エントリ

救急車流産:受け入れ不可能の病院産科医、分娩に追われ毎日新聞 2007年8月30日 3時00分 ウェブ魚拓

 また奈良県で同じようなことが起こってしまいました。

 奈良県橿原市の妊婦(38)が大阪府高槻市の病院へ搬送中に救急車内で流産した問題で、受け入れを不可能とした9施設のうち、4病院が当時、わずかな人数の産科医で分娩(ぶんべん)などに追われている状況だったことが29日、毎日新聞の調べで分かった。全国的に問題とされている産科医療の体制不備には、分娩の取り扱いをやめたり、制限する産科が相次ぎ、分娩を続ける病院に負担が集中しているという実態が背景にあることが改めて浮き彫りになった。

 誰のせいやねん、という声が聞こえてきそうです。
 もちろん、毎日新聞だけのせいではありませんが、影響があったと感じている医師の方は多いだろうと感じています。

 http://www.yabelab.net/blog/2006/12/22-161521.php

 報道のあり方が社会を変えるということを頭ではわかっている記者は多いと思いますが、どういう報道をすれば社会のどこがどうなるか、ということまで考えることのできる記者は少ないのではなかろうかと思っています。
 とても少ないかも知れません。

| コメント(38) | トラックバック(0) このエントリーを含むはてなブックマーク  (Top)

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.yabelab.net/mt4/mt-tb.cgi/2749

コメント(38)

皮肉を承知で書きますが、今回の事案では毎日新聞奈良支局も困ったでしょうねえ。なにしろ「気の毒な弱者の味方」になって医師個人を吊るし上げようにも、生贄の羊にする明確な個人がいないんですから。

それにしても第3パラグラフ末尾で「これらの病院では、分娩の取り扱い数が近年急増している。」とサラッと書き流しているのは嗤えます。
「なんで、そういう事態になっているのか」と言う部分を(恐らく意図的に)明確にしていないあたりに昨年夏の事案を教訓にしていることが伺えます。

昨夏と今夏の二つの事案をマクラに、産科医逃散の現状についての企画記事を集中連載するくらいの胆力を見せれば、私も少しは毎日新聞を見直すのですが・・・

この報道をめぐって、さっそくネット上ではいろんな意見が出ていますね。個人的には(ちょっと古いですが)、2007年1月のヨミウリの

「基幹病院の緊急搬送受け入れ ハイリスク妊婦優先…大阪」
http://osaka.yomiuri.co.jp/mama/medical/mm20070212kk0d.htm

がいちばん印象深いです。要するに「緊急患者を受け入れるためには、(軽傷)患者の受け入れ制限をして、空きベッドを常に用意しておく必要がある」というものです。

一部の、いつ発生するかわからない産科救急のために、通常の分べん数を制限することになるのですが、こうするとさらに「お産難民」が増加しますね。

「産科救急患者を断るな。地域の病院で受け入れろ!」と声高にさけぶひとは、自分や自分の家族が重症患者にはじき飛ばされて、お産難民のひとりになることを受け入れる覚悟があるのでしょうか。

TB打たせていただきました。

医療システムの問題として今回の件も取り上げられていますが、
・妊娠3カ月(メディアによってわかれてますが)の妊婦がなぜ深夜にうろついていたのか。
・38歳と高齢で流産経験もあるのに、なぜかかりつけの医者がないのか

妊婦を責めるつもりはないのですが、産む気があったのか正直疑問です。

毎日新聞の変えられた見出しには相変わらず悪意を感じますが、一部メディアでは受入れ拒否ではなく受入れ不可能と
表示したり、以前よりたらい回しという言葉を使うのを避けているように思えます。
少しはメディア側も変わってきたのでしょうか。

ただ、産科医が少ない理由として訴訟リスクのことにも触れず、少子化の影響と誤魔化したり、劣悪な労働環境にある事を触れないのは相変わらずですね。

妊娠7ヶ月という報道もあります。
通報した知人ないし同居者は 状態がわかっていた かのような報道内容もありますが、

果たして どこまで何が真実なのか 明らかにすることには どこまで意味があるのかわかりません。

受け入れ要請は 空床がない病院から他の医療機関への場合でも 難しいものです。
これをシステム化できるだろうか というと 病状、病棟のその時の事情 その他 個々の細かい事情によるので 
宿泊の空き部屋一覧のようなわけには 行かないのは 明らかです。いちいち 相談する必要があるのですが、本当に難しいものです。
いつも苦労するのは 医者個人でも同じです。どうしたら良いものでしょうかねえ。 

メールやネットで送れる範囲で各新聞社に「搬送拒否だのたらいまわしだの書くな!」と抗議してみました。トラクターに対抗するカマキリくらいの効果しかないかもしれないけど、やらないよりまし。

毎日新聞には敬意を表して、「貴社の寄与した周産期体制のはず。それを批判するならまず自分の報道を省みよ」といれたら、字数が多すぎて削らなくちゃいけませんでした。無念。

報道を見ていると、搬送の遅れたから流産したと決め付けるような空気ですが、本件では、搬送の遅れと流産の間に因果関係があるんでしょうか。

それから、No.4のponさんが触れていますが、私も、深夜2時に知り合いの男性とスーパーという点、産科を受診したことがなかったという点に、何だかひっかかりを感じました。
ま、人にはそれぞれ事情というものがあるでしょうが。

NHKの9時ニュース見ました。厚生労働省の事務次官と、内閣官房長官が今回の事案についてシステム上問題があるとの認識を示したようです。
毎日新聞にとっては大変ヒニクなことですが、「かわいそうな妊婦が死んだ!」と医師一人を血祭りに上げて騒ぎ立てたことによってではなく、その1年後におきた流産によって、ことの重大性がようやく国の中央に届いたと言うことでしょう。

>NHKの9時ニュース見ました。厚生労働省の事務次官と、
>内閣官房長官が今回の事案についてシステム上問題があ
>るとの認識を示したようです。

問題はここで彼らが正しい処方箋を切ることができるか,それともトンでも処方を行うか,というところですね.
場合によってはさらに産科(医療)崩壊が加速する...

救急車に乗るときは、(ウソ言って、あるいは正直に告げず)妊娠3ヶ月、蓋を開けたら推定7ヶ月での死産。流産歴あり。妊婦健診なしで、掛かりつけなし。
自助努力ということを、見事なまでに放棄されている方のように見えますが、、、、

『天は自ら助けるものを助く』
と、神様ですら自助努力しないものは助けないのに、医師は自暴自棄な者の良い結果まで保証しないと責任を負わないといけないとでもいうのだろうか?

あいも変わらず、忙しい病院に電話掛けまくって、当時の担当者を呼び出して、情報を出せと脅すマスゴミ
同じマスゴミが数社電話掛けてきただけでどれだけ業務が妨げられることか!

自ら南奈良の産科医療を叩き潰しておいて、Everydayデマ新聞の卑怯なこと!

一般の妊婦は、このような非常識妊婦によって自らの出産環境が歪められ、狭められ、奪われていくことに危機感を持たねばならない。

産科開業医で看護師をしております。

開業医でも、産科を標榜し分娩を扱っている医院で、自院かかりつけの妊婦さんが出血が多い・破水した、ということなら、普通でしたら即座に受け入れるのでは?と思われます。

かかりつけの産科がない、というのが、受け入れ先がすぐ見つからない最大の理由であり、奈良県南部の産科崩壊によって、この妊婦さんがかかりつけの産科を見つけられずにいたとしたら、本当に不幸なことだと思います。

3か月ということですと12週までの流産ですから、進行している流産を止めることは難しく、できることは安静と出血の観察のみであるのが普通なので、受け入れ先は開業医などの一次医療機関であっても何ら問題はないはずです。そういう患者さんが医療資源として貴重な周産期センターに搬送要請されてしまう、というのが、実に末期的です。

また、24週くらいの早産ということになると、今度は、NICUを含めた周産期高度医療が必要になる可能性があり、こちらのほうは、医療機関のネットワークが良く機能している地域の産科医であっても、搬送先をスムーズに見つけるのが困難なこともしばしばです。妊娠3か月なのか7か月なのかは、相当重要な問題であり、それがはっきりしないまま、かかりつけ医を介さずに受け入れ先を見つけるなど、無理というものです。

経済的理由などで、いちども妊婦検診を受けていない飛び込み出産もますます増えています。妊婦検診を公費負担する回数を毎回にする(現在は妊娠期間中2回だけ、しかも検診項目の一部のみ!のところが多いですが、通常は10回以上の検診が必要です)など、何らかの行政の対応があれば、産科スタッフの精神的疲労もやや改善するのではないかと思います。少子化対策ではなく、産科崩壊対策で、これを実施してくれないかなぁ、と考えています。

>tomo さん
はじめまして。

妊婦検診を公費負担する回数を毎回にする(現在は妊娠期間中2回だけ、しかも検診項目の一部のみ!のところが多いですが

大変興味深い発言です。しかし、それを働きかけることこそ医師会や看護協会や産婦人科医会の仕事なのではないでしょうか。

内診問題でエネルギーを浪費している暇は無いと思います。

>No.7 PINE さん
>報道を見ていると、搬送の遅れたから流産したと決め付けるような空気ですが、本件では、搬送の遅れと流産の間に因果関係があるんでしょうか。

報道では最終的に24週相当だったということですので、その前提でコメントします。

原因として考えられるのは
1.子宮頸管無力症
2.頚管炎または絨毛膜羊膜炎などの感染症
3.搬送以前の子宮内胎児死亡による陣痛発来
などでしょうか。

1, 2の場合は医療機関収容が早ければ、何とかなった可能性は多少ありますが、かなり難しいと思います。一か八かのレベルといってもいいかも知れません。また、この場合搬送後に週数が判明することを考慮すれば、受け入れ先から再度、高度周産期センターに搬送を要することになったことでしょう。

いずれの場合であっても、きちんとかかりつけ医(not 助産院)で妊婦健診を受けてさえいれば手の打ちようはあったと思います。もちろん、100%救命できた訳ではありませんが。

>No.11 tomo さん
>No.12 しま(一般人) さん

無料妊婦健診については拡大することが決まっており、すでに4〜6回を実施している自治体があります。
全回無料にするためには、自治体の財源をどう確保するかという問題が浮上します。

No.13に追記

一方、大阪府警高槻署の調べで、この妊婦は妊娠24週(7カ月)で、胎児は胎内で死亡していたことが分かった。
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/news/20070831k0000m040119000c.html

サンケイにこんな論説が載ってますね。

「【主張】妊婦たらい回し また義務忘れた医師たち」
http://www.sankei.co.jp/ronsetsu/shucho/070831/shc070831001.htm

システムとして限界に来ている状態なのに、現場で必死に支えている医療スタッフをたたいても、どうしようもないと思うのですがね。

それにしても、痛みをこらえる患者をたらい回しにする行為は許されない。理由は「手術中」「ベッドがない」といろいろあるだろうが、患者を救うのが医師や病院の義務である。

素性の知れない救急患者を限界を超えて受け入れることによって、その病院の入院患者に影響が出ると言う発想はないのですね。

サンケイさんも、この危機的状況を改善するために自分ができることを実践して欲しいです。

このところのマスコミ報道を見ていると、いつのまにか奈良県立医大が悪者になっていますね。「空きベッドがあるのに、医師の多忙を理由に受け入れを断った」と。

まぁ、受け入れたら受け入れたで、「○○時間、放置。死産へ」「必死の訴えに耳を貸さぬ医師たち」などといわれていたでしょう。で、訴訟になる...と。

一時的にマスコミバッシングにあってはいますが、結果として訴訟にいたることは回避できたわけで、今回の奈良医大の対応は正しかったと思います。名を捨てて実をとったと言うことか。

guriさん、気になったことに、ササッと回答していただいて、ありがとうございまいした。

新小児科医のつぶやき
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070830

でも取り上げられていますが初期の原稿と比較すると
「女性にかかりつけの医師はなく」が消し去られています。
たしかにかかりつけの産科を見つけられずにいたのかもしれませんが後でさっくりその部分を削ってしまうのはどうなんでしょかね。

持ち上げるわけではないのですがリンク先参照の読売新聞の記事だとしっかりそのことか取り上げられており、
「ああ、妊娠したらすぐにかかりつけの産科医を探さないといけないなあ」と思いました。
毎日の記事とは歴然した差がありすぎます。

ここで、「被害者」たる当の褥婦や同居の男性がでてきて、奈良の医療システムの欠陥を糾弾すると、面白いのですが。新聞報道では、この「被害者」のことは全く触れられていませんね。また、救急車に接触した車のドライバーのことも出てきません。

確かに新聞の売れ行きを伸ばすためには、医者をたたいていれば間違いないですけどね。あんまりだな〜

http://www.naramed-u.ac.jp/~hp/20070831.pdf

奈良医大がHP上にコメントと時間経過の詳細を出しているようです。

奈良医大のステートメントをみましたが、大変な夜だったことがわかりました。

ただ、気になったのは「当直者」という表記と「救急科、脳神経外科、心臓血管外科、麻酔科等の医師も同様の状況」、「当直者2名は一睡もしないまま、1名は外来など通常業務につき、他1名は代務先の医療機関において24時間勤務に従事」というところかな。

言うまでもなく、やっている内容は当直ではなく「時間外勤務」ですよね。また、複数の診療科でこんな勤務が常態化している様子がわかります。「一睡もしないまま次の勤務に」では、医療ミスの原因となる極度の疲労をともなって、診療を行っているようにも読めます。

不適切な労務管理の見本を見ているようですね。

お久しぶりです。
さて、奈良でまたやっちゃいましたね。もうすでにいろんな人が意見を出していますが、その通りって感じです。受け入れても受け入れなくてもマスコミから悪者扱いされるのでどうしたらよいのか?という感じです。
ただ、以前と違うのは、アホな記事を出しているのは毎日新聞系と産経新聞系で(特に後者はひどい)朝日新聞系や読売新聞系は比較的(あくまでも比較的ですが)まともな社説を出しているようです。
特に産経新聞の社説ははっきりと医師のせいにしていますが、果たしてちゃんと取材したのでしょうか?「全く医療機関は改善していない」と賜っていますが、自分たちは改善しているのでしょうか?
これも出ている意見ですけど、産経新聞の記事は「患者のためを大切にしろ」ではなく、「たらい回しされる妊婦を大切にしろ」ということです。あくまでも救急患者受け入れのところまでしか考えていない。我々医師は入院患者や日本の医療そのものことまで考えている。どちらが正しいかは一目瞭然ですね。まだたらい回しにすることで他の医療機関を受けるチャンスがある訳ですが、手術中、処置中の医療機関に搬送されたっていつみてもらえるかわからない。そういう状況でとりあえずベッドがあいているからと受け入れてしまってはそれこそ無責任なわけです。
どうも一部のマスコミはまだ医療というものがどういう現状なのか理解しておらず、相変わらず間違って意見を言っているのが問題であると思います。

あの声明を読んで、マスコミ報道に対する病院担当者のはらわた煮えくり返るような苛立ちを感じました。「こんな過酷な状況で一所懸命務めている医師や病院を捕まえて、ナーニが『ベッドは空いてました』だ!」みたいな。
そこまで言及することはないのに・・・とも思いましたが。

しかし大勢としては、遅まきながらようやくシステムの問題や、そもそも産科医がいなくなっている現実に、マスコミも目が向き始めたように感じます。

当然ですが、「ベッドがあいている=受け入れ可能」では無いのですけどね・・・・。
ただし、「ベッドが開いていない=受け入れ不可能」は成り立ちます。
ちなみに「ベッドが開いている、開いていないにかかわらず受け入れ」が成り立つのは、緊急災害時です。

>>No.25 yama さんのコメント
>ちなみに「ベッドが開いている、開いていないにかかわらず受け入れ」が
>成り立つのは、緊急災害時です。

緊急災害時に加えて、交戦下・戦時下も概念として考慮に入れておいて欲しいです。一般的にまるで野戦病院のようだ、という慣用表現が多用されますから。

No.25 yama さん

当然ですが、「ベッドがあいている=受け入れ可能」では無いのですけどね・・・・。

仰るとおりですが、いまの所メディアの理解は、そこまでは進んでいないようです。
大淀病院の件でも、既にそういう医療従事者のコメントを記事で読んだ記憶があるのですが、残念ながら記者はその意味を「理解」するところまで行ってないのかもしれません。

記者さんにはどういえばわかってもらえますかね・・・。
機材だけあっても、対応するマンパワーがなければ意味がないんですが。
「カメラが足りなくて絵が撮れなかった」と言うような状況で特オチした場面で「言い訳するな、機材庫に3台バックアップのカメラが置いてあっただろう」と、カメラマンが出払っているのに叱り付けられたような状況だと言えばいいんでしょうかね。

ちなみに「ベッドが開いている、開いていないにかかわらず受け入れ」が成り立つのは、緊急災害時です。
ただ、その場合にはトリアージと言う「患者の選別」がありますけどね。
>>No.25 yama さんのコメント >ちなみに「ベッドが開いている、開いていないにかかわらず受け入れ」が >成り立つのは、緊急災害時です。

他には、脳死臓器移植です。
満床や手術が忙しい等が理由で断ることはありえない。
誰かを押し出しても、予定手術をキャンセルしても、施行するのは当然のことと認識されている。
これは、産科救急と比較してどういう違いがあるのでしょうか?人の命を助けるという意味では同じだけれど。

>No.28 窓際 さんのコメント
>これは、産科救急と比較してどういう違いがあるのでしょうか?人の命を助けるという意味では同じだけれど。

この一文の意図が良く分からないのですが、
1.だから(今回のような)産科救急は受け入れるべきだ
2.それでも今回は無理であっただろう
3.その他
どのような意図でコメントしたのでしょうか。
それによって、納得・反論など考えられるので教えていただきたいと思います。

私もさきほど夜間の緊急帝王切開が終わり、なんとか母体・胎児とも助けられただろう所です。
仮に、この手術中にさらに搬送依頼があっても、
手術中には対応できないとして断る、という可能性はかなり高かったと思います。
ベッドが空いていようがいまいが。

No.28 窓際 さん

予定手術と緊急手術を比較すれば、緊急手術が優先されるのは当然ですね。では緊急手術と緊急手術を比較するとどうなるのでしょう。夜間の産科手術の場合、緊急性が高いことが多いのでは?

自己レスです。

そもそも、緊急性が無ければ、夜間に手術しませんね。

No.30たつさん
コメントありがとうございます。
おっしゃるとおりです。
ただ、日本は欧米に比べると予定手術が大幅に後回しにされることが非常に少ないです。それは、医療機関が、緊急があっても、予定手術も予定通りこなそうとがんばっているからだと思います。国民はそれを当然だと思っているのかもしれませんが、世界的にいうと、全く普通じゃありません。

夜間の産科手術の場合、緊急性が高いことが多いのでは?

その通りだと思います。そのわりに、脳死臓器移植ほどの取り扱われ方はされていません。緊急度と助かる命を考えると、それほどの違いはないように思うのですが。

No.29 桜井純一郎先生

どのような意図でコメントしたのでしょうか。

本当にお疲れ様です。産科の先生方には頭があがりません。私が脳死臓器移植と比べたのは、脳死移植の場合は、病院中、地域、国をあげてのバックアップがあります。海外に負けないシステムが整っています。反して、産科に関しては、産科の先生におんぶにだっこです。
これでなんとかしろ というのは無理な話です。
 日本では、緊急も含め帝王切開の麻酔を、麻酔科医ではなく、産科医がほとんど行っていますが、これは、欧米諸国、一部のアジアから見ても異常です。重症患者の術後管理もそのまま手術をした産科医が続けて行っています。
 脳死臓器移植と同じくらい重要な仕事を、誰の助けも得られずに、産科医だけで行い、そして、責められているというのは、おかしな話です。

マスコミに憤慨したり、仕事内容を見て大変だなあ と同情しても、「自分は産科医でなくてよかった」と、他人ごととして捉えている自分に気付きました。手伝えることがあったら点滴取りでも何でも気持ちよく手伝おうと思っています。

>窓際 さん
お返事頂いてありがとうございます。
産科救急も脳死臓器移植と同様のバックアップ体制なら良いのに…という話でしょうか。
理想としてはそうですね。

最後の一言で勇気付けられます。ありがとうございます。

>産科救急も脳死臓器移植と同様のバックアップ体制なら
>良いのに…という話でしょうか。理想としてはそうですね。

確かに「理想」としてはそうでしょうけど,そのためには医師数を2-3倍にしなければダメでしょうね.脳死移植を引き受ける側がどれだけ医療リソースを消耗しているか,医療関係者でも実態を知っている人間は少ないでしょう...

>産科救急も脳死臓器移植と同様のバックアップ体制なら
>良いのに…という話でしょうか。理想としてはそうですね。

確かに「理想」としてはそうでしょうけど,そのためには医師数を2-3倍にしなければダメでしょうね.脳死移植を引き受ける側がどれだけ医療リソースを消耗しているか,医療関係者でも実態を知っている人間は少ないでしょう...

モトケン先生,
すみません2重投稿になってしまいましたので,このコメントとNo.34を削除して頂けないでしょうか.

No.32 窓際さん:
> 日本では、緊急も含め帝王切開の麻酔を、麻酔科医では
> なく、産科医がほとんど行っていますが、これは、欧米
> 諸国、一部のアジアから見ても異常です。

帝王切開の麻酔(硬膜外麻酔+腰椎麻酔か腰椎麻酔単独)
の麻酔料では、麻酔科医を雇うことは到底無理ですから
ねぇ。総合病院で外科が全身麻酔を相当数行っているよ
うな病院であれば麻酔科医が常駐していて帝王切開も担
当することができますけど(もちろん帝王切開麻酔の分
は明らかにコスト割れしますが)。

No.35 Level3さん:
> 脳死移植を引き受ける側がどれだけ医療リソースを消耗
> しているか,医療関係者でも実態を知っている人間は少
> ないでしょう...

脳死移植の現場を何度か見たことがありますが、

1回の手術の執刀に執刀医や助手として直接参加する外科
医の数だけで通常の手術の3倍とか4倍(細かな作業が長
時間続くので手術の進行にあわせて数チームが分業)

1回の手術だけで百数十人分の献血が使われる(血小板と
かいろいろ)。東京にある献血の分だけでは足りず、関西
や全国の赤十字からかき集めるといった事態もよくありま
す。

というのを紹介すれば普通の方でも多少は想像つくでしょ
うか。集中治療室での術後の管理まで考えると途方もない
コストがたった一人の患者さんのために使われるわけです。

日本では脳死移植はまだまだ例外的存在だから許されてい
ますが、こうしたレベルの治療が一般的になったら健康保
険の財政がパンクするどころではないのは目に見えていま
す。

脳死移植で救われる患者さんと、妊婦+赤ちゃんの命の尊さの違い。それにかかるコストの違い、を語りだすと、話が変な方向に行きそうなので自重します。すみませんでした。

話を妊婦さんの救急に戻しますと、欧米のある国では、妊婦さん用の病院は地域ごと一つに限られています。産婦人科総合病院です。妊婦さんであれば、そこのベッドの状況がどうであれ、忙しい状況であれ、かまわず、そこに搬送されます。一つしかないので。よって、救急車で病院を探し回ることはない。けど、患者さんは、当然、救急室で長いこと待つと思います。
No.27 惰眠 さんのコメントにある、トリアージが救急室内でなされるわけです。

一般救急でも、欧米型ER型ですと、軽症、重症にかかわらず、救急を受け付ける総合病院に次から次へと運ぶことができます。マスコミが問題としている「受け入れる病院が見つからない状況」というのは、日本型の救急の仕組み(1次、2次、3次)をER型にもっていくことである程度解消できるかもしれません。
 でも、今までだと、軽症の人も、1次2次救急で比較的さっさと診てもらっていますが、ER型になると、少なくとも半日は、救急室で過ごすことになると思います。

P R

ブログタイムズ

このエントリのコメント