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 毎日jp経由国立国語研究所「病院の言葉」委員会

 「病院の言葉」を分かりやすくする提案

 このブログの過去ログを読む前に目を通しておいたほうがいいと思います。
 かなり医療専門用語が飛び交ってますから。

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コメント(27)

見てきたけど、MRIとか説明自身がまちがってるし。

基本的に内容をきちんと説明する時間が足りないんだよね。

 裁判員裁判対策で、最高裁が法律用語の平易は読み換え(言い換え)を検討して、できた案が法律家から「曖昧でかえって誤解や誤判を生む」と批判されたことを思い出しました。
 高度な専門分野では、どこも同じ悩みを抱えるかと思います。ITやインターネットの専門用語を平易に解説したつもりが間違っていたとか、自称XX弁護士がIT用語(IPアドレスの動的割当、プロクシサーバetc)を誤解して堂々とブログに間違った説明を発表したとか……。

宜しければ、どのような記述が誤りであるのか教示していただけないでしょうか。

医療素人の私には、誤りはないように読めます。

>からだの中を輪切りにしたような画像が得られる検査です。
MRIは任意の方向(縦でも斜めでも)の画像が得られるのが
特徴の一つです。
(輪切りも取れますから間違いとはいえなかもしれませんが)
>横になったからだの回りを磁気を発生する装置が通過して,
通常MRIでスキャナーには稼動部分はなく通過してという表現は
適切ではないと思われます。

ちなみにCTは輪切りの断面しか得られません。
擬似的に任意の方向で切った写真も得られますが、それは輪切りの写真をデジタル処理して擬似的に表現したものです。

追加です
その下の表でも
>からだの上を通るカメラで撮影
体の周囲回るX線検出器で撮影
>解像度の高くない,定まった方向の画像
普通使っているモードではMRIよりCTのほうが
空間分解能は高いです。(解像度=空間分解能とは思いませんが)
よくわかるという意味のしても肺や骨ならCTのほうが優れています

向いている検査もその病気の何を知りたいかにより違ってくるので
一概に病名で書くのも問題あり

専門家のお立場からすれば、正確な表現が成されていなければ、医療にしても法律関係にしても気になるところではあると思います。
私なんかは表現力が下手な為、自分の専門分野で部下に説明してて、行き詰ってしまうと「まあ、兎に角、経験積んで体で覚えてね」となってしまう事もあります。(笑)
ちょっと脱線しましたが、モトケン先生のブログに出会い、私には理解不能な言葉が出てくる度に、意味をその都度調べて行く事により、だいぶ勉強になりました。ありがとうございます。

 誰かが、わかりやすく説明しようとするときには正確に説明しようと考えてはいけない、というようなことをブログで書いていましたが、どこに書いてあったか忘れてしまいました(^^;

 私は、このブログで医学の専門用語が出てくるたびに
・フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/
・メルクマニュアル 第17版 日本語版
http://merckmanual.banyu.co.jp/
・AskDoctors
http://open.askdoctors.jp/public/showTopPage_none.html
・医療用医薬品の添付文書情報
http://www.info.pmda.go.jp/psearch/html/menu_tenpu_base.html
にアクセスしてネット辞書を引いているような感じです。m(_ _)m

ハスカップ様

早速、お気に入りへ追加いたしました。
ありがとうございます。

 いえいえ、仕事柄で検索サイトをサーフィンした末に辿りついたものです。私たち素人に分かりやすい、つまりウチの上司にコピペで報告できるレベルには、これくらいの我々初心者でもわかるものでないと。(^^ゞポリポリ
 もし、もっといいサイトをご存じの方がいればご教授ください。m(_ _)m
 ちなみに、これが抜けていました。
・家庭の医学・健康-gooヘルスケア
http://health.goo.ne.jp/

MRIは新たな造影剤が次々と出てくるので、小生のように検診担当である程度関わっている医師でも、最新の部分は用語について行くのがやっとです。まして素人衆に説明するのは画像診断のプロでもかなり大変なことだと思われます(^^;)

一般的な用語は上記のウェブなどでかなり分かるようになったのでそれで十分かと。

 モトケン先生。少し問題提起にズレがありますが、こちらの記事が御参考になるのではないかと思います。m(_ _)m

新入社員がやってくる──専門知識を教える技術:
第1回“分かりやすく説明”しては、いけないんですか?
http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0802/26/news006.html

その記事にある、

<専門知識を教える「ティーチング」は「プレゼンテーション」ではない>

は良い言葉ですね。さて、翻って専門知識をこれでもかと教え込む医学部ではどうなっているのでしょうか。

(* 「もう系統講義なんてやってないんですよぉ」って聞いて唖然とした老猫でつ *)

医療の専門家からすれば、置き換えた易しい言葉には不正確なところがある、という指摘はごもっともと思います。ですが置き換えた易しい表現は、全く間違いだらけのトンデモ説明文なんでしょうか? 

英語どころかアルファベットも良く知らないオッチャンやお婆ちゃんなど、医学の専門技術用語で説明したら半分も理解できない人がいるから、専門用語を易しい言葉で置き換えようと検討しているのでしょう。そうした目的を考えたら、試験の採点よろしく重箱の隅をつつく指摘には疑問を感じる。

完全に正しいとは言い切れないが、大筋として正しい説明だし9割方は間違っていない。そういう言葉であり置き換え表現になっていれば、意味は完璧かもしれないが難解な表現で半分も理解できない説明を受けるより、よっぽどかマシじゃなないだろうか。

置き換え表現の100%の正確性に拘っても、余り得では無いように思えるが…。

あいまいに説明すると正確でないを訴えられ
正確に説明すると解りにくく理解できないと訴えられ
なんにしろ民事訴訟で(以下略
という話はさておき 

>重箱の隅
MRIの項目の表なんかは解り易くにしては余計なこと
を書きすぎているんです。明らかに勘違いと思われる
間違い項目もあるし。

くも膜下出血が怖いんですという患者さんにMRAngiograpy
予約してMRIについてこの提案の文書を読んだ患者が
くも膜下出血にMRIは向いてないじゃん
「あいつはやぶか?」と判断されるのが怖い

「食間」に服用するというのはどういうことか、は間違っても、「頓服」が判らないのは国語力の不足じゃないかと思うのですが。

余談はさておき、試験問題じゃありませんから、「正確性」は大事ではありません。患者から見れば、CTもPETもMRIもエコーも「生きたまま体の中を見る装置」であることが一番のキモで、次はcost&benefit - それを使うとどんなものを浴びせかけられるのか(レ線、放射性同位元素、テスラ単位の交流磁場、超音波)、どれほど痛いめにあって、引き換えに何が判るのか、が二番目のキモだと思うんですよ。とすると、まあこれはこれでいいんじゃないかと思うのですけど。核磁気共鳴だの対消滅だの特性インピーダンスだの膨大な連立一次方程式の数値解法だの聞きたくもないでしょうし。

(* うるせー、一番のキモは「レセプトにカキコされる点数だ」と言いたいセンセーがたが霞ヶ関界隈にはおられそうですが *)

 たとえば、IT技術を警察官に平易に説明するのでこうなりますから…という趣旨の断りを冒頭に入れた書籍もあります。

>…なお,本書は,あくまで「捜査入門書」であり,技術的正確さを犠牲にしても分かり易さを優先しているし(意訳すら用いている),捜査公判には不要と思われる技術的事項は,大幅な割愛をしたり,大胆な取りまとめ(JavaとJavaスクリプトの明確な区別を意識していない等)をしている関係上,「技術入門書」としては適当ではない。この点は,本書の性格をご理解いただいて,セキュリティ業界関係者など理系社会の方のご容赦をお願いする。…
>『ハイテク犯罪捜査入門-捜査実務編-』はじめに
http://www.tokyo-horei.co.jp/haiteku/

私は家に帰ってから、検査結果値や症状についてネットで見てみたくなる事があるので、専門用語で説明された方がいいです。
わからないことは訊きますから。
易しく説明されるより、質問しやすい環境を提供してほしいです。

例えば、PCPS(経皮的心肺補助装置)を私は人工心臓と説明します。
しかし、医療者から見ればPCPSが人工心臓でないことは明らかです。しかし、この方が説明がやりやすいので私は好んで使用しています。
外来など、時間が無い中でわかりやすく説明すると言うことはある程度正確性を犠牲にせざるを得ないと私は思います。

良く、PETやMRIは何でも解ると誤解されていますが、たいていは「それぞれ検査には一長一短ある」と一言言うだけで納得してくれる患者さんがほとんどです。しかし中にはCTは放射線を浴びる上にMRIより正確に検出できないなどという間違った固定観念を変えようとしない人がいるのは事実です。こういう人にはつける薬はありません。

分かりやすく,かつ,科学的に正確な説明が一番なのは間違いないでしょうが,得てしてこれらは両立しないと思います。そして,正確な説明であっても分かりにくい説明では,結局正確に伝わらないことが多いので,分かりやすくほぼ正確な説明で妥協するほかないのでしょうね。ただ,正確性を犠牲にしたために重大な誤解を招いたのでは本末転倒でしょうね。

具体的に言えば,MRIが輪切り以外の画像が取れるとしても,その点の誤解が,患者にとって重大な誤解とならないのであれば,「からだの中を輪切りにしたような画像が得られる検査」で十分だと思います。逆に,くも膜下出血でも,場合によってはMRIをやることがあり得るのであれば,提案の表の部分が変に一人歩きしかねないので,「向いていない検査」の欄に「くも膜下出血」を書くのは好ましくないということになるのだと思います。

なお,今回の「病院の言葉」を分かりやすくする提案は中間報告段階ですので,この点はおかしいという意見があるのであれば,
https://www.kokken.go.jp/byoin/teian/enquete/
などで意見を寄せてはいかがでしょうか。

個人的には,医療者の皆さまには,どう言い換えるかというよりも,非医療者がどういう言葉を知らないか,どういう言葉を誤解しているかということに注目して欲しいと思います。

ついでに「合併症」という用語がいかに危険かについても。
こちらでしばらくROMをしていたからなんとなく分かりましたが,手術の合併症という文言を見たときには,頭の中にクエスチョンマークが3つくらい浮かんだことを,恥をしのびつつ,自白しておきます。

 手術の「合併症」という用語は外科医の頭の中でも何通りかありそうです。
 手術そのもので発生する出血、創部(きずぐち)感染をはじめ、手術とは直接関係のない、臥床(寝込むこと)に伴う肺炎、薬の副作用で起こる薬疹(皮膚のブツブツ)などなど大きな手術になれば、ちょっと挙げれば両手でも足りません。
 患者さんからみたら、縫合不全(腸をつないだところに穴が空いてしまい腹の中に腸の内容物!が漏れ出す)なんて手術ミスだと思われるでしょうがこれも一つの合併症です。大きな手術でこれらをいちいち挙げると説明に1−2時間かかります。説明後「わかりましたか」と訊いても1/3覚えておればいいほうです(^^;)
 でも、なんとかなるといいですね。

合併症という概念はとても難しく、医療者でも合併症なのか、医療過誤なのか、偶発的な事故なのか判断に苦しむときが少なくありません。
例えば、手術中の出血は解剖学的な異常に起因するものなのか、患者の体動に伴うものなのか、あるいは単なる手技ミスによるものなのか、といった具合にです。
左右取り違え、患部取り違え、異型輸血などはまあ、どう考えても過誤でしょうけど、出血、一般に判断ミスと呼ばれるようなもの(判断ミス、ではありません)は過誤とは言い切れず、偶発的な事故、あるいは合併症となるでしょう。この場合過失ははっきりしないからです。おまけに判断ミスだったのかどうかは結局解らない例が多いです。大野病院事件はその好例でしょう。
論理的には過誤でなければ過失は発生しないわけですから、逆に言うと過誤とは言い切れないモノの中に合併症は存在すると言えます。そしてそれは時に有害となります(命に関わることも含めて)。

どーでもいいのですが、くも膜下出血が怖い人がMRIを撮るのは、くも膜下出血を撮るためじゃなくて、その原因になる血管の動脈瘤の検出のために撮るんですよね?

そんなところまでフールプルーフにしようってのが無茶な気がしますな。

SAHをFLAIRで見ようとしても藪とは思いませんが。

元外科医さま,yamaさま

ご教示ありがとうございました。
やはり「合併症」という用語が指し示すものがいろいろあるのであれば,医療者同士での議論の場ではともかく手術合併症など誤解を招く用語は,避けた方がよいという意を強くしました。

あ,このブログの常連の方々については「合併症」の意味について共通認識があると思いますので,このブログで手術合併症を指すのに単に「合併症」と言ってはならないという趣旨ではありません。念のため。

お返事が遅れて申し訳ありません。具体的に返答をしてくださってありがとうございました。
私も法務業の末席さんやSouさんと同意見で、目的(多くの場合はインフォームドコンセントでしょう)に即した理解を平易にするためであれば、スキャナの稼動部分みたいなお話は全く正確でなくても良いと思います。
ただ、検査として不適当な病名を載せるのは目的を考えると適切ではない気がします。概論として、どのような病気を見つけやすいのかが掲載されていればそれで足りるような気がします。

合併症の話が出ていますが、術後合併症、検査合併症はとても語弊のある表現だと思っています(合併症という語のイメージから定義がかけ離れている)。手技や検査においても、投薬における副作用という語に対応するような、非医療従事者でもイメージの沸きやすい語に置き換えた方が良いような気がします。

P R

ブログタイムズ

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