本人の性質に依存するものです。
問題を抱えた医師を一線で手術を行うような病院がわざわざ雇用するはずもなく、彼の一線での脳神経外科医としての人生は彼の能力如何に関らず、終わっていると思います。

 尊厳死は勉強不足ですが、安楽死は古い判例があったはずですし、最近は横浜地裁で判例ができたと思いますが……。これが判断基準の参考になるのではないかと思います。海外では有名なカレンさん尊厳死裁判があった記憶です。

No.109 たまたま酸化医(被送検歴有)さん、私は弁護士になる前に業過致傷罪で所轄の強行班担当の被疑者取調べを受けたことがありますが、写真も指紋もとられておりません。

>医師達を萎縮させるようなネタは禁止ですか。
そんなつもりはありません。
そういう見方をされるのは、非常に辛いです。
私も自分の経験で述べただけです。


被疑者写真の管理及び運用に関する規則

(被疑者写真の作成)
第二条  警視庁、道府県警察本部若しくは方面本部の犯罪捜査を担当する課(これに準ずるものを含む。)の長又は警察署長(以下「警察署長等」という。)は、所属の警察官が被疑者を逮捕し、又はその引渡しを受けたときは、画像を電磁的に記録する方法により当該被疑者を撮影した写真(以下「被疑者写真」という。)を作成しなければならない。ただし、当該被疑者を他の警察署長等に引き渡す場合には、被疑者写真の作成を省略することができる。
2  警察署長等は、身体の拘束を受けていない被疑者について必要があると認めるときは、その承諾を得て被疑者写真を作成するものとする。

指掌紋取扱規則

(指掌紋記録等の作成)
第三条  警視庁、道府県警察本部若しくは方面本部の犯罪捜査を担当する課(隊その他課に準ずるものを含む。)の長又は警察署長(以下「警察署長等」という。)は、所属の警察官が被疑者を逮捕したとき又は被疑者の引渡しを受けたときは、指紋記録等及び掌紋記録等(以下「指掌紋記録等」という。)を作成しなければならない。
2  警察署長等は、身体の拘束を受けていない被疑者について必要があると認めるときは、その承諾を得て指掌紋記録等を作成するものとする。

>No.110 窓際医師さん

某新聞では助教授の名前が出ていますよ。

4年前の在宅業過致死容疑でした。

所轄で1回面談します。
覆面パトで居宅の確認に来ます。(パトカーヲタなのですぐにわかった)
人事異動で他府県に移動したら、再び居宅の確認に来られます。(これもパトカーヲタなのですぐにわかった)
軽く資産調査もしていたようです。
仕事帰りによく行くパチスロ店をご存じでした。
前勤務地と現勤務地での聞き込み調査(仕事の評判程度ですが)をします。
現居住地の最寄りの署で前勤務地の署の強行班の担当刑事と1回面談(取り調べ?)があります。
途中で気がついたので担当刑事「私ごときによくここまでするねぇ」と言いますと、「調書つくるのが仕事ですから」。
なるほど、それはそうだ。

真の強行班の仕事で忙しいのでしょう、ここまでで1年位かかりました。
このあと2ヶ月ぐらいして前勤務地の地方検察署よりお呼びがかかりました。


極左系メディアの戯れ言かもしれませんが、公安は総データベース化を行っているとのことです。幹線道路のNシステムとか・・。
免許証の写真を警察署で更新すると、ポラロイドみたいなのと前後して据え置き型巨大デジカメみたいなのも撮られます。
国民データベース化の意図があれば、やるでしょう。

No.76 pon さん

>警察、検察、弁護士の方は
>1 マスコミや大衆が「書類送検」をどう捉える、と考えていますか?
>2 「書類送検」された和歌山の医師にどのような社会的影響があると考えておられるのでしょうか?
>教えてください。

 これは人それぞれでしょう。
 事件にもよるでしょうし。

 特に本件では、私も県警がどういう認識と考えのもとに書類送検したのか是非知りたいと思っています。

たかが医師に人の生き死にを決める権限はないです。それははっきりしています。なのに、そうは思っていらっしゃらない方がここにはたくさんいるようです。

欧米諸国で安楽死が行われているのには、それなりの宗教的、社会的コンセンサスがあるのです。
それがなにもないところで、個々の医師が勝手に人の寿命を決めたとしたら、それはただの殺人で、まさに神戸のあの少年と同じではないですか?
医師が通常なら傷害罪や殺人罪に問われるべき行為をして、法的に不問にされているのは、それが人の延命をはかる、治療行為だという前提があるからです。医師が治外法権にあるわけではありません。医療がそうなだけです。
G3プログラムを適用されるべきはあなたたちではないですか?

僕は自分自身の医師のスタイルとして補助呼吸を止めるのは医師の責任においてであると考えています。ですから、もし自分が家族に頼まれて止めたとしても家族に殺人教唆の疑いをかけることを望みません。しかしながら、これは僕が前近代的なpaternalismを実は肯定している医師であるからです。逆に医師ー患者関係を対等だと言う考えをお持ちの司法の方々がご家族に話を広げることに違和感を持つことがよくわかりません。
同時に書類送検がそんなにとるにたらないものなら、ご家族がされてもいいと言わない理由もわかりません。

>No.119 謹慎中さん

>同時に書類送検がそんなにとるにたらないものなら、ご家族がされてもいいと言わない理由もわかりません。

 私は、家族に対する書類送検が(医師に対するのと同様に)家族に重大な影響を与えるので(不必要または不相当な延命医療を中止したほうがいいという立場からは)すべきでないと言っているのですが、私は自分の日本語能力に自信を失いかけています。

すごい勢いでコメントが伸びていて、追いかけるだけで精一杯ですが、モトケン先生から振られたので、ちょっとだけ。
・・・と思ったらPINE先生に先を越されてしまいました。
もう先生の言われるとおりですが、ちょっと付け加えると
>たまたま酸化医先生
身柄不拘束事件の指紋採取及び写真撮影は、基本的に「任意」です。
身柄拘束被疑者の場合は強制的に実施する事はできますが、身柄不拘束の場合は身体検査令状でもなければ強制する事はできません。
運用上は「全件採取が望ましい」となっているので、身柄不拘束の場合はこちらから説得して承諾を得た上で実施していますが、粗暴犯や簡易な窃盗犯(自転車盗、万引き)など以外の事件の場合は、無理に採取せずに済ませてしまいます。
その場合警察の記録上は「任意事件・被疑者写真なし・指紋なし」とされます。(交通事故の軽傷の業過傷はほとんどこれです)
ちなみに、Nシステムの管理に公安は関係していませんし、免許証写真の場合は、ポラは事務処理用で、デジカメで撮影した写真が本物です。

本件で医師に呼吸器を止めるように依頼した家族を県警が送検しない理由については、No.105 でしま(その他)先生がおっしゃっているとおりだと私も思います。
教唆犯はあくまでも正犯に従属しますから、本件で正犯に当たる殺人が成立していない以上安易に教唆犯を立件すべきではないと考えるのは妥当ではないかと思います。
逆に言えば、本件で万が一医師が殺人罪で起訴されるような事があれば、当然医師に殺人行為を依頼した家族も殺人教唆、状況によっては殺人の共謀共同正犯で起訴される可能性は十分あると言えると思います。

hamsterさんと、こちらの澤田石さんと論争を遠めに眺めたい気がします。
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070523#c1179933433

ところで、No.118 hamster さんが言いたいことはなんだかよくわからないんですが、実際のところhamsterさんは、瀕死の状態でも医者にはかからないんですかね? 普通人間って、医者が人の生き(死に)を左右することを期待して医者にかかるものだと思うんですが。何でG3とかを出してくるのかもよくわからないし、他のスレッドを見たら「ノーコメント」とかいうとぼけたコメントを残していたりして、なんか好き勝手やりすぎなんじゃないすか?

G3ってなんなんですかね? どこかに解説がありますか?

モトケンさま

私は、家族に対する書類送検が(医師に対するのと同様に)家族に重大な影響を与えるので(不必要または不相当な延命医療を中止したほうがいいという立場からは)すべきでないと言っているのですが

わかりません。
なぜ利害関係もない医師には自分の受け持ち(手術までした)患者さんを失わせる選択を受け入れさせて、(たとえ頭でわかっていても、どんな負け戦でも医師は自分の無力さに打ちひしがれているのです。特にこんな高齢者に手術をあえてした執刀医のお気持ちは察しても余りあります)書類送検されているのに、主導的に死を選択しした立場の家族への影響を特別大きく考えるのか。 同罪じゃないですか。医師は家族が望んで希望に沿ったんですよ。あなたの家族の死期をあなた方が決めたのですよ。 無関係のわけないじゃないですか。 こんな苦渋の選択を主治医に依頼したのですよ。 無駄な延命治療と考えたなら、ともに戦うパートナーでしょう。 
同じ相手に戦う仲間のはずなのにこの方手落ち。 わかりません。
これがわからないということなら、結局古い前近代的なpaternalismを実は肯定しているということなんですね。

>みーこさん

 「方手落ち」というのは医師の書類送検を肯定もしくは正当化することを前提にした判断だと思います。

 しかし、私は医師の書類送検を肯定しているわけではありません。

 但し、医師の書類送検の当否を論じるためには警察の意図を検討する必要があるのです。
 なぜ警察は医師(だけ)を立件したのか、という問題です。
 しかしこの問題を書くにはある程度まとまった時間が必要です。
 今日の私にはその時間がありません。

 盛り上がっているので細切れコメントをしていますが、細切れのコメントはしないほうがよかったかも知れませんね。

No.118 hamster さん
私も眼科先生と同じくあなたを遠目で眺めていたい一人ですが、どうしても興味があるので教えてください。医師が通常なら傷害罪や殺人罪に問われるべき行為とは具体的に何ですか?

モトケンさん
ご不満かもしれませんが細切れコメントでもいいですから、いろいろ教えてください。
私も明日の業務に備えて、もう寝ます。

No.121の感熱紙(公安職)さん、実際の運用がよくわかりました。
ありがとうございました。

>身柄不拘束事件の指紋採取及び写真撮影は、基本的に「任意」です。
任意にカギカッコをつけるあたり、さすが実務に携わっている方だなぁと思います。

>教唆犯はあくまでも正犯に従属しますから、本件で正犯に当たる殺人が成立していない以上安易に教唆犯を立件すべきではないと考えるのは妥当ではないかと思います。
逆に言えば、本件で万が一医師が殺人罪で起訴されるような事があれば、当然医師に殺人行為を依頼した家族も殺人教唆、状況によっては殺人の共謀共同正犯で起訴される可能性は十分あると言えると思います。

私も、家族を立件すべきでないと考えているのは、本件について、です。
医師が殺人罪で起訴されるような事情があれば、当然それに関与した者の刑事責任も厳しく吟味されるべきであろうと思います。

No.123の某救急医さん、

>G3ってなんなんですかね? どこかに解説がありますか?

このモトケンさんのブログの他のエントリ「●神戸児童殺傷事件の更生プログラム」をご覧ください。

>No.128 PINE さん

 多くの非法曹の感覚では、
 
   書類送検≒起訴

 みたいですね。

 今回の書類送検は、捜査結果報告みたいなものだと思うのですが。

 この感覚のずれが問題をこじらせているようですが、さてどっちの感覚が正しいと言うべきでしょうか?

思いのほか伸びましたね。ざっと流し読みしたのですが;

その昔とある医療事故にあった被害者の言葉ですが、「何万人に一人の確率でもその一人に当たった当事者にとっては100%だ」というのがあります。
医師が患者家族に説明する際にもしばしば実感することですが、「ほとんど可能性はありません」と強調されるほど当事者は「ああ、ゼロではないんだな」と受け取る傾向があるものです。
不適当極まる例えをするならば(苦笑)「喉元にナイフを突きつけられた人間に向かって”日本人が殺人事件の被害者になる可能性は限りなく低い”と懇切丁寧に説明したところで何の気休めにもならない」ということではないでしょうか。
結局のところスレ違いが続くのは100%罪を問われる当事者にはなりえないか、当事者となる可能性があるかという立場の違いに他ならないのかなと感じました。

今回のスレではむしろ、普段は法の適用を現場から遠い場所で語っている印象のあった司法側から、遺族を訴えることの社会的影響を考え云々というひどく現実的な話が出てきたことに驚いています。
今まで医師を訴えることの社会的影響を訴え続けてきた人々からすれば「司法はダブルスタンダードだ」とも取られかねないと思うのですが、そのあたりはどのようにお考えなのか興味があるところです。

PINEさん、 G3のご紹介どうもありがとうございました。なるほど、こういうことか...

#130モトケンさん

世間の感覚は「送検≒起訴≒有罪」でしょうね。モトケンさんのブログを目にするまでは、恥ずかしながら私もそう思っていました。今では、送検とは被疑者にたいする法律上の適切な取り扱いだと理解しています。

これからもここで勉強させてください(ペコリ)。

家族が殺人教唆罪の疑いで送検されないのはけしからん、一緒に司法判断を受けるべきだ、と考える方にとっては、
  犯罪の告発 
を行うという手だてががあります。
告発は、被害者やその親族でなくてもできます。

それをしないのは、そこまで強い処罰感情がないということでしょう。

なお、告発をした場合に、不利益を受ける可能性もあります。告発を受けた側から名誉毀損の損害賠償訴訟を(民事)起こされる等。
(誣告罪ということにはならないでしょう、正犯たる医師が送検されているので、一応嫌疑は成立すると思います。)

念のため。
私もYUNYUNさんも「告発」云々と言っていますが、間違っても行動を起こさないでしょうね。真意は違うのですから。

もし医療側が告発したら、家族も追加で書類送検となり、それをかぎつけた記者が取材し、警察が「医療関係者から告発状が来たから」と説明し、その結果、

新聞紙上で「医療関係者は家族が主犯と主張・・・告発に及ぶ」なぁんていうことになりかねません。

そろそろこういう議論はやめて、本筋の「終末医療に関する議論」のほうが社会に役立つと思いますし、検察が不起訴にする際の理由に知恵を与えることもできると思いますが。

朝起きてみたら凄い伸びでビックリしました。
昨夜の主旨違いの発言は反省しております。

さて、モトケンさんの癸隠械阿任垢、
 >今回の書類送検は、捜査結果報告みたいなものだと思うのですが

私自身はこの見解に同意し、理解できます(できるつもりかな?) ですが、マスコミの世界の皆さんはこれを理解しているのでしょうか? 私はそこが本件の問題点の一つだと思います。

これが法曹の常識基準であるば、この基準を理解しないマスコミの姿勢なり、法曹の常識を知らない大多数の国民に、アピールするなり啓発活動をするのは法曹界の人々の責任ではないかと考えます。

この書類送検が事務処理的性格であり、個人の刑事責任を問うのが第一の目的でないならば、極端にセンセーショナルな世間の騒ぎに沈静化の一石を投じる目的を含んで、検察庁の広報担当なりが、当該医師が批判の人身御供となるのは本意ではない、などと報道発表する。このような対応は検察の権限や役割、あるいは行政の制度面から無理なのでしょうか?

今回の件について個人的には、迅速に結論を出していない(出せない?)和歌山地検の処理に少々疑問を感じております。

>法務業の末席さん

>啓発活動をするのは法曹界の人々の責任

 これを言われると頭が痛いですが、このブログが責任の一端を果たそうとしているということで(^^;

 しかし、マスコミ関係者の中には大学の法学部出身の人がかなりいるはずですから、マスコミももうちょっとは(多くは望みませんが)理解していてもいいのではないかと思うのですが、はっきりいってあきれるほど無知です。

 和歌山地検の処理については後ほど。

No.130のモトケンさん、

刑事実務に携わる者以外の感覚としては、

  書類送検≒それはもう立派な犯罪者

でしょうね。

書類送検って、字だけを見れば、「書類を検察庁に送った」を短くしたに過ぎないのに。
言葉に特別な意味を込めて世間に伝える人たちがいるんですよね。

私も、今回の書類送検は、「起訴する必要はございません」という捜査結果報告みたいなものだと思っています。

>No.136 モトケンさん

私たち、このブログで勉強させて貰っている人々は、全員がモトケンさんの日頃の「啓発活動」の努力に敬服しております。(少なくとも私はモトケンさんに頭が下がるだけです)

>マスコミは・・・はっきりいってあきれるほど無知です

同感です。ですが法曹に限らず、医療、あるいは私ども隣接法務業など、高度な専門知識と多くの経験を必要とされる、知的専門職の業界の皆さんは同じように「マスコミよ、もっと勉強しろ!」と言いたいと思います。

モトケンさん

 しかし、マスコミ関係者の中には大学の法学部出身の人がかなりいるはずですから、マスコミももうちょっとは(多くは望みませんが)理解していてもいいのではないかと思うのですが、はっきりいってあきれるほど無知です。

最近思うのですが、マスコミはわざと無知なふりをしているのではないですかね。新聞にしてもテレビにしても、基本的には商業媒体ですから、部数なり視聴率を稼ぐ必要があるわけで、「ウソにならない範囲」で人々の興味を引きつける報道をする習性があるわけです。「医師、それ書類送検だっ!!!殺人の疑いっ!!!!!」などと書くと、みんな反応しますよね。

コンビニの限られた棚に「体にいい食品だから」とマズいものを並べていても、商売にならないでしょう。同じように新聞紙面に「おもしろくも何ともない、正確無比のまじめ記事」が掲載されていても、誰も買わないとおもいます。商業誌としては、これではやっていけません。

来週あたりの週刊誌の電車中吊り広告の見出しは、どうなることやら(ため息)。

psq法曹さん

もし医療側が告発したら、家族も追加で書類送検となり、それをかぎつけた記者が取材し、警察が「医療関係者から告発状が来たから」と説明し、その結果、新聞紙上で「医療関係者は家族が主犯と主張・・・告発に及ぶ」なぁんていうことになりかねません。

#75に私がコメントしたように、家族が被疑者のひとりとして新聞報道されることを、多少は希望しています。イジワルかな〜。こうした報道で一時的に終末期医療の現場が混乱すると思いますが、「これでいいのか?問題は決して他人事ではない」という社会的な議論がでてくるのは、嬉しいです。どうも現状は医療者の独り芝居のようで、滑稽です。家族や社会は単なる観客のようです(ブツブツ)。

>No.139 某救急医さんのコメント
>同じように新聞紙面に「おもしろくも何ともない、正確無比のまじめ記事」が
>掲載されていても、誰も買わないとおもいます。商業誌としては、これでは
>やっていけません。

おやおや、そのおもしろくもないまじめ記事をまじめに書いて報道するのがジャーナリズムなのではないでしょうか(笑)。
現在日本のマスコミにはジャーナリズムが欠落しているとおっしゃりたいのですか。もしそうおっしゃるのであれば私も全く同じ意見です(笑)。

すごいコメントの伸びですね。

今回の事例の問題は、「書類送検」の意味を理解しないで報道したマスコミの存在だと思います。
以前は、記者というのは、知識人の集まりだと思い尊敬してましたけど、昨今のマスコミの人たちって、勉強は出来ても知識と知恵が足りないと感じてます。
「書類送検」という言葉の意味が、一般の方々に広く知られるようになって欲しいです。

>No.140 某救急医さんのコメント
横から失礼します。

今回の報道で本来あるべき正確な報道としては、「警察はチューブを外した医師について殺人の疑いで書類を作成し、不起訴相当の意見書をつけて併せて検察へ書類を送った。」「現在検察で検討中である。」くらいでしょうか。

この程度は書いてないと報道とは恥ずかしくてとても言えないでしょう(笑)。

No.141 ぼつでおk(医) さん

はい。その通りです。ジャーナリズムを標榜するには勉強が必要ですが、勉強時間も意欲もなさそうですから。

とはいうものの、そういうマスコミ媒体をつい手に取って中身をみてしまう自分も情けないです。ネットで「今週の週刊○○に全く事実誤認のひどい煽り記事がでてるよ」などのカキコミをみつけると、気になって該当する週刊誌を本屋さんで読んじゃうんですよね。出版社のおもうつぼか(苦笑)。

No.140 某救急医さん

>「これでいいのか?問題は決して他人事ではない」という社会的な議論がでてくるのは、嬉しいです。

社会的な議論が沸き起こる前に、事なかれ主義でうやむやになり、終末期医療の現場の混乱だけが残るような…
療養病棟削減で後方病院がなくなる救急医療機関はますます機能不全に陥る予感。


>No.128 PINE さん
>任意にカギカッコをつけるあたり、さすが実務に携わっている方だなぁと思います。

強調以外に実務家だけに通じる別な暗示がカギカッコにあるのですか?

(勘ぐり過ぎかなぁ?)

「任意」とかくと、
・一応、決まりとしては任意なんだけど、実際のところイヤとはいえないよね〜
・任意って書いてるけど、断るとかえって怪しまれるし...

という感じですか?(笑)

No.146 元ライダー開業医先生
No.147の某救急医先生の
>・一応、決まりとしては任意なんだけど、実際のところイヤとはいえないよね〜
のおっしゃるとおりですね。

捜査機関(特に警察)の「任意」は、世間一般で言う「強制」に限りなく近いですね。
法律上の「強制」は、世間で言う「無理矢理」に近いです(←感熱紙様ごめんなさい。でも実感なんです(^^;))

> No.147 某救急医さん
> No.148 nuki さん

なるほど、そういうことですか。

無邪気な質問をせずにPINEさんのsuggestionの意を酌むべきでした。
と言っても、そこに結び付くとは、思いもよらなかったので御勘弁。

>No.137 PINE さん

刑事実務に携わる者以外の感覚としては、

  書類送検≒それはもう立派な犯罪者

でしょうね。

間違いないと思います。某ブログでの、この件の初書き込みのタイトルは「また逮捕者がでたああああああああああああああ。」でした。
それで、内容を見ると、どうやら書類送検されたのみで、逮捕も在宅起訴も行われていないことがわかりました。(投稿者は医師と思います)
m3の投稿でも、民事と刑事裁判の違いが判らないまま書き込む人も、いまだにしばしば見られます。
自分はこのブログに出会ったことにより、司法リテラシーは明らかに改善したと思っていますので、モトケンさまの啓発が持続されることを望みます。

No.149の元ライダー.開業医さん、つまんない書き込みをして申し訳ありません。
私の意図は、No.148でnukiさんがコメントされているとおりです。
たまたま酸化医さんがご経験されたことなども、「任意」です。
ただ、感熱紙さんがいかなる趣旨でカギカッコを付けたかは分かりません。

>No.150 田舎の消化器外科医様
>「また逮捕者がでたああああああああああああああ。」でした。

恐怖症になっている方も多いと思います。

普通、死亡事故のような重大な問題が生じた製品は即回収、製造中止、
改良品が出るまでは販売中止というのが常識的な対応かと思いますが

医療事故が起こっても、日本中の医療機関や医療制度を担う国家機関
が、それに対する合理的な再発防止策を取れない現状を考えると過剰
な反応もいたしかたないかと思います。

改善が施されるまで(おそらく医療費大増額、医療従事者大増員と、
選挙区程度の広さをもった医療圏で三次まで完結する医療システムを
構築する国家プロジェクトの立ち上げは必須)日本の医療停止という
のが、中の人としては合理的判断かもしれません。

> 某ブログでの、この件の初書き込みのタイトルは「また逮捕者がでたああああああああああああああ。」でした。 (投稿者は医師と思います)
> m3の投稿でも、民事と刑事裁判の違いが判らないまま書き込む人も、いまだにしばしば見られます。(No.150 田舎の消化器外科医さま)

皆様にお願いします。
そういう誤解を見かけたら、即座に、正しい知識を伝授してあげてください。
世の中を進歩させるためには、自分が知った知識を独占しておくのではなく、皆に広めることが大切と思います。
ここ嫁と誘導してやっていただくのでも、結構です。

法曹が出かけて行って書き込めよ、と言われるかもしれませんが、
なにせ、我々は数が少ない(医師の1/10しか居ない)ので、とてもじゃないが回り切れません。ここで出される質問に答えるだけで、手一杯です。
m3には非医師は入れませんし。

また、医師は法曹に言われるよりも、同業の医師から教わるほうが、よく信用するという心理もあります。
最初のころ、私が「民事裁判と刑事裁判は違う」と書き込んだら、「アホウ!」と罵られたりしておりましたが、同じ医師の先生に向かって、そうは言わんでしょ。

>No.151 PINE さん

いえいえ、これからもsuggestionをお願いします。
「ん?」と思った事でも、今後は脊髄反射せず、考慮するよう努力します。

このブログを通して勉強させていただきました。

ここまでの結論としては、
・何を意図して和歌山県警が医師のみ書類送検したのか?
・マスコミは不勉強。
という事で理解していますが、いいのでしょうか。

丸く収まりそうな気配ですが、天邪鬼な私のもうひとつの感想を述べたいと思います。
No.130 モトケンのコメントにありますように、 多くの非法曹の人間は、書類送検=起訴に近い感覚を持っている訳です。また、ここに参加している私を含めた大半の医師達は司法素人なのです。ただ流石にこのブログに書き込むに当たって大半の人は書類送検の意味ぐらいは勉強したことでしょう。なのに共通の認識を得るのにここまで至ったのでしょうか?

それぞれの視点をまとめるとこのようになるかと思います。

・医師側の視点:実際に書類送検されれば、マスコミは騒ぎ立て、世間がこの医師を見る目は冷ややかなものになるのではないか。
・法曹側の視点:あくまでも書類を送っただけなのだから、それを正しく伝えなかったマスコミが悪い。

医師として私は患者さんに常に正しい事を言おうと努力しているつもりです。
ただ言うだけでは駄目で、常に正しく受け止めてもらっていなければいけません。
その為には常に相手がどのように反応するのか注意を傾けているつもりです。
まあ私は自分の接客に自信がありませんし、本当に実行できているのかわかりませんが。

マスコミが罪深い人達であることはこれまでの医療問題等でも皆さん十分にご存知の事と思います。啓蒙するといってもすぐには無理でしょうし、勉強しろと言って勉強始めてくれる素直な人達でないことも承知されているでしょう。

正しい事をすれば、社会がどのように受け取ってもいいのでしょうか?

この事件の問題はまさにここにあるのではないでしょうか。

>pon(内科医) さん

>・法曹側の視点:あくまでも書類を送っただけなのだから、それを正しく伝えなかったマスコミが悪い。

 マスコミだけが悪いとは思っていません。

>正しい事をすれば、社会がどのように受け取ってもいいのでしょうか?

 社会がどう受け止めるかが重要な問題なので警察の立件の意図が問題になるのであり、検察の不起訴の時期や理由が問題になると思ってコメントしてきたのです。
 立件の意図をきちんと説明しない警察にも大きな責任があります。

 そして、主として立件の社会的影響の観点から医師の立件の当否が問題になると主張してきたつもりですが、細切れコメントでは趣旨が十分伝わらなかったみたいです。

警察も職務上「落としどころ」がないと困るでしょうが、個人でなく病院を対象にするとか、(公立病院勤務だったので)公務とみなして自治体を対象にするとかいう選択はなかったのでしょうか?

そうしたところで取り調べ等の内容は変わらないので、助教授先生の撤退は変わらないでしょうが、第一線の脳神経外科医(医師として)死亡が呼吸停止(蘇生すれば生き返るかも)くらいにはなったのでは。

>たまたま酸化医(被送検歴有)さん

個人でなく病院を対象にするとか、(公立病院勤務だったので)公務とみなして自治体を対象にするとかいう選択はなかったのでしょうか?

病院が、呼吸器の取り外しを判断する委員会を設置し、委員会の判断の元に呼吸器を取り外したのであれば、刑事責任を問われるのは病院長になったと思いますが、医師個人の判断の元に呼吸器を取り外したのであれば、医師の責任以外は問えないと思います。

>某救急医さん

こうした報道で一時的に終末期医療の現場が混乱すると思いますが、「これでいいのか?問題は決して他人事ではない」という社会的な議論がでてくるのは、嬉しいです。

家族の手で人工呼吸器を取り外させればよろしいかと思います。後は病院の考え方次第です。

よく考えてみると、別に殺人のような故意犯でなくても、保護責任者遺棄致死(219条)のような結果的加重犯のほうでよかったんじゃないですかね?

モトケン さんへ
お節介は重々承知の上ですが、真意を伝え切れていないなら(or埋もれて目立たないなら)、考えがまとまった時点で、別エントリーを立ててまとめてみたらどうでしょうか。
私も聞きたい、読みたい気がします。

その場合に、「家族の立件云々は前のエントリーでお願いします」という注釈付きで。
どちらのコメントが伸びるかは、ある意味で見ものですが。

程度の差はあれ経験することとして、患者家族側はとことん延命停止を主張し、医師側が断固としてそれを断った場合にどのようなことになるかという問題があります。

良くあるパターンとしては家族が患者を放置してしまうということがあるわけですが、当然のように支払いも拒否してくることがほとんどです(「そっちが勝手にやったことに金は払えない」と言う理屈で)。未収金も痛いですが、それはともかく…
医療が契約関係とするならば同意を得ない治療はしてはならないという考えの一方で、家族の意向に従うことは今回のような事例に加え後に「遠い親戚」が出張ってくる可能性もあります。少なくとも世論とマスコミの非難は避けられないでしょう。

結局のところ現場で問題となるのはどういう対応をしておくのがもっとも司法的にローリスクなのかと言うことですが…

モトケンさん
コメントありがとうございます。
ご真意は理解させていただきました。ほかの皆さんも私の言わんとした事に近い思いをもっておられるのですね。
あまりにも終盤のコメントがマスコミ批判のみに終始していたので、つい書き込んでしまいました。

No.159 しま(その他)さん

>家族の手で人工呼吸器を取り外させればよろしいかと思います。後は病院の考え方次第です。

もし私が当事者で、
1) 家族が私の知らないところで人工呼吸器を外した事実を知ったら?
   ⇒告発するでしょう
2) 同僚(医師、看護師問わず)が家族が呼吸器外しをすることを許可したことを知ったら?
   ⇒これも家族を含めて告発するでしょう

1)は当然、殺人容疑で起訴されるでしょう。議論の余地はありますでしょうか?
量刑の問題はあるにせよ、刑を免れるのは難しいでしょう。

2)で、家族は殺人容疑で起訴されるとして、医師にもペナルティがあることでしょう
マスゴミは『医師が呼吸器外しを家族に要請!殺人幇助!』
マスゴミは、この時も当事者である家族を外して医師を責めることをするでしょう。その方が、一般受けする。溺れる犬を叩くのが得意な日本のマスゴミなら想像しやすい

医師自身が呼吸器外しの権限がないのに、家族に権限を譲渡することなどできるはずもない。
しまさんは、やはり当事者意識が希薄なのでしょう

人情として知らなかったということはできるでしょうが、見て見ぬ振りをして、管理責任を問われたら、高額の賠償責任を負う可能性すらあります。
呼吸器を外すのは同情に値する介護している家族ですが、医師・病院の管理責任を問い、賠償を求めてくるのは介護していない観念的な親孝行の家族であることが多いのです
ハラワタ煮えくり返りますが、これが現実です

脳死患者に呼吸器を装着した以上、維持管理する責任を宥恕するものは、患者の自然死(心臓死)しか現状ありません
法律が医療者を守ってくれない以上、自分で自分の身を守る必要があります。

医療者が医療を業として行う限り、一回こっきりの患者に比べて、医療行為のリスク許容性は低くなります
医療従事者に、そこまでのリスク負担を強いると、リスクに耐え切れなくなり、破綻します

 患者が退院する場合、死亡の可能性を知っておきながらも、医師が家族の要請に押され退院を許可した行為は殺人幇助罪で、刑事処罰の対象になるという最高裁判所の判決が初めて出た。

 今回の判決は、保護者や患者が希望する場合、患者の退院を許可し、事実上死亡を放置してきた医療界の慣行にメスを入れたもので、退院を要請した保護者はもちろん、退院を許可した医師まで処罰されることを鮮明にしたことに意味がある。

 最高裁判所第1部は29日、呼吸器に頼って生命を維持していた患者を保護者の要求で退院させ、死亡させた容疑で起訴された医師●●さんら2人に懲役1年6カ月に執行猶予2年を言い渡した原審を確定した。

おやっと思ったら、お隣の韓国の話でした (チョソン・ドットコム/朝鮮日報JNSより)

さて、日本ではどういう判決になるでしょうか?デジャブとなりますでしょうか?

全く、他人事ではありません。家族の要請を優先するか、自分を大事にするか?
法は医療者の味方をしてくれるかどうかは確定的ではありません
少なくとも、積極的に法的保護を医療者に与えようとはしていないようです

犯罪に巻き込まれることを忌避する行為すら、医師なら非難するとでもいうのでしょうか?

No.159 しま(その他)さん

>家族の手で人工呼吸器を取り外させればよろしいかと思います。後は病院の考え方次第です。

もし私が当事者で、
1) 家族が私の知らないところで人工呼吸器を外した事実を知ったら?
   ⇒告発するでしょう
2) 同僚(医師、看護師問わず)が家族が呼吸器外しをすることを許可したことを知ったら?
   ⇒これも家族を含めて告発するでしょう

1)は当然、殺人容疑で起訴されるでしょう。議論の余地はありますでしょうか?
量刑の問題はあるにせよ、刑を免れるのは難しいでしょう。

2)で、家族は殺人容疑で起訴されるとして、医師にもペナルティがあることでしょう

マスゴミは『医師が呼吸器外しを家族に要請!殺人幇助!』と、きっと書くでしょう
マスゴミは、この時も当事者である家族を外して医師を責めることをするでしょう。その方が、一般受けする。溺れる犬を叩くのが得意な日本のマスゴミなら想像しやすい

医師自身が呼吸器外しの権限がないのに、家族に権限を譲渡することなどできるはずもない。
しまさんは、やはり当事者意識が希薄なのでしょう

人情として知らなかったということはできるでしょうが、見て見ぬ振りをして、管理責任を問われたら、高額の賠償責任を負う可能性すらあります。
呼吸器を外すのは同情に値する介護している家族ですが、医師・病院の管理責任を問い、賠償を求めてくるのは介護していない観念的な親孝行の家族であることが多いのです
ハラワタ煮えくり返りますが、これが現実です

脳死患者に呼吸器を装着した以上、維持管理する責任を宥恕するものは、患者の自然死(心臓死)しか現状ありません
法律が医療者を守ってくれない以上、自分で自分の身を守る必要があります。

医療者が医療を業として行う限り、一回こっきりの患者に比べて、医療行為のリスク許容性は低くなります
医療従事者に、そこまでのリスク負担を強いると、リスクに耐え切れなくなり、破綻します

 患者が退院する場合、死亡の可能性を知っておきながらも、医師が家族の要請に押され退院を許可した行為は殺人幇助罪で、刑事処罰の対象になるという最高裁判所の判決が初めて出た。

 今回の判決は、保護者や患者が希望する場合、患者の退院を許可し、事実上死亡を放置してきた医療界の慣行にメスを入れたもので、退院を要請した保護者はもちろん、退院を許可した医師まで処罰されることを鮮明にしたことに意味がある。

 最高裁判所第1部は29日、呼吸器に頼って生命を維持していた患者を保護者の要求で退院させ、死亡させた容疑で起訴された医師●●さんら2人に懲役1年6カ月に執行猶予2年を言い渡した原審を確定した。

おやっと思ったら、お隣の韓国の話でした (チョソン・ドットコム/朝鮮日報JNSより)

さて、日本ではどういう判決になるでしょうか?デジャブとなりますでしょうか?

全く、他人事ではありません。家族の要請を優先するか、自分を大事にするか?
法は医療者の味方をしてくれるかどうかは確定的ではありません
少なくとも、積極的に法的保護を医療者に与えようとはしていないようです

犯罪に巻き込まれることを忌避する行為すら、医師なら非難するとでもいうのでしょうか?

二重押ししてしまったみたいです。

モトケン様> 

ブログを汚して済みませんでした。 

No.158のしま(その他)さん、

形式的なことを言ってしまうと、実際に呼吸器を外した医師が殺人罪の正犯者で、委員会のメンバーは関与の程度により共同正犯ないし共犯(教唆犯、幇助犯)になると思います。

No.160のt_f(ROM専門)さん

呼吸器を外したら患者が死ぬことを認識したうえで(故意)、実際に呼吸器を外した(作為による実行行為)のであれば、やはり殺人罪でしょう。

保護責任者遺棄致死罪は、例をあげると、
○寝たきりの母親と同居している息子(保護責任者)が、「3日間くらいなら死にゃしねぇだろ。」と思って、姥捨て山に母親を置いてきたところ(遺棄)、3日後に行ったら餓死していた(致死)。
○寝たきりの母親と同居している息子(保護責任者)が、「3日間くらいなら死にゃしねぇだろ。」と思って、部屋に母親を残したまま台湾旅行に出かけ(不保護)、3日後に帰ってきたら餓死していた(致死)。
というような場合です。
確かに、殺人罪の成否が問題となる事例もあるんですけどね。

>Med_Law さん

書きませんでしたが、家族は殺人罪に問われ、病院側が殺人幇助に問われると言う事は想定していましたけど。呼吸器を外したいと希望する家族には、そのくらいの覚悟を突きつけるべきではないでしょうか。


しまさんは、やはり当事者意識が希薄なのでしょう

その通りです。そして、当事者の意識を少しでも知りたいと思って、このブログのコメント欄で発言し、当事者である医師や法律家の皆様の回答を待っているのです。素人の発言など邪魔だというのであれば、いつでも退散しますけど。

>PINEさん

形式的なことを言ってしまうと、実際に呼吸器を外した医師が殺人罪の正犯者で、

一休さんではありませんが、多数の医師と家族の手で、同時に呼吸器を外した場合はどうなるでしょうか。

No.168 しま(その他)さん

>素人の発言など邪魔だというのであれば、いつでも退散しますけど。

むしろ逆です。どんどん書き込んでください!!!

ブログで議論が深まると、皆が理解したような錯覚に陥るものです。真剣に成るほど!
でも、実世界にはまだまだ理解していない人たちが沢山いて、そのような人達を対象として医療が行われていることを、法曹の方々に知って頂く必要があるのです

なんだか、持ち上げているような、下げているような、、、、汗
関西人の悪い習慣かもしれません。御容赦くださいませ

脳死の人の呼吸器止めただけと、脳死の人から心肺とりだすのって違いがあるんでしょうか?両方とも心臓死になっちゃうって結果は同じなのに、呼吸器とめたら書類送検になって臓器移植なら書類送検にならない。へんなの。臓器移植でも最後に呼吸器とめますよね。

やっぱり脳死はまだ移植時以外は人の死じゃないのでしょか。ダブルスタンダードだけどこれから18万人だっけ介護老人が自宅に戻されるので、似たような場面に遭遇する人が多くなって安楽死関連法案もできるかもしれませんね。

>Med_Lawさん
発言の真意を誤解していました。感情的なコメントになった事をお詫びします。

冷静にコメントし直してみます。

マスゴミは『医師が呼吸器外しを家族に要請!殺人幇助!』と、きっと書くでしょう マスゴミは、この時も当事者である家族を外して医師を責めることをするでしょう。

今回のケースで、医師の判断を責めているマスコミはあまり見かけません。また、一般人の方も、医師の行為を問題にしている方は少ないと思うのですが、いかがでしょうか。むしろ、警察の書類送検が問題にされているように感じます。


おやっと思ったら、お隣の韓国の話でした (チョソン・ドットコム/朝鮮日報JNSより)

家族に対して殺人罪を適用しているようですから、それはそれで筋が通っていると思いますが。

No.169 しま(その他)さん、

みんなで呼吸器を持って一緒に取り外すということでしょうか。

形式的には殺人罪の共同正犯になると思いますが。

>PINE さん
一人あたりの責任が分散してしまって、1人で呼吸器を外すよりは殺人罪に問いにくいような気もするのですが、そういうものでもないのでしょうか。

>No.165 Med_Law さん
 
>患者が退院する場合、死亡の可能性を知っておきながらも、医師が家族の要請に押され退院を許可した行為は殺人幇助罪で、刑事処罰の対象になるという最高裁判所の判決が初めて出た。

日本における類似事件としてライフスペース事件を思い出しますが、病院や医師の責任は問われなかったと思います。
韓国の事件との違いは。細かい状況の違い(医師がどの程度家族を説得したか等)の違いなのかも知れませんが。

No.171 柳さん
>両方とも心臓死になっちゃうって結果は同じなのに、呼吸器とめたら書類送検になって臓器移植なら書類送検にならない。

人工呼吸器を止めたら、犯罪者になる可能性がありますが
臓器移植に際するものなら書類送検どころか、取り外したり取り付けたりした人は英雄です。

厚生労働省が認めるか否かというのは大きいんですね。
柳さんのコメントで私もハッとしましたが、社会的コンセンサスなんて案外あやふやなものなんですね。

しまさま(横から失礼します)

>一人あたりの責任が分散してしまって、1人で呼吸器を外すよりは殺人罪に問いにくいような気もするのですが

「責任が分散」することは、殺人罪の「成立」の点では影響しないと思います。

理論上は全員について殺人罪成立となるのは疑いないものの、現実に起訴されるかどうかは別問題。
実質的に主導した者だけが起訴され、他は不起訴となる可能性も、事案によっては十分あると思います。
全員起訴されたとしても、関与の意欲・程度によって量刑に当然差が出ることになります。

逆に、(人工呼吸器外しの態様では考えにくいですが)複数人が協調し合うことによって初めて可能になる、あるいは効率的になるような殺し方をした場合で、全員が強い殺意をもって臨んだような場合、「責任が分散」という見方はされず、むしろ単独犯での殺害よりも全員について重い量刑がなされるという可能性もあります。

刑事責任の重さは、 「人ひとりの命を1として、奪った人数で割る」 というような発想(だけ)で決まるのではないということです。(しまさまがそういう主張だろうという趣旨ではなく、視点の説明として)

>しまさん

ちょっとこの問題からは外れますが、共同正犯(刑法60条「二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。」)というのは、一部行為(一部実行)全部責任と言われています。

ABCの3人で、閉店後のスーパーに強盗に入ったとしましょう。
Aが店に残っていた店長にナイフを突きつけ、Bが金庫をこじ開け、Cが扉の前に立ち塞がって、と役割分担をした場合、各々やってることは違ってもABCは強盗の共同正犯となります。
Aが一人で押し入るよりも、強盗がやりやすくなってませんか?
店長が暴れたためAのナイフが店長の心臓に刺さり、店長が死んでしまったら、ABC全員が強盗致死罪になります(ただ、量刑上の差は出てくるでしょう)。

共同正犯は、行為者同士が互いに利用し補充しあって犯罪を行うものであるがゆえに、全員が共同正犯となるのです。

呼吸器を取り外したいと考えてる人が5人いたとします。その中の1人がやるのと、5人で「せーの」でやるのとでは、どちらがやりやすいでしょうか。

家族「先生、呼吸器外してください。」
医師「いや、それはできません。家族の手で外してあげてください。」
家族「逡巡します。先生、一緒にやてくれませんか。」
医師「分かりました。せーの。」
→形式的には、2人とも殺人罪の共同正犯です。

ほえぇ〜。
fuka_fukaさんのコメントは、法律家らしくて、分かりやすい。
それに比べて、アタシときたら・・・。

この事件の問題点は、患者本人の延命治療拒否の意思表明の有無という問題と、脳死を法律が人の死と認めるかどうかという問題と、医師が殺人容疑をかけられないためにとるべき倫理的行動とはなにかという、大きく分けて現在までに未解決の三つの問題が絡み合ったところに浮かび上がった事件であると愚考しました。いわば過渡期の事件ではないでしょうか。
事件そのものは実務的観点から検察が処理してくれるとしても、同時に上記3つの問題点の早期解決を検察が医療側に迫るのは職務上当然でしょう。
しかしながら、このとき検察がわに注意していただきたいのは、上記3つの問題点を解決できる能力を有するのはいずれも一介の医療機関や医師個人や一般人である患者や家族ではないことです。すなわち、3つの問題点を解決していないために生じた過失致死事件とみなせば、注意義務も回避義務も当事者中のいかなる個人にもなく、ただ行政のみに回避責任が帰せられるべきであること。

と、ない知恵絞ってひとつこういう法理みたいなものを考えてみたのですが、法曹の皆さんへお暇な時で結構ですから添削ご指導いただければしあわせです(笑)。

No.180 ぼつでおk(医)さん

差し出がましいようですが、、、、

>患者本人の延命治療拒否の意思表明の有無という問題

尊厳死のことを暗示しておられるのでしょうか?横浜地裁が挙げた3条件は、
1)末期で死が避けられない
2)現在の治療が無意味
3)患者の意思か家族による患者の意思の推定がある
ですが、これで違法性・責任阻却されるかどうかは微妙だそうです。地裁判決ですから。
明文規定がなく、判例が積み上がっていないため、揺れています
少なくとも積極的な安楽死を法は認めていません。

>脳死を法律が人の死と認めるかどうかという問題

『臓器の移植に関する法律』第6条2項で法的に定義されています。
医学的に脳死と判定されたとしても、移植のために臓器が提供されない身体は、脳死体とはなりません。法律上の死の定義は、死の3徴の古い定義のまま何も変わっていません

>医師が殺人容疑をかけられないためにとるべき倫理的行動とはなにか

倫理的行動は、法的に必ずしも保護対象とはなりません。殺人容疑という刑事罰を避けるためには、罪刑法定主義に則って、違法性阻却事由を明示してもらう必要があります。
倫理という道徳では、医師を守るのは困難です。

殺人の構成要件に該当すれば違法性は推定されるのです。
問題は何をすれば、違法性が、責任が阻却されるかということ。
医療が本当に法的に保護されていない丸裸に放置されている実態があります。

違法性阻却できる手続きを明示するのは難しいですが、これこそが立法府の仕事です
(司法判断の積み上げでは、時間が掛かりすぎ、犠牲者も出ます)
行政の起訴便宜主義では、安心できません。お役人の良識に任せるのは危険です。
違法性・責任阻却事由が明示されていない限り、検察が判断を裁判で仰ぐのは当然ありです。
行政に任せて安心などというのは誤解でしょう。むしろ行政権のこれ以上の拡大を防ぐためにも、立法府がその役割を果たすべきです。

・・・・どうでしょう? 文章推敲のお役に立ちますでしょうか?

>No.181 Med_Law さん
コメント有難うございます。
ご指摘の点たいへん勉強になります。
あの3つの問題点の解決点としては個人的にはアメリカの現制度と同じものを想定しております。現在日本ではそこまで至っていないので、過渡期と表現いたしました。そして、アメリカの医療界が過去に現在の日本とほぼ同じ問題をどうひとつひとつクリアしてきたかは参考になると思います。

先のコメントは、本事件で検察の結論が長引いているのはなぜだろう、という疑問から、実務的観点から実質不起訴と決定した場合でも先の横浜堀病院に対したと同じく、起訴猶予を選択してくる可能性が高いという予測をしたものです。その場合、容疑が医師個人にかけられたものですから、付帯意見の対象が医師個人か病院程度の矮小なレベルにとどまってしまう恐れがあり、そうなると最も根本的な制度の不備の問題が表面に出てこなくなってしまうでしょう。

その点を危惧して、検察官の方もご覧になっているでしょうから、ここで少し制度問題の存在を目立たせておこうと法理もどきをひねり出したものです。
とはいえ、自分自身の一般人としての法感覚に忠実に組み立ててみましたから、法曹の方から根本的に否定されることはまあないのではないか、と考えまして投稿したものであります。
引き続きご批判ご添削いただきますればしあわせに存じます。

No.181 Med_Law さん

医学的に脳死と判定されたとしても、移植のために臓器が提供されない身体は、脳死体とはなりません。法律上の死の定義は、死の3徴の古い定義のまま何も変わっていません

すごいですねーこれ。脳死は移植のドナーとなるときに限って法的に死んでいるですか。んじゃ、移植予定でドナーになって一回法的に死んで移植が中止になったら、法的に生き返るわけですね?すごいなぁ。ありがとうございました。勉強になりました。

>No.183 柳さんのコメント
すんません、横から(笑)。

その問題ですが、私は全臓器提供希望のドナーカードを携行しているので脳死判定してもらえるものと個人的には思ってるんですが、そういう問題じゃないのでしょうか?(笑)

>Med_Lawさん

法律上の死の定義は、死の3徴の古い定義のまま何も変わっていません

法律では死の定義を明確にしていないように思うのですが。臓器の移植に関する法律は、あくまでもどのような身体から臓器を取り出して良いかを定義したものであって、死の定義までは踏み込んでいないと思います。

> PINE(No.167) さま
う〜ん…。確かに、通説的にもそうですし、また実務上もそのように取り扱われているので、 まったく肯えないというわけではありません。
ただ、こういったケースは、
・生命に差し迫った危険はない → そこに作為を加える → 死亡する
というような、作為犯の故意犯の典型とは異なり、
・生命に差し迫った危険があり、既に作為のみ(:人工呼吸器)で生命は維持されている → そこからその作為を取り除く → 死亡する
というような、真正不作為犯の結果的加重犯として扱うほうがしっくりくるように思われます。
それに、ここでも多くの医師の方々が述べていらっしゃいますが、実際として、親族(あるいは本人)の起っての強い希望・懇願に押されて、やむなく行わざるを得なかったことなのに、どうして医師が故意犯の正犯として扱われなくてはならないのかという不満は、至極もっともだと思います。仮に、どのような親族等の希望・懇願がある場合でも、医師にはそれに従ういかなる義務もなく、従えば故意犯の正犯として扱われる旨の明確な条文規定でもあるのならば別でしょうが、そのようなものもなく、ただ実際では実行行為者であるから故意犯の正犯としているというのは、非当事者として見ても酷ではないかと思われます。
また、いかに不起訴処分とされようとも、嫌疑を殺人という社会通念上も強固な非難を受ける性質のものとされることは、実態からもまた当事者心情からも懸け離れているようにも思われます。
やはり、(ただ少々無理目だとは思いますが)現状のところでは、親族等を正犯・医師を従犯とした保護責任者遺棄(不保護)致死として構成するのが、少なくとも殺人としてそうするよりは穏便かと思われますが、どうでしょうか?

t_f(ROM専門)さん、おっしゃりたいことは良く分かりましたし、充分首肯できるものです。
ですが、警察は、シンプルに殺人罪として、淡々と手続を進めたということでしょう。

あとは、検察庁が、はっきりと「罪とならず」として不起訴にし、それをきちっと報道してくれればいいんですがね。

No.183 柳 さん

ドナーになって一回法的に死んで移植が中止になったら、法的に生き返るわけですね?

ちょっと考えてみたのですが、移植が中止になることは理論的にないですね。

中止になるためには、ドナーが臓器提供できなくなるか、レシピエントがいなくなるかの二通りが考えられます。レシピエント希望者はごまんといますし、ドナーが提供できなくなるのは、法的脳死判定後に家族が「やっぱりやめます」と言い出すことくらいかな。しかし、意思表示カード(俗に言うドナーカード)には本人と家族の両者のサインが併記されていますから、すでに家族も熟考のうえでの同意だと思うので、家族が断るのは考えづらいですね。

これまで50例以上の法的脳死判定が行われていますが、ご心配のようなことはいちどもおきていません。

話は、エントリーのところまで戻ってしまうのですが、

捜査段階の鑑定では、呼吸器を外さなくても女性患者は2〜3時間で死亡したとみられるが、県警は外したことで死期を早めたと判断、今年1月に書類送検した。

「死期を早めた」のところの死期についてですが、この患者さんの本来の死期と言うは、いつを考えればいいんでしょうね。脳出血で病院に運ばれ、(1)手術なしでは遠からず死亡すると予想された時期、(2)手術終了後も病態は改善せず、人工呼吸器なしでは死亡すると予想された時期、(3)人工呼吸をつづけている状態で心停止に至る時期...

私は(2)の時期をもって死期と考えるんですが、警察(もしくは識者の鑑定)では(3)を想定するんでしょうね。

法律的な常識は、どれなんでしょう?

県警は外したことで死期を早めたと判断

救急専門の先生でも、1日保たない予測ができても、5分後にお亡くなりになるのか1時間後にお亡くなりになるのかは予測不能なことは多々あると思うのですが、どうやって県警は判断したのでしょう。


特定入院料の算定時の留意事項

患者家族が延命治療を望まない例での救命救急入院料:不適と判断する
19年4月国保・社保からの通知です。
助けるのは勝手だが金は出さないってことです。
いったいどうしろと・・・・・。

>たまたま酸化医(被送検歴有)さん
>どうやって県警は判断したのでしょう。

恐らく、医師による判断があったと言う事は間違いないです

>No.190 たまたま酸化医(被送検歴有)さんのコメント
>いったいどうしろと・・・・・。

支払い基金の職員を呼んでチューブを外してもらえということでしょ(笑)。

一言で言えば、

国は常に後手後手。

ということです。

まあ、医学的な部分での反論はたくさんありますが、この事件、警察は書類送検の時点で「起訴相当ではない」みたいな意見書をつけていたと思います。
しかし、声を大にして言いたいのではマスコミでそこまで報道していたのは何社でしょう?見出しが「殺人」とか、そういうセンセーショナルなタイトルがいくつか見受けられました。これは誤解を招きます。実際、医師側も患者側も反応しました。ここから解るのは、大手新聞でさえ、「売れればよい」という感覚であり、「モラル」はもはやそこにはありません。
この事件における敵は警察ではなく、マスコミでしょう。まあ、検察が敵になるかどうかはこれからの展開次第ですが・・・。

マスコミを攻める方が非常に多いのですが視聴者に問題があるのがそれを助長しているのではないかと思います。
センセーショナルな記事に引かれるのを非難はしません。
それは人間の性でしょうから。

問題は誤報・虚報を流したメディアに対する視聴者の対応です。

例えばTBSの朝ズバで流れた不二家チョコ再利用の虚報問題など。
私はその後のTBSの対応も含めて頭に来たので
「TBS系のニュースは絶対見ない・信用しない」
と言う風にしています。
(ほんとにささやかな抵抗です。自分の取ってる新聞なら即座に購読を切りかえるのですが)
視聴者が問題あるメディアへの対応が甘いのではないでしょうか。

いや当然の対応だと思いますよ。

実売部数の推移を見るまでもなく周囲でも某新聞の購読者数は減少の一途をたどっていますから(苦笑)。

P R

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